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異文化理解の観点による小学校外国語活動教材と中学校英語教科書の比較

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Academic year: 2021

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(1)Title. 異文化理解の観点による小学校外国語活動教材と中学校英語教科書の比 較. Author(s). 本多, 尚子; 志村, 昭暢. Citation. 北海道教育大学紀要. 教育科学編, 68(2): 235-247. Issue Date. 2018-02. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/9669. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) 北海道教育大学紀要(教育科学編)第68巻 第2号 Journal of Hokkaido University of Education(Education)Vol. 68. No.2. 平 成 30 年 2 月 February, 2018. 異文化理解の観点による 小学校外国語活動教材と中学校英語教科書の比較 本多 尚子・志村 昭暢* 北海道教育大学札幌校英語学研究室 *. 北海道教育大学札幌校英語教育学研究室. Focusing on Intercultural Understanding:A Content Analysis of Elementary School and Junior High School English Textbooks HONDA Shoko and SIMURA Akinobu* Department of English Linguistics, Sapporo Campus, Hokkaido University of Education *. Department of English Language Education, Sapporo Campus, Hokkaido University of Education. 概 要 本研究は,小学校外国語活動教材である,『Hi, Friends! 1 - 2』と現在中学校で使用されて いる英語教科書及びそれらの指導書を分析対象とし,取り扱われている異文化理解等に関する 題材及びそれらの頻度に関し,学年間でどのような傾向の違いが見られるかを調査・分析し, その結果を踏まえ,小学校外国語活動と中学校外国語(英語)科における異文化理解教育との 円滑な接続を促進する手がかりを提示する。. 1.導 入 小学校において平成23年度より全面実施された学習指導要領に基づき,第5,第6学年を対象に年間35単 位時間の外国語活動(以下,小学校外国語活動と呼ぶ)が必修化され,約5年が経過している。小学校外国 語活動では,音声を中心に外国語に慣れ親しませる活動を通して,言語や文化について体験的に理解を深め ると共に,積極的にコミュニケーションを取ろうとする態度やコミュニケーション能力の素地を養うことが 目標とされている。さらに,小学校において2020年度より全面実施される次期学習指導要領(文部科学省, 2017a)では, 「外国語活動」の対象学年を第3,第4学年に変更し,第5,第6学年を対象に新たに正式教 科として「外国語科」 (以下,小学校外国語科と呼ぶ)を設けることが明記されている。特に,小学校外国 語科の目標について,文部科学省(2017a)では以下のように定めている。. 235.

(3) 本多 尚子・志村 昭暢. 第1 目標 外国語によるコミュニケーションにおける見方・考え方を働かせ,外国語による聞くこと,読むこと, 話すこと,書くことの言語活動を通して,コミュニケーションを図る基礎となる資質・能力を次のとお り育成することを目指す。 ⑴ 外国語の音声や文字,語彙,表現,文構造,言語の働きなどについて,日本語と外国語との違い に気付き,これらの知識を理解するとともに,読むこと,書くことに慣れ親しみ,聞くこと,読む こと,話すこと,書くことによる実際のコミュニケーションにおいて活用できる基礎的な技能を身 に付けるようにする。 ⑵ コミュニケーションを行う目的や場面,状況などに応じて,身近で簡単な事柄について,聞いた り話したりするとともに,音声で十分に慣れ親しんだ外国語の語彙や基本的な表現を推測しながら 読んだり,語順を意識しながら書いたりして,自分の考えや気持ちなどを伝え合うことができる基 礎的な力を養う。 ⑶ 外国語の背景にある文化に対する理解を深め,他者に配慮しながら,主体的に外国語を用いてコ ミュニケーションを図ろうとする態度を養う。. (文部科学省(2017a:188)). 小学校外国語科において,外国語による言語活動(実践)を通してコミュニケーションを図るための資質 や能力を育成するための具体策の1つとして,異文化理解教育が挙げられていることは注目に値する。そし て,同様の傾向は,2021年度より全面実施される次期中学校学習指導要領(文部科学省,2017b)において も見られる。特に, 「外国語科」 (以下,中学校英語科と呼ぶ)の目標について,文部科学省(2017b)では 以下のように定めている。 第1 目標 外国語によるコミュニケーションにおける見方・考え方を働かせ,外国語による聞くこと,読むこと, 話すこと,書くことの言語活動を通して,簡単な情報や考えなどを理解したり表現したり伝え合ったり するコミュニケーションを図る資質・能力を次のとおり育成することを目指す。 ⑴ 外国語の音声や語彙,表現,文法,言語の働きなどを理解するとともに,これらの知識を,聞く こと,読むこと,話すこと,書くことによる実際のコミュニケーションにおいて活用できる技能を 身に付けるようにする。 ⑵ コミュニケーションを行う目的や場面,状況などに応じて,日常的な話題や社会的な話題につい て,外国語で簡単な情報や考えなどを理解したり,これらを活用して表現したり伝え合ったりする ことができる力を養う。 ⑶ 外国語の背景にある文化に対する理解を深め,聞き手,読み手,話し手,書き手に配慮しながら, 主体的に外国語を用いてコミュニケーションを図ろうとする態度を養う。 (文部科学省(2017b:179)) 加えて,中・高等学校教員養成課程外国語(英語)コア・カリキュラム(東京学芸大学,2017)において も異文化理解に関する内容について言及がある。 教育現場において,異文化理解教育がますます重要視されつつある現状と,小中連携を見据えた英語教育 の在り方が重要な課題となりつつある現状を考えれば,小学校外国語活動及び中学校英語科で扱われる言語 資料にはそれぞれどのような異文化理解等に関する題材が多く含まれており,どのような傾向の違いが見ら れるのかを理解することは,小学校から中学校への英語教育における異文化理解の側面からの円滑な接続と. 236.

