福岡県工業技術センター 平成 17 17 年度
17
好調な自動車産業、家電産業の牽引で企業の設備投資が活発化しており、平成17年1 1月にはいざなぎ景気を超える見通しが示されるなど、日本経済は新たな成長軌道に入ろ うとしています。
このような折り、4月に第三期の「科学技術基本計画」が発表されました。国の命運を 握るのは科学技術との考え方のもとに向こう5年間に25兆円の投資が決められました。
昨年度までの5年間に比べ約4兆円増というもので「あすへの投資」の考え方が鮮明に示 されたものとなっております。
福岡県におきましても、工業出荷額は2年連続で増となるなど全国の流れに沿って上昇 基調に転じており、昨年からのトヨタのエンジン工場をはじめとする自動車関連産業のや つぎばやの立地や今年に入っての新北九州空港の開港等明るく活発な話題が連日新聞紙上 を賑わし、本県経済が一段とはずみをつけて飛躍する環境は整ってまいりました。
一方で、三位一体改革、地方分権政策が本格化してきており、本県においては中小製造 業の技術力アップ、競争力アップへの支援を一層強めていく方針が打ち出されております。
福岡県工業技術センターは県内中小製造業の皆様がいつでも気軽に利用できる研究室、技 術の駆け込み寺としての公設試験研究機関を目指して、研究受託、共同研究、各種相談対 応、技術講習会、研究会、情報提供、試験・分析対応、設備機器開放等企業の皆様の技術 の高度化、人材育成、競争力向上等のご要望への技術支援を展開致しておりますとともに、
本県が「あすの産業」として推進する自動車、バイオ、ナノテク、LSI、ロボット、水 素エネルギー等の先進分野の産学官共同研究におきましても、オンリーワン技術の創出の ために,その一角の役割を担う積極的な参画をおこなっております。
平成17年度は、企業の皆様の多様化する各種相談にワンストップで対応する窓口とし て技術総合支援室を各研究所に設置し、相談内容を分析し戦略的なテーマ構築を行う戦略 プロジェクト室を企画管理部に設け、こうして設定されたテーマを効率的に推進するため のチーム編成を行う等新しい組織体制に改編し業務を推進してまいりました。本報告書は その概要をまとめたものであり、関係各位の参考にしていただければ幸いです。
今後とも、当工業技術センターは、大きく変化し発展する地域の中小製造業の皆様のニ ーズに的確に迅速にお応えして「地域の企業の皆様に信頼され、親しまれ、期待される工 業技術センター」を目指してまいる所存です。
本報告書をよりよいものとしていくために関係各位の忌憚ない御意見、御要望をお寄せ いただきますようお願い申し上げます。
平成18年 月
福岡県工業技術センター所長 大田修明 http://www.fitc.pref.fukuoka.jp
第1章 概要
1−1 沿革・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1 1−2 組織と業務・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1 1−3 平成17年度の方針・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2 1−4 職員構成・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3 1−5 土地及び建物・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3 1−6 支出決算額・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3 1−7 工業所有権・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4 1−7−1 平成17年度に登録された特許・・・・・・・・・・・・4 1−7−2 平成17年度に公開された特許・・・・・・・・・・・・4 1−7−3 平成17年度までの特許総数等・・・・・・・・・・・・5 1−8 視察・見学等・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5 1−9 外部評価・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6 1−9−1 研究課題評価委員会・・・・・・・・・・・・・・・・・6 1−10 受賞・表彰・学位取得・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7 1−11 職員派遣研修・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7
第2章 研究開発
2−1 研究開発テーマ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9 2−2 高度技術者招へい事業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20
第3章 試験分析
3−1 依頼試験・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21 3−2 依頼加工・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・22 3−3 設備利用・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・23 3−4 主要設備・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25 3−4−1 平成17年度購入備品・・・・・・・・・・・・・・・25 3−4−2 主要備品・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・26
第4章 技術相談
