• 検索結果がありません。

知的障がい者の逮捕事例に対する支援について

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "知的障がい者の逮捕事例に対する支援について"

Copied!
14
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

知的障がい者の逮捕事例に対する支援について

A Study on Support for People with Intellectual Disabilities

in Case of Arrest

酒 井 久美子

SAKAI Kumiko

1.はじめに

(1)研究の背景 障がい者の地域生活移行は、平成 18 年に障害者自立支援法が施行されて以降、これまで以上 に進んできている。そのなかで、在宅の知的障がい者数の推移(平成 27 年度 障害者施策の概 況)をみると、平成 12 年には 32.9 万人であったのに対し、平成 17 年には 41.9 万人となり、在 宅の知的障がい者は約 9 万人増加した。それに対して、平成 23 年には 62.2 万人となり、平成 17 年から約 20 万人増加しており、これまで以上に増加していることがわかる。今後も知的障 がい者の地域生活移行は進んでいくものと推察される。 そうしたなか、知的障がい者が万引きや痴漢行為等の軽犯罪で逮捕される事例も増加してい る。このような逮捕事例のなかには、知的障がい者の特徴的な行動に起因するものもある。彼 らにとっては普通の行動が、社会的には理解されず、犯罪行為ととらえられてしまうことも多 いのが現状である。知的障がい者にとって、地域で安全に、そして安心して生活していくため には、課題が山積しているのが現状である。また、施設職員や家族にとっても、知的障がい者 の特徴的な行動によって引き起こされる逮捕・犯罪事例に対する支援に戸惑いを抱えているの も現状である。実際、利用者が逮捕されたという一報を受け、施設職員は戸惑いやどうしてよ いかわからないままに、弁護士に相談して解決するという事例が増加していた。しかし、常に 弁護士に相談するだけでなく、施設職員としてもどのような対応ができるのかを学んでおくこ とが必要ではないかと考え、大津高齢者・障がい者の権利擁護研究会1)(以下、研究会と略す) で施設職員をはじめ、関係機関の職員や弁護士等とともに知的障がい者が逮捕された場合にど のような支援ができるのかについて学び、検討し始めた。具体的には、逮捕事例や裁判事例を もとにした対応方法や取り調べのあり方、逮捕後の流れ、刑務所での生活やその各段階ででき る支援などについて検討した。その後、他の施設職員も同様のことで不安や動揺、悩みを抱え ているのではないかとの問題意識から、研究会で学んだ内容を整理し、権利擁護ハンドブック を発行した2) 本研究会では、その後も犯罪にかかわる知的障がい者に対する支援のあり方について検討を

(2)

進めてきている。このような取り組みを展開していくことは、知的障がい者が地域で安全に、そ して安心して暮らしていく権利を保障するものである。つまり、知的障がい者の権利擁護のし くみを地域でどのように創り上げていくことができるかがこれまで以上に問われていると考え られる。志村(2013:3)によれば、「権利擁護は本人がより生きやすい状態を創造するプロセ スとシステムの構築を目指すものである」と指摘しており、犯罪に陥る知的障がい者への対応 を検討することは、彼らのよりよい地域生活環境を構築するために重要な課題である。 (2)研究の目的    以上のように、知的障がい者が逮捕される事例について、逮捕されるまで、逮捕後、釈放後 や出所後の支援のあり方を検討することは重要な課題である。知的障がい者が逮捕されたり、被 疑者になるという司法の網にかかるまでに、地域における支援を検討することが重要であると 考えられる。このような課題に対して、田島ら(2010、2013)は罪を犯した障害者の地域生活 支援や触法・被疑者となった高齢者・障害者への支援について検討している。その成果として、 司法と福祉の連携、取り調べや裁判における可視化の導入や出所後の支援(地域生活定着支援 事業や各都道府県に地域生活定着支援センターの設置)等が確立されていった。このような手 続きや支援について施設職員や家族、民生委員等、知的障がい者にとって身近な支援者が知り、 活用していくことで、さらなる効果が見込めると考えられる。また、知的障がい者が逮捕され るという状況に陥るまでの段階で、地域のなかで予防できるような取り組みを進めていくこと も大切なことである。逮捕され、取り調べや裁判等で不安や苦痛を経験することによる精神的 ダメージを受ける前に、逮捕という事態を未然に防ぐことができれば、知的障がい者にとって、 地域で安全に、そして安心して暮らすことにつながっていく。 そこで本研究では、知的障がい者の行動特性により引き起こされる逮捕・犯罪事例(誤認逮 捕含む)に対して、知的障がい者にとって身近な支援者である施設職員や家族、民生委員はど のように対応すればよいのか、逮捕という状況を未然に防ぐためにはどのようなことができる のかなどを検討することとしたい。また、知的障がい者の逮捕にかかわる支援内容がどの程度 理解されているのかを明らかにし、地域における支援のあり方について検討したい。本稿では そのなかで、支援者の逮捕事例とのかかわりを中心に分析し、課題を検討するものである。 (3)研究の方法 大津市内の障がい者施設職員(以下、施設職員)、民生委員・児童委員(以下、民生委員)や 大津市障害児者と支える人の会のメンバー(以下、親の会)を対象に、自己記入式質問紙法に よるアンケート調査を実施する。調査対象の大津市は、研究会にとって身近な市域であり、そ の現状や課題を検討することから始めることとした。調査の目的は、知的障がい者とのかかわ り、知的障がいや知的障がい者に対する理解や意識、知的障がい者が逮捕されるなどのトラブ ルの経験やトラブルに対する支援に関する知識、今後地域で支援するために必要な内容を明ら かにすることである。調査は、定例会等を利用して実施した。その際、調査の趣旨等について 調査用紙、口頭で説明し、調査途中であっても中断することができること、協力しない、ある

