企業倒産調査年報
（平成19年度倒産）
平 成 2 0 年 9 月
企 業 倒 産 調 査 年 報 財団法人 企 業 共 済 協 会
19 年度倒産︶ ︵平成
は じ め に
平 成 １ ９ 年 度 の 日 本 経 済 は 新 興 国 の 急 速 な 資 源 需 要 増 加 や 米 国 経 済 の 減 速 な ど の 影
響 を 受 け て 、 穀 物 や 原 油 、 鉱 物 な ど 資 源 価 格 が 軒 並 み 高 騰 し 、 企 業 の 収 益 を 圧 迫 す る 極
め て 厳 し い 状 況 と な り ま し た 。 し か し 、 原 料 価 格 の 上 昇 を 販 売 価 格 に 転 嫁 す る こ と に 慎
重 な 企 業 が 多 い こ と か ら 消 費 者 物 価 の 伸 び は 依 然 と し て 緩 や か で 、 「 デ フ レ 」 の 払 拭 に
は 至 っ て い な い の が 実 情 で す 。 こ の よ う な 急 激 な 環 境 変 化 へ の 対 応 に つ い て は 中 小 企 業
と 大 企 業 の 間 に お い て 少 な か ら ぬ 格 差 が み ら れ 、 多 く の 中 小 企 業 者 に と っ て は 早 急 な 対
応 力 の 強 化 を 迫 ら れ る 厳 し い 状 況 が 続 い て お り ま す 。
一 方 で は 、 地 域 力 再 生 機 構 設 立 の 動 き な ど 、 政 府 主 導 に よ る 地 域 経 済 活 性 化 へ の 活 動
が 本 格 化 し て き て お り 、 第 三 セ ク タ ー を 含 め た 地 域 経 済 の 活 性 化 が 期 待 さ れ て い ま す 。
ま た 、 民 間 企 業 に お い て も 経 営 資 源 の 統 合 ・ 分 割 に よ る 競 争 力 拡 大 を 目 的 と し た Ｍ ＆ Ａ
が 活 発 に 行 わ れ る な ど 、 わ が 国 の 企 業 経 営 は 大 き く 様 変 わ り し つ つ あ り ま す 。
こ の よ う に 地 方 と 中 小 企 業 を と り ま く 環 境 は 依 然 と し て 厳 し い も の の 、 国 際 的 な リ ス
ク に も 対 応 し う る 強 力 な 対 策 支 援 が 講 じ ら れ つ つ あ る こ と は 大 変 重 要 で あ り 、 今 後 も 官
民 あ げ て 様 々 な 支 援 が 進 展 す る こ と を 強 く 望 む と こ ろ で す 。
本 年 報 で は 、 す で に 実 績 を 挙 げ て 終 了 し た 地 域 密 着 型 金 融 の 機 能 強 化 の 推 進 に 関 す る
ア ク シ ョ ン プ ロ グ ラ ム な ど の 政 策 の ほ か 、 現 在 も 継 続 中 の 中 小 企 業 再 生 支 援 協 議 会 や 地
域 中 小 企 業 再 生 フ ァ ン ド な ど 実 績 を 挙 げ た 様 々 な 中 小 企 業 再 生 支 援 策 に つ い て ご 紹 介
す る と と も に 、 Ｍ ＆ Ａ の 状 況 に つ き ま し て も 併 せ て 掲 載 い た し ま し た 。
本 年 報 は 毎 月 発 行 し て お り ま す 「 企 業 倒 産 調 査 月 報 」 の 蓄 積 デ ー タ を 整 理 し た も の で 、
中 小 企 業 支 援 に 携 わ る 方 々 に 有 益 な 統 計 資 料 と し て ご 活 用 い た だ け る よ う 、 民 間 調 査 機
関 等 で 行 わ れ て い な い 負 債 額 １ 千 万 円 未 満 の 倒 産 に つ い て も 調 査 対 象 と し 、 実 態 の 把 握
に 努 め て お り ま す 。
本 年 報 が 中 小 企 業 支 援 に 携 わ る 全 て の 方 々 の お 役 に た て れ ば 幸 甚 で す 。
最 後 に 本 年 報 の 原 案 執 筆 、 内 容 検 討 に あ た っ て 多 大 な ご 尽 力 、 ご 指 導 を い た だ い た 検
討 委 員 会 の 委 員 の 皆 様 方 、 企 業 倒 産 デ ー タ 及 び 事 例 等 の ご 提 供 を い た だ き ま し た 株 式 会
社 東 京 商 工 リ サ ー チ 、 Ｍ ＆ Ａ 関 連 資 料 の ご 提 供 を い た だ き ま し た 株 式 会 社 レ コ フ 並 び に
図 表 中 に 引 用 を さ せ て い た だ き ま し た 資 料 作 成 者 の 皆 様 に 対 し ま し て 、 厚 く 御 礼 申 し 上
げ ま す 。
平 成 ２ ０ 年 ９ 月
調 査 の 概 略
１ ． 調 査 方 法
（ １ ） 負 債 総 額 １ 千 万 円 未 満 の 企 業 倒 産 に つ い て は 、 （ 株 ） 東 京 商 工 リ サ ー チ に 調 査 を 委
託 し 、 情 報 の 提 供 を 受 け て い る 。
（ ２ ） 負 債 総 額 １ 千 万 円 以 上 の 企 業 倒 産 に つ い て は 、 （ 株 ） 東 京 商 工 リ サ ー チ が 調 査 し た
資 料 の 提 供 を 受 け て い る 。
な お 、（ １ ） 、（ ２ ） の い ず れ の 場 合 も 原 則 と し て 、 調 査 員 に よ る 訪 問 面 接 調 査
を 行 っ て い る 。
２ ． 調査対象地 域
（ １ ） 負 債 額 １ 千 万 円 未 満 の 企 業 倒 産 に つ い て は 、 平 成 13 年 ３ 月 ま で は 、 全 国 主 要 都 市
213 市 及 び 東 京 特 別 区（ 昭 和 56 年 ３ 月 ま で は 110 市 及 び 東 京 特 別 区 ）を 調 査 対 象 地
域 と し て い る 。 平 成 13 年 ４ 月 以 降 は 、 全 国 を 調 査 対 象 地 域 と し て い る 。
（ ２ ） 負 債 額 １ 千 万 円 以 上 の 企 業 倒 産 に つ い て は 、 全 国 を 対 象 と し て い る 。
３ ． 用 語 の 定 義
本 調 査 に お け る 用 語 の 定 義 は 次 の と お り で あ る 。
倒 産 ： 銀 行 取 引 停 止 処 分 並 び に 破 産 、 再 生 手 続 、 更 生 手 続 開 始 、 整 理 開 始 、 特
別 清 算 開 始 の 申 し 立 て 及 び こ れ ら に よ ら な い 内 整 理 等 に よ り 事 実 上 倒
産 し た 場 合 を い う 。
な お 、 平 成 12 年 ４ 月 か ら 民 事 再 生 法 が 施 行 さ れ た こ と に と も な い 資 料 編 の 表 11- 1、
11- 2、 表 20- 1、 表 20- 2、 表 21 の 倒 産 形 態 の 表 記 を 「 和 議 開 始 」 か ら 「 再 生 手 続 」 に
変 更 し た 。 た だ し 、 平 成 11 年 度 ま で の 倒 産 件 数 は 「 和 議 開 始 」 の 件 数 で あ る 。
４ ． 年報作成体 制
本 年 報 の 原 案 に つ い て は ､ 下 記 の 学 識 経 験 者 等 か ら な る 検 討 会 に よ り 内 容 の 検 討 を
行 っ た ｡
[ 検 討 会 委 員 （ 順 不 同 、 敬 称 略 ） ]
千 葉 商 科 大 学 商 経 学 部 ・
大 学 院 商 学 研 究 科 ・ 政 策 研 究 科 教 授 博 士 （ 経 営 学 ） 太 田 三 郎
（ 座 長 ・ 序 章 執 筆 ）
株 式 会 社 東 京 商 工 リ サ ー チ
情 報 出 版 本 部 情 報 部 統 括 部 長 友 田 信 男
三 井 住 友 銀 行 企 業 調 査 部 次 長 花 田 信 彦
中 小 企 業 金 融 公 庫 総 合 研 究 所 副 所 長 芳 野 昌 利
中 小 企 業 金 融 公 庫 総 合 研 究 所 経 済 ・ 金 融 グ ル ー プ 長 磯 野 和 彦
財 団 法 人 商 工 総 合 研 究 所 主 任 研 究 員 高 木 健 紀（ 主 筆 ）
目 次
序 章 グ ロ ー バ ル な リ ス ク へ の 対 応 力 強 化 を 目 指 し て · · · · １
第 １ 章 平 成 １ ９ 年 度 の 経 済 ・ 金 融 動 向 · · · · ３
１ ． 経 済 の 動 向 · · · · ３
（ １ ） リ ス ク 高 ま る 世 界 経 済 · · · · ３
（ ２ ） 減 速 す る わ が 国 経 済 · · · · ３
２ ． 金 融 の 動 向 · · · · ３
（ １ ） 舵 取 り 難 し い 金 融 政 策 · · · · ５
（ ２ ） 厳 し さ 増 す 資 金 繰 り · · · · ５
３ ． 中 小 企 業 の 動 向 · · · · ７
（ １ ） 減 少 に 転 じ た 企 業 収 益 · · · · ７
（ ２ ） 低 迷 す る 財 務 内 容 · · · · ７
（ ３ ） 多 様 化 進 ま ぬ 資 金 調 達 構 造 · · · · ９
［ 第 １ 章 ま と め ］ · · · · 10
第 ２ 章 平 成 １ ９ 年 度 の 企 業 倒 産 動 向 · · · · 11
１ ． 概 況 · · · · 11
（ １ ） ２ 年 連 続 増 の 倒 産 件 数 · · · · 11
（ ２ ） 増 加 に 転 じ た 負 債 額 · · · · 11
