行
政
視
察
報
告
書
平成 29 年 12 月 10 日
長野市議会議長 小林治晴 様
報告者氏名(代表) 議会運営委員会委員長
西沢利一 ㊞
このたび、行政視察をしましたので、その概要について次のとおり報告いたします。
1 視察区分 議会運営委員会行政視察
2 視察者氏名 西沢利一、北澤哲也、小林治晴、小林秀子、野々村博美、佐藤久美子、 松木茂盛、布目裕喜雄、近藤満里、若林祥、小泉栄正、高野正晴
3 随行者 宮尾正彦、久保田浩樹
4 視察期間 平成 29 年 11 月 14 日(火) ∼ 平成 29 年 11 月 16 日(木)
5 視察先及び視察事項
視 察 先 視 察 日 時 視 察 事 項
茨城県 守谷市
H29 年 11 月 14 日 10 時 00 分∼12 時 00 分
予算決算特別委員会と事業評価について 通年議会について
岩手県 盛岡市
H29 年 11 月 15 日 10 時 00 分∼12 時 00 分
高校生会議について 災害時の議会対応について 議会報告会について
青森県 青森市
H29 年 11 月 16 日 9 時 30 分∼11 時 30 分
月 日 視 察 先 考察(所感、課題、提言等) 11 月 14 日 茨城県
守谷市
人口 65,560 人 面積 35.71 ㎢
一般会計 204 億 6,200 万円 政務活動費 月額 10,000 円/人 議員数 20 人 議員平均年齢 56 歳 議員報酬 367,000 円
<予算決算特別委員会と事業評価について>
市長が執行した事務事業の成果について、事業評価を行うことを 目的とし、審査の結果を次年度の予算編成に反映させるまでの一連 のサイクルとしている。それまでは決算特別委員会として9月定例 会時に前年度の決算審査を行っていたが、名称を決算予算特別委員 会と改め、変更した経緯がある。
6月定例会に特別委員会を設置し、各常任委員会を単位とした分 科会を設置(総務分科会、都市経済分科会、文教福祉分科会)。分 科会ごと2事業を選定し、事業評価選定事業を市長に提出する。
事業評価①・・・まずは会派で評価し、分科会に提出
事業評価②・・・会派評価をもとに分科会でまとめた評価を委員 会で正式に重点事業仕分けとして作成し、9月定例会本会議に提出 全会一致で可決する形となる。その後、執行部との意見交換会をは さみ、3月定例議会で事業仕分け反映された予算案が出される。
<通年議会導入について>
平成 25 年に通年議会について検討が開始され、28 年3月より通 年議会がスタートする。これにより市長専決処分の制限がされ、緊 急性が高いもの以外は適用されない。委員会活動は通年議会により 充実したものになっている。(委員会開催も5割増)
≪所感≫
事業選定において少数会派への配慮もされており、より市民目線 に立った検討がなされているように感じた。市単独事業が主となっ ているため、仕分けの限界も感じるが、費用対効果についてかなり 詳細に調査されているのは参考になった。
現行でも、監査委員会による監査や行政職員による事業評価など で見 直しをさ れている ものの議 会として 積極的 に関わって いく姿 勢は時代ニーズに照らし合わせても重要である。議会改革と市民合 意の事業仕分けが求められ、政策立案能力が試されるのではないだ ろうか。
通年議会は専決を最低限に抑えることは出来るが、(行政規模が違 うので)議会事務局や理事者側の負担がどうなるかは疑問。
11 月 15 日 岩手県 盛岡市
人口 295,554 人 面積 886.47 ㎢
一般会計 1,076 億 6,000 万円 政務活動費 月額 50,000 円/人 議員数 38 人 議員平均年齢 59.6 歳 議員報酬 617,000 円
<高校生議会について>
選挙権年齢が 18 歳以上に引き下げられたことを踏まえ、次世代 を担う高校生に選挙や政治、地方行政に関心を高めてもらう目的か ら高校生会議を開催。
開催にあたっては、①主権者教育に取り組む、②議会の役割を理 解する、③高校生と直接交流する場、という考えのもと行っている。
高校 生が興味 を持ちや すいテー マで4 つの独自 委員会を つくり 議論してもらう(常任委員会とリンクはしている感じ)。
委員長報告のあと各委員会の提言について採決までを行い、議会 運営(議事進行)の一連の流れを理解できるような構成となってい る。
<災害時の議会対応について>
平成 23 年に起こった東日本大震災から危機管理・災害に対して の議会対応や責務の重要性について再考の気運が高まり、防災対策 特別委員会(H23 年10月∼H25年6月)、危機管理・災害対策特別 委員会(H25 年9月∼H27 年6月)が設立される。
平成 25 年9月に「議会基本条例の制定」に始まり、「市議会災害 時における対応の指針」、「市議会災害対策会議設置要綱」、「会議中 に緊急事態が発生した場合の対応について」などが制定された。
