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(ギンッブルグ―ランダウ型方程式の非自明安定解)

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(1)

     博 士(理 学)霍 学 位 論 文題 名

    NON‑TRIVIAL STABLE SOLUTIONS TO GINZBURG‑LANDAU TYPE EQUATION S

(ギンッブルグ―ランダウ型方程式の非自明安定解)

学位 論文内容の要旨

  ( 低温 )超 伝導 の現 象 は, 物質 の中 でマ ク ロな 量の 自由 電 子が 外カ を与えな いで、減衰す る こ とな く半 永久 に流 れ る状 態の こと であ る .ギ ンツ ブル グ とラ ンダ ウは,超 伝導の状態に 対 応 す る (自 由 )エ ネル ギー 汎関 数 を考 え, その 極値 問 題と して 偏微 分 方程 式(GL方 程式 ) を 定 式化 した .そ れ以 後 ,多 くの 人々 (物 理 学者 ,工 学者 ) によ る研 究がある が,これにつ い て ,偏 微分 方程 式論 の 立場 から 問題 の定 式 化を 含め て, 解 の存 在や 構造まで 論じられるよ う に な っ た の は き わ め て 最 近 の こ と で あ る . こ の 論 文 の 目 的 は 主 にGL方 程 式 の 解 の存 在 や そ の 構 造 を 研 究 す る こ と で あ る . と く に 安 定 性 や 領 域 依 存 性 に つ い て 調 べ た ぃ .   ギ ンツ プル グと ラン ダ ウの 導入 した 低温 超 伝導 現象 のモ デ ルに よっ て、外場 がない時の自 由 エ ネ ル ギ ーHAは 磁 界 の エ ネ ル ギ ー と 磁 界 中 超 伝 導 電 子 の 運 動 エ ネ ル ギ ー を 加 え たも の で 、 電 子 の 状 態 ¢ と 磁 場 の べ ク ト ル ポ テ ン シ ャ ルAと し て 、 次 の よ う に 表 せ る 。

剛り)=丘( j1 (▽州剛゜+2 く1 ・剛2 ) 2 )糾fR32lrotA[2dx   川

但 し 、QくR3は 有 界 領 域 、A冫Oは パ ラ メ ー タ で あ る 。 超 伝 導 定 常 状 態 ( ¢ ,A)が 汎 関 数 襾Aの 極小 値を 与え るの で 、( ¢,A) はHAのオ イラ ー ,ラ グラ ンジ ュ方 程 式であるギンツブ ル グ‐ ラン ダウ 方 程式(GL方程 式)

       (¥7 ‑ iA)2¢ +A(l ‑ I<Pl2)¢ = 0   in   r2     器‑i<A.v>=0 0n asz

rot rotA + (i(@¥7Q ‑ Q¥7q?)/2 +I¢I2A)Ag2 = 0   in    R3,

(2) (3) (4) を 満 た す 。但 し、 (. ,. ) はR3の標 準内 積、 レ は〇Qの 外向 き単 位法 線ベ ク トル 、Anは領 域Qの特 性 関数 であ る。

  (1) およ び(2) ‐(4)におい て電流が作る磁場が自身に 与える効果を無視して(すな わち A‑O)得 ら れる 、次 のモ デ ルも 同様 に重 要と さ れて いる 。

△ ¢ 十A(1―IQI2)〓0inQ     a¢

    万 二 ニ 0  0n092.

(5) (6)

(2)

  (2)(4)(5)−(6)の よう な非 線形偏微分方程式の境界値問 題の解の構造は状況に依存 して いちじるしく異なることが ある。本研究が考える問題は方程式(2)‐(4)および(5)―(6)の非 自 明 安 定 解 の 存 在 性 で 多 い 。 特 に 、 解 の 領域 の形 状に 依 存性 に興 味が ある 。 これ は物 理的 には 超伝 導体 の 位相 的あ るい は幾 何 的な 形状 によ って 現 象的 な差 が現 れ るか ?とぃった こと に対 応し てい る 。神 保と 森田 にお い てQが 凸 領域 なら ば、方程 式(5)‐(6)の非自明な 安定 解は 存在 しな い こと が示 され てい る 。こ れに より 求め る 安定 な解 を得 る には 多少なりと も複 雑な領域を考えねばならな いことが分かる。

