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英文解釈厳選Before the Dawn

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Academic year: 2018

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最初にお読みください

 首都圏の合格実績が良い進学塾の多くでは、高 1 や高 2 でこのような「英文解釈」の宿題が課されます。文章はそれまで生徒が触れてきたものよりも格段に難 しいため、ほとんどの生徒が初見では読めません。ですが、それでもいいのです。英文と格闘して、自分が文を読めない理由を考えるという作業を繰り返していけば、 必ずどんな入試の和訳問題でも攻略できる読解力がつきます。そしてそれは、受験を超えて楽しく英語の本を読む助けにもなるでしょう。成績向上を最も妨げる ものは「諦め」です。これは精神論ではなく、(特に受験の)英文解釈の力は読めないレベルの文章に多く触れることで飛躍的に伸びます。ですから、「こんな文 章ムリだし、必要ない」と思ってしまってはそれまでなわけです。少し難しい英文(和訳問題など)にぶつかると途端に読めなくなってしまう生徒は、読めない 文章がどうして読めないか考えるという経験に欠けていることがあります。

 ちなみに、世の中には「多読学習」というものがあります。簡単な文章を徐々にレベルをあげつつ大量に読んで読解力を上げる方法です。つまらなければ飛ばす、 辞書はひかないなどの工夫もあり、これはかなり有効です(読む速度が早くなり、英語のままで頭に入ってくるようになります)。しかしこの教材は目的が少し違 い、文章は短文で難解です。多読の真逆です。ですが忘れないで下さい。

 受験を意識するのもイイですが、あくまで Happy Reading!!

英文解釈厳選

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この教材について

推奨する勉強方法(ぜひ読んでください!)

まず、右の段にはヒントが書いてあるので、それを隠して左の英文だけ読 んでみましょう。おそらく、多くの人は 1 回目では訳せないでしょう。ですが、 それで構いません。どんなこと書いてあるか程度でいい。次に、辞書を引き ながらもう 1 回読みましょう。出てくる単語は重要なものが多いので、その 都度覚えられればラッキーです。単語が分かった時点で完全に文意が把握で きたら嬉しいですが(それは、単語力が無いせいで読めなかっただけという こと)、なかなか難しい場合もありますよね。そうしたら、ヒントを読んで 再挑戦してみましょう。グッと見通しが良くなっているはずです。解答は最 後に読みましょう。

 一番大切なのは、再び英文に戻ってどうして文意が掴めなかったか分析す ることです。その文章の何が難しかったのか分かったとき、解釈力は上がる もの。そして全て文章のポイントがつかめたら、それから何度も「スラスラ感」 が出るまで読んでみましょう(翌日や一週間後などにも再チェック♪)。  あ、本当はオススメできませんが、難しい英文に全く慣れていないうちは SVOC を書き込みながら解いても構いません!

①ノーヒントで、英文だけ読もう!時間無制限!

②わからない単語は辞書を引いて、ついでに覚えよう!

③こんどは辞書を引いてもう 1 回読もう!

④単語がわかっても文の意味がわからなければ、ヒントを読んでもう一度!

⑤最後に、解答を読もう!

⑥なぜ読めなかったのか、原因を自分で分析!

この教材の目的(読まなくても OK です!)

 この教材の目的は「難しめの英文に触れること」です。決して「英文を全 訳すること」ではありません(和訳対策としては全訳もよいでしょう)。  英語は、言語です。「言語は話せなきゃ意味が無いのだから、日本の英語 教育は失敗している」という意見をよく耳にします。それはもちろん否定し ませんし、否定できる立場にもいません。ですが一方で国際言語になりつつ ある英語は、読めるだけでも飛躍的に情報量が増える言語でもあるのです。 様々な職業において、最新の情報を得るのに英語の読解力はやはり必要です。 そして読解力には「受験英語」や「使える英語」といった論争はそこまで意 味を持たないと考えています。そもそも入試問題は原書から出題されている ので、受験勉強でもそれなりの読解力は身につきます。

 さて、ここで大切なのは「完全和訳主義」と「完全大意主義」の間を上手 にとることです。文章を完全に和訳しなきゃ読めないようでは不自由ですし、 何となく意味はわかるが文法的説明が全くできないというのももったいない ですよね。上手くバランスをとるのが大切です。実際に洋書を読む時には問 題は解かなくていいわけですから、マイペースに楽しく外国語の文章を読め ればいい。なにより、公園のベンチや喫茶店、電車で洋書を読むのはなかな かに格好良いもの(笑)

 ですが、その楽しいリーディングには障害があるのも事実です。それは、 先ほど述べた「それなりの読解力をつける受験勉強」に至らない人もたくさ んいるということです。東大や京大、早慶などのいわゆる難関大学を受験す る生徒は塾に行ったり高度な教材に触れることで読解力を付けます。しかし それは、世間から見たら「ガリ勉」な一部の生徒です。普通の学校で普通の 勉強をしているだけでは、なかなか読解に苦労する人も多い。そのような現 状の中で、少しでも「少し難しい英文に触れる」手がかりになって欲しいの がこの教材です。なお、ここで述べた考えに反対の人もどうぞご利用下さい。

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The problem has less to do with the content of the programs generally considered appropriate for your children than with the process of watching. Watching TV is in fact a non-act rather than an action.

 まずは、簡単めな文章。この英文の大きなポイントは、have ~ to do with ~ の構文です。長文の途中で見ても気がつかないことがあるので注意しましょう。 知らなかった人は、熟語の勉強が足りていないかもしれません。さて、あとは less があってご丁寧に than もある、ただの比較の文です。このような現代の技 術の批判文章は受験に出てくる英文でも多いので、慣れていきましょう。

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I had always imagined until then that I was fundamentally pessimistic and did not greatly value being alive. I discovered that in this I had been completely mistaken, and life was ininitely sweet to me. During my convalescence there came heavy rains bringing the delicious smell of damp earth through the windows, and I used to think how dreadful it would have been to have never smelt that smell again.

