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15- I- 0023 201 5 年 7 月 2 3 日
株式会社日本格付研究所(J C R)は、以下のとおり信用格付の結果を公表します。
ロ
シ
ア
連邦
(証券コード:−)【クレジット・モニター解除】【変更】
外貨建長期発行体格付 #BBB−/ネガティブ → BB+ 格付の見通し ネガティブ
自国通貨建長期発行体格付 #BBB−/ネガティブ → BB+ 格付の見通し ネガティブ
■ 格付事由
(1) ウクライナ危機に関連して欧米諸国によりロシアに対して経済制裁が課せられる中、14 年末から15 年初 めにかけて発生した原油価格急落の影響により、それ以前から既に減速傾向にあった同国経済は 15 年に 深刻なリセッションに陥る可能性が高くなっている。また、ウクライナ危機に関して先行き不透明感が残 る中、資本流出の拡大を背景に外貨準備高の減少が続き、対外ショックに対するロシア経済の耐久力が低 下を続ける懸念も高まっている。ウクライナ危機については、2 月 12 日に停戦合意が取り交わされたも のの、合意順守の行方は定かではなく、経済制裁解除の見通しが立たない状況が続いている。13 年末に 4, 500 億ドルを超えていた外貨準備高(SDR、IMF リザーブポジションおよび金除く)は、14 年末には 3, 277 億ドルにまで減少した。ただし、足元では中銀の外貨買い介入を主因に回復に転じている。また、 実質 GDP 成長率の月次試算値によると、15年 5月はマイナス 4. 9%を記録、経済の悪化が鮮明となって いる。原油価格は1 バレル60 ドル前後と急落前の100 ドル台を大きく下回る水準で推移しており、原油 価格の低迷が長期化する場合、ロシア経済は 16 年も低迷を余儀なくされる可能性が高まろう。以上のよ うな状況を考慮し、J C R は今般、クレジット・モニターを解除し、格付を1ノッチ引下げた上で見通しを ネガティブとすることを決定した。ギリシャ問題や米国の利上げの展開次第では、国際金融システムのボ ラティリティーが上昇し、国際資本流出を拡大させる恐れもあり、ウクライナ危機の行方と併せ、今後の 動向とロシア経済への影響を注視する。
(2) ロシアの財輸出全体の8 割近くを原油・天然ガスを中心とする資源関連輸出が占める(14 年)。輸出の拡 大を主因として 2000 年代以降、貿易収支、経常収支ともに黒字を維持してきた。輸出は、原油価格急落 を背景に減少傾向にある。今後は、油価の安定化等の要因もあり、再び増加に転ずる可能性があるが、主 要輸出先である欧州経済の低迷、シェール革命の影響などから回復力は限定的と見られる。他方、政府系 企業債務を中心に近年増加傾向にあった総対外債務は、経済制裁の影響で外貨調達が制限される中、 13 年末の 7, 289 億ドルから 15 年 6 月末の 5, 562億ドルに大きく減少した。14年末の短期対外債務残高は 616 億ドルで同年末の外貨準備高はその 5. 9倍に相当する。ただし、ウクライナ危機と経済制裁の影響に よる資本流出の拡大を背景に 14 年初め以降、外貨準備高は大きく減少している。同危機の長期化を背景 に経済制裁の解除と国際的信頼回復が遅れれば、国際資本の流出が続き、対外ショックに対するロシア経 済の耐久力が、低下し続ける可能性が高まる。
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っている。しかし、資源価格低迷と経済制裁の影響で既に経済が悪化する中、政府所有の資源関連企業を 含む公的セクター全体のリファイナンスへの影響に注意すべき状況が続くと考えられる。
(4) 金融システムについては、08 年の国際金融危機の影響による経済の悪化で銀行の延滞債権比率が大きく 上昇したが、その後は、景気回復を背景に13 年にかけて緩やかな低下傾向を続けた。ただし、14 年は、 経済低迷の影響により同比率は再び上昇に転じた。15 年は、経済が大きく悪化する中、銀行貸出資産の 質はさらに悪化する可能性が高く、今後の動向を注視する。銀行部門の自己資本比率は資産の拡大を背景 に近年低下傾向にあるが、14 年末現在 12. 5%と比較的高水準に維持されている。なお、銀行部門の国内 与信残高の GDP 比率は 2014 年末現在 52. 4%と低位に止まっており、金融仲介機能を通じて資本形成を下 支えする金融システムの健全性の維持は、今後ロシア経済が持続的成長を回復する上で重要となろう。
(担当)増田 篤・田村 喜彦 ■ 格付対象
発行体:ロシア連邦(R ussian F ederation) 【クレジット・モニター解除】【変更】
対象 格付 見通し
外貨建長期発行体格付 BB+ ネガティブ 自国通貨建長期発行体格付 BB+ ネガティブ
格付提供方針に基づくその他開示事項
