浦 監 第 1 9 2 号
平 成 26 年 10 月 14 日
浦安市監査委員 黒 田 レイ子
同 佐久間 秀 雄
同 辻 田 明
浦安市職員措置請求に基づく監査の結果の公表について
地方自治法第 242 条第1項の規定に基づき、平成 26 年8月 15 日に提出され
た浦安市職員措置請求について同条第4項の規定により監査を実施したので、
その結果を別紙のとおり公表します。
浦安市職員措置請求に係る監査の結果
第1 請求人
浦安市職員措置請求の請求人は、次のとおりである。
住所・氏名 省略
第2 請求の受理
平成 26 年8月 15 日、浦安市監査委員に対し、地方自治法(以下「法」とい
う。)第 242 条第1項の規定に基づき浦安市職員措置請求書(以下「措置請求
書」という。 )が提出され、これを収受した。
収受した措置請求書について、要件審査を行ったところ、措置請求書の一
部に補正が必要な個所が認められたことから、監査委員は請求人に補正を求
めた。
この結果、請求人から適正な補正が行われたことを踏まえ、監査委員は、
平成 26 年8月 20 日付けで本措置請求書を受理した。
第3 請求の要旨
1 措置を求める理由
市長が平成 26 年4月に締結した市所有の土地交換契約は、平成 25 年9月
に提出された不動産鑑定評価に基づき行われたが、当該不動産鑑定評価は以
下のとおり、市所有地を不当に低く見積もり、個人所有地を不当に高く見積
もった評価であるので、この土地交換により浦安市は損害を被った。
よって、この土地交換契約を破棄するか、この土地交換により被った市の
損害について、契約相手方から補填を受けることを市長に求める。
それが実現できない場合、不動産鑑定評価書を複数取得する等の確認作業
を行わなかった怠惰の責任として、この土地交換により被った市の損害につ
いて、市長に賠償を求める。
不当な不動産鑑定評価書は、次の2件である。
・不動産鑑定評価書「新鑑第 2013-2461 号」 (猫実四丁目の個人所有地の
鑑定評価書)
・不動産鑑定評価書「新鑑第 2013-2462 号」 (入船一丁目の市所有地の鑑
定評価書)
上記不動産鑑定評価書で、対象物件を不当に見積もった内容は、以下の9
項目である。
なお、今後の記載で、略した表記は以下のとおりである。
猫実四丁目の個人所有地は、以下<浦安>と表記
入船一丁目の市所有地は、以下<新浦安>と表記
(1) それぞれの土地の標準価格を、相続税路線価と比較すると、<浦安>は
1.57 倍、<新浦安>は 1.24 倍であり、<浦安>を不当に高く見積もって
いる。
(2) 一般に面積が広くなると単価は低くなるが、それぞれの標準画地を見る
と、<浦安>は 500 ㎡前後であり、対象土地より狭く・高い画地をそのま
ま引用し、不当に高く見積もっている。一方、<新浦安>は 3000 ㎡前後
であり、対象土地より広く・安い画地をそのまま引用し、不当に安く見積
もっている。
(3) <浦安>に建っている建物は、浦安市の平成 26 年度予算に「取壊し予
算」が計上されていることからも明らかなように、取壊し前提であるのに、
積算価格から取壊し費用を控除しない分、不当に高く見積もっている。
(4) <浦安>に建っている建物は、上記のとおり取壊し前提なのに、積算価
格に建物価格と、建物の収益価格を含めている分、不当に高く見積もって
いる。
(5) <浦安>に建っている建物の経済的残存耐用年数2年と見積もりなが
ら、永久還元方式を用い、2年以上使用する試算となっている分、不当に
高く見積もっている。
(6) <浦安>に建っている建物の経済的残存耐用年数2年と見積もりなが
ら、賃料+0.2%を3年目以降、継続的に使用している分、不当に高く見
積もっている。
(7) <新浦安>を個別的要因で「建築制限で-10」とした上に、地域要因
でさらに取引事例地に「+10」とし、<新浦安>に重複してマイナス要素
を負荷している分、不当に安く見積もっている。
(8) <新浦安>に建てる建物の地下2階分で、面積は 1351+465=1816 ㎡
あるが、この面積で駐車台数を 10 台分しか見込まない分、不当に安く見
積もっている。
(9) 建築費が高くなると、土地の収益は下がる。近隣に大型施設の駐車場
が存する<新浦安>に建てる建物に、必須とは言えない地下駐車場の建
築費分、<新浦安>の収益価格を下げることになり、不当に安く見積も
っている。
(添付書類)
事実証明・不動産鑑定評価書「新鑑第 2013-2461 号」 (平成 25 年9月 19
日)写し(抜粋)1部
・
不動産鑑定評価書「新鑑第 2013-2462 号」 (平成 25 年9月 19
日)写し(抜粋)1部
第4 監査の実施
1 監査対象事項
請求人は、浦安市長(以下「市長」という。 )が平成 26 年4月に締結した
猫実四丁目の個人所有の土地・建物(以下「民有地」という。)と入船一丁
目の市所有の土地(以下「市有地」という。 )の不動産交換契約について、
平成 25 年9月に提出された不動産鑑定評価に基づき行われたが、この不動
産鑑定評価は、市有地を不当に低く見積もり、民有地を不当に高く見積もっ
た評価であり、この土地交換により浦安市(以下「市」という。 )が損害を
被ったことから、この土地交換契約を破棄するか、この土地交換により市の
被った損害について、契約相手方から補填を受けることを求めている。
さらに、これらができない場合は、不動産鑑定評価書を複数取得する等の
確認作業を行わなかった怠惰の責任として、この土地交換により被った市の
損害について、市長に賠償を求めている。
これらは全て、民有地を不当に高く、また、市有地を不当に安く見積もっ
た不動産鑑定評価に基づいた不動産交換契約であるとの主張に基づいてい
るものであることから、市が平成 25 年8月に行った不動産鑑定評価が不当
なものであるのか、また、この鑑定評価に基づく価格により締結した不動産
交換契約も不当なものであるのかを監査の対象とした。
2 監査対象部局
都市整備部市街地開発課
3 請求人の証拠の提出及び陳述
(1) 請求人の陳述
法第 242 条第6項の規定に基づき、請求人に対し、証拠の提出及び陳述
の機会を設けたところ、平成 26 年9月 12 日に請求人から請求内容につい
ての補足説明が行われた。
なお、当初、請求人から補佐人の同席について要望があり、監査委員は
これを認めたが、陳述の当日は補佐人の出席はなかった。
また、請求人から、9月 11 日に次のように新たな証拠の提出があった。
(請求書の事実証明書に付加)
・覚書(平成 25 年 11 月 13 日:市とA氏及び株式会社B社)
・不動産交換契約書(平成 26 年4月 24 日:市とA氏)
・不動産交換契約書(平成 26 年4月 24 日:市と株式会社B社)
4 関係職員の陳述
平成 26 年9月 12 日に都市整備部の職員から陳述の聴取を行った。
5 監査対象部局への監査
平成 26 年8月 26 日から9月5日にかけて、監査対象部局に対し、措置請
求書の内容に係わる事項について、文書照会による回答の提出を求めた。
また、事情聴取を行うとともに、措置請求書の内容に係る関係書類の提出