(3)

いは中断しても不利益をこうむらない等を説明した。調査期間は 2014 年 5 月から 10 月である。 (4)倫理的配慮 調査の目的、内容、分析方法、個人情報の保護等の手続きについて、京都ノートルダム女子 大学 研究倫理審査委員会の承認(13−025)を得たうえで、実施している。

2.調査結果

(1)調査対象者および回収率 本調査は大津市内の施設職員 234 名、民生委員(障害者福祉部門)80 名、親の会 25 名に配 付し、実施した。回収率は、施設職員が 192 名(82.1%)、民生委員が 77 名(96.3%)、親の会が 21 名(84%)である。 (2)回答者の属性 回答者の性別は、施設職員では男性 82 名(42.7%)、女性 110 名(57.3%)、民生委員では男性 31 名(40.3%)、女性 46 名(59.7%)、親の会では男性が 2 名(9.5%)、女性が 19 名(90.5%)で ある。また回答者の年代は、施設職員では 30 歳代が 48 名(25%)と最も多く、次いで 20 歳代 が 45 名(23.4%)、40 歳代が 43 名(22.4%)である。民生委員では 60 歳代が最も多く 47 名 (61.0%)、次いで 70 歳代が 18 名(23.4%)である。親の会では 50 歳代が最も多く、8 名(38.1%)、 60 歳代が 6 名(28.6%)、40 歳代が 4 名(19.0%)である。施設職員で比較的若い年代の回答者 が多いのが特徴的である。 次に回答者の活動(経験)年数をみると、施設職員では「1 年以上 5 年未満」が最も多く、72 名(37.5%)、次いで「5 年以上 10 年未満」が 38 名(19.8%)、「10 年以上 15 年未満」が 34 名 (17.7%)である。民生委員では「1 年以上 5 年未満」が 26 名(33.8%)と最も多く、次いで「5 年以上 10 年未満」が 23 名(29.9%)、「1 年未満」と「15 年以上 20 年未満」がともに 13 名 (16.9%)である。親の会では「20 年以上」が 7 名(33.3%)と最も多く、次いで「5 年以上 10 年未満」が 6 名(28.6%)、「1 年以上 5 年未満」が 5 名(23.8%)である。活動(経験)年数は 比較的浅い回答者が多くを占めている。 (3)身近な知的障がい者がトラブルにあった経験 家族や周りにいる知的障がい者が、警察を巻き込むようなトラブルに発展したことがあるか 尋ねたところ、施設職員では 119 名(62%)がない、70 名(36.5%)がある、民生委員では 64 名(83.1%)がない、13 名(16.9%)がある、親の会では 11 名(52.4%)がない、10 名(47.6%) があると回答している(図 1 参照)。どのグループも経験のないものが多いのが現状である。

(4)