4−1 技術指導・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・35 4−2 技術指導事例・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・41
第5章 人材育成
5−1 講習会等・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・45 5−2 講師・審査員等の派遣・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・45 5−3 研修生の受け入れ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・50 5−3−1 受託研修・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・50 5−3−2 国際受託研修・・・・・・・・・・・・・・・・・・・50 5−3−3 学生研究指導受け入れ・・・・・・・・・・・・・・・51
第6章 情報発信
6−1 刊行物・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・53 6−2 研究成果発表・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・53 6−2−1 主な誌上発表・・・・・・・・・・・・・・・・・・・53 6−2−2 主な口頭発表・・・・・・・・・・・・・・・・・・・56 6−3 マスメディア報道・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・62 6−4 会議・イベントの開催・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・64
第7章 技術交流
7−1 技術研究会・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・69 7−2 福岡県工業技術センタークラブ・・・・・・・・・・・・・・・・70 7−2−1 先端技術シンポジウム・・・・・・・・・・・・・・・70 7−2−2 材料技術部会の活動・・・・・・・・・・・・・・・・71 7−2−3 バイオ技術部会の活動・・・・・・・・・・・・・・・71 7−2−4 生活・福祉技術部会の活動・・・・・・・・・・・・・72 7−2−5 機械・電子技術部会の活動・・・・・・・・・・・・・72
参考資料(職員名簿)
福岡県工業技術センター職員名簿・・・・・・・・・・・・・・・・・・・73
第 1 章
概 要
1-1 沿 革
1-2 組織と業務
大正14年 4月 福岡県福岡工業試験部、久留米工業試験部、福島工業試験部発足 昭和 2年 4月 試験部を試験場に改称
昭和13年 8月 福岡県金属工業試験場設立 昭和23年 8月 久留米工業試験場を国へ移管 昭和29年 6月 福岡県直方鉱業試験場設立
昭和29年11月 福岡県福岡工業試験場久留米分場設置 昭和32年 3月 福岡県福島工業試験場大川分場設置 昭和53年 5月 福岡工業試験場に久留米分場を統合
昭和56年 6月 金属工業試験場と直方鉱業試験場を統合し、福岡県北九州工業試験場設立 昭和57年 4月 福岡県大川工業試験場設立
平成 2年 4月 4試験場を統合し、4研究所体制の福岡県工業技術センター設立
(化学繊維研究所、材料開発研究所、インテリア研究所、機械電子研究所) 平成 7年 4月 材料開発研究所を廃庁し、福岡県工業技術センター生物食品研究所設立
所長 副所長 企画管理部 戦略プロジェクト室
(事務) 戦略的プロジェクトの企画、センタークラブの支援
総務課
庶務・会計
副所長 研究企画課
(技術) 研究業務の企画・調整
情報交流課
広報、技術支援業務の企画・調整
化学繊維研究所 技術総合支援室
技術相談窓口、技術情報の提供
繊維技術課
繊維材料、繊維製品、繊維加工
化学課
無機材料、有機材料、有機化学
生物食品研究所 技術総合支援室
技術相談窓口、技術情報の提供
生物資源課
生体関連物質、生理活性物質、培養細胞、微生物
食品課
食品、発酵、微生物、大量培養
機能材料課
紙・パルプ、建材、機能性材料
インテリア研究所 技術総合支援室
技術相談窓口、技術情報の提供
技術開発課
木製品のデザイン・加工システム、人間感覚計測技術
木材化学、木材の有効利用
機械電子研究所 技術総合支援室
技術相談窓口、技術情報の提供
庶務課
庶務・会計
材料技術課
金属材料、表面処理、薄膜
生産技術課
超精密加工、計測技術、CAD/CAM
機械技術課
材料の応力解析技術、非破壊検査、熱エネルギー
電子技術課
メカトロニクス関連技術
電子機器のEMC(電磁両立性)計測・評価
1-3 平成17年度の方針
福岡県工業技術センターは、 「技術支援を使命とする開かれた研究開発機関」として、地域企業の支援を行 っている。平成17年度は、産業界を取り巻く状況の変化に対応し、様々な業界ニーズに答えるため、セン ターの組織強化を重視し、以下の項目を実施した。
(1)再編整備
企業ニーズへの機動的・効率的な対応を目指し、センターの組織改編を行う
・ 地域課題に即応する、柔軟な目的指向型研究体制を確立すべく、従来の研究室制からチーム制に移 行
・ 工業技術センターのワンストップサービス機能の強化、地域中小企業のための総合的支援力の向上 を目指し、各研究所に技術総合支援室を設置
・ 福岡県の重点施策に沿ったプロジェクトの企画、他試験研究機関との横断的連携及び福岡県工業技 術センタークラブの支援を目的に、企画管理部内に戦略プロジェクト室を設置
(2)地域連携の強化
県内企業の研究開発を推進するため、各研究開発支援機関との有機的なネットワークを形成する。
・ 福岡県研究開発支援機関ネットワーク会議の開催
(3)知的財産管理の強化
センターにおける知的財産戦略を作成し、適切な知的財産管理システムを構築する。
・ センターにおける特許の位置づけ、あり方等に関する「工業技術センター知的財産ポリシー」を策 定