を求め、監査を行った。
第5 監査の結果
1 請求人の陳述
請求人の陳述の概要は、次のとおりである。
(1) 行政施策を決定する際に用いる様々なデータと不動産鑑定評価自体は、
別ものである。つまり、行政にとって優先度が高い施策を進めるために、
例えば、必要な土地Aを入手する際、土地Aより市場価格が高い土地Bを
その代替地として提供することはあり得るが、あくまでも不動産鑑定評価
自体は市場における対象不動産の価値を正確に評価しなければならない。
(2) 不動産鑑定士が不動産鑑定評価を行うにあたって、規範としなければ
ならないのが、不動産鑑定評価基準である。その不動産鑑定評価基準は、
総論、第1章、第3節において、以下のように規定している。
すなわち、「不動産の鑑定評価によって求める価格は、基本的には正常
価格である。」 「正常価格とは、市場性を有する不動産について、現実の
社会経済情勢のもとで合理的と考えられる条件を満たす市場で形成され
るであろう市場価値を表示する適正な価格をいう。 」
(3) 猫実四丁目に建つビルも、当然、正常価格を求めるべきである。
この不動産鑑定評価書において、猫実四丁目ビルの耐用年数は2年と
判定され、さらに、賃借人が退去して賃貸されておらず賃貸収入を得ら
れていないことを考慮するならば、「自用の建物及びその敷地」ではなく、
「更地」として評価するのが「市場性を有する不動産について、現実の社
会経済情勢のもとで合理的と考えられる条件を満たす市場で形成される
であろう市場価値」を求めることにほかならない。
今回の鑑定は、猫実四丁目に建つビルを使用することが行政施策の目
的ではなく、その土地を取得することが目的なので、更地同士の鑑定を
行うべきである。
(4) しかるに、今回の鑑定は、猫実四丁目に建つビルも評価に含めている。
さらに、本来ならば、猫実四丁目に建つビルは使用しないのであるから、
取壊しを前提とし更地とすることを条件として評価すべきである。
今回の鑑定は、取壊し費用を猫実四丁目の土地価格から控除するどこ
ろか、その取壊しは市の予算をもって行う計画になっている。
市からすれば、市民から見れば、買値で控除しなければいけない金額
を払い、さらに取壊しでその費用を払うという、税金を二重に支出する、
そういったものとなっている。
(5) ほかにも、この不動産鑑定書は、相続税路線価との比較の問題、標準
画地の問題等、私が提出した措置請求書に指摘しているとおり、いたる
ところで、旧市有地のほうを不当に低く見積もり、旧民有地のほうを不
当に高く評価しているものであり、恣意的に市に損害を与えているとい
うことは明白である。
(6) 当鑑定書に基づき契約を締結したことは、行政行為の実現であり、本
来、その政策の是非の議論自体があるべきだと思われるが、全くその政
策の議論が行われた事実はなく、また、この契約実行の金額の元となっ
たのが、この鑑定書なので、市の行為はずさんを超えて、悪意とまで言
えるものではないかと思料する。
2 事実の確認
本件監査に係る事実関係について、監査対象部局の説明を求めるなど監査
した結果は、次のとおりである。
(1) 浦安駅周辺整備
浦安駅周辺地区については、駅前交差点の混雑や駅前広場の狭隘化、バ
ス停留所の分散など、交通上の問題を抱えており、また、耐震化が進んで
いない建物が残るなど、解決しなければならない多くの課題がある。
しかしながら、これらの課題を一度に解決する市街地の再整備を実施す
るためには、莫大な事業費や多くの権利者との合意形成に長い時間を要す
ることから、具体的な事業に着手することができない状況となっていた。
そこで、平成 19 年3月に市が策定した「浦安駅周辺まちづくり取り組
み方針」では、交通結節機能の強化や多様な都市機能の導入などを基本に、
できるところから実行していくステップ・バイ・ステップ方式という事業
の進め方に関する基本的な考え方を取りまとめ、まず、ステップ1(バス
停留所「浦安駅前」の集約化及び広幅員の歩行者デッキの整備事業)の事
業に取り組むこととした。
この方針を基に、民間事業者を積極的に活用して円滑な事業推進を図る
こととし、平成 20 年度には事業協力提案者を公募により決定し、地権者
との話し合いを進めながらステップ1の事業化を目指してきたものであ
る。
(2) 不動産交換契約を行うことになった経緯
浦安駅周辺第一地区開発事業については、平成 19 年 3 月に策定した「浦
安駅周辺まちづくり取り組み方針」に基づき、民間活力の導入によるステ
ップ1事業の事業化に向け検討を進めていたが、リーマンショック以降、
経済状況が悪化したことから、再開発事業についても全国的に事業の実施
が見送られる状況となり、また、ステップ1事業においても事業資金の調
達が困難な状況にあった。
このような中、平成 21 年 12 月、民有地の権利者であるA氏及び株式会
社B社から、再開発事業として進めていくには、事業の見通しが不透明な
ことや、事業実施までに相当な期間がかかること、さらには土地等の資産
を単独で持ちたいとの考えのもと、民有地と市有地を交換してほしいとの
条件が示された。
市としても、猫実四丁目の土地は、やなぎ通りに面しており立地的にも
恵まれているなど、ステップ1事業の核となる土地であり、東西線浦安駅
前の再整備に必要不可欠な用地であるため、権利者の意向を踏まえ、交渉
を開始し合意に至ったことから、平成 25 年 11 月 13 日に覚書を締結し、
平成 26 年4月 24 日に不動産交換契約を締結したものである。
なお、交換契約に係る土地・建物の評価については、平成25年度に市が
行った不動産鑑定結果に基づき、市有地は6億6,600万円、民有地は5億
7,000万円とし、その差金9,600万円を相手方から市に納入してもらうこと
とした。
(3) 不動産交換契約の対象
不動産交換契約の対象となる不動産の概要は、次のとおりである。
ア 民有地
項 目 内 容
(土 地)
地番
地積 地目 公法上の規制
所有者
(建 物)
構造 用途 延床面積 建築年月日 所有者
浦安市猫実四丁目 561 番 2,6,7,14,18~21、562 番 1、645 番 2~4
838.20 ㎡
宅地(公簿・現況) 都市計画区域 商業地域
建ぺい率:80% 容積率:400% 準防火地域
A氏 借地権者:株式会社B社
鉄骨・鉄筋コンクリート造陸屋根9階建 店舗・事務所・共同住宅
2,921.12 ㎡
昭和 50 年4月1日 株式会社B社
1階~3階(合計:1,483.40 ㎡)と4階~9階(1,437.72
㎡)でそれぞれ区分所有している。
※建物の登記上、1階~3階と4階~9階を分けている が、所有はいずれも株式会社B社になっている。
イ 市有地
項 目 内 容
(土 地) 地番 地積
地目 公法上の規制
浦安市入船一丁目 46 番24、47 番1~3 2,000.00 ㎡
※対象地の地積は、登記簿謄本では 1,998 ㎡であるが、登 記所備付の地積測量図では 2,000 ㎡となっているため、 鑑定評価においては、登記所備付の実測図を基に査定し ている。
雑種地(公簿)・宅地(現況) 都市計画区域
商業地域
建ぺい率:80% 容積率:400% 防火地域
