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理工学部 2015年度(平成27年度)一般入試 前期(B日程)|過去問題|近畿大学入試情報サイト

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(1)

以下の 33 にあてはまる最も適切な答えを各解答群から1つ選び, 解答用紙(マークシート)にマークせよ。ただし,同じ番号をくり返し選んでもよい。 数値を選ぶ場合は最も近い値を選ぶものとする。

!

図のように斜面ABが水平面BCDとなめらかにつながり,A,B,C,Dは同一鉛直 面内にある。正の電荷Q〔C〕を持ち質量m〔kg〕の小物体を,水平面から高さh〔m〕 の斜面上のA点から静かに放したところ,斜面に沿って滑り落ち,B点を通過した。

斜面と水平面は区間BCを除いてなめらかで,小物体と面の間に摩擦力ははたらかない。

一方,長さL〔m〕の区間BCでは動摩擦力がはたらき,その動摩擦係数はµ である。

また区間BCには鉛直方向に均一な電場E〔N/C〕を加えられるようになっている。点

Dには鉛直な壁があり,小物体と壁の衝突は弾性衝突である。重力加速度の大きさを

g〔m/s2〕とし,電場の向きは下向きを正方向とする。

斜面,水平面と壁は絶縁体でできており,小物体の電荷が逃げることはない。また, 摩擦による静電気の発生や誘電分極の効果は無視できるものとする。

A

B C D

L

E h

! 電場がない場合(E=0)を考える。小物体をA点で静かに放した。小物体がB点 を通過する直前の速さvB〔m/s〕は, 1 〔m/s〕である。この後,小物体には

区間BCで大きさ 2 〔N〕の動摩擦力がはたらき,一定の加速度で減速してい

く。ただし,小物体は区間BCで静止することなくD点に到達した。C点を通過し た直後の小物体の速さはvB〔m/s〕を用いて 3 〔m/s〕と表される。

2月11日実施

(2)

の解答群 " !gh

4 # !

gh

3 $ !

gh

2 % !gh & !2gh ' !3gh ( 2!gh ) gh * gh ! gh + gh , !2gh - !3gh . 2gh

の解答群

" mg

µ #

mg

µ $

mg

µ %

µmg

2 & µmg ' 2µmg

( mµ

g )

µ

mg *

2µ

mg !

µmg

2 + µmg2 , 2µmg

の解答群

" "vB2−µgL # "vB2−2µgL $ "vB2−3µgL % "vB2−4µgL

& #vB2

L −µg ' # vB2

L −2µg ( # vB2

L −3µg ) # vB2

L −4µg

3 次に区間BCに電場E=E0〔N/C〕(E0>0)をかけ,小物体をA点で静かに放した。

区間BCで小物体にはたらく動摩擦力の大きさは 4 〔N〕となる。小物体は区

間BCで一定の加速度で減速し,ちょうどC点に到達したところで静止した。この ときのE0〔N/C〕はvB〔m/s〕を用いて 5 〔N/C〕と表される。

の解答群

" µmg+QE0 # µm

g

2 +QE0 $ µmg+QE0 % 2µmg+QE0 & µmg

QE0 '

µmg

QE0 ( µmg

QE0 )

2µmg

QE0 * µ /

(3)

の解答群 " vB2

µLmg

Q #

vB2

µL− 2mg

Q $

vB2 2µL

mg

Q

% vB

µL − 2mg

Q & m Q 1 3vB

µLg 2

4 ' mQ 1 3vB

µL −2g 2 4

( mQ13 vB2 2µLg

2

4 ) mQ 1 3 vB

2µL −2g 2 4

6 最後に区間BCに電場E=−E0〔N/C〕をかけ,小物体をA点で静かに放した。こ のとき,小物体は水平面から離れることなく地点Cを通過し,D点ではね返った。 続いて区間BCを通過して斜面を高さh′〔m〕まで登ったあと,再び斜面を滑り落ち て,ちょうどC点に到達したところで静止した。小物体が区間BCで受ける動摩擦 力 の 大 き さ は 小 問5の 場 合 の 6 倍 に な っ て い る。よ っ てE0〔N/C〕は

7 × mg

Q〔N/C〕と表される。最初にB点を通過する直前の速さvBを使って, 壁で跳ね返った直後の速さは 8 ×vB〔m/s〕と表される。一方,h′〔m〕は

9 ×h〔m〕と表される。

6 ∼ 9 の解答群

" !3 # 1 $ !3 % !3 & 1 ' !2 ( 1 ) !

* !6 ! !2 + !6 , !2 - !

4 . !

4 / !

2 0 !

(4)

!

