2016.6.16. 出題:加藤賢悟 宿題 7
• 提出期限:6/23の講義終了時.
問題
1. (ハーディ・ワインベルグ平衡モデル). ある座位(locus)に2つのアレル(allele) A, aが あって,それぞれ確率θ, 1 − θで出現するとすると,遺伝子型 (genotype) AA, Aa, aa が出現する確率はそれぞれθ2, 2θ(1 − θ), (1 − θ)2である.いま,n個の個体のうち,遺 伝子型AA, Aa, aaをもつ個体の個数をそれぞれY1, Y2, Y3とおくと,(Y1, Y2, Y3)′は多 項分布M n(n, θ, 2θ(1 − θ), (1 − θ)2)に従う.
(a) θのMLE bθを導出せよ.
(b) n → ∞のときの√n(bθ − θ)の極限分布を求めよ.
(c) α, β > 0に対して,θ ∼ Be(α, β)という事前分布を考える.このとき,θの事後 平均θeα,βを求めよ.
(d) θの真値を1つ固定したとき,n → ∞のとき,√n(eθα,β− bθ)→ 0P を示せ. 2. X1, . . . , Xn| λ ∼ P o(λ) i.i.d., λ ∼ Ga(α, β)とする (α > 0, β > 0). このとき,λの事
後平均を求めよ.
3. X ∼ N(µ, Ik), µ ∈ Rkとする.
(a) k = 1, 2のとき,E0[1/∥X∥2] = ∞となることを示せ.ヒント:µ = 0のとき,
∥X∥2∼ χ2(k)である.
(b) k ≥ 3のとき,Eµ[1/∥X∥2] < ∞ ∀µ ∈ Rkであることを示せ.
ヒント:∥x−µ∥2= ∥x∥2−2x′µ+∥µ∥2と不等式2ab ≤ a2/2+2b2より,∥x−µ∥2 ≥
∥x∥2/2 − ∥µ∥2.あとは極座標変換を使う.
4. X ∼ N(µ, 1), µ ∈ Rとし,µの推定を考える.a, b ∈ Rに対して,δa,b(X) = aX + bと いう推定量を考える.このとき,2乗損失関数L(µ, d) = (d − µ)2の下で,次の場合に δa,bが非許容的になることを示せ.
(1) a > 1,またはa = 1かつb ̸= 0. ヒント:δa,b(X)とXを比較せよ. (2) a < 0.
5. F を連続な分布関数とし,X ∼ F とする.このとき,F (X) ∼ U(0, 1)を示せ. ヒント:F→(u) = sup{x ∈ R : F (x) ≤ u}, u ∈ (0, 1)とおくと,F (x) ≤ u ⇔ x ≤ F→(u), F (F→(u)) = uである.
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