36.5 62.0 1.6 16.9 83.1 42.9 57.1 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 80.0 90.0 ޽ࠆ ߥ޿ ή࿁╵ ᣉ⸳⡯ຬ ᳃↢ᆔຬ ⷫߩળ 図 1 トラブルに発展した経験 また、経験がある場合の件数(記述式)を確認すると、施設職員では 1 件が最も多く 22 名 (31.9%)、3 件が 13 名(18.8%)、2 件が 11 名(15.9%)である。民生委員では 1 件が 6 名(46.2%)、 2 件が 3 名(23.1%)である。親の会では 1 件が 4 名(40%)、2 件が 3 名(30%)である。どの グループも経験件数が少ないものが多いのが現状である。しかし、施設職員では「10 件以上」 や「多数」、「長期にわたる経験」を有する者がそれぞれ 1 名(1.4%)いるのも現状である(図 2 参照)。 31.9 15.9 18.8 1.4 7.2 4.3 1.4 1.4 1.4 1.4 1.4 13 46.2 23.1 7.7 7.7 15.4 40 30 10 10 10 0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 ᪋タ⫋ဨ Ẹ⏕ጤဨ ぶࡢ఍ 図 2 トラブルに発展した件数 そこで、これをさらに経験(活動)年数と対比すると、「1 年未満」の施設職員で 2 件、3 件 の経験があると回答したものが 1 名(1.4%)ずついること、「10 年以上 15 年未満」で 10 件、複 数の経験があるもの、「15 年以上 20 年未満」で 10 数件、「長期にわたる経験」があるもの、「20 年以上」で「多数」の経験があるものがそれぞれ 1 名(1.4%)である。また、民生委員では「10

(5)

年以上 15 年未満」で多数の経験のあるものが 1 名(7.7%)、親の会では「5 年以上 10 年未満」 で多数の経験のあるものが 1 名(10%)である(図 3 参照)。このように、経験年数が浅い施設 職員でも数件の経験があったり、比較的長い経験を有する者となると 10 件以上や多数、長期に わたる経験があるなど、経験に偏りがあるものの、誰もがいつ何時このような経験をするかわ からないのが現状である。また、民生委員や親の会では、経験(活動)年数が長くなるほど、こ のような経験が多くなっていくことも推察される。民生委員や親の会のメンバーにとっても、身 近にこうしたトラブルが発生し、そのときにどのような支援ができるのか知っておくことが望 ましいと考えられる。 0.0 5.0 10.0 15.0 20.0 25.0 30.0 35.0 1 ઙ 23ઙ 3 㨪 4 ઙ 45ઙ 10 ઙ 10 ᢙઙ ᄙᢙ 㐳ᦼߦࠊ ⶄᢙ ή࿁╵ 1 ઙ 23ઙ ᄙᢙ ή࿁╵ 1 ઙ 236ઙ ᄙᢙ ᣉ⸳⡯ຬ ᳃↢ᆔຬ ⷫߩળ 㧑 1ᐕᧂḩ 1ᐕએ਄5ᐕᧂḩ 5ᐕએ਄10ᐕᧂḩ 10ᐕએ਄15ᐕᧂḩ 15ᐕએ਄20ᐕᧂḩ 20ᐕએ਄ ή࿁╵ 図 3 トラブル経験件数と活動年数 (4)トラブルを見聞きした経験 次に、家族や周りにいる知的障がい者が、職場の同僚からお金を盗んだ、路上で痴漢をした などのトラブルを見聞きしたことがあるかについて尋ねたところ、施設職員では、94 名(49%)、 民生委員では 63 名(81.8%)、親の会では 8 名(38.1%)が経験がないと回答している。しかし、 施設職員で 1 件が 41 名(21.4%)、3 件が 21 名(10.9%)、民生委員では、1 件が 10 名(13.0%)、 2 件が 2 名(2.6%)、親の会では 1 件が 7 名(33.3%)、2 件、3 件、6 件がそれぞれ 2 名(9.5%) である。回答者の多くは、見聞きした件数が少ないのが現状である。一方で、施設職員では 10 件が 3 名(1.6%)など、施設職員のなかには多くの件数を見聞きしている現状が明らかとなっ た(図 4 参照)。

(6)

