九州大学学術情報リポジトリ
Kyushu University Institutional Repository
On the Strength of an Engine Mount of a Bell Helicopter
根来, 祥三郎 吉田, 茂生 有馬, 和俊
トヨタ自動車株式会社
http://hdl.handle.net/2324/4743428
出版情報:應用力學研究所所報. 26, pp.141-160, 1967. Research Institute for Applied Mechanics, Kyushu University
バージョン:
権利関係:
九州大学応用力学研究所所報第26号 昭 和42年 141
ヘ リ コ プ タ ー エ ン ジ ン ・ マ ウ ト ン ト
の静的弾性強度について
根 来 祥
. '郎
有 馬 和 俊*
吉 田 茂 生
§ 1 緒 呂
種々な型の垂直離着陸機中我が国で現在多数使用され且つ実用上最も重要なものはヘリコプターであ る.
然るにこれら機体強度の基礎的研究はまだ殆んどされていない.
本報では Bellヘリコプター会社用エンジン・マウントの静的弾性強度に就いて取扱つた.
即ち現在該マウントの強度設計には Southwellの静定トラスとしての計算法を使用しているが, 性 能の向上,安全且つ軽量化を盛んに要求されている今日,計算結果の精度上昇は緊急且つ必須問題であ
る.
従つて本報で先ず数式的には本機構(立体ラーメン)の各節点で受ける外力とモーメントの平衡式を ベクトル解析で取扱い, 各節点での変位と角変位のみを未知数と見倣した多元連立一次方程式を構成 し,電子計算機で該式を解き,更にこれらの結果を各部材の応力式に適用して所要の応力値を求める応 力解析法を実施した.
又一方実験的には歪塗料で引張又は圧縮高応力値の生ずる位置を指摘し,且つこれら応力値の大きさ を円周型歪ゲージで求めた.
更にこれら実験的に求めた応力値と従来の数式計算結果並びに本報での数式計算結果とを比較検討し た.
§2 供試体の構造と試験荷重
本報では Bell47 G‑2ヘリコプター用エンジン・マウントを供試体とした. 即ちこのマウントを構 成する各部材の材質は鋼管 4130で, 縦弾性係数 E=2.・04X 104 kg/mm2, 横弾性係数 G=7.73X103 kg/mm2であり,各節点はガゼットで補強された熔接構造である. 写真1はエンジンを乗せたエンジ
ン・マウントがヘリコプターの機体に取付けられた実況を示す写真であり,第1図は該マウントとロー ターとの関係位置を示す略図である.又第2図はエンジン・マウントの構造を示す概略図である.即ち このエンジン・マウントは10個の節点と20本の部材を持ち,節点2, 6はラバーマウントを介して機 体に固定され,節点1, 4間はエンジンを乗せるアダプターが取付けられている.
今図示の位置に乗せた直交直線座標軸 (x,y, z)を設定し,各部材の寸法とそれら各部材方向の単位
* トヨタ自動車工業株式会社
142 根 来・有 馬 ・吉 田 第26号
写 真l エンジン ・マウントの実況
z
y
ROTOR
MOUNT
5 P R A 6 r
第1図 マウントとローターとの関係位置
ベクトル (e)が持つ座標軸方向の成分 (ex,ey, eりを列記すれば第1表となる.
次にこの強度試験の負荷条件に就いては,実際ヘリコフ゜ターが使用中に受ける外力状況を忠 実に測定 して試 験荷重を検討する必要は充分あると思うが,この方は空力分野の研究に譲つて,本報では現在製 作者が採用している次記の試験荷重そのままを使用した.即ち先ずエンジンの出馬力を200I‑P, 最大全 備重量を 2450lbs, ローターの回転を 344R.P.M., 更にエンジン ・マウントに掛かる各部材重量を次 記とすれば,
Blade & Hub Assembly 268 lbs Engine Mount & Spray system 37
Mast Assembly 87
Engine & Accessary 95 Transmission 132 Engine adapter plate 10 Exhaust System 14 total 643
ヘリコプターエンジン・マウントの静的弾性強度について 143
二
,ニ ー /
0、の
R , @ ③ の
ヱ ー 下
~~ ~
/ I ' ¥ .
~必― ‑‑L
単 位 :
IN第2図 マ ウ ン ト の 構 造
Design Rotor Torque TRは
TR= 550X12X60,/ IP net 2冗
X ~ X Load FactorXSafety Factor (in‑lbs)
n y
63000X180 344
= ~ X Load FactorXSafety Factor (in‑lbs)
但し IP net=180 IP (Available IP(200 IP)の90%) n=344 r.p.m. 又ローターの実揚力 LRは
LR = 2450‑643 = 1807 lbs
144
部 材 1‑2 1‑6 1‑7 1‑8 2‑3 2‑8 2‑9 3‑4 3‑9 4‑5 4‑9 4‑10
外 径(mm) 19. 1 22.2 15.9 15.9 22.2 15.9 15.9 22.2 12. 7 22.2 15. 9 19. 1
根 来 ・ 有 馬 ・ 吉 田
第1表 部材の寸法と単位ベクトル 内 径(mm)
16.6 19. 7 13.4 13.4 18.9 13.4 12.6 18.9 10.9 18.9 12. 6 16. 1
長 さ(mm) 587.6 587.6 356.3 339.6 303.2 398.5 374.4 270.5 213.8 309.8 341. 5 358.2
ex
I
0.895‑ 0. 895
‑ 0.808 0. 786
‑ 0. 917
‑ 0. 650
‑ 0. 692
‑ 0. 917 0.089
‑ 0. 888 0. 782
‑ 0. 804
第26号
ey ez 0.446
゜
0.446
゜
0. 112 0.578 0. 118 0.607 0.399
゜
‑ 0. 557 0.517 0.468 0.550 0.399
゜
0.252 0.964
‑ 0.249 0.387
‑ 0. 158 0.603
‑ 0. 151 0.575 5‑6 22.2 18.9 317.0 ‑ 0. 792 ‑ 0.480 ‑ 0.379 5‑10 19. 1 15.8 90.0 ‑ 0. 145
6‑7 15.9 13.4 385.2 0.618 6‑10 19. 1 16. 1 360.2 0.661 7‑8 19. 1 16.6 555.0 1. 000 7‑10 19. 1 16.6 397.0
゜
8‑9 19. 1 16. 6 397.0
゜
9‑10 19. 1 16.6 555.0 ‑ 1. 000
尚次の4飛行状態では次記の如く夫々特に規定されている.
