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公共施設再編シンポジウム 報告書 公共施設再編シンポジウム-なぜ今、公共施設再編の取組みが必要なのか?-(平成25年7月28日開催)|武蔵野市公式ホームページ

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(1)

公共施設再編シンポジウム

~なぜ今、

公共施設再編への取組みが必要なのか?~

(平成 25 年7月 28 日開催)

報告書

平成

25 年9月

(2)
(3)

1 シンポジウム概要 ・・・・・・・・ 1

2 出演者紹介 ・・・・・・・・ 2

3 市長挨拶 ・・・・・・・・ 3

4 基調講演 ・・・・・・・・ 5

5 武蔵野市の公共施設再編への取組み ・・・・・・・・ 19

6 パネルディスカッション ・・・・・・・・ 23

資 料

(1) 当日スライド資料 ・・・・・・・・ 43

(2) 参加者アンケート集計結果 ・・・・・・・・ 66

(4)

1. シンポジウム概要

(1) 趣 旨

武 蔵野市 では、 都市化 の進展に伴っ て早期から必 要な 公共施 設を整 備して きまし た。 計 画的な 行財政 運営のも と、地 域性を 考慮し て効率的 に配置すると ともに、 安全に ご利 用 いただ けるよ う必要な 改修を 行い、 また将 来の維持 更新に向けた 基金も積 み立て てい ま す。し かし、 公共施設 の老朽 化、少 子高齢 化の進展や人口 構成の 変化、将 来の財 政状 況などを見据えると、公共施設のあり方を見直していく必要があります。

今 回のシ ンポジ ウムは 、この ことに ついて市民の 皆さ んと共 に考え ていく ため、 開催 したものです。

(2) 日 時 平成25 年7月28 日(日)14:00~16:00

(3) 場 所 武蔵野市役所西棟8階811 会議室

(4) プログラム

13 時 30分 開 場 14 時 00分 市長挨拶

邑 上 守 正 武蔵野市長 14 時 05分 基調講演

「~公共施設再編はなぜ必要か?~」 根 本 祐 二 東洋大学経済学部教授 14 時 45分 「武蔵野市の公共施設再編への取組み」 堀 内 誠 武蔵野市総合政策部参事 14 時 55分 休 憩

15 時 05分 パネルディスカッション コーディネーター

根 本 祐 二 パネリスト

福 嶋 浩 彦 (中央学院大学社会システム研究所教授) 倉 斗 綾 子 (千葉工業大学工学部デザイン科学科助教) 会 田 恒 司 (武蔵野市副市長)

(5)

2. 出演者紹介 基調講演

パネルディスカッション

■ コーディネーター 根本 祐二 ■ パネリスト

根本 祐二

【主な略歴】東洋大学大学院経済学研究科教授、東洋大学 PPP 研 究センター長。1954 年鹿児島県生まれ。78 年東京大学経済学部 卒業後、日本開発銀行(現日本政策投資銀行)入行。地域開発部 長などを経て、06 年東洋大学経済学部教授に就任。専門は公共政 策、都市開発、地域開発等。代表的な著書に『朽ちるインフラ』 (日本経済新聞社)などがある。

福嶋 浩彦

【主な略歴】中央学院大学社会システム研究所教授。1956 年鳥取 県生まれ。83 年我孫子市議会議員、95年 38 歳で我孫子市長とな り、3 期 12 年務める。市補助金の市民審査、提案型公共サービス 民 営 化 な ど 、 市 民 自 治 を 理 念 と し た 自 治 体 運 営 に 取 り 組 む 。 10 年から2 年間は消費者庁長官。消費者安全法の改正を進めた。代 表的な著書に『市民自治の可能性』(ぎょうせい)などがある。

倉斗 綾子

【主な略歴】千葉工業大学工学部デザイン科学科助教。01 年東京 都立大学工学研究科卒業(工学博士)。12年習志野市学校施設再 生計画検討専門委員会委員、さいたま市公共施設マネジメント会 議委員。13 年日本建築学会奨励賞「使われ方の経年変化および教 師の評価から みたオー プンプラ ン型学習環 境の意義」。専門は建 築計画、施設計画、インテリア計画。

会田 恒司

(6)

3. 市長挨拶

みなさまこんにちは。本日はお忙しいところ、また暑い 中 を 武 蔵 野 ま で お 越 し い た だ き ま し て あ り が と う ご ざ い ました。公共施設再編ということでなかなかテーマが大変 難しいわけでございますが、今日は、市民の皆様をはじめ としまして、市外からも大変多くの皆様の参加をいただい ているということでございますので、どうぞ最後までお付 き合い頂きたいと思っております。

さて武蔵野市は市制施行後66年目を迎えております。 昭和 22 年から市になって66 年でございますが、当初6 万3千人であった人口はずっと半世紀ほど、13 万人台と いうことで推移をしてまいりましたけれども、この間微増 しまして今年5月位に14万人を超えた数字となっており

ま す。人口 予測と しては 当面もう少し微 増する のかな というよ うな予 測もご ざいます が 、 し かし、他 の都市と同様、先々は やはり 人口減 少時代 に向かっ ていく だろう という予 測 を してございます。

市 制施行 以来さ まざまな 都市整 備をし て成熟をした都 市であ ります けれども 、片や 、や は り早期に 整備を してお りました 都市イ ンフラ ・公共 施設がこ の間や はり、 老朽化を 迎 え て いくとい うよう なことも大きな課題と なって おりま す。昨年第五期 長期計 画という 市 の 総合計画を策定した際に試算をしてみましたけれども、向こう20年間で大型の公共投資が

約 1,600 億円必要だろうと、その内訳というか、項目としましては、私どもの市は 3つの

駅がございますので、駅周辺の都市整備だとかあるいは道路整備だとか下水の整備だとか、 公共施設の建て替えだったりとかですね、そういうことをひっくるめて 1,600 億円位はか かるだろうというそんな見込みを立てた所でございます。

し かし、 今申し 上げまし た通り 、これ から人 口減少が 進むと いう中 で、私た ち、こ の規 模 を維持す るのが 必要な のかどう なのか という ことを これからの公共 施設の 在り方を 存 分 に議論しなければいけないというふうに思っております。

武蔵野市内には公共施設が約32万7千㎡ございます。ちなみにこの武蔵野市役所の床面 積 は2万6 千㎡位 でござ いますの で、こ の武蔵 野市役 所、市内で最大 の公共 施設でご ざ い ますが、これの13個分くらいでございますかね、そういう勘定になります。そして32万 7千㎡の内訳を簡単に申しますとその半分は小中学校の学校施設ですね、そしてしかも 32 万7千㎡の半分は築年を30年は超えてるということでございまして築年が大分、年を重ね て きたと同 時にで すね、 その半分は学校 施設だ という ことも極めて特 徴的な ことでは な い かなというふうに思っております。

(7)

を建て替えるということだけではなくて、 やはり今後何が必要なのか、どういう公 共施設が必要なのか、ということを、よ くよく議論が必要だというふうに思って おります。

武蔵野市は人口過密都市でございます。 オープン施設がなかなかないという、人 口密度の方で申せば市レベルでは全国で

2 番目に高 密度と 言われ ておりま すけれ ども、これ以 上公共施 設を増 やすと いうこと は 考 え にくいと いうふ うに思 っており ますの で、今 後は公 共施設を よりコ ンパク トにする と い う ことを視 野に入 れなが らですね 、より使い勝 手のい い公共施 設の再 編に向 かってい か な くてはいけない、というふうに思っております。

今 日はこ の後、 根本先生 から基 調講演 をいた だきなが ら、そ の後に 福嶋先生 、倉斗 先生 に もご参加 いただ き、ま た私どもの会田 副市長も参加 すること になり ますけ れども、 そ こ で これから の公共 施設の 在り方、 再編の 在り方 等につ いて議論を重ね ていた だきたい な と いうふうに思っております。