(Bertrand Russell, Autobiography) (2)

 まず、バートランド・ラッセルの名前を知ってますか? 割と有名なので知ら なかった人は調べておきましょう。世界史や政経倫理でも登場します。ラッセ ルの文章はそこそこ難解ですが名文が多く、解釈の題材となりやすいです。実 際、首都圏の幾つかの塾の教材でも和訳の宿題として採用されています。  さて、最初に少し違和感があるのは 1 行目の until then 前後でしょうか。コ レは、until then で一括り「その時まで」です。次は 2 行目の in this。これは 挿入ととることができて、「この点では」となります。なんでこう読めるかと いうと、in this は前置詞句なので文の要素ではなく、構文上は消して考えてい いからです。【前置詞句は( )でくくって本文から外す】という指導をしてい る先生方も多いですね。この文章の最大のポイントはラスト 2 行でしょう。こ こでの it は何を指しているのかがポイント。実は、簡単な文法事項が難しそう に使われているだけです。

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A person who is a skilled musician or composer would ind his knowledge of little value were he to undertake sculpturing a statue.

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 気づけば易しい短文です。高校 2 年生であれば訳せてほしいもの。

 【等位接続詞である or は、対等なものを結びます】。skilled は musician と composer の両方にかかっています。次に、【of + 抽象名詞】 が見えましたか? 長文で見ても気づけるようにしましょう。一番難しいのは何と言ってもラスト でしょう。were がいきなり出てきていますね。【be 動詞が出てきたからといっ て、その前の部分が主語とは限らない】のです! これも、きっと習っているは ずの基本的な文法事項です! were he to が並ぶような文章がありましたよね?

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If you are indecisive and plan to do something about it, you can take immediate comfort in the fact that indecision is not necessarily due to ignorance and slow thinking. On the contrary it is often thinking of so many things and consideration of so many doubts that result in the diiculty to reach and act on a simple decision. Your diiculty may be that you have acquired the habit of applying to a multitude of little, unimportant things the same serious consideration you might advisedly give to vital matters.

 まず、not necessarily ですが、これは「必ずしも due to ~ ではない」という 意味の部分否定です。部分否定と全否定の知識は、教科書や文法書で確認して おきましょう! immediate comfort を「速急な慰め」などとしては日本語が不 自然で、和訳としては減点されそうです。訳の工夫をしましょう。また、読ん でいて On the contrary の後にカンマが欲しいところだと思います。実は、難し い英文ではカンマがあれば読めたのにという事が高校生では多々あります。こ の文章から絶対に身につけて欲しい和訳テクニックは、【適切な場所で英文を切 れるようにする】ということ。これは他の多くの文章で必要になってきますので、 慣れましょう。次の It is~ は、「それ」に該当するものを探しますよね。探して も無い時は……とある it is を使う構文を疑います。この構文では、ペアになる 単語が少し後ろにあるハズです。そう、【強調構文に気づけるように】。最後の センテンスでは、apply A to B が倒置されて apply to B A になっていると考え ます。この倒置はとても難しく思えるでしょう。習いませんし、気づけといっ てもムリそうですよね。でも、to がある以上、何を apply するのか書いてない と文章としておかしいハズなんです。英語が読める人がこの倒置に気づけるの は、「何を apply するんだ?」と読んでいて思うからです。欠けているものを見 つけましょう。これでも、大学入試に出題された文章です。

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What Mark Antony could do to the mob assembled round Caesar's corpse, his modern counterpart can do to the entire nation.

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 短いですが、少し頭をひねると思います。カンマの前の文は、よくよく見て みると名詞節ですね。つまり、カンマの前はただの名詞ということ。つまり O+S+V の倒置が起きているわけです。【OSV 倒置は一般的な倒置のパターンの 一つ】です。ですがこの文章の重要なところはそれだけではありません。ここ で counterpart という単語に注目。この単語には特定の日本語訳がありません。 意味は辞書を引けばわかると思いますが、「特徴が良く似たもの、前述のものに 対応するもう一方」。入試の和訳でもよく使われる単語です。ここでは、マルク ス=アントニウスに対応する現代のものを考えれば OK です。また、nation の「国 民」という意味にも注意。これも入試頻出です!

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At any rate, he was a great walker. It was his custom to take mental notes of everything he saw during his walks, not so much for the purpose of assisting contemporary science as to provide topics for conversation afterwards. When the flowers began to show themselves he made a point of informing every one of the fact; the season of the year might have warned his hearers of the likelihood of such an occurrence, but at least they felt that he was being absolutely frank with them.

(Saki, Gabriel-Ernest) (7)

 珍しく物語文から。もっとも、東大は物語文が大好きですし、近年は大学側 もコミュニケーション重視のためか物語文が増えてきた印象があります。  At any rate は、前に述べたことをさておいて「とにかく」という意味の成句 です。知らなかった人は、熟語の勉強をしっかり! 次ですが、2 文目の It が to 以下の形式主語であることは容易にわかるでしょう。ポイントは【not so much A as(but) B 構文】。「A というよりむしろ B」ですよね。as to がありますが、 as と to で切れており、熟語 as to ではありません。このように【覚えていても、 読解のときにすぐ構文が見つからないケースは多いです】。あくまでも、「for ~ というよりむしろ to ~」という意味。When 以下では、in lower の後で分が切 れます。【何度も書きますが、カンマなしで文が切れるように】。make a point of ~ で「~を主張する、重視する」と「必ず~する」の意味。動詞 inform と warn は前置詞 of をとります。この辺は常識にしておいて欲しいところです。 助動詞が might have Vp.p. となっているから、条件節を補って訳す。【助動詞の 過去形が出てきたら仮定法を疑うべきで、その条件節は if 節がない場合でも補っ て訳さねばならない】というのは受験常識です。なお、セミコロン ; は、ピリ オドとカンマの間ぐらいの句読点です。最後の them は、なんでしょうか? None of you can hope to be eloquent in any other tongue than your own, or

to move the hearts of people by writing in a language which is not your own. There are very few examples in all English literature of a man able to write equally well in two languages――― in French and in English for example, close as are these tongues to each other.