  1章 では 、方 程式 (5)‐ (6)に 対し て 研究 した 。領 域QはR の 有界 領域 として2以 上で 一般次元で考える。任意の 実数ロに対して、ei0が(5)‐(6)の安定な定数解であることが計算 で 直 接 確 か め ら れ る ( 但 し 、 本 章 の 安 定 解と ぃう こと は 時間 に依 存す るGL方 程式 の安 定な 解を 指す )。 し かし 、こ のよ うな 自明な安定解を除いて、非自 明な安定解が存在するか? この 問題 に対 して 、 神保 と森 田が 凸領 域 なら ば、 非自 明な 安 定解 は存 在し な いこ とが示した 。凸 領 域 で は な く 、 も っ と 弱 く 可 縮 で あ っ て も 同 じ 結 論 が 成 り 立 っと 予 想し てい たが 最 近n>3 の場 合に は誤 り であ るこ とが 神保 と 森田 およ びダ ンサ ー の研 究に よっ て 判明 したのであ る。

本 研 究 は 穴 が あ る よ う な 領 域 を 含 め たQを 考 え る 。 扱 っ た 状 況 は 、 空 間 次 元 れ‑2又 は3 の と き は 、Qが 単 連 結 で な い の 領 域 の 場 合 に 相 当 す る 。 こ の 時 、 次 の 結 論 を 得 ら れ る 。   十 分 大 き なA>0に 対 し(5)(6)の 非 自 明 な 安 定 な 解 ¢Aが 存 在 す る 。 さ ら に ¢A2) : wA(x)ezO'x(x,りAが正値 関数、ロAがS1値関数で、

    sup lwA (x)−11〓0  (7)     A‑+oo xEb

と な る よ う に あ ら わ せ る 。 ま た 、 ロ Aの ホ モ ト ピ ー タ イ プ は 自 由 に と れ る 。   第2章で は、 上の 結 論を 方程 式(2)―(4)に対 して、同様の問題意識で研 究した。QはR3 間 の 単 連 結 で な い 有 界 領 域 と 仮 定 す る 。 こ の と き 、 十 分 大 き なA0に 対し (1)の 極小 解

(¢A,AA)が存在する。さらに¢A(¢)=りA(ヱ)e 臥(…,りAは(7)をみたし、pAのホモトピー タイプは自由にとれる。

  解 の 存 在 性 の 証 明 に つ い て 、 ま ず 入=ooの場 合の 極小 解 を変 分の 方法 を用 い て求 める 。 次に,(2)−(4)はA〓oo時の摂動したものと考えて、(2)−(4)の解をシャウダーの不動点定理 を 用 い て 求 め る 。シ ャウ ダー の 定理 を使 うた めに 、Aがあ る ので 技術 的に 難し い 点は ある か ら 、特 異 積分 の評 価と 非線 形 楕円 型方 程式 の正 則 性理 論な ど技 術 を使 わな けれ ばならない。

  解の 安定性について、(1)及び (2)‐(4)は次のゲージ変換で不変であることを注意する。

    ( ¢ A AA) ト → ( ¢ ′ , A')

¢ ′ 〓 eipibAA´ 〓AA¥7p(p:R一値 関 数)

(tbAAA) か らpを 様 々 と っ て 得 ら れ る連 続 体は1つ の物 理の 状態 に対 応 する と考 えら れ る か らっ (¢AっAA)の安定性を 考えるにはこの連続体に横断 する方向への7‑tAの増減を 評価する 必 要が ある 。そ れは 次 の不 等式 によ っ て達 成さ れる 。す な わち 、横 断的 空間 と接空 間はそれ ぞ れN (q?AAA) ,T(@AAA)と し た と き 、HAの 第2変 分LAに 対 し て 、 次 の 重 要 な 不 等 式 が成立する。ある定数c冫0があって、入が十分大きな時、