お そらく この課 題は私ど もの自 治体だ けの課 題ではな くて多くの自 治体に共 通する 課題 だ というふ うに思 ってお りますの で、私 どもの できる ことは是 非、先 行して やってい き た いというふうに思っておりますが、ぜひ皆様方の取組みも教えていただきたいし、今後様々 な 点で連携 をして ですね、それぞ れの自 治体の持続可 能な都市を、是 非目指 していけ た ら なというふうに思っております。

(8)

4. 基調講演

このテーマでよくお 話をするんです けれども、大変怖い話ですね。

簡単には解決できな いです。今まで の発想であれば。で、発 想をガラッと 切り替えていただくいいチャンスだと 思いますので、そういう ことを念頭に 置いていただきながら、 話を聞いてい ただければと思います。 なぜ、インフ ラ、公共施設が老朽化し ているのか、 どうなっているのかって いうことを簡 単にご説明をします。で 、上が橋、橋

です。で、日本の橋、今 69万9千本あります。実にこの内の30万本がですね、いつ架け られたか分からないというね、とんでもない状態なんです。わかっている40万本に関して 何 年に架け たかと いうの がこの統 計です ね。実はこの 統計が明らかに なった のは、つ い 、 去年の8月なんです。

こ れを見 て、多 くの方が 事柄の 深刻さ を具体 的に理解し始め たんで すけれど も、ど うい うものかと言いますと、日本の橋はですね、1970年代が架橋のピークなんです。この時に 年 間1万本 の橋が 架けら れました。その後、急 激にや っぱり減ってい くわけ ですね。 で 、 高 度成長期 にかけ てその後どんど んどん どん、橋を架 けなくて も良い 時代に なってい く ん ですね。最近は年間1千本くらいでしょうか。

この橋がですね、老朽化するという事ですね。1970年代に架けた橋というのを、50年、 コンクリートの橋の耐久年数は50年です。で、よく橋はそんな50 年で壊れないよと、お

(9)

車 両がゆっ くり走 るんで すよ。そ うする と、荷 重がそ のままス トレー トに橋 脚にかか っ て いくんですね。

さ らに、 雪が降 ると、諸 外国で は雪が 降って凍ってし まえば それは 使わない という こと な んですけ れども 、日本の場合は 道路イ ンフラ が使え ないとい うこと は非常 に行政と し て は 恥ずかし いと、 こう思 ってしま うんで 、融雪 剤を撒 くわけな んです ね。薬 品で、コ ン ク リートをいじめていくんです。

日本の橋は世界的に見ても一番過酷な状況で使われています。それでも、ま、50 年ちゃ んと持つっていうのは日本の技術の立派なところなんですけれども、実は30年くらいで使 えなくなっている橋もいっぱいあるんですね。となると、50年というのは一つの目途。1970 +50=2020年代。これから7、8年後以降がですね、橋の大更新時代を迎えるということ で すね。で 、架け かえれ ばいいじ ゃない ですか という ことなん ですけ れども 、年間1 万 本 の 橋を架け かえる のに、 1千本分 の橋の 予算し かない 訳なんで す、今 。架け かえられ る は ず がないん ですよ 。多少 長寿命化しても 、追い つかな いんです。これ が問題 の本質な ん で す ね。じゃ あ、橋 は大切だと、確 かに橋 が壊れ てしま うと、人が死ん でしま うと、大 変 だ と 、ま、じ ゃあ代 わりに もう、学 校の予 算を削って学 校の予算を橋に 回しま しょうと 、 と い うことを 言う人 は一人もいませ んけれ ども、仮にそ う思った として も、そ れもでき ま せ ん。何故ならば学校も同じだからです。

学校も1970年代に大量に造って最近ほとんど造っていません。大幅な予算がいるんです ね 。道路も 、港湾も空港も下水道 も上水 道も、公営住 宅、公民 館、図 書館、 全部そう な ん です。このようなピラミッド型を描いてきているんですね。

こ の絵に 描いて ある通り であり ます。 このま ま何もし なけれ ば何が 起きるか 、それ はも う、物理的に壊れるわけですね。

公 共施設 という のは物理 的な「 物」で す。あ るものは ずっと あり続 けるとい うふう につ い思いがちなんですけれども、そんなことはあり得ないですね。物理的な存在というのは、 いずれは崩壊をしていく。何もしなければ。

2011年3月11日これは東日本大震災ですけれども、東京九段会館の天井が崩落をしてい ま す。これ の3倍 くらい の高さで すね。 天井と いうの は本当に軽い素 材で出 来ている ん で すけれども、それも 20mくらいの高さで落ちれば、直撃すると人が亡くなります。2名の 方 が亡くな ってい ますね 。で、原 因は老 朽化だ という ことなん ですよ ね。地 震ではな い ん ですよ。震度5ですからね。そのくらいで壊れていたんじゃちょっと困るわけです。

(10)

ル ですから ね、別 にこれ を使う義 務は利 用者に はない んです。利用者 はこん な古い建 物 危 な いと思え ば、や めれば いいんで すね。 使う必 要ない んです。もっと 新しい 所を使え ば い いので、これに対しては多分、国は敗訴しないと思います。

利 用者に も自己 責任が問 われる と思う んです が、じゃ、これ が公立 小中学校 の卒業 式で 起 きたらど うでし ょうか ね。父兄がこの 建物ち ょっと 古いと、このま まじゃ なんか事 故 が 起 きるかも しれな いと、 校長先生 、ここ を使う のをち ょっとや めて下 さいよ 、って言 っ て も 校長先生 も困り ますよ ね。他に ないし 、昨日までは 大丈夫だ ったか ら明日 も大丈夫 で し ょうとしか言いようがない。その結果起きたら、これは確実に訴えられる。

ま 、おそ らく犯 罪が成立 すると 思いま すね。訴えられ るのは市長で す。学校 長じゃ なく て 。市長で すよね 。全国の市長、 今この問題が一番怖 いと思っ ている と思い ます。公 共 施 設というのはもうほっとけない問題なんですよね。

皆 さんが 明らか に知った のは、 笹子ト ンネル の事故で すよね 。この 事故のこ とをご 存じ ない方は誰1人いないと。

た だこれ はかな り特殊性 があっ たので、ま、笹子は特 別でし ょうと 、日本全 国、ま 、そ ん なに事故 は起き ないか らちょっ と心配しすぎ じゃな いのと、いう人 も実際 にいたん で す け れども、 そんな ことを言ってい る間に ですね 、今年 の2月に浜松市 の第一 弁天橋と い う 橋 が、ワイ ヤーが 片方が 切れた事 故があ ります ね。こ の事故を ご存知 の方、 ちょっと 手 を 挙 げてくだ さい。 はい、 はい、今 日は結 構いま すね。 5%くら いの方 がご存 知ですね 。 普 通だと、1人、2人なんですけれどね。

7 名の方 が渡っ ていたん ですよ 。で、 そこで ワイヤー が切れ たんで すよ。も のすご く危 ないですよね。でもなぜ皆さんご存知ないか、これは誰も怪我しなかったからなんですね。 な ぜかとい うと、 その7 名の方と いうの は男子 高校生 で、ま、体操服 姿で、 ジョギン グ し て いたんで すよね 。ま、 ジョギン グした から壊れるん だと言う人もい ますけ れども、 そ ん な に弱っち い吊り 橋かと思う訳で ありま して、で、そ ういう最も人間 の一生 で運動神 経 が 発 達 し て い る 時 期 で す よ ね 。 身 軽

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こ れも報 道され なかったわけで はない んです。皆さんの関心がおそ らくそこ まで至 って い なかった んだろ うと思 いますね 。こういう事 故は、 日本中でいたる 所で起 きていま す 。 水 道管の破 裂、道 路の陥 没、下水 道も漏 れだし たりと かですね 、いろ んなこ とが今起 き て いるんですよね。4月の26日市川市民会館ホールが、これは止めた事例ですけれども、天 井 が壊れそ うだよ という ことで使 用停止 になっ ていま す。ま、市川は 大都市 なので、 建 て 替 えるかも しれま せんけ れども、 公共施 設大事だと言 ってみて も、危 険を放 置してい る わ けにいかないんです。だんだんだんだん、これも休んでいくしかないんですね。