２ ． 企 業 倒 産 件 数 の 動 向 · · · · 13
（ １ ） 業 種 別 · · · · 13
（ ２ ） 原 因 別 · · · · 14
（ ３ ） 地 域 別 · · · · 15
（ ４ ） 営 業 年 数 別 · · · · 16
（ ５ ） 資 本 金 規 模 別 · · · · 17
（ ６ ） 従 業 員 規 模 別 · · · · 18
（ ７ ） 形 態 別 · · · · 19
３ ． 中 小 企 業 倒 産 防 止 共 済 貸 付 の 動 向 · · · · 20
［ 第 ２ 章 ま と め ］ · · · · 20
第 ３ 章 平 成 １ ９ 年 度 の 企 業 倒 産 の 特 徴 · · · · 21
１ ． 増 勢 強 め る 倒 産 件 数 · · · · 21
（ １ ） 増 加 に 転 じ た 「 製 造 業 」 · · · · 21
（ ２ ） 深 刻 な 「 北 海 道 」 と 「 九 州 」 · · · · 22
３ ． 進 展 す る 地 域 企 業 の 再 生 支 援 · · · · 25
（ １ ） 実 績 挙 げ る 再 生 支 援 策 · · · · 25
（ ２ ） 動 き 出 し た 地 域 力 再 生 機 構 · · · · 26
（ ３ ） 活 発 な Ｍ ＆ Ａ · · · · 27
［ 第 ３ 章 ま と め ］ · · · · 27
第 ４ 章 倒 産 事 例 · · · · 28
１ ． 倒 産 原 因 の 定 義 · · · · 28
２ ． 平 成 １ ９ 年 度 倒 産 事 例 · · · · 30
（ １ ） 第 三 セ ク タ ー 倒 産 · · · · 32
（ ２ ） 建 設 業 倒 産 · · · · 34
（ ３ ） 製 造 業 倒 産 · · · · 36
（ ４ ） 卸 売 業 倒 産 · · · · 38
（ ５ ） ス ー パ ー ･ 小 売 業 倒 産 · · · · 40
（ ６ ） サ ー ビ ス 業 倒 産 · · · · 42
（ ７ ） ホ テ ル ・ 旅 館 業 、 飲 食 店 倒 産 · · · · 44
（ ８ ） コ ン プ ラ イ ア ン ス 違 反 関 連 倒 産 · · · · 46
（ ９ ） 原 油 高 関 連 倒 産 · · · · 48
（ 10） 資 源 高 （ 穀 物 高 ） 関 連 倒 産 · · · · 50
（ 11） 建 築 基 準 法 改 正 関 連 倒 産 · · · · 53
（ 12） 病 院 ・ 介 護 関 連 倒 産 · · · · 55
（ 13） 専 門 ・ 専 修 学 校 倒 産 · · · · 57
（ 14） サ ブ プ ラ イ ム ロ ー ン 問 題 関 連 倒 産 · · · · 58
資 料 編 · · · · 63
序 章 グ ロ ー バ ル な リ ス ク へ の 対 応 力 強 化 を
目 指 し て
平 成 18年 11月 の 「 月 例 経 済 報 告 」 （ 内 閣 府 ） で は 、 平 成 14年 2月 に は じ ま っ た 景 気 拡
大 局 面 が 4年 10ヶ 月 （ 58ヶ 月 ） に 到 達 し 、 戦 後 最 長 と い わ れ る 「 い ざ な ぎ 景 気 」 の 4年 9
ヶ 月（ 57ヶ 月 ）を 超 え た と い う 判 断 を 示 し た 。平 成 19年 8月 の「 金 融 経 済 月 報 」（ 日 銀 ）
の 中 で も 景 気 の 現 状 は 「 緩 や か に 拡 大 し て い る 」 と の 判 断 が 示 さ れ た 。
し か し 、平 成 19年 度 の わ が 国 経 済 は 、お よ そ ３ つ の 大 き な リ ス ク に 見 舞 わ れ 、景 気 の
減 速 化 を 余 儀 な く さ れ た 。
１ つ は 、 ア メ リ カ に 端 を 発 し た サ ブ プ ラ イ ム ロ ー ン 問 題 が 平 成 19年 に 入 り 顕 著 に な っ
た こ と で あ る 。サ ブ プ ラ イ ム ロ ー ン 問 題 は 、金 融 市 場 の 動 揺 で 、世 界 の 主 要 国 の 株 価 を
大 き く 下 落 さ せ た 。 こ の 問 題 の 発 生 に よ っ て 、 ア メ リ カ 経 済 の 景 気 減 速 へ の 懸 念 等 か ら 、
世 界 的 に ド ル 安 が 進 行 し 、 わ が 国 の ア メ リ カ 向 け 輸 出 は 、 平 成 19年 9月 か ら 金 額 ベ ー ス
( 円 ベ ー ス ) で も 前 年 同 月 比 マ イ ナ ス の 傾 向 を 示 し て い る 。す な わ ち 、わ が 国 経 済 や 企 業
に も 悪 影 響 を 及 ぼ し て い る と い え る 。
２ つ は 、 サ ブ プ ラ イ ム ロ ー ン 問 題 の 発 生 後 、 投 機 目 的 の 資 金 が Ｗ Ｔ Ｉ 市 場 に 流 入 し 、
原 油 価 格 高 騰 の 傾 向 を 加 速 さ せ た こ と で あ る 。 原 油 価 格 高 騰 は 中 小 企 業 に 影 響 を 及 ぼ し 、
9割 を 超 え る 中 小 企 業 の 収 益 が 原 油 価 格 の 上 昇 に よ り 圧 迫 さ れ て い る 。 特 に 、 窯 業 ・ 土
石 製 品 、 石 油 製 品 、 パ ル プ ・ 紙 製 品 、 出 版 ・ 印 刷 、 ク リ ー ニ ン グ 、 運 輸 、 繊 維 工 業 等 の
業 種 で 大 き な 影 響 が み ら れ る 。ま た 、原 油 価 格 高 騰 に よ る コ ス ト 上 昇 分 を 自 社 の 製 品 ・
サ ー ビ ス の 価 格 に 転 嫁 す る こ と が 困 難 で あ る か 、 全 く 転 嫁 で き な い と す る 中 小 企 業 は 6
割 に 上 る （ 中 小 企 業 白 書 、2008年 ）。 原 油 価 格 だ け で な く 、 資 源 価 格 全 体 の 高 騰 も 、わ
が 国 経 済 に マ イ ナ ス の 影 響 を 与 え る 結 果 と な っ た 。
３ つ は 、 平 成 19年 6月 の 改 正 建 築 基 準 法 の 施 行 の 後 、 建 築 着 工 件 数 が 、 大 幅 に 減 少 し
た こ と で あ る 。そ れ は 平 成 17年 11月 に 発 覚 し た「 構 造 計 算 書 偽 装 問 題 」の 再 発 防 止 を 主
眼 に お い た た め で あ る 。そ の 結 果 、平 成 19年 7− 9月 の 新 設 住 宅 着 工 件 数 は 約 21万 戸 で 前
年 同 期 比 で 37％ 減 ま で 減 少 し た 。こ れ に 伴 い 建 材・部 材 関 連 の 製 造 業 者 等 に も 影 響 が 生
じ た 。
結 果 と し て 建 築 向 け 鋼 材 メ ー カ ー が 相 次 い で 減 産 を 表 明 し た ほ か 、 セ メ ン ト メ ー カ ー
は 出 荷 量 が 対 前 年 同 月 比 10％ 以 上 減 少 し 、サ ッ シ や 板 ガ ラ ス の 出 荷 も 減 少 、家 具 関 係 で
も 受 注 へ の 影 響 が 一 部 で 顕 在 化 し た （ 前 掲 書 ） 。
こ の よ う な 経 済 環 境 の 下 で 、 平 成 19年 度 に お け る 企 業 倒 産 に 関 わ る 特 徴 を 列 挙 す る と
以 下 の 通 り で あ っ た 。
① 企 業 倒 産 件 数 は 平 成 18年 度 か ら 2年 連 続 で 増 加 し 、 し か も 全 業 種 で 倒 産 の 勢 い を 増
し た 。 特 に 「 建 設 業 」 、 「 サ ー ビ ス 業 」 、 「 製 造 業 」 が 上 位 を 占 め た 。
② 企 業 倒 産 件 数 を 形 態 別 に み る と 、「 破 産 」に よ る 企 業 倒 産 が 急 増 し 続 け て い る 。平
成 16年 度 か ら 企 業 倒 産 全 体 に 占 め る「 破 産 」の 割 合 は 40％ 、平 成 17年 度 に は 51％ 、そ
し て 平 成 18年 度 に は 55％ 、 平 成 19年 度 で は 58％ を 超 え た 。 今 年 度 の 企 業 倒 産 の う ち 、
法 的 倒 産 で あ る「 破 産 」、「 特 別 清 算 」な ど 清 算 型 倒 産 の 割 合 は 60. 7％ 、「 民 事 再 生
−
2−③ 倒 産 の 増 勢 が 強 ま る 中 、政 府 主 導 に よ る 地 域 企 業 の 企 業 再 生 も か な り 進 展 し た 。平
成 15年 3月 に 政 府 が 策 定 し た 「 リ レ ー シ ョ ン シ ッ プ バ ン キ ン グ の 機 能 強 化 に 関 す る ア
ク シ ョ ン プ ロ グ ラ ム 」に よ り 、地 域 金 融 機 関 が 企 業 再 生 を 促 進 し た 。そ の 後 も 、平 成
17年 3月 か ら 「 地 域 密 着 型 金 融 の 機 能 強 化 の 推 進 に 関 す る ア ク シ ョ ン プ ロ グ ラ ム 」 と
し て 継 続 さ れ 、実 績 を あ げ た 。平 成 15年 4月 に は（ 株 ）産 業 再 生 機 構 が 発 足 し 、平 成 1
9年 3月 ま で に カ ネ ボ ウ や ダ イ エ ー を は じ め 41社 の 企 業 再 生 を 果 た し た 。 ま た 、 平 成 1