 1 文目は、or が何と何を結んでいるか考えるだけなので分かると思います。 問題は次の There から始まる 2 文目ですね。まず、few が a few と違って否定 の意味なことはさすがにいいでしょう。後にくる of a man はどこにかかるの か。実はこれは literature にかかっているわけではないのです。ここがわかれば、 able to ~ は a man にかかる形容詞句であることも分かります。able は後置修飾 できますよね。ですがこの文、厄介なのはこれだけではありません。【~ as S V の構文が「Sは~ではあるが」という譲歩の意味を持つ】ことを覚えていますか? また、【as と than は文語ではその後で倒置が起きやすい】ということを知って いますか? これらは受験和訳で重要な事実です。ぜひ覚えましょう!

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The notion of culture as a system of shared behavior and shared understandings, which gained increasing acceptance in the 1970’s and 1980’ s, meant that such concepts as “heritage” and “tradition” came to be viewed by some as resources that groups “own” and need to defend against others.

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 この問題集の中でも難しい部類です。最初の主語は「共有された行動や共有 された理解の体系としての文化の考え方」と訳すことができますが、これでは 不自然なので減点されます。~ of A as B という構造で、~に意思系統の名詞

(idea とか notion)が入る場合は「AをBであるとする~」と言うふうに訳す と非常にキレイな訳になります。そのつぎの文でも、acceptance を名詞で訳す と不自然なので動詞として考えて訳します。【無生物主語の訳には注意するこ と】。最後は、by some が「一部の人々により」。4 行目の that は関係代名詞で あると気付きたいところです。というのも、もし groups にかかるなら those groups なハズです。よって「集団が所有し、他者から守るべき資源」と訳すこ とができますね。この文章は日本語化が難しい問題といえるでしょう。 I remember that once in the dissecting room when I was going over my

“part” with the demonstrator, he asked me what some nerve was and I did not know. He told me; whereupon I remonstrated, for it was in the wrong place. Nevertheless he insisted that it was the nerve I had been in vain looking for. I complained of the abnormality and he, smiling, said that in anatomy it was the normal that was uncommon. I was only annoyed at the time, but the remark sank into my mind and since then it has been forced upon me that it was true of man as well as of anatomy. The normal is what you find but rarely. The normal is an ideal. It is a picture that one fabricates of the average characteristics of men, and to find them all in a single man is hardly to be expected.

(Somerset Maugham)

 何度でも述べますが、【カンマが無くても英文を区切れるように】しましょう。 1 行目の that 節のカンマ前の部分は「昔」「解剖室で」「助手とともに自分の担 当部位の解剖をしていると」に区切られます。3 行目の , for ですが、カンマの 後に for~ があれば「~という理由」「というのも~だったからだ」の意味が生 まれます。 【カンマの後の for を見かけたら理由の意味がくる可能性が高い】 のは常識です。もし知らなかったなら必ず覚えておくようにしましょう。7 行 目は the remark が「心に沈んだ」という直訳は減点かもしれないので、できる だけ【日本語らしい訳】を心がけましょう。

 ところで著者、Somerset Maugham( サマセット・モーム ) の名は(特に文学 好きな人は)聞いたことがあると思います。有名な作家ですが、医師でもあっ た。この文章でこの予備知識は必要ないですが、【知識が読解を大幅に助ける ことは多いです】。生物学や環境、文学といった分野の文章では、事実を先に知っ ているというのは強力な武器ですよね。

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 またまたサキ。まだ簡単な方ですね。

 最初はラクだと思いますが、1ヶ所ポイントが。【否定文中の最上級は譲歩の 場合が多い】という受験常識。in her honestest moments のこと。never の文中 ですから、「最も誠実でいる瞬間さえ」と訳しましょう。次に'for his good'ですが、 日本語でも特殊な意味をつけるために「」をつけたりするのと同じこと。入試 で出題されやすい場所ともいえます。ここでは本人のためという「名目」とい う意味になっていますね。皮肉の意味をこめるときも使います。

 さて、a desperate sincerity はどう処理しましょう。「絶望的な誠意から」で は不自然ですね。desperate はただの強意と考えて意訳するとスラッとします。

「絶望的なまでの」ですね。すぐ後の Such で再び詰まるかもしれません。熟語 の such A as B です。【難しめの文中でも落ち着いて知っている熟語を見つけま しょう】。これが分かれば後は楽勝……と言いたいところです。たしかに読解 で詰まる場所はもうありません(from the realm of his imagination が挿入だと いうことはすぐ分かって欲しいもの。【前置詞句は文から切り離せる】、【カン マがなくても文を切る】)。しかし、ラストのダッシュ以降、an unclean thing, which should ind no entrance をどう訳せばいいかについて。厳密な和訳でし たら、これは【描出話法】をします(ここでは描出話法の説明は省略)。簡単に いえば、コンラディンのセリフのように訳すと良いということです。日本語でも、 小説を日頃から読んでいれば慣れていると思いますが、【地の文にいきなり登場 人物の思考が入るアレ】です。なぜ描出話法で訳そうとするかというと、夫人 を an unclean thing と思っているのがコンラディンの主観だからです。【突然主 観的な文章が出てきたら描出話法を思い出しましょう】。なお、描出話法での和 訳は入試に出ます。

Mrs. De Ropp would never, in her honestest moments, have confessed to herself that she disliked Conradin, though she might have been dimly aware that thwarting him 'for his good' was a duty which she did not ind particularly irksome. Conradin hated her with a desperate sincerity which he was perfectly able to mask. Such few pleasures as he could contrive for himself gained an added relish from the likelihood that they would be displeasing to his guardian, and from the realm of his imagination she was locked out―an unclean thing, which should ind no entrance.

