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災害情報の収集を支援するクラウドソーシングツールキットの開発

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Academic year: 2021

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(1)情報処理学会第 75 回全国大会. 6D-1. 災害情報の収集を支援するクラウドソーシングツールキットの開発 木實 新一† 大野 航‡ 少路 健太‡ †. 東京大学空間情報科学研究センター ‡東京大学大学院新領域創成科学研究科 . . 1 はじめに 災害情報の収集において,インターネットやス マ ー ト フ ォ ン 上 の ツ ー ルを活用する機会が増 え ている.しかしながら,従来のツールは主として 目視と手入力に基づいており,リアルタイム性お よび信頼性の高い有用情報を継続的に収集する ことは難しい. 本稿では,市民がスマートフォン上のクラウド ソーシングツ ー ル とオープンソースハードウェ ア/ソフトウェアに基づくセンサネットワークを 手軽に利用して,有用な災害情報を収集するこ とができるツールキットを提 案 す る . ま た ,公共 交通機関および街中の混雑状況の把握や,市街地 の浸水状況の把握を例にとって,本ツールキット の有用性を議論する. . 2 災害情報とクラウドソーシング 災害情報の内容は広く,リスクマップなどの 事前情報,現況・観測データなどの事中情報, 復旧・復興のための事後情報が含まれる[6].東 日本大震災をはじめとする近年の大規模な災害 においては,これらの情報が様々なかたちで共 有 さ れ て い る . 特 に , SMS , 電 子 メ ー ル , Twitter,ウェブを用いた災害情報の共有を行う 事ができる Ushahidi[4]等のクラウドソーシング システムに注目が集まっている.しかしながら, 従来のクラウドソーシングシステムの多くは, 広域に分散した人々による情報共有を支援する ことができるものの,地域におけるチームワー クや緩いコラボレーションを十分に支援するこ とができない.また,基本的にはユーザが情報 を手で入力する. センサーを用いたクラウドソーシングを支援 する Web 上のサービスとしては,測ってガイガ ー![11]などがあるが,Mr. Gamma[2]などのクロ ーズドなハードウェア用いているため,表示さ Development of a Crowdsourcing Toolkit for Collecting Disaster-Relevant Information Shin’ichi Konomi†, Wataru Ohono‡, Kenta Shoji‡ †Center for Spatial Information Science, University of Tokyo ‡Graduate School of Frontier Sciences, University of Tokyo. 3-1. れた値を Web サイト上で手入力しなければなら ない. . 3 ツールキットのデザイン オープンなハードウェアを用いれば,従来の スマートフォンセンシングでは取得できないデ ータが得られる可能性がある.また,比較的容 易に,自動的・継続的にデータを収集できる. そこで,オープンなハードウェア利用して,誰 でも手軽にクラウドソーシングを行うことがで きるように,ツールキットの開発を行った (図 2). クラウドソーシングで集めたデータは一般に 玉石混淆であり,多くの場合 100%正確なデータ を収集することは困難である.我々提案するツ ールキットは,Satisficing[3][5]の概念に基づ き,100%正確なデータを収集することができな い場合でも,取得したデータを有効に活用でき るようにする. . 4 ツールキットの開発 我々が提案する災害情報センシングツールキ ットは,クラウドソーシングツール,携帯型セ ンシングツール,設置型センシングツール,取 得したデータからその信頼度を推定する API,デ ータベース管理システムを統合したものである. 図 1 にツールキットを用いた情報収集の流れを 示す.スマートフォン上のクラウドソーシング ツール図 2 を用いて提供された情報は,位置情 報および時刻情報とともにデータベースに蓄積 される.スマートフォンは,拡張モジュール (XBee Explorer Serial)を用いて ZigBee 通信を 行うことができ,様々なセンサから受け取った データをインターネット上のサーバに送信する ことができる.個人の所持品等に埋込まれた携 帯型センサにより得たデータと据え置き型のセ ンサノードにより取得したデータはメッシュネ ットワークを介してスマートフォン経由でデー タベースに蓄積される.なお,クラウドソーシ ングツール,携帯型センサ,設置型センサの全 てまたは一部を自由に組み合わせて利用するこ. Copyright 2013 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