(4) 異文化理解の観点による小学校外国語活動教材と中学校英語教科書の比較. いう観点で一定の価値があると考えられる。 こうした現状を踏まえ,本稿では,小学校外国語活動教材である,『Hi, Friends! 1 - 2』と現在中学校で 使用されている英語教科書及びそれらの指導書を分析対象とし,取り扱われている異文化理解等に関する題 材及びそれらの頻度に関し,どのような傾向の違いが見られるかについて調査・分析を行い,その結果を踏 まえ,小学校外国語活動と中学校英語科における異文化理解教育との円滑な接続を促進する手がかりを提示 する。本研究においては,先行研究の概観,研究課題の設定,データベースの作成,後述のデータの分析結 果を踏まえた考察とまとめ(本稿1から3節と6,7節)を本多が,研究対象及び研究方法の検討・決定と データの集計及び統計処理(本稿4,5節)を志村がそれぞれ担当し執筆している。また,本研究で得られ る成果は,小学校における外国語(英語)の教科化に伴う課題についても,その解決に向けた取り組みを促 進する一助となりうる。. 2.先行研究 文化題材に着目し数量的な分析を行った初期の研究として,真尾(1988)が挙げられる。真尾(1988)は, 昭和62年度用文部省検定済中学校英語教科書6種類,全巻を分析対象とし,ページ単位で,文化題材を「身 辺の事物」 , 「日常生活」,「風俗習慣」,「地理・歴史・言語」,「物語」,「科学・思考・空想」の6つに分類し 数量的に分析している。彼の分析は,その後の異文化理解等に関する教科書分析の発展につながっていった という点で意義深いが,どのような地域に関する記述がどのくらいの頻度で現れているのかといった「地域 理解」に関する詳細な分析などがなされていないといった問題点がある。 次に,青木・平尾(2001)では,平成8年度文部省検定を受けた7種の中学英語教科書,1年生から3年 生用計21冊を分析対象とし,UnitやLesson,「Let’s Read」といった単元について,まず「地域理解」,「国 際理解」 ,そして文化的メッセージ性の低い「対象外」の3つに大別している。さらに,「地域理解」と判断 されたものについては,その地域を「英語圏」, 「非英語圏」, 「日本」の3つに細分化している。「英語圏」「非 英語圏」の区別はFishman, Cooper and Conrad(1977)を参考に,狭い範囲に「英語圏」を設定し,イン ドなど英語を公用語としながらも文化圏は英語圏に属するとは言えない地域を区別して扱っている。また, 対象とされた文化題材について「歴史・伝統」「生活行動様式」「地球的問題」の3つに大別している。彼ら の分析は,国際理解や地球的問題なども含めた文化題材に関し分類・分析を行っている点で興味深いが, 「生 活行動様式」に関し,より具体的な題材としては何がどの程度の頻度で含まれているのかについては詳細な 検討はされていないという問題がある。 また,金田(2005)では,日本の中学校英語教科書における異文化理解の扱いを知るため,題材の観点か ら教科書分析を行っている。彼女は,1997年に使用開始になった教科書5種類15冊,2002年に使用開始に なった教科書5種類15冊を分析対象とし,各教科書のLessonまたはUnitとRead Sectionについて,主人公, 場面設定場所,国名・地名,題材の4つの観点から,日本,アメリカ,イギリス,その他の英語圏(カナダ, オーストラリア,ニュージーランド) ,西欧非英語圏,東欧・旧ソ連,中東,アジアとその他の13の地域に 分類している。特に, 「地域理解」に関わる内容について,どのような地域が各教科書の中でどのくらいの 頻度で扱われているのかを数量的に調査し明示化した点は興味深い一方,各地域に関する異文化理解に関わ る具体的な事項として何がどのくらいの頻度で扱われているかまでは明示化されていないことや,よりグ ローバルな視点からの「国際理解」に関する内容がどのくらいの頻度で扱われているのかについてはあまり 検討されていない点が問題として挙げられる。 最後に,大川(2011)では,平成17年度版の中学校英語教科書6社18種類を分析対象とし,Lesson,. 237.

