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資料置場 コマの物理から素粒子のスピン

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Academic year: 2018

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(1)

電子の「スピン」

https://sites.google.com/site/komaspin/

(2)

電子の磁気モーメント

 = B L e

B = e

2 m e

角運動量に比例するのなら、 電子が回転をやめれば

磁気モーメントがなくなる?

対になる必要ないのでは?

(3)

ラーモア周波数と磁気共鳴

f = ˙

2  = 1 2   B

ラーモア周波数

磁気共鳴 ラーモア周波数と同じ周波数の電磁場による、 磁気モーメントの反転・共鳴

角運動量成分はうまく打ち消しあっているけれど、

角運動量がなくなれば磁気共鳴だって起きないのではないだろうか?

(4)

電子『スピン』の発見

1922年 シュテルン=ゲルラッハの実験1922年 シュテルン=ゲルラッハの実験

銀原子の磁気能率 

= 電子の磁気能率

古典的予想

・ 電子の『自転』の度合いは連続的に変化

・ 不均一磁場で銀原子の曲がる度合いは様々

・ 蛍光板には縦長の模様が生じる 古典的予想

・ 電子の『自転』の度合いは連続的に変化

・ 不均一磁場で銀原子の曲がる度合いは様々

・ 蛍光板には縦長の模様が生じる

実験結果

・ 蛍光板上の模様: 上下2つ

・ 電子の『スピン』は右巻 又は 左巻 のみ

実験結果

・ 蛍光板上の模様: 上下2つ

・ 電子の『スピン』は右巻 又は 左巻 のみ

不均一な磁場

(5)

スピン: 『量子化された自転』

自転が 『二つ』 の状態をとるということは

右回り 左回り

回転方向

『スピン』の向き 上向き 下向き

『スピン』の値

1

2 −1 2

※ 2つのスピンの値の『差』が1になるように取る スピンが3つの状態を取る -1, 0, 1

スピンが4つの状態を取る -3/2, -1/2, 1/2, 3/2

(6)

スピンと磁気モーメントとの関係

 

s

= g

s

B

S

s

=g

s

B

s

磁気モーメントの大きさ

s=− 1

2 ,

1

2

電子の場合

g

s

= −2

s

=−

B

s=1 2

s

=

B

s=−1

2

※ 『スピン』の向きと、『磁気モーメント』の向きが逆

B

= e

2 m

e

(7)

量子化された『角運動量』と時期モーメント: ボーア磁子

= e

2 m

e

r m

e

v

= e

2 m

e

l l 1

量子化された角運動量の大きさ

B

= e

2 m

e

L= l l 1

(8)

素粒子とスピン

クォーク・レプトン ½

ゲージ粒子 1

ヒッグス粒子 0

陽子 ½

中性子 ½

(9)

元素の周期表

(10)

元素の周期表について

メンデレーエフの最初の周期表(1869年)

数ヶ月後にはドイツのJ・L・メイヤーが 独自に事実上同一の表を発表

1906年 ノーベル化学賞にノミネート されるが、受賞を逃す

原子量(質量)の順にならべる 周期性が現れる

原子量の大きさが元素の性質を決める

・・・

(11)

http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/5/5f/Mendeleev_Table_5th_II.jpg

最初の英語版の周期表

(12)

なぜ元素には『周期』がある?

HH HeHe

LiLi BeBe BB CC NN OO FF NeNe NaNa MgMg AlAl SiSi PP SS ClCl ArAr

KK CaCa ScSc TiTi VV CrCr MnMn FeFe CoCo NiNi CuCu ZnZn GaGa GeGe AsAs SeSe BrBr KrKr RbRb SrSr YY ZrZr NbNb MoMo TcTc RuRu RhRh PdPd AgAg CdCd InIn SnSn SbSb TeTe II XeXe CsCs BaBa -- HfHf TaTa WW ReRe OsOs IrIr PtPt AuAu HgHg TiTi PbPb BiBi PoPo AtAt RnRn FrFr RaRa -- RfRf DbDb SgSg BhBh HsHs MtMt DsDs RgRg UubUub UutUut UuqUuqUupUupUuhUuh UuoUuo