地区計画(美浜及び入船地区地区計画)
建築協定(浦安 AMC 地区(美浜・入船)建築協定)
(4) 覚書の締結から不動産の交換までの経緯
覚書の締結から不動産の交換までの経緯は、次のとおりである。
期 日 内 容
H25.11.13 ・覚書の締結(土地及び建物の交換に係る基本事項) H25.11.29 ・行政報告(平成 25 年浦安市議会第4回定例会)
浦安駅周辺再整備事業に伴う普通財産の交換に係る覚書の締 結について
H26.4.1 ・普通財産交換決議書
交換の理由:浦安駅周辺再整備に必要不可欠な用地を土地交換 により取得するため
H26.4.17 ・境界立会(入船一丁目)
第6自転車駐車場、NBF 新浦安タワー・MONA 新浦安サービスセ ンター
H26.4.24 ・不動産交換契約の締結 市とA氏及び株式会社B社 H26.4.24 ・公有財産異動報告書の提出
土地交換により取得した民有地について、都市整備部長から財 務部長に対し、報告書を提出
H26.4.24 ・浦安駅周辺再整備事業売払収入 A氏より 34,500,000 円 株式会社B社より 61,500,000 円 計 96,000,000 円 H26.4.30 ・不動産の引受
不動産交換契約第3条に基づき、民有地について、A氏及び株 式会社B社より不動産を引き受ける。
H26.6.20 ・不動産の引渡
不動産交換契約第3条に基づき、市有地について、A氏及び株 式会社B社に対し、不動産を引き渡す。
(5) 覚書の締結
平成 25 年 11 月 13 日に市とA氏及び株式会社B社との間で、土地及び
建物の交換に係る基本事項について締結した覚書の内容は、次のとおり
である。
◇市:甲、A氏:乙、株式会社B社:丙
項 目 内 容
第1条 ・甲が進めている浦安駅周辺再整備事業に伴い、甲が所有す る末記物件目録記載の土地(以下「甲土地」という。)と、 乙が所有し丙が借地権を有する末記物件目録記載の土地
(以下「乙土地」という。)及び丙の所有する末記物件目録 記載の建物(以下「丙建物」という。)を交換(以下「本件 交換」という。)することを、乙及び丙に対して約する。 第2条 ・本件交換契約は、平成 26 年 4 月 30 日までに締結する。た
だし、本件交換契約の締結は、甲において、同日までに、 本件交換に必要な予算の成立及び条例の改正につき、甲議 会の議決がなされることを条件とする。
第3条 ・本件交換契約に係る各目的物の評価については、甲が行っ た鑑定結果に従い、甲土地は 666,000 千円、乙土地及び丙 建物は併せて 570,000 千円とし、その差金は 96,000 千円と する。
※乙土地及び丙建物 570,000 千円の内訳
A氏が所有する土地及び株式会社B社の借地権が存する土 地: 551,000 千円
株式会社B社が所有する建物:19,000 千円
第4条 ・甲土地に関する、本件交換後の乙と丙の持ち分割合につい ては、財産評価基準書による借地権割合をもって、乙は 30/100、丙は 70/100 とする。なお、乙及び丙は、前条に規 定した、本件交換契約の際に生じる差金 96,000 千円につい ても、この割合をもって甲に対し支払う。
第5条 ・乙と丙は、本件交換後に乙と丙が所有する甲土地の開発に 際し、甲の公共公益施設等の整備に合理的範囲内で協力す る。
第6条 ・本覚書は、甲、乙及び丙の3者により締結されるものであ るが、本件交換契約は、甲と乙及び甲と丙の2者間におけ る個別契約2個で構成される。
第7条 ・甲、乙及び丙のいずれの責にも帰すことができない事由に より、本覚書の履行ができなくなったときは、甲、乙及び 丙は、各自、本覚書を解除できる。なお、甲、乙及び丙の いずれの責にも帰すことができない事由により、本覚書の 履行ができなくなった場合においては、甲、乙及び丙の各 当事者間において、違約金及び損害賠償等は発生しない。 第8条 ・本覚書に疑義が生じたとき、又は本覚書に定めのない事項
については、甲、乙及び丙が協議して定める。
(6) 不動産交換契約の概要
平成 26 年4月 24 日に、市とA氏及び株式会社B社がそれぞれ締結した
不動産交換契約の概要は、次のとおりである。
◇不動産交換契約の概要-1(
市:甲と、A氏:乙の契約)項 目 内 容
交換物件
(第1条)
・甲は、甲が進めている浦安駅周辺再整備事業に伴い、甲が 所有する下記土地(以下「甲土地」という。)の共有持分 10 分の 3(以下「甲持分」という。)と乙が所有する下記の土 地(以下「乙土地」という。)とを交換する。
甲の所有する土地(下記土地の共有持分 10 分の3。評価額 は、199,800,000 円とする。)
所在・地番:浦安市入船一丁目 46 番24、47 番1~3 地 目:雑種地
公簿面積:1,998.00 ㎡
乙の所有する土地(下記土地。評価額は、165,300,000 円と する。)
所在・地番:浦安市猫実四丁目 561 番 2、6、7、14、18~21、 562 番 1、645 番 2~4
地 目:宅地 公簿面積:838.20 ㎡ 交換差金
(第2条)
・乙は、前条に定める評価額の差額に従い、交換差金として 34,500,000 円を甲に支払う。
土地の引渡し
(第3条)
・乙は、平成 26 年4月 30 日までに、乙土地を、甲に引渡す。 甲は、平成 26 年6月 30 日までに、甲土地を、乙に引渡す。
※不動産交換契約における民有地については、契約後、速や かに市に引渡しを行うこととしたが、市有地については自 転車駐車場として利用しており、代替となる自転車駐車場 の整備及び移転のための時間が必要であったことから、引 き渡しの期限を6月 30 日とした。
交換差金の支 払
(第4条)
・乙は、第2条に定める交換差金を契約日までに、甲の発行 する納入通知書により遅滞なく甲に支払う。
了承事項
(第5条)
・甲土地については現状有姿での交換とし、乙は、甲土地が 隣地との境界が確認されていないことを予め了承した上 で、本交換に応ずる。なお、本交換は全て公簿面積による ものとし、実測面積との差異が生じても精算は行わない。
※土地の境界に関しては、不動産交換契約締結以前に、道路 管理者及び隣地に所在する民間企業の代表者と、現況図及 び求積図(実測)のとおり現地立会を行ったが、先の震災 によって境界が動いてしまっている可能性があるため、地 籍調査事業で行う境界確認作業の結果、変更となる場合が ある。
権利の抹消
(第6条)
・甲は、甲持分について、抵当権その他持分権の妨げとなる 権利が存する場合、第9条に基づき所有権移転登記を行う までに一切の妨げを取り除かなければならない。
・乙は、乙土地について、この契約締結日において既に存在 している株式会社B社の借地権及び同土地上の建物に対す る同社の所有権以外に、乙土地の所有権の妨げとなる権利が 存する場合、第9条に基づき所有権移転登記を行うまでに一 切の妨げを取り除かなければならない。
※市有地については、処分制限登記及び買戻特約登記が設定 されていた。処分制限登記は、公有水面埋立法第 27 条第1