21.4 9.4 10.9 3.1 1.0 1.6 1.6 .5 1.6 13.0 2.6 1.3 33.3 9.5 9.5 9.5 0.0 5.0 10.0 15.0 20.0 25.0 30.0 35.0 1 2 3 4 5 6 8 9 10 ᪋タ⫋ဨ Ẹ⏕ጤဨ ぶࡢ఍ 図 4 トラブルを見聞きした件数 (5)警察から逮捕の連絡を受けた経験とそのときの対応 さらに、知的障がい者が逮捕された(検挙、任意同行も含む)という連絡を受けた経験があ るかを尋ねたところ、施設職員では 154 名(80.2%)、民生委員では 67 名(87%)、親の会では 18 名(85.7%)が逮捕の連絡を受けた経験はなく、どのグループも 8 割以上が経験がない。一 方で、施設職員で 31 名(16.1%)、民生委員では 4 名(5.2%)、親の会では 3 名(14.3%)が経 験があると回答している(図 5 参照)。 16.1 80.2 3.6 5.2 87.0 7.8 14.3 85.7 0.0 20.0 40.0 60.0 80.0 100.0 ޽ࠆ ߥ޿ ή࿁╵ ᣉ⸳⡯ຬ ᳃↢ᆔຬ ⷫߩળ 図 5 警察から逮捕の連絡を受けた経験 逮捕の連絡を受けた経験のある回答者に、そのときとった対応を尋ねたところ(あてはまる もの 3 つまで)、施設職員では「警察に駆けつけて身元引受人になった」が 12 名(27.3%)、民 生委員では「行政に相談した」、「社協に相談した」、「身元引受人になった」がそれぞれ 2 名 (28.6%)、親の会では「利用事業所に相談した」、「身元引受人になった」がそれぞれ 2 名(50%) と最も多い(図 6 参照)。身元引受人になる場合、警察への対応が求められることとなり、その 対応を身につけておくことが重要である。

(7)

25 9.1 15.9 22.7 27.3 14.3 28.6 28.6 28.6 50 50 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% ᣉ⸳╬⡯ຬ ᳃↢ᆔຬ ⷫߩળ 図 6 逮捕の連絡を受けた時の対応 また、警察から逮捕の連絡を受けた経験のない回答者に、今後万が一、警察から逮捕の連絡 が来た場合、どのような対応をするか尋ねた結果(あてはまるもの 3 つまで)、施設職員では、 「利用事業所に相談する」が 93 名(29%)、民生委員、親の会では「相談支援事業所に相談する」 がそれぞれ 39 名(27.9%)、12 名(26.1%)が最も多く、まずは障がい者福祉サービス事業所と 相談して対応等を検討しようという意識が高いと考えられる(図 7 参照)。 23.7 5.9 11.2 6.5 29.0 22.4 1.2 27.9 0.7 17.1 18.6 16.4 15.7 3.6 26.1 10.9 17.4 2.2 19.6 21.7 2.2 0.0% 5.0% 10.0% 15.0% 20.0% 25.0% 30.0% 35.0% ᣉ⸳╬⡯ຬ ᳃↢ᆔຬ ⷫߩળ 図 7 逮捕の連絡を受けた場合の対応 (6)関係機関の認知度および利用状況 次に、知的障がい者が逮捕される事例に対して、連携して取り組む必要のある関係機関をど の程度知っているかについて尋ねた結果、「支援内容までよく知っている」のは施設職員で、「相 談支援事業所」や「社協」がそれぞれ 68 名(35.4%)と最も多く、次いで「就業・生活支援セ ンター」51 名(26.6%)である。一方で「障害者調査支援委員会」(114 名、59.4%)や「当番弁 護士」(105 名、54.7%)については 5 割以上の者が知らない、「法テラス」(92 名、47%)、「地

(8)