デトロイト、先週財政破綻しましたアメリカの都市です。デトロイト市の街灯、外のね、 照 明ですよ ね、半 分切れ てるんで すよ。 もう街 灯を維 持する余 裕もな いんで すね。お 金 が 無 ければど んどん そうい う所を止 めてい くしか ないん ですよ。絶対必 要だと 言おうが 何 だ ろ うが、お 金がな ければ止めざる を得な いんで す。止 めずに無 理して 使えば こんなこ と が 起きるんですよ。で、非常に危ないという状況にあります。

そ こで、 無理に 借金すれ ばどう なのか ということなん ですけれども 、これ財 政が破 綻を し ます。日 本の場 合です ね、これ、借金の依存 度のグ ラフなん ですけ れども 先進国の 中 で もワースト1です。ギリシャやイタリアよりも格段に悪い、日本はEUには加盟できませ ん。ヨーロッパにいないからじゃない、財政的にEUのルールに適合していないんですよ ね。じゃあ、日本は日本人はもともと借金の好きな国で、国民かと、そんなことはありま せん。1994年時点、これはバブル経済が崩壊した直後なんですけれども、その時点でもま だ 平均並み だった んです よね。私 たちの先輩は戦後復 興、東京オリン ピック 、大阪万 博 、 高 度成長、 それか らバブ ル期、ず っと公 共投資 をして きました けれど も、こ れはすべ て 増 加 する人口 、増加する税 収という 成長期 におけ る身の 丈ですね 、身の 丈自体 が伸びて い る 時 に合わせ て投資をした 。だから 借金は 増えな かった んです。ところ がバブ ル崩壊を し て で すね、も うこれ 以降右 肩上がり の経済は無い よとい うのが分かって いたに も関わら ず 、 ま だ 過去 の栄 光を 忘れ られ ず

に 景 気対 策を 打ち 続け たん で すね。

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い う事が明 らかに なって いて、そ こで登 場した のが小 泉構造改 革なん ですけ れども、 そ の 時に少し、借金を減らしています。

こ の借金 を減ら した時の 財務大 臣が、 塩川正 十郎、東 洋大学 の現総 長ですけ れども 、日 本 の近世の 歴史の 中で唯 一借金を 減らし た大蔵 大臣、 財務大臣なんで すね。 大変立派 な 政 治家だと思うんですけれども、彼がリタイアするとまた伸びているということですね。

負 債を、 借金を すること が当然のよう になっ ているん ですけ れども 、これ非 常に、 若い 方 ね、注意 して見 ていた だきたい なと思 います 。私た ち、私た ちって いうの は、私く ら い の 世代です ね。ま さにこ の責任を 負って いる世 代だと 思います けれど も、先 輩方から 豊 か な インフラ と、健 全な財 政を受け 継いで いるん ですよ 。にもか かわら ず、我 々は今、 若 い 方 々に何を 贈ろう として いるかと いうと、不健 全な財 政と老朽 化した インフ ラを贈ろ う と しているんですよね。

も のすご くひど いですよ ね。で すから 若い方はもう我 々の言うこと じゃなく て自分 たち を 守るため に発想をして 発言をし て決定をして いって ほしいな と思い ます。 市長も、 同 じ く 現在意識 を持っ て今、 取り組ん でおら れると思いま すけれど も、と んでも ない話だ と い うふうに考えた方がいいと思いますね。

そ こで、 やっぱ り自分で 守りま しょう ということで、 数字が重要な んですね 。数字 がな い とわかり ません 。東洋 大学では この種 の調査をいろ んな所で やって います けれども 、 埼 玉県宮代町のケースっていうのをちょっとご紹介をさせていただきます。将来50年間にわ た って今あ るもの をその まま維持しよう とする と、ど の位お金がかか るんだ というこ と を 計 算をする 簡単な 計算ソ フトを作 ってホ ームペ ージで 公開をし ていま す。で 、これに よ る とですね、宮代町の場合は必要予算を現在の1.3倍にしないといけないということですね。

10 ある施設は3つやめないといけないということです。何もしなければね。中身をちょっ と見てみると、直近10年位、ここ10年位は何とかなるんですね。

ところがその次の10年に学校の更新時期が一斉に到来します。高度成長期に造った小中 学 校という のが7 校ある んですけ れども、今ま で統廃 合を一切してい ないの で、7校 全 部 老 朽化して しまう 、これ、とても 建て替 えられ ないん で、統廃 合しな いんで あればも う 先 送 りをする しかな いんで すね。先 送りを したら何とか なるのか ってい うと、 先送りを し た 先も結構大変で、次の10年は水道の10 年ですね。上水道管が老朽化してきます。で、そ の次の10年は下水道管が老朽化してきますね。次から次へ波状攻撃なんですよ。もし、も し ですよ、 学校の 所で力 を使い果 たして しまう、ま、 基金とか、基金 を使う とか、或 い は 空 いてる土 地を売 って全 てを学校に使っ たりす るとも う後はお金がな いんで すよ。水 道 と か 下水道が できな いんで すね。な ので、 これ全 体を見 渡してい つどこ でどん なお金を 工 面 して行くのかって考えないと駄目なんです。

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は これを見 てです ね、学 校の統廃 合とか公共下 水道計 画を縮小しよう と、武 蔵野市で 公 共 下 水道がな いとい うことは想像で きない かも知れませ んけれど もちょ っと首 都圏の近 郊 に 行 くと上下 水道が ない所 は山ほど ありま すよ。そうい う所はも う我慢 を始め てるんで す よ ね。いや、そんなところまで切らざるを得ないという事になっているんですよ。

武 蔵野市 も実は 例外では ありま せん。 後ほどお話があ ると思うんで すけれど も、宮 代町 は現状予算の1.3倍必要だと申し上げましたが、武蔵野市は現状の1.6倍必要です。これは 市 の試算に よると 、とい うことな んです けどね、単純 に計算す ると宮 代町よ りも相当 に 厳 しい、ということですよね。まずこの事実を認識する必要があります。

そ れから これは ですね、 東京の 市部 の 公 共施設の 人口1 人当たり 面積を 比べ た も のです。 大体周 辺と同じ くらい だろ う と 、とんで もない んです。 すごく 差が あ る んですよ ね。こ れがそれ ぞれの 市が 市 政 の中で、 過去箱 物をいっ ぱいつ くる 市 だ ったか、 つくら ない市だ ったか それ に よるんです。

武 蔵野市 はつく った側の 市です よね 、 多 いですよ ね。こ れは普通 に見る と、 多 い から立派 で良い と思うか も知れ ませ ん け れども、 多いと いうこと はその 分い っ ぱ い負担を しない といけな いんで すね 。 今 後減って いく人 口でこれ を維持する っ て いうこと ですか ら、資産 と負債って い う のは一体 化して いますよ ね。右 側の 方 は 少ない方 ですけ れども少 ない所 でも 、 将 来予測を 計算す るとやっ ぱり足 りな い で すね。ど んなに 少ない所 でも、 将来 予 測 をしっか りと計 算する と不足が やっぱ り出て くるん です。で、おそ らく、 ま、右側 の 方 で すね、こ の辺の 市の方 々から見 れば、 まあ羨ましい なと、こ んなに いっぱ い持って て 、 羨 ましいな と思わ れてい ると思い ますね 。そう いう相 場観なん だ、と いうふ うにまず ご 理 解をください。

さ らに東 京の場 合はです ね、実 は東京 都が持っている 施設が多いん ですよね 。これ は普 通 の都道府 県とち ょっと違います 。首都 圏の中で、比 べてます けれど も、埼 玉県の場 合 な ん かはです ね、都 道府県 が持って いる施 設と比べてい ただくと ですね 、統計 の値って い う のは大きく違うんですよ。