項により、所有権、地上権、抵当権等の設定又は譲渡を禁 止するものであり、買戻特約登記は、土地の適正な利用を 担保するため、千葉県が土地を買い戻すことができる特約 である。
一方、民有地には、根抵当権が設定されていた。
浦安市財産規則第4条において、「予算執行者は、公有財産 とする目的をもって物件の購入、交換又は寄附の受納をしよ うとする場合において、当該物件に対し、質権、抵当権、借 地権その他物上負担があり、これを排除する必要があるとき は、その所有者又は権利者にこれを消滅させ、又はこれに関 し必要な措置を講じさせなければならない。」と規定されて いることから、交換時に、両者のこれらの制限を消滅させて おり、それを確認している。
禁止事項
(第7条)
・甲及び乙は、この契約締結後から第3条による物件の引渡 し前に次の行為をしてはならない。
(1)甲は甲土地に、乙は乙土地に、自己又は第三者の物件 を定着させ、又は付加させること。
(2)甲土地又は乙土地の形質を変更すること。 土地利用
(第8条)
・乙は、甲持分について、浦安市都市計画美浜及び入船地区 地区計画及び浦安市美浜・入船商業地区建築協定に適合す るように利用する。
・乙は、甲持分について、同土地の引渡し日から起算して、 3年以内に土地利用を図る。
※入船の土地を市が取得する際、千葉県企業庁との譲渡承認 の条件として、‘市から当該土地(入船の土地)の分譲を受 けたものは、3年以内に土地利用を図るものとする。’との 記載がある。
登記
(第9条)
・甲持分及び乙土地の所有権移転登記の手続は、甲が行う。 ただし、この登記手続に要する費用は、各々が取得する不 動産の分をそれぞれ甲・乙が負担する。
公租公課の負 担
(第 10 条)
・甲持分及び乙土地に対する第3条による各物件の引渡し前 の賦課期日に係る公租公課は、それぞれ甲・乙が負担する。
瑕疵担保責任
(第 11 条)
・甲及び乙は、相手方に対して引き渡した土地において、隠 れた瑕疵があるときは、各物件の引渡しの日から2年間に 限り担保の責を負う。
※双方でそれぞれ早期に土地利用を図る計画があることか ら、交渉の結果、期間を2年間と定める特約とした。 危険負担
(第 12 条)
・甲及び乙は、この契約の締結後から引渡期日までに、天変 地異等の不可抗力によって甲土地又は乙土地の全部又は一 部が滅失又は毀損した場合、その損失は、各物件の提供者 側が負担するものとし、被提供者側は、物件の評価額の減 額による交換差金の調整又は原状回復費用を請求すること ができる。
・前項の滅失又は毀損のため被提供者がこの契約の目的を達 することができない場合、被提供者側はこの契約を解除す ることができる。
契約に関する 紛争の解決
(第 13 条)
・この契約について第三者より甲又は乙に対して異議等の申 出があったときは、申出を受けた当事者がそれぞれ自己の 責任と負担において解決する。
収入印紙の負 担
(第 14 条)
・この契約に要する収入印紙の費用は、甲の負担とする。
※今回の不動産交換が、市が浦安駅周辺再整備のために必要 な用地を取得するために行ったものであるため、交渉の結 果、市が負担することとした。
契約外の事項
(第 15 条)
・この契約に疑義が生じたとき、又はこの契約に定めない事 項については、甲・乙協議して定める。
◇不動産交換契約の概要-2(
市:甲と、株式会社B社:乙の契約)項 目 内 容
交換物件
(第1条)
・甲と乙は、甲が進めている浦安駅周辺再整備事業に伴い、 甲が所有する下記土地(以下「甲土地」という。)の共有持 分 10 分の7(以下「甲持分」という。)と、乙が所有する 下記の建物(以下「乙建物」という。)、及びA氏が所有す る下記の土地(以下「乙土地」という。)に関して乙が有す る借地権(以下「本件借地権」という。)とを交換する。 甲の所有する土地(下記土地の共有持分 10 分の7。評価額 は、466,200,000 円とする。)
所在・地番:浦安市入船一丁目 46 番24、47 番1~3 地 目:雑種地
公簿面積:1,998.00 ㎡
下記土地の乙の借地権(評価額は、385,700,000 円とする。) 所在・地番:浦安市猫実四丁目 561 番 2、6、7、14、18~21、
562 番 1、645 番 2~4 地 目:宅地
公簿面積:838.20 ㎡
乙の所有する建物(評価額は、19,000,000 円とする。) 所 在:浦安市猫実四丁目 562 番 1 の 1、1 の 2 構 造:鉄骨鉄筋コンクリート造陸屋根 9 階建 延床面積:2,921.12 ㎡
交換差金
(第2条)
・乙は、前条に定める評価額の差額に従い、交換差金として 61,500,000 円を甲に支払う。
不動産の引渡 し
(第3条)
・乙は、平成 26 年4月 30 日までに、乙土地及び乙建物を、 甲に引渡す。甲は、平成 26 年6月 30 日までに、甲土地を、 乙に引渡す。
権利の抹消
(第6条)
・甲は、甲持分について、抵当権その他持分権の妨げとなる 権利が存する場合、第9条に基づき所有権移転登記を行う までに一切の妨げを取り除かなければならない。
・乙は、乙建物及び本件借地権について、乙建物の所有権及 び本件借地権の妨げとなる権利が存する場合、第9条に基づ き所有権移転登記を行うまでに一切の妨げを取り除かなけ ればならない。
禁止事項
(第7条)
・甲及び乙は、この契約締結後から第3条による物件の引渡 し前に次の行為をしてはならない。
(1)甲は甲土地に、乙は乙土地及び乙建物に、自己又は第三 者の物件を新たに定着させ、又は付加させること。 (2)甲土地又は乙土地及び乙建物の形質を変更すること。 登記
(第9条)
・甲持分及び乙建物の所有権移転登記の手続は、甲が行う。 ただし、この登記手続に要する費用は、各々が取得する不 動産の分をそれぞれ甲・乙が負担する。
公租公課の負 担
(第 10 条)
・甲持分及び乙建物に対する第3条による各物件の引渡し前 の賦課期日に係る公租公課は、それぞれ甲・乙が負担する。
瑕疵担保責任
(第 11 条)
・甲及び乙は、相手方に対して引き渡した土地又は建物にお いて、隠れた瑕疵があるときは、各物件の引渡しの日から 2年間に限り担保の責を負う。
危険負担
(第 12 条)
・甲及び乙は、この契約の締結後から引渡しの日までに、天 変地異等の不可抗力によって甲土地又は乙建物の全部又は 一部が滅失又は毀損した場合、その損失は、各物件の提供
者側が負担するものとし、被提供者側は、物件の評価額の 減額による交換差金の調整又は原状回復費用を請求するこ とができる。
・前項の滅失又は毀損のため被提供者がこの契約の目的を達 することができない場合、被提供者側はこの契約を解除す ることができる。
第4条、第5、 第8条、第 13 条~15 条
※第4条、第5条、第8条及び第 13 条から第 15 条について は、市とA氏の契約と同じ内容である。
(7) 市有地の位置付け等
ア 千葉県及び千葉県企業庁との譲渡許可・譲渡承認に係る経緯
市有地は、県と協議・調整し、譲渡許可・譲渡承認を得て、東西線
浦安駅前再整備のための代替地として市が民間事業者から取得した用
地である。千葉県及び千葉県企業庁との譲渡許可・譲渡承認に係る経
緯は、次のとおりである。