5年 2月 よ り 、地 域 の 企 業 再 生 と し て 中 小 企 業 再 生 支 援 協 議 会 が 設 置 さ れ 、地 域 の 中 小
企 業 を 支 援 し て い る 。 ち な み に 、 平 成 19年 度 の 実 績 を み る と 、 窓 口 相 談 件 数 が 2, 731
社 、 再 生 計 画 策 定 支 援 完 了 先 数 が 394社 、 雇 用 確 保 数 が 23, 836人 と な っ た 。 さ ら に 、
（ 株 ）産 業 再 生 機 構 が 一 定 の 実 績 を あ げ た こ と か ら 、そ の 地 域 版 と し て「 地 域 力 再 生
機 構 」 が 始 動 し つ つ あ る 。
④ 民 間 主 導 の Ｍ ＆ Ａ も 活 発 化 し て い る 。Ｍ ＆ Ａ は 企 業 再 生 の １ つ の 手 法 で あ り 、平 成
16年 か ら 年 間 2, 000件 を 超 え 、 平 成 19年 に は 2, 696件 を 数 え た 。
平 成 19年 度 は 、 原 油 価 格 を は じ め と す る 資 源 価 格 の 高 騰 や サ ブ プ ラ イ ム ロ ー ン 問 題 な
ど 、新 た な 課 題 が 中 小 企 業 に 課 さ れ た れ た こ と に な る 。こ の よ う な 、グ ロ ー バ ル な リ ス
ク に 中 小 企 業 は ど う 対 応 す る の か 。当 該 企 業 の 自 助 努 力 は も と よ り 、そ の 対 応 力 の 強 化
を 官 民 あ げ て 図 ら な け れ ば な ら な い 。経 済 の グ ロ ー バ ル 化 は 、経 営 革 新 の 課 題 を 中 小 企
業 に も 否 応 な く 求 め て い る と い え よ う 。
第 １ 章 平 成 １ ９ 年 度 の 経 済 ・ 金 融 動 向
１ ． 経 済 の 動 向
（ １ ） ． リ ス ク 高 ま る 世 界 経 済
平 成 １ ９ 年 度 の 海 外 情 勢 を み る と 、 鉱 物 や 穀 物 な ど の 資 源 価 格 高 騰 が 注 目 を 集 め た 。
例 え ば 、 原 油 価 格 は 中 国 な ど 新 興 国 の 需 要 増 か ら 上 昇 傾 向 を 強 め 、 代 表 的 油 種 で あ る 米
国 Ｗ Ｔ Ｉ 先 物 相 場 は １ バ レ ル １ ０ ０ ド ル を 超 え た 。 加 え て 、 平 成 １ ９ 年 ８ 月 以 降 の サ ブ
プ ラ イ ム ロ ー ン （ 信 用 度 の 低 い 顧 客 向 け 住 宅 貸 付 ） 問 題 深 刻 化 か ら 米 国 経 済 に 翳 り が 見
え 始 め 、 世 界 経 済 の 景 気 後 退 リ ス ク が 高 ま っ て い る （ 図 １ − １ ） 。
（ ２ ） ． 減 速 す る わ が 国 経 済
こ の よ う な な か で 、 わ が 国 経 済 は 減 速 に 転 じ た （ 図 １ − １ 、 表 １ − １ ） 。 こ れ は 、 ア
ジ ア や Ｅ Ｕ を 中 心 に 輸 出 は 好 調 で あ っ た も の の 、 民 間 投 資 が 低 迷 し た た め で あ る 。 住 宅
投 資 は 、 平 成 １ ９ 年 ６ 月 か ら の 改 正 建 築 基 準 法 施 行 や 住 宅 価 格 上 昇 の 影 響 が 大 き い 。 加
え て 、 設 備 投 資 は 、 米 国 経 済 の 先 行 き 不 透 明 や 企 業 収 益 減 少 な ど が 影 響 し た 。
ま た 、 資 源 価 格 高 騰 か ら 国 内 企 業 物 価 も 上 昇 し た が 、 価 格 転 嫁 が 思 っ た よ う に 進 展 せ
ず 、 消 費 者 物 価 は 極 め て 安 定 的 に 推 移 し た （ 図 １ − ２ ） 。 こ の 結 果 、 依 然 と し て 「 デ フ
レ 」 を 払 拭 す る に は 至 ら ず 、 平 成 １ ９ 年 度 の 名 目 成 長 率 は 、 実 質 成 長 率 を 下 回 る ０ ． ６ ％
（ 図 １ − １ ） 日 本 、 米 国 の 実 質 経 済 成 長 率 と 為 替 相 場 の 動 向
▲ 4
▲ 2
0
2
4
6
8
54 56 58 60 62 元 3 5 7 9 11 13 15 17 19
50
100
150
200
250
300
日 本 （ 左 目 盛 ） 米 国 （ 左 目 盛 ）
為 替 相 場 （ 右 目 盛 ）
( 前年度
比：％) ( 円/ ドル)
( 年度)
（ 資 料 ） 内 閣 府 「 国 民 経 済 計 算 」 ほ か
に 止 ま り 、 企 業 経 営 に も 大 き な 影 響 を 与 え る こ と と な っ た 。
（ 図 １ − ２ ） 原 油 価 格 と 物 価 上 昇 率 の 推 移
▲ 12
▲ 8
▲ 4
0
4
8
12
54 56 58 60 62 元 3 5 7 9 11 13 15 17 19
0
40
80
120
160
原 油 価 格 ( 通 関 : 右 目 盛 ) 国 内 企 業 物 価 ( 左 目 盛 )
消 費 者 物 価 ( 左 目 盛 )
( 年 度 )
( 前 年 度
比 ： ％ )
( ﾄ ﾞ ﾙ /
ﾊ ﾞ ｰﾚ ﾙ )
（ 資 料 ） 日 本 銀 行 「 企 業 物 価 指 数 」 ほ か
（ 表 １ − １ ） わ が 国 の 経 済 成 長 率 と そ の 寄 与 度 （ 内 訳 ） （ 前 年 度 （ 前 期 ） 比：％ ）
平 成 1 9 年 度
平 成
16 年度
平 成
17 年度
平 成
18 年度 4 ∼ 6 7 ∼ 9 10∼12 1 ∼ 3
名 目 国 内 総 生 産 1. 0 1. 1 1. 7 0. 6 ▲ 0. 5 0. 0 ▲ 0. 1 0. 2
実 質 国 内 総 生 産 2. 0 2. 4 2. 5 1. 6 ▲ 0. 4 0. 2 0. 6 0. 8
民 間 需 要 1. 8 2. 0 2. 0 0. 3 ▲ 0. 5 ▲ 0. 2 0. 1 0. 4
最 終 消 費 支 出 0. 7 1. 1 1. 0 0. 8 0. 2 0. 0 0. 2 0. 4
住 宅 投 資 0. 1 ▲ 0. 0 0. 0 ▲ 0. 5 ▲ 0. 2 ▲ 0. 3 ▲ 0. 3 0. 1
設 備 投 資 0. 9 1. 0 0. 8 ▲ 0. 0 ▲ 0. 3 0. 1 0. 2 ▲ 0. 0
在 庫 品 増 加 0. 1 0. 0 0. 2 ▲ 0. 0 ▲ 0. 2 ▲ 0. 0 0. 0 ▲ 0. 1
公 的 需 要 ▲ 0. 4 ▲ 0. 1 ▲ 0. 4 0. 1 ▲ 0. 0 ▲ 0. 1 0. 2 ▲ 0. 1
最 終 消 費 支 出 0. 3 0. 1 0. 0 0. 1 0. 0 0. 0 0. 1 ▲ 0. 1
固 定 資 本 形 成 ▲ 0. 7 ▲ 0. 3 ▲ 0. 4 ▲ 0. 1 ▲ 0. 1 ▲ 0. 1 0. 0 0. 0
財貨 ・ ｻｰﾋﾞｽの純輸出 0. 5 0. 5 0. 8 1. 2 0. 1 0. 5 0. 3 0. 4
財貨 ・ ｻｰﾋﾞｽの輸出 1. 4 1. 2 1. 2 1. 6 0. 3 0. 4 0. 5 0. 6
寄
与
度
財貨 ・ ｻｰﾋﾞｽの輸入 ▲ 0. 9 ▲ 0. 7 ▲ 0. 4 ▲ 0. 3 ▲ 0. 2 0. 0 ▲ 0. 1 ▲ 0. 2
（ 資 料 ） 内 閣 府 「 国 民 経 済 計 算 」、「 四 半 期 別 Ｇ Ｄ Ｐ 速 報 」
（ 注 ） 寄 与 度 と そ の 内 訳 は 、 四 捨 五 入 の 関 係 で 必 ず し も 一 致 し な い
２ ． 金 融 の 動 向
（ １ ） ． 舵 取 り 難 し い 金 融 政 策
金 融 面 に つ い て み る と 、 米 国 経 済 は サ ブ プ ラ イ ム ロ ー ン 問 題 や 資 源 価 格 高 騰 な ど か ら
減 速 を 続 け 、 景 気 後 退 懸 念 が 出 て き て い る 。 こ の た め 、 米 国 の 中 央 銀 行 は 、 誘 導 目 標 で
あ る Ｆ Ｆ （ フ ェ デ ラ ル フ ァ ン ド ） 金 利 を 昨 年 ９ 月 以 降 矢 継 ぎ 早 に 引 き 下 げ 、 平 成 ２ ０ 年
３ 月 に は ２ ． ２ ５ ％ と し た （ 図 １ − ３ ） 。
こ の よ う な な か で 、 日 本 銀 行 は 平 成 １ ８ 年 ７ 月 に ゼ ロ 金 利 政 策 を 変 更 し 、 コ ー ル 金 利
の 目 標 を 引 き 上 げ て き た 。 こ の 結 果 、 マ ー シ ャ ル の k が 低 下 す る な ど 、 金 融 情 勢 は 次 第
に タ イ ト な 状 況 に な り つ つ あ る 。 た だ 、 米 国 の 金 利 動 向 に 加 え 、 資 源 価 格 高 騰 な ど か ら
国 内 の 景 気 展 開 に 不 透 明 感 が 増 し 、 金 融 政 策 の 舵 取 り は 難 し さ を 増 し て い る 。
（ ２ ） ． 厳 し さ 増 す 資 金 繰 り
こ の よ う な 経 済 ・ 金 融 情 勢 の な か で 、 中 小 企 業 の 資 金 繰 り は 一 段 と 厳 し く な り 、 大 企
業 も 「 楽 で あ る 」 と 判 断 す る 企 業 の 割 合 が 低 下 し た （ 図 １ − ４ ） 。 ま た 、 金 融 機 関 の 貸
出 態 度 は 、 中 小 企 業 、 大 企 業 と も 「 緩 い 」 と す る 企 業 割 合 が 少 な く な っ て い る 。
