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JAIST Repository: 日本型経営システムにおける免疫作用の効果(日本型技術経営システムのダイナミズムの解明(1))

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Academic year: 2021

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(1)

JAIST Repository

https://dspace.jaist.ac.jp/

Title

日本型経営システムにおける免疫作用の効果(<ホット

イシュー>日本型技術経営システムのダイナミズムの解

明(1))

Author(s)

竹下, 真由; 渡辺, 千仭

Citation

年次学術大会講演要旨集, 19: 246-249

Issue Date

2004-10-15

Type

Conference Paper

Text version

publisher

URL

http://hdl.handle.net/10119/7054

Rights

本著作物は研究・技術計画学会の許可のもとに掲載す

るものです。This material is posted here with

permission of the Japan Society for Science

Policy and Research Management.

(2)

lD07

日本型経営システムにおける

免疫作用の効果

0 竹下真由 ( 東工大経営システム

工学

) ,

渡辺千個

(

東工大社会理工学

)

].

序 1 l ,N 日 「旦 ょテト @ もともと資本主義経済では、 企業が自己調整 力 を持 っている。 ( 図工参照 ) 景気が落ち込んだ 時に 、 放って おいても数年で 元に戻る復元 力 があ る。 これは企業を 取り巻く環境の 変化に応じて、 経営者が自動的にそう いう反応をして、 調整、 刷新をする。 アダム・スミス は「諸国民の 友」でこのことを 書いている。 「企業は「 仲 の 見えざる手刀に 導かれて、 自分で自分の 経営を立て 直す。 」、 と。 景気 <@J 上昇 r 丁丁 % き

/

自己調整 : こ Ⅱ ろ 回復期 図 , 景気循環 同様に企業が 事件や自己に 直面したときも、 Ⅲ巴調 整力 が働くことによって、 企業は自分で 自分の経営を 立て直す。 その時の対処法は、 企業㈲中に「リスクに 対する対応力」 ( これをリスクに 対する免疫力と 言 う こ とにする ) として蓄積されるだろう。 この免疫力は 、 実際にリスクに 対処した経験 値 によって得られるとこ ろが多い。 企業はリスクを 経験することで 学習し、 そ の教訓をリスク 対応力の向上につなげてきた , しかし近年、 一つの事件や 事故をきっかけとして 企業が存続できなくなっている。 従来問題にならなか った事件や事故が 企業に大きな 影響を与えるとうにな った原因として、 企業を取り巻く 環境が大きく 変わっ た 二とが考えられる , また以前は、 万一の場合は 銀行 が支えてくれるという、 日本型リスク 対応が主流であ ったのに対し、 現在は自らの 責任で守らなければなら なくなっている , 自己調整 力 を持っているはずの 企業は、 本来自ら培 ってきた免疫力でリスクに 対応できたはずであ る。 し かし日本型経営に 守られることによって、 免疫力の 働 きが鈍くなってしまっていたのではないだろうか ,危 機管理がさかんに 叫ばれるよ う になった今日、 企業は、 自分の二とは 自分でやらないと 行き詰まってしまうと いうことにようやく 気づき、 本来の経営の 原点に立ち 民 -@ つ 土 l こ 1.2 日日 勺 日本型企業におけるリスク 免疫力の働きについて、 実際に起きだ 事例をもとに 分析,検証する ,また、 経 済 成長期に成長がリスクを 吸収してきたことによって 、 企業の白巴調整 力 ・免疫力の低下がおきたことの 指摘 をする -

2.

定義 リスク免疫力 企業になんら。 の事件や事故がおきた 場合、 その対 処法や対応策は 技術として企業の 中に蓄積される , 一 般に、 事故直後の対応について 危機管理といわれるが、 ここではそ㈹ノウハウの 蓄積によってリスクに 強くな っていく企業の - 面を、 人間の免疫力に 見立てて「リ スク免疫力」 ということにする。

(3)

3.

環境の変化

4.

免疫性向上の 過程 3. 1 従来の企業環境 4. 1 週応力 モ 。 几 戦後の高度経済成長のもと、 経済環境が豊かであ り、 その経済環境を 背景に損害を 吸収できる含み 損という ヘッジを持っていた。 また護送船団方式の 保護があ り、 株式持合いの 中で安定しだ 経営ができだ ,そして メイ ンバンク制度としての 銀行㈲役割, リー 山場合は銀行 が支えてくれるという、 日本型リスク 対応が特徴, 3.2 現在の企業環境 バブル㈹崩壊後、 不況が長引いたことにより、 企 菜 の体力が低下した。 経済発展に伴い 下葉㈹拡大化と 効 率化が同時に 進んだことによって、 事件や事故が 発生 した場合の影響 ズ fM; 従来よりも大きなものになってきて いる,企業白ら㈹ 発展による巨大化、 迅速化、 国際化 による環境の 変化に対する 認 ; 哉の遅れが 月 。 ってきて 、 、 る 。 またリスク自体も 多様化、 複雑化しており、 情報技 術の発達により、 影響の伝播速度が 速くなった, 等 、 企業を取り巻く 環境が変化,まだ、 銀行には企業のリ スクを肩代わりする 余裕がなく、 企 粟は自ら・ /)" 圧で リスクマネ 、 ジメント や 危機管理を身に 付けていく必要 がでてきた - 再度経済成長時に、 成長によって 吸収されていたり ヌ、 クが 南畦成長の終わりとともに 顕 特に表れてきた リスクに対する 免疫力向