期 日 内 容
H4.3.16 ・千葉県知事に対し、入船一丁目の土地について、「公有水面埋 立地の譲渡許可について(申請)」を提出
譲渡人:株式会社長谷工不動産 株式会社浦安中央開発
株式会社長谷工コーポレーション(上記2社代理人) 譲受人:浦安市
1 譲渡金額 481,920,000 円 2 譲渡理由
東西線浦安駅前は、再整備を進めていく上で不可欠な公共用 地が極めて少ないため、土地の高度利用だけで再整備を図るこ とは非常に困難な状況にある。
そこで、東西線浦安駅前の民有地の一部を移転するための代 替用地の確保が必要であると考え、新浦安駅前の商業・業務地 区の開発に伴う協議の中で、開発事業者と協議を重ねた結果、 昭和 60 年 12 月に新浦安駅前の 2,000 ㎡の代替用地の確保及び 市への譲渡について、基本的な合意がなされた。
ついては、市では、東西線浦安駅周辺の再整備構想の策定を 進めるとともに、代替地を取得して東西線浦安駅周辺の地権者
や事業者と話し合いを進め、再整備の具体化に向けた事業展開 を図っていきたいと考えているものである。
3 譲渡にあたっての確約事項
(1) 市は、本件土地を最終利用者に譲渡する場合は、事前に 千葉県企業庁の譲渡承認及び埋立免許権者の譲渡許可を受 けることとする。
(2) 市は、本件土地を最終利用者に譲渡する場合は、譲渡の 相手方に対し、下記の条件を設定することとする。
① 市から土地譲渡を受けるものは、土地取得後3年以内 に事業(営業)を開始する。
② 市から土地譲渡を受けるものが、当該土地に関する権 利の設定又は譲渡を行う場合は、事前に千葉県企業庁の 譲渡承認及び埋立免許権者の譲渡許可を受ける。
③ 市から土地譲渡を受けるものが、上記①、②に違反し た時は、市が当該土地の買戻しをする旨の買戻特約(期 間 10 年)を付するものとし、土地譲渡を受けるものは、 買戻特約登記の設定に協力する。
H4.3.23 ・千葉県企業庁長に対し、入船一丁目の土地について、「公有水 面埋立地の譲渡許可について(申請)」を提出
譲渡人:株式会社長谷工不動産 株式会社浦安中央開発
株式会社長谷工コーポレーション(上記2社代理人) 譲受人:浦安市
1 譲渡金額 481,920,000 円
H4.3.23 ・千葉県企業庁長より「公有水面埋立地の第3者譲渡について(承 認)」通知
1 承認条件
(1) 譲受人は、譲受けた土地を市が実施する東西線浦安駅広 場再開発整備事業の代替地のみに使用するものとし、他の 用途には使用できないものとする。
また、その土地利用は、浦安市京葉線新浦安駅周辺整備 計画(商業地域)に適合するものとする。
(2) 譲受人が、譲受けた土地を最終需要者のみに譲渡するも のとし、その場合は事前に、土地利用計画、価格等につい て企業庁の承認を得ること。
(3) 譲渡人は上記(1)及び(2)を担保するため、譲渡した土地 の買戻を行う旨の買戻特約(10 年間)を登記すること。
また、譲渡人は、買戻権者としての地位を無償で当庁へ 譲渡するものとし、その登記に協力すること。
(4) 譲受人から当該土地の分譲を受けたものは、3年以内に 土地利用を図るものとする。
ただし、事前に当庁の承認を得た場合は、この限りでは ない。
(5) 譲受人から当該土地の分譲を受けたものが、当該土地に 権利を設定、譲渡する場合は、事前に当庁の承認を得るこ ととともに、埋立免許権者の許可を得ること。
(6) 譲受人は、上記(4)及び(5)を担保するため、譲渡した土 地の買戻を行う旨の買戻特約(10 年間)を登記すること。 また、譲受人から譲渡を受けたものは、当該登記に協力 するものとする。
H4.3.30 ・埋立免許権者 千葉県知事より所有権譲渡許可通知 1 許可条件
(1) 譲受人は、当該土地を商業業務用地に供するものとする。 (2) 譲受人は、当該土地に関する権利の譲渡を行う場合は、
最終需要者とし、埋立免許権者の許可を受けなければならな い。
H4.3.30 ・千葉県土木部長より「公有水面埋立地の権利譲渡許可について」 通知
1 報告事項
東西線浦安駅前広場再整備事業について、平成3年度から事 業が修了するまでの間、当該年度事業計画及び前年度事業結果 2 報告期限
毎年4月 30 日
H4.3.31 ・市と株式会社長谷工不動産、株式会社浦安中央開発、株式会社 長谷工コーポレーション(上記2社代理人)とで土地売買契約 締結
H14.5.31 ・市長より千葉県企業庁長に対し、「承認条件の一時的緩和につ いて」依頼
(内容)
譲渡を受けた入船一丁目の土地について、新浦安駅周辺の放 置自転車対策として、新浦安駅前複合施設(自転車駐車場も含 む)が平成 18 年度に整備されるまでの間、暫定的に市営の自 転車駐車場として利用するため、承認条件の一時的な緩和を依 頼した。
H14.6.13 ・千葉県企業庁長より市長に対し、「東西線浦安駅広場再開発整 備事業代替地に係る土地利用について」(承認)通知
1 自転車駐車場としての使用は、新浦安駅前複合施設が整備さ れるまでの間とする。
2 新浦安駅前複合施設を整備されるまでに東西線浦安駅広場 再開発整備事業の代替地として必要になった場合は、これを優 先させるものとする。
H25.9.26 ・市長より埋立免許権者 千葉県知事に対し、「埋立地に関する 処分制限登記の抹消について(依頼)」
H25.10.21 ・埋立免許権者 千葉県知事より市長に対し、「埋立地に関する 処分制限登記の抹消について(通知)」
H26.2.28 ・市長より千葉県企業庁長に対し、「買戻特約登記の抹消につい て(申請)」
1 買戻特約の期間
平成 14 年3月 31 日まで 2 土地の現況
自転車駐車場
※新浦安第6自転車駐車場 収容台数:1600 台
H26.2.28 ・譲渡人(市長)及び譲受人(A氏・株式会社B社)より千葉県 企業庁長に対し、「浦安市入船一丁目 46 番 24 外3筆の譲渡に ついて(申請)」
1 譲渡目的
浦安市東西線浦安駅周辺再整備事業の代替地として譲渡 2 譲受人の土地利用計画
土地取得後、3年以内に自ら建物を建設し、「美浜及び入船 地区地区計画(商業・業務用地)」に適合する商業施設用地と して利用を開始する。
3 譲渡金額
666,000,000 円(鑑定評価額)
4 平成4年3月 23 日付け企地業第 409 号の「承認条件」のう ち、下記(1)(2)の条件については、抵当権等の物上負担のない 土地の代替地として譲渡する土地であり、買戻特約が付いてい ると譲受人の理解が得られず、交換契約の締結に支障があるこ とから、免除願いたい。なお、譲受人が3年以内に適正な土地 利用を図ることは、下記【理由】の①~③により担保する。 (1) 市から当該土地の分譲を受けたものが、当該土地に権利
を設定、譲渡する場合は事前に企業庁の承認を得るととも に埋立免許権者(千葉県知事)の許可を得ること。
(2) 3年以内の土地利用及び権利の設定等の承認を担保する ため、市は譲渡した土地の買戻特約(10 年間)を登記する こと。また、市から譲渡を受けたものは、当該登記に協力 するものとする。
【理由】