な お 、 金 融 機 関 の 貸 出 態 度 に 影 響 を 与 え る 不 良 債 権 残 高 を み る と 、 平 成 １ ９ 年 度 は 約
（ 図 １ − ３ ） 日 米 政 策 金 利 の 推 移
0
2
4
6
8
10
12
14
55 58 61 元 4 7 10 13 16 19
0. 6
0. 8
1. 0
1. 2
1. 4
コ ー ル 金 利 ( 左 目 盛 ) Ｆ Ｆ 金 利 ( 左 目 盛 )
マ ー シ ャ ル の ｋ ( 右 目 盛 )
( 年 度 )
( ％ )
ｋ の 傾 向 線 ⇒
（ 資 料 ） 日 本 銀 行 「 短 期 市 場 金 利 」 ほ か
（ 注 １ ）日 本 の コ ー ル 金 利 は 無 担・翌 日 物 の 平 均 、た だ し ６ ０ 年 度 以 前 は 有 担 物 。米 国 の Ｆ Ｆ（ フ ェ デ ラ ル フ ァ ン ド ） 金 利 は 平 成 ８ 年 度 以 降 （ ７ 年 度 以 前 は 公 定 歩 合 ） で 月 末 値 の 平 均
（ 注 ２ ）マ ー シ ャ ル の ｋ ＝ 通 貨 供 給 量（ Ｍ 2＋ Ｃ Ｄ ）÷ 名 目 総 需 要（ 名 目 Ｇ Ｄ Ｐ ＋ 名 目 輸 入 等 ）。わ が 国 で は 上 昇 ト レ ン ド が あ る た め 、 傾 向 線 と の 乖 離 幅 で 金 融 の 繁 閑 を 判 断 す る
１ １ 兆 円 で 、 大 手 銀 行 が 破 綻 し た 平 成 ９ 年 の 「 金 融 不 安 」 以 前 の 状 況 に 戻 っ た （ 図 １ − ５ ） 。
た だ 、 わ が 国 経 済 の 減 速 を 反 映 し 、 不 良 債 権 処 分 損 は 徐 々 に 増 加 し て い る 。
（ 図 １ − ４ ） 企 業 の 資 金 繰 り 判 断 と 金 融 機 関 の 貸 出 態 度 判 断 の 推 移
▲ 40
▲ 20
0
20
40
60
58 60 62 元 3 5 7 9 11 13 15 17 19
貸 出 態 度 ( 中 小 企 業 ) 貸 出 態 度 （ 大 企 業 ）
資 金 繰 り ( 中 小 企 業 ) 資 金 繰 り （ 大 企 業 ）
( 年 度 末 )
( ％ ポ イ ン ト )
（ 資 料 ） 日 本 銀 行 「 企 業 短 期 経 済 観 測 調 査 」
（ 注 ） 資 金 繰 り 判 断 は 「 楽 で あ る 」 − 「 苦 し い 」、 貸 出 態 度 判 断 は 「 緩 い 」 − 「 厳 し い 」 の 企 業 割 合
（ 図 １ − ５ ） 不 良 債 権 残 高 と 同 処 分 の 推 移 （ 全 国 銀 行 ）
0
10
20
30
40
50
4 7 10 13 16 19
0
5
10
15
不 良 債 権 残 高 （ 左 目 盛 ） 不 良 債 権 処 分 損 （ 右 目 盛 ）
( 年 度 )
( 兆 円 ) ( 兆 円 )
（ 資 料 ） 金 融 庁
（ 注 ） 不 良 債 権 は 銀 行 法 に 基 づ く リ ス ク 管 理 債 権 。 全 国 銀 行 は 都 銀 、 旧 長 信 銀 、 信 託 、 地 域 銀 行 （ 地 銀 、 第 二 地 銀 ） の 合 計
３ ． 中 小 企 業 の 動 向
（ １ ） ． 減 少 に 転 じ た 企 業 収 益
中 小 企 業 の 収 益 を み る と 、 平 成 １ ９ 年 度 の 経 常 利 益 は 、 ５ 年 振 り に 減 少 し た （ 図 １ −
６ ） 。 こ れ は 、 売 上 高 は 増 加 し た も の の 、 資 源 価 格 高 騰 に よ る 変 動 費 増 に 加 え 、 人 件 費
ア ッ プ に よ る 固 定 費 増 の た め で あ る 。 こ の 結 果 、 売 上 高 変 動 費 率 、 同 固 定 費 率 と も 前 年
度 比 ０ ． １ ％ 悪 化 し 、 同 経 常 利 益 率 は ２ ． ６ ％ に 低 下 し た （ 図 １ − ７ ） 。
一 方 、 大 企 業 は 、 平 成 １ ４ 年 度 以 降 、 人 件 費 や 支 払 利 息 等 の 固 定 費 を 抑 制 し 増 益 を 維
持 し て き た が 、 平 成 １ ９ 年 度 は ６ 年 振 り の 減 益 と な っ た 。 こ れ は 、 資 源 価 格 高 騰 に よ る
影 響 が 大 き く 、 売 上 高 変 動 費 率 は 前 年 度 比 ０ ． ３ ％ も 悪 化 し 、 同 経 常 利 益 率 は ４ ． ６ ％
に 低 下 し た 。
（ ２ ） ． 低 迷 す る 財 務 内 容
ま た 、 保 有 資 産 に 対 す る リ タ ー ン を 表 わ す 総 資 産 経 常 利 益 率 を み る と 、 平 成 １ ９ 年 度
は 前 年 度 並 の ３ ． ３ ％ に 止 ま っ た （ 図 １ − ８ ） 。 加 え て 、 損 益 分 岐 点 売 上 高 比 率 は ２ 年
連 続 で 上 昇 し て ８ ７ ． ６ ％ と な り 、 不 景 気 で 売 上 高 が １ ３ ％ 減 少 す る と 、 経 常 利 益 は 赤
字 に 転 落 す る 。
一 方 、 大 企 業 の 総 資 産 経 常 利 益 率 も 前 年 度 並 み の ４ ． ９ ％ に 止 ま り 、 損 益 分 岐 点 は や
（ 図 １ − ６ ） 企 業 の 売 上 高 と 経 常 利 益 の 推 移
▲ 15
▲ 10
▲ 5
0
5
10
15
20
25
54 56 58 60 62 元 3 5 7 9 11 13 15 17 19
▲ 30
▲ 20
▲ 10
0
10
20
30
40
50
中小企業売上高（左目盛） 大企業売上高（左目盛）
中小企業経常利益（右目盛） 大企業経常利益（右目盛）
( 年度)
( 前年度比
：％)
( 前年度比
：％)
（ 資 料 ） 財 務 省 「 法 人 企 業 統 計 調 査 」
（ 注 ）企 業 は 金 融・保 険 業 を 除 く 資 本 金 １ 千 万 円 以 上 の 営 利 法 人 で 、中 小 企 業 は １ 億 円 未 満 、大 企 業 は １ 億 円 以 上
や 上 昇 し て ７ ２ ． ８ ％ と な っ た 。 た だ 、 両 経 営 指 標 と も 中 小 企 業 よ り 遥 か に 高 い 水 準 に
あ り 、 企 業 規 模 間 の 格 差 は 歴 然 と し て い る 。
（ 図 １ − ７ ） 売 上 高 経 費 率 と 同 経 常 利 益 率 の 推 移
0
5
10
15
20
25
54 56 58 60 62 元 3 5 7 9 11 13 15 17 19
75
80
85
90
中小企業固定費率( 左目盛) 中小企業経常利益率( 左目盛)
大企業固定費率(左目盛) 大企業経常利益率( 左目盛)
中小企業変動費率( 右目盛) 大企業変動費率(右目盛)
(年度)
( ％) ( ％)
（ 資 料 ）（ 注 ） と も （ 図 １ − ６ ） に 同 じ
（ 図 １ − ８ ） 総 資 産 経 常 利 益 率 と 損 益 分 岐 点 の 推 移
0
1
2
3
4
5
6
54 56 58 60 62 元 3 5 7 9 11 13 15 17 19
70
75
80
85
90
95
中小企業利益率（左目盛） 大企業利益率（左目盛）
中小企業損益分岐点（右目盛） 大企業損益分岐点（右目盛）
( 年 度 )
( ％) ( ％)
利 益 率
（ 資 料 ）（ 注 ） と も （ 図 １ − ６ ） に 同 じ
（ 注 ２ ）総 資 産（ 資 本 ）経 常 利 益 率 ＝ 経 常 利 益 ÷ 総 資 産 。損 益 分 岐 点（ 売 上 高 比 率 ）＝（ 固 定 費 ÷ （ １
− 変 動 費 比 率 ）） ÷ 売 上 高 、 固 定 費 ＝ 人 件 費 ＋ 減 価 償 却 費 ＋ 支 払 利 息 等 − 受 取 利 息 等
と こ ろ で 、 こ の よ う な 大 企 業 と の 格 差 の 背 景 に は 、 労 働 生 産 性 の 問 題 が あ る 。 労 働 生
産 性 は 人 員 一 人 当 た り の 付 加 価 値 額 で 、 生 産 性 が 高 い 企 業 ほ ど 収 益 力 が 大 き く 競 争 力 も
強 い た め 、 環 境 変 化 に 対 す る 経 営 リ ス ク が 小 さ い 。 こ の 労 働 生 産 性 の 推 移 を み る と 、 中
小 企 業 は 悪 化 傾 向 を 辿 っ て い る （ 図 １ − ９ ） 。 ま た 、 業 種 別 に み る と 、 製 造 業 が 回 復 傾
向 に あ る の に 対 し 、 非 製 造 業 は 低 下 の 一 途 を 辿 り 、 平 成 １ ８ 年 度 以 降 、 ５ 百 万 円 を 切 る
低 い 水 準 に 落 ち 込 ん で い る 。
一 方 、 大 企 業 は 上 昇 傾 向 に あ っ た が 、 資 源 価 格 高 騰 の 直 撃 を 受 け 、 平 成 １ ９ 年 度 は や
や 悪 化 し た 。 た だ 、 水 準 的 に は 平 成 １ ８ 年 度 以 降 、 １ ２ 百 万 円 を 超 え て お り 、 中 小 企 業
と の 差 は 依 然 と し て 大 き い 。
（ ３ ） ． 多 様 化 進 ま ぬ 資 金 調 達 構 造
最 後 に 、 中 小 企 業 の 資 金 調 達 構 造 の 推 移 を み る と 、 平 成 １ ９ 年 度 の 借 入 金 依 存 割 合 は