(i) 離陸加速時
0.256 0.956
‑ 0. 576 0.535 0.486 0.572
゜ ゜
11.. 000 000゜ ゜
゜ ゜
ローター面はマストに対し 2゜前方傾斜, トルクはエンジンの持つ全カト)レクの 1.5倍, リフトはロ ーター面に垂直なリフトの 2.5倍.
(ii) 前進加速時
ローター面はマストに対し 5゜前方傾斜, 卜)レクはエンジンの持つ全カト)レクの 1.5倍, リフトはロ ーター面に垂直なリフトの 1.7倍.
(iii) 側方加速時
ローター面はマストに対し 5゜側方傾斜, トルクはエンジンの持つ全カトルクの 1.5倍, リフトはロ ーター面に垂直なリフトの 1.7倍.
(iv) 着陸時
荷重倍数は (CAR‑06)で規定された自由落下試験結果で定め,制限荷重倍数は2.67,尚上記以外に 極限安全係数として 1.5を取る.従つて上記よりエンジン・マウントの受ける負荷荷重を
(a) z軸周りのトルク
(b) z軸に平行な成分(リフト)
(C) Z軸に垂直な成分(推進力)
ヘリコプターエンジン・マウントの静的弾性強度について 145 に分けて考えれば,節点1,4及び部材豆の略中央部(座標軸の原点)で受ける試験荷重は夫々次記 となる.
(i) 離陸加速時 (第2図参照)
(a) z軸周りのトルク:一
(Load Factor = 1. 5, Safety Factor = 1. 5) ロータート)レク TR:
TR= 63000X180X1. 5X1. 5
344 ~ = 7 4170 in‑lbs より受ける節点 4, 1での荷重 (x4,功)
x4 = ~ TR = 3878 lbs (= 1759 kg) 19.126
x1 = ‑X4 = ‑3878lbs (= ‑1759 kg) (b) z軸に平行な成分(リフト) :一
(Load Factor = 2. 5, Safety Factor = 1. 5) 実揚力 L (=1807 lbs)から Z軸方向の試験荷重は
ZR= z0 = 1807X2. 5X1. 5 = 6776 lbs (= 3074 kg)
但し尾語 (0, R)はエンジン・マウント面, ローター面での夫々の荷重(以下でも同様)
(C) Z軸に垂直な成分(推進力) :一
ローター面はマストに対し 2゜前方傾斜の為,ローター面での揚力 (ZR)のy軸成分YR:
YR= ZR sin 2 = 2° 36. 5 lbs 依つてエンジン・マウント内での推進力 Yo:
(ii) 前方加速時
86.025
Yo= YRX ~ =643. 3 /bs (= 292 kg) 31. 625
(a) z軸周りのトルク:一
(Load Factor = 1. 5, Safety Factor = 1. 5)
(i)の場合と同様ロータート)レク TRより受ける節点4, 1での試験荷重 (X4, X1) : X4 = 1759 kg, X1 = ‑X4 = ‑1759 kg
(b) z軸に平行な成分(リフト) :一
(Load Factor = 1. 7, Safety Factor = 1. 5) 実揚力 L (=1807 lbs)から受ける Z軸方向試験荷重 ZR:
な(=zo) = 1807X1. 7X1. 5 = 4608lbs (= 2090 kg) (C) Z軸に垂直な成分(推進力) :一
ローター面がマストに対し 5゜前方傾斜の為,揚力 ZRから受ける y軸成分YR:
YR = ZR sin 5 = 4° 01. 6 lbs (= 182 kg) 依つてエンジン・マウント内での推進力 Yo:
146
(iii) 側方加速時
根 来 ・ 有 馬 ・ 吉 田 86.025
Yo= YRX ~ = 1092. 4 lbs (= 496 kg) 31. 625
(a) z軸周りのトルク:一
(i)の場合同様ロータートルク TRより受ける節点4, 1での試験荷重 (X4, X1) : X4 = 1759 kg, X1 = ‑X4 = ‑1759 kg
(b) :z軸に平行な成分(リフト) :一
(Load Factor = 1. 7, Safety Factor = 1. 5) (ii)の場合同様揚力 Lから受ける Z軸方向の試験荷重:
ZR(= zo) = 4608 lbs (= 2090 kg) (C) Z軸に垂直な成分(推進力) :一
ローター面がマストに対し50側方傾斜の為,揚力 Lから受ける試験荷重の X軸成分 XR:
XR=土ZRsin 5゜=土401.6 lbs (= 182 kg) 但し (土)=右側飛行(+),左側飛行(‑) 依つてエンジン・マウント内での側進力成分 Xo:
86.025
Xo=XRX~= 土 1092.4/bs(=土 496kg) 31. 625
上記成分 Xoより受ける節点4, 1での荷重 (X4, X1) : 10.058
X4=-xoX~= 平 574.5/bs( =平 261kg) 19.126
但し
9.068
X1=-xoX~= 平 517.5/bs(=平 235kg) 19.126
(平)=右側飛行(‑),左側飛行(+)
第26号
依つてこの場合の節点4, 1で受ける X軸方向の試験荷重はロータートルクから受ける成分と右側又 は左側飛行の推進力との和であって,即ち
{
1488kg (右側飛行)X4 = 1759平261=
2020 kg (左側飛行)
X1 = ‑1759平235={ ‑1994kg (右側飛行)
‑1524kg (左側飛行)
(iv) 着陸時
(Load Factor = 2. 67, Safety Factor.= 1. 5)
着陸時にはエンジン・マウントに掛る荷重は 634lbsである.依つて Z軸方向の試験荷重 Zo:
zo = ‑634X2. 67X1. 5 = ‑2572 lbs (= ‑1167 kg)
結局上記の各飛行状態でエンジン・マウントが受ける試験荷重の
x ,
y, z軸方向成分を列記すれば第 2表となる.ヘリコプターエンジン・マウントの静的弾性強度について 147 第2表 エンジン・マウ ノトの試験荷重 (kg)
飛 行 状 態 荷重倍数 安全係数 1 節 点
I
X成 分 I y成 分 z成 分 1 ‑1759離 陸 時 2.5 1.5 4 1759
豆/2 I 292 3074
I
1 ‑1759 前 進 時 1. 7 1.5 4 1759
五/2 496 2090
1 ‑21052240 左 進 時 1. 7 1. 5 4
14/2 2090
1 ‑1994 右 進 時 1. 7 1. 5 4 1498
五/2 2090
1 着 陸 時 2.67 1.5 4
14/2 ‑1167
註 (五/2 =部材百の中央)
§3 数 値 計 算 法
緒言でも記述した如く本報ではエンジン・マウントの各節点で受ける外力とモーメントの平衡式をベ クト)レ解析で取扱い,各節点での変位と角変位のみを未知数と見倣した多元連立一次方程式を解き,各 部材での応力式に適用して所要の応力値を求めた.