    LA (tbA,AA;皿,B)≧c(ll▽皿IIを(Q)十lI皿II (Q)十ItBIIを(Q)十|1▽Bllあ(R°))

但 し, (皿 ,B)EN(QA,AA) ,こ の不 等 式か ら、 解の 安定 性 を証 明す るこ とが できる だけでな く、種々の応用も見込まれる。

  3章 で は 、 ギ ン ツ ブ ル グ ー ラ ン ダ ウ型 の 非線 形楕 円型 方 程式 系を 研究 した 。 第1章 の 結 果 か ら 、 お よ び 最 近BethuelBrezis and HeleinQR2空 間 の 有 界 の 星 型 領 域 と す る

(3)

時 、方程 式

(5)

の デイリク レ問題 の研究に よって 、この方 程式の解¢AはA→oo時、ある

Q

からS1への調和 写像に近 づくこ とがわかる。第

3

章で、次のようなギンツブルグ‐ラン ダ ウ型楕 円型方程 式系に対 して、

A

→ ooの時 、解の挙 動と調和 写像の 関係を調 ぺた。

  Q

がR (n冫

1

)の滑ら かな境 界をもつ 有界領 域とする 。

Au ‑ AWu(u) = 0  inQ

u‑g on OQ

  

(8) (9)

  

但し、uがmベクトル値関数で、W(u)=

j

(n(私)−1)2,Wt(u)はWの勾配とする。ま た 、Wの 零 点集 合 は 滑 らか な

m

―1次 元 のり ー マ ン多 様 体

N

と し 、

a

u

) は

N

の 近 傍 で 滑らかな関数で、次のような増加条件をみたすことを仮定する。la(u)l≦

C(1

lulp)

(但 し、n ‑2のとき

1/2

p

oo

n>2

のとき

p

二ニn/(nー2)),

  

方程式(8)―

(9)

に対して、次のことを証明した。

Q

からNへの調和写像u(ゑIaQ二ニ

9

)が,

あ るQの体積に関係する条件をみたすと、十分大きなA冫0に対して方程式(8)−(9)の 解vAが存在して、vAは面に

A

oo

のとき一様収束する。

(4)

学位論文審査の要旨

主 査

  

教 授

  

儀 我 美 一 副 査

  

教 授

  

上 見 練 太 郎 副 査

  

教 授

  

久 保 田 幸 次 副 査

  

教 授

  

小 澤

  徹

副 査

  

助 教 授

  

神 保 秀 一

学 位 論 文 題 名

    NON −TRIVIAL STABLE SOLUTIONS TO GINZBURG ―LANDAU TYPE EQUATIONS

     (ギンッブルグ―ランダウ型方程式の非自明安定解)

    

( 低 温 ) 超 伝 導 の 現 象 は 、 物 質 の中 で マ クロ な 量 の自 由 電 子が 外 カ を与 え な いで 、 減 衰 す る こ と な く 半 永 久 に 流 れ る 状 態 の こ と で あ る 。 ギ ン ッ ブ ル グ と ラ ン ダ ウ は 、 超 伝 導 の 状 態 に 対 応 す る ( 自 由 ) エ ネ ル ギ 一 汎 関 数 を 考 え 、 そ の 極 値 問 題 と し て 偏 微 分 方 程 式 (

GL

方 程 式 ) を 安 定 化 し た 。 そ れ 以 後 、 多 く の人 々 ( 物理 学 者 、工 学 者 )に よ る 研究 が あ るが 、 こ れ に っ い て 、 偏 微 分 方 程 式 論 の 立 場 か ら 問 題 の 安 定 化 を 含 め て 、 解 の 存 在 や 構 造 ま で 論 じ ら れ る よ う に な っ た の は き わ め て 最 近 の こ と で あ る 。 と く に 安 定 性 や 領 域 依 存 性 に っ い て 調 べ たい 。

  

