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行 政 視 察 等 報 告 書
平成29年2月17日 長野市議会議長 小 林 義 直 様
報告者氏名(代表)
まちづくり対策特別委員会 委員長 三井 経光 ○印 この度、行政視察をしましたので、その概要について下記のとおり報告いたします。
記 1 視察区分 まちづくり対策特別委員会行政視察
2 視察者氏名 三井 経光、生出 光、野々村博美、西沢 利一、小泉 一真 布目裕喜雄、勝山 秀夫、鈴木 洋一、中野 清史
3 随 行 者 書記 笹原 健史
4 視察期間 平成29年1月18日(水)∼ 平成29年1月20日(金) 5 視察先及び視察事項
視 察 先 視察日時 視 察 事 項
兵庫県 姫路市
1月18日(水) 午後1時
・都市計画マスタープランの改定経過と庁内連携について
・姫路駅北駅前広場整備事業について
岡山県 新見市
1月19日(木) 午前10時
・小さな拠点づくりについて
神奈川県 川崎市
1月20日(金) 午前10時
・グランツリー武蔵小杉とまちづくりについて
2 6 調査概要
月日
視 察 地
(市町村名等)
考 察
(所感、課題、提言等) 1/18
(水)
姫路市 【都市計画マスタープランの改定経過と庁内連携について】
[概要]
姫路市は平成18年に都市計画マスタープランを策定し、平成27 年3月に改定を行った。地域資源や特性を活用し ながら都市機能 を 分 担 し 相 互 補 完 す る 多 核 連 携 型 都 市 構 造 を 目 標 と し て い る 。
「人と自然と産業との調和」「都市部の充実」「住みよい生活圏の 構築」「交流ネットワークの構築」を柱に据えて いる。調査事項 として、都市計画マスタープランの概要と特徴のほか、改定に至 る経過と庁内連携(交通、公共施設等)について、改定に当たって の住民参加について、改定後のマスタープランを反映したまちづ くりの具体的施策などについて質疑を行った。
[考察]
市街化を抑制する市街化調整区域において、特別指定区域制度 を導入し、より周辺環境と調和した適切な開発行為を誘導し、既 存コミュニティの維持等を図る取り組みは一つのポイント。本市 の市街化調整区域の都市開発の在り方、市街化区域における立地 適正化計画の実効性を考える上で、一つの視点と言えるのではな いか。人口減少、少子化による地域コミュニティーの弱体化に歯 止めをかけ、地域の活力向上に向け、市街化調整区域の市街化を 抑制する区域という本来の趣旨を超えない範囲での、こうした規 制緩和を視野に入れながら本市としてもあらゆる可能性を模索し ながら取り組まなければならないと考える。また、広域連携とし て姫路市は就労の場となっている。本市も市民だけでなく、周辺 自治体に住む人の働く場所の確保に更に力を入れるべきだと感じ た。
本市ではコンパクトシティが打ち出され、また立地適正化計画 も今後公表されるが、一極に集中するまちづくりではなく、周辺 地域の人口が一定確保される手段を常に検討すべきと考える。一 定の人口を確保できれば公共交通についても維持していくことが できるのではないか。
中山間地域を多く抱える本市の交通体系や中山間地域での地域 自治の維 持・継続の問題、地域産業の維持などを 考えると、課題 は山積である。市民が自らが住んでいる感覚での「地元のまちづ くり」も重要ではあるが、その「まち」が「何」によって、「誰」に よって潤っているのか、「潤い」を頂いているのか視点がなけれ ば、「まちづくり」に公金が投入されることに納税者の理解は得 られないだろう。
【姫路駅北駅前広場整備事業について】
[概要]
姫路駅北駅前広場整備事業は、駅前広場=交通広場という従来 の図式を 大きく塗り替え、日本初のトランジッ トモール(公共交 通機関と 歩行者の通行のみ許可する街路)、立体 広場ともいえる サンクンガーデン、芝生広場、姫路城を望む眺望デッキといった 多彩なボキャブラリーを組み合わせて、交通のための場所から多 くの人たちが回遊し楽しめる駅前広場へと整備した。
なお、「既存施設や街区を よく読解し、ポテンシャルを引き出 して姫路城と駅の関係を作り直したデザインとともに、市民や行 政を巻き込んだ仕組みの巧みさ」が高く評価され、2015年度グッ ドデザイン賞特別賞(地域づくりデザイン賞)を受賞している。調
3 1/19
(木)
1/20
(金)
新見市 哲西地域
グ ラ ン ツ リー 武 蔵小杉
(川崎市)
査では、大手前通り整備を含む同整備事業の概要や、公共デザイ ンの合意形成と市民参加について現地を視察し、説明を聞いた。
[考察]