先ず本報で使用する各部材の曲げ公式を列記すれば,
‑ F ;
=応+Vo(x)但し
M;→= ‑ M
い +
F丘+
Vi(x)Eli= Elio-Mi丘+—Fo炉十―-V沃x)2 2
1 1
EI y = El(Yo+iox)--¾-M託叶—F□ +-1
2 6 6
Vs(X)
= 『
(x‑t)5dv(t),. V(t)=荷重累積関数゜
Vs(x)
F, M, i, y=剪断力,曲げモーメント,勾配角,変位 E, l=ヤング率,断面慣性モーメント
矢印=直断面に立てた外向法線方向
尚上式より両端で受ける剪断力と曲げモーメントを変位と勾配角で表示すれば,
(1. 1)
148 根 来 ・ 有 馬 ・ 吉 田
6EI 3 2
F
こ =
]ず― ((io+i1)l+2(Yo-Y1)}_:_-;½-l2 V:沃l)+ 万 乃(l l)2EI 1 1
磁=一—l2 ((2io+i1)l十3(Yo‑Y1)}‑‑V2(l)+‑V3(l) l l2
6EI. 3 2
F
「=‑‑‑
l3 ((io+i1)l+2(yo‑Y1)}‑Vo(l)+ 万 れ(l)‑‑‑V3(l) l l32EI 2 1
M1 =一—l2 ((io+2i1)l+3(yo‑Y1)}+ Vi(l)‑f V:沃l)+亙―乃(l) l l
第26号
(1. 2)
(1. 3)
となる.
次に説明の便宜上本計算で使用の主な記号を列記する.
i : 節点番号
j: i節点と結合する部材が持つ他端の節点番号
S,り FiJ,
M0
,匹: i‑j部材が i端で矢印方向の法線を持つ面上で作用する軸力,剪断 カ,曲げモーメント,捩りモーメント.P1: l節点での外荷重 (l=1, 4)
Rk, Mk: k節点での反力,反モーメント (k=2, 6) Wi, 屯 :i節点での変位,角変位量
e;j : i節点で i→j方向の単位ベクトル
0 ; j :
i節点でi→j方向の勾配角 Vij: Wiのi→j方向に垂唐な成分E, G, A, I, L: 縦弾性係数,横弾性係数,部材の疸断面積,断面慣性モーメント,部材の 長さ.
扱て各節点 (i)で受ける外カモーメントの平衡式を考えれば,
エ
(Fか +
Sり ) + 叶
Rk十0iPr=0~
(Mij+Tij)+oiMk=
0 (2.1) 1 (i=k) (kroneker delta)6k
= {
O (i=¥:k)
k
=
2, 6, l=
1, 4,一方i節点での変位と角変位を部材方向とそれに直角な方向に分ければ,
但し
W ; = V叶( W
心)
e"ij Wj=杓+(W心) e i
屯=釦+(伽et)e"ij 屯=〇記+(屯e"ij)e"ij 弦で (2.1)式中の外力とモーメントを変位と角変位の項で書替える.
先ず部材方向の力は,
ヽ
I /
(2.2)
(2.3)
ヘリコプターエンジン・マウントの静的弾性強度について
S
応 = ( EA
→ → L‑ ) . .
( W、
‑Wj)eijeijS
い = ( 互 )
L .. (Wj‑Wjmeij → → 又捩りモーメントは勾=(匹)
→ → L l;j( 屯 一 屯 )
eijCij=-T>
更に (1.2), (1. 3)式より剪断力と曲げモーメントは
鰐= 6(靡) ii{L(的+的) X 函+2(V;j-Vji))+叫ー誓(Ll)+〗乃(Lr)}
叫翌){
j{L(国疇+
3e0X(V;j‑VH)} +a:e応{‑訪
(Ll)+ ; 広
(Lr)}149
(2.4)
(2.5)
応=一
6( 界 )
1J{L(eme勾
Xe茫
2(V1J‑V砂 } +
0: {
‑Vo(Ll)+誓
(Lr)‑; 乃
(Lr)}I
(2. 6)叩=
2( 互 ) {
L l;j L国+
20応 ) +
3e応
(Vij‑Vji)}+心
但し
x {Vi(L1)
ーが心+
hVs(L1)}Vs(L)
= : J
(L‑t)sdv(t)゜
dv(t)
=
t点での負荷ベクト)レ 依つて (2.1)式に (2.4), (2. 5), (2. 6)式を代入すれば疇)り
( W、
‑Wj)eい(靡)
ij{L(0記 鰐
Xe茫
2(Vij‑V砂 } ]
叫
g2乃(Lr)‑竺
Vs(L1)+ 叶
Rk十aiP1=0 Li 3斗(ゲ)
1J(L( 国 + 的 ) +
3eL;/x(V,] [ り ) + ( 所 )
1J( 屯 一 屯 ) 硲
e;j}]心 x { ‑ t z 乃
(L:)+炉叫=畑
更に上式へ (2.2), (2.3)式を代入すれば,
エ [ ( ‑ ¥ ‑ ) ; ;
ij (W;‑Wi)e石 硲 +
6( 農 ) (
ij屯 + 屯 )
xe"ij+12
( 靡 ) { (
W;‑Wj)‑(W,‑Wj)e和 函 } ]
ii
叫
Ll Vz(L1)‑;
3 Vs(L叶 ー 叶
Rk= 叶
pl斗(舟) { (
2屯 + 屯 ) 一
(2屯 + 屯 )
e応 硲 } 十
6EIii
(
Lす ) . . 函
X(Wi‑Wj)"
+ ( 所 )
i](叫砂 e , ; e 4 ] 心囁
V2(L!) 芦 乃
(LI)}=畑
(3.1)
(3. 2)
(3. 3)
150 根来・有馬•吉田 第26号
第3表 連 立 方 程 式 の 解
離 陸 時 10‑31前進時 10‑31左 進 時 lQ‑3
I
右進時 10‑3 1着 陸 時 10‑3‑w;
m m‑ o .