議場での緊急事態発生時避難訓練や学校、医療・福祉機関、町内 会・自治会、企業などでシェイクアウト(米国生まれの造語:地震 の揺れに備えよ)を実施することで常時、意識を持つように努めて いる。
<議会報告会について>
市民に積極的に情報発信し、市民との情報共有化を目的としてお り、3月、9月それぞれ定例会後に開催(年2回)。市内 32 の地域 福祉推進会(住民自治協議会と近いものか)単位で地区割し、夜間 や休日に開催することで地域住民が参加しやすい開催としている。
1回あたり4地区で開催。(議員9名×4班編成)1班には議会 運営委員会委員1名、各常任委員会委員2名以上を配置することで 市民からの質問に対応出来る体制を整えている。
参加人数は地域差(9∼45 人)があるが平均 19 人程。 ≪所感≫
11 月 16 日 青森県 青森市
ったが、若者の政治参加という課題に対して期待出来るものと感じ た。
盛岡 市の災害 時の議会 対応は地 震を中 心とした ものとな ってい るが、本市においては様々な災害を想定した指針や要綱にすべきだ と感じた。議場各席にヘルメットが装備され、災害に対して緊張感 を持っていることが伝わった。
議会報告会はH24年から先進的な活動をしており、惰性的にな っている本市でも検討すべきもので、班割り、会派代表が班長を 務めたり、委員会委員数を考慮している点など、今後の検討の際 に参考にすべきと感じた。
人口 287,800 人 面積 824.61 ㎢
一般会計 1,197 億 5,100 万円 政務活動費 月額 90,000 円/人 議員数 35 人 議員平均年齢 59.6 歳 議員報酬 580,000 円
<予算決算特別委員会について>
予算案は第1回 25人、第2回、25 人、第3回20 人、第4回 25 人の委員構成の予算特別委員会を設置している。
決算案は 20 人の委員構成の決算特別委員会を設置している。 円滑で効率的な委員会運営を図るため、この両特別委員会で付託 の上、審査している。このため常任委員会では予算(補正含む)、 決算の審査がされていない。両特別委員会内での質疑に関しては会 派持ち時間制としており、通告性ではないため、事前に聞き取りし た以外の質疑が行われることもあるとのこと。
<議員とカダる会(=議会報告会)について>
当初の議会報告会は市民と議員が対面式に行なっていたが、対 決姿勢になるケースが多々あったため、第三者のファシリテータ ー(大学の准教授2名)が間に入ってのワークショップ形式やワ ールドカフェ(喫茶風なリラックスしたスタイル)による意見交 換を行う。
参加者からは概ね好評のようだが、まだまだ参加者数が伸びず、 女性や若者の参加が課題となっている(7名∼28 名、平均 17 名)。
<議会基本条例の検証について>
平成 25 年2月に制定した青森市議会基本条例を平成 27 年5月か ら検証作業を行い、同年8月に結果を取りまとめた。
際各会派の検証結果も参考として添付された。)。 検証による条例改正は行っていないとのこと。
<タブレット端末の活用について>
様々な議会改革に取り組んでいるが。平成 28 年8月よりタブレ ット端末の導入を行い、ペーパーレス会議の暫定導入がされた。
タブレットの導入により、膨大な資料の携行や保管が不要となっ た。通知等の送付手段、緊急時等の連絡手段としても活用でき、議 会事務局との連絡や日程調整が容易になった。
運用は、電子文書閲覧ソフト「SideBooks」を利用しペーパーレ ス会議を実施している。進め方としては、H28年8月議会改革検討 委員会でペーパーレス会議を暫定実施。H28 年 11 月本議会・委員会 でペーパーレス会議暫定実施。H29 年1月から議会運営委員会、議 会改革検討会議で本格実施。H29年5月から本会議・すべての委員 会で本格実施となった。事務局用は Wi-Fi モデルのため通信費はか から ない。議 員用はセ ルラーモ デルのた め通信 費は全額議 員負担 (政務活動費 1/2 充当可)となる。
≪所感≫
青森市の予算・決算特別委員会の進め方は、円滑化を図るための 措置と言われたが、本市と比較しても円滑化なのか疑問が残る。
議員 とカダる 会は第三 者的な存 在のフ ァシリテ ーターを 置いた り、対象者をより細分・鮮明にしていくなど、新しい試みをしてい く機 動性は見 習うべき もの。市 民との距 離を詰 める意味で も出張 (出前)形式とするパターンは昨今の地方議会の主流だと感じた。
議会 基本条例 の検証に ついては 会派ご とに考え 方や評価 が分か れるところで、議会としての統一結果は難しいのではないかと感じ たが、今後も本市としても検証の必要性はあるもの。