「 バ ブ ル 」 前 の 状 態 に 戻 っ た も の の 、 未 だ 約 ４ 割 の 高 い 水 準 に あ る （ 図 １ − １ ０ ） 。 ま
た 、 や や 改 善 さ れ た が 、 自 己 資 本 の 割 合 が 低 い こ と に 加 え 、 社 債 の 割 合 は わ ず か １ ％ 程
度 に 過 ぎ な い 。
一 方 、 大 企 業 を み る と 、 借 入 金 依 存 割 合 は 大 き く 低 下 し 、 約 ２ 割 と な っ て い る 。 半
（ 図 １ − ９ ） 労 働 生 産 性 の 推 移
3
4
5
6
7
54 56 58 60 62 元 3 5 7 9 11 13 15 17 19
6
7
8
9
10
11
12
13
中小企業(左目盛) 中小製造業（ 左目盛）
中小非製造業（ 左目盛） 大企業( 右目盛)
( 百万円) (百万円)
( 年度)
（ 資 料 ）（ 注 ） と も （ 図 １ − ６ ） に 同 じ
（ 注 ２ ）労 働 生 産 性 ＝ 付 加 価 値 額 ÷ 人 員 。付 加 価 値 額 ＝ 売 上 高 − 原 材 料 費 な ど 他 企 業 か ら 購 入 し た 価 値 ＝ 固 定 費 ＋ 経 常 利 益
面 、 自 己 資 本 割 合 が ３ 割 を 大 き く 超 え 、 加 え て 社 債 の 割 合 も 中 小 企 業 よ り 高 く 、 ６ ％ と
な っ て い る 。
こ の よ う に 、 中 小 企 業 の 資 金 調 達 の 多 様 化 は 、 大 企 業 に 比 べ て 大 き く 遅 れ て い る 。 借
入 依 存 体 質 に ほ と ん ど 変 化 は み ら れ ず 、 調 達 構 造 上 の 問 題 は 未 解 決 の ま ま で あ る 。 し た
が っ て 、 景 気 動 向 や 金 融 情 勢 の 動 向 次 第 に よ っ て 、 金 融 機 関 の 融 資 判 断 の 影 響 を 受 け 易
く 、 経 営 破 綻 か ら 身 を 守 る た め に は 、 資 金 調 達 パ イ プ の 多 様 化 を 急 ぐ 必 要 が あ る 。
（ 図 １ − １ ０ ） 企 業 の 資 金 調 達 構 造 の 推 移
１ ． 中 小 企 業 ２ ． 大 企 業
43
49 52 53 49
41 40 39 0
0
0 0 0
1 1 1 29
24 20 17 15
14 15 14 14 12 14 16
16
17 16 18
13 15 13 14
19
27 28 29
0%
20%
40%
60%
80%
100%
55 60 2 7 12 17 18 19
借 入 金 社 債
支 手 ・ 買 掛 引 当 金 等
資 本
( 年 度 末 )
40 39 36 34
29
24 23 22 4 6
8 8 7
6 5 6
23 19 17
15 15
14 15 15 18
16 17
18 20
20 20 22 16
20 23 25 30
36 37 36
0%
20%
40%
60%
80%
100%
55 60 2 7 12 17 18 19
借 入 金 社 債
支 手 ・ 買 掛 引 当 金 等
資 本
( 年 度 末 )
（ 資 料 ）（ 注 ） と も （ 図 １ − ６ ） に 同 じ
第 １ 章 ま と め
（ １ ） ．平 成 １ ９ 年 度 の わ が 国 経 済 は 、ア ジ ア を 中 心 に 輸 出 は 好 調 で あ っ た も
の の 、 住 宅 投 資 や 設 備 投 資 の 低 迷 か ら 、 減 速 に 転 じ た 。
（ ２ ） ．加 え て 、依 然 と し て「 デ フ レ 」を 払 拭 す る に は 至 ら ず 、名 目 経 済 成 長
率 は ０ ． ６ ％ に 止 ま り 、 企 業 の 経 営 環 境 は 厳 し さ を 増 し て い る 。
（ ３ ） ．こ の よ う な な か で 、中 小 企 業 の 労 働 生 産 性 や 企 業 収 益 は 悪 化 し 、損 益
分 岐 点 が 上 昇 す る な ど 、 財 務 内 容 は 低 迷 し て い る 。
第 ２ 章 平 成 １ ９ 年 度 の 企 業 倒 産 動 向
１ ． 概 況
（ １ ） ． ２ 年 連 続 増 の 倒 産 件 数
最 近 の 企 業 倒 産 件 数 の 推 移 を み る と 、 平 成 １ ３ 年 度 の １ ９ ， ９ ９ １ 件 で ピ ー ク を つ け
た 後 、景 気 回 復 を 反 映 し て 減 少 傾 向 に あ っ た（ 図 ２ − １ ） 。し か し 、平 成 １ ８ 年 度 以 降 、
資 源 価 格 高 騰 や 景 気 減 速 に よ る 企 業 収 益 の 悪 化 な ど か ら 増 加 に 転 じ た 。 平 成 １ ９ 年 度 は
１ ４ ， ７ ０ ６ 件 と な り 、 昨 年 度 の １ ３ ， ６ ５ ３ 件 を ７ ． ７ ％ 上 回 っ た 。
（ ２ ） ． 増 加 に 転 じ た 負 債 額
一 方 、 負 債 額 は 、 大 型 倒 産 が 相 次 い だ 平 成 １ ２ 年 度 に ２ ６ 兆 １ ， ３ １ ５ 億 円 で ピ ー ク
を つ け た 後 、 減 少 傾 向 を 続 け た （ 図 ２ − ２ ） 。 た だ 、 平 成 １ ９ 年 度 は ５ 兆 ７ ， ９ ７ ５ 億
円 、 昨 年 度 の ５ 兆 ４ ， ４ ８ ０ 億 円 と 比 べ て ６ ． ４ ％ 増 と な り 、 増 加 に 転 じ た 。 こ れ は 、
倒 産 一 件 当 り 負 債 額 は ３ ． ９ 億 円 で 前 年 度 の ４ ． ０ 億 円 よ り や や 小 さ く な っ た も の の 、
倒 産 件 数 が 増 加 し た た め で あ る 。
な お 、 上 場 企 業 の 倒 産 件 数 は ７ 件 、 負 債 額 は １ ， ８ ２ ７ 億 円 で 、 件 数 、 金 額 と も 平 成
１ ８ 年 度 を 上 回 っ た （ 表 ２ − １ ） 。 た だ 、 い ず れ の 倒 産 も 金 額 は 比 較 的 小 額 に 止 ま っ た
た め 、 負 債 額 全 体 に 与 え る 影 響 は 限 定 的 な も の に 止 ま っ た 。
（ 図 ２ − １ ） 企 業 倒 産 件 数 の 推 移
0
5
10
15
20
25
30
54 56 58 60 62 元年 3 5 7 9 11 13 15 17 19
( 年度)
( 千件)
（ 図 ２ − ２ ） 負 債 額 の 推 移
0
10
20
30
54 56 58 60 62 元 年 3 5 7 9 11 13 15 17 19
0
10
20
30
負 債 額 ( 左 目 盛 ) 上 場 企 業 倒 産 件 数 （ 右 目 盛 ）
( 年 度 )
( 兆円) ( 件)
（ 資 料 ） は （ 図 ２ − １ ） に 同 じ
（ 注 ） 平 成 １ ２ 年 度 の 大 型 倒 産 は 、 大 手 生 命 保 険 会 社 ３ 社 （ 負 債 額 ８ ． ４ 兆 円 ） 、 ㈱ そ ご う グ ル
ー プ （ 同 ２ ． ９ 兆 円 ） や ㈱ ラ イ フ （ 同 １ 兆 円 ） な ど
（ 表 ２ − １ ） 上 場 企 業 の 倒 産 （ 億 円 ）
年 月 社 名 所 在 地 業 種 負 債 額 倒 産 形 態 市場区分
19. 9 ㈱ ク レ デ ィ ア 静 岡 県 金 融 業 757 民事再生法 東 証 １
9 ㈱ マ キ 製 作 所 静 岡 県 農 業 用 選 果 施 設 製 造 123 民事再生法 Ｊ Ｑ
9 ㈱みらい建設グループ 東 京 都 持 株 会 社 162 民事再生法 東 証 １
10 ㈱ ク イ ン ラ ン ド 兵 庫 県 ﾏｰｹﾃｨﾝｸﾞｺﾝｻﾙﾃｨﾝｸﾞ他 203 破 産 Ｈ Ｃ
10 ㈱ ノ ヴ ァ 大 阪 府 語 学 ス ク ー ル 経 営 439 会社更生法 Ｊ Ｑ
20. 2 ㈱ グ レ ー ス 東 京 都 持 株 会 社 35 破 産 大 証 ２
3 ㈱ レ イ コ フ 大 阪 府 持 株 会 社 108 民事再生法 Ｈ Ｃ
合 計 ７ 件 １ ， ８ ２ ７ 億 円
（ 資 料 ） 東 京 商 工 リ サ ー チ 「 ２ ０ ０ ７ 年 度 （ 平 成 １ ９ 年 度 ） 全 国 企 業 倒 産 動 向 」
（ 注 １ ） 平 成 １ ８ 年 度 は ３ 件 、 １ ， ２ ６ ３ 億 円
（ 注 ２ ）市 場 区 分 の 数 字 の １ は １ 部 市 場 、２ は 同 ２ 部 市 場 。Ｊ Ｑ は ジ ャ ス ダ ッ ク 、Ｈ Ｃ は ヘ ラ ク
ラ ス を 指 す
２ ． 企 業 倒 産 件 数 の 動 向
（ １ ） ． 業 種 別
企 業 倒 産 件 数 を 業 種 別 に み る と 、 前 章 で み た よ う に 、 企 業 収 益 の 悪 化 か ら 「 製 造 業 」
が 増 加 に 転 じ た う え 、 「 サ ー ビ ス 業 」 も 前 年 度 比 二 桁 増 と な っ た （ 図 ２ − ３ 、 表 ２ − ２ ） 。
ま た 、 内 訳 を み る と 、 構 成 比 の 高 い 「 建 設 業 」 に 加 え 、 伸 び の 高 か っ た 「 サ ー ビ ス 業 」
と 「 製 造 業 」 が 上 位 ３ 業 種 と な っ た 。
（ 図 ２ − ３ ） 業 種 別 企 業 倒 産 件 数 の 推 移
0
5
10
15
20
25
