長野市監査委員告示第11号
地 方 自 治 法 第 1 9 9 条 第 1 項 、 第 2 項 及 び 第 4 項 の 規 定 に よ り 、 定 期 監 査 を 実 施 し ま し た の で 、 同 条 第 9 項 の 規 定 に よ り 、 そ の 結 果 を 次 の と お り 公表します。
平成16年12月3日
長 野 市 監 査 委 員 戸 谷 修 一 同 高 波 謙 二 同 伊 藤 治 通 同 田 中 健
第 1 監 査 の 対 象 及 び 期 間
監査の対象及び期間は、次表のとおりである。
対 象 期 間
総務部
芹田連絡所、吉田連絡所 教育委員会
鍋 屋 田 小 学 校 、 加 茂 小 学 校 、 緑 ヶ 丘 小 学 校 、 裾 花 小 学 校 、 柳 原 小 学 校 、 徳 間 小 学 校 、 安 茂 里 小 学 校 、 通 明 小 学 校 、 寺 尾 小 学 校 、 真 島 小 学 校 、 七 二 会 小 学 校 、 柳 町 中 学 校 、 東 部 中 学 校 、 更 北 中 学 校 、 篠 ノ 井 東 中 学 校 、 更 北 中 学 校 、 広 徳 中 学 校
平成16年9月17日から 平成16年11月26日まで
総務部
庶 務 課 、 職 員 課 、 職 員 研 修 所 、 情 報 政 策 課 、 危 機 管 理 防 災 課、検査課、地域振興課、長野市民会館
財政部
財政課、契約課、管財課、市民税課、資産税課、収納課 保健福祉部
厚生 課 、高 齢者 福 祉課 、介 護 保険 課、 障 害福 祉課 、 児童 福 祉 課、保育課、人権同和対策課
長野市保健所
総務課、健康課、生活衛生課、衛生検査課 公平委員会事務局
平成16年9月24日から 平成16年11月26日まで
第 2 監 査 の 方 法
平成16年度の財務に関する事務の執行等について、あらかじめ提出を求めた監査 資料に基づき、関係職員からの説明を聴取するとともに、抽出による書類監査を実 施した。
監査に当たっては、その事務が関係法令に則り適正かつ効率的に執行されている かどうかを主眼として、また、現金の取扱い及び備品の管理状況については、抽出 による実地監査を実施した。
1 監査項目
( 1) 予算の執行に関する事務 ( 2) 収入に関する事務
( 3) 支出に関する事務 ( 4) 契約に関する事務 ( 5) 財産管理に関する事務
第 3 監 査 の 結 果
財務に関する事務の執行等については、一部に検討・改善を要する事例が見受け られたが、おおむね適正かつ効率的に執行されているものと認められた。
なお、検討・改善を要する事例及びそれらについての意見は、次のとおりである。 その他軽微な指摘事項については、口頭で留意又は改善を促したので省略した。
1 収入に関する事務について
( 1) 使用料収入における事務について
使 用 料 に つ い て は 、 そ の 根 拠 が 地 方 自 治 法 第 225条 に 規 定 さ れ 、 ま た 、 同 第 228条では条例でその直接的な根拠を定めなければならないとされている。
フ ル ネ ッ ト セ ン タ ー に お い て は 、 フ ル ネ ッ ト セ ン タ ー の 設 置 及 び 管 理 に 関 す る 条 例 で 各 施 設 の 使 用 料 が 規 定 さ れ 、 ま た 、 そ の 使 用 料 は 前 納 し な け れ ば な ら ないこととなっている。
し か し な が ら 、 一 部 に 条 例 中 の 別 表 の 規 定 と 異 な る 貸 出 し が な さ れ 、 そ の 使 用 料 に つ い て 使 用 後 に 請 求 し 納 入 さ せ て い る 事 例 が あ っ た の で 、 適 正 な 事 務 処 理をされたい。
(情報政策課) ( 2) 各種収入における滞納への対応について
今回の抽出において、下記のとおりの滞納が見られた。
(8月31日現在)
そ れ ぞ れ 納 入 に 向 け て 、 督 促 等 相 手 方 に 働 き 掛 け は な さ れ て い た が 、 引 き 続 き
