1
放射線・放射能の測定
~初心者のための実習セミナー~
平成24年度
鹿児島大学自然科学教育研究支援センター
第1回公開講座
平成24年5月19日(土)
会場:アイソトープ実験施設
福徳康雄
自然科学教育研究支援センター
セミナーの目的
放射線とは
測定の目的と線量当量
放射線測定器とその原理
測定値の信頼性
測定の不確かさ
機器の校正
表面汚染のモニタリング
放射能測定
食品中の放射性セシウムの基準
本日の話
1
セミナーの目的
福島第一原発事故以降,放射線に対する不安が増大
している
放出された放射性物質(放射能)による広範囲の環境汚染
流通する食品への不信感
危機は去ったか?
日々更新される放射線情報と市民参加型の放射線
計測
放射線の計測法を学び得られた測定値を正しく評価する
科学の目を通した
放射線リスク
の理解
2
影
響
の
現
れ
る
確
率
影
響
の
現
れ
る
確
率
線量
線量
しきい線量
影響なし
容認できるレベル?
LNT仮説(しきい値なし直線仮説)
確定的影響
確率的影響
100mSv
低線量域
放射線防護の目的
目的達成のための手段
公衆や「放射線業務従事者」の
線量限度
(防護量)
を定める
3
電球に例えると
光
放射線
電球
放射性物質
放射線と放射能の違い
放射能
放射性物質が放射線
を出す性質や能力
放射線
電磁波
粒子線
エックス(X)線,ガンマ(γ)線
アルファ(α)線,ベータ(β)線,
中性子線,電子線,重粒子線
¹
4
エックス線装置
原子炉
加速器
放射線の強さ:
線量率(Gy/h)
放射線の量:
線量(グレイ,Gy)
,
放射線の強さが強い
ほど,照射時間が長
いほど多くなる
放射線と放射能(単位)
5
電球に例えると
明るさ=線量率
光
放射線
電球
放射性物質
照度:ルクス(lx)
放射能
ベクレル(Bq)
ワット(W)
ヒトへの影響は
シーベ
ルト(Sv)
で表現する。
転載不可
2
放射線は
電離
を起こす
高エネルギー
の
粒子
あるいは
電磁波
である。
エネルギーの単位:エレクトロンボルト
(eV)
放射線は物質との
相互作用
がある。
放射線のエネルギーを物質へ一部引き渡す。
その際,
電離
,
励起
を起こす。
放射線計測への応用
電離電流
を捕まえる。
増幅する。
放射線作用を可視化する。
蛍光
,フィルムの感光,化学反応など
6
電
離
放射線が原子や分子の
軌道電子
をたたき出
して,
自由電子
と
陽イオン
(双方を
イオン対
と呼ぶ)にする。
電気信号として取出しが可能になる。
物質と化学作用を起こす。
7
自由電子
陽イオン
健康影響(DNAの損傷)
気体中の1イオン対生成
の平均エネルギー(W値)
は30~35eV
可視光線:1.6~3.2eV
遠紫外線:10~100eV
軟X線:100~1,000eV
軌道電子
空席
励起
励
起
放射線の相互作用で
軌道電子
が原子や分子
から飛び出さず外側の軌道に飛び移る。
原子・分子は中性で不安定なエネルギーの高い状
態になる。
元の状態に戻るときに余分なエネルギーを
蛍光
と
して発する。
空席
K
L
M
α,β線
8
目的による測定法の分類
線量の測定
照射線量(
X
)
吸収線量(
D
)
実効線量
空気の電離
電流測定
物質中の
吸収エネル
ギー測定
放射能の測定
核種の同定
なし
核種の同定
あり
全α,全β,
全γの測定
α,γの
エネルギー
測定
スペクトロメトリー
9
モニタリング
における防護量と実用量(外部被ばく)
対象
防護量
実用量
放射線場
実効線量
周辺線量当量
個人
実効線量
個人線量当量
10
個人線量当量:H*
(10) 周辺線量当量:Hp(10)
ガンマ線 照射装置ガンマ線
個人線量計
人体を模した水槽
ガンマ線 照射装置ガンマ線
サーベイメータ
*個人線量計は後方散乱を含む場での校正
光子の全エネルギー領域
において:
実効線量(防護量)<
1cm線量当量(実用量)
「防護量」を
安全側に評価
単位の接頭語
μ
マイクロ
10
-6
G
ギガ
10
9
m
ミリ
10
-3
T
テラ
10
12
k
キロ
10
3
P
ペタ
10
15
M
メガ
10
6
E
エクサ
10
18
数値の大きさに惑わされない!