(5) 本多 尚子・志村 昭暢. Unit,Program,Let’s Read及びReadingについて,文化題材が含まれているLessonの割合,題材内容のカ テゴリー,文化題材の扱う国・地域,文化題材の顕在文化と潜在文化の割合,文化題材の意図・ねらいにつ いて,それぞれいくつかの項目毎に分類し,量的分析を行っている。彼の分析は,潜在文化と顕在文化の区 別や文化題材の意図・ねらいについてまでも詳細に分類しているという点で興味深く,本稿と検討の対象が 類似している。 前述した先行研究はいずれも興味深いが,いずれも中学校英語教科書のみを分析しており,小学校外国語 活動教材を分析しているものはない。特に,小中連携の観点から考えれば,小学校5年から6年,中学校1 年のそれぞれが教材・教科書を通してどのような異文化理解等に関する題材に触れるのか,その特徴や違い を明らかにすることは一定の価値があると考えられる。. 3.研究課題 上記の先行研究を基に,本稿では以下の研究課題を設定した。 RQ1.小学校外国語活動教材『Hi, Friends! 1 - 2』と中学校英語教科書で取り扱っている異文化理解等に 関する題材について対象学年毎にどのような特徴が見られるのか。 RQ2.それらの間に対象学年毎のどのような違いが見られるのか。. 4.研究方法 4.1 研究対象 本稿において,小学校外国語活動と,中学校と接続した学年である中学校1年を対象とした英語科におけ る異文化理解等に関する項目を比較するために,小学校外国語活動教材『Hi, Friends! 1 - 2』と,現在中学 校で使用されている英語教科書(1年生用)6社の中から1社を分析対象とした。その際,Listeningや Speaking活動で扱われる内容が,教科書だけでは特定が困難であるため,『Hi, Friends! 1 - 2』と中学校英 語教科書の指導書に記載されている内容も対象とした。 4.2 研究方法 小学校外国語活動と中学校英語科における教材・教科書の異文化理解題材について,体系的に分類を行っ た。その際,異文化理解及び異文化コミュニケーション論の観点から大分類項目と小分類項目の設定を行っ た。まず,大川(2011)や青木・平尾(2001)を基に, 「異文化理解教育のねらい」, 「扱う範囲」, 「文化圏・ 言語圏」 「英語の扱い」, , 「題材」といった異文化理解等に関する5の大分類項目を設定した(付録1)。次に, 真尾(1988)や青木・平尾(2001),金田(2005),大川(2011)から,「日常生活」,「地域理解」,「地球的 問題」 , 「アメリカ」,「非英語圏」,「母語としての英語」,「顕在文化」,「他文化理解」など33の小分類項目を 抽出・設定し,さらに「多文化共生」,「ジェスチャー」など異文化理解及び異文化コミュニケーション論で よく言及されている21の項目を加えた,54の小分類項目を設定した(付録2)。 次に,分析対象の教材・教科書に含まれる句や例文テクストを抽出し,それらの中にどのような異文化理 解等に関する項目が含まれているのかを大分類項目・小分類項目のリストに従い分類した。分類の方法につ いての例を付録3に示す。分類は2名の研究者によって行い,信頼性を高めた。また,分析結果データの整 理・集計をより効率的に行えるようにするため,学校種,学年,教科書/指導書別,題材,大分類,小分類, 本文・問題・解説別のID付けを行った。. 238.

(6) 異文化理解の観点による小学校外国語活動教材と中学校英語教科書の比較. 小学校外国語活動と中学校英語科における異文化理解等に関する項目を対象学年毎に比較するため,小学 校外国語活動教材と中学校英語教科書について大分類・小分類別に異文化理解等に関する項目数を対象学年 毎にクロス集計(フィッシャーの直接法)を用いて,量的に比較した。その際,統計的に有意な差が見られ た場合,残差分析を行った。分析には,IBM SPSS Exact Statistics 18と清水(2016)のHAD ver. 16を使 用した。. 5.結 果 5.1 大分類による小学校外国語活動教材と中学校英語教科書異文化理解等に関する項目の対象学年間比較 小学校外国語活動教材と中学校英語教科書における大分類による異文化理解等に関する項目について,ク ロス集計表(フィッシャーの直接法)を用いて対象学年毎に比較したところ,統計的に有意な差が見られた (p = .04)一方,効果量はほとんどなかった(V = .05)。クロス集計の結果を表1に示した。残差分析を行っ たところ,英語の扱いにおいて,統計的に有意な差が見られ,他の学年と比べて小学校6年が多く,中学校 1年が少ないことが示された。また,題材においても統計的に有意な差が見られ,他の学年と比べて小学校 6年が少ない傾向にあることが示された。 表1 大分類による異文化理解項目の比較(クロス集計) 小学校5年 大分類. n. %. 異文化理解教育のねらい. 121. 18.39. 扱う範囲. 107. 16.26. 文化圏・言語圏. 102. 調整済 残差. n. %. -0.95. 179. 21.70. -0.61. 132. 16.00. 15.50. 0.49. 129. 15.64. 75. 11.40. -0.10. △ 113. 253. 38.45. 0.97. ▼ 272. 英語の扱い 題材. 小学校6年. 中学校1年. 調整済 残差. 調整済 残差. n. %. 1.75. 237. 19.02. -0.79. -0.95. 226. 18.14. 1.40. 0.70. 176. 14.13. -1.06. 13.70. 2.36. ▼ 126. 10.11. -2.09. 32.97. -2.78. 481. 38.60. 1.73. 注 △は有意に多い,▼は有意に少ないことを示す(以下の表も同様)。. 5.2 小分類による小学校外国語活動教材と中学校英語教科書異文化理解等に関する項目の対象学年間の 比較 大分類項目毎にまとめた小項目のクロス集計表の結果を以下に示す。まず,表2は異文化理解教育のねら いに関する小項目のクロス集計の結果であり,統計的に有意な差が見られ( p = .00 ),効果量も中程度であっ た(V = .32) 。残差分析の結果,自文化理解においては小学校6年が有意に多く小学校5年が有意に少ない こと,他文化理解においては小学校5年が有意に多く小学校6年が有意に少ないこと,多文化共生において 表2 小分類(異文化理解教育のねらい)の比較(クロス集計) 小学校5年 小分類. n. %. 自文化理解. ▼ 16. 13.22. 他文化理解. △ 86. 多文化共生. ▼4 15. 比較文化. 小学校6年 調整済 残差. n. %. 中学校1年 調整済 残差. -3.83. △ 60. 33.52. 2.48. 71.07. 5.52. ▼ 69. 38.55. 3.31. -2.58. ▼0. 0.00. 12.40. -0.88. △ 50. 27.93. n. %. 調整済 残差. 68. 28.69. 0.87. -3.42. 108. 45.57. -1.40. -5.25. △ 46. 19.41. 7.16. 6.00. ▼ 15. 6.33. -4.96. 239.