3624 I ‑o .
3623 ‑ 0. 3194 ‑ 0.4377 ‑ 0.0078 W{ m m 0. 7211 0. 8570 0.5555 0.3951 ‑ 0.0250 W1 m m 1. 9660 1. 1992 1.2713 1. 3269 ‑ 0. 8607 R~ kg ( 481. 53) (‑ 225. 40) (‑ 328. 26) ( 496.90) (‑ 687. 33) R~ kg ( 675.63) ( 573.21) ( 819. 54) ( 823.24) (一 0.42) R2 kg (‑ 1537. 00) (‑ 1045. 00) (‑ 1045. 00) (‑ 1045. 00) ( 583. 50)w :
m m 0.2551 0.3060 0.2974 0. 1915 0.0303w~
m m 0.0289 0. 1642 0.0267 ‑ 0.0500 0.0747W3 m m 1. 9565 1. 5131 1. 5180 1. 3883
‑ o .
5551 Wt m m 0. 7817 0.8252o .
7901 0.5818‑ o .
0163 W{ m m 0. 7390 0.8743o .
5711 0.4077 ‑ 0.0272 W4 m m 2.7429 2.0230 1. 9368 1. 8604‑ o .
9145 Wg m m‑ o .
1249 0.0532 0.0364 ‑ 0. 0725o .
1764 W1 m m 0.0871 0. 1395 0.0777 0.0612 0.0281w~
m m 0.5074 0.0788 0. 1459 0. 3187 ‑ 0.4334Rt kg (‑ 481. 53) ( 225.39) (‑ 167. 74) (一 0.90) ( 687.33) Rl kg (‑ 967. 65) (‑ 1069. 22) (‑ 819.55) (‑ 823.24) ( 0.42) R~ kg (‑ 1537.00) (‑ 1045. 00) (‑ 1045. 00) (‑ 1045. 00) ( 583.50) Wずm m ‑ 0. 2867 ‑ 0.2070
‑ o .
1986 ‑ 0. 2757 0.0798w~
m m 0.3785 0.3141 0.2903 0.2819‑ o .
0901w ;
m m 1. 5168 1. 0995 1. 0686 1. 1511 ‑ 0.4899w~
m m 0.3894 0.2489 0.2602 0. 1849 ‑ 0. 1796w~
m m ‑ 0. 6041 ‑ 0. 5436‑ o .
5162 ‑ 0. 4688 0.0967w~
m m 0.7155 0.3195 0.3671 0.3260 ‑ 0.4564W9 m m 0.5673 0.5001 0.4922 0.3942
‑ o .
1075w~
m m ‑ 0. 8454 ‑ 0. 7071‑ o .
6802 ‑ 0. 6331o .
1886w~
m m 2, 1289 1. 7044 1. 6681 1. 5049‑ o .
5609Wf
。
m m ‑ 0.2446 ‑ 0.0537 ‑ 0.0600 ‑ 0. 1573 0. 1996W{
。
m m 0. 1417 0. 1540o .
1295 0. 1208 0.0005Wf
。
m m 0.5020 0.0897o .