① 譲受人の土地利用は、「美浜及び入船地区地区計画」で制 限され、市の開発許可にもかかることから、企業庁の土地 利用計画(埋立地の用途)は担保されるものであること。
② 同地区計画に適合する商業施設用地として、譲受人自ら が3年以内に土地利用を図ることを契約書の特約とするこ と。
③ 譲受人は、所得税法第 58 条(固定資産の交換の場合の譲 渡所得の特例)の適用を受けるためには、交換の日の属す る年分の確定申告書の提出時限までに、譲渡の直前の用途 と同一の用途に供したことが見てとれる現場の建築着工状 況とする必要があるため、この期間内に建築工事に着手す る予定となっていること。
5 譲渡理由
市では、東西線浦安駅周辺再整備事業のための代替地とし て、京葉線新浦安駅の当該用地 2,000 ㎡について、平成4年3 月 23 日付けで企業庁から第三者譲渡の承認を得て取得した。
同事業については、平成 19 年3月に策定した「浦安駅周辺 まちづくり取り組み方針」に基づき、浦安駅周辺再整備におい て最も重要な整備地区の事業化に向けて取り組んでいるとこ ろであり、権利者と取得に向けた交渉を重ねてきた。
先般、当該地区に必要不可欠な用地の権利者との交渉の結 果、土地交換による用地の取得について、基本合意に至ったこ とから、平成 25 年 11 月 13 日付けで、覚書を締結したところ である。
ついては、市では東西線浦安駅周辺再整備事業を進めるた め、当該用地を土地交換により譲渡し、今後の再整備の具体化 に向け事業展開を図っていきたいと考えており、土地の譲渡承 認について申請するものである。
H26.3.25 ・千葉県企業庁長より譲渡人(市長)及び譲受人(A氏・株式会 社B社)に対し、「浦安市入船一丁目 46 番 24 外3筆の譲渡に ついて(承認)」通知
イ 都市計画美浜及び入船地区地区計画の概要 (平成 11 年8月 27 日告示)
市有地を含む新浦安駅周辺地区においては、すみよい街づくりを推進
するため地区計画決定がされており、土地利用や建物の建設にあたって
は、様々な制限が設けられている。
地区計画の概要は、次のとおりである。
※地区計画:地区独自にまちづくりのきめ細かなルールを定める都市計画の制度 で、建物の用途・形態・大きさなどをその地区ごとによりきめ細か な制限をするもの。
項 目 内 容
1 名称 美浜及び入船地区地区計画 2 面積 約 18.9ha
3 地区計画の目標 本区域は、JR京葉線新浦安駅の開設に伴い、道路・広場等 の公共施設と住宅の整備が行われており、今後は市の新都心と して、高度利用が見込まれる地区である。
このため、地区計画の策定により、適正かつ合理的な土地利 用を図り、健全な都市環境を形成、保持していくことを目標と し、個性豊かで魅力ある街並みとなるように、都市景観に配慮 した公共施設及び建築物等の整備を行うものである。
4 土地利用の方針 新都心としての活力ある商業・業務地区と良好な都市型住宅 地の形成を図り、かつ災害に強い街づくりを計画的に推進して いくために、土地利用の方針を以下のように定める。
(1) 「商業・業務街区」は、店舗、事務所、宿泊施設、文化 施設等を導入して土地の高度利用を図り、にぎわいのある 都心としての整備を図る。
(2) 「住宅街区」は、共同住宅と関連コミュニティ施設等を備 えた快適な都市生活の場としての整備を図る。
(3) 「商住併存街区」は、店舗や事務所と共同住宅が併存し、 快適で、にぎわいのある街区としての整備を図る。
5 建築物等の整備方針 新都心としての活力ある商業・業務地区と良好な都市型住宅 地の形成を図り、防災及び環境保全を配慮した土地の高度利用 を推進するとともに安全で快適な歩行者空間を確保し、魅力あ る都市景観を形成していくため、次に掲げる規制・誘導を行い、 調和のとれた環境づくりを図る。
(1) 建築物の用途の制限
(2) 建築物の敷地面積の最低限度 (3) 壁面の位置の制限
(4) 建築物の高さの最低限度 (5) 建築物の形態又は意匠の制限 (6) かき又はさくの構造の制限 (7) 建築物の建築面積の最低限度 6 建築物等の用途の
制限
商業・業務 街区(10.7ha)
当街区内に建築できるものは、次に掲げるものとする。ただし、風 俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和 23 年法律第 122 号)第2条第6項第1~6号に規定する営業の用に供するものは 除く。
(1) 事務所
(2) 物品販売業を営む店舗、百貨店、マーケット又は飲食店 (3) 理髪店、美容院、貸衣裳屋、貸本屋その他これらに類するもの (4) 料理店、キャバレー、舞踏場その他これらに類するもの (5) ホテル又は旅館
(6) まあじゃん屋、ぱちんこ屋、射的場その他これらに類するもの (7) 劇場、映画館、演芸場、観覧場、スタジオ
(8) ボーリング場、スケート場、水泳場又はスポーツ練習施設 (9) 集会場、展示場
(10) 学校、図書館その他これらに類するもの
(11) 学習塾、華道教室、囲碁教室その他これらに類するもの (12) 病院、診療所又はマッサージ治療業その他の施術所 (13) 公衆浴場
(14) 原動機を使用し自家販売のために食品製造業を営むパン屋、米 屋、豆腐屋、菓子屋その他これらに類するもの又は美術品、工芸 品を製作するためのアトリエ、工房
(15) 倉庫(事務所、店舗等に付属するものとし、倉庫業を営む倉庫 を除く)
(16) 車庫
(17) 市長が街区及び周辺の環境保全に支障がないと特に認めたもの 又は公益上必要と認めたもの
7 敷地面積の最低限度 500 ㎡
8 壁面の位置の制限 建築物の壁、若しくはこれに代わる柱の面の後退距離は、次 に掲げるとおりとする。
(1) 1号壁面線においては、道路境界線から5m以上とする。 9 建築物の高さの最
低限度
建築物の高さの最低限度は9mとする。
10 建築物の形態又 は意匠の制限
建築物の外壁若しくはこれに代わる柱の色彩は、周辺環境に 調和した落ちつきのある色調とする。
11 かき又はさくの 構造の制限
建築物に付属する門又はへいの構造は、いけがき若しくはフ ェンス、鉄さく等透視可能なものとし、ブロック又はこれに類 するものは設置してはならない。ただし、フェンス等の基礎で 前面道路面からの高さが 60 ㎝以下のもの、若しくは門柱にあっ てはこの限りではない。
市有地は、「商業・業務街区」に該当しており、集合住宅が建設ができ
ないことや建物の壁面位置の後退(道路境界線から5メートル以上の後
退)などの制限がある。
また、当該地域においては、「浦安市美浜・入船商業地区建築協定」も
定められている。この建築協定では、建築物に関する諸制限(敷地の制限・
位置の制限・建築物の高さの制限・垣、さく等の構造の制限・建築物の用
途の制限等)が設けられており、内容は上記の地区計画に準ずるものとな
っている
ウ 市有地の今後の土地利用
平成 25 年 11 月 13 日に締結した土地及び建物の交換に係る基本事項
に関する覚書において、入船一丁目の土地の開発にあたり、A氏及び株
式会社B社は、市の公共公益施設等の整備に合理的範囲内で協力するこ
とがうたわれており、現在、新浦安駅前という立地を踏まえ、駅前にふ