(4)広報活動の強化
「技術支援を使命とする開かれた研究開発機関」としての工業技術センターの活動を広く PR する。
・ センターの研究成果や業務を新聞・テレビ等の報道を通じて積極的に紹介
・ 福岡県試験研究機関5機関(工業技術センター、森林林業技術センター、水産海洋技術センター、
保健環境研究所、農業総合試験場)共同で、県庁ロビーにて研究成果の展示
1-4 職員構成
所属
区分 企画管理部 化学繊維
研究所
生物食品 研究所
インテリア 研究所
機械電子
研究所 合計(人)
事務職員
5 0 3 1 4 13
技術職員
13 16 26 9 37 101
労務職員
1 2 2 1 5 11
合計(人) 19 18 31 11 46 125
所長、副所長は企画管理部に含む。
1-5 土地及び建物
所属 項目
企画管理部
化学繊維研究所 生物食品研究所 インテリア研究所 機械電子研究所 合計(㎡) 土地(㎡)
12,687.57 12,698.10 6,016.12 9,104.00 40,505.79
建物(㎡)4,986.79 5,729.31 2,068.99 6,344.06 19,129.15
1-6 支出決算額
(単位:円) 所属
科目
企画管理部
化学繊維研究所 生物食品研究所 インテリア研究所 機械電子研究所 合 計 人件費
326,304,422 258,306,826 87,556,773 358,719,800 1,030,887,821
管理費
32,495,545 42,924,581 7,809,213 39、620,034 122,849,373
研究費42,576,964 55,977,422 9,752,604 110,810,243 219,117,233
指導業務費389,000 281,650 133,720 435,010 1,239,380
依頼業務費1,684,790 631,000 949,310 2,677,570 5,942,670
研究所費
小計
77,146,299 99,814,653 18,644,847 153,542,857 349,148,656
合計403,450,721 358,121,479 106,201,620 512,262,657 1,380,036,477
1-7 工業所有権
1-7-1 平成17年度に登録された特許 ( 9件)
発 明 の 名 称 特 許 番 号 登 録 日 備 考
バチルス・チューリンジェンシス又はその培養液を有効成分とす
る水産魚介類病原カビに対する防除剤
特許第 3659419 号 H17.03.25共同出願 薬剤ピッキングシステム
特許第 3673273 号 H17.04.28共同出願 繊維の発色制御方法
特許第 3675776 号 H17.05.13共同出願
流体混合装置
特許第 3685305 号 H17.06.10繊維の着色方法
特許第 3705335 号 H17.08.05バチルス・チューリンジェンシス又はその培養液を有効成分とす
る水産魚介類病原カビに対する防除剤
特許第 3713508 号 H17.09.02共同出願
循環流発生装置
特許第 3717767 号 H17.09.09共同出願
乳酸菌が産生する抗菌性物質(日本)
特許第 3740499 号 H17.11.18共同出願
緑化ブロック
特許第 3748870 号 H17.12.19共同出願
1-7-2 平成17年度に公開された特許 (18件)
発 明 の 名 称 特 許 番 号 公 開 日 備 考
核酸の分離方法
特開 2005-112828 H17.04.08表面変位計測方法および表面変位計測装置
特開 2005-99012 H17.04.14延性に優れたアルミニウム合金及びその製造方法
特開 2005-113265 H17.04.28共同出願 ポリアミド結合を有する有体物の着色方法および該方法で着色
された有体物
特開 2005-146440 WO2005/047591
H17.06.09
2005.5.26
共同出願
化粧用石材
特開 2005-146608 H17.06.09共同出願
プレス成型用素材とプレス成形品の製造方法
特開 2005-144813 H17.06.09共同出願 無電解めっき用前処理剤およびそれを用いためっき方法
特開 2005-248220 H17.09.15共同出願 新規フォトクロミック化合物
特開 2005-255538 H17.09.22共同出願 研削砥石及びその製造方法
特開 2005-254352 H17.09.22ペロブスカイト型化合物薄膜およびその製造方法
特開 2005-263582 H17.09.29共同出願 がん細胞認識破壊活性を発現するように活性化されたパラス
ポリンー1の結晶、その製造方法、その三次元構造および利用 方法
特開 2005-263728 H17.09.29
共同出願
衝撃吸収部材
特開 2005-282792 H17.10.13共同出願
じゃがいもそうか病抑制剤とその利用
特開 2005-289878 H17.10.20共同出願 チタン酸バリウム粉末及びその製造方法
特開 2005-306691 H17.11.04セラミックス材への小穴加工方法
特開 2005-313258 H17.11.10共同出願 バチルス・チューリンジエンシス A1470 株由来の細胞認識およ
び細胞障害活性を有する新規タンパク質およびそれをコードす る遺伝子
特開 2005-333865 H17.12.08
ワイヤーボンディング用キャピタリー
特開 2005-340400 H17.12.08共同出願 ろう材を用いた型枠成形製品及びその製造方法
特開 2006-007478 H18.01.12※平成17年度に出願した特許 19件
1-7-3 平成17年度までの特許総数等
(平成18年3月31日現在)
項 目 件 数 内 訳
保有特許 36件 県単独特許7件、他機関との共有特許29件
(うち 国内特許35件、米国特許1件)
出願特許 122件 県単独出願40件、他機関との共同出願80件
(うち PCT 出願10件、米国出願1件、EPC 出願1件)