ある回路の合成抵抗を計算するとき,その回路を別の回路に変換すると計算が容易に なる場合がある。電圧,電流,抵抗の単位は,それぞれボルト(記号V),アンペア(記 号A),オーム(記号Ω)である。

" 図1#の回路のように内部抵抗が無視できる起電力V の電池を接続点A1とA2に 接続したとき,電池から流れ出る電流はI1であった。同様に図1$の回路に起電力 V の電池を接続点B1とB2に接続したとき,電池から流れ出る電流の大きさがI1と なる条件を求めよう。

A

A

A

R

RR

V

B

B

B

r

r

r

V

図1# 図1$

図1#の回路において,R2を流れる電流は 10 となる。一方,電池から出 た電流の一部はR1とR3にも流れ,その値は 11 となる。接続点A1とA2の 間の合成抵抗R12は

V

R12=I1= 10 + 11 を満たさなければならないので,R12= 12 となる。

一方,図1$の接続点B1とB2に起電力V の電池を接続した場合の合成抵抗は 13 である。したがって,図1#と$で同じ大きさの電流I1が流れるための条 件は

12 = 13 %

(5)

10 11 の解答群 " V

R1 # V

R2 $ V

R3 % V R1R2R3

& V

R1+R2 ' V

R2+R3 ( V

R3+R1 )

V R1+R2+R3

12 の解答群

" R(R1 2+R3)

R1+R2 #

R2(R3+R1)

R2+R3 $

R3(R1+R2) R3+R1 % R(R1 2+R3)

R1+R2+R3 &

R2(R3+R1)

R1+R2+R3 '

R3(R1+R2) R1+R2+R3

13 の解答群

" r1 # r2 $ r3 % r1+r2 & r2+r3 ' r3+r1 ( rr2 ) rr3 * rr1 ! rrr3 + r1+r2+r3

, 同様な考察を,図2-と図2.のように起電力V の電池を接続点A2とA3に接続 したときと接続点B2とB3に接続したときに行う。電池から流れ出る電流が図2 -と図2.で同じになる条件として,

R3(R1+R2)

R1+R2+R3= 14 / が得られる。

次に,起電力V の電池をつなぎかえて接続点A3とA1に接続したときと接続点B3 とB1に接続した場合を考えよう。電池から流れ出る電流が同じになる条件として,

R1(R2+R3)

(6)

A

A

A

R

RR

V

B

B

B

r

r

r

V

図2. 図2

-14 15 の解答群

" r1 # r2 $ r3 % r1+r2 & r2+r3 ' r3+r1 ( r1r2 ) r2r3 * r3r1 ! r1r2r3 + r1+r2+r3

, 図3-と図3.の回路で,対応するどの2つの接続点に電池を接続しても同じ電流 が流れるようにするには,式/01が同時に成り立てばよい。式/01から, r1,r2,r3をR1,R2,R3によって,以下のように表すことができる。

r1= RRR1+R2+R3

,r2= 16 ,r3= RR

R1+R2+R3 2 以上のことから,式2を満たせば図3-の回路は図3.の回路に変換できることがわ かる。

A

A

A

R

RR

B

B

B

r

r

r

(7)

16 の解答群 ! R

R1+R2+R3 "

R

R1+R2+R3 #

RR1+R2+R3 $ R1R2

R1+R2+R3 %

R2R3

R1+R2+R3 &

R3R1 R1+R2+R3

+ 式.を用いて,図4,の回路の白丸間の合成抵抗を求めよう。図4,の回路の破線 で囲った部分に対して)から*で考察した変換を適用すると,図4-の回路を得る。 そのとき,r1= 17 Ω,r2=0.6Ω,r3= 18 Ωである。したがって,白

丸間の合成抵抗は 19 Ωとなる。

1.0Ω

1.4Ω

2.0Ω

5.0Ω

3.0Ω

rrr

1.0Ω

1.4Ω

図4, 図4

-17 ∼ 19 の解答群

(8)

!

単原子分子理想気体1モル(記号mol)の状態変化を考える。図のように状態A(温 度TA〔K〕)から断熱変化で状態B(温度TB〔K〕)へ,状態Bから定積変化で状態C (温度TC〔K〕)に,状態Cから断熱変化で状態D(温度TD〔K〕)に変化し,最後に状態 Dから定積変化で状態Aに戻る。状態A,B,C,Dにおける圧力と体積は図を参照の こと。ここで,状態Aから状態Bの変化の間に気体が外部からされた仕事W1〔J〕は 20 の影をつけた部分の面積に等しい。一方,状態Cから状態Dの間に気体が外 部にする仕事W2〔J〕は 21 の影をつけた部分の面積に等しい。ここで必要であ れ ば,単 原 子 分 子 理 想 気 体 の 定 圧 モ ル 比 熱 をCp〔J/(mol・K)〕,定 積 モ ル 比 熱 を