4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19
そ の 他
ｻ ｰ ﾋﾞ ｽ 業
飲 食 業
小 売 業
卸 売 業
製 造 業
建 設 業
( 年 度 )
( 千 件 )
（ 資 料 ） 図 、 表 と も （ 図 ２ − １ ） に 同 じ 。 以 下 同 じ
（ 表 ２ − ２ ） 業 種 別 企 業 倒 産 件 数 の 前 年 度 比 増 減 と そ の 内 訳 （ ％ ）
合 計
建 設 業 製 造 業 卸 売 業 小 売 業 飲 食 業 ｻｰﾋﾞｽ業 そ の 他
1 7 年 度 ▲ 0. 2 ▲ 1. 8 ▲ 8. 5 ▲ 11. 7 7. 1 32. 3 6. 2 5. 0
1 8 年 度 1. 4 2. 3 ▲ 1. 2 5. 4 3. 9 ▲ 6. 8 7. 3 ▲ 11. 3
伸
び
率 1 9 年 度 7. 7 6. 1 10. 5 9. 2 1. 6 5. 6 10. 1 12. 8
1 7 年 度 ▲ 0. 2 ▲ 0. 5 ▲ 1. 4 ▲ 1. 8 0. 9 1. 3 0. 9 0. 4
1 8 年 度 1. 4 0. 7 ▲ 0. 2 0. 7 0. 5 ▲ 0. 4 1. 1 ▲ 1. 1
内
訳 1 9 年 度 7. 7 1. 8 1. 5 1. 3 0. 2 0. 3 1. 6 1. 0
（ 注 ）内 訳 ＝ （（ 当 該 項 目 の 当 年 度 件 数 − 同 前 年 度 件 数 ）÷ 前 年 度 合 計 件 数 ）× １ ０ ０ 、四 捨 五 入 の 関 係 で 内 訳 は 必 ず し も 合 計 と は 一 致 し な い 。 以 下 同 じ
（ ２ ） ． 原 因 別
原 因 別 に み る と 、 平 成 １ ９ 年 度 は 「 過 少 資 本 」 が 二 桁 増 と な っ た が 、 内 訳 で は 構 成 比
の 高 い 「 販 売 不 振 」 の 影 響 が 最 も 大 き か っ た （ 図 ２ − ４ 、 表 ２ − ３ ） 。 ま た 、 不 況 型 倒
産 の 割 合 （ 「 販 売 不 振 」 「 既 往 の シ ワ 寄 せ 」 「 売 掛 金 回 収 難 」 の 合 計 ） は 、 前 年 度 並 の ７
６ ． ５ ％ と な っ た （ 表 ２ − ４ ） 。
（ 図 ２ − ４ ） 原 因 別 企 業 倒 産 件 数 の 推 移
0
5
10
15
20
25
4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19
そ の 他
過 小 資 本
他 社 倒 産 余 波
放 漫 経 営
売 掛 金 回 収 難
既 往 シ ワ 寄 せ
販 売 不 振
（ 年 度 ）
( 千 件 )
（ 表 ２ − ３ ） 原 因 別 企 業 倒 産 件 数 の 前 年 度 比 増 減 と そ の 内 訳 （ ％ ）
合 計
販 売
不 振
既 往 の
シ ワ 寄 せ
売 掛 金
回 収 難
放 漫
経 営
他 社 倒
産 余 波
過 少
資 本 そ の 他
1 7 年 度 ▲ 0. 2 ▲ 2. 8 9. 6 5. 0 3. 4 3. 0 9. 3 ▲ 9. 7
1 8 年 度 1. 4 0. 7 6. 3 12. 4 ▲ 3. 7 ▲ 0. 3 13. 1 ▲ 8. 3
伸
び
率 1 9 年 度 7. 7 8. 7 4. 5 ▲ 4. 2 ▲ 1. 4 8. 3 11. 1 17. 2
1 7 年 度 ▲ 0. 2 ▲ 1. 8 0. 9 0. 0 0. 3 0. 2 0. 5 ▲ 0. 3
1 8 年 度 1. 4 0. 4 0. 7 0. 1 ▲ 0. 3 ▲ 0. 0 0. 7 ▲ 0. 3
内
訳 1 9 年 度 7. 7 5. 6 0. 5 ▲ 0. 0 ▲ 0. 1 0. 6 0. 7 0. 5
（ 表 ２ − ４ ）不 況 型 倒 産 割 合 の 推 移 （ ％ ）
年 度 ７ ８ ９ 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19
不況型倒産割合 58. 8 59. 3 62. 0 65. 6 67. 9 70. 1 72. 0 74. 6 76. 9 76. 8 76. 2 76. 3 76. 5
（ ３ ） ． 地 域 別
地 域 別 （ 経 済 産 業 局 ベ ー ス ） に み る と 、 「 九 州 」 と 「 北 海 道 」 の 南 北 ２ 地 域 が 二 桁 増
の 高 い 伸 び と な っ た （ 図 ２ − ５ 、 表 ２ − ５ ） 。 た だ 、 内 訳 を み る と 、 構 成 比 が ４ 割 弱 と
高 い 「 関 東 」 の ３ ． ６ ％ 、 同 じ く ３ 割 弱 の 「 近 畿 」 の １ ． ８ ％ な ど 、 大 都 市 圏 の 影 響 の
方 が 大 き か っ た 。
（ 図 ２ − ５ ） 地 域 別 企 業 倒 産 件 数 の 推 移
0
5
10
15
20
25
5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19
九 州 四 国 中 国 近 畿 中 部 関 東 東 北 北 海 道
( 年度)
( 千件)
（ 注 ） 地 域 は 経 済 産 業 局 ベ ー ス 、 九 州 は 沖 縄 を 含 む
（ 表 ２ − ５ ） 地 域 別 企 業 倒 産 件 数 の 前 年 度 比 増 減 と そ の 内 訳 （ ％ ）
合 計
北 海 道 東 北 関 東 中 部 近 畿 中 国 四 国 九 州
1 7 年 度 ▲ 0. 2 ▲ 2. 7 0. 5 ▲ 7. 5 6. 1 12. 8 3. 4 ▲ 18. 1 ▲ 5. 8
1 8 年 度 1. 4 ▲ 2. 1 0. 6 2. 1 ▲ 5. 7 ▲ 0. 1 5. 5 26. 1 4. 7
伸
び
率 1 9 年 度 7. 7 10. 6 1. 7 9. 7 8. 3 6. 5 ▲ 4. 3 5. 0 12. 4
1 7 年 度 ▲ 0. 2 ▲ 0. 1 0. 0 ▲ 3. 0 0. 5 3. 2 0. 1 ▲ 0. 5 ▲ 0. 5
1 8 年 度 1. 4 ▲ 0. 1 0. 0 0. 8 ▲ 0. 5 ▲ 0. 0 0. 3 0. 6 0. 4
内
訳 1 9 年 度 7. 7 0. 4 0. 1 3. 6 0. 7 1. 8 ▲ 0. 2 0. 1 1. 1
（ ４ ） ． 営 業 年 数 別
営 業 年 数 別 に み る と 、 営 業 年 数 の 短 い 「 ２ 年 未 満 」 や 「 ６ 年 未 満 」 の 企 業 で 急 増 し 、
加 え て 「 １ ０ 年 未 満 」 も 二 桁 の 高 い 伸 び と な っ た （ 図 ２ − ６ 、 表 ２ − ６ ） 。 た だ 、 内 訳
を み る と 、 構 成 比 の 高 い 「 ３ ０ 年 以 上 」 や 「 ３ ０ 年 未 満 」 の 老 舗 企 業 の 影 響 の 方 が 大 き
か っ た 。
（ 図 ２ − ６ ） 営 業 年 数 別 企 業 倒 産 件 数 の 推 移
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25
4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19
不 明
３ ０ 年 以 上
３ ０ 年 未 満
２ ０ 年 未 満
１ ０ 年 未 満
６ 年 未 満
２ 年 未 満
（年度）
( 千件)
（ 表 ２ − ６ ）営 業 年 数 別 企 業 倒 産 件 数 の 前 年 度 比 増 減 と そ の 内 訳 （ ％ ）
合 計
２年未満 ６年未満 10 年未満 20 年未満 30 年未満 30 年以上 不 明
1 7 年 度 ▲ 0. 2 33. 1 13. 2 6. 5 ▲ 9. 3 ▲ 9. 3 ▲ 0. 3 80. 7
1 8 年 度 1. 4 ▲ 10. 9 ▲ 20. 9 ▲ 13. 1 ▲ 8. 5 6. 4 4. 4 84. 4
伸
び
率 1 9 年 度 7. 7 26. 2 18. 8 10. 6 2. 8 9. 0 8. 5 4. 3
1 7 年 度 ▲ 0. 2 0. 4 1. 0 0. 6 ▲ 3. 1 ▲ 1. 8 ▲ 0. 1 2. 7
1 8 年 度 1. 4 ▲ 0. 2 ▲ 1. 8 ▲ 1. 4 ▲ 2. 5 1. 1 1. 1 5. 0
内
訳 1 9 年 度 7. 7 0. 3 1. 3 1. 0 0. 7 1. 7 2. 3 0. 5
（ ５ ） ． 資 本 金 規 模 別
資 本 金 規 模 別 で は 、 「 個 人 」 が ２ 年 連 続 で 減 少 し た 一 方 、 そ れ 以 外 は す べ て の 規 模 で
前 年 度 よ り 高 い 伸 び と な り 、 と く に 「 １ 億 円 未 満 」 よ り 上 の 規 模 で は 二 桁 増 と な っ た （ 図
２ − ７ 、 表 ２ − ７ ） 。 た だ 、 内 訳 を み る と 、 構 成 比 の 高 い 「 ５ 千 万 円 未 満 」 や 「 １ 千 万
円 未 満 」 の 規 模 の 小 さ い 層 の 影 響 が 大 き か っ た 。
（ 図 ２ − ７ ） 資 本 金 規 模 別 企 業 倒 産 件 数 の 推 移
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5
10
15
20
25
4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19