(Saki)  thwart ~を妨げる、くじく

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Though it is more diicult to write about my father than about my mother, since I spent less time with him and knew him less well, it is equally as liberating. Partly this is because writing about people helps us to understand them, and understanding them helps us to accept them as part of ourselves. Since I share so many of my father’s characteristics, physical and otherwise, coming to terms with what he has meant to my life is vital to a full acceptance and love of myself.

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 最初から厄介です。1 文目は、大まかな構造が Though ~ , since ~ , it is ~ . と なっていることは見えると思います。ここで見通しを悪くしているのが文の関 係で、「~であるのにかかわらず、~だから、~だ。」なのか、「~だから~であ るのにかかわらず、~だ。」なのかを考える必要があります。つまり though ~ と since ~が切れるかどうかが問題です。これがわかっても、it is ~に省略があ ります。こちらは as ~ as ~の比較構文で、二つ目の as 以降が省略されています。

【比較で二個目の as が省略されることはよくあります】この it は何なのかを考 え、何と同じように開放的にさせてくれるのか考えると答えが見えてきます。 この as が比較と言うのはなかなか難しいかもしれませんが、【as の後に形容詞 や副詞が来たら、比較を疑う】というのがテクニックです。ここを抜ければ中 盤は楽かと。5 行目の挿入部分、physical and otherwise ですが、otherwise の 本質は「何かを受け、その反対方向」。即ちここでは「外見やら内面やら」とな ります。その次は慣用句が分かったでしょうか。Come to terms with~ で「~を 受け入れる、~に慣れるようにする」です。これは term に「間柄」という意 味があることと同時に覚えておくと良いでしょう。比較的、入試で見かける熟 語です。ラストは acceptance と love を動詞として、myself を主語として訳す としっくりきます。

Some authorities have suggested that once there was much greater diversity in American speech than now. As evidence, they point out that in Huckleberry Finn, Mark Twain needed seven separate dialects to reflect the speech of various characters, even though they all came from much the same area. Clearly that would not be necessary, or even possible, today. On the other hand, it may be that thousands of regional accents exist out there and that we’re simply not as alert to them as we might be.

(Bill Bryson, Mother Tongue)

 前半は楽でしょう。3 行目の relect は「反映する」で OK。5 行目の would not necessary, or even possible では、not が possible にもかかることに注意。 つまり「可能であっても必要ない」という訳は誤りで、or があるので「必要な いし、可能でもない」が正しい訳です。最後の行の alert ですが、ここでは形容 詞です。だからこそ as we might be で文を終わることができるのです。  話は変わりますが、【予備知識は武器になる】と述べました。それはこういっ た文章でも生きてきます。ハックルベリー・フィンの著者がマーク・トウェイ ンであることや、方言を用いていることを読んで知っていたなら、かなり中盤 の見通しが良くなったと思います。

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That the beauty of life is a thing of no moment, I suppose few people would venture to assert, and yet most civilized people act as if it were none, and in so doing are wronging both themselves and those that are to come after them; for that beauty, which is what is meant by art, using the word in its widest sence, is, I contend, no mere accident to human life, which people can take or leave as we choose, but a positive necessity of life, if we are to live as nature meant to us, that is, un less we are content to be less than men.

 難しいです。一見は基本的な単語も意外な意味、さらに関係詞節や挿入といっ た多くの用法のカンマが登場します。その分とても勉強になり、受験的にムダ な事項もありません。予備校の模試でも和訳問題に使われたことがあるようで す。

 さて、最初の that は名詞節を導きます。つまり、that から moment までが assert の目的語となっています。of no moment はご存知 of + 抽象名詞ですね。 would が使われているのは仮定法で、条件は few people。【仮定法の条件は if 節とは限らないというのは常識】にしておきましょう。venture to do は「あえ て~する」で OK。知らなくても、ベンチャー企業という言葉から連想しましょ う。そして2行目の終わり、in so doing は in doing so の変形ですから挿入です。 その後の are は act と並列の関係にあります。すなわち they act と they are が and でつながれている構造。動詞 wrong の意味にも注意。

 次に those that are to come after them ですが、be to 不定詞が用いられた 人々を表す those。その後の for は理由を付け加えるもの。【カンマやセミコロ ンの後の for は理由の意味がかなり多い】です。とは言ってもこの for 以下も 厄介な構造に見えますね。実は for の次の that 以下から life は全て、途中の I contend の内容です。しかしこれさえ掴めれば、【少しずつカンマの意味を考 えて付け加えていく】ことで読めていきます。文章説明では分かりにくいです が、解答と照らし合わせていけば挿入はドンドン外せます。no mere accident

~ but a positive necessity は not ~ but ~構文の応用です。

つ ま り、I contend that beauty is no mere accident to human life, but a positive necessity of life. に色々付いているだけです。しかし、これが初見で読 めるなら和訳は相当のレベルでしょう。

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He slept at last, and woke at last in the morning, lying for perhaps five seconds wondering what there was to remember until he remembered it. It was as if the world lay silent as an orchestra under the conductor's outstretched arms. Then the moment of remembrance set every nerve in his body trembling, as a movement by the conductor might send a hundred bows to work.