0.01マイクロシーベルト(μSv)=0.00001ミリシーベルト(mSv)
11
福島原発から放出された放射性物質の総量は48万テラベクレル(2012.2.原子力安全・保安院)
甲状腺がんの治療:放射性ヨウ素(3.7~7.4ギガベクレルの内服)
転載不可
3
電離利用検出器
気体型
電離箱
比例計数管
GM管
固体型(半導体利用)
Si半導体検出器
Ge半導体検出器
励起利用検出器
無機シンチレータ
有機シンチレータ
固体と液体
熱ルミネッセンス線量計
OSL線量計
ガラス線量計
検出器の分類
12
高電圧回路
荷電粒子または相互作用により
生じた二次電子により電離箱内
の空気が電離される。
電離箱式サーベイメータ
R
電圧計
β線
γ(X)線
集電極
壁での
相互作用
絶縁体
外壁
イオン対
+ --
-
++
-
-
-
-
+
+
+
+
円筒型電離箱式サーベイメータ
(アロカ ICS-313)
測定範囲:
1μSv/h~300mSv/h
13
GM管式サーベイメータ
パルス電流
電圧を加える
ガイガー・ミュラー(GM)計数管
1個の放射線が飛び込む
ディスプレイ
cpm/Svに換算
して表示
GM菅に充満されたガスが
陽イオンと電子に電離する
(放射線測定と数値の本当の話:宝島社)
増幅された
パルス電流の計数
14
入射した放射線
の個数(cpm)
表面汚染用
アルミキャップ
線量測定用
(アロカ TGS-133)
計数率(cpm):10~105
mim-1
大面積端窓形有機GM管
機器効率:40%/2π以上
(36
Cl線源にて)距離5mm
(アロカ TGS-121)
計数率(cps):1~1000s-1
端窓形ハロゲンGM管
線量率測定
15
測定範囲:0~300μSv/h
半導体式サーベイメータ
放射線が飛び込む
カウント回路
ダイオード
(放射線測定と数値の本当の話:宝島社)
(アロカ PDM-111)
測定範囲:0.01~100μSv
(アロカ ADM-112)
測定範囲:1μSv~1Sv
PN接合形シリコン半導体検出器
電気的なノイズの起こす
誤計数に注意!