(14)

ら 埼玉県民 から見 れば何 と贅沢な ことで しょう 、って ことです よね。 その市 の中にい る と 今 までの自 分と比 べてし まいます けれど も、こ れから は今まで の自分 と比べ てもしょ う が な いですよ 。他の 人と比 べてどう なのか という ことを 考えない といけ ないで すね。今 ま で 豊 かだった 人がこ れから も豊かで あり続 けるの が当然 の権利だ という ことは あり得な い 。 国 民の税金 でね、 いろい ろな補助 金が出 ている わけな んですけ れど、 もっと もっと少 な い 施 設で、私 が住ん でいる 所なんか もそう なんで すけれ ども、も う満足 してそ れなりに 豊 か な 生活をし ている 人たち の税金を 使って補助金 で施設 を維持す ること は出来 ないんで す 。 そ んなこと は出来ないで すよ、こ れから はね。で、そ んなことを考え れば残 された道 は 自 分たちでやっていくしかないのかなと思います。

そ れで続 いてで すね、対 策編に 入るん ですけ れども、 ここか らが重 要なんで すね、 今ま で のはかな り脅か しなん ですけれ ども、 まず一 番重要 なのはで すね、 哲学を やっぱり 持 つ ことなんですよね。

ど う い う 考 え で 再 編 を し て い くのかということで、公共施設に 関 し て は3 階 層マ ネ ジ メ ン ト と いう言葉を使っています。資料の 中に図が出ていると思いますね。 公 共 施 設 を 利 用 者 の 範 囲 に よ っ て3つの階層に分けます。武蔵野 市 に は 武 蔵 野 市 の 3 層 っ て い う のがあるようなんですけれども、 一 般 的 に は 市 の 全 域 を 対 象 に す るもの、これはですね、広域的に 使うということですね。お隣のま

ち と一緒に 使うと いうこ とです。 今まで の常識は、お 隣のまちに何か 立派な ものがあ る よ と 、じゃあ 俺のま ちにも欲しい、 これが 常識、これワ ンセット主義と いいま す。これ や っ て たら、も う止め どもな いです。 どんど ん膨ら んでい きますか ら。隣 のまち にあるん だ っ た ら隣のま ちの施 設を一 緒に使い ましょ う、俺のまち に立派な ものが あるか ら、じゃ あ お 宅のまちは新しいのをつくるのをやめて、俺のまちの施設を一緒に使いましょうよと、で、 お互いに負担金を出し合いましょうよと、これが広域化なんですよね。

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首 都圏の自 治体で 電車が こんなに 便利な のに、ま、1 つや2つ行った ってね 別にどう っ て こ とないと 思いま すよね。こうい うふうにして 広域化 を進めて行くっ ていう のが、こ れ が 1つの考え方。

そ れから 、もう ちょっと、小っ ちゃな 施設っ ていっぱ いあり ます。 学校単位 でやる 、こ れ が小中学 校とか、児童 館、学童クラブ 、幼稚 園、保 育所、ま、老人 福祉施 設、あと 公 民 館 とか図書 館です ね。こ れは多機 能化し ます。多機能 化ってど ういう ことか っていう と 、 学 校を建て 替える時に学 校単独で 建てる んじゃ なくて 様々な機 能を入 れてい くという こ と で すね。今 までは 公民館 なり図書 館でのバラバ ラ、そ れぞれご とに建 ててい るんで、 そ れ ぞ れに補助 金が出 るんで すけれど も、そ れをや めて一 つの箱の中につ くり込 んでいく と い う ことです ね。複 合的に 利用しま しょう ということな んですけ れども 敢えて 多機能化 っ て 言 っている のは、 何にで も使える ように してい くって ことです よね。 最初か らここは 公 民 館 ですよと してし まうと 、あんま りこれ は効果 出ませ んけれど も、公 民館で 使っても い い け れどもデ イケア にして もいいし 、保育 所にし てもい いんです よと。 もちろ ん子ども が 増 え れば教室 に戻し てもい いんです よと、 そうい うふう につくる ことは 、これ は市長の ご 専 門ですけれども建築技術的にはなんていうことはないと思いますね。

そ して、 3番目が住区単 位、集 会所と か公営 住宅です ね。こ れはも っと小さ な、受 益者 が 非常に限 定され る領域になりま すけれ ども、これは 自治体は一切施 設をも たない、 民 間 の 施設を借 りると いうこ とですね 。公営 住宅で あれば 民間のア パート に入っ てもらっ て 家 賃 を補助す るとい うことになりま す。集 会でも民間の 集会所施 設を借 りて利 用料を補 助 す る というこ とです ね。民 間は集会 所を持 ってな いでし ょと、そ んなこ とはな いですよ 。 集 会 所という 名前の ついて いる施設は、民 間は持ってま せんけれ ども、 集会が できる施 設 は 山ほどあります。

私 は千葉 県八千 代市とい うとこ ろの市 民です けれども、もう箱を持 たないと いうこ とで ずっとやって来ていて、で、うちの町会はですね、集会所を持っていません。20 年くらい 前に集会所をつくるには750万円みんなで積み立てて、750万円を補助してもらって、ま、 税 金でね、 建てる んです けれど、 自分た ちで積み立て るのはと もかく 人の税 金で建て る の は やめよう よと、 立派な 町会長さ んがい らっし ゃった らしくて、町会 をやる のは月に 1 回 位 のもんな んだか らそれ はどっか 借りよ うじゃ ないか と、で、それ以 外はみ んな趣味 の サ ー クルの利 用なん だから、それは 自分た ちでお 金を出 し合って どこで も借り なさいと 、 い う ふうにし たんで すね。 非常にい い発想だと思います ね。今我々の所 は町会 を近くの 学 習 塾、公文の学習塾を使っています。1時間1千円。2時間2千円。月一回で年、2万4千円 ですよね。750万の積み立てと比べるともう、雲泥の差があるわけですよ。それでもちゃん と 町会活動 は出来ますよ ね。私の 妻はブ リッジ が好き で、よく行くん ですけ れども集 会 場 は ないけれ ども、 遠くの公民館と か借り ていき ますよ ね。バスで行き ますけ ど。その く ら いは当たり前だろうと思っていますよね。

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た どります よ。と いうこ とがこの 3階層マネジ メント の中で言えてい ます。 で、そう い う こ とを繰り 返して いくと、その次 の世代で、で すね土 地や建物が空い てまい りますの で 、 そ こは民間 に入っ てもら ってどん どん使 うって いうの がこれを 全部や れば負 担は3割 減 に な ります。 宮代の 場合は これだけ でも足 りるこ とにな るんです ね。で 、この 素晴らし い 所 は ですね、 機能は すべて 、サービ スはす べて維 持され ています。図書 館もホ ールも、 も ち ろ ん学校も 公民館 も公営 住宅も集 会所も 全部残 ってい ます。違うのは 多少不 便になる だ け で すね。隣 町まで行かな いといけ ないと かね。民間を 借りない といけ ないと かってい う 多 少不便にはなります。

で も、そ れは、 当然、甘 受すべ き不便さです ね。それ を自分の目の 前にある 、公民 館が 校 区の反対 側に行 くのは けしから んとい うよう な話で はないと思いま すね。 なので、 そ う い うことを しっか りと皆 さんが理 解すれ ばこの方策を 取ってい く事が 可能だ というこ と に なります。

多 機 能 化 す る と 学 校 は 大 変 だ ろうということなんですが、実は 文 部 科 学 省 自 身 が 方 向 転 換 を し 始めていて学校の中に公民館、コ ミ セ ン を 入 れ る と い う ビ ジ ョ ン を打ち出してきています。コミュ ニ テ ィ の 大 人 の 目 で 児 童 生 徒 を 見 守 る と い う 発 想 が す で に 転 換 を し 始 め て い る と い う こ と で す ね。