 比喩表現の読解では、【比喩の様子がイメージできるかがポイント】。まずは 2行目の what there was to remember ですが、これは there was something to remember と言い換えることが可能です。wondering がヒントといえばヒント。 until は前から訳して「ついに」とするのが良い。【until は、特にカンマの後で は「そしてついに~」というふうに前から訳し下げる】のも受験常識。次に比 喩が始まるわけですが、指揮者が腕を広げて世界が静まるとき、即ち演奏開始 直前の緊迫感をイメージしましょう。さて、then 以下の訳は慎重にしなければ なりません。set ~ doing は読めると思いますが、as 以降は仮定法のような訳 が合うもの。一般的に、【助動詞の過去形を見て時制に違和感があれば、仮定法 の可能性がある。仮定法には①助動詞の変化②条件③帰結の3要素が存在し、

②の条件部分は if 節とは限らない】のです。動詞 send A to B は「A を B まで送る」 ですが、それの条件っぽい要素を探しましょう。どうすれば弦楽器の弓が一斉 に動き出すのでしょうか。最後に、【無生物主語は目的語を主語として訳すと日 本語らしくなる】ことを忘れずに。

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A photograph would represent almost exactly a visual impression, but such technique in itself would not be art; and the nearer a painting resembles a photograph by its accuracy, the less likely it is to be worth much from the artistic point of view. To describe sensations would not be literature in the higher sense, any more than a photograph could be called art in the higher sense. I shall therefore boldly take the position that literature is not a picture of sensations, but of emotions.

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 後半が厄介でしょうか。まず 2 行目の in itself 「それ自体」というのは大丈 夫でしょうか。ほとんど熟語です。2 行目の最後から 4 行目の最初までが the 比較級 the 比較級の構文というのはカンタンに見抜けると思います。では次の To 以下が、いわゆる【クジラ構文】であることは見抜けたでしょうか。クジラ 構文という言葉は大切ではありませんが、受験生的に知っておくべき用語なの で、万が一知らなかった場合は調べましょう。これは no more ~ than … では なく not ~ any more than …となっている点で、より難しいクジラ構文です。 これを初見で見抜けたなら自信を持っていいと思います。また、この文章では sensations が emotion に対する「感覚」という意味であることに注意。全体の 助動詞が would や could になっているのは、仮定婉曲なので「~だろう」で OK です。

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Our need for heroes to worship generally makes us disregard or deny what is ordinary in a great man. For the man as he was we substitute, sometimes while he is still alive, a legend.

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 短いながらも難しめの文章です。大学の入試問題。2 文目が厄介でしょう。 カンマの間の sometimes ~は挿入だから無視できます。こういうのは ( ) で括 る対象ですね。さあ、この文章のポイントは何を何に substitute するのか。動 詞としては substitute A for B だったはずですよね。【文のバランスを整えるた めの倒置】です。

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The middle-class father who at nights studies the encyclopedia in order to be able to answer his son's questions makes us smile a little, but we ought to admire him. For such fathers this may be an introduction to lifelong education. In an environment which values knowledge for its own sake he will not put down the encyclopedia with a sigh of relief when the son has grown up, but will want more of it.

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 最初の1文は読めると思います。3行目の For は理由の意味です。【(特にカ ンマの後の)for に理由の意味がある】のは何度も出てきましたね。ですが、 文法など知らなくとも、直前に but we ought to admire him、「しかし~べき」 と言っているのですから、エッセイ的に考えて次は理由から筆者の主張が始ま るはずです。【エッセイでは作者の論理展開を追いましょう】。さて、【カンマが 無くても文を切る】べきは for its own sake と he will の間です。悩むのは熟語 for its own sake の解釈。「知識のための知識(を尊ぶ)」なのか、「知識そのも ののために(尊ぶ)」なのかが問題ですが、内容を考えると前者ですね。では、 ラストの but はどう読むか。離れた not ~ but ~の構文を見つけましょう。 One of the qualities of the Englishman which is a great part of his strength

is that he is always ready to learn by his mistakes, when once he is convinced of them; and he sometimes learns much more rapidly than might be expected from one who is naturally so slow. In one sense it is all the easier for him to change, in that he has never had any preconceived plan or principles, which it would be a wrench to abandon. At the same time, his respect for tradition often makes him hold on to methods which are superannuated, and it is not any amount of argument or even of theoretical proof, which will persuade him to abandon them.

(Philip Carr, The English Are Like That)

 1文目はそこまで難しくはないと思います。3 行目の than の後は頑張って訳 せて欲しいところ。than の後に助動詞が来ても恐れてはいけません。次、4 行 目で【all + the + 比較級】が思い出せたでしょうか。「~の分だけ」という意味 です。では、何の分だけ change するのが easier なのか。それが後に続きます。 最後の 2 行は、主語を him、「英国人は~」と訳した方が日本語らしい。  今回のような【カンマや副詞句が多い文章では、文の構造上無視してもいい 部分を ( ) で括りながら読むと楽】になります。例えば 4 行目の In one sense などは括っていくことができますよね。英語の文は基本的に 5 文型しかないの ですから、修飾部分は区別していきましょう。

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 この文章はラクです。ただ、洋書を読む第一歩とか言いつつ会話文が少ない と寂しいので選んでみました。

 "Not in the Judge's House!" というセリフは驚きと同時の発言ですから、「~ じゃないでしょうね!」と訳すとキレイです。詰まるとしたら、中盤、ダッシュ の後の how long she could not say でしょう。How long ~という表現に囚われ てしまいがちですが実は違って、how long で文が切れます。「どれだけの間か」 を言うことが出来ないのです。後半は少し複雑に見えますが、難しくありません。 まとめると、it had been the abode of a judge という文に色々が挿入されてい るだけです。【和訳問題の場合は、SVOC を簡単に書いてみると意外に分かりや すい】です。ラストの as to は慣用句「~について」ですね。

She threw up her hands in amazement when he told her where he was going to settle himself.

"Not in the Judge's House!"

she said, and grew pale as she spoke. He explained the locality of the house, saying that he did not know its name. When he had inished she answered,

"Aye, sure enough ――― sure enough the very place! It is the Judge's House sure enough."

He asked her to tell him about the place, why so called, and what there was against it. She told him that it was so called locally because it had been many years before―how long she could not say, as she was herself from another part of the country, but she thought it must have been a hundred years or more

―the abode of a judge who was held in great terror on account of his harsh sentences and his hostility to prisoners at assizes. As to what there was against the house, itself she could not tell.

