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平成22年度歯学教育者のためのワークショップ報告

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Academic year: 2021

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(1)

平成22年度歯学教育者のためのワークショップ報告

著者

増原 正明

雑誌名

鹿児島大学歯学部紀要

32

ページ

77-79

発行年

2012

URL

http://hdl.handle.net/10232/17057

(2)

平成23年1月29日, 歯学部 委員会主催で 「平成 22年度歯学教育者のためのワークショップ」 がスタッ フ5名 (ディレクター:田口則宏教授, タスクフォー ス:田松裕一准教授, 鎌下祐次講師, 諏訪素子診療講 師, 河野博史助教) および歯学部各分野からの参加者 18名によって行われた。 このワークショップのテーマ は 「歯科医学教育における教育能力開発」 であり, 現 状の問題点を認識しどのように改善するかを参加者各 自が考えることを目的としていた。 この目的のために以下の6つのセッションを行った。 セッション1: 「望ましい学習活動の特徴」 グループ討論30分, 発表・全体討論20分 セッション2: 「指導者の役割」 グループ討論20分x3, 発表・全体討論15分 セッション3: 「鹿児島大学歯学部の抱える教育上の 問題」 (問題抽出) グループ討論50分, 発表・全体討論15分 セッション4: 「鹿児島大学歯学部の抱える教育上の 問題」 (問題分析) グループ討論45分, 発表・全体討論・解説30分 セッション5: 「学習者中心の教育」 レクチャー30分 セッション6:総合討論 セッション1からセッション4までは3グループに 分かれてのグループ討論後, 発表と全体討論が行われ た。 まずセッション1では, 各自もっとも印象に残っ ている学習体験を絵で表現し, 討論を通じてグループ の考える 「望ましい学習活動の特徴」 をまとめた。 研 究に関する体験, 解剖実習をはじめとする学生実習, 留学時の体験等の他, 友人・先輩・後輩との関わりな ど多くの意見が出されたが, キーワードの1つとして 「達成感」 が挙げられるように思われた。 続くセッション2では 「ワールドカフェ」 形式を用 いて, 参加者がグループ間を移動しながら討論を行い, 「指導者の役割」 というテーマについて対話 (ダイア ローグ) を行った。 この協議の中から, 知識など専門 的能力は勿論であるが, それ以外に 「信頼」 「人間性」 などが多くの参加者からキーワードとして挙げられた。 昼食後のセッション3では 「鹿児島大学歯学部の抱 える教育上の問題」 について 法を用いてグループ 討論を行った。 グループ作業の一例を図1に示す。 図 1に示した意見以外には, 学生の学力およびモチベー ション, 講座間の連携の少なさ, 臨床実習での実際に 治療を行う機会の少なさなどが問題点として述べられ た。 さらに抽出された問題点を重要度および緊急度の二 次元空間に配置して最重要課題を決定し, 決定した課 題について具体的解決方法の議論を行った (セッショ ン4)。 セッション4でのグループ作業の例を図2に 示す。 図2で示した例以外では, 「臨床実習」 を課題 とし, 「他科の教員同士また教員と学生の交流拡大が 必要」, 「講座間のコミュニケーションのための定期的 なカンファレンス」 「臨床実習配当患者の治療を全て (診療科をまたいで) 見学・対応できるように」 など の意見が出された発表などがあった。 セッション5では田口教授から 「学習者中心の教育」 と題してレクチャーが行われた。 まず大学を取り巻く 環境の変化から, いわゆる 「学士力」 についてこれま で以上に考えなければならなくなっていること, また その際にディプロマ・ポリシー, つまり学位の水準 平成22年度歯学教育者のためのワークショップ報告 鹿歯紀要 32 77∼79, 2012 増原 正明 鹿児島大学大学院医歯学総合研究科 先進治療科学専攻 生体機能制御学講座 歯科応用薬理学分野

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増原 正明

図1 グループ作業の一例 セッション3 「鹿児島大学歯学部の抱える教育上の問題点 (問題点抽出)」

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(学位に値する能力) を明確にすることが重要である ことを述べられた。 またこれに関連して, カリキュラ ム開発の方向性について 「 」 つまり 科目毎の教育目標を積み重ねていくのではなく, 「 」 つまり卒業時に学生が有していてほ しい, もしくは有しているべき能力を具体的目標とし て設定し, それに到達するために各科目の到達目標を 設定する, という方向性であるべき, と 指摘された。 さらにヨーロッパの事例を紹介された後, 「どれだけ教えたか」 という教育者中心の考え方から 「どれだけ学んだか」 という学習者中心の考え方にパ ラダイムを変換すべきと述べられた。 最後にセッション6で総合討論が行われ, ポストア ンケートおよび参加者の感想を述べる場が設けられた。 総じて教員が思い悩んでいる内容は類似していること, 講座間の交流および教育に対する評価システムの構築 の重要性などが共通認識として共有されたものと思わ れる。 本ワークショップに参加して感じたことであるが, 本来の趣旨である教育能力開発については, 自分の教 育について見直すことができた, 通常ではあまり聞く ことがない教育方法論について学べた, などの点で有 意義なものであった。 また本来の趣旨からは外れるが, 教員間での問題認識が類似していることが分かったこ と, またさらに外れるが, これまであまり話す機会の ない先生方と話し合えることができたことは非常にあ りがたいものであった。 講習会形式ではないワークショッ プの良いところを存分に味わうことができたものと思 う。 最後に田口先生をはじめとするスタッフの皆さんへ の感謝とともに, またこのような機会を設けていただ ければ, と勝手なお願いを申し述べて筆を擱きたい。 平成22年度歯学教育者のためのワークショップ報告 図3 スタッフ, 参加者の集合写真

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