LaLa CeCe PrPr NdNd PmPm SmSm EuEu GdGd TbTb DyDy HoHo ErEr TmTm YbYb AcAc ThTh PaPa UU NpNp PuPu AmAm CmCm BkBk CfCf EsEs FmFm MdMd NoNo

LuLu LrLr

2個 8個 8個

高校の化学では『外殻電子の数できまる』のだと教わってきたのでは...

(13)

高校の化学の復習

主量子数(n) 殻 電子数(2n2)

1 K殻 2

2 L殻 8

3 M殻 18

主量子数(n) 電子数(2n2)

1 K殻 2

2 L殻 8

3 M殻 18

+ K L

M

それぞれの殻に入る事のできる電子の数 それぞれの殻に入る事のできる電子の数

N =2 n

2

(14)

電子スピンの存在: 電子は自転しながら原子核のまわりを周回する

1925年 ジョージ・ウーレンベック、サミュエル・ゴーズミット 電子が『自転』しながら、原子核のまわりを回る事を仮定

この電子の『自転』を スピン と命名

ノーベル賞には至らず...

パウリが反対したとかしないとか...

地球のまわりを月が『自転』しながら『公転』 太陽のまわりを地球が『自転』しながら『公転』 するように、

原子核のまわりを電子が『自転』しながら、 電子軌道上を『公転』

すると考えると、原子の構造を非常にうまく 説明できる。

電子の『スピン』に加えて、もう一つ重要な『原理』が パウリ によって発見された

(15)

パウリの排他原理

1945年 ヴォルフガング・パウリ パウリの排他原理の発見

1945年 ヴォルフガング・パウリ パウリの排他原理の発見

パウリの排他原理 (1925年)によると

複数の電子が同じ状態を取ることはできない

ひとつの椅子には一人が座る事ができる 椅子 状態

ある電子軌道には 異なるスピン状態の電子が入る事ができる

電子は上向き・下向きのスピンを取る事ができる 車 → 電子のスピン自由度

レーン → 軌道

水素のそれぞれの殻は、決まった数の軌道をもつ 道路 → 殻

※ 2シーター

量子数(n) 軌道

1 K殻 1s

2 L殻 2s0, 2p1, 2p0, 2p-1

電子

(16)

量子数(n) 軌道 電子の数

1 K殻 1s 2

2 L殻 2s 2p 2 + 6 = 8

3 M殻 3s 3p 3d 2 + 6 + 10 = 18

軌道と軌道の数

s p d f g

1 3 5 7 9

エネルギーの高さと軌道の関係 7s 5f 6d 7p

6s 4f 5d 6p 5s 4d 5p 4s 3d 4p

3s 3p

2s 2p

1s

エネルギー大 K 1s

2s 2p L

K 1s 2s 2p L

元素の周期律と電子軌道

(17)

軌道 s p d f

いろいろな軌道の電子の様子

(18)

s p

(19)

磁気共鳴: 量子論的な考え方

(20)

ボーアの量子仮説

仮説1 量子条件

電子が『波』のように振る舞い、 電子波が軌道上で定在波を作る

→ 定常状態

電子のエネルギーは『波』のように飛び飛びの値を取る

→ エネルギー準位

仮説2 振動数条件

定常状態にある電子は電磁波(光)を放出しない。 電子が異なる順位に移るとき、

電子はエネルギー差に対応する電磁波(光)を放出・吸収する。

n=1 E1

n=2 E2

h =E

2

E

1

E  E =  E

=  E h

h

(21)