L

のモデルとして、 団 eckmann に上る適応力モデルを 参照。 ( 川 eckmann l994: 団 eckmann elal. l99 土川 eckmann and Law I996)

時間 7 図 ぉ 免疫力向上モデル に

@/

、 くり て ・ ,りて Ⅰ

くズ Ⅰ 己 Ⅹ・ ガ ニ % Ⅱ 適 心力竹中 t; U

l: する確率 ひ ,

@-@ 段階の分散

ⅤⅡに伴

う 均衡 竜 / 変化の m@ , こ ;, 「Ⅱ 4.2 企業㈹免疫力 (1) 徳沢山Ⅱ木型リスク 対ん 芯 Ⅱ 本 ㈹今まで㈹ 申故 対策や災害対策などの 取り組 ラセ はフ " ジェクト方式が 多かった 、 何かあ るとメンバー が選定され、 短期間山市政対策委 貝 、 会などが設営され ろ・ ・ 通 。 叶ド件やザ 敬の原同調今や 改 淫策 " 検討され、 報告 芹 " 提 Ⅲ さ ". な ぞれを受けて 防止策 " 発表され た 後、 委ニ分 やブ リジェクトチームは 解散す る ぞ ㈹対応策は実践されることが 多いだろうが、 その まま放置されろこと ;, あ り、 その後それが 実践されて いろかどうか、 必ずしも フォ は一されていないことが 問題 // 卜 「 ゾ ", Ⅰ持久 j ラ セ

トイン l レ 図 2 日本企業を取り 巻く主な事件・ キ故 図 4 色 疫乃仕 t l-V) 様 時間の ぉ ;. を @

(4)

フォロ ー がなされないと、 ノウハウは散逸してしま い、 結局リスク免疫力は 砥ドしてしまう、 フけシ 」ク トチーム て 瞬間的に力を 出ずだけでは、 企 菜の免疫力 は年月が経っても 向上しない。

(2)

従来の日本型リスク 対応 リスクに対する 免疫力は、 経験地に上ると 二ろ " 大 きいが、 同様の大規模な 下件 ・キ故 " - つの企業で f 。 J 度も起こることは、 あ まり考えられない , 甲 " の企業 で二 ぅ した経験が豊富ということは、 何度もリスクに 避 遇しだことを 意味し 、 多くは危機管理の 失敗 " 曲律 ;" ということになる。 危機管理のノウハウ、 スキルを獲 得し、 リスク免疫力を 高める為には、 他社㈹危機管理 ㈲事例を分析することが 必要になってくる " くくく コハく 火 00 ll 4

アイシン精機の 工場火災を受けて、 その事例が後の

2 件の事故にどのような 影響を与えたか、 検証する。 2003 年 0 パ

茸例

分析

づ例

(a)

直接評価 アイシン精機の 工場火災を研究し、 白杜の対応策を 整えていたはずの 2 社 " 実際に事故が 発 T した時に、 その免疫 肚 はどの程度みられるだろうか ,図 6 を見て

もわかるとおり、 事故直後の売上高・ 経常利益は両者

とも下降している。

ブ n. ヂス l 、 ン

新円本手ぜ 缶夫

図は 事故前後 ひ ) 売 ド . 高 と経常利益㈹ 推移 表 1 事故 ヘ cu) 対応 女 tA さ できた月八 不 - 七,、 乃 +, @ つ +- @ …、 缶 型新 事業再開のめど ( 実効,注 @ 代替手段 鉄日 広報 ボ Ⅱ ,さ 他 企業への影響 経営・Ⅰ㈹影響 ネ土石毛 防火管理体制。 、 シス デ 形式化 ) 報肘 他 企業への影響 現場 び ) 混乱 地域住民へ 1/) 影響 (b) 経済成長恨 L 場 事故においでも、 高度成長が終わったことでの 影響 " 現れている, 二 れまで吸収されてきていたリス クが 、 実 吝を及ばし始めた , 2003 午は特に、 大企業㈹ 工場での事故が 相次いだ午でもあ ったが、 こうした事 故の背景には、 低成長の影響と 重なる部分が 多い ,設 備の老朽化、 熟練技術者山高齢化とリストラ、 等が考 乙 、 うオ ,、 」 。 / 3, 国 出山製造業で 使用している 設備の設備 年 齢 は 、 2002 午の時点で約 l2 年と、 過去 l0 年 - 間で @? 午 以上も 艮 くなっている・バブル 崩壊以降、 業績が悪化した 企 業が設備投資を 控えろよ う になったのが 原因で、 米国 ㈲ 7.9 年 (200l 年 ) と比較しても 大きく劣っている " 製造菜の中でも、 設備の老巧化が 著しいの " 、 事故を 起こした製鉄所やタイヤメーカーを 含む素材業種で、 2000 午時点の設備年齢は 全製造業の平均を l 6 年Ⅰ : 回 る ぱ . l 午に達している , これは、 「 lT 産業や白 動 車な どに比べ、 技術革新㈲ ヌ、 ヒ一ドが 遅いため、 古い機械 を 補修しながら 使 う ことが多い」 ( 内閣府 ) ことが影響 している -