(Bram Stoker)  assize 巡回裁判

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Queen Elizabeth and Queen Victoria had certain common qualities. They were both patriots. They were both inspired by a profound devotion to what they believed were the interests of their subjects. They both had an exalted idea of their oice. They both resented criticism, though Elizabeth’s resentment always had a touch of the humor that Victoria never possessed. Here the similarities end.

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 単語では interests に「利益」、subject に「国民」という意味に注意する。双 方とも入試で重要です。しかし、この文章の重要なところは無論、2 行目、2 回目の They were から subjects. までの 1 文。ここは what の関係詞連鎖(連鎖 関係詞節)であることに気づけるかが鍵。

 ここでは文法構造の説明は避けますが、難関大学の入試でも正答率が低い文 法事項です。授業で教えない学校が多いのにもかかわらず、塾では教え、大学 入試にもよく和訳問題として出てきます。【関係代名詞の前後で文のつながり がおかしいと感じたら、関係詞連鎖を疑いましょう】。

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 カンマをどれだけスムーズに読んでいくかがポイントです。

 最初で少し詰まるかもしれません。文頭の it は、to dwell の形式主語です。 中学生レベルの文法も難しく見えてしまいがち。克服しましょう♪

 次の Steeped in misery as I am も、基本的な文法です。【A as S V は譲歩を表 す】のでしたね。さて、ダッシュ記号の中身は挿入の感嘆文です。さて、あと は1度見えてしまえばスラスラ。however slight and temporary もただの挿入。  These 以下も単純には、Moreover, these assume adventitious importance. と いう文章に色々付いているだけなんです。動詞 assume「様相を帯びる」は時々 受験にも出ますし、覚えときましょう。

 さてさて as 以下に入りましょう。よく、この as の用法を気にしだす人がい ます。もちろん文法は大切ですが、読解中に気にし過ぎるのも考えもの。こ の as は these にかかったものです。もし importance にかかった関係代名詞な ら文脈がおかしいのです(重大さが、警告を自分が認識した時と所とに関係 するものになってしまう)。でも、ここはなかなか難しいですね。【修飾先が分 からなければ、文脈も頼りに】。これを超えれば、period に when、locality に where が対応していることはすぐに気づくと思います。

 いかがだったでしょう。【カンマは読解を止めてしまうことが多く、いかに 力で滑らかに読むかが大切】です。とはいえこの文章は難しい !!

It gives me, perhaps, as much of pleasure as I can now experience, to dwell upon minute recollections of the school and its concerns. Steeped in misery as I am―misery, alas! only too real―I shall be pardoned for seeking relief, however slight and temporary, in the weakness of a few rambling details. These, moreover, utterly trivial, and even ridiculous in themselves, assume, to my fancy, adventitious importance, as connected with a period and a locality when and where I recognize the irst ambiguous monitions of the destiny which afterwards so fully overshadowed me. Let me then remember.

(Edgar Allan Poe)  adventitious 偶然的な

 monition 警告

(14)

Whitehead was extraordinarily perfect as a teacher. He took a personal interest in those with whom he had to deal and knew both their strong and their weak points. He would elicit from a pupil the best of which a pupil was capable. He was never repressive, or sarcastic, or superior, or any of the things that inferior teachers like to be. I think that in all the abler young men with whom he came in contact he inspired, as he did in me, a very real and lasting afection.

(Bertrand Russell, Autobiography Ⅱ )

 この文章では関係代名詞に慣れることが出来ます。2 行目では deal with、3 行目では capable of、6 行目では come in contact with を知っていれば関係詞 を展開できる。【関係詞の読解は、前置詞がどこに由来するかを考えるのがポ イント】です。2 行目の both 以下は、strong points と weak points が等位接 続詞の and で繋がれています。6 行目の挿入、as he did in me は、ラッセル自 身が自分も優秀な生徒に含まれていたと自称しているということ。その前後の つながりを簡単にすると he inspired an afection in ~です。ちなみに、題の autobiography は重要単語で、「自叙伝、自伝」の意味である。

(23-1)

The vice of others we keep before our eyes, our own behind our back.

(23-2)

They want to know whether something is so, not why.

(23)

 文がおかしいと思う人も多いと思います。この文法に出会うことなく受験を 終える人も多いでしょう。この文法を【対照法(対句法)】といいます。入試問 題でも出ますが、基本的に難問です。ですが、多くの場合は格言のように短い 文章なのでフィーリングで訳せてしまう事もあります。実際、対句表現でしか 見られないので、【対句になるように訳せば正解できなくはない】です。しかし この対照法は、解答編に文法説明を書いておきました。構文解析と呼ばれる構 造把握のテクニックの応用です。難関校以外でも対句法は出題されるので、知っ ておいて損はありませんよ。

(15)

解答

(4)

 優柔不断で、それについて何とかしたいと思っているなら、優柔不断なのは 必ずしも無知とか思考の鈍さによるものではないということからすぐに慰めが 得られる。それどころか、単純な結論に達しそれに基づいて行動することが困 難になるのは、あまりに多くのことを考え、余りに多くの疑問点に頭を悩ます ためであることが多いのである。優柔不断な人が困るのは、重要な事柄に向け るのが望ましいのと同様の真剣な考慮を、たくさんの些細な、とるに足らない ことに向ける習慣が身についてしまったということであろう。

(6)

 あなた方の誰も自分の母国語以外の言葉で雄弁になることや、外国語で文章 を書いて人を感動させることなど望むべくもない。全ての英文学の中で、2 ヶ 国語で、例えば英語とフランス語で、もっともこの 2 つの言語はお互いに近い のだが、等しく優れた文章を書くことのできた人がいたという事例は極めて少 ない。

(3)

 熟達した音楽家や作曲家は、もし万が一彫像を引き受けたなら、自分の知識 に少ししか価値が無いことが分かるだろう。

(1)

問題は、子供にふさわしいと一般的に考えられている番組の内容よりもむし ろテレビを見るという過程そのものと関係しているのです。

(8)