1439 0.3088 ‑ 0.4222ヘ リ コ プ タ ー エ ン ジ ン ・ マ ウ ン ト の 静 的 弾 性 強 度 に つ い て 151
(第3表つづき)
離 陸 時 10‑31前 進 時 10‑31左 進 時 10‑31右 進 時 10‑s
I
着 陸 時 10‑3① ; ラ ジ ア ソ 17.4134 12.4013 12. 1024 11. 8527 ‑ 6. 1509
① { ラ ジ ア ン ‑ 0. 8034 ‑ 0. 5063 ‑ 0. 5542 ‑ 0. 2730 0.3976
①f ラ ジ ア ン ‑ 2. 4480 ‑ 2.4857 ‑ 2. 3299 ‑ 2. 1566 0.0735 M~ kg•mm (‑ 1660.5) (‑ 2142.2) (‑ 1933. 9) (‑ 1531. 3) (一 371. 4)
/
屯
)Y2 ラ ジ ア ン 6.8151 5.0952 5.2522 4. 7572 ‑ 2.0839 MZ 2 kg•mm (‑ 1104. 4) ( 65.2) ( 600. 1) (‑ 1048. 8) ( 953. 1)
<I> 3 ラ ジ ア ン ‑ 1. 4139 ‑ 0. 1059 ‑ 0. 6083 ‑ 0. 9945 1. 2120
4)Y 3 ラ ジ ア ン 8.8185 6. 1472 6.0486 5.9888 ‑ 3.2307 q3 z ラ ジ ア ン ‑ 2.2674 ‑ 2. 5694 ‑ 1. 8338 ‑ l. 2658 0. 1392 qx 4 ラ ジ ア ン ‑ 14.4066 ‑ 9. 0833 ‑ 9. 4836 ‑ 9.8031 6.0401
q 4 ラ ジ ア ン ‑ 3.9565 ‑ 3. 9917 ‑ 3. 7776 ‑ 2.9209 0.2717 qz 4 ラ ジ ア ン ‑ 1. 7914 ‑ 1. 9559 ‑ 1. 8225 ‑ 1. 6628 ‑ 0.0910 qx 5 ラ ジ ア ン ‑ 0. 1729 0.2764 ‑ 0. 1706 ‑ 0. 3359 0.2745
4 Y 5 ラ ジ ア ン ‑ 3. 5926 ‑ 2. 5713 ‑ 2. 5616 ‑ 2. 4929 1. 2328 qz 5 ラ ジ ア ン 2.3180 2.2564 1. 6419 1. 4177 ‑ 0. 4275 MB kg•mm ( 1660.3) ( 2142.2) ( 1933.8) ( 1531. 2) ( 371. 7)
①
t
ラジア ノ ‑ 3. 3256 ‑ 1. 0743 ‑ 1. 4374 ‑ 2. 2836 2.2864M~ kg•mm ( 409.0) (‑ 312. 5) ( 311.5) ( 470.2) (一 512.6) 中芹 ラ ジ ア ン ‑ 2.4209 ‑ 2.0990 ‑ 2. 0357 ‑ 2.0135 0.4181
①り ラ ジ ア ン ‑ 1. 4427 ‑ 0.6335 ‑ 0. 7652 ‑ 0. 6703 0. 9185
① ; ラジアン ‑ 1. 6664 ‑ 1. 2300 ‑ 1.3307 ‑ 1. 3801 0.4564
< f > i
ラ ジ ア ン 2.3328 2. 6571 2.3179 2.0120 0. 1445<P§ ラ ジ ア ン 4. 1085 3.0160 2. 9511 3. 1117 ‑ 1. 2882 中; ラ ジ ア ン 0.2526 ‑ 0. 3094 ‑ 0.0640 0.0663 ‑ 0.5150 cDg ラ ジ ア ン 5.8127 5.2434 4.6887 4. 1712 ‑ 1. 0721
① ; ラ ジ ア ン 0.9698 0.2773 0.3378 0.5844 ‑ 0. 7316
<Pg ラ ジ ア ン ‑ 2. 8233 ‑ 2.4818 ‑ 2. 1589 ‑ 1. 9367 0.6167
<I>fo ラ ジ ア ン ‑ 0.4613 ‑ 0. 2179 ‑ 0. 5247 ‑ 0. 5712 0. 1277
<I>
。 {
ラ ジ ア ン ‑ 1. 6930 ‑ 1. 4100 ‑ 1. 3812 ‑ 1. 2319 0.3861<l>f
。
ラ ジ ア ン 1. 4417 1. 2865 0.9228 0.8068 ‑ 0. 3898‑‑‑‑‑‑ ...
註 ( ) 内 に は 10‑3iま か か ら な い
152 根 来 ・ 有 馬 ・ 吉 田 第26号 結局エンジン・マウントの各節点で夫々 (3.2), (3. 3)式が出来る.即ち節点数 n個に対し 2n個の 連立式となる. 一方未知数は節点の変位 ( Wりと角変位(①ふ更にK節点での支持力 (Rk) と支持 の反モーメント (Mk) である.
弦で K節点での拘束条件を x,y, z軸方向成分に分けて考えれば,
叩 =
Wい w :
=0<I>%
: = < P k =
0,Mi=
0(3. 4)
依つて (3.2), (3.3)式を夫々x,y, z軸方向成分に分けて尚 (3.4)式をも併せ考えれば,未知数,
式数共に 6(n+2)個の連立一次方程式となり,未知数は一義的に決定する.
本報では該連立方程式の数値計算を電子計算機で求めた.その結果は第3表となつた.
更に各節点での上記未知数を決定すればエンジン・マウント内の任意点で受ける所要量は (1.1)式 と周知の応力式より匝ちに求め得られる.
§4 実 験 法
緒言でも記述した如く本報ではエンジン・マウント内に生ずる応力分布の測定を歪塗料と歪ゲージの 併用で実施した.
即ち先ず供試体の全表面に歪塗料を塗布し,歪割れ模様で高応力値の生ずる位置を指示し,該点での 応力値を歪ゲージ(円周型)で測定する方法を採用した.
尚幾多の部材で構成された構造物を供試体とする場合は一般に負荷荷重の大きさが変化すれば各点で 受ける主応力の方向も変化する.従つて歪塗料使用の試験で外力に多荷荷重を必要とする場合は同時負 荷が要求される.依つて本試験では第3図示の如きトーナメント式負荷装置(写真2はその実況写真)
を使用した.
第3図 トーナメント式負荷装置
ヘリコプターエンジン・マウントの静的弾性強度について 153
写 真2 ト ー ナ メ ン ト 式 負 荷 装 置 実 況 写 真
先ず供試体に Bell47G‑2ヘリコフ゜ター用エンジン・マウントを使用し,この供試体が第2図又は第 3図中節点2, 6でラバーマウントに代るジャーナルを介してベットヘ固定する.又節点1, 4で図示 の如くロータートルクより受ける荷重とローター面のマストに対する傾斜より受ける推進力(第2表参 照)を,夫々ロードセルを介して作用させる.又原物のアダプターに代る部 材 豆 の ほ ぼ 中 央 点 ( 第2 図参照)でロードセルを介して揚力を作用させる.尚これらの外力は上記のトーナメント式負荷装置を 利用して同時に負荷する.
(1) 歪塗料試験法
歪塗料には加熱乾燥用ダイラーBを使用し,乾燥には恒温槽(内部寸法 2500m mX950 m mX800mm, 温度分布 90℃土2℃)を利用した.尚引張及び圧縮両高応力値の生ずる位置を知るため,著者の一人が 提唱する順応力法と逆応力法を使用した.即ち順応力法とは一般に使用する引張高応力値の生ずる位置 を知る方法であり,逆応力法とは次記の如く圧縮高応力値の生ずる位置を知る方法である.即ち恒温槽
攣
lEt ' •
)
.