不動産、この辺武蔵野市は非常 に うらやま しいで すね。 どこをと っても どのよ うにで も売れま す。こ れを無 駄にして い る の は非常に もった いない話ですよ ね。文 京区の ある地 区で行わ れた事 業です けれども 奈 良 県 が東京都 内に持 ってい る土地を 活用し て奈良 県の持 っている公共施 設を無 償で建て 替 え る というん ですね 。不動 産の価値を上手に使う という ことで、税金の 負担を 大幅に減 ら す こ とが実は できる んです よね。で 、民間の場合、この 場合はマ ンショ ンです けれども 、 民 間 のマンシ ョンが 出来れ ば当然、 これは 区民が、この 場合は文 京区で すけれ ども人口 は 増 え るという ことに なりま すので、 奈良県 にとっ ても文 京区にと っても 非常に ハッピー な 問 題の解き方だろうと思います。

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う に天井そ れから 屋根を メンテナ ンスす る、こ れをし っかりや ってい れば予 防保全の 費 用 は かかりま すけれ ども事 後保全の コスト はかか らなく なる、さ らに寿 命も延 びるとい う こ と で、トー タルの コスト 、これも やっぱ り3割位減る んじゃな いかと いうふ うに言わ れ て いるんですね。これをやらない手はないですね。

た だし、 予防保 全をする ために人手が いる、で、その ために公務員 を雇うわ けには いき ま せんから 民間に 出せば いいんで す。そ うする と地元 の企業の仕事に なるん ですよね 。 北 海 道では全 ての道 路とか橋のメン テナン ス業務を地元 の建設会 社に発 注をし ています 。 建 設 会社が一 生懸命 仕事を してくれ ます。 で、今までは 大きな公 共事業 がおり てくるま で 必 死 で待って いてそ れを安 く取ると いうこ とをし ていた んですけ れども 、こう いうよう な 新 し い仕事の 発注の 仕方、 出し方を してく れたお かげで 、その企 業がど んどん どんどん 成 長 し ていくん ですね 。技術 開発をし て設備 投資も して、 人材も育 成して そうや って培っ た ノ ウ ハウはそ の地域の中だ けじゃな くて外 にも出ていく という地 元の企 業を上 手に育て る と いう方法にもなると思います。

そ れから 民間に とって、 民間側 から見 るとこ んなこともやっ たほう がいいの になと 思う こ とがいっ ぱいあ ります 。これは 是非で すね武 蔵野市 でも民間 提案制 度とい うものを 取 り 入 れられる といい と思い ますね。 色んな ところ で取り 入れてい って、 ことご とく大成 功 を し ていると 言って いいと思います ね。非 常にあ の斬新 なアイデ ィアと いうか 、普通、 行 政 の 職員がい くら考 えても 出てこな いです けれど も、い いアイデ ィアが 出てま いりまし て 、 先 ほどちょ っとご説明し ませんで したけ れども 一番下 に千葉県 の我孫 子市で 公共施設 の マ ネ ジメント ですね 、再編ではなく て、維 持管理 の仕事 を今まで は一つ 一つ別 々の業者 に 発 注 している んです よね。 それをま とめて 一つの業者に 発注して、そう すると 無駄がな く な る という。 こうい うのは行政の職 員の頭 の中か らは絶 対に出て こない んです。縦割り で す か ら、意識 がね。 これを 横割りで やって みると ものす ごく生産 性が上 がると いうこと が す でにわかっている。

それから、市民の皆さんとどうやって合意を形成していくのかっていうことですね。 こ れはまあ 難しく ないと 私は思っ ており ます。まず利 用者の意 見とい うのは あくまで も 市 民 の一部に すぎな いとい うことで すね。 で、市 民全体 の意思を確認す る必要 がありま す 。 利 用 者 が 反 対 し て い て も そ れ は 利 用 を し て い る か ら は 反 対す る と い う の は 当 た り 前 の こ と な ん で、それ以外の人はどうなんです か っ て い う こ と を は っ き り 把 握 しないといけません。

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んですけれども。ま、減らしましょうというのが61.2パーセント、さらに大幅に減らすっ ていうのが 17 パーセント。いや同規模じゃないと駄目っていうのは 13.6 パーセント。非 常 に少ない 人しか再編に 反対をし ていな いって いうこ とで、そ の後、 立て続 けに様々 な と こ ろで実施 してい ますか らいずれ も過半 数が再 編に賛 成をして くれて いるっ ていうこ と で す ね。これ 利用者 に聞い たら全く 逆の答 えにな るんで すね。そ れはそ うなん ですよ。 自 分 が 利用して いるの が減ら させる、 他人の 税金で自分が 利用して いるん だから 。それは 合 理 的 な答えに なるん ですけ れども。 納税者 の立場に立っ てみると それは おのず と相場が あ り ますよね。こんなにいっぱいある必要ないんじゃないのというふうに思うわけなんです。

実 は武蔵 野市民アンケー トとい うもの を、先 月実施し ました 。約千 名の方に 有効回 答を いただいています。これをご覧ください。

土地を活用してもらう87パーセント、賛成率ですね。それから民間を活用する 86パー セント。

施設の統廃合、複合化76パーセント。長持ちするようにする 73パーセント。近隣自治 体と共同で、ま、広域連携しましょう。68 パーセント。民間施設の利用に補助金を出しま す。63パーセント。

ここまでがポジティブ、賛成が多いということですね。

特に皆さん施設の統廃合のところを注目してください。76 パーセントの方が賛成の表示 をしております。特に積極的賛成と積極的反対を取っているんですけれども、その比率、「積 極 的賛成」 ÷「積 極的反 対」の比 率が7 を超え ていま す。どういう意 味かと いいます と 積 極 的反対を する人 が1人 いると、 その裏 には積 極的賛 成をして いる人 が7人 いるとい う こ となんですね。

で すから 行政の 耳には積 極的反 対の声 しか届かない。 そうす ると行 政は誤解 して、 あ、 市 民はみん な反対 派なん だなと思 うかも しれな い。し かしそう ではな いんで すね。7 倍 の 人が積極的賛成をしているんですね。

そ う い う こ と が し っ か り と わ か るアンケートを今回取りました。

ま、ちょっと、もう少し全部精査 し て 市 の 方 で 発 表 さ れ る と 思 い ま すけれども、是非、これ、注目をほ かの自治体の方はですね、これとお ん な じ 質 問を し て い た だ け れ ば い いと思うんですね。比べられると思 います。

で 、 ネ ガ テ ィ ブ の 方 で す ね 。50 パーセントを切るもの。

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ー セントな のでほ ぼ中立 的なんで すけれ ども、地域に 移管をす るのは ちょっ と人気が 意 外 となかったですね。

利用料を引き上げる。これが45パーセント。これもちょっと人気がない。

使 ってな い人か らすれば まず使 う人が 払いな さいと思 います けれど も、でも 、人気 がな いなあという感じ…。

それからサービス水準を引き下げる。これ27パーセント。これは低いですね。

最 後、特 別な課 税をする 。これ は賛成。です から新た に負担をする のは困る 。それ なら 施 設の統廃 合も含 めて規 模を減ら すべき である、とい うのが現 時点で の武蔵 野市民の 総 意 で はないか という ふうに 思うんで す。お そらく 他の市 で取って みても 、そん なには変 わ ら な いと思う んです ね。こ れが市民の総意だとい うこと を前提に、行政 を進め ていただ き た い というふ うに思 います 。ちょっ と時間が無く なって きました けれど も。数 字をしっ か り 示すことが大事だという話ですね。

先ほど1.3倍とか1.6倍とかいう話をしました。足りないということが明らかになったお か げで、ち ゃんと した判 断ができ るとい うこと なんで す。ほぼアンケ ート、 先ほど申 し 上 げ たアンケ ートも 、どの くらい足 りない んです かとい うことを市があ らかじ め計算を し て 方 針を立て ていた ので、 その方針をお伝 えする という ちゃんと した前 段の説 明があっ て 先 ほ どの答え が出て いるん ですね。 なので 、しっ かりと 明らかに しない といけ ないとい う こ とです。これは一般論として書いています。

