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資料置場 コマの物理から素粒子のスピン

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Academic year: 2018

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(1)

質点の運動: 復習

フィギュアスケートのスピン

始めは腕を広げて、ゆっくりとした回転

最後に腕を縮めて(上げて)回転速度を上げる 野球・テニス・バトミントンなどの球技

ヘッドスピードを効率的に上げるには? ケプラーの法則

面積速度一定になるのはどうして?

慣性力?

(2)

質点の運動についての復習

(3)

運動の法則

運動の第1法則 (慣性の法則)

物体は力の作用を受けなければ、あるいは受けていても合力が0ならば、 静止したままであり、運動している物体は等速直線運動を続ける

運動の第2法則 (運動の法則)

物体は力 F を受けると、その向きに加速度 a が生じる。

加速度の大きさは受ける力の大きさに比例し、質量 m に反比例する。

運動の第3法則 (作用反作用の法則) 力は二つの物体の間に働く。

物体Aが物体Bに力を作用していれば、物体Bも物体Aに力を作用している。 二つの力はたがいに逆向きで、大きさは等しい。

F =m a

F =0

(4)

運動の法則: 第1と第2

結局は運動方程式で表現できる

d p

d t = F

p=m v

質量は時間によらず一定であるとすると より

m d v

d t =F

m d

2 x

d t 2 =F

外力がない場合 F = 0 なので、 速度 v 一定

→ 第1法則(慣性の法則)

m a=F

第2法則(運動方程式)

(5)

力積: 積分表記と運動の第2法則

lim

 t 0

pt  t − p t 

 t =F

d p

dt =F

p t  t − p t =F  t

p t 2 − p t 1 =

t

1

t

2

F d t 力積

(6)

外力による質点の速度変化

 x

v t 

F⋅ x=F⋅v⋅ t

= m dv

dt ⋅v⋅ t

= m v dv

dt  t

= d

dt

1

2 m v

2

 t

F =m dv

dt

 x=v⋅ t

m v dv

dt =

d

dv

1

2 mv

2

dv dt = dt d1 2 mv

2

U = F dx= d

dt

1

2 m v

2

dt =[ 1 2 m v

2

]

t0 t1

= 1

2 m v

1

2

1

2 m v

0

2

v

1

=v t

1

v

0

=v t

0

運動方程式

運動エネルギーの増加 外力による仕事

外力による仕事

(7)

運動エネルギー

U = F dx= 1

2 m v 1

21

2 m v 0

2

T = 1

2 m v

2 運動エネルギー

(8)

移動距離

r t

1

= x t

1

 , y t

1

r t

2

= x t

2

 , y t

2

r t =x t  , y t 

 r =rt t −r t

 r = x ,  y=x t  t  , y t  t  x t  , y t 

v t = lim

 t  0

 r

 t = lim

t 0

r t t −r t 

 t = lim

t 0

 x

 t ,

 y

 t =v

x

, v

y

v t = lim

 t  0

 r

 t = lim

t 0

r t t −r t 

 t = lim

t 0

 x

 t ,

 y

 t =v

x

, v

y

(9)

2次元の速度・加速度

v t = lim

 t  0

 r

 t = lim

t  0

r t t −r t 

 t = lim

t  0

 x

 t ,

 y

 t =v

x

, v

y

v t = d r

d t = lim

 t  0

 r

 t v

x

, v

y

=

d x

d t ,

dy

dt = lim

 t  0

 x

 t ,

 y

 t

v t = d r

d t = v

x

, v

y

=

d x

d t ,

dy

dt = ˙x t , ˙y t 

a t = d  v

d t =

d

2

r

d t

2

= a

x

, a

y

=d v d t

x

, d v dt

y

= d d t

2

v

2x

,

d

2

v

y

dt

2

= ¨x t , ¨y t 

(10)

多次元の運動方程式

F x =m ¨x

F y =m ¨y F =m ¨r

F z =m ¨z

2次元でも、3次元でも、n次元でも同じ

F =d  P

dt

U =

C F⋅

v

vd dl

F = d P

dt U = F⋅d x

(11)

仕事の表記: いろいろな表記の仕方

C F r

O

r

v = ˙r

外力 F の作用により、質点が曲線 C に沿って移動する。 この時に外力がする仕事はいくらか?

外力 F の作用により、質点が曲線 C に沿って移動する。 この時に外力がする仕事はいくらか?