さわしい文化・芸術の拠点として、音楽ホールや文化や芸術に関し多目
的に利用できるホールなどを視野に検討を進めているとのことである。
東西線浦安駅前再整備に併せ、新浦安駅周辺での新たな土地利用に際
しても、本市のまちづくりに寄与した利用が図られることになっている。
(8) 不動産鑑定評価
ア 不動産鑑定評価業務
市は、平成 25 年度において、浦安駅前再整備の第一地区の事業化に
向けて、権利者との合意形成を図るため、その核となる民有地及び市有
地について、資産評価を行っている。
不動産鑑定評価業務の概要は、次のとおりである。
項 目 内 容
Ⅰ 名 称 浦安駅周辺第一地区用地取得等業務委託
Ⅱ 業務内容 1 用地取得等に関する交渉補助
(1) 権利者意向調査及び用地交渉補助等 (2) 報告書作成
2 土地・建物鑑定評価
(1) 鑑定評価の基準となる年月日 平成 25 年6月 10 日
(2) 鑑定評価によって求められるべき価格
鑑定評価によって求められるべき価格は、次の各号に掲げ る条件を満たした価格とすること。
ア 評価対象地の正常価格であること。
イ 評価対象地の個別的要因については、次の(イ)の条件によ ること。
(ア)地形・形状・間口・奥行・高低その他の条件を考慮した 価格であること。
(イ)上記(ア)に掲げる個別的要因を考慮しない標準画地と しての価格であること。
ウ 価格対象地に所有権以外の権利又は、建物その他の物件が 存在するときは当該権利者又は当該建物その他の物件が存在 しないものとしての評価であること。
エ 事業の執行が予定されることにより、当該価格対象地の価 格が下落したと認められるときは、当該事業の影響がなかっ たものとしての価格であること。
オ 都市計画区域内においては、地価公示法による公示価格を 基準とし、相互の価格を明らかにした価格であること。 (3) 鑑定評価報告書記載上の留意事項
鑑定評価額の決定理由については、当該評価額が決定され るに至った経過及び理由を納得できるように記載し、必要に応 じて採用した資料、鑑定評価の手順等に関する事項を明らかに すること。
(4) 再鑑定評価又は補完等
この仕様による鑑定評価条件等に適合した鑑定評価を行わ なかった場合には、再鑑定評価を求め、又は鑑定評価の決定
の理由の不備の補完若しくは採用した評価に関する資料、鑑 定評価の手順等に関する事項の追加を求めることがある。
Ⅲ 委託期間 平成 25 年6月3日~平成 25 年9月 30 日
Ⅳ 契約金額 2,898,000 円
Ⅴ 委託先 ㈱新日本不動産鑑定所
イ 不動産鑑定士
(ア) 不動産鑑定士は、 「不動産の鑑定評価に関する法律) 」 (昭和 38 年
法律第 152 号)に基づく、唯一の不動産の鑑定評価を行うことがで
きる(同法第 36 条‘不動産鑑定士でない者等による鑑定評価の禁
止’)国家資格を有するものであり、同法第5条には、‘不動産鑑定
士の責務’として「不動産鑑定士は、良心に従い、誠実に第3条に
規定する業務(以下「鑑定評価等業務」という。)を行うとともに、
不動産鑑定士の信用を傷つけるような行為をしてはならない。 」と規
定されている。
また、同法第 40 条には、 ‘不当な鑑定評価等についての懲戒処分’
として、 「国土交通大臣は、不動産鑑定士が、故意に、不当な不動産
の鑑定評価その他鑑定評価等業務に関する不正又は著しく不当な行
為を行つたときは、懲戒処分として、一年以内の期間を定めて鑑定
評価等業務を行うことを禁止し、又はその不動産鑑定士の登録を消
除することができる。 」と規定されている。
(イ) 国土交通省が定めた不動産鑑定士が準拠すべき不動産鑑定評価の
実務指針である「不動産鑑定評価基準」においても、
「 不動産の鑑定評価は、その対象である不動産の経済価値を判定
し、これを貨幣額をもって表示することである。それは、この社
会における一連の価格秩序の中で、その不動産の価格及び賃料が
どのような所に位するかを指摘することであって、
(1) 鑑定評価の対象となる不動産の的確な認識の上に、
(2) 必要とする関係資料を十分に収集して、これを整理し、
(3) 不動産の価格を形成する要因及び不動産の価格に関する諸原
則についての十分な理解のもとに、
(4) 鑑定評価の手法を駆使して、その間に、
(5) 既に収集し、整理されている関連諸資料を具体的に分析して、
対象不動産に及ぼす自然的、社会的、経済的及び行政的な要因
の影響を判断し、
(6) 対象不動産の経済的価値に関する最終判断に到達し、これを
貨幣額をもって表示するものである。
この判断の当否は、これら各段階のそれぞれについての不動
産鑑定士の能力の如何及びその能力の行使の誠実さの如何に係
るものであり、また、必要な関連諸資料の収集整理の適否及び
これらの諸資料の分析解釈の到達の程度に依存するものである。
したがって、鑑定評価は、高度な知識と豊富な経験及び的確な
判断力を持ち、さらに、これらが有機的かつ総合的に発揮でき
る練達堪能
(※熟練して深くその道に通じていること)な専門家に
よってなされるとき、初めて合理的であって、客観的に論証で
きるものとなるのである。
不動産の鑑定評価とは、現実の社会経済情勢の下で合理的と
考えられる市場で形成されるであろう市場価値を表示する適正
な価格を、不動産鑑定士が的確に把握する作業に代表されるよ
うに、練達堪能な専門家によって初めて可能な仕事であるから、
このような意味において、不動産の鑑定評価とは、不動産の価
格に関する専門家の判断であり、意見であるといってよいであ
ろう。 」
また、「不動産鑑定士の責務」として、
「 不動産鑑定士は、不動産の鑑定評価を担当する者として、十
分に能力のある専門家としての地位を不動産の鑑定評価に関
する法律によって認められ、付与されるものである。したがっ
て、不動産鑑定士は、不動産の鑑定評価の社会的公共的意義を
理解し、その責務を自覚し、的確かつ誠実な鑑定評価活動の実
践をもって、社会一般の信頼と期待に報いなければならない。」
とされている。
今回、市が委託した不動産鑑定評価業務については、株式会社新
日本不動産鑑定所の代表取締役であり、公益社団法人日本不動産鑑
定士協会連合会会員である不動産鑑定士が行っている。
同鑑定士は、近隣自治体の都市計画審議会委員や日本不動産鑑定
士協会連合会において多くの役職を経験しており、豊富な知見を有
する不動産鑑定士である。
また、本市の旧市街地再整備事業等において多数の不動産鑑定評
価も行っている不動産鑑定士である。
ウ 不動産鑑定評価基準
不動産鑑定評価にあたっては、不動産鑑定士は、国土交通省が定めた
「不動産鑑定評価基準」に基づき行うこととされている。
不動産鑑定評価基準には、
総論
第1章 不動産鑑定評価に関する基本的考察
第1節 不動産とその価格
第2節 不動産とその価格の特徴
第3節 不動産の鑑定評価
第4節 不動産鑑定士の責務
第2章 不動産の種別及び類型
第1節 不動産の種別
第2節 不動産の類型
第3章 不動産の価格を構成する要因
第1節 一般的要因
第2節 地域要因
第3節 個別的要因
第4章 不動産の価格に関する諸原則
第5章 鑑定評価の基本的事項