実施許諾契約 39件
1-8 視察・見学等 (34件)
化学繊維研究所 (10件)
企 業 ・ 団 体 名 等 月 日 人 数(名)
(財)飯塚研究開発機構 H17.04.08 4
(株)久留米リサーチパーク H17.05.18 3
県商工事務所 H17.07.08 10
県政バス・アプローチ号 H17.08.17 41
シンクロトロン光意見交換会 H17.09.05 2
(財)福岡県産業・科学技術振興財団 H17.09.13 4
九州繊維製品苦情・情報研究会 H17.11.18 11
福岡県立地企業振興連絡協議会飯塚部会 H17.11.22 29
嘉飯山地域産業振興協議会 H18.02.16 28
福岡県中小企業家同友会 H18.03.28 23
生物食品研究所 ( 8件)
企 業 ・ 団 体 名 等 月 日 人 数(名)
(財)飯塚研究開発機構 H17.04.08 4
県政バス・アプローチ号 H17.06.16 34
(株)久留米リサーチパーク H17.08.01 6
セメントファイバーボード工業組合 H17.08.21 7
人事交流職員研修会 H17.10.18 21
中津商工会議所 H17.11.16 28
福岡県立地企業振興連絡協議会福岡部会 H17.11.18 34
筑後機械和紙協同組合 H17.12.02 2
インテリア研究所 ( 6件)
企 業 ・ 団 体 名 等 月 日 人 数(名)
九州産業大学 H17.08.16 16
筑紫郡中学校技術教諭 H17.08.25 4
機械学会九州支部福岡西部地区会員 H17.11.07 25
中津商工会議所 H17.11.16 28
兵庫県工業技術センター H18.03.17 2
鹿児島工業高等専門学校 H18.03.22 3
機械電子研究所 (10件)
企 業 ・ 団 体 名 等 月 日 人 数(名)
九州経済産業局・韓国企業 H17.06.08 30
県政バス・アプローチ号 H17.06.21 45
北九州市産業学術振興局・(財)北九州産業学術推進機構 H17.09.08 8
(財)福岡県産業・科学技術振興財団 H17.09.13 3
日本機械学会ロボメカ部門 第7技術委員会 九州ロボット研究会 H17.09.14 28
則松中学校 H17.11.22 5
フロンティアカーボン(株)・北九州市産業学術振興局 H18.01.13 3
(財)国際東アジア研究センター H18.02.01 4
日本化成(株) H18.02.03 4
(財)福岡県中小企業振興センター H18.03.24 1
1-9 外部評価
1-9-1 研究課題評価委員会
○開催概要
平成16年度研究課題評価(事後・中間評価)
日時:平成17年5月19日(木) 10:00-16:00 場所:工業技術センター本所3階研修室
対象
:平成16年度実施研究課題 ①事後評価3テーマ ②中間評価6テーマ
平成18年度研究課題評価(事前評価)
日時:平成17年9月9日(月) 10:00-16:00 場所:工業技術センター本所3階研修室 対象:平成18年度実施予定研究課題9テーマ
○委員
・H16.09.01-H17.08.31
氏 名(敬称略) 所 属
西尾 一政 九州工業大学大学院 生命体工学研究科 教授 森田 昌嗣 九州大学大学院 芸術工学研究院 教授 佐藤 一紀 福岡県立福岡女子大学 人間環境学部 教授
末松 正典 (財)科学技術振興機構 研究成果活用プラザ福岡 科学技術コーディネータ 濱地 格 九州大学 先導物質化学研究所 教授
堀米 九十九 (財)福岡県産業・科学技術振興財団 マッチングコーディネータ
中川 祥次 (財)福岡県産業・科学技術振興財団 マッチングコーディネータ
・H17.09.01~H18.08.31
氏 名(敬称略) 所 属
西尾 一政 九州工業大学大学院 生命体工学研究科 教授 森田 昌嗣 九州大学大学院 芸術工学研究院 教授 佐藤 一紀 福岡県立福岡女子大学 人間環境学部 教授
末松 正典 (財)科学技術振興機構 研究成果活用プラザ福岡 科学技術コーディネータ 片山 佳樹 九州大学大学院 工学研究院 教授
水垣 善夫 九州工業大学 工学部 教授
安田 誠二 (独)産業技術総合研究所 九州センター 所長代理
1-10 受賞・表彰・学位取得 ( 9件)
内 容 対 象 者 月 日 備 考
生物食品研究所食品課 大場 孝宏 野見山 修治
上田 京子 黒田 理恵子
H17.10.28 福岡オリジナルソフト清酒の開発
インテリア研究所技術開発課
川勝 博伸 H17.10.28
アパタイトシートの開発と細胞培養床ア パタイトシートを用いた動物細胞の高密 度連続培養技術の開発
平成 17 年度福岡県職員表彰 (研究表彰)
機械電子研究所電子技術課
古賀 文隆 H17.10.28 内部アクティブ磁気シールドシステム 開発のための磁界解析
生物食品研究所食品課 大場 孝宏 上田 京子 黒田 理恵子
H17.06.27 福岡オリジナルソフト清酒の開発
機械電子研究所電子技術課
古賀 文隆 H17.06.27 内部アクティブ磁気シールドシステム 開発のための磁界解析
工業技術センター職員表彰
機械電子研究所庶務課
小蓑 加代子 H17.06.27 一般公開に提供する“手作りよもぎま んじゅう”の事前準備等について
博士(農学)取得 生物食品研究所生物資源課
奥村 史朗 H18.03.23 交付機関:京都大学
博士(工学)取得 機械電子研究所機械技術課
林 伊久 H18.03.23 交付機関:九州工業大学
博士(農学)取得 インテリア研究所技術開発課
朝倉 良平 H18.03.27 交付機関:九州大学
1-11 職員派遣研修 ( 6件)
大学等に職員を派遣し、指導等を受けることにより、先端技術分野におけるポテンシャルの確立と研 究開発の促進を図るもの。また、職員の技術指導能力等を向上させる目的で実施。
企画管理部 ( 1件)
研 修 名 研 修 先 期 間 派 遣 職 員
工業所有権研修
(独)中小企業基盤整備機構(中小企業大学校) H17.07.25-29
吉海 和正
化学繊維研究所 ( 1件)
研 修 名 研 修 先 期 間 派 遣 職 員