(2) 情報処理学会第 75 回全国大会. とができるため,全てのユーザが常時センサを 携帯する必要はない. 表示デバイス上でユーザが位置を指定すると, API を介して,センサデータに基づく混雑情報と クラウドソーシングに基づく混雑情報がそれぞ れ得られる.更に,混雑情報に付加された時刻 情報に基づいて信頼度を取得することができる. ツールキットの汎用性を高めるために,特殊 な専用デバイスは使用せず,スマートフォンと オープンソースハードウェア/ソフトウェアを ネットワーク化した一般的なプラットフォーム 上に,センサと API をモジュールとして「プラ グイン」する構成を採用している. . 加速度センサ,感圧センサ,モーションセンサ (焦電型赤外線センサ),混雑により影響を受 ける環境要素については CO2 センサが比較的手軽 に利用できることから, 我々はこれらのセンサ を用いて電車内および飲食店内で実験を行い, その結果に基づいて混雑センシングに特化した クラウドソーシングツールの機能の開発を行っ た[7][8][9][10]. また,平時および災害時に市民が収集する混 雑情報は品質や鮮度にばらつきがあると考えら れるため,混雑情報がどの程度信頼できるもの であるかを知ることが重要である.そこで我々 は,先に述べた実験の結果に基づいて,安価な センサのみ用いて混雑情報の信頼性を推定する 手法の検討も行った[10]. . 6 むすび 本稿では災害情報の収集を支援するクラウド ソーシングツールキットについて述べた.今後, フィールドスタディを行い,提案するツールキ ットの評価を行う予定である. 謝辞 本研究は,科学技術戦略推進費およびグリーン ネットワークオブエクセレンス事業(環境情報 分野)の支援を受けた. 参考文献 . 図 1 ツールキットの構成 . . . . 図 2 スマートフォン上のクラウドソーシングツール . . 5 混雑センシングへの応用 小売店や飲食店,公共交通機関等のパブリッ クスペースにおける群衆の存在や人の動き,あ るいはそれらにより影響を受ける環境要素を計 測するセンサを利用すれば,混雑情報を自動的 に取得することができる.人の動きについては,. 3-2. [1] Bernstein, M.S., Tan, D., Smith, G., Czerwinski, M., and Horvitz, E., “Personalization via Friendsourcing,” ACM Trans. Computer-Human Interaction, Vol. 17, No. 2, Article 6, May 2010. [2] Mr. Gamma, http://www.clearpulse.co.jp/mr_gamma/ [3] Palen, L., Vieweg, S., and Anderson, K.M., “Supporting ‘Everday Analysts’ in Safety- and Time-Critical Situations,” Information Society, 27, pp.52-62, 2011. [4] Ushahidi, http://www.ushahidi.com [5]ハーバート A. サイモン,「システムの科学」,パーソ ナルメディア, 1999. [6] 今村文彦, 「災害情報の期待と課題〜津波を中心にし て〜」,学術の動向, 2007 年 11 月. [7] 大野航, 木實新一,「参加型センシングによる電車混 雑推定手法の提案」,地理情報システム学会第 21 回研究 大会, 2012 年 10 月. [8] 大野航,少路健太,木實新一,「混雑センシングツー ルキット」(インタラクティブ発表),インタラクショ ン 2013. [9] 木實新一, 「位置情報に基づく質問回答共有プラット フォー ムの開発」,地理情報システム学会第 21 回研究 大会, 2012 年 10 月. [10] 少路健太, 木實新一,「時間経過による信頼性の変化 を考慮した空席情報共有システムの提案」,地理情報シ ステム学会第 21 回研究大会, 2012 年 10 月. [11] 測ってガイガー, http://hakatte.jp. Copyright 2013 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

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参照

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