１ ０ 億 円 以 上 １ ０ 億 円 未 満
５ 億 円 未 満 １ 億 円 未 満 ５ 千 万 円 未 満 １ 千 万 円 未 満
個 人
（ 年 度 ）
( 千 件 )
（ 表 ２ − ７ ） 資 本 金 規 模 別 企 業 倒 産 件 数 の 前 年 度 比 増 減 と そ の 内 訳 （ ％ ）
合 計
個 人
１ 千 万
円 未 満
５ 千 万
円 未 満
１ 億 円
未 満
５ 億 円
未 満
10 億 円
未 満
10 億 円
以 上
1 7 年 度 ▲ 0. 2 27. 2 ▲ 3. 7 ▲ 5. 9 3. 9 ▲ 6. 6 ▲ 6. 3 7. 1
1 8 年 度 1. 4 ▲ 5. 9 5. 7 1. 5 0. 7 0. 5 0. 0 ▲ 33. 3
伸
び
率 1 9 年 度 7. 7 ▲ 2. 4 9. 1 8. 6 27. 1 15. 5 20. 0 20. 0
1 7 年 度 ▲ 0. 2 3. 8 ▲ 1. 2 ▲ 2. 8 0. 1 ▲ 0. 1 ▲ 0. 0 0. 0
1 8 年 度 1. 4 ▲ 1. 0 1. 8 0. 7 0. 0 0. 0 0. 0 ▲ 0. 1
内
訳 1 9 年 度 7. 7 ▲ 0. 4 3. 0 3. 9 0. 9 0. 2 0. 0 0. 0
（ ６ ） ． 従 業 員 規 模 別
従 業 員 規 模 別 に み る と 、 「 ２ ９ ９ 人 以 下 」 は 減 少 し た も の の 、 そ れ を 除 く 「 ２ ９ 人 以
下 」 よ り 規 模 の 大 き い 層 の 伸 び が 二 桁 増 を 記 録 し た （ 図 ２ − ８ 、 表 ２ − ８ ） 。 た だ 、 内
訳 を み る と 、 構 成 比 の 高 い 「 ２ ９ 人 以 下 」 や 「 ９ ９ 人 以 下 」 、 「 ９ 人 以 下 」 の 中 小 規 模 の
企 業 の 影 響 が 大 き か っ た 。
（ 図 ２ − ８ ） 従 業 員 規 模 別 企 業 倒 産 件 数 の 推 移
0
5
10
15
20
25
4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19
不 明
３ ０ ０ 人 以 上
２ ９ ９ 人 以 下
９ ９ 人 以 下
２ ９ 人 以 下
９ 人 以 下
４ 人 以 下
（ 年 度 ）
( 千 件 )
（ 表 ２ − ８ ）従 業 員 規 模 別 企 業 倒 産 件 数 の 前 年 度 比 増 減 と そ の 内 訳 （ ％ ）
合 計
４人以下 ９人以下 29 人以下 99 人以下 299 人以下 300 人 以 上 不 明
1 7 年 度 ▲ 0. 2 2. 1 ▲ 4. 5 ▲ 8. 3 ▲ 0. 2 0. 0 0. 0 15. 6
1 8 年 度 1. 4 ▲ 7. 3 1. 7 4. 8 ▲ 2. 9 21. 3 ▲ 28. 6 76. 4
伸
び
率 1 9 年 度 7. 7 0. 7 4. 1 12. 6 33. 3 ▲ 11. 1 60. 0 33. 6
1 7 年 度 ▲ 0. 2 1. 1 ▲ 0. 9 ▲ 1. 3 ▲ 0. 0 0. 0 0. 0 0. 8
1 8 年 度 1. 4 ▲ 4. 1 0. 3 0. 7 ▲ 0. 1 0. 1 ▲ 0. 0 4. 5
内
訳 1 9 年 度 7. 7 0. 4 0. 7 1. 9 1. 3 ▲ 0. 1 0. 0 3. 4
（ ７ ） ． 形 態 別
最 後 に 、 形 態 別 に み る と 、 「 会 社 更 生 法 」 や 「 民 事 再 生 法 」 、 「 破 産 」 の 伸 び 率 が 二 桁
増 と 高 か っ た （ 図 ２ − ９ 、 表 ２ − ９ ） 。 ま た 、 内 訳 で は 、 構 成 比 の 高 い 「 破 産 」 の 影 響
が 圧 倒 的 に 大 き か っ た 。
（ 図 ２ − ９ ） 形 態 別 企 業 倒 産 件 数 の 推 移
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25
4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19
そ の 他
商 法 整 理 民 事 再 生 法 会 社 更 生 法
特 別 清 算
破 産
銀 行 取 引 停 止
（ 年 度 ）
( 千 件 )
（ 注 ）： 民 事 再 生 法 の 平 成 １ １ 年 度 以 前 は 和 議 。 平 成 １ ２ 年 度 は 、 和 議 ２ 件 を 含 む
（ 表 ２ − ９ ） 形 態 別 企 業 倒 産 件 数 の 前 年 度 比 増 減 と そ の 内 訳 （ ％ ）
合 計
銀 行 取
引 停 止 破 産
特 別
清 算
会 社
更 正 法
民 事
再 生 法
商 法
整 理 そ の 他
17 年 度 ▲ 0. 2 ▲ 21. 4 25. 4 46. 9 11. 8 7. 3 - ▲ 26. 1
18 年 度 1. 4 0. 2 9. 7 ▲ 7. 5 ▲ 68. 4 ▲ 7. 5 ▲ 100. 0 ▲ 55. 1
伸
び
率 19 年 度 7. 7 ▲ 2. 1 13. 9 ▲ 1. 4 33. 3 11. 9 - 15. 9
17 年 度 ▲ 0. 2 ▲ 9. 8 10. 3 0. 9 0. 0 0. 3 0. 0 ▲ 1. 9
18 年 度 1. 4 0. 1 5. 0 ▲ 0. 2 ▲ 0. 1 ▲ 0. 3 ▲ 0. 0 ▲ 3. 0
内
訳 19 年 度 7. 7 ▲ 0. 8 7. 7 ▲ 0. 0 0. 0 0. 5 0. 0 0. 4
３ ． 中 小 企 業 倒 産 防 止 共 済 貸 付 の 動 向
中 小 企 業 倒 産 防 止 共 済 貸 付 件 数 の 推 移 を み る と 、 昭 和 ６ １ 年 度 以 降 、 ほ ぼ 企 業 倒 産 件
数 の 増 減 に 連 動 し て い る （ 図 ２ − １ ０ ） 。 ま た 、 貸 付 金 額 も 大 型 倒 産 が 続 出 し た 平 成 １
２ 年 度 を 除 け ば 、 負 債 額 と ほ ぼ 連 動 し て い る 。
こ の よ う な な か で 、 平 成 １ ９ 年 度 の 貸 付 件 数 は ３ ， ５ ８ ４ 件 で 、 昨 年 度 の ３ ， ２ ８ ８
件 を ９ ． ０ ％ 上 回 っ た 。 ま た 、 貸 付 金 額 は ２ ９ ７ 億 円 で 、 昨 年 度 の ２ ５ ９ 億 円 を １ ４ ．
４ ％ 上 回 っ た 。
（ 図 ２ − １ ０ ） 中 小 企 業 倒 産 防 止 共 済 貸 付 件 数 と 同 金 額 の 推 移
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15
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30
35
54 56 58 60 62 1 3 5 7 9 11 13 15 17 19
0
5
10
15
20
25
30
企 業 倒 産 件 数 （ 左 目 盛 ） 共 済 貸 付 件 数 （ 左 目 盛 ）
負 債 額 （ 右 目 盛 ） 共 済 貸 付 金 額 （ 右 目 盛 ）
( 年 度 )
( 千件)( 兆 円 、
百 億 円 )
（ 資 料 ） 中 小 企 業 基 盤 整 備 機 構 「 企 業 倒 産 デ ー タ 」
（ 注 ） 中 小 企 業 倒 産 防 止 共 済 貸 付 金 額 の 単 位 は 百 億 円 、 倒 産 負 債 額 は 兆 円
第 ２ 章 ま と め
（ １ ） ．平 成 １ ９ 年 度 の 企 業 倒 産 件 数 は 、２ 年 続 け て 増 加 し た 。ま た 、負 債 額
も 増 加 に 転 じ た 。
（ ２ ） ．業 種 別 に 倒 産 件 数 を み る と 、 「 製 造 業 」が 増 加 に 転 じ た う え 、 「 サ ー ビ
ス 業 」 の 伸 び も 高 か っ た 。 ま た 、 地 域 別 で は 、 「 九 州 」 と 「 北 海 道 」
の 南 北 ２ 地 域 で 二 桁 増 と な っ た 。
（ ３ ） ．こ の よ う な な か で 、平 成 １ ９ 年 度 の「 中 小 企 業 倒 産 防 止 共 済 貸 付 」の
件 数 、 金 額 と も 増 加 し た 。
第 ３ 章 平 成 １ ９ 年 度 の 企 業 倒 産 の 特 徴
１ ． 増 勢 強 め る 倒 産 件 数
（ １ ） ． 増 加 に 転 じ た 「 製 造 業 」
今 年 度 の 企 業 倒 産 の 特 徴 の 第 一 は 、 倒 産 の 勢 い が 増 し た こ と で あ る 。 ま た 、 す べ て の
業 種 で 倒 産 件 数 が 増 加 し 、 前 述 し た よ う に 「 建 設 業 」 や 「 サ ー ビ ス 業 」 、 「 製 造 業 」 が 上
位 ３ 業 種 と な っ た 。 と く に 「 製 造 業 」 は 今 年 度 に 入 っ て 増 加 に 転 じ た た め 、 平 成 １ ８ 年
度 か ら の 変 化 幅 は １ ． ７ ％ で 最 大 と な っ た （ 表 ３ − １ ） 。
ま ず 、 「 建 設 業 」 を 詳 し く み る と 、 「 建 築 工 事 」 や 「 土 木 工 事 」 の 影 響 が 大 き い が 、 変
化 幅 で は 「 職 別 工 事 」 の ０ ． ７ ％ が 最 も 大 き い 。 こ の 背 景 に は 、 財 政 再 建 に よ る 公 共 事