ポリマー修飾ナノ微粒子の調製方法に関する研修
九州工業大学 H17.10.01- H18.03.31浦川 稔寛
生物食品研究所 ( 2件)研 修 名 研 修 先 期 間 派 遣 職 員
植物葉緑体への遺伝子導入に関する技術習得
(財)地球環境産業技術研究機構 H17.10.01-H18.03.03
平野 吉男 バイオインフォマティクスの習得
九州大学 H17.11.01-H18.03.31大場 孝宏
機械電子研究所 ( 2件)研 修 名 研 修 先 期 間 派 遣 職 員
メーカーにおけるアルミニウム合金鋳物の製造と研
究開発に関する調査研修
日立金属(株) H18.02.05-16小川 俊文 加工技術一般とエネルギー加工による精密加工
技術の研修
福岡工業大学 H17.10.01-H18.03.31池田 健一
第 2 章
研 究 開 発
2−1 研究開発テーマ (86テーマ)
① テーマ名
② 主担当者
③ 研究の概要
(表の見方)
化学繊維研究所 (15テーマ)
■県単独予算
① 非衣料用途展開を目指した繊維の機能発現
② 堂ノ脇 靖已
③
非衣料用途として、1.尿検出布おむつ、および 2.有害物質吸着材料の開発を行った。1.では、予め還元して作った色素の色が、尿に接触 することで酸化されて変色する現象を繊維へ応用し、尿の接触を目視化した。2.では従来の機能性物質を固定する手法ではなく、繊維成 分を利用した独自の機能発現手法で、吸着効果を向上できることを明らかとした。
① ポリマー修飾ナノ微粒子の二次元配列構造を有する新規な生体物質反応用基板の開発
② 浦川 稔寛
③
医療分析分野ではタンパク質吸着抑制に関するニーズが高く、従来動物組織から抽出される生体材料を利用した抑制技術が用いられてい る。しかし、動物組織からの抽出物は BSE 問題など安全性の観点からの懸念があり、対応が求められている。本研究では非生体由来材料 によるタンパク質の吸着抑制機能を有する材料、吸着抑制方法の開発を目的として、有機無機複合材料を利用した課題解決方法の検討 を行う。
① ゾルゲル法によるアルミナ系ナノコンポジット材料の開発
② 山下 洋子
③ ゾルゲル法により粒径が数十 nm の炭化チタン粉末を合成した。得られた粉末は、酸化チタン等を含まない炭化チタン単相で炭素源の選択 および合成条件によりフリーカーボンの含有量を抑えることができた。
① 高分子の劣化予測に関する研究
② 大﨑 徹郎
③ 研究計画の作成、全国の公設試の参画機関の掌握、解析項目の検討及び解析可能な機関の把握、試験片作成及び屋外暴露の開始を 行い、3 ヶ月暴露後の評価を行う。
■(財)福岡県産炭地域振興センター;研究開発事業
① 多機能れんがの設計及び製造技術の開発(1:サブテーマ)
② 小松 夢子
③
レンガは従来、単なる固くて強い土木建材として利用されてきたため、その製造技術開発においては物理的強度を確保することが重視され てきた。レンガの新たな用途展開を図るためには強度以外に消臭性・緑化性・断熱性・保水性など、これまでレンガにはなかった新たな機能 を付与することが必要である。本研究では製造条件によるレンガの基本性能変化を調査するとともに、ミクロ構造を制御した多機能レンガ製 造法について検討した。
① 表面発泡柔軟層プラスチックスペーサーの開発
② 野見山 加寿子
③
鉄筋コンクリート打設時に、鉄筋と型枠とのかぶり(間隔)を確保するために汎用されているプラスチックスペーサーは、コンクリートよりも熱膨 張係数が大きいため、コンクリート構造体に亀裂を生じさせるという問題点を抱えている。これを解決するために、表面に熱膨張を緩和する 発泡柔軟層を設け、コンクリートに亀裂を生じないプラスチックスペーサーを開発する。
■NEDO;産業技術研究助成事業
① プリント配線基板内蔵用高容量薄膜コンデンサの開発 (1:ナノ粒子性状制御技術に関する研究)
② 牧野 晃久
③ 本研究では、常圧、200℃以下で連続成形でき、容量密度 80nF/cm2以上の特性を有した薄膜を実現することを目的としている。このよう な薄膜を実現する上で必要なナノ粒子の性状(結晶性、粒径、分散性)制御技術に関する研究を行う。
① プリント配線基板内蔵用高容量薄膜コンデンサの開発
(2:ナノ粒子分散溶液合成技術および新規用途開発に関する研究)
② 有村 雅司
③
薄膜コンデンサの作製に用いるナノ粒子コーティング溶液の大量合成技術について検討を行う。また、コーティング溶液の自由度を向上さ せるために、溶媒、ナノ粒子濃度、ナノ粒子の形態によるナノ粒子の分散性、コーティング溶液の安定性について検討を行う。加えて、ナノ粒 子コーティング溶液の新規用途についての検討を行う。
① プリント配線基板内蔵用高容量薄膜コンデンサの開発
(3:薄膜連続形成プロセスと薄膜回路形成技術に関する研究)
② 藤吉 国孝
③ 誘電体薄膜を連続的に形成可能なプロセス(塗工方式、溶液条件、乾燥条件等)に関する基礎的検討を行う。
■ 受託研究
① 撥水機能を付与した木材のソープフィニッシュ処理液の開発
② 堂ノ脇 靖已
③
木材のソープフィニッシュ(石鹸加工)は高級ヨーロッパ家具としての国内市場を確立しつつあるが、撥水性、防汚性がないため、国内の消費 者に馴染めない欠点があった。そこで、無機物と石鹸成分を木材内で会合させて疎水性物質を形成し、撥水性、防汚性を向上させる手法 を考案した。本研究では、ソープフィニッシュ処理液の最適な組成条件を検討した。
① 繊維強化プラスチックの真空・マイクロ波硬化成形技術の研究
② 大﨑 徹郎
③ 真空成形品は従来法よりも高性能であることが期待され、その力学的特性を確認した。樹脂リッチな内層とガラス繊維リッチな外層のそれぞ れの耐食性評価や内層の耐衝撃性能の評価を行うとともに、その改良についての検討を行った。
① ナノチューブシリカの応用に関する研究
② 野見山 加寿子
③