曲線の接線方向は速度ベクトルと同じ向き。

接線方向への力の射影は、速度ベクトルと力の内積を利用して 曲線 C に沿った微少変位 dl での仕事は、その積。よって、

F⋅ v

v

U =

C

F⋅v

vdl

当然 dl と速度には関係がある。 (dl = |v|dt)

移動が、時刻 t1 から t2 までの変化に対応しているのであれば

速度×時間変化は変位

U =

t1 t2

F⋅v dt

v dt=d r U =

C

F⋅d x

(12)

慣性力についての復習

(13)

加(減)速する車にのっている人が感じる力

車が加速する時には、シートに押しつけられる 車が減速する時には、前方に押し出される

少々複雑なので、話を簡略化

枠の中にボールがある。

枠に固定されたカメラC'で、ボールの位置を記録する。

枠の外にもカメラCを設置。

枠を透明にすると、Cでもボールの位置を記録できる。 枠を動かした時、ボールはどの様に見えるか?

カメラC'

カメラC

(14)

座標系つづき

カメラC'

カメラC

カメラC' カメラC

この場合系の選択は結局カメラの位置になるので、 カメラCが枠の中に入る場合もまったく同じ

(そもそも枠なんてなくてもいい) 背景が一様の場合、

観察者はカメラが移動しているか、

物体が移動しているか 判断出来ない!

カメラC'が等速 v で移動する = 物体が等速 -v で移動しているように見える

(15)

座標系による速度の違い

O ' x '

y '

O x

y r '

s r

r=s r '

d r

dt =

d s

dt

d r '

dt

カメラC'の位置

カメラCの位置

Cからみた 物体の位置

Cからみた C'の位置

C’からみた 物体の位置

Cからみた 物体の速度

Cからみた C'の速度

C’からみた 物体の速度

Cに対して静止

d r

dt =0

C'からみた速度

d r '

dt =−

d s

dt

例えば

(16)

等速で移動する座標系の場合

O ' x '

y '

O x

y r '

s r

カメラC'の位置

カメラCの位置

Cに対して静止

d r

dt =0

C'からみた速度

d r '

dt =−

d s

dt

それぞれの系での速度は確かに違うが

運動方程式は?(物体の質量を m とすると) Cでは

m d

2

r

d t

2

=0

C'では

m d

2

r '

d t

2

=0

(同じに・違って)見える

等速で移動する系

等速で移動する系

d s

dt =

一定

(17)

速度を変えながら移動する系: 加速度をもって移動する系

m d

2

r

d t

2

=0

m d

2

r '

d t

2

=−

d

2

s

dt

2

O ' x '

y '

O x

y r '

s r

カメラC'の位置

カメラCの位置

C 系では

C’ 系では

(同じに・違って)見える

(18)

加速度をもって移動する系、外力のある場合

m d

2

r

d t

2

=  F

m d

2

r '

d t

2

=−m

d

2

s

dt

2

  F

O ' x '

y '

O x

y r '

s r

カメラC'の位置

カメラCの位置

C 系では

C’ 系では

m d

2

r '

d t

2

=  F '

慣性力

(みかけの力) 静止したボールを、「自由落下するカメラ」で撮影すると、

記録された動画の中ではボールが鉛直上方に等加速度運動する ように見える。(反重力?)

自由落下するボールを、「自由落下するカメラ」で撮影すると、

記録された動画の中ではボールかかる外力の合計が 0 と見える。

(反重力による打ち消し)

(19)

与太話

慣性力の説明で

電車等に乗っているときに、加速・減速時に感じる力 曲がる時に、曲がる方向とは逆に飛び出す時に感じる力 遊園地の回転遊具で感じる遠心力

という記述を見かける。

静止している物体を、加速運動するカメラで撮影する場合、その物体は力を感じるのか?

なにか矛盾を感じるのだけれど、一体なにが問題なのでしょうか?

(20)

回転運動のおさらい

(21)

等速円運動

等速円運動

物体が半径 r の円周上を一定の速さ v で運動する 等速円運動

物体が半径 r の円周上を一定の速さ v で運動する

v

r

速度ベクトルは円の接線方向

→ 質点の位置ベクトルと速度ベクトルは垂直

r⋅ v =0

加速度は位置ベクトルと逆向き。向心力 ベクトルと加速度ベクトルは垂直

a =−2  f 

2

r

円周: 周期: 回転数:

2  r

T = 2  r

v

f = 1

T =

v

2 r

v a =0

(22)

等速円運動の加速度: 幾何学的な理解

v

1

v

2

v

3

v

4

v

5

v

6

v

7

v

8

v

1

v

2

v

3

v

4

v

5

v

6

v

7

v

8

a

1

a

2

a

3

a

4

a

5

a

6

a

7

a

8

半径: 円周:

位置変化:

r

2  r

v =2  r  f

v =2  r  f

2  v=2

2

r f

a=2  v f = 2 f 

2

r = v

2

r

速度 加速度

(23)

向心力と遠心力

v

速度と垂直方向(半径方向)の 力の釣り合いを考えると

大きさが F の力が位置ベクトルと同じ向き

(円の外側向き)に作用している 向心力 ←→ 遠心力

F =m 2 f 

2

= mv

2

r

a =−2  f 

2

r

加速度は

向心力

F

c

=m a =−m 2 f 

2

r

F '

c

=−  F

c

=m 2 f 

2

r

遠心力

*加速度の大きさ

a= 2  f

2

r = v

2

r

*遠心力(向心力)の大きさ

F

c

=m 2  f

2

r = m v

2

r

(24)

等速円運動: 角速度

=t 

r= x , y = r cos  , r sin 

x=r cos 

y=r sin 

r

 x , y r ,

等速円運動

=t 

d 

d t =

d r

d t =0

角速度 角速度

˙= d 

d t =

1週 (2π)にかかる時間が周期 T

2 = T

周期 T と速度 v の関係

T = 2  r

v

速度 v と角速度 ω の関係

v =r 

周波数 f = 1/T と ω の関係

=2  f

(25)

等速円運動: まとめ

=2  f = 2

T

遠心力

向心力

v =r =r ˙

v

質点の速度の大きさ 質点の加速度の大きさ 向心力の大きさ

遠心力の大きさ

a=r 

2

=r ˙

2

F =m r 

2

=mr ˙

2

F ' =m r 

2

=m r ˙

2

角速度と周期、周波数との関係

r⋅v=0 v⋅ a =0

位置ベクトル、速度ベクトル、加速度ベクトルの関係

(26)

角速度ベクトル

A

B

∣ C∣=∣A∣∣ B∣sin 

C  = B

角速度ベクトル

v = × r

r

v

 

v

r v

 

0

奥から手前側に向かう方向 手前から奥向きに進む方向

面積速度

S

v

=

1

2 r∣∣ v∣sin 

0

質点の速度は

S

v

= 1

2 r∣

2

∣ ∣sin  

0

(27)

角速度と角運動量

角運動量 L = r × p = r ×m v

d  L

dt =

d

dt r×p =v×pr×

d p

dt =r×  F

L=m r 2

角運動量のおおきさ

r

v

 L

角運動量の時間変化は?

運動量の時間変化 = 外積(力×時間変化) 外積(力)に対応するものを考えよう

p=mv

=0

より 運動方程式より

=  F

v = × r

(28)

角運動量とモーメント

d  L

dt =r ×  F

L= r×p N = r×  F

d  L

dt =  N

モーメント

角運動量

外力によるモーメントによって、角運動量が変化する

r

v

 L

(29)

向心力のみ働く系の場合

向心力によるモーメントは

N  = r × F =0

角運動量は一定!

d L

dt =0

L=m r

2

一定

角運動量保存則

質量が一定だと、

r r =r⋅v

一定

面積速度一定

半径が小さい 速度は大きい 半径が大きい 速度は小さい

F  ∝− r

r

v

L

F

N

(30)

与太話:

L = r × p

v = × r

速度と運動量の関係を考えると、なにかこの関係は座りが悪い。

v = × r

は、角速度 ω での回転を考えたときの質点の速度 v

では速度 v の質点が動いているとき、原点に対する角速度 ω は?

 = r × v

r 2

位置ベクトルと速度ベクトルのなす角を θ とすると、 円周方向の速度成分は vsinθ

周期は T = 2πr/ vsinθ

角速度は ω = 2π / T = vsinθ / r = rvsinθ / r2

つまり

r

v

 

L = r × p

速度 v 運動量 p

とすると、なんとなく良いように 思えるが、これはあくまで質点の 運動が平面内に限られている時。

 ∝ L

角速度の本来の意味とは異なる。

(31)

与太話続き

L=m r 2

p=m v

平面内の運動の場合

運動量 質量 速度

角運動量 角質量? 角速度

角速度が同じであっても、回転の「勢い」は 質量

回転中心からの距離(の2乗) によって、変化する。

L=I  I =mr 2

慣性モーメントと呼ばれる量。 剛体の力学で再び現れます。

※ これが角速度・角運動量と呼ばれる理由

参照

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