本市において、JR長野駅から善光寺に至る中心市街地の活性化 において、新しい視点の導入の必要性を痛感する。中央通り(善 光寺表参道)では、トランジットモール化を目指した歩行者優先 道路の整備事業が進められているが、トランジットモール化は将 来課題に先送りされている現状にある。明確な将来ビジョン・コ ンセプトと行政のやる気があれば、市民合意を形成することがで きるのだと痛感する。課題を一つ一つ解決していく道筋が必要で あろう。
姫路市の取り組みをもっと深く調査研究し、市政に活かすこと が重要である。
【小さな拠点づくりについて】
[概要]
新見市は鳥取県と広島県の県境に位置し、平成17年に1市4町 が合併して誕生した。哲西地域(旧哲西町)は、新見市の南西部に 位置している。旧哲西町は平成9年に中学生以上の全住民にアン ケートを実施し、その結果から住民ニーズをくみ取り、合意形成 を図りな がら病院や図書館、道の駅などの複合 施設(きらめき広 場・哲西 )を建設整備した。拠点と各集落は市営 バスやデマンド バスが運行され、住民の足が確保されているほか、現在はNPО が拠点の管理を一部受託し、住民主体のまちづくり活動の拠点と なっている。
調査事項としては、きらめき広場・哲西の概要や拠点づくりの 経過についてのほか、拠点の運営方法、住民参加について、拠点 までの交通手段や運営方法について、現代の課題についてなどを 質問した。
[考察]
本市の 中山間地域に照らすと、「小さな拠点づ くり」には、地 域コミュニティの核となる学校施設の展望・活用が欠かせない。 長野市としては、中山間地域における国保診療所の維持が課題と なってい る。「小さな拠点づくり」には、超高齢 社会の中、医療
・保健機関の開設・維持が不可欠であろう。
きらめき広場哲西を建設するに当たり、中学生以上の全住民に アンケートを実施、基本設計から実施設計に至るまで住民を交え た60数回の設計会議で検討するなど、まさに町全体として小さな 拠点づくりに関わったことになる。一部の人たちだけでなく、実 に多くの地域住民が建設に関わったことについては敬意を表した い。本市もここまで徹底的に、かつ、積極的に多くの意見を募る ことが求められるのではないか。
本市は未だに図書館分館構想を捨てきれずにいるが、それに代 えて千曲市や須坂市、小布施町等の隣接自治体の図書館を相互に 利用する等の方策を考えてもよいのではないだろうか。
【グランツリー武蔵小杉とまちづくりについて】
[概要]
グランツリー武蔵小杉とは、セブン&アイ・ホールディングス グループのセブン&アイ・クリエイトリンクが運営する複合商業 施設で、平成26年11月に神奈川県川崎市中原区の武蔵小杉駅前の
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再 開 発 一 環 と し て オ ー プ ン し た 。 同 駅 は J R と 東 急 線 が 乗 り 入 れ、1日の乗降客が約39万人を数えるターミナル 駅で、駅周辺に は超高層のタワーマンションが林立している。商業施設は、地上 4階建て、地下2階構造で売り場面積は約3万 7,000 ㎡(参考・イト ーヨーカドー長野店は約1万 1,200㎡)、イトーヨ ーカドーを核テ ナントに各専門店等のテナン ト数は160店舗で構 成している。グ ランツリーという名称は、地域社会と一体となった「お客様や街 に寄り添い、地域の子どもたちと共に成長し躍進する。大きな温 もりのある樹のような存在でありたい」というコンセプトを込め ている。
調 査 で は 、 施 設 概 要 や コ ン セ プ ト 、 出 店 経 緯 に つ い て を は じ め、当初計画と現在の状況(集客数、売上など)について、加えて 地域貢献、地域社会との連携についてなどについて聞いた。
[考察]
ターゲットを「子育てにも仕事にも一生懸命なハンサムウー マンとそのファミリー」とし、子育て世代を軸とした店舗展開が 図られている商業施設の在り方は、非常に面白いと感じる。権堂 再生計画においては、現在市民ワークショップなどで集約された 権堂地区再生計画が大詰めを迎えているようだが、全市的な市民 の声を聴くことが必要。将来を見据え、市が唱える「コンパクト シティ」の理念との整合性を図りながら、共存共栄のできる「ま ちづくり」の観点からも慎重な議論が望まれる。トイーゴ、権堂 イーストプラザ、市民芸術館など箱モノではまちの活性化も地域 経済の再生もできないと痛感する。長野電鉄を通して要望、意見 を言っているという説明もあったが、権堂は確かに交通の結節点 であり、長野電鉄の意向が入りやすいのかもしれないが、企業の 利益と公共のまちづくりとは明確に分けられなくてはならない。 権堂と決定的に違うのは、敷地取得の容易さ。最低でも1万㎡と いうハードルは高いので、慎重な議論が必要だ。