水溶液中で界面活性剤と芳香族化合物からなるチューブ状の分子集合体を、ゾルゲル法によるシリカ合成の鋳型として用いることにより、そ の構造を反映したナノチューブ状シリカを合成した。鋳型分子の組合せを変えることにより、合成されるシリカのチューブ径を制御可能であ り、その内孔を利用して、様々な大きさの化学物質等を吸着・放出剤(除放剤)、触媒担持体等へ応用することができる。
① ベンチスケールガス化装置によるガス化条件最適化に関する研究
② 蓮尾 東海
③
現在木質バイオマスガス化発電を目指した実証試験において、生成タールによる後段プロセスへの悪影響が問題になっている。本研究で はガス化率向上、タール低減を目的として実証機と同様のガス化炉形状を有するベンチスケールガス化装置を用いた反応条件(温度、空 気比等)の影響を検討した。
① 木質バイオマスガス化における触媒効果に関する研究
② 原田 智洋
③
現在実証試験で問題となっているタール生成量の低減を目的として、流動媒体であるCaCO3へのK2CO3触媒の担持の影響を調べた。その 結果、K2CO3担持量 1wt%でも大幅なタール削減効果があることが明らかとなり、更に担持量を増やすと、ガス化率の向上、水素等有用ガス 成分が増加することが明らかとなった。
① 焼却灰残渣の脱塩促進と資源化のための環境維持型値術の開発
(分担テーマ:脱塩処理を施した焼却残渣を原料として用いたれんがの製造技術開発)
② 小松 夢子
③
日本国内において排出される一般ゴミの総量は年々増加しており、最終処分場の残余容積の逼迫から、焼却灰の埋立に頼らない処理が 望まれている。一般に、焼却灰はダイオキシン類や重金属類、塩素イオン等を含有しているため再利用法が制限され、このことが焼却灰の 再利用が促進を妨げる大きな理由となっている。本研究では、あらかじめ脱塩処理した焼却残渣の再利用法する方法のひとつとしてレンガ 原料への適用法を検討する。
生物食品研究所 (16テーマ)
■県単独予算
① 脳神経細胞の保護を目的とした機能性物質の探索に関する研究
② 楠本 賢一
③ 酸化ストレスにより誘導される神経細胞死を抑制できうる食品を探索し、その抑制効果を担う物質を精製・同定する。
① 福岡県有用微生物遺伝子資源ライブラリー構築
② 百武 稔郎
③ 有用微生物資源を収集し、データベース化して世界有数の微生物有用遺伝子資源ライブラリーを構築する。
① パラスポリンの細胞認識機構を利用した細胞識別技術の開発
② 片山 秀樹
③ ガン細胞特異的細胞毒素パラスポリンのリセプター分子を同定し、ガン細胞と正常細胞を識別する技術を開発する。
① 食品関連未利用資源の機能性付加による素材化に関する研究
② 廣藤 祐史
③
大豆煮汁および小豆加工副産物の有効利用を図ることを目的として、機能性成分であるγアミノ酪酸(GABA)の付与を検討した。また、煮 汁などが元来有する機能性を検討することにより、用途の拡大を図った。小豆煮汁は高い抗酸化性を有し、飲料等の素材として有望であっ た。また、ACE 阻害活性や PEP 阻害活性など、幅広い機能性を有することが示唆された。大豆煮汁は、選定乳酸菌により GABA を自然生 成でき、グルタミン酸の添加で、更に多くの GABA を生成できた。また、高い ACE 阻害活性と DPPH ラジカル消去能があり、α-グルコシダー ゼやα-アミラーゼ阻害活性の機能性があることを明らかにした。
① 濃醇純米酒用清酒酵母の開発
② 大場 孝宏
③ 「濃醇タイプの純米酒」製造に不可欠な有機酸(特にコハク酸)生産能の高い酵母開発のニーズに対応するため特にコハク酸の生産能の高 い酵母の開発に取り組んだ。清酒もろみから分離したコハク酸高生産株について、小規模試験醸造を行い、有望株を選抜した。
① 歯周病原因菌を増殖抑制する乳酸菌の探索
② 上田 京子
③ 歯周病原因菌の異常増殖を抑制する乳酸菌の探索を試みている。共凝集により歯周病菌が定着しているが、共凝集を抑制することにより、
歯周病原因菌の異常増殖を抑える。
① 食品有害微生物の簡易迅速測定法の開発
② 末永 光
③ 食品製造現場において、製品出荷前の製品の検査は重要な課題である。しかしながら、生産現場において簡易かつ有効な食品有害微生 物の測定方法は確立されていない。そこで、酵母の高感度測定を応用し、食品悪変微生物の簡易迅速測定法を開発する。
① 褐藻アカモクにおける生理活性物質に関する研究
② 上田 京子
③ 福岡県産アカモクについて、収穫時期の検討を行うため、近年注目を集めているフコイダン量を測定した。
① 動物細胞のための三次元培養担体の開発に関する研究
② 金沢 英一
③
動物細胞の高密度培養を行うための最適な環境を与える担体の開発が望まれているが、十分な機能性を示す担体の開発例は少ない。本 研究では、担体のベース材料としての最適な金属酸化物セラミックスの選択、高密度培養を可能にするための最適な表面修飾材料の検 討を行うことにより、優れた細胞親和性を有する担体の設計条件を確立する。
■(財)福岡県産炭地域振興センター;研究開発事業
① BT菌を活用した抗菌性土壌改良剤の開発
② 斎藤 浩之
③ BT 菌ライブラリーより、農作物病害菌に抗菌活性を示す BT 菌の選抜を行う。また、圃場試験で抗菌活性を確認した株については、製品の 品質管理上、有用な情報となる抗菌活性メカニズム(抗菌物質の同定等)の解明を行う。
① 多機能れんがの設計及び製造技術の開発(2:緑化れんがの開発)
② 一松 時生
③
レンガ製品の新たな市場を開拓するために、顧客の要求に応じた基本性能(強度、透水性等)と特殊機能(消臭性、断熱性等)を同時に満 足できるレンガ製造システムの構築を目指している。そこで、本研究では、レンガの基本性能(強度、吸水率等)と緑化性との関係を、レンガ 設計にフィードバックするために、緑化性の評価法の確立を目的とした。まず、レンガの緑化に適した植物の種類と、その繁殖条件等につい て調査・試験を行った。その結果、コケによるレンガの緑化性の評価法を確立した。
■九州経済産業局;地域新生コンソーシアム研究開発事業
① 合成脂質を用いた導入効率が高く安全な遺伝子導入試薬の開発
② 赤尾 哲之
③
既存の遺伝子導入試薬は導入効率が低い事やウイルスによる毒性等の問題があり、画期的な遺伝子導入試薬の開発が切望されている。