た とえば 図書館 をつくり たい。 図書館 はあっ た方がい いに決まって いるんで すよ。 実は 図書館をつくると1人当たり貸出し1,000円のコストがかかる。100円じゃないんですよ。

1,000円です、1,000円。誰が見ても高い。で、本を買うからしょうがない。でも本代は100 円しかかけていない。残りは人・物、人と箱物のために 900 円かけているのが今の図書館 な んですね 。図書を読ん だり読み 聞かせ をした りする のは大事だけれ ども、 図書館が 大 事 か 、図書館 施設が 大事か 、それは ちょっ と違うと思う んですよ。で、 公民館 、学校、 統 廃 合 後の跡地 利用な ども全 部そうな んです。こう いう数 字をちゃ んと出 してい けば、答 え は 違ってくるんですね、と思います。

で 、公共 施設マ ネジメン ト取組みです ね。と にかくど んどん取り組 んでいた だくと いう こ とが必要 だと思 います 。ほっと けば壊 れるし 、壊さ ないよう にすれ ばもう 休止して い く し かないで す。荒 んだま ちになっ ていき ます。そんな ものを子どもや 孫に残 したいで し ょ うか。胸を張って俺たちの資産を受け取ってくれと言いたいですよね。

様 々な事 例の要 素があり ます。 これは ちょっ と行政の 方にち ょっと 読んでい ただき たい と 思うよう な部分があっ て、市民の皆さ んはこ ういう ことを行 政が言 ったと しても普 通 の こ となんで すよと、他の ところで はこう いうこ とをや っている んです よと、 いうふう に 是 非理解をしていただきたいと思います。

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段が上がりました。日本人は上が っ た 石 油 を 買 え る よ う に 頑 張 っ たんじゃないんです。上がった石 油 を 買 わ な く て も 済 む よ う に 頑 張ったんです。これが省エネなん です。これが大成功したので日本 経済は再生した。あの時、私は大 学生のころですけれども、今まで 通 り 自 分 だ け は 石 油 を ふ ん だ ん に使いたい、もう、家中の照明を つけまくっていた人、そんな日本 人は誰一人いなかったですよ。だ

から日本は再生したんですね。これからやるべきことは「省インフラ」だろうと思います。 自 分だけ は今ま で通りの インフ ラが必 要です よ。自分の目の前の公 民館が大 事です よ。 目 の前の橋 大事で すよ、 言い続け るのは 言うの はいい んだけれ ども端 から見 るとわが ま ま で す。省エ ネの時 にそれ に反する行動を とった と同じ ことです。これ は歴史 の法廷で 裁 か れると思いますね。

で きるだ けイン フラの量 を減ら してサ ービス を維持す る方法をみん なで考え ようじ ゃな い か、それ が今の 公共施 設再編の 取組み なんで すね。 様々なも のがあ ります 。学校の 多 機 能 化もそう です。 それか ら予防保 全もそ うです。いろ んなもの がこれ から出 てくると 思 い ま すね。ム ーバス なんか もある意 味そう かもし れませ んね。す でにや ってお られるこ と も あると思います。

日 本はも ともと 実は寺子 屋とい う素晴らしい 省インフ ラを持ってい ました。 江戸時 代に 宗教施設だけじゃなくて公民館としても、学校としても旅館としても機能していたんです。 立 派な施設 はなか ったけ れども世 界一の 識字率 を、ま 、出した んです ね。で 、あるが ゆ え

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推 奨すると いう活 動を行 っていま す。こ れは単に世界 にテラコ ヤを広 めると いうだけ で は ありません。日本人の節度を称える活動ということなんですね。

こ の原点 に戻ろ うじゃな いかと いうの が実は公共施設 再編大 きな取 組みの流 れと思 いま す。

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5. 武蔵野市の公共施設再編への取組み

本日はご来場ありがとうございます。 先ほどちょっとパソコンの不都合がござ いまして、失礼をいたしました。根本先 生、すみませんでした。

私は総合政策部におります、堀内と申 します。

ただ今、根本先生からはですね、世界 の話・日本の話から始まりまして大変貴 重なお話をいただいたわけですが、私か

ら は武蔵野 市の取 組みの お話をさ せてい ただこ うと思 います。時間の 関係も ございま す の で、要点だけのご説明になりますがどうぞ御了承をいただければと思います。

まず一昨年になります、平成23年の9月ですけれども「公共施設白書」というものを策 定をして公表を致しました。

物 理的な 側面、 それから コスト の状況、利用 状況、な どなど を見え る化をし たもの でご ざいます。

今もホームページで公開をしてございますので、ぜひ、ご覧いただければと思います。 そ れから昨 年の4 月から ですね、 武蔵野 市では第五期 長期計画 いうも のをス タートさ せ た わ けですが 、この なかで 4つの基 本課題 を掲げ ており ますが、その1 つに市 民施設ネ ッ ト ワ ークの再 構築、 という 書き方で すが、 公共施 設再編 の必要性 という ことを 掲げてお り ま す 。そして 庁内に 副市長 を委員長 といた します検討委 員会を設 置し、 それ以 降ですね 、 市 民説明会、それから公表・パブコメなどを経て、今年の3月、「公共施設再編の基本的な考 え方」というものを公表を致しました。

こ れにつ きまし ては、今 日お手 元にお配りし ておりま す資料にも入 っており ますの で後 ほどご覧いただければと思います。

そ れ か ら 先 ほ ど 根 本 先 生 か ら ご 紹 介 も い た だ き ま し た け れ ど も、6月に市民アンケートを実施 をし、それで今日のこのシンポジ ウ ム と い う と こ ろ ま で 歩 を 進 め て 来 た と い う と こ ろ で ご ざ い ま す。

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いうものに移って参ります。

その調整計画の策定の準備が26年の7月、来年の7月、夏頃からですね、進める予定で ご ざいます ので、 それに 間に合う ように 、その「基本 的な考え方」を 基にし た再編素 案 を 作 成し、こ れに対 するパ ブコメな どを経 て、再 編案に してそれ で調整 計画に 臨みたい と い う考えでございます。

それでは内容でございますが、まず人口の問題です。(資55pスライド2)少子高齢化の 進 行の問題 です。 1番下 の濃い色 のとこ ろがい わゆる 年少人口、真ん 中の薄 いところ が 生 産 年齢人口 、1番 上が老 齢人口、 という ことで ござい まして、時系列 でこの ようにな っ て いるということです。

このグラフは2031年までしか出ておりませんが、国立社会保障人口問題研究所の最新の データによりますと、2040 年には 13 万人を下回るという予測が出ております。武蔵野市 はここで14万に乗ったところでございますが、2040年にはまた、13万も切ってしまうと いう状況でございます。

少しわかりやすく右側のグラフですけれども1番左が40年前、1971年ですから約40年 前、それから真ん中が現在、それから1番右が20年後ということでこのように変化をする という状況でございます。

次に生産年齢人口と、それから施設総量の推移、ということでございます。(資56pスラ イ ド3)ま ず棒グ ラフが 生産年齢 人口の 量とい うか推 移です。それか ら折線 グラフが 公 共 施 設の総床 面積の 推移と いうことになっ ていま して、 まあ、昔とは状 況が変 わってき て い るというのがわかるかなと思います。

そ れから 、これ は先ほど 根本先 生の説 明にも ありまし たが、武蔵野 市の公共 施設の 建設 年度別の推移で、やはり、ちょうど昭和60年前後を境にして山になっている、ピラミッド になっているということでございます。(資56pスライド4)

そ して色 で黄緑のものが 学校施 設なん ですが、自治体 、基礎自治体 であれば 必要に なっ て くる施設 から建 って参 りました ので学 校の方が古く から建っ ている 。つま り学校の 老 朽 化が進んでいるということになるかと思います。