磁場中での電子

1 2 ∣g

s

∣

B

B

−1 2 ∣g

s

∣

B

B

 

s

= g

s

B

S

s

=g

s

B

s

電子の場合 電子の場合

g

s

= −2 s=− 1

2 ,

1

2

 E = h 

 E =∣g

s

∣

B

B

s=−B s=1 2

s=B s=−1 2

ゼーマン分離

ゼーマン効果

(22)

ゼーマン効果の発見

1902年 ヘンドリック・ローレンツ、ピーター・ゼーマン 放射に対する磁場の影響の研究

1896年 ナトリウム原子を磁場の中で発光させた時、 そのD線スペクトルが複数に分かれる事を発見

マルチメディアで見る原子・分子の世界より

http://rikanet2.jst.go.jp/contents/cp0030/atom_top.html

磁場なし

磁場中

光を放射している粒子(電子)

の比電荷が1/1600である事を決定

(現在の値 1/1836)

『ゼーマン効果』の発見

(23)

ラーモア歳差運動の角速度

L

= ˙ = eB

m

e

 E =h =ℏ 

 E =∣g

s

∣

B

B

h =ℏ =∣g

s

∣

B

B

= ∣g

s

∣

B

B

=∣g

s

eB

2 m

e

eB

m

e

B

= e

2 m

e

ラーモア歳差運動の角速度(ラーモア角速度)は

ラーモア角速度を持つ電磁波の吸収・放出

→ ゼーマン分離した準位間の共鳴  =  磁気共鳴 古典的解釈

・ ラーモア歳差運動している粒子に

・ 歳差運動に同期した回転磁場を与え

・ 磁気モーメントを反転させる

(24)

超伝導

1911年 ヘイケ・カメルリング・オンネス

特定の金属や化合物などの物質を超低温に冷却したとき、 電気抵抗が『急激』に『ゼロ』になる現象

V

−V

導体に電圧を印加すると

導体中の電子はクーロン力の作用で移動をはじめるが、 他の電子との衝突などによる 『抵抗』 を受ける

『抵抗がゼロになる』 とはどういうことだろうか?

(25)

熱運動と抵抗

V

−V

電子が

熱振動する 『陽イオン』 と衝突

するとして、抵抗を説明する場合がある。

温度が高い → 振動が大きい → 大きな的 → 抵抗が大きい 温度が低い → 振動が小さい → 小さい的 → 抵抗が小さい 温度が低くなると抵抗が小さくなる事は説明できるが、

『急劇に』 振動は温度とともに連続的に変化するだろう

『ゼロ』 絶対温度 0 度でも、熱振動が存在する になる事は説明できない

(26)

フェルミ粒子とボーズ粒子

パウリの排他原理にしたがって、

電子は低いエネルギー準位から順に埋めていく

これはスピンが半整数(例えば ½ )の粒子の場合 成り立つ原理

フェルミ粒子(フェルミオン) フェルミ統計

スピンが整数の粒子は、1つの準位にいくつもの粒子が可能 ボーズ粒子

ボーズ統計

(27)

フェルミ粒子

別の言い方をすると、それぞれの粒子は『区別』ができる。 パウリの排他原理 『1つの椅子には一人だけ』

8 9 10 11 12 13 14

1 2 3 4 5 6 7 15 16 17 18 19 20 21 A B C D E F G H E12番の電子

炭素中の電子も同じ

それぞれの電子を『区別』できる。

(28)

ボーズ粒子

一方、ボース粒子は 同じ準位の『粒子を区別する事はできない』

同じ状態の粒子が沢山あつまって、1つの集合状態を作る事ができる。 多粒子による『整合』『干渉』がおきる

例)  レーザー 位相の揃った光、整合した光

ある種の物質では 電子は 『上向きスピン』 と 『下向きスピン』 で対をつくる スピン 0 の粒子として振る舞う (ボーズ粒子) クーパー対

(29)

超伝導 と ボーズ粒子

1つのクーパー対を動かそうと すると、

全体が揃って移動する

陽イオン等に邪魔されず 電子は導体内を移動

→ 超伝導

(30)

参照

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