ギ ン ッ ブ ル グ と ラ ン ダ ゥ の 導 入 し た 低 温 超 伝 導 現 象 の モ デ ル に よ っ て 、 外 場 が な い 時 の 自 由 エ ネ ル ギ

‑E

。 は 磁 気 の エ ネ ル ギ ― と 磁 気 中 超 伝 導 電 子 の 運 動 エ ネ ル ギ ー を 加 え た も の で 、 電 子 の 状 態

u

と 磁 場 の べ ク ト ル ポ テ ン シ ャ ル

A

の 汎 関 数 で あ る 。 但 し

a

0

は パ ラ メ ー タ で ある 。

  

熱 伝 導 定 常 状 態 (

u

A

) が 汎 関 数

Ea

の 極 小 値 を 与 え る の で 、 (

u

A

) は

E

。 の オ イ ラ

− ・ ラ グ ラ ン ジ ュ 方 程 式 で あ る ギ ン ッ ブ ル グ ー ラ ン ダ ウ 方 程 式 (

GL

方 程 式 ) を 満 た す 。

  

こ こで 電 流 が作 る 磁 場が 自 身 に 与え る 効 果を 無 視 して ( す なわ ち

A

二二二 ニ

0

) 得られる 、次 の 方 程 式も 同 様 に重 要 と され て い る 。

    

u

a

1

lul

u=

0  inD  

1

但 し 、

D

R

° の 有 界 領 域 で あ る 。 境 界 条 件 に は 斉 次 ノ イ マ ン 条 件 で あ る 。 こ の よ う な 非 線 形 偏 微 分 方 程 式 の 境 界 値 問 題 の 解 の 構 造 は状 況 に 依存 し て いち じ る しく 異 な るこ と が ある 。 本 研 究 で 考 え る 問 題 は ギ ン ッ ブ ル グ ・ ラ ンダ ウ 方 程式 の 非 自明 安 定 解の 存 在 であ る 。 特に 、 解 の 領 域 の 形 状 に 依 存 性 に 興 味 が あ る 。 こ れ は 物 理 的 に は 超 伝 導 体 の 位 相 的 あ る い は 幾 何 的 な 形 状 に よ っ て 現 象 的 な 差 が 現 れ る か ? と い っ た こ と に 対 応 し て い る 。 神 保 と 森 田 に お い て

D

が 凸 領 域 な ら ば 、 方 程 式 の 非 自 明 な 安 定 解 は 存 在 し な い こ と が 示 さ れ て い る 。 こ れ に よ り 求 め る 安 定 な 解 を 得 る に は 多 少 な り と も 複 雑 な 領 域 を 考 え ね ば な ら な い こ と が 分 か る 。

  

本 論 文 の 主 結 果 は 次 の

3

っ で あ る 。 ま ず 方 程 式 (

1

) に っ い て

D

に 穴 が あ る 場 合 、 十 分 大 き な

a

に っ い て 、 非 自 明 解 が あ る こ と を 示 し た 。 ま た こ の 解 は

a

を 無 限 大 に 近 づ け る と

‑ 47―

(5)

絶対値は1 に近づくようにナょっている。D の条件は単連結でないというもので少なくても D の次元が2 や3 では同値である。

   次に磁界も考えた問題で同様ナょ結諭を得ている。この場合はa が無限大のときの状況が 非自明なことと、定常解が孤立していナょいことにより方程式(1 )に対してより難しくな っ て い る 。 著 者 は こ の 困 難を 偏 微分 方 程式 の 解析 を 駆 使し て のり こ えて い る。

   最後に(1 )を一般化した方程式のディリクレ問題を考え、a を無限大に近づけたとき 調和写像に近づくことを調和写像の存在を仮定して示した。

   以上の研究は Communications in Partial Differential Equetions をはじめ、種々の国 際 誌 に 出 版 、 ま た は 出 版 予 定 で あ り 、 国 際 的 に も 高 々 評 価 さ れ て い る 。    よって著者は、北海道大学博士(理学)、の学位を授与される資格があると認める。

48―

参照

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