収入科目 所 属 件 名 滞納額( 円 ) 分担金・負担金 高齢者福祉課 老人福祉施設入所費負担金扶養義務者(過年度分) 562, 200 分担金・負担金 障害福祉課 知的障害者援護施設入所負担金(過年度分) 940, 300 分担金・負担金 障害福祉課 身体障害者施設入所負担金(過年度分) 954, 897 分担金・負担金 児童福祉課 母子生活支援施設入所一部負担金(現年度1名分) 3, 300 分担金・負担金 児童福祉課 母子生活支援施設入所負担金(現・過年度1名分) 231, 600 分担金・負担金 保育課 保育料(過年度1名分) 193, 700 分担金・負担金 保育課 保育料(過年度1名分) 210, 000 使用料・手数料 人権同和対策課 改良住宅使用料(過年度1名分一部) 1, 031, 500
諸収入 厚生課 生活保護法第78条に基づく返還金(過年度1名分) 688, 536 諸収入 高齢者福祉課 援助ホームヘルプ利用料(過年度1名分) 2, 742 諸収入 高齢者福祉課 援助デイサービス利用料(現年度1名分) 2, 796 諸収入 健康課 精神障害者居宅介護等事業利用料(過年度1名分) 33, 250
な お 、 滞 納 に 関 す る 経 過 状 況 の 記 録 が 未 整 備 で あ っ た り 、 事 務 の 引 継 ぎ が 十 分 で な い 事 例 が 見 受 け ら れ た の で 、 滞 納 整 理 票 を 作 成 す る な ど 事 務 処 理 の 改 善 を図られたい。
(厚生課、高齢者福祉課、保育課、健康課) ( 3) 現金取扱事務について
窓 口 収 納 等 で 現 金 を 直 接 取 り 扱 う 所 属 に お い て 、 つ り 銭 資 金 を 確 認 し た と こ ろ 、 そ の 取 扱 い と 保 管 は 適 正 に 行 わ れ て い た 。 し か し 、 現 金 の 取 扱 い に 関 し 以 下の事例が見受けられたので、適切な対応をされたい。
ア 公 金 を 保 管 す る 手 提 げ 金 庫 内 に 、 私 金 ま た は 過 去 か ら 引 き 継 が れ た 不 明 金 が保管されていた事例
(管財課、収納課、介護保険課) イ 現 金 取 扱 員 等 が 領 収 書 を 交 付 す る 場 合 に 使 用 す る 領 収 印 の 保 管 に つ い て 、
鍵のかからない場所に保管されていた事例
(資産税課、厚生課、保育課、健康課、衛生検査課)
2 支出に関する事務について
長 期 研 修 旅 行 に お い て は 、 長 野 市 旅 費 支 給 条 例 に 基 づ き 旅 費 の 調 整 が 必 要 と な る 。 保 健 所 専 門 技 術 職 員 研 修 事 業 の 一 環 と し て 参 加 し た 研 修 に あ っ て は 、 8 泊9日の寄宿施設での長期旅行のため、同条例第24条に基づき( 1) 日当について、 5日を超える分は別表1に定める当該職欄の定額の7割支給、( 2) 食事が提供さ れ な い 場 合 は 、 食 卓 料 と し て 別 表 1 中 、 当 該 職 欄 の 1 欄 下 位 の 定 額 に よ っ て 計 算 し た 額 の 支 給 に そ れ ぞ れ 調 整 し な け れ ば な ら な い が 、 こ れ ら が 見 落 と さ れ 4, 720円の過支給となった。
旅 行 命 令 上 必 要 と さ れ る 関 係 課 へ の 合 議 は な さ れ て い た が 、 条 例 並 び に 旅 費 の手引に則った事務処理をされたい。
(保健所総務課)
3 契約に関する事務について
役 務 費 、 使 用 料 及 び 賃 借 料 に お け る 契 約 事 務 の 執 行 に 関 し 、 次 の 諸 点 に つ い て 、 不 適 正 な 事 例 が 見 受 け ら れ た 。 長 野 市 契 約 規 則 ( 以 下 、「 契 約 規 則 」 と い う。)並びに契約の手引きに則った事務手続きを徹底されたい。
( 1) 物 品 等 競 争 入 札 参 加 資 格 者 名 簿 に 登 録 さ れ て い る 者 以 外 の 相 手 方 と 契 約 を 行 う 場 合 は 、 長 野 市 物 品 等 供 給 契 約 の 競 争 入 札 参 加 者 の 資 格 、 審 査 等 に 関 す る 要 綱 第 14条 第 2 項 に 掲 げ る 場 合 を 除 き 、 事 前 に 契 約 課 へ 合 議 を す る 必 要 が あるが、その手続きがされていなかった事例
( 2) 随 意 契 約 を す る 場 合 は 、 支 出 負 担 行 為 伺 書 等 に 、 地 方 自 治 法 施 行 令 ( 以 下 、
