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17I0083J 1 【ルーマニア】外貨建長期発行体,自国通貨建長期発行体新規(非依頼格付):BBB/安定的,BBB+/安定的 【ルーマニア】外貨建長期発行体,自国通貨建長期発行体撤回(依頼格付)

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https://www.jcr.co.jp/

17-I-0083

2018 年 3 月 30 日

株式会社日本格付研究所(JCR)は、以下のとおり信用格付の結果等を公表します。

ルーマニア

(証券コード:-)

【新規】非依頼格付

外貨建長期発行体格付 BBB 格付の見通し 安定的 自国通貨建長期発行体格付 BBB+ 格付の見通し 安定的

【撤回】依頼格付

外貨建長期発行体格付 BBB 自国通貨建長期発行体格付 BBB+

■格付事由

(1) 本件は、発行体からの申し出により依頼格付を撤回し、新たに非依頼格付を付与するものである。付与し

た格付は主に比較的高い経済成長や低水準の政府債務などを評価している。他方、改善途上にある金融シ

ステムなどが格付の制約要因である。格付の見通しは安定的。社会民主党率いる連立政権の下で 16 年以

降財政政策が緩和され、減税、最低賃金や公務員給与の引き上げ、社会保障の拡充などが相次いで実施さ

れている。これにより財政赤字は増加しているものの、経済成長に伴う税収増や政府の追加措置によって

EU が上限とする GDP比 3%近くに抑えられている。また、政府債務/GDP比は低水準にとどまっており、

財政赤字の増加を一定程度許容する余地もある。内需拡大により経済成長が加速する中、経常赤字も増加

しているが、政策効果の縮小に伴い先行き経済は減速し、経常赤字のさらなる増加も限定的とみている。

(2) 中東欧では経済規模が比較的大きく、直接投資の蓄積により貿易や金融を通じた EU との結びつきが強い

経済構造を有する。16年の一人当たりGDPは購買力平価で約2.3万米ドルと、BBBレンジのソブリンの

中では高い水準に達している。17年の実質 GDP成長率は、政策の影響による賃金増を受けた個人消費の

拡大や設備投資など投資の回復により、16年の4.8%から7%へ高まった。18~19年も内需が成長を主導

するが、物価が上昇する中、政策効果が縮小することなどから成長率は4%程度へ減速するとみている。

(3) 一般政府財政赤字(ESA2010)は15年のGDP比0.8%から16年に同3%へ増加し、17年も同程度になっ

たとみられる。17 年は付加価値税率の引き下げなどの減税や公務員給与・年金の引き上げが実施された

が、経済成長の加速による税収増や投資が計画を下回ったこと、さらには国営企業からの配当増額やエネ

ルギー税引き上げなどの追加措置が寄与し、財政赤字はほぼ GDP比 3%に収まった。一般政府債務/GDP

比(ESA2010)は、17年末には名目 GDP の伸びも寄与し16 年末の37.6%から35.2%へ低下した。政府

は 18 年も財政赤字を GDP 比 3%以内に保つことにコミットしている。18 年には所得税減税や Unified

Wage Law の導入に伴う公務員給与の引き上げが実施されている一方、社会保険料の改定などにより財源

の多くが既に手当てされている。このため大幅な赤字拡大は回避される公算が大きいが、長期的には税法

遵守の向上などを通じ構造的な赤字を抑制していくことが課題である。

(4) 金融システムは銀行の不良債権処理が進展しているものの依然改善途上にある。不良債権比率(欧州銀行

監督機構の定義)は 16年末の 9.5%から17 年末の 6.4%へさらに低下したが、まだ高い水準にある。利

益は 15 年以降黒字化しており、自己資本比率も高水準に維持されている。民間向け貸出残高はレイ建貸

出にけん引され前年比で増加に転じた一方、GDP 比では低下を続けている。外貨建貸出は減少傾向にあ

り、銀行、企業、家計の為替リスクは低減したが、依然として貸出残高の4割近くが外貨建となっている。

(5) 経常赤字は内需拡大に伴う輸入の増加により16年のGDP比2.1%から17年には同3.4%へ拡大した。経

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り、対外債務がGDP比で上昇するまでには至っていない。17年末の対外債務はGDP比50%、財・サ輸

出比120%と、いずれもピーク時の75%(12年末)、253%(09年末)から大幅に低下している。

(担当)内藤 寿彦・佐伯 春奈

■格付対象

発行体:ルーマニア(Romania)

【新規】非依頼格付

対象 格付 見通し

外貨建長期発行体格付 BBB 安定的 自国通貨建長期発行体格付 BBB+ 安定的

【撤回】依頼格付

対象 格付 見通し

外貨建長期発行体格付 BBB 安定的 自国通貨建長期発行体格付 BBB+ 安定的

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https://www.jcr.co.jp/

格付提供方針に基づくその他開示事項

1. 信用格付を付与した年月日:2018年3月27日

2. 信用格付の付与について代表して責任を有する者:増田 篤

主任格付アナリスト:内藤 寿彦 3. 評価の前提・等級基準:

評価の前提および等級基準は、JCR のホームページ(https://www.jcr.co.jp/)の「格付関連情報」に「信用格付の 種類と記号の定義」(2014年1月6日)として掲載している。

4. 信用格付の付与にかかる方法の概要:

本件信用格付の付与にかかる方法の概要は、JCR のホームページ(https://www.jcr.co.jp/)の「格付関連情報」に、 「ソブリン・準ソブリンの信用格付方法」(2014年11月7日)として掲載している。

5. 格付関係者:

(発行体・債務者等) ルーマニア(Romania)

6. 本件信用格付の前提・意義・限界:

本件信用格付は、格付対象となる債務について約定通り履行される確実性の程度を等級をもって示すものである。 本件信用格付は、債務履行の確実性の程度に関しての JCR の現時点での総合的な意見の表明であり、当該確実性 の程度を完全に表示しているものではない。また、本件信用格付は、デフォルト率や損失の程度を予想するもので はない。本件信用格付の評価の対象には、価格変動リスクや市場流動性リスクなど、債務履行の確実性の程度以外 の事項は含まれない。

本件信用格付は、格付対象の発行体の業績、規制などを含む業界環境などの変化に伴い見直され、変動する。ま た、本件信用格付の付与にあたり利用した情報は、JCR が格付対象の発行体および正確で信頼すべき情報源から入 手したものであるが、当該情報には、人為的、機械的またはその他の理由により誤りが存在する可能性がある。

7. 本件信用格付に利用した主要な情報の概要および提供者:

・格付関係者が提供した経済・財政運営方針などに関する資料および説明 ・経済・財政動向などに関し中立的な機関が公表した統計・報告

8. 利用した主要な情報の品質を確保するために講じられた措置の概要:

JCR は、信用格付の審査の基礎をなす情報の品質確保についての方針を定めている。本件信用格付においては、 発行体もしくは中立的な機関による対外公表、または担当格付アナリストによる検証など、当該方針が求める要件 を満たした情報を、審査の基礎をなす情報として利用した。

9. 非依頼格付について:

本件信用格付は格付関係者からの依頼に基づかない信用格付である。国に対する信用格付である場合を除き、依 頼に基づく格付と区別するため格付記号の後に「p」を表示している。格付関係者からは、信用評価に重要な影響を及 ぼす非公表情報を入手している。

10.JCRに対して直近1年以内に講じられた監督上の措置:なし

■留意事項

本文書に記載された情報は、JCRが、発行体および正確で信頼すべき情報源から入手したものです。ただし、当該情報には、人為的、機械的、また

はその他の事由による誤りが存在する可能性があります。したがって、JCRは、明示的であると黙示的であるとを問わず、当該情報の正確性、結果、

的確性、適時性、完全性、市場性、特定の目的への適合性について、一切表明保証するものではなく、また、JCRは、当該情報の誤り、遺漏、また

は当該情報を使用した結果について、一切責任を負いません。JCRは、いかなる状況においても、当該情報のあらゆる使用から生じうる、機会損失、

金銭的損失を含むあらゆる種類の、特別損害、間接損害、付随的損害、派生的損害について、契約責任、不法行為責任、無過失責任その他責任原因

のいかんを問わず、また、当該損害が予見可能であると予見不可能であるとを問わず、一切責任を負いません。また、JCRの格付は意見の表明であ

って、事実の表明ではなく、信用リスクの判断や個別の債券、コマーシャルペーパー等の購入、売却、保有の意思決定に関して何らの推奨をするも

のでもありません。JCRの格付は、情報の変更、情報の不足その他の事由により変更、中断、または撤回されることがあります。格付は原則として

発行体より手数料をいただいて行っております。JCRの格付データを含め、本文書に係る一切の権利は、JCRが保有しています。JCRの格付データ

を含め、本文書の一部または全部を問わず、JCRに無断で複製、翻案、改変等をすることは禁じられています。

■NRSRO 登録状況

JCRは、米国証券取引委員会の定めるNRSRO(Nationally Recognized Statistical Rating Organization)の5つの信用格付クラスのうち、以下の4クラス に登録しています。(1)金融機関、ブローカー・ディーラー、(2)保険会社、(3)一般事業法人、(4)政府・地方自治体。米国証券取引委員会規則 17g-7(a)

項に基づく開示の対象となる場合、当該開示はJCRのホームページ(https://www.jcr.co.jp/en/)に掲載されるニュースリリースに添付しています。

■本件に関するお問い合わせ先

情報サービス部 TEL:03-3544-7013 FAX:03-3544-7026

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