 解剖室で昔、実習の助手とともに自分の担当部位の解剖をしていると、彼が ある神経をさしてそれが何かと私にたずね、私は分からないと答えたことがあっ た。彼は答を教えてくれた。そこで私は抗議した。神経が違う場所にあったか らである。しかしながら彼はそれが私が探して見つけられなかった神経だと繰 り返した。私がそれは異常だと文句を言うと、彼は笑いながら、解剖では正常 なことこそが稀なのだと言った。その時は私はただ疎ましく思っただけであっ たが、その言葉は腑に落ちた。それ以来、このことは解剖についてだけでなく、 人間についても真実であるという事を認めないわけにはいかなくなった。正常 というものは、稀にしかみられないものなのである。正常とは一つの理想像で ある。それは人が人間の平均的な特徴から作り上げる像であり、すべての平均 的な特徴をただ一人の人の中に見出すということはほとんどありえないことな のである。

(2)

 私は根本的に悲観主義者であり、生きていることなど大してありがたく思わ ないなどとその時までいつも考えていた。この点、まったく自分の考えは間違っ ており、生きているのが自分には大いに甘美だということを発見した。病気が 治りかけたころ大雨がやってきて、窓から湿った大地のかぐわしい匂いを運ん でくれた。この匂いを二度と再び嗅げなかったらどんなに恐ろしかったかなど と思ったりしたものだった。

(5)

 カエサルの死体の周囲に集まった民衆に対してマルクス=アントニウスがな しえたことを、現代の雄弁家は全国民に対してなすことが出来るのである。

(7)

 いずれにしろ、彼は大散歩家だった。散歩中、目に付いたものを何でも記憶 にとめておくのが習慣だったが、それは現代の科学に貢献するためというより、 あとあとの話題にするためであった。花が咲き始めると、彼は誰にでも必ずそ のことを知らせた。そういうことは、なにも彼に知らせてもらわなくとも、季 節季節が教えてくれるのだが、人々は、彼が少なくとも絶対に隠し立てをしな い人間であることを感じたものだった。

(16)

 文化を共有された行動や共有された理解の体系としてみなす考え方は、1970

~ 1980 年代にますます受け入れられるようになったものだが、これによって 一部の人々は、「遺産」や「伝統」といった概念は、集団が所有し、他者から守 るべき財産である、と考えるようになった。

(11)

 その筋の権威の中には、アメリカの話し言葉はかつて今よりはるかにずっと 多様性に富んでいたと示唆する人もいる。その証拠として、彼らは「ハックル ベリー・フィンの冒険」の中において、マーク・トウェインが様々な人物の話 し方を反映させるために 7 つの異なる方言を必要としたことを指摘する。彼ら は皆ほとんど同じ地域の出身であったのだが。今日においては、明らかにそう する必要はないだろうし、可能ですらないだろう。一方で、アメリカには何千 もの地方の訛りが存在しているのに、我々がそれらの訛りに対して、注意を払っ てもいいほどには注意を払っていないだけなのかもしれない。

(10)

 デ・ロップ夫人は、最も誠実でいる瞬間さえ、自分がコンラディンを嫌って いるなどと認めたことは決してなかった。彼女が「本人のため」に彼に口出し することは特にわずらわしくもなく、それは自分の務めであるとうすうす感づ いているようではあったのだが。コンラディンは心の奥底から彼女を嫌ってい たが、そのことは完璧に隠し通せていた。彼が自分で考え出すことのできた僅 かな楽しみも、それらが彼の保護者を不快にするだろうという見込みからより 一層面白みが増した。それに、コンラディンの想像力が支配する王国から彼女 は閉めだされていた―汚らわしい奴に入り口なんてあるはずないじゃないか。

 母とほどは父と一緒に過ごしていないし、父のことを母のことほど知ってい るわけでもない以上、母についてよりも父について書く方が難しいのだが、し かしそれらは同じように、解放されてすっきりした気分にしてくれるものであ る。一つにはこれは、人々について書くことはその人を理解する手助けになる し、人々を理解することは私たちの一部としてその人たちを受け入れることを 助けるからである。私は父と外見やら内面やらの特徴が良く似ていたため、私 の人生にとって父が持ってきた重要性を受け入れることが自分を完全に受け入 れ、愛することに不可欠であるのだ。

(13)

 人生の美はつまらないものである、とあえて主張する者などほとんどいない だろうと私は思うのだが、それでもほとんどの教養ある人々は人生の美はまる で美ではないかのように行動している。そしてそうする場合において、彼らは 自分自身と、子孫たちの双方に害を与えている。というのも、私は断固として 主張するが、最も広義に用いる場合の芸術という言葉の意味である美と言うも のは人々が好むままに取捨できる人生の付属物では決してなくて、もし自然の 我々に定めたように生活しようとするならば、すなわち、人間以下の生活をす ることに我々が甘んじるのでなければ、人生において絶対に必要なものだから である。

(14)

 彼はついに眠り、ついに目覚めた。何か思い出すべき事があっただろうと思 いを巡らせて、それを思い出すまで 5 秒間ほど横たわったままでいた。それは 指揮者が伸ばした腕の下のオーケストラのように、世界が沈黙を保っているか のようだった。 そしてそれを思い出した瞬間、指揮者の一振りで百の弓が音を 奏で始めるように、その記憶が彼の体の全神経を震えさせた。

(17)

(20)

 エリザベス女王とビクトリア女王にはある種の共通点があった。二人とも愛 国者であった。二人とも、人民の利益になると自分が信じていたことに対する 深い献身によって鼓舞された。二人とも自分の職務に対して気高い考えを持っ ていた。二人はともに批判に対して憤慨したが、エリザベスの憤慨には、ビク トリアが決して持っていなかったユーモアが必ずかすかに含まれていた。ここ で二人の共通点は終わる。