「 令 」 と い う 。) 第 167条 の 2 第 1 項 の 該 当 号 数 を 、 さ ら に 1 者 の み か ら の 見 積 徴 取 の 場 合 に つ い て は 、 契 約 規 則 第 31条 第 1 項 の 該 当 号 数 に つ い て も 記 載 し、法令上の根拠を明確にするべきであるが、これら記載が無かった事例 ( 3) 業 者 選 定 ( 随 意 契 約 を 含 む ) に あ た っ て は 、 指 名 ( 見 積 ) 業 者 選 定 調 書 の
作成が必要であるが、調書が作成されていなかった事例
( 4) 本 来 、 入 札 に よ り 契 約 の 相 手 方 を 決 定 す べ き と こ ろ を 、 4 者 に よ る 見 積 合 わせの随意契約としていた事例
( 5) 契 約 保 証 金 に つ い て は 、 令 第 167条 の 16第 1 項 で 納 付 し な け れ ば な ら な い も の と 定 め ら れ 、 契 約 規 則 第 36条 で 契 約 書 に 記 載 す る 必 要 が 、 さ ら に 同 第 40 条 で 、 そ の 減 免 に 関 す る 規 定 が 設 け ら れ て い る が 、 契 約 書 の 中 に 契 約 保 証 金 の 条 項 の 記 載 が 無 か っ た 事 例 や 、 減 免 に 関 す る 根 拠 条 項 の 記 載 が 無 か っ た 事 例
( 6) 契 約 の 相 手 方 が 市 に 提 出 す る 契 約 書 に 印 紙 が 貼 付 さ れ て い な か っ た も の 、 また、規定の金額でないものが貼付されていた事例
該当事例 該当所属
( 1) ( 2) ( 3) ( 4) ( 5) ( 6) 庶務課 ○
危機管理防災課 ○ 地域振興課 ○ 管財課 ○
市民税課 ○ ○ 資産税課 ○ ○ ○
収納課 ○ ○ ○ ○ 厚生課 ○
高齢者福祉課 ○ 介護保険課 ○
児童福祉課 ○ 保育課 ○ ○ 人権同和対策課 ○
保健所総務課 ○ 保健所健康課
○ 保健所生活衛生課 ○ 保健所衛生検査課 ○ ○
4 財産管理に関する事務について
備 品 管 理 事 務 に つ い て は 、 長 野 市 財 務 規 則 、 会 計 事 務 の 手 引 並 び に 学 校 事 務 の 手 引 に 基 づ き 事 務 処 理 が さ れ て い る が 、 抽 出 し て 実 地 監 査 を 行 っ た 結 果 、 次 のとおり一部不適切な事例が散見されたので、適正な事務処理をされたい。 ( 1) 標識(備品シール)が未貼付の事例
(危機管理防災課、厚生課) ( 2) 所在場所が備品使用簿の記載と相違していた事例
(危機管理防災課、管財課、障害福祉課、保育課、更北中学校) ( 3) 備品に当たらない物品を登録していた事例(3万円未満)
(危機管理防災課、管財課、高齢者福祉課) な お 、 備 品 の 取 得 に お い て は 、 購 入 、 寄 附 、 寄 贈 等 さ ま ざ ま で あ る が 、 寄 附 、 寄 贈 等 さ れ た も の に つ い て は 、 登 録 が 有 る も の と 無 い も の が 見 受 け ら れ た 。 財 務 規 則 、 会 計 事 務 の 手 引 並 び に 学 校 事 務 の 手 引 に 基 づ い た 登 録 の 処 理 を さ れ た い。
5 時間外勤務に関する事務の執行について
時 間 外 勤 務 に 関 す る 事 務 の 執 行 に お い て 、 次 の 諸 点 に つ い て 、 不 適 正 な 事 例 が見受けられた。
( 1) 「時間外勤務等命令簿兼勤務実績確認簿」について
ア 時 間 外 勤 務 を 行 う 場 合 は 、 事 前 に 所 属 長 の 命 令 を 受 け て 勤 務 す る こ と と な る が 、 勤 務 命 令 簿 の 日 付 が 前 後 し て い る も の や 事 後 決 裁 で 処 理 さ れ て い た事例
(児童福祉課、生活衛生課) イ 週 休 日 に 勤 務 し た 場 合 、 時 間 外 勤 務 等 命 令 簿 兼 勤 務 実 績 確 認 簿 に も 記 入
すべきであるが、記入されていない事例
(保育課) なお、積算誤りによる過支給が4件( 4. 5時間) 、支給漏れが7件( 13. 5時間 ) であった。
( 2) 「週休日振替簿兼代休日指定簿」について ア 勤務時間数の記入誤り