域生活定着支援センター」(75 名、39.1%)や「犯罪被害者支援センター」(74 名、38.5%)につ いては 3 割以上の者が知らない状況である。民生委員では「支援内容までよく知っている」の は 47 名(61%)が「社協」、41 名(53.2%)が「地域包括支援センター」と回答しており、日 ごろから連携してさまざまな活動に取り組んでいることからこのような結果につながったと考 えられる。親の会では、「相談支援事業所」について普段利用していることもあり、12 名(57.1%) が支援内容まで良く知っていると回答し、次いで「社協」が 8 名(38.1%)となっている。一方 で、「障害者調査支援委員会」で 16 名(76.2%)、「法テラス」や「地域生活定着支援センター」 は 11 名(52.4%)、「犯罪被害者支援センター」で 10 名(47.6%)が知らないと回答している (図 8 ∼ 10 参照)。逮捕事例に対して、さまざまな連携機関があるにもかかわらず、まだまだそ の存在すらも知られていない現状が明らかとなった。逮捕という事態は多くのものにとって経 験がなく、実際にどのように対応することが可能なのかも知られておらず、ましてやともに協 働して解決に向けて支援できる関係機関の情報が知られていないことは大きな課題である。専 門機関と連携して解決に向けて取り組むことができれば、知的障がい者にとっても、身近な支 援者にとっても安心して対応することができる。このような支援体制を明確にし、支援者が活 用していくことができるようなしくみを検討することが必要であろう。 2.6 6.3 7.8 1.0 16.7 8.9 4.2 22.4 35.4 0.5 35.4 26.6 2.6 6.3 8.3 2.6 45.8 14.6 13.0 16.7 19.3 7.3 29.2 22.9 33.9 34.9 35.4 27.1 28.1 58.9 42.2 32.3 28.6 44.8 24.5 35.4 54.7 47.9 39.1 59.4 4.2 11.5 33.9 21.4 9.9 38.5 4.7 9.9 6.3 4.7 9.4 9.9 5.2 6.3 6.8 7.3 6.8 8.8 6.3 5.2 0% 20% 40% 60% 80% 100% ᙜ␒ᘚㆤኈ ἲࢸࣛࢫ ᆅᇦ⏕άᐃ╔ 㞀ᐖ⪅ㄪᰝᨭ᥼ ᐙ⿢ ಖㆤほᐹ ᑡᖺࢭࣥࢱ࣮ ᆅᇦໟᣓ ┦ㄯᨭ᥼ ≢⨥⿕ᐖ⪅ᨭ᥼ ♫༠ ᑵᴗ⏕άᨭ᥼ ᨭ᥼ෆᐜࡲ࡛ ࡼࡃ▱ࡗ࡚࠸ ࡿ ࡝ࡇ࡟࠶ࡿ࠿ ▱ࡗ࡚࠸ࡿ ⪺࠸ࡓࡇ࡜ࡀ ࠶ࡿ ▱ࡽ࡞࠸ ↓ᅇ⟅ 図 8 関係機関の認知度(施設職員)

(9)

2.6 2.6 2.6 1.3 6.5 5.2 6.5 53.2 6.5 3.9 61.0 9.1 2.6 7.8 6.5 2.6 54.5 18.2 23.4 20.8 13.0 10.4 18.2 14.3 48.1 32.5 18.2 16.9 13.0 39.0 29.9 7.8 29.9 29.9 7.8 36.4 22.1 26.0 42.9 49.4 1.3 11.7 11.7 3.9 20.8 22.1 1.3 13.0 24.7 31.2 29.9 29.9 24.7 26.0 28.6 14.3 29.9 33.8 11.7 27.3 0.0 20.0 40.0 60.0 80.0 100.0 ᙜ␒ᘚㆤኈ ἲࢸࣛࢫ ᆅᇦ⏕άᐃ╔ ㄪᰝᨭ᥼ጤဨ఍ ᐙ⿢ ಖㆤほᐹᡤ ᑡᖺࢭࣥࢱ࣮ ᆅᇦໟᣓ ┦ㄯᨭ᥼஦ᴗᡤ ≢⨥⿕ᐖ⪅ᨭ᥼ ♫༠ ᑵᴗ⏕άᨭ᥼ ᨭ᥼ෆᐜࡲ࡛ ࡼࡃ▱ࡗ࡚࠸ ࡿ ࡝ࡇ࡟࠶ࡿ࠿ ▱ࡗ࡚࠸ࡿ ⪺࠸ࡓࡇ࡜ࡀ ࠶ࡿ ▱ࡽ࡞࠸ ↓ᅇ⟅ 図 9 関係機関の認知度(民生委員) 4.8 14.3 19.0 9.5 14.3 9.5 9.5 23.8 57.1 38.1 14.3 4.8 47.6 9.5 14.3 28.6 9.5 42.9 38.1 61.9 19.0 19.0 4.8 33.3 61.9 38.1 33.3 4.8 28.6 19.0 28.6 23.8 52.4 52.4 76.2 19.0 33.3 23.8 9.5 47.6 9.5 9.5 9.5 9.5 9.5 4.8 9.5 9.5 4.8 14.3 9.5 0.0 20.0 40.0 60.0 80.0 100.0 ᙜ␒ᘚㆤኈ ἲࢸࣛࢫ ᆅᇦ⏕άᐃ╔ ㄪᰝᨭ᥼ጤဨ఍ ᐙ⿢ ಖㆤほᐹᡤ ᑡᖺࢭࣥࢱ࣮ ᆅᇦໟᣓ ┦ㄯᨭ᥼஦ᴗᡤ ≢⨥⿕ᐖᨭ᥼ ♫༠ ᑵᴗ⏕άᨭ᥼ ᨭ᥼ෆᐜࡲ࡛ ࡼࡃ▱ࡗ࡚࠸ ࡿ ࡝ࡇ࡟࠶ࡿ࠿ ▱ࡗ࡚࠸ࡿ ⪺࠸ࡓࡇ࡜ࡀ ࠶ࡿ ▱ࡽ࡞࠸ ↓ᅇ⟅ 図 10 関係機関の認知度(親の会) また、ほとんどの関係機関の利用状況は、どのグループも多くが利用したことがないのが現 状である。一方で、民生委員は「地域包括支援センター」(39 名、50.6%)、「社協」(37 名、48.1%)、 親の会では、「相談支援事業所」(11 名、52.4%)など日ごろから連携や利用している事業所の 利用が多い状況である(図 11 ∼ 13 参照)。 