合成二分子膜型脂質からなるリポソームと遺伝子輸送に必要な糖鎖等を結合したリガンド型脂質を複合化させた導入効率が高く安全な遺 伝子導入試薬を開発する。独自に設計・合成したペプチド脂質のレパートリーの中から、プラスミド DNA の導入に適したもの、siRNA の導入に 適したものを見出した。選抜されたペプチド脂質は、他社品以上の導入活性を示すことが明らかとなり、リポソーム調製も簡便にできることか ら、ある程度の製品化形態を決めるまでに至った。
■(独)科学技術振興機構;科学技術振興調整費
① 新興・再興感染症制圧のための共同戦略(分担テーマ:媒介昆虫の環境配慮型防除法の開発)
② 樋口 和彦
③ アルボウイルスを媒介する媒介節足動物に強い殺虫活性を持つB. thuringiensisを媒介節足動物の生育環境などから単離し、その毒素タ ンパク質および遺伝子の構造を解明することにより、媒介節足動物を選択的に駆除する環境配慮型防除法の開発を行う。
■(財)福岡県産業・科学技術振興財団;産学官共同研究開発事業
① 伝統野菜の循環系改善機能の解明による新規健康補助食品の開発
② 小野 昌志
③
福岡県産の伝統野菜に含まれる機能性成分を単離・精製し、各種バイオアッセイ(血液サラサラ効果、血糖値降下、肝機能改善)により、
新しい薬効を見いだす。また、機能性成分の定量法を確立し、福岡県農業総合試験場が実施している品種の選抜に利用する。最終的に は、ドリンク・サプリメントといった健康補助食品開発を目指す
■共同研究
① mRNA分離システムの開発に関する研究
② 木村 太郎
③ 従来方法とは全く異なる新規 mRNA 分離方法を確立し、実用化を目指す事を目的とする。mRNA 結合素材として、多糖シゾフィランやアル キル化シリカを用い、簡便で操作性に優れた分離システムを開発する。
① 霊芝中の生理活性物質を利用した特定保健用食品の開発
② 石川 智之
③ ラットを用いた動物実験において、霊芝エタノール抽出物の前立腺肥大抑制効果が明らかとなった。この前立腺肥大抑制効果のメカニズム 解析を目的として、non-RI での GC-MS を用いたヒト 5α-リダクターゼ測定系の構築を行う。
インテリア研究所 (10テーマ)
■県単独予算
① インテリア・住宅関連材料の VOC 評価に関する研究(1:フラッシュ評価)
② 脇坂 政幸
③ 家具の構成部材であるフラッシュパネルを想定した中空状の標準板を作製し、そのときに用いた数種の木工用接着剤について放散化学物 質の経時的挙動に関する分析を行った。
① インテリア・住宅関連材料の VOC 評価に関する研究(2:VOC リスク評価)
② 古賀 賢一
③
H14 年度に導入された JIS 小形チャンバー法による VOC(揮発性有機化合物)測定システムが利用可能となり、各種の問い合わせ等に対応 できるようになった。しかしながら、メーカー・消費者共に VOC に対し誤った認識を持っており、木材由来の僅かな VOC が検出されただけで も、問題と考えているケースが殆どである。また、VOC 安全基準そのものがあいまいであり、各種の評価方法と基準値間の対応が殆どできて いない等の問題点がある。
この状況を改善することを目的とし、VOC リスク評価の手法を提案し、その検証を行った。本研究の VOC リスク評価値は個々の要素の VOC リスクを厚生労働省・WHO の室内基準濃度に比較して%で表すものであり、VOC リスクの定量的評価方法として優れていると考えている。
① 高齢者用シューズの開発
② 石川 弘之
③ 高齢者の歩行中の足底圧を測定した結果、若年者と比して足底の外側に荷重が大きく加わっていることが確認された。そのため、荷重を足 底の内側へ移行させる機能についての検討を行った。
① 立ち上がり補助椅子の開発
② 本 明子
③ 立ち座り動作を補助する椅子を設計するために、椅子からの立ち上がり動作を動作解析や重心動揺計測により評価し、それらの解析結果 をもとに椅子の試作を行った。
① 中高年齢労働者の VDT 作業特性に関する研究
② 友延 憲幸
③ 中高年労働者は、筋骨格の衰えから頸肩腕骨症・腰痛を抱えやすい。本研究は、中高年労働者を対象とし、無理な作業姿勢を強いやす いノート型 PC 利用時の身体的負担を軽減する最適な椅子・机を提案する。本年度については主に机の最適な高さについて検討した。
① リグノセルロース由来炭素材料からの多孔質電極の開発
② 朝倉 良平
③ 木質由来の多孔質炭素材料を作製し、その電気二重層キャパシター電極特性を評価した。
■(財)福岡県産炭地域振興センター;研究開発事業
① レリーフ壁 成型・塗装システムの開発(ゴム材の 3 次元加工技術及びエアーブロー成形システムの開発)
② 楠本 幸裕
③
・ローラーの商品化のため、ゴムローラーの生産プロセスを検討。NC 工作機械のよる木型ローラーの切削加工→型取り材を用いて木型から メス型を製作→メス型にゴムを流し込み成型、の工程により、ゴムローラーの生産プロセスを確立。
・7 自由度ロボットをベースとしたレリーフ壁のエアーブロー成形システムの基本アプリケーションを開発。エアーブロー実験により動作を確認 し、所望の位置・タイミングでのエアーブローを実現した。
■受託研究
① 多目的公告アナウンス装置の開発
② 本 明子
③ PC インターフェイスを用いた新しい広告宣伝装置の開発にあたり、画像や映像について解像度、表示状態、データサイズ、表示スピードなど を検討し、デモ用画像・映像とサンプル画像・映像・音声の作成を行った。
■共同研究
① 天然素材を使用した繊維状構造活性炭の開発
② 朝倉 良平
③ バイオマス由来の材料から繊維状構造を持った活性炭を作るための製造条件の検討を行った。
① 高機能性吹付材の開発に関する研究
② 古賀 賢一
③
県内の企業より、自社の保有する特殊セメントの用途開発についての技術指導の要請があり、いくつかの用途を検証していく中で、光触媒を 利用した吹付材としての用途に開発の見込みを見出した。その後、光触媒利用吹付材の開発について、共同研究を実施することとなった。