(7) 本多 尚子・志村 昭暢. は中学校1年に有意に多く,小学校5,6年は共に有意に少ないこと,比較文化は小学校6年が有意に多く, 中学校1年が有意に少ないことが示された。 次に,表3は扱う範囲のクロス集計の結果であり,統計的に有意な差が見られたが(p = .00),効果量は 小程度であった(V = .29)。残差分析の結果,地域理解においては,小学校5,6年は共に有意に多く,中 学校1年は有意に少ないこと,国際理解においては,中学校1年が有意に多く,小学校5,6年は共に有意 に少ないことが示された。 表3 小分類(扱う範囲)の比較(クロス集計) 小学校5年 小分類. n. %. 小学校6年 調整済 残差. n. %. 中学校1年. 調整済 残差. n. %. 調整済 残差. 地域理解. △ 102. 95.33. 2.78. △ 129. 97.73. 4.19. ▼ 176. 77.88. -6.12. 国際理解. ▼5. 4.67. -2.78. ▼3. 2.27. -4.19. △ 50. 22.12. 6.12. 表4 小分類(文化圏・言語圏)の比較(クロス集計) 小学校5年 小分類. n. %. 小学校6年 調整済 残差. n. %. 中学校1年. 調整済 残差. n. %. 調整済 残差. アメリカ. 7. 6.86. -0.33. 5. 3.88. -1.94. △ 19. 10.80. 2.11. イギリス. ▼0. 0.00. -2.72. ▼1. 0.78. -2.72. △ 20. 11.36. 4.94. カナダ. 0. 0.00. -0.82. 1. 0.78. 0.56. 1. 0.57. 0.19. オーストラリア. 4. 3.92. 0.48. △9. 6.98. 2.96. ▼0. 0.00. -3.20. ニュージーランド. 0. 0.00. -0.82. 0. 0.00. -0.97. 2. 1.14. 1.62. △ 27. 26.47. 2.08. ▼2. 1.55. -6.21. △ 50. 28.41. 4.01. △5. 4.90. 3.32. 0. 0.00. -1.68. 1. 0.57. -1.32. ▼ 16. 15.69. -4.75. △ 59. 45.74. 3.05. 68. 38.64. 1.29. ロシア. 3. 2.94. 1.81. 2. 1.55. 0.40. ▼0. 0.00. -1.96. 西欧. 7. 6.86. 1.57. △ 10. 7.75. 2.46. ▼0. 0.00. -3.68. 東欧. 0. 0.00. -0.58. 1. 0.78. 1.47. 0. 0.00. -0.87. 北欧. △5. 4.90. 3.89. 0. 0.00. -1.53. ▼0. 0.00. -1.96. 南欧. 2. 1.96. 0.00. △6. 4.65. 2.66. ▼0. 0.00. -2.49. △ 21. 20.59. 2.84. 15. 11.63. -0.37. ▼ 15. 8.52. -2.13. アフリカ. 3. 2.94. 1.10. 4. 3.10. 1.46. ▼0. 0.00. -2.33. ラテンアメリカ. 2. 1.96. 0.78. 3. 2.33. 1.37. ▼0. 0.00. -1.96. 海外. 0. 0.00. -1.16. △4. 3.10. 2.95. 0. 0.00. -1.75. イスラム文化. 0. 0.00. -0.58. 1. 0.78. 1.47. 0. 0.00. -0.87. 日本語. 0. 0.00. -0.58. 1. 0.78. 1.47. 0. 0.00. -0.87. 韓国語. 0. 0.00. -0.58. 1. 0.78. 1.47. 0. 0.00. -0.87. 中国語. 0. 0.00. -0.58. 1. 0.78. 1.47. 0. 0.00. -0.87. タイ語. 0. 0.00. -0.58. 1. 0.78. 1.47. 0. 0.00. -0.87. スラブ諸語. 0. 0.00. -0.58. 1. 0.78. 1.47. 0. 0.00. -0.87. ラテン文字. 0. 0.00. -0.58. 1. 0.78. 1.47. 0. 0.00. -0.87. 英語 英語圏 日本. アジア. 240.