(10)

3.1 6.3 5.2 9.9 3.6 1.0 12.5 24.0 .5 31.3 16.1 59.4 56.3 55.2 59.4 56.3 60.9 60.4 51.6 41.1 62.0 34.4 48.4 7.8 7.3 7.3 5.2 4.7 4.7 5.2 6.8 6.3 5.2 6.8 6.8 29.7 30.2 32.3 35.4 29.2 30.7 33.3 29.2 28.6 32.3 27.6 28.6 0% 20% 40% 60% 80% 100% ᒰ⇟ᑯ⼔჻ ᴺ࠹࡜ࠬ ࿾ၞ↢ᵴቯ⌕ 㓚ኂ⠪⺞ᩏᡰេ ኅⵙ ଻⼔ⷰኤ ዋᐕ࠮ࡦ࠲࡯ ࿾ၞ൮᜝ ⋧⺣ᡰេ ‽⟋ⵍኂ⠪ᡰេ ␠ද ዞᬺ↢ᵴᡰេ ೑↪ߒߚߎ ߣ߇޽ࠆ ೑↪ߒߚߎ ߣ߇ߥ޿ ੹ᓟ೑↪ࠍ ᬌ⸛ߒߚ޿ ή࿁╵ 図 11 関係機関の利用状況 1.3 2.6 1.3 2.6 1.3 5.2 50.6 1.3 48.1 1.3 55.8 53.2 49.4 50.6 55.8 51.9 49.4 13.0 48.1 49.4 19.5 49.4 2.6 2.6 3.9 2.6 3.9 1.3 5.2 6.5 3.9 2.6 6.5 40.3 44.2 44.2 45.5 41.6 42.9 44.2 31.2 44.2 46.8 29.9 42.9 0.0 20.0 40.0 60.0 80.0 100.0 ᒰ⇟ᑯ⼔჻ ᴺ࠹࡜ࠬ ࿾ၞ↢ᵴቯ⌕ ⺞ᩏᡰេᆔຬળ ኅⵙ ଻⼔ⷰኤᚲ ዋᐕ࠮ࡦ࠲࡯ ࿾ၞ൮᜝ ⋧⺣ᡰេ੐ᬺᚲ ‽⟋ⵍኂ⠪ᡰេ ␠ද ዞᬺ↢ᵴᡰេ ೑↪ߒߚߎ ߣ߇޽ࠆ ೑↪ߒߚߎ ߣ߇ߥ޿ ੹ᓟ೑↪ࠍ ᬌ⸛ߒߚ޿ ή࿁╵ 図 12 関係機関の利用状況(民生委員)

(11)

4.8 4.8 4.8 52.4 19.0 19.0 66.7 71.4 61.9 66.7 66.7 71.4 71.4 57.1 28.6 71.4 52.4 52.4 9.5 4.8 9.5 9.5 4.8 4.8 4.8 14.3 9.5 9.5 14.3 14.3 23.8 23.8 23.8 23.8 23.8 23.8 23.8 23.8 9.5 19.0 14.3 14.3 0 20 40 60 80 100 ᒰ⇟ᑯ⼔჻ ᴺ࠹࡜ࠬ ࿾ၞ↢ᵴቯ⌕ ⺞ᩏᡰេᆔຬળ ኅⵙ ଻⼔ⷰኤᚲ ዋᐕ࠮ࡦ࠲࡯ ࿾ၞ൮᜝ ⋧⺣ᡰេ੐ᬺᚲ ‽⟋ⵍኂ⠪ᡰេ ␠ද ዞᬺ↢ᵴᡰេ ೑↪ߒߚߎ ߣ߇޽ࠆ ೑↪ߒߚߎ ߣ߇ߥ޿ ੹ᓟ೑↪ࠍ ᬌ⸛ߒߚ޿ ή࿁╵ 図 13 関係機関の利用状況(親の会)