1. 信用格付を付与した年月日:2015 年 7 月 15 日
2. 信用格付の付与について代表して責任を有する者:藤本 幸一
主任格付アナリスト:増田 篤
3. 評価の前提・等級基準:
評価の前提および等級基準は、J C R のホームページ(http:/ / www. jcr. co. jp)の「格付方針等」に「信用格付の種類
と記号の定義」(2014 年 1 月 6 日)として掲載している。
4. 信用格付の付与にかかる方法の概要:
本 件 信 用 格 付の 付 与 にか か る方 法 の 概 要 は、 J C R の ホ ー ムペ ー ジ ( http:/ / www. jcr. co. jp) の 「 格 付 方針 等 」 に 、
「ソブリン・準ソブリンの信用格付方法」(2014 年 11 月 7 日)として掲載している。
5. 格付関係者:
(発行体・債務者等) ロシア連邦(Russian F ederation)
6. 本件信用格付の前提・意義・限界:
本件信用格付は、格付対象となる債務について約定通り履行される確実性の程度を等級をもって示すものである。
本件信用格付は、債務履行の確実性の程度に関しての J C R の現時点での総合的な意見の表明であり、当該確実性
の程度を完全に表示しているものではない。また、本件信用格付は、デフォルト率や損失の程度を予想するもので
はない。本件信用格付の評価の対象には、価格変動リスクや市場流動性リスクなど、債務履行の確実性の程度以外
の事項は含まれない。
本件信用格付は、格付対象の発行体の業績、規制などを含む業界環境などの変化に伴い見直され、変動する。ま
た、本件信用格付の付与にあたり利用した情報は、J C R が格付対象の発行体および正確で信頼すべき情報源から入
手したものであるが、当該情報には、人為的、機械的またはその他の理由により誤りが存在する可能性がある。
7. 本件信用格付に利用した主要な情報の概要および提供者:
・ 格付関係者が提供した経済・財政運営方針などに関する資料および説明
・ 経済・財政動向などに関し中立的な機関が公表した統計・報告
8. 利用した主要な情報の品質を確保するために講じられた措置の概要:
J C R は、信用格付の審査の基礎をなす情報の品質確保についての方針を定めている。本件信用格付においては、
発行体または中立的な機関による対外公表という、当該方針が求める要件を満たした情報を、審査の基礎をなす情
報として利用した。
9. 非依頼格付について:
本件信用格付は格付関係者からの依頼に基づかない信用格付である。国に対する信用格付である場合を除き、依
頼に基づく格付と区別するため格付記号の後に「p」を表示している。格付関係者からは、信用評価に重要な影響を及
ぼす非公表情報を入手していない。
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■留意事項
本文書に記載された情報は、J C Rが、発行体および正確で信頼すべき情報源から入手したものです。ただし、当該情報には、人為的、機械的、また
はその他の事由による誤りが存在する可能性があります。したがって、J C Rは、明示的であると黙示的であるとを問わず、当該情報の正確性、結果、
的確性、適時性、完全性、市場性、特定の目的への適合性について、一切表明保証するものではなく、また、J C Rは、当該情報の誤り、遺漏、また
は当該情報を使用した結果について、一切責任を負いません。J C R は、いかなる状況においても、当該情報のあらゆる使用から生じうる、機会損失、
金銭的損失を含むあらゆる種類の、特別損害、間接損害、付随的損害、派生的損害について、契約責任、不法行為責任、無過失責任その他責任原因
のいかんを問わず、また、当該損害が予見可能であると予見不可能であるとを問わず、一切責任を負いません。また、J C Rの格付は意見の表明であ
って、事実の表明ではなく、信用リスクの判断や個別の債券、コマーシャルペーパー等の購入、売却、保有の意思決定に関して何らの推奨をするも
のでもありません。J C Rの格付は、情報の変更、情報の不足その他の事由により変更、中断、または撤回されることがあります。格付は原則として
発行体より手数料をいただいて行っております。J C Rの格付データを含め、本文書に係る一切の権利は、J C Rが保有しています。J C Rの格付データ
を含め、本文書の一部または全部を問わず、J C R に無断で複製、翻案、改変等をすることは禁じられています。
■NR S R O 登録状況
J C R は、米国証券取引委員会の定める NRSRO(Nationally Recognized Statistical Rating O rganization)の 5 つの信用格付クラスのうち、以下の 4 クラ スに登録しています。(1)金融機関、ブローカー・ディーラー、(2)保険会社、(3)一般事業法人、(4)政府・地方自治体。
■本件に関するお問い合わせ先