聴覚特別支援学校における重複障害児童・生徒へのキャリア教育に関する調査研究
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(2) (5)キャリア教育の実施状況:小学部では60校中. は18%,小・中・高等部の重複学級間における研. 52校(実施率87%),中学部では47校中47校(実施. 修会では5%であった。 (10)小・中・高等部重複学級における学部間の連. 率100%),高等部では41校中41校(実施率100%). でキャリア教育を実施していた。. 小学部でrキャリア教育に取り組んでいない」 という回答の主な理由は,『キャリア教育として. 携状況:聾学校の48%が連携を行っていた。連 携内容としては,主にr小・中・高等部重複学級 担任者による重複部会」とr個別の教育支援計画 等による教員間の引継ぎ」等であった。. 意識して取り組んでいない」,r児童の実態から キャリア教育を実施できていない」等であった。. 1V.総合考察. 次に,キャリア教育はどの程度,実施されている. まず、聾学校重複学級におけるキャリア教育の. のかを知るために「キャリア教育を教育課程に位. 実施状況では,小学部が87%,中・高等部が1OO%. 置づけているかどうか」という点に注目した。そ. 実施していた。そのうち,rキャリア教育を教育 課程に位置づけていないが,キャリア教育に取り 組んでいる」と答えた学部は,小学部が81%と多 く,中学部では55%、高等部では56%であった。. こから,rキャリア教育を教育課程に位置づけて いないが,キャリア教育を取り組んでいる」と答 えた学部が小学部で81%と多く,中学部では55%, 高等部では56%であった。. この結果は,北市(2009)の結果と同様に「位置づ. その他,キャリア教育を実施する学年は,重複障. けていない」という割合が多かった。しかし,北. 害児童・生徒の在籍する「全ての学年」で実施す るという回答が最も多く,小学部では83%,中学. 市(2009)の研究では,「位置づけている」聾学校. 部では91%,高等部では93%であった。. で30.4%であったのに対し,本調査では小学部が. (6)キャリア教育の取り組み内容:「教育活動全般. 19%,中学部が45%,高等部が44%と割合が高い ことが明らかになった。教育課程は各学校,各教. の割合は小学部が7.7%,中学部で26.9%,高等部. を通して取り組んでいる」と回答した学部は,小 学部で73%と多く,中学部で53%,高等部で59%. 員が具体的に計画する教育活動全体のことであ. であった。そのうち,取り組み内容として多かっ. り,その計画の中でキャリア教育が取り組まれて. た順に,小学部では「日常生活学習」,「生活単元. いるかどうかという点で実施状況を明らかにす. 学習」,r自立活動」,r特別活動」であった。中. ることができた。. 学部では「職場体験」,「先輩・卒業生の話」,.「自. 次に,キャリア教育の課題として,現在,聾学校. 立活動」,r職場見学」であった。高等部ではr職. では重複障害児童・生徒の増加と共に,障害の多. 場体験」,「先輩・卒業生の話」,「職場見学」,. 様化,重度・重複化が明らかになっており,今後さ. らなる対応が求められている。各学部での課題と. 「自立活動」であった。. また,r個別の教育支援計画や移行支援計画」. して,小学部ではキャリア教育に関するr教員間. の活用については,小学部で35%,中学部で34%. の共通理解」,中・高等部では「教員のキャリア. であったが,高等部では49%と多かった。. 教育に関する専門性」が最も多く挙げられていた。. (7)キャリア教育を行う上での課題:小学部では. さらに,重複学級教員の重複学級での教職年数. キャリア教育に関する「教員間の共通理解」,中・. が平均2年と特に少ないことに注目すると,重複 学級教員の重複障害教育に関する専門性を高め ることや経験の蓄積が難しいことや,小・中・高. 高等部では「教員のキャリア教育に関する専門 性」が最も多かった。次に,小・中学部では「児. 題として多く挙げられていた。. 等部の重複学級教員による連携や協力体制と共 に,児童・生徒への一頁した指導・支援内容を組 織的,系統的に進める上でも課題であることが示. (8)キャリア教育を推進する校内組織の有無:聾. 唆された。. 学校の42%に学校全体としてのキャリア教育を 推進する組織があった。各学部における組織では 27%,小・中・高等部の重複学級間における組織. 最後に,現在,全国の約4割の聾学校でキャリア. 童生徒の障害の程度や違い」,高等部では「教員. 間の共通理解」が多かった。以上の3点が主な課. 教育を推進するための校内組織が設けられ、研修 会や学部間連携が実施されていた。今後,さらな. では6%であった。. るキャリア教育の推進のためにも校内組織や研. (9)キャリア教育に関する校内研修会の有無:聾. 修会、学部間連携等の充実と共に,教員一人一人. 学校の35%に学校全体としてのキャリア教育に 関する研修会があった。各学部における研修会で. のキャリア教育や重複障害教育に関する専門性 の確保が求められている。. 主任指導教員 鳥越 隆士. 指導教員 鳥越隆士 一209一.
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