(8) 異文化理解の観点による小学校外国語活動教材と中学校英語教科書の比較. さらに,表4は文化圏・言語圏のクロス集計の結果であり,統計的に有意な差が見られ(p = .00),効果 量も中程度であった(V = .48)。残差分析の結果,イギリスにおいては,中学校1年で有意に多く,小学校 5,6年で共に有意に少ないこと,オーストラリアにおいては,小学校6年が有意に多く,中学校1年が有 意に少ないこと,英語に関しては小学校5年と中学校1年で有意に多く,小学校6年で有意に少ないこと, 日本においては,小学校6年で有意に多く,小学校5年で有意に少ないこと,また,ロシア,西欧,北欧, 南欧,アジア,アフリカ,ラテンアメリカなどの非英語圏の国において,中学校1年で有意に少ないことが 示された。 表5 小分類(英語の扱い)の比較(クロス集計) 小学校5年 小分類. n. 母語としての英語. 小学校6年 調整済 残差. %. n. 中学校1年 調整済 残差. %. n. 調整済 残差. %. 16. 21.33. -0.59. ▼ 16. 14.16. -3.03. △ 43. 34.13. 3.48. 公用語としての英語. 7. 9.33. 1.72. ▼2. 1.77. -2.14. 8. 6.35. 0.60. 外国語としての英語. 52. 69.33. -0.30. △ 95. 84.07. 3.90. ▼ 75. 59.52. -3.56. 表6 小分類(題材)の比較(クロス集計) 小学校5年 小分類 風俗習慣. n. %. 小学校6年. 調整済 残差. n. %. 中学校1年. 調整済 残差. n. %. 調整済 残差. △ 42. 16.60. 2.52. 39. 14.34. 1.31. ▼ 41. 8.52. -3.35. ▼5. 1.98. -2.35. ▼4. 1.47. -2.93. △ 38. 7.90. 4.64. 自然. 4. 1.58. 0.66. △8. 2.94. 3.11. ▼0. 0.00. -3.34. 建造物. 2. 0.79. -1.84. △ 12. 4.41. 2.75. 9. 1.87. -0.84. 学校生活. △4. 1.58. 2.35. 1. 0.37. -0.57. 1. 0.21. -1.53. 日常生活. ▼1. 0.40. -2.02. 6. 2.21. 0.45. 12. 2.49. 1.35. 民族衣装. 1. 0.40. -0.27. 0. 0.00. -1.36. 4. 0.83. 1.44. 経済. 1. 0.40. 0.33. 0. 0.00. -1.06. 2. 0.42. 0.65. 国旗. △ 22. 8.70. 4.30. 16. 5.88. 1.76. ▼3. 0.62. -5.30. 世界の人々. ▼4. 1.58. -2.75. ▼0. 0.00. -4.32. △ 44. 9.15. 6.23. 地理的情報. ▼1. 0.40. -2.92. 10. 3.68. 0.55. △ 21. 4.37. 2.05. 1. 0.40. -0.66. 2. 0.74. 0.09. 4. 0.83. 0.50. ジェスチャー. △ 21. 8.30. 7.40. ▼0. 0.00. -2.95. ▼2. 0.42. -3.80. 言語・コミュニケーション. △ 37. 14.62. 3.10. ▼9. 3.31. -4.14. 51. 10.60. 0.99. 歴史・伝統. ▼0. 0.00. -3.88. △ 24. 8.82. 4.34. 19. 3.95. -0.49. 物語. ▼0. 0.00. -3.22. △ 17. 6.25. 3.71. 13. 2.70. -0.50. 0. 0.00. -1.30. 1. 0.37. -0.36. 4. 0.83. 1.44. 顕在文化. 107. 42.29. -0.20. 123. 45.22. 0.93. 201. 41.79. -0.65. 若者文化. 0. 0.00. -1.65. 0. 0.00. -1.73. △8. 1.66. 2.97. 音楽. 0. 0.00. -1.01. 0. 0.00. -1.06. 3. 0.62. 1.81. 政治. 0. 0.00. -0.58. 0. 0.00. -0.61. 1. 0.21. 1.05. 食文化. スポーツ. 地球的問題. 241.

(9) 本多 尚子・志村 昭暢. 表5は英語の扱いのクロス集計の結果であり,統計的に有意な差が見られたが(p = .00),効果量は小程 度であった(V = .18)。残差分析の結果,母語としての英語においては,中学校1年で有意に多く,小学校 6年では有意に少ないこと,外国語としての英語においては小学校6年で有意に多く,中学校1年で有意に 少ないことが示された。 表6は題材のクロス集計の結果であり,統計的に有意な差が見られ(p = .00),効果量も中程度であった(V = .37) 。残差分析の結果,風俗習慣においては,小学校5年で有意に多く,中学校1年では有意に少ないと いうこと,食文化においては,中学校1年で有意に多く,小学校5,6年では有意に少ないということ,自 然においては,小学校6年で有意に多く,中学校1年で有意に少ないということが示された。また,国旗に ついては,小学校5年で有意に多く,中学校1年では有意に少ないということ,世界の人々については中学 校1年で有意に多く,小学校5,6年では有意に少ないということ,地理的情報については中学校1年で有 意に多く,小学校5年では有意に少ないということも明らかとなった。さらに,ジェスチャーにおいては, 小学校5年で有意に多く,小学校6年及び中学校1年では有意に少ないということ,言語・コミュニケーショ ンにおいては,小学校5年で有意に多く,小学校6年では有意に少ないということ,歴史・伝統及び物語に おいては,いずれも小学校6年で有意に多く,小学校5年では有意に少ないということが示された。 表7は英語圏の文化や言語のクロス集計の結果であり,統計的に有意な差が見られ(p = .00),効果量は 大であった(V = .50)。残差分析の結果,イギリスにおいては,中学校1年が有意に多く,小学校5年が有 意に少ないこと,オーストラリアにおいては,小学校6年が有意に多く,中学校1年が有意に少ないこと, 英語圏においては,小学校5年が有意に多く,中学校1年が有意に少ないことが示された。 表7 小分類(英語圏の文化や言語)の比較(クロス集計) 小学校5年 小分類. n. %. 小学校6年. 調整済 残差. n. %. 中学校1年. 調整済 残差. n. %. 調整済 残差. アメリカ. 7. 16.28. -0.74. 5. 27.78. 0.86. 19. 20.43. 0.11. イギリス. ▼0. 0.00. -3.07. 1. 5.56. -1.06. △ 20. 21.51. 3.51. カナダ. 0. 0.00. -0.89. 1. 5.56. 1.70. 1. 1.08. -0.30. オーストラリア. 4. 9.30. 0.24. △9. 50.00. 6.75. ▼0. 0.00. -4.65. △5. 11.63. 3.09. 0. 0.00. -0.91. ▼1. 1.08. -2.23. 27. 62.79. 1.78. ▼2. 11.11. -3.63. 50. 53.76. 0.76. 0. 0.00. -0.89. 0. 0.00. -0.52. 2. 2.15. 1.15. 英語圏 英語 ニュージーランド. 6.考 察 前節で示された分析結果より,英語の扱いに関する項目の頻度が小学校6年で高い一方,中学校1年では 低くなるということが分かる。このような結果が生じる要因の1つとして,『Hi, Friends! 2』では,英語圏 の国や文化,言語だけでなく非英語圏の国や文化,言語の実例も多く扱われている一方,中学校英語教科書 では,英語という言語自体及び英語を使っている国を中心に扱っており,非英語圏の国や文化等に関する例 があまり扱われていないことが考えられる。特に,中学校英語教科書が持つこの特徴は,金田(2005)の中 学校英語教科書の分析においても指摘されており,本稿で分析対象とした教科書についてもその傾向が引き 継がれていることが本調査により裏付けられた。また,題材に関する項目の頻度が小学校6年で有意に低い. 242.

