凸多面体の見取図の立体実現について
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(2) 本研究では,見取図というものを中心投影,平行投影. た,中心投影や平行投影についての定義もここで述べた.. を用いて定義し,見取図を数学的に捉える.その見取図. さらに,直方体を例にキャビネット図や等角図について. の定義にしたがって,ある線画Dが中心投影,平行投影. 述べた.. による立体の見取図となっているかどうか,つまり立体. 2章ではある線画Dが中心投影,または平行投影によ. 実現可能かという立体実現問題について考察していく.. る見取図として立体実現可能であるとき,立体実現の可. ここでの立体実現問題は平面にかかれた色々な形の線画. 否は視点や視線方向の変更,また投影方法の変更によっ. に対し,立体実現できるかどうかを一っ一っ判定してい. ても依存しないことについて示した.ただし,多面体の. くようなものではなく,視点や視線方向,投影方法を変. 族を凸多面体に指定して立体実現問題を考えた.その準. えることによって指定した多面体での立体実現の可否が. 備として,1章で凸包によって定義した凸多面体を使っ. どのようになるのかについて考えていくことである.. て,凸多面体を凸多面体に移す変換ψの条件を示した・. また,立体を表すのに使われる見取図の一つである. その上で,視点,視線方向の変更,投影方法の変更を行. キャビネット図や等角図についても考察した.中心投影. う変換が変換後も投影図を変えず,凸多面体を凸多面体. では遠近法が働くため,視点をどの位置にしても立方体. に移すことを示した.. のキャビネット図や等角図が立方体の中心投影図と一. また,平行投影を中心投影に投影方法を変更する変換. 致することはない.そこで,平行投影を中心投影に投影. を用いて,中心投影図がキャビネット図,等角図となる. 方法を変える変換を用いることで,中心投影図が立方体. ような立体について述べた.. のキャビネット図や等角図と一致する立体の模型を実. 3章では直方体を想起させる線画のうち,どのような. 際につくり,求めた視点からカメラで撮った映像がキャ. ものが正しい直方体の見取図となるのかを述べた.つま. ビネット図や等角図となることを実際に確かめた、その. り,直方体を想起させるようなある線画Dが中心投影. 模型をつくる活動をするまでは,視点の変更を行う変換. や垂直投影による見取図として直方体で立体実現可能. や投影方法を変更する変換を一般化されたものとして. であるための必要十分条件を示した.また,平行な直線. だけで捉えていたが,特定の場面において実際に考えた. 群の中心投影像は共点的な直線群になり,直方体の辺は. り,手を動かして活動する二とはさらに視点変更や投影. 平行な線分の組み合わせでできているので,視点から見. 方法の変更を行う変換についての理解を深めることに. える直方体の辺の中心投影像は共点的な3組の線分群. もっながった.. となることを示した.共点的な3組のうち,消点を三つ. さらに,.立体実現問題は空間ベクトルの教材としての. もつ場合から,消点をもたない場合まで,それぞれ必要. 可能性があるものである.例えば,立体の投影像は視点. 十分条件を示した.中心投影図がキャビネット図や等角. や視線方向で定まる直線と投影面との交点で求まり,空. 図に一致することはないことにっいてもここで証明を. 間ベクトルの知識があれば理解できる.工夫の仕方に. した.また,直方体を想起させる線画Dを垂直投影に. よって様々な状況での立体実現問題を設定し,見取図に. よる見取図とするとき,まず線画Dの必要条件として. 対して実際に展開図をつくり,立体を組み立てるところ. 3組の平行な線分となることがあげられる.さらに,ど. まできる.また,見取図だけでなく写真,絵を中心投影. のような必要条件が必要なのか,その必要十分条件を示. 図として捉え,視点の位置を考察するというような生活. した.. に身近な題材を活用した問題も考えられる. ・参考文献:[11佐々木徹郎,『算数・数学科重要用語300. の基礎知識』,明治図書出版,2008. 3 論文の構成 1章では線画に対し立体実現の対象となる凸多面体の. 定義を有限個の半空間の共通部分である凸多面集合を. 主任指導教員 濱中 裕明. 用いた定義と凸包を用いた定義の二通りから述べた.ま. 指導教員濱中裕明. 一3!9一.
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