16
積算線量の計測
シンチレーション式サーベイメータ
放射線が飛び込む
カウンター装置
表示装置など
検出部はヨウ化ナトリウム
(NaI)やヨウ化セシウム(CsI)
の結晶
金属性などの箱(表面
は光の反射体)
光を出す
(放射線測定と数値の本当の話:宝島社)
17
光を電流に変換し増幅する
装置(光電子増倍菅など)
転載不可
4
125
I 測定用
Nalシンチレーション
サーベイメータ
(アロカ TCS-163)
エネルギー補償
Nalシンチレーション
サーベイメータ
(アロカ TCS-171)
12×6cm大面積
プラスチックシンチレー
ションサーベイメータ
(アロカ TCS-302)
測定範囲:B.G.~30μSv/h
Gy/Sv切換表示
計数率(cps):1~104
s-1
測定エネルギー:20~45keV
計数率(cpm):100~105
min-1
ベータ線用
エネルギー補償:測定の不確かさを小さくするため測定器のエネルギー応答特性
を補正。低いエネルギーのガンマ線を遮へいして検出器に到達させない機構。
18
ヨウ素-125:35.5keV(6.7%)
ここで少し雑談を
測定値の信頼性
目的にあった測定器の選択
測定器の特性(感度,エネルギー・方向特性)
正しい使用法
レンジ,時定数の設定
測定条件の統一
測定場所,位置(高さなど)
測定値のばらつき
放射線の飛び込む検出器の大きさ,測定回数
市販の測定器
定期的な機器校正
20
サーベイメータの感度(測定範囲)
電離箱
Si半導体
GM
NaI(Tl)
μSv/h
21
時定数
時定数経過後の指示値
測定時間
時定数経過
時定数の2倍
時定数の3倍
63%
86%
95%
22
0.000
0.010
0.020
0.030
0.040
0.050
0.060
0.070
0.080
0.090
遺伝子実験施設屋上
1F管理区域境界コンクリート
遺伝子実験施設北側草地
鹿児島大学での空間線量率(μSv/h)の推移
アロカ TCS-171
平成23年
23
(高さ1 m)
(高さ1 m)
(高さ11 m)
転載不可
5
0.024
0.059
0.090
0.041
0.023 0.032
0.021
単位:マイクロシーベルト・毎時(μSv/h)
鹿児島大学キャンパス内自然放射線
測定ポイントと測定値
24
(「放射線ってどんなも
の?」:夏休み体験学習)
安価な市販の測定機器の性能
第一弾:参考品を除く9銘柄は通常の環境程度以下の自然放射線を正確に測定できな
かった。
(国民生活センター,平成23年9月8日,12月22日)
1万円~10万円の商品
第二弾:追加の5銘柄について,自然放射線の測定値は参考品と比較して大きい値を示
す傾向がみられた。
25
アロカ TCS-171
「測定の不確かさ」と「測定の誤差」の違い
(農林水産省,平成23年12月)
真の値
(通常知ることができない値)
横軸(計数値)
縦軸(頻度)
計測値の母集団分布
⇒通常知ることができない分布
サンプルの
計数値の分布
平均
26
不確かさ
(真の値が存在する推定範囲
を示す尺度)
測定誤差
(真の値からのずれ)
正規分布(ガウス分布)
(
)
1
1
2
-=
å
=
n
x
x
i
x i
s
σ(標準偏差)
放射性崩壊は偶
発的な事象
計数値の変動
不確かさ
確
率
密
度
27
(農林水産省,平成23年12月)
例)N=100カウントの時,計数値のば
らつく範囲は,100±10
ただし,正規分布モデルを仮定する
と,計数値が90~110の範囲に収ま
る確率は~68%。
正味計数率:
計数値:
計数率:
t
n
n
t
N
t
N
t
t
N
n
N
n=
±
=
±
=
±
±
s
s
N
N
N
±
s
N =
±
2
2
b
b
s
s
b
b
s
s
b
b
s
s
b
s
t
N
t
N
t
N
t
N
t
n
t
n
n
n
-
±
+
=
-
±
+
b
s N
N ,
b
s n
n ,
b
s t
t ,
n
Ns
s ,
:試料及びバックグラウンドの計数値
:試料及びバックグラウンドの計数率(cpsなど,tと揃える)
試料及びバックグラウンドの計数時間(sなど)
計数値及び計数率の標準偏差
①
②
③
計数値が大の場合,相対標準偏差は小さくなる⇒測定時間を長く取る
例)計数値が10,000カウントの場合σは100カウント,計数値が100カウント
の場合σは10カウントである。10,000カウントの計数値の場合相対標準偏
差は計数値の1%,100カウントの計数値の場合計数値の10%となる。
相対標準偏差(σR)
N
N
R
s
s =
28
Radi(ラディ) PA-1000
仕様
検出器 CsI(Tl)
測定放射線 γ線
感度 1μSvに対して1000cpm
以上
相対指示誤差 ±10%以内
変動計数 0.1以下
エネルギー範囲 150keV以上
エネルギー特性 0.5~3*1
(150keV~1.25MeV)
有効測定範囲 0.001~9.999μSv/h
サンプリング時間 60秒
表示間隔 60秒の積算値(移動平
均)を10秒毎に表示
*1 137
Cs(662keV)に対する感度を1 とした場
合の相対感度
x
s
=
例)10回測定の平均値が0.1μSv/hとする。
1
.