~
写 真3 順 応 力 法 写 真4 逆 応 力 法
154 根 来 ・ 有 馬 ・ 吉 田 第26号
〇印叶 i 釦呉番号
⑥ y L x
[
上
②
⑥ 内 虚 1 則
⑥
/? ^ " [ し ; リ ; 2 ⑧ ;
22喜
O] 口 ) O ( ②
〇 ‘•S2
ヽ
②
② り
y J E
x ⑥
①
第4図 ゲ ー ジ 貼 付 位 置 , 番 号
から取り出した直後で未だ塗料が粘性を持つた温かい中に所要の負荷荷重を供試体に加え,試験準備を 完了した状態のままで室温迄充分放置冷却する.愈々試験開始で上記トーナメント式負荷装置を介して 負荷荷璽を同時に取除く.然る時は供試体内で受けている応力が元へもどる瞬間逆応力作用を起し,歪 割れが生ずる.この割れ模様が圧縮高応力値の生ずる位置を示す.写真3,写真4はこれらの一例であ
ヘリコプターエンジン・マウントの静的弾性強度について 155 つて,同一節点のガゼット熔接上で受ける応力状態を順及び逆応力法で求めた歪割れ模様である.更に 上記の方法で求めた高応力値の生ずる位置を図示したのが第 4 図中の•印である.後述これらの位置を 指示する便宜上数字番号を記入した.
(2) 歪ゲージ試験法
本報では直径 5mm,電気抵抗 60JJ,ゲージ率 2.45の円周型歪ゲージを使用した. 先ず本歪ゲー ジを利用した場合の応力解析は周知の如く次記で与えられる.即ち円周型歪ゲージの任意半径方向の線 分をX軸とし, これより反時計進行方向に数えてゲージ 1,2 , 3と命名し,且つこれらの歪量を夫々 e1, e2,約とすれば,所要の歪成分は,
反応力成分は
exx = 1. 135(e1十ea)‑1.271 e2 eyy = ‑0. 4688(e叶ea)+1. 938 e2 exy = 2. 779(ea‑e1)
知,%)
= b
{(exx, eyy)+
v(eyy,年)}•xy = Gexy
但し E, G= 縦 , 横 弾 性 係 数
J/ = ポ ア ッ ソ ン 比 更に次記量を利用すれば,
主歪と主応力は次式で
又これらの方向は,
但し 更に最大剪断応力は,
A = ~(e1 十@十 e3)2 3
B = ‑1. 604(2e2一(ea十e1)} C = 2. 779(ea‑e1)
(s1, s2)
=
~(A 土 ✓炉十 Cり1 2(町,%)
= :(戸茫
E/A..1.. ✓炉+ C2 1十I I )
(01, 02) = tan‑1 { C
B土✓記C2}
81, 02
=
2主軸と X座標軸との挟角EI A I ✓が十 c2
'rmax=す{1‑)I+ 1+)I } EI A ✓炉十 c2
rmax
= バ 戸 ―
1十l,1 }E i/B2+c2 rmax = ‑
2 1+)l
(<11>胚>%(=0)) (a3(=0)>a1>胚) (a1>aa(=O)>a2)
(i)
(ii)
(iii)
(iv)
(v)
(vi)
156 根 来 ・ 有 馬 ・ 吉 田 第26号 となり,尚該応力の生ずる面は最大,最小主応力の定める面内で最大主応力方向と
4 5
゜の挟角を持つ方 向を法線に持つ面である.提て本試験では第2表で記述した離陸時,前進時,左進時,右進時,着陸時の5段階の負荷状態の許 で,供試体中第4図示の 54点で受ける応力を求めた.尚負荷荷重も該表の試験荷重を 1Luとして夫 々 (1/6, 2/6, 3/6, 4/6, 5/6, 1) Luの6段階に分けて与え夫々の場合の応力状態を求めた. 測定 結果の一例を示せば第4表となる. 即ち第4図中第 48点印で受ける2主応力値 (kg/mmりとそれら の方向(該点での X軸との挟角(ラジアン))とを上記各段階に就いて求めた値が第 4表である.尚こ
第4表 第48点 印 で の2主 応 力 と 最 大 剪 断 応 力
6 5 1 9 4 7 2 9 5 6 7 7 0 9 2 9 1 7 5 9 9 9 7 4 6 6 3 0 6 2 1 1 5 6 5 7 8 6 6 2 8 5 6 2 7 7 8 7 9 7 2 9 3 9 1 6 9 9 0 1 1
‑ 2 0 Z Q 2 Q 2 Q e L Q 9 Q 4 L L L a 5 e Q Q Q
&
1 1 1
I ‑
︱
︱
︱
︱
︱
︱
︱
︱
︱
‑ l
‑
︱
一
︱
︱
‑ 1
‑
︱
‑
.
u
‑
E
\ ー
1 2 2 1 1 2 1 2 1 1 2 2 1 1 2 2
‑
C O C O
て
6 0 0 0
て
6 0 6 0
て
G O C O
て
0 0 6 0
て 一
︳ \
離 時 時 陸 時
︱
陸
3/6
‑ 8.58 0.882
‑51.46
‑ 0.689
時
8.80
前
進
左
進
右 進
着
l
2/6‑ 5.80 0.881
‑34. 66
‑ 0. 690
I
17. 33‑ 4.63 0.879
‑26. 37
‑o .
691I
13. 18‑ 4.08 0.822
‑22.26
‑ 0. 749 11. 13
、‑3.37 1. 260
‑22. 64
‑ 0. 311
I
11. 329. 77
‑ 0. 611 1. 48 0.960
'
I
4. 8825. 73
‑ 6. 81 0.874
‑38. 87
‑ 0. 697 19.43
‑ 6.32 0.834
‑34. 61
‑ 0. 736
時
17.30
‑ 5.14 1. 264
9.99 1. 264
‑33. 50
‑ 0. 307 16. 75 13.65
‑ 0. 618 2.03 0.953 6.82
0 1 9 2 9 0
0 3 5 7 4 5 4 8 3 9 1 7 6 9 0 5 3 5 6 2 7 4 0 1 2 6 4 4 6 8 2 6 1 0 8 1 7 . 8 8 4 7 . 4 3 9 6 6 9 .