研究において特殊セメントが、通常のセメントに比べ触媒の活性低下を防ぎ、かつ耐久性も優れることが明らかとなった。これにより、テスト的 にしか実施されてこなかった、建物や構造物の建物外面等への光触媒の利用を図ることが可能となり、結果、建物のメンテナンス費用の縮 小、大気汚染物質の除去につながる。
機械電子研究所 (45テーマ)
■県単独予算
① 長寿命打ち抜き工具の開発
② 南 守
③
工具の耐久性向上を図る目的から耐摩耗性に優れた皮膜の開発が求められている。そこで、相手材への攻撃性が低く耐摩耗性向上が期 待できるクロムとチタンの複合硼窒化膜を反応性スパッタリング法を用い作製し、皮膜特性に及ぼす成膜条件の影響について調査し、最適 な成膜条件の検討を行った。
① 金属材料の組織と機械的性質に関するデータベースの構築
② 小野本 達郎
③ 当所には、金属破損等に関する不具合相談が多く寄せられる。本テーマは、金属材料の基本特性ならびに技術指導事例を体系的に整理 し、迅速な課題解決ツールとして活用できるデータベースを構築するものである。
① 化学分析手法を用いた金属材料中ナノオーダー元素分析技術の確立
② 古賀 弘毅
③
化学分析手法を用いた鉄鋼中ケイ素のナノオーダー分析法を検討した。ケイ酸とモリブデン酸が定量的にモリブドケイ酸を生成する反応を 利用して、吸着剤によりこれを抽出分離し、少量のアンモニア溶液で溶離し、モリブデンを ICP-AES で測定することで間接的に微量ケイ素を 定量する方法を検討した。
① 金型材料の高機能化に関する研究
② 廣瀬 政憲
③
半導体産業に用いられる金型や半導体製造装置の部材は、超硬合金と呼ばれる WC-Co 合金が使用され、非常に高価で、金型や製造装 置の価額を上昇させる要因となっている。そのため、低熱膨張、高耐摩耗、高剛性で低価格な合金材が求められている。本研究は、超硬 合金と同等の熱膨張率を持つ低価格な金型材料の開発を行った。
① 長寿命ワイヤーボンディング用キャピラリーの開発
② 土山 明美
③
ワイヤーボンディング用のアルミナ製キャビラリーの長寿命化を図るため、DLC 被覆キャピラリーの開発研究を行い、実機ラインでのボンディ ング試験(100 万回)を行った。ワイヤーの接合形状態とループ破壊強度、キャピラリー先端部の汚染状況を評価した結果、未処理のキャピ ラリーよりも非常に優れていることが判明した。
① 機械的加工手法を利用した軽合金表面処理技術の開発
② 阪本 尚孝
③ 我々は、これまで圧延等の機械的加工手法を施したマグネシウム合金の耐食性が改善されることを確認している。そこで、腐食挙動につい て圧延効果との関係を明らかにするとともに、表面解析手法を用いて、耐食性向上のメカニズムを明らかにする。
① 微細加工及び加工プロセスをサポートする材料の高機能化と次世代加工技術の開発 (1:超砥粒ホイールを使った 3 次元加工システムの開発)
② 谷川 義博
③ 本研究では、超砥粒ホイールを使った超精密研削加工技術の開発、超精密加工用 CAM システムの開発、研削用加工力測定システムの 開発の3つの研究を実施し、金型等に代表される3次元曲面を高精度に加工するための、加工システムを開発する。
① 工具交換時期の知的自動診断に関する研究
② 村上 洋
③
金型等のナノレベルの高精度な加工を要求される分野において、摩耗に伴う工具形状の変化は、品質のみならず生産性にも大きく影響す る。従来、工具損耗は熟練作業者などにより直接目視検査され、オフラインで工具交換されていたが、近年の工作機械の自動化・無人化 に伴い工具摩耗の自動検出技術が重要になってきている。本研究では最適な測定方法を確立することを目的とする。
① リアルタイムモニタリング微細加工装置の開発
② 竹下 朋春
③
9 割の金属切削企業が穴加工を行っているが、その工具交換時期は作業者の判断にゆだねられているのが現状である。本研究では、穴加 工でも突発的な折損が起こりやすく、工具磨耗を判断しにくい小径ドリル等の微細工具の加工状態をリアルタイムモニタリング可能な加工装 置の開発を行う。
① 射出成形金型の数値解析技術に関する研究
② 池田 健一
③
射出成形の良否は、樹脂が均一に冷却されるか否かで、大きく左右される。そこで、数値解析を用いて樹脂の挙動を計算する方法が普及 しつつある。県内企業には数値解析は普及しておらず、勘と経験に頼った設計をしている。そこで、数値解析を用いて金型設計・製作を行 い、数値解析の有効性と問題点のを調査する。
① 大気導入型マイクロ波減圧乾燥技術に関する研究開発
② 林 伊久
③ 本研究では、これまでのマイクロ波減圧乾燥実験によって得られた知見をもとに大気導入やマイクロ波出力の調整による温度制御を組み合 わせた小型プロトタイプを試作して大気導入型マイクロ波減圧乾燥の実用化に向けて仕様の標準化について検討した。
① 自動給水式屋上緑化システム性能評価
② 林 伊久
③
本研究では、社会問題になっている地球温暖化およびヒートアイランド現象の対策を目的に県内中小企業 4 社で開発している屋上緑化シス テムの総合性能評価を行った。また、2 年間の地上試験のデータをもとに建物の屋上に施工することにより施工方法および自動水分管理の 構築を進め、実用化に関する技術的な検討を行った。
① 新しい位相解析法を用いたスペックル干渉計測装置の開発
② 内野 正和
③
一般的な変形は動的非定常な現象である。しかしながら既存のスペックル干渉法は静的な現象の計測に限定されている。本研究では高精 度な変位分布計測法であるスペックル干渉法を時間変化の伴う現象、例えば熱や駆動部があり連続的に変形や応力を受ける現象に適応 させ、動的な現象の高精度変位分布計測(数値解析)が可能な装置開発を目的とする。
① 海水氷製造装置に関する研究開発
② 吉村 賢二
③ 鮮魚の鮮度保持向上を目的に、最適な形状、塩分濃度に調整された海水氷を製造可能な新規な海水氷製造装置を開発した。また、開 発した海水氷を用いて鮮魚の鮮度保持試験等を行い、鮮度保持効果を実証した。