• 検索結果がありません。

エッジ部を持つ絶縁被膜電極による微粒子の静電吸着特性

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "エッジ部を持つ絶縁被膜電極による微粒子の静電吸着特性"

Copied!
1
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

エッジ部を持つ絶縁被覆電極による微粒子の静電吸着特性

○田中 醇, 杉本 俊之

山形大学大学院理工学研究科 電気電子工学専攻

1.はじめに 粉粒体を「粒」の単位で操作(吸着と脱離)する 方法の一つとして、絶縁被覆を施した分割電極に粉 粒体を誘導帯電させて吸着させる静電吸着法が提案 されており、分割電極に印加する電極の数で粉粒体 の吸着個数を制御できることが分かっている1)。本 研究では,この静電吸着システムの電極系を工夫し, 1つの電極のみで吸着させる粒子の数を制御する方 法について実験的に検討した。 2.実験装置および方法 実験装置を図1に示す。針状電極にテフロンテープ を折り返して貼り付けることでエッジ部を持つ絶縁 被覆を施し、静電吸着電極として使用した。(a)に示 すように接地した粉粒体サーバの中の導電性粉粒体 の上面からd ㎜だけ吸着電極を沈め、吸着電極に直 流高電圧Vnを印加した状態で引き上げた。このとき、 (b)に示すように絶縁被覆に接触している導電性の 粉粒体に電荷が誘導されているため、一部の粒子が 静電吸着したまま持ち上がる。その後、Vn=0とし て電極周りを除電すると、粉粒体を脱離することが できる。吸着数の制御を目的として、dの大きさとVn の大きさを変化させたときの吸着個数を目視により 観測した。対象となる粒子として、主に粒径1 ㎜, 1粒の重さ3.7 ㎎の金属球を使用した。 3.実験結果 実験結果の一例として、d=0 ㎜のときのVnと粒 子の吸着個数との関係を図2、吸着した状態の電極 系の写真を図3に示す。Vnが2.5kVのときに粒子を 1つだけ取り上げることができ、さらにVnを増加さ せることによって吸着個数を増加させることができ た。1つの電極で最大9個の粒子を吸着できた。これ は、図3に示すように、絶縁被覆の下端にエッジ部 をつくることで、エッジ部の下に粒子を並べること ができること、また、針電極の側面にも吸着できる ことに起因する。また、図示していないが、dを大き くすると、電極の側面にも多くの粒子を吸着させる ことができ、吸着数を増加させることができた。 4.まとめ 静電吸着電極の形状を工夫することで、一つの電 極に吸着させる粒子の数を制御できることが確認さ れた。今後は、顆粒状薬のカプセル充填への応用を 検討する。 参考文献 [1] 大森拓磨 他, 静電気学会春季講演会,2018, PP23-28 謝辞 本研究は科学技術振興機構研究成果展開事業地域産学バ リュープログラム課題番号VP29117940417の支援を受け て行われたことを付す。

(a) Dipping (b) Catching Fig.1 Experimental setup

Fig.2 Experimental result for d=0 mm

(a) Vn=2.5 kV (b) Vn=5.0 kV

Fig.3 Photo of electrode catching particles

Vn Needle electrode Particle Insulator d Vn -2 0 2 4 6 8 10 1 2 3 4 5 6 7 N u mb e r of p ar ti c le s Applied voltage [kV] 平成30 年度電気関係学会東北支部連合大会

2B01

参照

関連したドキュメント

平板ガラス (Sample plate) に銅箔の高圧電極 (HV electrode) ,接地電 極 (GND electrode) を接着し,高圧電極のリード線 (Lead wire)

専攻の枠を越えて自由な教育と研究を行える よう,教官は自然科学研究科棟に居住して学

4)線大地間 TNR が機器ケースにアースされている場合は、A に漏電遮断器を使用するか又は、C に TNR

<警告> •

関東総合通信局 東京電機大学 工学部電気電子工学科 電気通信システム 昭和62年3月以降

10 特定の化学物質の含有率基準値は、JIS C 0950(電気・電子機器の特定の化学物質の含有表

■鉛等の含有率基準値について は、JIS C 0950(電気・電子機器 の特定の化学物質の含有表示方

物質工学課程 ⚕名 電気電子応用工学課程 ⚓名 情報工学課程 ⚕名 知能・機械工学課程