今、総床面積が 32.7 万㎡、いうことでございます。(資 57pスライド5)これが先ほど 市長から30年を超えたものがもう半分超えていますというお話がございましたが、今、53 パーセントが30年を超えている。で、10年後及び20年後なんですけれども、10年後には

75パーセント、およそ4分の3は30年を超える。それから20年後に至っては、約9割が

30年を超えるという状況でございます。

こ れは市 が保有しており ます土 地・建 物とい うことで すけれ ども、 まず、土 地の方 、左 が 土地です けれど も、学 校が約4 割、公 園が約2割と いうことで、や はり学 校が大き な 部 分を占めているということになります。(資57pスライド6)

建物におきましても、学校がほぼ半数という状況でございます。

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一 番上の 折れ線 グラフ、 このグ ラフで すね、これが小 学生お よび中 学生の合 計、児 童生 徒数の合計の推移になりまして、ちょうど昭和55年ぐらいがピークになっております。1

万 4,300 人程度ですね。これが、ずっと少子化で減っておりまして、ちょうどここが現在

になっておりますが、ここでピーク時の47パーセント位。さらに進みまして2030年頃に はピーク時の約4割くらいまで減るだろうという予測でございます。

一方で小学校と、中学校の床面積は昔のままという状況だということでございます。 先ほど30年以上の建物はということでお話を申し上げましたけれども、具体的にどのよ うなものがあるかというのを一覧にしたものです。(資58pスライド8)

一番目が50年は超えているよというものが、第五小学校北校舎、五中の校舎、旧桜堤小 の西校舎いうことですね。

それから、40年以上、40年未満と、それから30年以上ということで、ご覧いただいた ような施設が老朽化がかなり進んでいるという状況でございます。

そ れから 公共施 設にかか る今後のコス トの予 測、これ は先ほ ど根本 先生から もお話 いた だきましたのでちょっと割愛させて頂きますが、1.6倍これまでよりもかかるだろうという ことでございます。(資59pスライド9)

そ れから 、今の 話は建物 にかか るコス トだけ だったん ですが、そう ではなく てイン フラ に かかる費 用、そ れから 社会保障 関連費 、扶助 費など の増加も含めて ですね 、ちょっ と デ フォルメしたグラフがこの図です。(資59pスライド10)大体1990年頃までは右肩上がり であったんですけれども、その後財政的には横ばい状況であると。

た だ一方 で、扶 助費など の義務 的な経 費が増えている 中で全 体のバ ランスを 取るた めに は 、建物、 インフ ラにか ける投資 的経費という のはど うしても 縮小せ ざるを 得なかっ た と い う状況で ござい ますが、ただこ れをい つまで も放っ ておくと いうこ ともで きない。 そ れ か ら今後更 新も始 まると いうことで、い ずれか はオー バーフロ ーして しまう 所が生じ る だ ろうということでございます。

さ ら に こ れ を で す ね 、 基 本 的な 考 え 方 の 中 で 一 定の シ ミ ュ レ ー シ ョ ン を し て みま し た 。 (資60pスライド 11)今後 20年間の社会関連費用も含めたシミュレーションということ になっておりますが、25年当初に280億円ほど の今 、 武 蔵 野市 は 基 金を 持っ てお り ま す 。

それから必要な市債などもシミュレーションの中に入れておりますが、それでも平成 40 年、41年頃にはですね、この基金もなくなってしまって平成43年、20年後を見据えると 約 150 億円位不足するんではないだろうかというのが基本的な考え方の中の財政シミュレ ーションになっております。

で は、こ ういっ たことを 起こさ ないた めにど うすれば いいか という ことで出 しまし たの が、基本的な考え方というものでございます。(資60p~61pスライド12~13)8つござい ますけれども、まず3層構造に基づく効率的・効果的な配置。

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ろうという施設。その3層構造の考え方を継承しつつもう一回検証してみましょう。 そ れから 、これ も先ほど お話が ありま したけ れども、 可能な限り長 寿命化、 必要な リノ ベーションなどをやりながら、なるべく長く使っていきましょうというものになります。

そ れから 3つめ が総量縮 減、有 効活用 なども 含めた総 量縮減 が必要 でしょう という こと で 、総量縮 減と長 寿命化 の必要性 という ものを、デフ ォルメし て書い たもの が下の図 で ご ざ いますが 、先ほ ど申し ましたよ うに、 過去の公共施 設の山が こうあ る、何 もしなけ れ ば 同 じ山がま たここ に来る わけです が、先 ほど来ご説明 申し上げ た状況 の中で なかなか こ れ は 難しいだ ろうと。それ で、①で 示して おりま すのが 総量を縮 減する 、つま りこの山 を 低 く してあげ れば乗 り越え られる可 能性が あるよ ねとい うこと。それと さらに 言うと、 山 の 面 積は同じ なんで すけれ ども、長 寿命化 により まして 、なだら かにし てあげ ればさら に 可 能 性も高ま るかな という ようなこ とで、 長寿命 化、あ るいは総 量の縮 減など も検討を 進 め ていくということでございます。

あ と4、 5、6 、7、8 とござ います けれど も全部ち ょっと 申し上 げません が、5 番目 は 民間との 役割を もう一 回見直す ことも 必要で しょう というこ とです とか、 それから 低 未 利 用地の利 活用、 それか ら受益者 負担の 適正化 、など など8つ の提案 をさせ ていただ い た ということでございます。

今後この「基本的な考え方」に基づきまして公共施設の再編を進めてまいります。是非、 市 民の皆さ んのご 意見を 伺いなが ら進め て参り たいと いうふうに思っ ており ますので 、 ど うぞ、いろいろなご意見をいただければと思います。

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6. パネルディスカッション

○根本祐二(コーディネーター)

そ れ で は パネ ルディ ス カ ッシ ョ ンに 移 り たい と 思 い ま す 。お 3 方い ら っし ゃ いま し て、 ま ず順 番 に、 簡 単 に この 問 題に 対 して 、 どの よ うに 日 頃お 考 えに な っ て お取 組 みに な って い るの か って い うの を ショ ー ト プ レゼ ンテ ー ショ ン をお願い し たい と 思い ます 。

「 さ ん 」 付け に させ て い ただ き ます の で。福 嶋 さ ん、倉斗さん、会田さんの順番でお願いを致します。 私 の 話 も大 概 驚か れ たか も しれ ま せん が 、福 嶋 さん の 話 は もっ と 驚か れ ると 思 いま す 。そ れ では よ ろし くお願いします。

○福嶋浩彦(パネリスト)

どうも福嶋です。よろしくお願い致します。

頂いた時間7分ってこと なんでちょっと早 口でしゃ べる かもしれません。手話の 方には最初にお詫 びをして おき ます。

公共施設・インフラの 問題というのは、それだけ単 独 であるんではなくて、こ れから、人口減少 社会を迎 えた 中で地域は拡大ではなく て質を高めるとい うことが 課題 になってくると思います 。質を高める時に 、うまく 小さ い仕組みにしていくとい うことが問われる と思うん です ね。これは公共施設・イ ンフラだけの話で はなくて 地域 の産業にしても、エネル ギーの問題にして もみな同 じだ と 思います 。そう いう中 の1つと して公 共施設 ・イン フラがあ るとい うふう に私は考 え て います。

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施 設を減ら さない といけ ない。究 極を言 えば市 民がみ んな幸せ になる ために、市民の 幸 せ のために公共施設を減らすんだ、「省インフラ」をやるんだ、という発想が必要だというふ うに思います。