208G4 lll

図 7 Ⅱ米製造 栗 ㈹設備 午 齢の推移 ( 経済産業省まとめ )

(5)

爆発した新日鉄のガスタンクは l964 年、 火災が起き たブリヂストン 栃木工場は 71 年の建設で、 いずれも 老 すい状況と、 企業の体力低下により 現れだしたリスク。 そして今までの 日本型リスク 対策の限界。 企業のリス 巧 化が進んでいたとみられる。 ク 免疫力は、 七分なレベルに 保たれていない ,企業の

施設の高齢化とともに 進行する熟練Ⅰの 減 ・リスクをマネジメントすることによって、 ノウハウの 少も深刻であ る,高度成長期に 建設され、 ニ の時期に 分散を防ぎやずい 状況ができる。 システム的に 免疫力 採用された作業員が 現在ベテランとして 現場を支えて 向上をはかる 仕組みを構築しょうとしている。 いるが、 これらの作業員が 定年・に達する 時期を迎 え 」 「免疫力,を「リスクに 対する対応力の 蓄積」 と 定 貴重なノウハウが 失われつつあ る,また、 相次ぐリス 義 づけたが、 免疫力を定量的に 扱 う ことが困難であ っ トラ により、 安全管理の揺らぎも 考えられる,企業の 売上高や経常利益等の 数値には、 リスク後の対応、 体力自体が低下している 企業の持っ免疫力の 影響も当然含まれているが、 それ

(2)

食肉偽装事件 以外㈹要素㈹ ぼぅ が多く、 免疫性の影響部分を 抽出す ろだ 的には慎重な 検討が必要であ る。 今後はまず、 そ 雪印食品と日本ハムの 事例について 検証する,特に の モヂ ル を構築することを 第 - の 目標とした上で、 定 雪印は 2000 午にも雪印乳業 力 ; 食中毒 事 Ⅲを起こして 量的に企業の 免疫性を検証していきたい , おり、 グルーブとしてその 回復過程での 二の事件とな つだ」

6.

参考文献

口 , 苓 渡辺千帆.「技術革新の 計量分析」 (200l) 2 . 飯 m 経夫.,経済 ぢ 、 誕生 i 」 (l99l)

が 、 が 。 3. 飯田経夫, - 日本特殊論はなぜ 危険なのか」 (198l) 図 8 事故前後の売上高と 経常利益の推移

「 近経 シリーズ No.57d .

飯田経夫

自 己調整 力 を持っ日本経済」 雪印グルーブは 食中毒事件の 時に様々な検証を 行い Ⅱ 979) . 「季刊 現代経済」 37 号 対応策を立てていだにもか。 わらず ( 「耳印金 菜 行動 惹 章 2001 」や「雪印企業行動指針 - 等 ) 卜分 に浸透ずる 5. 斎藤精・ -, 郎 - 日本経済完全復活の 真実」 (2004) 何に食肉偽装事件がおきてしまっだ。 フィードバック 6 . 牧谷 秀昭 .「リスクマネ 、 ジメント」 (2004) が 不十分な状態であ り、 前回の事件でのリスク 免疫 ァ . -- 山 義憲 ・Ⅱ 、 堺 - 男 ・和田和ボ 屯 .「ビジネ 、 ス ・ リ がまだ身につく 前の状態であ っだと考えられろ その スク」

(2002)

ため、 免疫性のブラス 効果 ( 対応の迅速化等 ) より。 連続的におきてしまった 2 つ㈹事件によって、 ブラン 8. 林 忠行. - 危機に強い会社を 作る」 (200 銭 ドの 信頼が地に落ちてしまった 影響が「雪印食 ぶ ,株式 9. 社団法人 口木損害保険協会,「エ - 場 防火に関す 会社の解散」にまで 発展してしまった る 調査‥研究報告書」 (200l)

1 O .N .Kald0r 、 -A NeW M0de@ 0f Econom ic Grow,th

5.

考察・結論と 今後の展望 962)

最近になって、 さかんにリスクマネ 、 ジメント や危申畿

1@ 1@ , Dieckmann@ U@ and@ Ferriere@ R , "Adaptive@ Dynamics

管理が叫ばれるよ う になった背景には、 高度成長後に

and@Evolving@Biodiversity"@

(2004)

参照

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