(10) 異文化理解の観点による小学校外国語活動教材と中学校英語教科書の比較. ことが明らかになっている。これは,『Hi, Friends! 2』では,『Hi, Friends! 1』とは異なり,昔話の桃太郎 の英語版といった,特定の題材に関するまとまった文章が掲載されているため,その分,扱うことのできる 題材の種類が限られたことと,中学校英語教科書には同様にまとまった文章は掲載されている一方,小学校 外国語活動と比べより多くの授業時数を用い教えることが可能であり,『Hi, Friends! 2』よりも多くの異文 化理解等に関する題材を含むことができたためであると考えられる。 また, 前節の分析結果より,先行研究ではあまり指摘されてこなかったいくつかの事実が明らかとなった。 まず,表2の結果より,異文化理解教育のねらいに関して,小学校5年では他文化理解を,小学校6年では 自文化理解と比較文化を,中学校1年では多文化共生を他の学年と比較して有意に多く扱うなど,学年毎の 特徴が見られることが分かった。このことは,異文化理解を深める上で重要な他者(他文化)への興味・関 心を深めることを,まず小学校5年の段階で中心的に行い,その後,小学校6年の段階において,自文化へ の興味・関心を深め両者を比較(相対化)しそれぞれの良さを理解するといったより高次の活動につなげ, さらに,中学校1年の段階において,多文化を持つ人々が共生することの意義や重要性に気付き,豊かな異 文化交流を行うための望ましい態度や技能を身に付けることを目的とした言語活動につなげていくという流 れを反映しているように思われる。そして,こうした一連の流れは,原沢(2013)において示されている「異 文化受容」の体系化されたプロセスにも従うものであり,異文化理解力を高める効果が一定程度期待できる カリキュラム構成になっていると言える。 さらに,表3に関しては,小学校では,5,6年共に,地域理解の題材を中学校1年よりも有意に多く扱っ ており,他方,中学校1年では,国際理解の題材を,小学校5,6年よりも有意に多く扱っていることが分 かった。このことも,異文化理解を深める上で,まず小学校5,6年では具体的な個々の文化を例示しそれ らへの認識や理解を深めていくのに対し,中学校1年ではそうした体験を生徒が小学校段階で行っているこ とを踏まえて,よりグローバルな問題や交流に関する内容についても理解を深められるよう,そうした内容 が多く盛り込まれていることが考えられる。 また,表4に関しては,中学校1年では,イギリスや英語など,(オーストラリアを除いて)英語圏に関 する題材が小学校5,6年よりもより多く扱われている一方,ロシアやアジア,アフリカ,ラテンアメリカ など非英語圏の国に関しては,小学校5,6年よりもより少なくしか扱われていないことが示された。この ことは,中学校では英語科として授業が行われているために英語圏の言語や文化を中心とした内容が重視し て扱われていることを反映しているかもしれない。実際,中・高等学校教員養成課程外国語(英語)コア・ カリキュラム(東京学芸大学,2017)においても,英語圏に関する歴史,社会,文化を扱うことは明記され ているが,非英語圏のそれらの扱いに関する言及はない。しかしながら,小学校段階において豊かな異文化 交流や異文化間コミュニケーションを育むための素地として,英語圏・非英語圏を問わず多様な文化を,具 体例を通して学んでいることを考えれば,非英語圏の歴史,社会,文化に関する内容も,教科書に一定程度 含めておく方が望ましいのではないかと思われる。特に,英語圏に関する内容と,非英語圏に関する内容を よりバランスよく扱うことは,異文化理解を深めていく上でしばしば障害になる,異文化や異文化を持つ人々 に対するステレオタイプ的見方及びそこから生み出されうる偏見や差別の問題(原沢,2013)を防ぐために も非常に重要な役割を果たすのではないかと期待される。 続いて,表5に関しては,母語としての英語について,中学校1年で有意に多く扱われる一方,小学校6 年では有意に少なく扱われていることが示された他,外国語としての英語においては,反対に小学校6年で 有意に多く,中学校1年で有意に少なく扱われていることが示された。こうした結果も,表4に関して既に 示された,中学校英語科の授業において英語圏の歴史,社会,文化を非英語圏のそれらよりも重視し扱う傾 向を反映している可能性が考えられる。. 243.