第1節 対象不動産の確定
第2節 価格時点の確定
第3節 鑑定評価によって求める価格又は賃料の種類の確定
第6章 地域分析及び個別分析
第1節 地域分析
第2節 個別分析
第7章 鑑定評価の方式
第1節 価格を求める鑑定評価の手法
Ⅰ 試算価格を求める場合の一般的留意事項
1 事例の収集及び選択
2 事情補正
3 時点修正
4 地域要因の比較及び個別要因の比較
Ⅱ 原価法
1 適用方法
(1) 再調達原価の意義
(2) 再調達原価を求める方法
2 減価修正
(1) 減価の要因
(2) 減価修正の方法
Ⅲ 取引事例比較法
1 適用方法
(1) 事例の収集及び選択
(2) 事例補正及び時点修正
(3) 地域要因の比較及び個別的要因の比較
Ⅳ 収益還元法
1 収益価格を求める方法
2 適用方法
第2節 賃料を求める鑑定評価の手法
第8章 鑑定評価の手順
第1節 鑑定評価の基本的事項の確定
第2節 依頼者、提出先等及び利害関係等の確認
第3節 処理計画の策定
第4節 対象不動産の確認
第5節 資料の収集及び整理
第6節 資料の検討及び価格形成要因の分析
第7節 鑑定評価の手法の適用
第8節 試算価格又は試算賃料の調整
Ⅰ 各試算価格又は試算賃料の再吟味
Ⅱ 各試算価格又は試算賃料が有する説得力に係る判断
第9節 鑑定評価額の決定
第 10 節 鑑定評価報告書の作成
第9章 鑑定評価報告書
第1節 鑑定評価報告書の作成指針
第2節 記載事項
第3節 附属資料
などが記載されている。
エ 不動産鑑定評価の概要
平成 25 年度において市が行った「浦安駅周辺第一地区用地取得等業
務委託」による、不動産鑑定評価の概要は次のとおりである。
(ア) 民有地の不動産鑑定評価の概要
項 目 内 容
1 不動産鑑定 評価額
570,000,000 円
(内訳)土地:551,000,000 円(657,000 円/㎡) 建物: 19,000,000 円
2 対象不動産 土地:浦安市猫実四丁目 561 番 2,6,7,14,18~21、562 番 1、645 番 2~4
838.20 ㎡
建物:(構造)鉄骨・鉄筋コンクリート造陸屋根9階建
(用途)店舗・事務所・共同住宅
(床面積)延 2,921.12 ㎡(登記簿記載面積) 昭和 50 年4月1日新築
3 対象不動産 の権利関係 等
対象不動産の権利関係:所有権 種 別:商業地
類 型:自用の建物及びその敷地 4 価格の種類 正常価格
※市場性を有する不動産について、現実の社会経済情勢の下で合理 的と考えられる条件を満たす市場で形成されるであろう市場価 値を表示する適正な価格
5 価格時点 平成 25 年6月 10 日 6 鑑定日 平成 25 年8月8日 7 対象不動産
の確定
1 付加条件
当該建物は価格時点現在、一部賃貸に供されているが、賃貸 人は既に立ち退くことが決定しているので、鑑定評価にあたっ ては賃貸人が立ち退いた後に売買が行われるものとし、自用の 建物及びその敷地として評価する。
8 鑑定評価額 決定の理由 の要旨
【価格形成要因の分析】 1 一般的要因
(1) 地価動向
市の地価動向については、住宅地、商業地とも下落幅は縮小 している。工業地については、下げ止まりしたものと判断する。
(価格変動率:平成 24.1~25.1)平成 25 年地価公示 住宅地 商業地 工業地
▲2.7% ▲2.9% 0.0% 2 地域分析
(1) 近隣地域の状況
ア 不動産取引の状況
近隣地域及び同一受給圏内の類似地区における幹線道路 沿いの土地取引は殆どない状態である。
イ 標準的画地
対象不動産が北側で接面する幅員 25mの県道沿い、地籍 約 500 ㎡程度の中間画地(間口 20m、奥行 25m 長方形)
※標準的画地:対象不動産の属する地域における標準的な使 われ方をしている土地
ウ 標準的使用
店舗・事務所付共同住宅
エ 近隣地域の地価の水準とその動向
近隣地域又は同一需給圏内の類似地域における地価公示 価格、基準地価格、取引事例価格、売地例価格、世評価格及 び不動産取引の動向等から総合的に勘案すると近隣地域内 の 500 ㎡程度の住宅の地価水準としては㎡あたり、645,000 円であり、その動向としては微減傾向にあるものと判断し た。
3 個別分析 (1) 土地の状況
ア 土地の最有効使用の判定
対象地周辺の利用状況、公法上の規制、敷地規模等から、 対象不動産の最有効使用の用途を店舗併用共同住宅地と判断 した。
イ 同一需給圏における対象地の競争力の程度
近隣地域の標準的使用、対象地の規模、形状、周辺の利用 状況からみて、対象地と類似の土地に比較して需要及び競争 力は普通程度のものと判断した。
(2) 建物の状況
ア 1 階~3階は店舗・事務所、4階~9階までは集合住宅と して使用され、また、3階の屋上部分は1階接面道路からス ロープで上る駐車場となっている。
現況建物としては、建物の大部分において空室の期間が長 く、その間の維持管理は積極的になされておらず、また、東 日本大震災の影響も含め建物の耐用年数を短縮している。 (3) 建物の維持管理の状況
当該建物の維持管理の状況は劣るものである。
(4) 対象不動産に係わる市場の特性 ア 同一需給圏の判定
同一需給圏、すなわち対象不動産と代替・競争の関係が成 立する不動産の存する圏域は、浦安市内の駅周辺の商業地域 及び幹線道路沿いに存する商業地域と判定される。特に、近 隣地域と価格牽連性の強い地域は、やなぎ通り沿いに存する 路線商業地と判定される。
イ 同一需給圏における市場の需給動向
浦安市においては、先の東日本大震災の影響を受けて不動 産取引は少ない。特に、マンション用地又は事業用地等の大 規模画地、商業地における土地の需要は非常に少ない。平成 24 年において、浦安市内における新築分譲マンションの販売 も皆無な状況である。浦安市内において事業用地を需要する 場合は、土地の個別性に非常に左右されるものと判断される が、近年においては地震の影響も収まりつつあり需要はやや 持ち直し傾向の気運にある。
(5) 複合不動産としての最有効使用の判定
対象不動産は、近隣地域の標準的使用とほぼ同様の仕様であ り、近隣地域の今後の動向等も総合的に勘案すれば、対象不動 産は、現況において最有効使用の状態にあるものと判断した。 9 評価 (1) 近隣地域における地価の変動率の査定
近隣地域の地価の変動率は、近隣地域及び近隣地域と同様 の地価変動過程を経たと判断される同一需給圏内の類似地域 における地価公示価格、基準地価格等を総合的に勘案して決 定した。
公示地 浦安5-3 公示価格 年間変動率 猫実四丁目 658 番 1 外 〔猫実4-6-39〕地積:472 ㎡
平成 22 年1月1日 460,000/㎡ ▲12.9% 平成 23 年1月1日 448,000/㎡ ▲2.6% 平成 24 年1月1日 428,000/㎡ ▲4.5% 平成 25 年1月1日 415,000/㎡ ▲3.0% 公示価格等から平成 25 年1月1日から価格時点までの変動 率は、-0.8%と推定した。
(2) 鑑定評価方式の適用と鑑定評価額の決定
本件鑑定評価は、自用の建物及びその敷地の価格を求めるも のであることから、原価法及び収益還元法を適用して求めた各