0
1
.
0 = s
=
s
=
0
.
01
0.1μSv/h±0.01μSv/h
0.09μSv/h~0.11μSv/h
変動係数(C.V.)
C.V.
σ:標準偏差
x
:平均値
29
転載不可
6
ユーザー校正
確認校正
校正定数
既知の機器
基準線源
位置関係を固定 初期指示値
時間経過
確認校正指示値
確認校正指示値/初期指示値
校正用基準値
指示値
補
正
係
数
全く同一の位置関係
簡易校正
日本工業規格(JIS)による校正
置換法:照射場の校正点で基準器と被校正器を交互に置換して校正
線源法:基準線源を用い,基準値を求めた距離で被校正器を校正
同一機種の
被校正器
校正定数
既知の機器
30
(第一種放射線取扱主任者マスターノート)
放射能表面汚染密度の求め方
ーCpmからBq/cm
2
へー
端窓型大口径GM計
数管(有効窓面積
20cm2
)
5mm
GM管
β線
試料
支持板
後方散乱
放射能既知の
標準面線源
正味の指示値
(cpm)
放射能面密
度(Bq/cm2
)
0 0
10 0.04
100 0.4
1,000 4
10,000 40
100,000 400
31
(産総研)
校正はJIS Z 4329に準拠
放射能表面汚染密度の求め方:
JIS Z 4504
測定対象物の正味の放射能面密度がバックグラ
ウンドの放射能面密度の
標準偏差の3倍(3σ)
の
範囲に収まっていれば,測定対象物から有意な放
射線が放出されていないと判断する。
汚染の有無の判断基準
32
「検出限界以下」
判断基準:-3σ≦正味の値≦+3σ
放射能測定
ガンマ線スペクトロメトリー
NaI(Tl)シンチレーション検出器
Ge半導体検出器
33
福島第一原発事故により放出された放射性核種の測定
(つくば,産総研)
34
代表的な環境汚染核種の
半減期とγ線のエネルギー
ヨウ素-131
キセノン-131
γ線365keV
γ線637keV
β線 606keV(max)
半減期:
約8日
バリウム-137m
セシウム-137
バリウム-137
γ線662keV
β線 514keV(max)
半減期:
約30年
セシウム-134
バリウム-134
γ線796keV
γ線569keV,605keV
β線 658keV(max)
半減期:
約2年
35
転載不可
7
ガンマ線スペクトロメトリー
NaI(Tl)シンチレーション検出器
Ge半導体検出器
ピーク位置:核種同定
ピーク面積(ガンマ線のカウン
ト数):放射能の定量
エネルギー校正
検出効率
エネルギー分
解能が良く,検
出効率も高い
感度は良いが,エネ
ルギー分解能が悪
いため測定核種以
外の核種の影響を
受けやすい
スクリーニング検査 確定法
エネルギー分解能:異なったエネルギーのγ線を分別する能力
36
3in大型NaI(Tl)シンチレーション
サーベイメータ
(EMFジャパン)
γ線スペクトロメトリー
食品中の放射性セシウム
スクリーニング法に対応可能な機器
空間放射線量率測定用
モリタリングポスト
37
Ge検出器及び
遮蔽体(鉛厚10cm)
測定試料
高電圧電
源(HV) 増幅器 パルサー
プリアンプ出力
メインアンプ出力
HV印加
Ge半導体γ線スペクトル測定システム
38
マルチチャネル
波高分析器(MCA)
コンピュータ及び解析ソフト
(日本アイソトープ協会)
γ線のエネルギー(keV)
γ
線
の
強
度
ピークの位置:γ線のエネルギー
ピークの強さ:強さからBqへ変換するための換算計数
Ge半導体検出器による9核種混合線源スペクトル
39
①
②
③ ④
⑤
⑥
⑦ ⑧ ⑨
⑨
⑧
福島県内畑土壌と作物(可食部)のガンマ線スペクトル
作物
土壌
134Cs
40K
137Cs
134Cs