(11) 本多 尚子・志村 昭暢. 加えて,表6に関しては,扱われている具体的題材に関する学年間の相違がより明確になった。例えば, 小学校5年では,風俗習慣,国旗,ジェスチャー,言語・コミュニケーションが,小学校6年では,自然, 歴史・伝統及び物語が,そして中学校1年では,食文化,世界の人々,(地名などの)地理的情報が有意に 多く扱われている。このことは,小学校5年では,異文化への興味・関心を育むために,各国の風俗習慣, 国旗,ジェスチャー,各国語の簡単な挨拶など,比較的児童にとって身近であり,かつ自文化との違いを理 解しやすい題材を提示していること,小学校6年では,上記に加え,各国の自然や昔話など,少なくとも自 文化におけるそれらについては視覚や聴覚で既になじみがあるものを扱っていること,そして,中学校1年 では,各国の食文化といった生徒が身近に感じられる例も含めつつ,世界の人々との交流及び世界の地名や 地図といった,より抽象的な事柄にも生徒が興味・関心を持つことができるような工夫がなされていること などを反映しているように思われる。 最後に,中・高等学校教員養成課程(英語)コア・カリキュラム(東京学芸大学,2017)においても重要 視されている英語圏の歴史,社会,文化の扱いについても,表7の結果を踏まえ考察する。表7から,すで に小学校5年の段階から英語圏については多く扱われていること,特に,英語圏の中でもオーストラリアに 関する題材は小学校6年,イギリスに関する題材は中学校1年で有意に多く扱われていることが分かった。 小学校6年でオーストラリアに関わる内容が多かった理由は,コアラやカンガルーなど児童にとってなじみ 深いオーストラリアを代表する動物の写真や,オーストラリアのクリスマスは夏でありサンタクロースが サーフィンをしながらやってくるイラストなどが題材として取り扱われていたからである。英語の発音指導 など,英語によるコミュニケーションのための技能の定着を主たる目的としていない小学校外国語活動の方 が,オーストラリアに関する題材を扱いやすかった可能性もある。他方,中学校1年では,英語の発音指導 など,技能面での到達目標もあり,教科書では標準アメリカ英語と共に標準イギリス英語の発音を発音モデ ルとして提示していることから,イギリスに関わる内容がより重視して扱われていると考えられる。特に, ある単元で扱われているシャーロック・ホームズは,児童・生徒にとって身近な日本の漫画・アニメとの関 わりがあり,実際に教科書の中でもそのことに関する言及がなされていることから,彼らの興味・関心を引 きつける題材として効果的であったと予測される。. 7.まとめと今後の課題 本稿では,小学校外国語活動教材である,『Hi, Friends! 1 - 2』と現在中学校で使用されている英語教科 書及びそれらの指導書を分析対象とし,異文化理解等に関する題材及びそれらの頻度に関し,対象学年毎に どのような傾向の違いが見られるかについて調査・分析を行った。その結果,本稿で設定した研究課題(RQ1 とRQ2)に関して以下のような回答が得られた。まず,RQ1に関しては,異文化理解教育のねらいに関して, 小学校5年では他文化理解を,小学校6年では自文化理解と比較文化を,中学校1年では多文化共生を他の 学年と比較して有意に多く扱うという特徴が見られた。また,英語の扱いに関しては,中学校1年では母語 としての英語が,小学校6年では,外国語としての英語が有意に多く扱われているという特徴も明らかとなっ た。RQ2に関しては,英語圏の歴史,社会,文化の扱いに関する差が見られ,これらの差が,英語の発音指 導など,英語によるコミュニケーションのための技能の定着を主たる授業の目的にしているか否かによる影 響等を反映したものである可能性が示された。 本稿で得られる教育的示唆としては主に2つが得られる。1つは,小中連携や異文化理解教育の体系化に 関する示唆で,本研究で明らかとなった学年間の異文化理解の特徴や相違を踏まえることで,異文化理解や 異文化適応力を効果的かつ効率的に育むための体系化された小中連携型カリキュラムを構築する上での一助. 244.

(12) 異文化理解の観点による小学校外国語活動教材と中学校英語教科書の比較. となりうるということである。もう1つは,小学校外国語活動で英語圏・非英語圏の区別を特に意識せず多 様な文化について具体例を通して学ぶことで,異文化理解や異文化コミュニケーションのための素地を身に つけていることから考えると,その素地を十分活かし,かつ,異文化理解や異文化交流を促進する上でしば しば障害になるステレオタイプ的見方や偏見を防ぐという点から,中・高等学校教員養成課程の段階におい ても,英語圏の文化だけでなく非英語圏の文化についても一定程度明示的に扱うことも検討する価値がある ということである。 今後の予定としては,分析対象とする教材の種類を増やし,より客観的で信頼度の高いデータベースの作 成を考えている。また,2018年度,2019年度に使用される文部科学省作成の外国語活動及び外国語科の教 材・教科書や,2020年度から使用される新学習指導要領に基づく小学校及び中学校英語教科書についても, 本稿と同様の調査・分析を行いたい。加えて,小学校教員が外国語活動において異文化理解に関し,どんな 題材をどんな点に留意しながら指導しているのかに関するアンケート調査及び分析も行いたい。. 引用文献 青木信之・平尾崇志(2001). 「中学校英語教科書の文化題材に関する一考察 その2―談話分析手法を用いた教科書別分析―」 『中国地区英語教育学会研究紀要』,31,85-94. Fishman, Joshua A., Robert L. Cooper and Andrew W. Conrad. (1977). The Spread of English:The Sociology of English as an Additional Language. Rowley, Mass:Newbury House. 原沢伊都夫(2013).『異文化理解入門』.東京:研究社. 金田尚子(2005).「日本の中学校英語教科書にみる異文化理解―題材の観点からの教科書分析―」 『英語英米文学研究』 ,33, 129-149. 真尾正博(1988).「題材から見た中学英語教科書の分析―異文化理解の観点から―」 『関東甲信越英語教育学会研究紀要』,2, 43-53. 文部科学省(2017a).「小学校学習指導要領(平成29年3月31日公示)新旧対照表」(2017年7月8日検索)http://www. mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2017/05/30/1384661_4_1_1.pdf. 文部科学省(2017b).「中学校学習指導要領(平成29年3月31日公示)新旧対照表」(2017年7月8日検索)http://www. mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2017/06/21/1384661_5_1.pdf. 大川光基(2011).「異文化理解教育の可能性の検証-中学校英語教科書から-」第59回中村英語教育懸賞論文入選論文. 清水裕士(2016).「フリーの統計分析ソフトHAD:機能の紹介と統計学習・教育,研究実践における利用方法の提案」 『メディ ア・情報・コミュニケーション研究』,1,59-73. 東京学芸大学(2017).「文部科学省委託事業 英語教員の英語力・指導力強化のための調査研究事業 平成28年度報告書」 (2017年7月8日検索)http://www.u-gakugei.ac.jp/~estudy/report/index.html.. 245.