行 政の職 員の方 、結構今 日多い と聞き ました けれども 、これ ね、行 政だけで はない とは 思 いますけ れども 、こう いう状況だから 、こう いう客 観情勢だ から、 国がこ ういう指 示 を し ているか ら「こ うせざ るを得な い」と いうの が行政 は好きな んです よね。 私がそう し た い と思う訳 ではな い、い いと思っ ている 訳では なくて 、いろん な状況 から「 こうせざ る を 得 ない」と いうの がもの すごく好 きなん ですよ、行政 って。自 分の責 任にな らないか ら 、 安 心なんで すかね。そう ではなく て本当に地域がよく なるため には、 市民が 幸せにな る た め には「こ うした 方がい いと私は 思う」 という 所で議 論をして いくこ とがと っても大 事 だ と 思います 。まちづくり にとって は。是 非この問題も そういうスタン スで議 論出来た ら い いなあというふうに思います。

さ らに同 じよう なことを 言えば ですね 、まちづくりっ ていう のはエ リートの 分析か ら始 ま るのでは 決して ないと思うんで すね。 一人ひ とりの 市民の「想い」 から始 まるんで す 。 私 はこう生 きたい 、私は こう暮ら したい 、だか らこん なまちに したい 、とい う「想い 」 か ら

出 発する訳 で、エ リート の分析か ら始ま って、エリー トが何か状況を 分析し て、わが ま ち は こういう 方針で まちづ くりをや るのが 正しい ってい う正解を見つけ て、そ の正解を 見 つ けた人が偉い人でそういう人がリーダーで、後の人がそれについていけばいいっていう話 ではないと思うんですね。

一人ひとりの「想い」から始まらないとまちづくりじゃない。ただ、「想い」だけで最後 ま で行った ら無茶 苦茶にな ります から、「想い」 だけ では実現 しませ んから。「想い 」を 実 現 するため にはき ちっと 客観的な 科学的な分析という ものがと っても 必要に なる。必 要 に な るけどそ こから 始まる訳ではな いです よ。そ れから 「想い」という のはみ んな違い ま す か ら、一人 ひとり みんな 違います から、 だから ちゃん とみんな で対話 して合 意をつく り 出 し ていくっ ていう のがま ちづくり だと思 うんで すね。 だから我々の外 にある 正解を誰 か が 見 つけてく るって いうの がまちづ くりで はなく て、我 々の「想い」か ら出発 して我々 が 合 意 をつくり 出すの だと思 うんです ね。合 意をつ くり出 す、それ がまち づくり だという こ と が、この問題でもとっても大事ではないかなと思っています。

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権 について のみ、 その既 得権を持 ってい る人と だけ、 話しても、合意 はつく れないと 思 い ま す。ほぼ つくれ ないと 思うんで すね。 だけど その既 得権を含めた構 造全部 を明らか に し て 、より多 くの人 で、皆 で議論を すれば 既得権 を持っ ている人も含め た合意 をつくる こ と は 出来る。 簡単で はない けどつくること は出来る。そ れが改革だと思 うし、 この問題 で も とっても大事だと思います。

ち ょっと 別のテ ーマなん ですが 、例え ば我孫 子市で、 どこも 同じ構 造だった と思う んで す が、私が 市長を やって る時に市 が出し ている 補助金 っていう のはど うも既 得権にな る 。 1回もらったところは既得権でもらい続けている。

パ イが大き くなっ ている時は大き くなっ たパイでほか の新しい団体に も出せ るけれど も 、 パ イが現状 維持か 小さく なってい る時に 既得権 でもら い続けて いる人 がいた ら、新し い 補 助 団体は生 まれな いんで すよね。 でも新 しい活 動の方 に未来を築くよ うな活 動もいっ ぱ い あ る訳です 。だか ら、本 当に必要なとこ ろに補 助金を 出す為に は全部 既得権 を切らな く て はいけないと考えました。

だから、一旦、1999年で今までの補助金は全部廃止ですって、やったわけなんですね。 1回全部、補助金を廃止した。廃止したうえで補助金を欲しいという団体を公募して、2000 年 からは全 部新し い補助 金でやり ます。 応募が あった ものを市 民の委 員会で 審査をし て 、 そ の結果に 基づい て全部 新しい補 助金と して出します ってやっ た。そ れによ って既得 権 は 本 当に全部 なくな りまし た。で、 新しい補助団 体が生 まれまし た。で も新し い補助団 体 が 新 しい既得 権を持 ったん では何に もなら ないので、ま た最長3年でリ セット ですよ、 廃 止 ですよってことを繰り返している訳です。だからね、その30年補助金をもらっている人と だけ、あなたの団体は30年もらっているからもうやめてもいいですよねって、その人とだ け 相談した って、 その補 助金につ いての み相談したっ て、いや いや時 代は変 わっても 変 わ ら ぬ必要性 はある んだと か、新し い活動だって やって いるって 言われ て絶対 納得して も ら え ない訳で すよ。 でもね 、税金を 使った補助金 は総額 いくらで、どの 団体に いくらず つ 出 し て、どう いう補 助金の 仕組み、 構造に すれば 本当に 市民の幸せにな ります か?いい 地 域 に なります か?っ てこと を、全部 明らか にしてみんな で議論す ること によっ て、既得 権 を 持 っている 人を含 めた合 意ができ る。補 助金がなくな った人は万々歳 で賛成 はしてく れ な かったかもしれないけれど、しょうがないっていう所まではいく訳ですよ。

(29)

グ にして、 まず廃 止にし てから、 どうす るかっ ていう 議論をし ていま す。そ んな取り 組 み もありますけれども、それはまた後で議論の中でお話しできたらと思います。以上です。

○倉斗綾子(パネリスト)

それでは私の方からは建築計画という分野で研究して いる立場から主に学校施設の複合化について事例を挙げ ながらお話ししたいと思います。

まず、地域施設としての学校ということですが、これ まで閉じて子どもたちを守るという形で学校を造ること によって起こってきた、様々な学校の中での問題に対し て、学校の開放ということではなく、地域施設として学 校を開いて、風通しの良い人間関係を育める場にしてい こうという考え方が基本的にあります。それは、少子化・ 核家族化という背景を踏まえて、学校が目指すべき1つ の方向性と考えています。

1 つ事例 を紹介します。 下関市 にあり ます豊 北中学校 という 学校で す。豊北 町にあ りま し た4つの 学校が 、少子 化によっ て1校 に統合される というこ とで、 統合新 設校とい う こ と で造られ た学校、町で 唯一の中 学校で す。こ の学校 は地域施 設とし て、地 域の人の 学 び の 拠点とし ていこ うとい うことが、大き なスロ ーガン として掲げられ ていま す。この 学 校 の 1番の特 徴は図 書館で す。これ は町の 図書館 、町立 の図書館 が学校 の中に 内包され る 形 で 設計され ていま す。エ ントラン ス・昇 降口を入ると 、大きな吹き抜 けの図 書館が広 が っ て います。 こちら は地域の図書館 であり 、学校の図書 室でもあ るとい う位置 づけで、 生 徒 た ちの行き 来があ る中で 、地域の 人たち が本を借りて いる姿が見えま す。エ ントラン ス を 入 ったとこ ろに司 書さん がいます が、こ の方は図書館 から学校へ出向 で来て いる方で 、 休 み時間になると中学生が集まって来て、おしゃべりするような微笑ましい姿も見られます。 子 どもたち が教室 移動を している 横で、 地域の人が本 を借りる姿、こ れも日 常的な風 景 で す 。学校の 図書館 として も使われ ている ので、学校の 図書も置いてあ ります が、これ だ け の サインで も、学 校の図 書が無く ならず に使わ れてい ます。学 校の中 ですが 、中庭に 面 し た 気持ちの いい場 所には幼児用の 本、そ して幼 児が座 って読め るよう な場所 もつくら れ て おります。

ち ょうど 見に行 った時に は3月 で卒業 式が数 日前に終 わった ばかり だったん ですが 、卒 業 したての 卒業生 が私服 で遊びに来てい るとこ ろでし た。高校生にな った卒 業生たち が 中 間 試験など の時に この学 校に勉強に来る 姿など も見ら れて、後 輩たち にも、 先生たち に も とてもうれしい風景ですというお話もありました。

参照

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