2
1 a Q a Q 5
&
Q
? Q 3 9 L Q 1 a 3 3 1 Q 4 Q
&
Q 1 1 1 5 1 7 1 6 6 2
‑
ー
︱
︱
︱
︱
︱
︱
︱
︱
︱
︱
︱
︱
‑
‑ 1
│
‑ i
︳
.
‑ 7 3 1 0 5 6 4 7 6 5 5 7 7 9 3 7 7 1 7 5 0 4 5 2 7 0 6 7 0 3 8 2 4 4 9 1 8 2 6 6 2 8 1 7 5 1 8 7 7 3 6 2 8 3 9 9 6 1 9 4
‑
6 l /
4 Q 1 Q c 5 L a L a a a a a Q
&
&
L 5 Q L a Q
&
Q Q 5 T ]
‑ 4 T
‑ T
‑ 3 T
旦
︳ 2 l
弐
︳ 2 2
一 ー
︳
I
0 1 3 8 7 4 3 8 3 8 3 8 8 9 4 5 7 4 9 7 4 3 1 3 5 3 6 1 0 5 3 2 1 4 6 5 4 8 8 6 4 1 8 7 6 3 6 8 9 7 9 8 2 7 3 3 3 6 7 9 6 Q a
&
Q L a
&
6 L 4 Q 2 L Q 2 Q
&
•J
. . . . .
0 8 0 4 9 0 2
.
ー/1 6 3 5 2 4 2 4 2 1
4
︱
︱
︱
︱
︱
︱
︱
︱
︱
︱
︱
︱
︱
33. 72
fJ kg/mm2, }( ラディアン
ヘリコプターエンジン・マウントの静的弾性強度について 157 第5表 主応力 25kg/mm2以上,剪断応力 15kg/mm2以上
離 陸 時
位 置
I
3I
5 8I ,
I
14I
16I
19I
20I
28C1
.
32. !81‑4.: 35 36. 203 30 0. 571 26. 431 ~ 12. 031 27. 75 25. 871 ‑ 0. 01 C2 13. 95 ‑28. 6. ‑ 3. 54 ‑ 1. 29 ‑42. 79 ‑ 2. 28 2. 24 ‑28. 22 てm│axi
I
16. 091I
18. 401 17. 061 │I
21. 391 15.021I
位 置
I
29I
32 33I
37 41 42 45 48I
49gl 0.166!
│
‑
3.osl 1.22 37. 54 31.42 28. 771 ‑ 4. 121‑ 16. 264I3 II
1 4. 12<12 ‑48. 3 ‑51. 73 ‑26. 40 4.24 10. 16 2.14 ‑37.06‑110. ‑42.20 てm│ax│
I
24. 261 25. 861前 進 時
-••—---
位 置 II
8I
13I
16gl g2
lrmaxl
25.07 2.94
I I
左 進 時
28. 38!‑10. 51 4. 811‑38. 68
I
19. 341I
18. 77I
15. ?11I
18. 531 55. 23. 1629
I
32I
3 7 T 41 ‑14214~748 l ‑
490. 63!‑2. 17/ 32. 981 42. 79/ 33. 031‑3. 21/‑13. 07/ 3. 22 38. 43:
│
‑42. 711 2. 681 13. 33I 4. 271‑28. 761‑79. 19:‑32. 69│ │
19. 21/ 22. 351 16. 491 ~-391 16. 5J̲̲ I 39. 591 17. 95
位 置
I s I a I
16I
29I
32I
37I
41I
45I
48 49•a1 2 I I ‑‑247..8628 2 53..61971 1 ‑‑381..209(, 1 ‑306..40481 1 ‑‑361..62 40 30.00 84 2.
26.87931 1 ‑ 3.011I ‑ll.8346 1 2.65 8. ‑25. 82 ‑67. ‑26. 83 ITInax1 │
I I
15.54│18. 4‑1│‑ 18.20│__ 15. 00│I
33.771右 進 時
位 置
戸
16I
20 22I
29I
32I
37I
48I
49a1 ‑ 4.521 ‑ 9.22
226. . 770ll i │ 30.
~~
0. 421‑ I. 98 31. 586 1 ~ 9. 991 2. 61 C2 ‑29. 76 ‑33. 23 2. ‑41. 81 ‑39. 20 2. 5 ‑67. 44 ‑29. 50 I rmax│I I
16. 611I
15. 011 21. 21/ 19.601 15.79 33.721 16.05着 陸 時 な し
れらの応力値は本試験で求めた供試体内での最高値となっている.
更に本試験結果,荷重1Lu(第2表)を与えた場合,供試体内に生ずる主応力が 25kg/mm2,剪断 応力が 15kg/mm2以上の高値となる位置とそれらの値を列記すれば第5表となる.即ちこれらの点で の高応力値は該エンジン・マウントの設計強度の基準としてかなり留意を要する値である.
