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しなやかに前進しつづける「殿」、石川先生

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Academic year: 2021

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(1)しなやかに前進しつづける「殿」、石川先生 留学生センターJOY日本語担当 丸山 千歌  JOY日本語の担当者として、石川先生が留学生センターにいらっしゃった. 6年半を振り返ると、楽しかったいろいろな場面が思い出されますが、そ の場面を凝縮させて石川先生を一言で表現すると「しなやかに前進しつづ ける殿」ということになるかと思います。.  まず「殿」という石川先生のニックネームの由来ですが、これはJOY日本. 語の前担当者である四方田先生による命名です。石川先生が着任後まもな く開始されたプロジェクトの一つに、企業OBによるボランティア組織、 三井Vネットとの交流があります。これは日本語ボランティアやフィールド トリップの企画、短期留学生向けの日本企業経験者による講義など、石川. 先生が活動の発展に精力的に取り組まれ、海外の協定校からも高く評価さ れているJOYの事業の一つです。ある日私は、三井Vネットの会合に当時の 日本語担当の四方田先生と共に石川先生に同行しました。三井Vネットの皆. さんは熱心に今後の活動や日本語支援についての質問をなさり、交流の成 果は学外でのこのような密で建設的なコミュニケーションが基盤になって いることを実感しました。しかし当日はその後大学で遅れてはならない大 事な会議があったのです。私たちはこのことを確認して出かけてきたので すが、三井Vネットの方々の熱心な質問攻勢で会議は長引き、私も四方田先. 生もだんだん気が気でなくなってきました。ようやく会合を終えて大学に 戻るべく3人でバスに乗ったのですが、今度はそのバスが渋滞で動かなく なってしまいました。四方田先生と私は携帯電話を取り出し大学に連絡を とるなど、まさに泡を食っていたのですが、その最中も石川先生は動ずる ことなく悠然と席に座っていらっしゃいました。 「殿」というニックネー ムはこのときのお姿からっきました。「殿」の名前は石川先生を慕う教員・. 事務スタッフからも支持され、今は協定校の先生にも名が知れ渡るほどに なっています。.  「しなやかに前進しつづける」というのは、石川先生とご一緒していつ も感じてきたことです。先生の着任後まもなくのことでした。通勤途上で. 一17一.

(2) 石川先生とご一緒した折、講義で日本語による視聴覚資料を扱う際、短期 留学生はどの程度理解できるだろうかとお尋ねになりました。先生より半 年先に着任したばかりだった私が、日本語担当者としていくつか考えられ る工夫をお話ししたところ、すぐに実践してみるとお答えになり、その柔 軟さに感動いたしました。.  また、石川先生のご功績の中に、短期留学生の日本語学習へのニーズを. とらえJOYの日本語認定単位数を2単位から6単位までの引き上げを決定 してくださったことがあります。私は科学研究費のプロジェクトに参加し. 短期交換における日本語カリキュラムについて調査研究を行っていた関係 で、当時のJOY日本語の利点や課題を全国の短期留学プログラムの中に位置 づけて見てまいりましたが、この改革は今日のJOYプログラムへの協定校か らの高い評価につながった要素の一つだと確信しています。JOYプログラム. にとっては新しい試みでありましたが、石川先生は英語を共通言語とする プログラムの特性を維持しながら、短期交換留学生の学習動機を高める工 夫を計画・実行してくださいました。.  さらに新たに協定を締結したオタゴ大学への訪問のときのことです。相 手校の国際担当理事をはじめとする大学関係者との面談の中で、挨拶とそ れぞれの自己紹介が終わるやいなや、石川先生が「新しい協定校の皆様に 対し私どものプログラムについてご説明したい」と切り出され、プレゼン テーションを始められました。その鮮やかさに「このような説明を受けた のは横浜国立大学が初めてである」と先方も大変感激されたことが強く心 に残っています。石川先生は「企業で鍛えられてきたので、いっでも前に 進もうと思う」と機会があるたびに口になさっていらっしゃいましたが、. この6年半、私たちは常に先生の行動からその言葉の意味を学ばせていた だいたという思いがあります。.  石川先生、6年半本当にありがとうございました。4月からはセンター OBとして留学生センター、JOYプログラム、JOY日本語を支えてください。. これからは先生の後輩として少しずつ前進する私たちの姿をご覧にいれた いと思います。. 一18一.

(3)

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