(障害福祉課、保育課、人権同和対策課) イ 出 勤 簿 整 理 印 や 週 休 日 に 勤 務 し た 場 合 の 出 勤 簿 に 、 押 印 等 の 処 理 が さ れ
ていない事例
(収納課、保育課、人権同和対策課)
( 3) 全般的事項について
時 間 外 勤 務 手 当 に つ い て は 、 平 成 15年 度 、 定 期 監 査 の 重 点 項 目 と し て 実 施 し た と こ ろ で あ る が 、 今 回 把 握 し た 限 り で は 、 各 事 務 の 執 行 に お い て 、 記 入 誤 り や 不 適 正 な 処 理 が 大 幅 に 減 り 、 事 務 処 理 の 改 善 が な さ れ つ つ あ る と 認 め ら れ る 。 ま た 、 16年 度 に お い て は 「 時 間 外 勤 務 ・ 週 休 日 振 替 に 関 す る 事 務 の 手引」がマニュアル化され、全庁的に周知・徹底が図られている。
週 休 日 に 勤 務 し た 場 合 の 、 振 替 指 定 日 に 休 み が と れ て い る 割 合 は 87. 2% で あるが、所属により格差はあった。
平 成 16年 9 月 15日 付 、 職 員 課 事 務 連 絡 「 時 間 外 勤 務 の 縮 減 及 び 職 員 の 健 康 の 保 持 に つ い て 」 が 通 知 さ れ た が 、 各 所 属 に お い て は 、 効 率 的 な 事 務 の 執 行 をさらに要望する。
6 図書館運営費補助金について
こ の 補 助 金 は 、 長 野 市 立 学 校 図 書 館 運 営 費 補 助 金 交 付 要 綱 に 基 づ き 、 各 学 校 へ 交 付 さ れ 、 図 書 館 運 営 に 要 す る 経 費 に 充 て ら れ て い る が 、 各 学 校 で の 執 行 に 際し、以下のような事例が見受けられた。
( 1) 経理簿や収入・支出伺が整備されていなかった事例
(広徳中学校、鍋屋田小学校、加茂小学校、柳原小学校) ( 2) 支払いが遅延していた事例
(更北中学校、寺尾小学校) ( 3) 図 書 費 の 支 払 い に 充 て る た め 、 口 座 か ら 引 き 出 し た 現 金 を 約 2 か 月 間 手 元
で保管していた事例
(篠ノ井東中学校) 補 助 金 の 執 行 に あ た っ て は 、 学 校 事 務 の 手 引 の 処 理 順 序 に 従 い 、 適 正 な 事 務 処理をされたい。
7 意 見
( 1) 児童・生徒の安全対策について
平 成 13年 に 起 き た 大 阪 教 育 大 学 附 属 池 田 小 学 校 の 児 童 殺 傷 事 件 を 契 機 と し て 、 教 育 委 員 会 に お い て は 、 安 全 管 理 に 関 し て 学 校 長 と の 懇 談 や 通 知 な ど で 対 応 が 図られている。
過 日 、 奈 良 市 に お い て 、 下 校 時 に 小 学 一 年 生 の 女 児 が 誘 拐 、 殺 害 さ れ る と い う 忌 ま わ し い 事 件 が 発 生 し 、 文 部 科 学 省 か ら 、 改 め て 、 登 下 校 時 に お け る 幼 児
今 回 の 実 地 監 査 に お い て 、 各 学 校 で の 来 訪 者 へ の 対 応 な ど に 関 し 、 一 部 不 十 分 な 管 理 状 況 も 所 見 さ れ た の で 、 一 層 実 効 の あ る 安 全 管 理 対 策 を 求 め る も の で ある。
( 2) 各種滞納への取組について
市税、国民健康保険料を初め、分担金・負担金、使用料等にわたり、現在、 本市には一般・特別会計で50億円を超える滞納が発生している。
昨年度、関係各課による収納向上対策委員会が発足し、収納支援システムを 活用しつつ、情報の収集・共有、効果的な対応等についての研究がなされてい る。さらに、本年度からは、財政部収納課内に特別滞納整理室が設置され、徴 収困難な市税の滞納整理に積極的な取組がなされているところである。
厳しい財政環境の中、また、負担の公平性の観点からも、徴収すべきものに ついては、確実に収入することが極めて重要であるが、滞納整理には、専門知 識と実践に基づいた経験、さらにはモラールが必要とされる。専門職員の採用 や育成などの人事、組織体制を初めとし、幅広く効率的・効果的な支援体制を とりながら、所期の成果を挙げるよう、一層の取組を要望する。