Live Time: 80,000秒
40
暫定規制値
新基準(平成24年
4月1日適用)
Codex
委員会
EU
米国
韓国
野菜類
500
一般食品
(乳製品を
含む)
100
1,000
500 1,200
370
穀類
肉・卵・魚・
その他
飲料水
200
飲料水
*
10
1,000
200 1,200
370
牛乳,
乳製品
牛乳
50
1,000
200 1,200
370
乳児用食品
預託実効線量:
年間5mSv
預託実効線量:
年間1mSv
食品に含まれる放射性セシウムの規制値(Bq/kg)
新基準:生涯の追加の累積線量,実効線量で100mSv
41
*世界保健機関(WHO)の水道水の基準
転載不可
8
(堀場PA-1000)
安価な国産放射線計測器の例
(エアーカウンターS)
(エアーカウンター)
シリコン(Si)半導体
測定範囲:0.05~9.99μSv/h
指示誤差:±20%
シンチレーション式
(はかるくん DX-300)
半導体式
CsI(Tl)
(ポケットガイガーKIT)
PINフォトダイオード
42
ご静聴ありがとうございま
す。
飛鳥
実効線量:
E(Sv)
確率的影響のリスクを評価するための量
被ばくによる全損害は線量に比例し(LNTモデル),各臓器・組織の
損害の合計で評価
R
T
R
R
T
T
T
T
T
H
W
W
D
W
E
=
å
=
å
å
,
WT :組織・臓器Tの組織荷重係数
HT :等価線量
DT,R :放射線Rによる臓器Tの吸収線量
WR :放射線荷重係数
内部被ばくの評価
体内放射能(Bq)を評価
預託実効線量or預託等価線量
×実効線量計数
摂取量の求め方
体外計測法(直接法)
ホールボディカウンタ
バイオアッセイ法(間接法)
排泄物の分析
空気中放射能濃度より
預託線量
預託等価線量:
摂取した放射性物質が体内の臓器・組織に残留している期
間の被ばくの積分線量
預託実効線量:
預託等価線量を実効線量で評価
積分期間:
職業被ばく及び公衆の成人 ……
摂取後50年間
子供や乳幼児 ……
摂取時から70歳まで
体内に入った放射性物質が
実効半減期
(生物学的半減
期と物理半減期)により減少することを織り込み,摂取
後一定期間の
内部被ばく線量
を事前に評価したもの。
体内に入った放射性物質が
実効半減期
(生物学的半減
期と物理半減期)により減少することを織り込み,摂取
後一定期間の
内部被ばく線量
を事前に評価したもの。
集団実効線量(人・Sv)
評価対象となる集団構成員の線量を全て加算した
もの
放射線防護手段等(正当化・最適化・被ばく源)を比
較するための道具
疫学調査に用いるのは不適切
-ICRP1990年勧告から2007年勧告への変更点-転載不可
9
核 種 数 量 濃 度 核 種 数 量 濃 度
ヨウ素-131 1MBq 100Bq/g セシウム-134 10kBq 10Bq/g
ストロンチウム-90 10kBq 100Bq/g セシウム-137 10kBq 10Bq/g
放射性同位元素:下限数量と濃度
表面密度限度
区分 密度(Bq/cm2
)
アルファ線を放出する
放射性同位元素 4
アルファ線を放出しない
放射性元素 40
管理区域の設定は表面密度
限度の1/10を超える場所
管理区域から持ち出し可能
な放射能表面汚染レベルは,
表面密度限度の1 /10以下
L型輸送物に係る技術上の基準
開封されたときに見やすい位置に「放射性」又は「Radioactive」の表示
表面における1cm線量当量率の最大値が5μSv/hを超えないこと
表面の放射性同位元素の密度が「輸送物表面密度」を超えないこと
放射線障害防止法にみる規制(基準)
台湾では,通関時にコンテナなどの表面を測定した線量率が0.2μSv/h 以下であることを要求