3.考察

施設職員にとっては、経験に偏りはあるものの、知的障がい者のトラブルを見聞きしたり、逮 捕の連絡を受けた経験のある回答者があり、トラブルや逮捕事例への対応を求められる状況に ある。また、逮捕の連絡を受けた経験のない回答者が今後、連絡を受けた場合に、障がい者福 祉サービス事業所に相談するという回答が多いことからも、施設職員は知的障がい者の地域生 活におけるトラブルや逮捕事例等への対応能力が求められている。このような対応能力を高め るためには、逮捕や犯罪事例に関して、どのような支援をすることができるのか、どのような タイミングで何ができるのか、タイミングに応じて誰と連携し、支援すればよいのかなどの知 識や技術を学ぶ専門的な研修等の取り組みが必要だと考えられる。 また、施設職員であっても、知的障がい者の犯罪等に対応する地域の関係機関に関する知見 を持ち合わせていない現状も明らかとなった。施設における普段の直接的な支援にとどまらず、 逮捕等の支援について連携していく関係機関の支援内容等もしっかりと把握しておき、円滑な 支援ができるよう、日ごろから意識し、身につけておくことも必要である。逮捕後、何がどの ように進んでいくのかという流れや逮捕されてからどのような支援が可能なのか、具体的な支

(12)

援の方法、警察、検察への対応、弁護士との連携など、万が一の状況に備えて理解しておくこ とが重要であると考えられる。このような知見を学ぶ機会や警察・検察や弁護士という司法関 係者との関係性を普段から構築しておくことも求められている。つまり、福祉領域に限らず、さ まざまなネットワークを日ごろから構築し、万が一の対応に備えておくことが求められている と考えられる。 民生委員や親の会にとっても同様で、いつ何時、地域で暮らしている、あるいは家族の知的 障がい者が逮捕されるかわからず、不安が多い状況にある。このような事態に陥った場合、ど のように対応することができるのかを知っておくことは重要である。

4.今後の課題

本稿では、知的障がい者が逮捕等のトラブルに遭遇することへの対応等について、地域の施 設職員、民生委員、親の会を対象に実施した調査をもとに、地域における支援の現状を明らか にし、そのあり方について検討してきた。知的障がい者の行動は、特異なものととらえられ理 解されにくく、それがトラブルや逮捕という状況につながってしまうことが多い。施設職員、民 生委員や家族といった知的障がい者にとって身近な支援者が、まずは対応方法について学び、事 態に対応できる体制を整備しておくことが重要であろう。そのために、本研究会で発行した権 利擁護ハンドブックや各種手引書3)の活用、事例に基づく勉強会の開催など、研修の場を設け ることが必要であろう。そうすることによって、知的障がい者だけではなく、支援者自身も安 心して、日ごろの支援に向き合うことができるのではないだろうか。このような機会を検討し、 地域で取り組みを進めていくことが必要だと考えられる。大村ら(2014:111)は、矯正施設退 所者の支援についても、支援経験やノウハウの共有の必要性を指摘しているが、逮捕事例や逮 捕後の流れにおける支援についても、今回の調査で明らかになったように支援者の学びを検討 することが重要であると考えられる。司法の網にかかる前段で、福祉による支援体制を構築す ることで、まずは逮捕事例を未然に防ぐことができ、逮捕された場合でも司法や関係機関との 連携のなかで支援していくことが重要である。そのためには、一人ひとりの支援者の学びや研 修の機会、支援者同士の連携、情報共有の機会を創出していくことが必要である。 なお、本研究は、JSPS 科研費(基盤研究 C:課題研究番号 25380801)助成による研究の一 部である。 謝辞 本研究において、調査にご協力くださいました施設職員、民生委員、親の会の皆様に御礼申 し上げます。

(13)