(13) 本多 尚子・志村 昭暢. 付 録 付録1 大分類の異文化理解等に関する項目リスト 1 異文化理解教育のねらい 2 扱う範囲 3 文化圏・言語圏 4 英語の扱い 5 題材. 付録2 小分類の異文化理解等に関する項目リスト 1 自文化理解 2 他文化理解 3 多文化共生 4 比較文化 5 地域理解 6 国際理解 7 アメリカ 8 イギリス 9 カナダ 10 オーストラリア 11 ロシア 12 東欧 13 北欧 14 西欧 15 南欧 16 アフリカ 17 アジア 18 日本 19 ラテンアメリカ 20 英語圏 21 イスラム文化 22 英語 23 スラブ諸語 24 日本語 25 韓国語 26 中国語 27 タイ語 28 ラテン文字 29 海外 30 母語としての英語 31 公用語としての英語 32 外国語としての英語 33 風俗習慣 34 食文化 35 自然 36 建造物 37 学校生活 38 日常生活 39 民族衣装 40 経済 41 国旗 42 世界の人々 43 地理的情報 44 スポーツ 45 ジェスチャー 46 言語・コミュニケーション 47 歴史・伝統 48 物語 49 地球的問題 50 顕在文化 51 若者文化 52 ニュージーランド 53 音楽 54 政治. 付録3 分類方法の例 中学校英語教科書 教科書本文テクスト中に含まれる1題材(アポロ11号)の場合 ① アポロ11号に含まれる大分類及び小分類の異文化理解等に関する項目を抽出それぞれ抽出 → ID付け 題材本体,大分類,大分類ID,小分類,小分類ID. アポロ11号,異文化理解教育のねらい,1,他文化理解,2. アポロ11号,扱う範囲,2,地域理解,5. アポロ11号,文化圏・言語圏,3,アメリカ,7. アポロ11号,英語の扱い,4,母語としての英語,30. アポロ11号,題材,5,歴史・伝統,47. アポロ11号,題材,5,顕在文化,50. ② 前述の6項目間で共通している,学校種ID(中学校=2) ,学年ID(中学校1年生=7) ,教科書/指導書別ID (教科書=1),題材ID(当該例では1415),本文・問題・解説別ID(教科書本文/ Basic Dialogの例文=1)を付与。 学校種ID,学年ID,教科書/指導書別ID,文ID,4技能ID,本文・問題・解説別ID,テクスト本体,大分類, 大分類ID,小分類,小分類ID. 2,7,1,1415,1,アポロ11号,異文化理解教育のねらい,1,他文化理解,2. 2,7,1,1415,1,アポロ11号,扱う範囲,2,地域理解,5.. 246.

(14) 異文化理解の観点による小学校外国語活動教材と中学校英語教科書の比較. 2,7,1,1415,1,アポロ11号,文化圏・言語圏,3,アメリカ,7. 2,7,1,1415,1,アポロ11号,英語の扱い,4,母語としての英語,30. 2,7,1,1415,1,アポロ11号,題材,5,歴史・伝統,47. 2,7,1,1415,1,アポロ11号,題材,5,顕在文化,50. ③ 前述の6項目それぞれに個別IDを付与。 個別ID,学校種ID,学年ID,教科書/指導書別ID,文ID,4技能ID,本文・問題・解説別ID,テクスト本体,大分類, 大分類ID,小分類,小分類ID. 12487,2,7,1,1415,1,アポロ11号,異文化理解教育のねらい,1,他文化理解,2. 12488,2,7,1,1415,1,アポロ11号,扱う範囲,2,地域理解,5. 12489,2,7,1,1415,1,アポロ11号,文化圏・言語圏,3,アメリカ,7. 12490,2,7,1,1415,1,アポロ11号,英語の扱い,4,母語としての英語,30. 12491,2,7,1,1415,1,アポロ11号,題材,5,歴史・伝統,47. 12492,2,7,1,1415,1,アポロ11号,題材,5,顕在文化,50.. (本多 尚子 札幌校特任講師) (志村 昭暢 札幌校准教授) . 247.

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