§5 試験結果と計算結果の比較
先ず本試験結果の精度程度を見る便法として,本計算で考慮外に置いた(節点のガゼット熔接近傍で
158
測 定
実 験
本 計 算
根 来 ・ 有 馬 ・ 吉 田
第61表 測 定 点 19 (kg/mm2) 実 験 値
l
本 計 算 値I
トラス法計算値離 陸 時 前 進 時 左 進 時 右 進 時 着 陸 時
27.8 26.4 18.4 17.8 19.6 17.9 19. 1 17.9
‑11. 2 ‑10.2 負 荷 々 重 = 試 験 荷 重 ( 第2表参照)
第62表 測 定 点 34
27.0 18.4 18.4 18.4
‑10.2
(kg/mmり
実 験 値 ] 本 計 算 値
l
トラス法計算値 離 陸 時 23. 1前 進 時 15.4 左 進 時 16.5 右 進 時 15.7 着 陸 時 ‑ 7. 6
23. 3 15.8 15. 8 16. 1
‑ 8.9 負 荷 々 重 = 試 験 荷 重 ( 第2表参照)
第 7 表
点
I
48I
32I
29 16I
49値 ‑110. 2 ‑51. 7 ‑48.4 ‑42.8 ‑42.2 値 ‑ 38. 7 ‑36.4 ‑34.8 ‑26.6 ‑37. 6
I
27.0 18.0 18.4 18.4
‑10.2
37 37.5 24.2 トランス法 計 算 値 ‑ 17.2 ‑26. 5 ‑2 1. 1 ‑26. 5 ‑18. 3 23. 7
負 荷 々 重 = 試 験 荷 重 ( 第2表参照)
第26号
(kg/mmり 41
I
4231. 4 28.8 16.6 29.9 4.7 4.8
受ける)局部応力の影響を極力避ける目的で,これらの影響の最も少ないと思われる節点7,節点8を 結ぶ部材の中央点の表 (19),裏 (34)での計算値と試験値を比較すれば第61表及び第62表となる.
即ち該比較結果より本試験の測定結果は,充分使用可能程度の精度をもつていると思われる.
次に高応力値を取る点での試験結果と計算結果とを比較すれば,第 7表の如き結果が得られる.
上記より本計算結果は従来の計算結果より試験結果の測定値に可なり近づく事は事実であるが,これ らの点では節点近傍のガゼット熔接部で受ける局部応力の影響は可なり大きく響き試験結果の測定値に 対して未だ可なり大きい差異がある.
然るにエンジン・マウントの強度設計の基準としては上記の高応力値が必要となる.従つて設計強度 の基準見当を見る程度には,本計算法の使用も可能であるが,精度の高い強度基準を求めるには本報で 実施した如く,出来るだけ忠実な試験測定結果が必要となる.
◎ 備 考
緒言でも記述した如く幾多の部材で構成された構造物では外力の大きさが変化すれば,一般に外力の
ヘリコプターエンジン・マウントの静的弾性強度について 159
¢
( 弓1話)
6
(圧裔号)
て ( ク 砂 )
佐 加匁N ︒
OK 3 (
10
s
3Zt
/ . 2 ~ 9‑ / . t § 1‑ ぐ碕蚤6
第5図 第14点での荷重〜主応力関係曲線
x
6('‑2/,30) 5(‑23.6°)
4(‑27.2り ,3(‑32.2)゜
2(‑40.5
つ
I(‑45.)
I 2
第6図 第27点での Cauchyの応力二次曲線
大きさと主応力とは直線的な関係の増加でなく且つ主軸の方向までが変化する.この事実を示すため,
先ず第 14点での(荷重〜主応力)関係曲線を図示したのが第5図である.即ち負荷荷重には離陸時の 試験荷重を1Luとして (1/6, 2/6, 3/6, 4/6, 5/6, 1) Luの6段階の負荷状態の許で求めた夫々の
(荷重〜主応力)曲線を図示した. これらの曲線より,外力の大きさと該点での応力とは明らかに直線 的でないことが分る.次に外力の大きさが変化すれば主軸方向も変化する事を示す一例として,上記6 段階の負荷状態で,第27点で受ける主応力とそれらの方向を示す Cauchyの応力二次曲線を図示した
160 根 来 ・ 有 馬 ・ 吉 田 第26号 のが第6図である.該点では上記の主軸方向が逐次変化する事実が可なり顕著に表われている.
以上要するに再三記述した如く幾多の部材で構成された構造物では一般に外力の大きさと主応力の大 きさとが直線的関係でなく且つ主軸方向も変化することが明白である.
依つて歪塗料を利用して応力解析を実施する場合は,該事実を特に留意し,多荷荷重の負荷は必ず同 時に施すことが必要である.
§6 結 戸
本報では Bell47 G‑2ヘリコプター用エンジン・マウントを供試体として歪塗料と歪ゲージの併用 で実験的に,該供試体内で高応力値を求める応力解析を実施し,一方各節点の変位と角変位並びに固定 支持点での反力,反モーメントを未知数と見倣した,所謂ラーメン法による理論解析でも応力を求め両 者を比較検討した.
これらの結果,本計算では節点近傍のガゼット熔接部で受ける局部応力を考慮外に置いているため,
高応力値を求める場合に, 本計算法による解は Southwell氏に依る計算法の解より可なり正値(実験 値)に近い値を得られるが,設計基準強度を指示するためには未だ見当付程度の精度であり,矢張り本 報で取扱った実険的な解法による応力解析の実施が必要である.
尚本報の結果で上記エンジン・マウントの静的弾性強度と危険位置が明白となつた.
但し本報では負荷荷重に製作者が使用している試験荷重(本文第2表)そのままを採用したため,上 記結果は勿論本負荷状態の許での強度である.従つて実際用途上で受けるエンジン・マウントの強度,
寿命を決定するには更にもつと厳密かつ精度の高い負荷状況の探究も必要であるが,該問題は空力分野 の研究成果を待つことにして本報では割愛した.
文 献
1) S. Negoro: On a methods of solving Torsion & Bending Problems of Continuous Panel Structures, Rep. Research Inst. for Appl. Mech., Kyushu Univ., Vol. II, No. 7, 1953 2) 根来祥三郎・角誠之助:非一様断面を持つ薄肉溝型材の捩れ.九大応力研所報, 13号,昭和 34 3) 根来祥三郎・角誠之助:構造物の強度について.九大応力研所報, 15号,昭和 35
4) 根来祥三郎:曲線型歪ゲージについて.日本機械学会論文集, 26巻, 161号,昭和 35 5) Durelli, A. J. & Others : Introduction to the Theoretical and Experimental Analysis
of Stress and Strain. (McGraw‑Hill) 1958
6) 川崎航空:Bell47 G‑2 ヘリコプター用エンジン・マウントの強度計算 7) Perry, D. J. : Aircraft Structures. (McGraw‑Hill) 1950
(昭和42年2月27日 受 理 )