注 1)2003 年高齢者・障がい者の権利擁護を目的に組織設立。2007 年より、この問題をテーマとして取り組 みを開始し、継続して検討している。 2)大津高齢者障がい者の権利擁護研究会(2010)「権利擁護ハンドブック Vol.1 知的障がいのある人た ちが地域で安心して暮らすために−逮捕の連絡を受けてから基礎まで−」大津高齢者・障がい者の権 利擁護研究会を発行し、その後も 2013 年に改訂版の発行、2015 年には Vol.2 を少年編として発行して いる。 3)南高愛隣会(コロニー雲仙)(2008、2009、2011)の手引書などさまざまなものが発行されている。 参考文献 1)大津高齢者障がい者の権利擁護研究会(2010)「権利擁護ハンドブック Vol.1 知的障がいのある人た ちが地域で安心して暮らすために−逮捕の連絡を受けてから基礎まで−」大津高齢者・障がい者の権 利擁護研究会 2)大津高齢者障がい者の権利擁護研究会(2013)「権利擁護ハンドブック Vol.1 改訂版 知的障がいの ある人たちが地域で安心して暮らすために−逮捕の連絡を受けてから基礎まで−」大津高齢者・障が い者の権利擁護研究会 3)大津高齢者障がい者の権利擁護研究会(2015)「権利擁護ハンドブック Vol.2 知的障がいのある人た ちが地域で安心して暮らすために−逮捕の連絡を受けてから基礎まで(少年編)−」大津高齢者・障 がい者の権利擁護研究会 4)大村美保、相馬大祐、五味洋一、信原和典、志賀利一(2014)「障害福祉サービスによる矯正施設退所 者の受け入れ・支援に関する研究Ⅰ−全国の障害者支援施設及び 5 自治体の障害福祉サービス事業の 全数調査より−」『国立のぞみの園研究紀要』第 8 号、99-112 5)志村健一(2013)「障害者虐待防止法の意義と課題−権利擁護のためのシステム構築に向けて−」『社 会福祉研究』第 116 号、鉄道弘済会、2-11 6)社会福祉法人 南高愛隣会(コロニー雲仙)(2008)「平成 20 年度 厚生労働省福祉推進事業 『受刑 者及びその家族の不安を軽減し、社会的困難者を包み込む為の地域生活支援協働モデル事業 地域生 活定着支援センター運営の手引き(長崎県地域生活定着支援センター)』」社会福祉法人 南高愛隣会 7)社会福祉法人 南高愛隣会(コロニー雲仙)(2009)「平成 21 年度 厚生労働省福祉推進事業 『都道 府県地域生活定着支援センターの円滑な運営に関する実践的研究』罪を犯した人達への福祉サービス 提供のあり方について−地域の中で包み込む」社会福祉法人 南高愛隣会 8)社会福祉法人 南高愛隣会(コロニー雲仙)(2011)「平成 23 年度 厚生労働省福祉推進事業 『福祉 による更生保護事業の運営推進に関する啓発・研究事業』地域で安全に暮らしていくために−犯罪防 止、被害防止のためのテキスト−」社会福祉法人 南高愛隣会 9)田島良昭(2010)「厚生労働科学研究 (障害者対策総合研究事業)報告書 罪を犯した障がい者の地域 生活支援に関する研究 (平成 18-20 年度)」 10)田島良昭(2013)「厚生労働科学研究(障害者対策総合研究事業)報告書 触法・被疑者となった高 齢・障害者への支援の研究(平成 21-23 年度)」 11)内閣府(2015)『平成 27 年度 障害者施策の概況(平成 28 年度版 障害者白書)』

(14)

参照

関連したドキュメント

児童について一緒に考えることが解決への糸口 になるのではないか。④保護者への対応も難し

いしかわ医療的 ケア 児支援 センターで たいせつにしていること.

地域の感染状況等に応じて、知事の判断により、 「入場をする者の 整理等」 「入場をする者に対するマスクの着用の周知」

  に関する対応要綱について ………8 6 障害者差別解消法施行に伴う北区の相談窓口について ……… 16 7 その他 ………

 このような状況において,当年度の連結収支につきましては,年ぶ

 プログラムの内容としては、①各センターからの報 告・組織のあり方 ②被害者支援の原点を考える ③事例 を通して ④最近の法律等 ⑤関係機関との連携

その後 20 年近くを経た現在、警察におきまし ては、平成 8 年に警察庁において被害者対策要綱 が、平成

危険な状況にいる子どもや家族に対して支援を提供する最も総合的なケンタッキー州最大の施設ユースピリタスのト