原子炉等規制法とクリアランス
クリアランス制度の目的及び意義
今後,原子力施設の解体工事が本格化し多量の廃資材が発生するが,原子
力利用に伴い発生する廃棄物の安全かつ合理的な処分及び資源の有効利
用を図るため,これらのうち,放射能濃度が著しく低いことを保安院が確認
した場合には,再生利用等ができる。
クリアランスレベルを算出するための線量の目安値:10μSv/年
対象物:施設の解体等に伴って発生する固体状物質(金属くず,コンクリー
ト破片及びガラスくず)
原子炉関連の33核種について省令に規定
核種 クリアランスレベル(Bq/g)
Cs-134 0.1
Cs-137 0.1
Sr-90 1
Pu-239 0.1
放射線障害防止法とクリアランス
クリアランスされた物がどのように
再利用・処分されても,人が受ける放
射線の量が年間0.01mSvを超えない
よう,様々なシナリオを想定した上
でクリアランスレベルを算出
IAEA及び原子力安全委員会と同
様の考え方
10万Bq超 放射線をしゃへいできる施設内で保管
10万~8,000Bq超 管理型処分場に仮置き
8,000Bq以下 跡地を宅地使用しないのを条件に管理型
処分場で埋め立て可能
200Bq以下 汚泥肥料として再利用可能
100Bq以下 製品段階で満たしていればセメントなどへの再利用可能
放射性セシウム(1Kg当たり)を含む汚泥の取り扱い基準
災害廃棄物の受け入れ基準
可燃物 焼却前:240~480(Bq/kg)以下 焼却後:8,000Bq/kg以下
再生利用 100Bq/kg以下
不燃物 8,000Bq/kg以下
環境省告示第76号(平成24年4月17日)
がれき処理は放射性物質100ベクレル以下 国より厳しい基準,三重( 2012.4.20 )
可燃物の焼却処理:高度の機能を有する排ガス処理装置(バグフィルタ等)が設置
されている施設で焼却。焼却灰等は最終処分場に埋立。
不燃物の埋立:最終処分場に埋立。
測定器の機器効率校正と
放射能表面汚染の求め方
S
i
B
S
W
n
n
A
e
e
´
´
-=
A
S:放射能表面汚染密度
[Bq/cm2
]
S
e
:表面汚染の線源効率
標準面線源
(校正済み)
5mm
B
n
:バックグラウンド[S-1
]
W
:測定器の有効窓面積[cm2
]
i
e
:機器効率
n
:総計数率[S-1
]
:標準線源の単位面積当たり表面放出率[S-1
]
SC
E
W
E
n
n
SC
B
i
´
-=
e
5
.
0
=
s
e
25
.
0
=
s
e
(β線最大エネルギー400keV以上)
(β線最大エネルギー400keV未満)
端窓型
大口径
GM計数
管(有効
窓面積
20cm2
)
正味のcps
正味の指示値
(cpm)
放射能面密
度(Bq/cm2
)
線量当量率
(μSv/h)
0 0 0
10 0.04 0.00033
100 0.4 0.0033
1,000 4 0.033
10,000 40 0.33
100,000 400 3.3
計数率(cpm)から放射能面密度,線量当量率(μSv/h)への換算例)
放射能面密度:
校正済大面積端窓型GM計数管
(有効窓面積20cm2
,機器効率
40%)
試料からの距離5mm,時定数の
3倍以上の測定時間
5
.
0
*
0
.
20
*
40
.
0
*
60
cpm
正味
線量当量率:
半径20cmの円盤状にCs-137に
よって0.04Bq/cm2
の面密度で一
様に汚染
表面から5cm離れた位置で計算
Cs-137の1cm線量当量率定数は
0.0779μSvm2
MBq-1
h-1
線源効率(2π)
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