 夜毎に百科事典を開く中流家庭の父親の姿は我々を微笑ませるが、我々は彼 のような父親を尊敬すべきである。このような父親にとって、こうしたことは 生涯学習への入口となるかもしれないからである。知識のための知識を尊ぶ社 会では、そのような父親は息子が成人してしまったとしても、安堵の溜息とと もに百科事典を棚に戻したりせず、それどころか以前にも増してそれを求める ことだろう。

 写真はほぼ正確に視覚的な印象を表現するであろうが、そのような技術自体 は芸術とは言えないだろう。そして、正確さにおいて絵画が写真に似れば似る ほど、芸術的視点からすると、その絵画は大した価値を持たなくなりやすい。 感覚を描写するとしても、高次の意味においては文学ではないだろうというの は、写真が高次の意味においては芸術と呼べないのであろうことと同様である。 したがって、私は文学とは感覚を描いたものではなく、感情を描いたものである、 という見解にあえて立つのである。

(19)

 彼がどこに住もうとしているか聞いて彼女は驚きのあまり両手を上げた。

「判事の家じゃないでしょうね!」

彼女は言った。顔が青ざめている。彼は名前までは知らないがと言って家の場 所を説明した。話が終わると彼女は応えた。

「間違いありませんとも—間違いなくまさにその場所ですよ! 判事の家よ、間 違いないわ」

どうしてそんな名前なのか、あの場所には何か都合の悪いことでもあるのかと マルコムソンは尋ねた。彼女は、その家が地元でそう呼ばれているのは大昔— どのくらいかは自分もよそから来たものだから言えないが、とにかく百年以上 前—巡回裁判で厳しい判決を被告に言い渡すこととその悪意から大いに怖れら れていた判事の家だったからだと告げた。家そのものにどのような不都合なこ とがあるのかについては、彼女は言えなかった。

(17)

 我々は崇拝する英雄を必要とするあまり、偉人の中にある平凡な面を無視し たり認めなかったりするのが普通である。その偉人のあったままの姿の代わり に、ときとしてその偉人がまだ生きているうちに、伝説を作り出してしまうの である。

(16)

 英国人の力の大きな要素となっている特質の一つは、自分の間違いをひとた び納得したなら、すすんでその間違いによって学ぼうとする気持ちを常に持っ ているということである。しかも英国人は、生来鈍重な国民にしてはとても予 想できないぐらいに素早く学習することもある。英国人は放棄するとしたら大 きな苦痛を伴うような計画や主義をあらかじめ何かしら持っていた試しがない ので、その分だけ、ある意味では英国人にとって考えを変えることはいっそう 容易なのである。同時に、英国人は伝統を重んじるので、時代遅れになってしまっ た方法にしがみつくことが多いし、どんなに多くの議論があっても、あるいは どんなに理論的な証拠がある場合でも、英国人はそうした方法を放棄すること に納得することはない。

(18)

(23-1)

 私たちは他人の欠点には目をつけているが、自分自身の欠点は見ないでいる。

(23-2)

 彼らは、あることがなぜそうなのかではなく、あることがそうであるかどう かを知りたがる。

(22)

 ホワイトヘッドは教師として驚くほど完璧であった。自分の担任の学生に個 人的な関心を寄せ、その長所も短所も心得ていた。教え子からその可能性を最 大まで引き出す人であった。抑圧的であったり、皮肉的であったり、傲慢であっ たり、そのほか劣等な教師どもがなってみせたがるあれこれには決してならな かった。彼が接した学生のうちでも優秀な部類に属する連中には全て、私にも そうであったが、正真正銘の永続的な愛情を呼び起こしたのである。

 おそらく、この学校やそれに関したことの細かい記憶にふけることが、いま 自分が経験できる限りの喜びを私に与えてくれる。私は不幸のなかにひたされ てはいるのだが―ああ!あまりに真実すぎる不幸よ―二、三の他愛も無い事の 薄弱さに、どれほど僅かで一時的であろうと、慰めを探し求めることは許して もらえるだろう。さらに、これらは、全く小さく、またそれだけではばかげた ものでさえあるが、後に自分にすっかり蔽いかぶさった運命の最初のおぼろげ な警告を自分が認識した時と所とに関係するものとして、私の空想では偶然的 な重大さを帯びているものなのだ。だから回想させてもらおう。

(19)

対照法(対句法)とは

 対照法(対句法)とは、対句表現で用いられる構文である。対句の文章で、 文構造がおかしいと思ったら、構文解析の応用で読み取ることが出来る。 (23-1) を見てみよう。

The vice of others we keep before our eyes, our own behind our back. 対照法では、カンマが構文解析で言う接続詞の役割をしている。即ち

The vice of others we keep before our eyes , (カンマが and の役割) (the vice of) our own (we keep) behind our back.

という構造になっているのである。下線部が対句表現である。(23-2) も同様 に構文解析してみると、

They want to know whether something is so , (カンマが but の役割) (they do) not (want to know) why (something is so).

となる。少々難しいかもしれないが、長文の中の一部で出題された場合、文脈 と合わせて考えることが出来る。対照法は知っておいて損はない。

構文解析とは

 まず、構文解析について説明しよう。SVOC and O’C’M という文があったと する。M は修飾語である。この文は2通りの読解がある。

①省略構文

S V O C (M)

and

(S V) O' C' M.

上記のように、()内が重複する内容であるために省略されたもの。

②共通構文

S V O C M.

and

O' C'

このように、二つの事柄が and など接続詞で結ばれたもの。

 要するに構文解析とは、接続詞で繋がれた 2 文を上下に並べてみることで、 文構造の見通しを良くするテクニックである。簡単な文章では、気がつかない うちにやっているかもしれない。

a black and white mouse は、 構文解析をすると

a black mouse なので、白黒のネズミである。 white

a black and a white mouse は、 構文解析をすると

a black (mouse) なので、白いネズミと黒いネズミである。 a white mouse

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