業 の 削 減 に 加 え 、 平 成 １ ９ 年 ６ 月 か ら の 改 正 建 築 基 準 法 施 行 や 住 宅 価 格 上 昇 な ど が あ る 。
（ 表 ３ − １ ） 上 位 ３ 業 種 の 前 年 度 比 伸 び 率 の 内 訳 （ ％ ）
１ ． 建 設 業
産 業 合 計
土 木 工 事 建 築 工 事 職 別 工 事 設 備 工 事
1 7 年 度 ▲ 0. 5 0. 2 0. 0 ▲ 0. 3 ▲ 0. 4
1 8 年 度 0. 7 0. 6 0. 4 ▲ 0. 4 0. 1
1 9 年 度 1. 8 0. 5 0. 9 0. 3 0. 1
（ 注 ） 職 別 工 事 は 大 工 、 左 官 、 建 具 、 塗 装 な ど
２ ． サ ー ビ ス 業
産 業 合 計
生 活 関 連 企 業 関 連 レ ジ ャ ー 関 連 情 報 関 連
1 7 年 度 0. 9 0. 9 0. 3 ▲ 0. 5 0. 1
1 8 年 度 1. 1 0. 0 0. 5 0. 3 0. 2
1 9 年 度 1. 6 0. 4 0. 6 0. 3 0. 3
３ ． 製 造 業
産 業 合 計
食 料 品 繊 維 出 版 印 刷 金 属 製 品 一 般 機 械 電気機械 そ の 他
1 7 年 度 ▲ 1. 4 ▲ 0. 1 ▲ 0. 3 ▲ 0. 3 ▲ 0. 1 ▲ 0. 2 0. 1 ▲ 0. 5
1 8 年 度 ▲ 0. 2 0. 1 ▲ 0. 0 0. 4 ▲ 0. 1 ▲ 0. 2 ▲ 0. 3 0. 0
1 9 年 度 1. 5 0. 2 0. 4 0. 4 0. 1 0. 5 0. 1 0. 5
国 土 交 通 省 の 調 査 に よ る と 、 公 共 建 築 主 の 着 工 床 面 積 は 平 成 ９ 年 度 以 降 、 １ １ 年 連 続
で 前 年 度 を 下 回 っ た （ 図 ３ − １ ） 。 ま た 、 民 間 建 築 主 の 着 工 床 面 積 は 、 平 成 １ ９ 年 度 に
急 減 し た 。 と く に 、 「 職 別 工 事 」 の 倒 産 急 増 に み ら れ る よ う に 、 住 宅 を 中 心 に 建 築 確 認
の 遅 延 が 大 工 や 左 官 な ど 、 職 人 の 経 営 に 大 き な 影 響 を 与 え た も の と み ら れ る 。
次 に 、 「 サ ー ビ ス 業 」 を み る と 、 企 業 収 益 が 悪 化 し た 「 企 業 関 連 」 の 影 響 が 大 き い 。
ま た 、 平 成 １ ９ 年 度 の 名 目 雇 用 者 報 酬 が 前 年 度 比 ０ ． ４ ％ 増 と 伸 び 悩 む な か で 、 個 人 消
費 が 低 迷 し 、 「 生 活 関 連 」 の 倒 産 も 増 加 し た （ 前 掲 図 ３ − １ ） 。
最 後 に 、 「 製 造 業 」 に つ い て み る と 、 民 間 設 備 投 資 の 減 少 か ら 「 一 般 機 械 」 が 、 個 人
消 費 の 低 迷 か ら 「 繊 維 」 や 「 出 版 印 刷 」 な ど が 大 き く 増 加 し 、 景 気 減 速 や 資 源 価 格 高 騰
の 悪 影 響 が 表 れ て い る 。
（ ２ ） ． 深 刻 な 「 北 海 道 」 と 「 九 州 」
ま た 、 前 述 し た よ う に 「 北 海 道 」 と 「 九 州 」 が 二 桁 の 伸 び と な り 、 地 方 の 倒 産 が 深 刻
な 状 況 に あ る 。 業 種 別 に 詳 し く み る と 、 「 北 海 道 」 は 上 位 ３ 業 種 の 「 建 設 業 」 と 「 製 造
業 」 の 影 響 が 大 き く 、 「 九 州 」 は 「 建 設 業 」 と 「 製 造 業 」 に 加 え 、 「 サ ー ビ ス 業 」 の 影 響
も 大 き い （ 表 ３ − ２ ） 。
な お 、 内 訳 で 最 大 の 「 関 東 」 は 、 「 サ ー ビ ス 業 」 「 卸 売 業 」 「 製 造 業 」 の 順 で 影 響 が 大
き い 。 こ れ は 、 「 関 東 」 な か で も 東 京 は 、 わ が 国 の サ ー ビ ス や 流 通 の 中 心 地 で あ る た め
と み ら れ る 。 ち な み に 、 「 関 東 」 に 次 ぐ 「 近 畿 」 は 、 他 地 域 と 同 様 、 「 建 設 業 」 と 「 製 造
業 」 の 影 響 が 大 き い 。
（ 図 ３ − １ ） 建 築 着 工 床 面 積 と 名 目 雇 用 者 報 酬 の 推 移
▲ 25
▲ 20
▲ 15
▲ 10
▲ 5
0
5
10
15
5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19
▲ 5
▲ 4
▲ 3
▲ 2
▲ 1
0
1
2
3
名 目 雇 用 者 報 酬 ( 右 目 盛 ) 建 築 着 工 床 面 積 ( 左 目 盛 )
同 面 積 公 共 建 築 主 ( 左 目 盛 ) 同 面 積 民 間 建 築 主 ( 左 目 盛 )
( 前年度
比：％)
( 前年度
比：％)
( 年度)
（ 資 料 ） 国 土 交 通 省 「 建 築 着 工 統 計 調 査 報 告 」 な ど
（ 表 ３ − ２ ） 地 域 別 の 前 年 度 比 伸 び 率 の 業 種 別 内 訳 （ ％ ）
北 海 道 合 計
建 設 業 製 造 業 卸 売 業 小 売 業 飲 食 業 ｻ ｰ ﾋ ﾞ ｽ 業 そ の 他
17 年 度 ▲ 0. 1 ▲ 0. 3 0. 1 0. 0 0. 1 0. 0 ▲ 0. 1 ▲ 0. 0
18 年 度 ▲ 0. 1 ▲ 0. 0 ▲ 0. 2 0. 0 0. 0 ▲ 0. 0 0. 0 0. 0
19 年 度 0. 4 0. 4 0. 2 0. 0 ▲ 0. 1 0. 0 0. 0 ▲ 0. 1
東 北 合 計
建 設 業 製 造 業 卸 売 業 小 売 業 飲 食 業 ｻ ｰ ﾋ ﾞ ｽ 業 そ の 他
17 年 度 0. 0 0. 1 0. 0 ▲ 0. 1 0. 0 0. 0 ▲ 0. 0 ▲ 0. 1
18 年 度 0. 0 ▲ 0. 0 0. 1 ▲ 0. 1 ▲ 0. 1 0. 1 0. 2 ▲ 0. 0
19 年 度 0. 1 0. 1 ▲ 0. 1 0. 1 0. 1 ▲ 0. 1 0. 0 0. 1
関 東 合 計
建 設 業 製 造 業 卸 売 業 小 売 業 飲 食 業 ｻ ｰ ﾋ ﾞ ｽ 業 そ の 他
17 年 度 ▲ 3. 0 ▲ 0. 9 ▲ 0. 9 ▲ 1. 0 0. 1 ▲ 0. 1 ▲ 0. 1 0. 0
18 年 度 0. 8 ▲ 0. 0 0. 1 0. 5 0. 1 ▲ 0. 2 0. 9 ▲ 0. 4
19 年 度 3. 6 0. 2 0. 6 0. 7 0. 1 0. 1 1. 4 0. 6
中 部 合 計
建 設 業 製 造 業 卸 売 業 小 売 業 飲 食 業 ｻ ｰ ﾋ ﾞ ｽ 業 そ の 他
17 年 度 0. 5 0. 3 ▲ 0. 3 ▲ 0. 2 ▲ 0. 0 0. 5 0. 2 0. 0
18 年 度 ▲ 0. 5 ▲ 0. 1 0. 0 0. 1 ▲ 0. 0 ▲ 0. 3 ▲ 0. 1 ▲ 0. 1
19 年 度 0. 7 ▲ 0. 1 0. 2 0. 0 0. 3 0. 2 ▲ 0. 1 0. 1
近 畿 合 計
建 設 業 製 造 業 卸 売 業 小 売 業 飲 食 業 ｻ ｰ ﾋ ﾞ ｽ 業 そ の 他
17 年 度 3. 2 0. 5 ▲ 0. 1 ▲ 0. 2 0. 8 1. 0 0. 9 0. 4
18 年 度 ▲ 0. 0 0. 0 ▲ 0. 2 0. 2 0. 2 ▲ 0. 0 0. 2 ▲ 0. 3
19 年 度 1. 8 0. 8 0. 4 0. 2 0. 1 0. 0 ▲ 0. 0 0. 3
中 国 合 計
建 設 業 製 造 業 卸 売 業 小 売 業 飲 食 業 ｻ ｰ ﾋ ﾞ ｽ 業 そ の 他
17 年 度 0. 1 0. 0 ▲ 0. 2 ▲ 0. 0 0. 2 0. 0 0. 0 0. 1
18 年 度 0. 3 0. 2 0. 1 0. 0 ▲ 0. 0 0. 0 0. 0 ▲ 0. 1
19 年 度 ▲ 0. 2 0. 0 ▲ 0. 1 0. 0 ▲ 0. 2 ▲ 0. 0 ▲ 0. 0 0. 1
四 国 合 計
建 設 業 製 造 業 卸 売 業 小 売 業 飲 食 業 ｻ ｰ ﾋ ﾞ ｽ 業 そ の 他
17 年 度 ▲ 0. 5 ▲ 0. 1 ▲ 0. 1 ▲ 0. 2 ▲ 0. 1 ▲ 0. 0 0. 1 ▲ 0. 1
18 年 度 0. 6 0. 3 0. 1 0. 1 0. 0 ▲ 0. 0 0. 0 0. 1
19 年 度 0. 1 0. 1 0. 1 0. 1 ▲ 0. 1 0. 0 ▲ 0. 0 ▲ 0. 1
九 州 ・ 沖 縄 合 計
建 設 業 製 造 業 卸 売 業 小 売 業 飲 食 業 ｻ ｰ ﾋ ﾞ ｽ 業 そ の 他
17 年 度 ▲ 0. 5 ▲ 0. 3 0. 1 ▲ 0. 2 ▲ 0. 2 ▲ 0. 0 ▲ 0. 1 0. 2
18 年 度 0. 4 0. 3 ▲ 0. 2 0. 0 0. 3 0. 1 0. 1 ▲ 0. 1
19 年 度 1. 1 0. 2 0. 3 0. 2 0. 0 0. 1 0. 3 0. 1
（ 注 ） 合 計 は 、 四 捨 五 入 の 関 係 で 必 ず し も 内 訳 と 一 致 し な い