CV〔J/(mol・K)〕とする。

A

O

D

VV

p〔Pa〕

V〔m3〕

pC

pB

pD

pA

B C

状態Aから状態Bへの過程で,気体の内部エネルギーは 22 の影をつけた部 分の面積に等しいだけ 23 する。状態Bから状態Cの変化の過程で,気体の内 部エネルギーは 24 〔J〕だけ 25 する。状態Cから状態Dの変化では気

体の内部エネルギーは 26 の影をつけた部分の面積に等しいだけ 27 する。

状態Dから状態Aへの変化で,気体の内部エネルギーは 28 〔J〕だけ 29 する。

1サイクルの間に外部にする正味の仕事は 30 の影をつけた部分の面積に等し

い。こ の 正 味 の 仕 事 は,外 部 か ら 得 た 熱 量 31 〔J〕と 外 部 へ 放 出 し た 熱 量

(9)

20 ∼ 22 26 30 の解答群 O C D VVp V pC pD B O A VVp V pB pA O D VVp V pD O C D VVp V pC pD B O A VVp V pB pA pB pA C B A pC O D VV2 p V pD O C D VVp V pC pD B O A VVp V pB

pA pA A

D pD O Vp V

! " #

$ % &

(10)

24 28 31 32 の解答群 " 1C(Tp D−TA) # C(Tp D−TA) $

C(Tp D−TA) % 5

C(Tp D−TA) & 1CV(TD−TA) ' CV(TD−TA) (

CV(TD−TA) ) 5

CV(TD−TA) * 1C(TCp −TB) ! C(TCp −TB) +

C(TCp −TB) ,

C(TCp −TB)

- 1CV(TC−TB) . CV(TC−TB) / 3

CV(TC−TB) 0 5

CV(TC−TB)

23 25 27 29 の解答群

" 増 加 # 減 少

33 の解答群

" TD−TA

TC−TB #

TD−TA

TB−TC $

TC−TB

TD−TA %

TC−TB TA−TD & 1− TD−TA

TC−TB '

1− TD−TA TB−TC (

1− TC−TB

TD−TA )

1− TC−TB TA−TD * 1− TB

TA !

1− TC

TB +

1− TD

TC ,

(11)

!

次の 1 ∼ 8 に入れる最も適当なものを,解答群からそれぞれ一つ選 び,解答欄にマークせよ。60℃での水の飽和蒸気圧を20.0kPa(1kPa=1000Pa)とす る。解答群からは同じものをくり返し選んでもよい。

内容積可変のピストン付き容器の中に60℃,100kPaのもとで,100.0mLの水素H2 と以下の!1∼!3の各条件で示した体積の酸素O2を入れた。容器内は60℃に保たれ, ピストンを介して外から100.0kPaの圧力が加えられている。この容器内での点火に より水の生成反応を完全に行わせた。一定温度での気体の圧力または体積は,そのとき の気体の物質量に比例するものとする。また,反応後に水(液体)が生じた場合,その体 積およびその水への気体の溶解は無視できるとする。

!1 容器内に入れるO2の体積を5.0mLとして上述の反応を行わせた。容器内の温度

が60℃に戻ったとき,容器内の水蒸気の分圧は 1 kPaとなるので,水蒸気

以 外 の 気 体 の 分 圧 は 2 kPaと な る。し た が っ て,容 器 の 内 容 積 は

3 mLとなる。

!2 容器内に入れるO2の体積を50.0mLとして上述の反応を行わせた。60℃での水蒸

気の理論上の最大圧力は 4 kPaである。したがって,容器内の温度が60℃

に戻ったときの容器の内容積は 5 mLとなる。

!3 容器内に入れるO2の体積を100.0mLとして上述の反応を行わせた。容器内の温

度が60℃に戻ったとき,容器内の水蒸気の分圧は 6 kPaとなるので,水蒸

気 以 外 の 気 体 の 分 圧 は 7 kPaと な る。し た が っ て,容 器 の 内 容 積 は

8 mLとなる。

!

(12)

解答群

1 ∼ 8

(13)

!

次の 9 ∼ 18 に入れる最も適当なものを,それぞれの解答群から一つ 選び,解答欄にマークせよ。解答群からは同じものをくり返し選んでもよい。

ブレンステッドとローリーは酸と塩基との間の水素イオンの授受について「酸とは水 素イオンH+を与える分子・イオンであり,塩基とは水素イオンH+を受け取る分子・ イオンである」と定義した。

#$

CH3COO−+H3O+ "# CH3COOH+H2O %

この定義に従えば,式%の酢酸水溶液中の電離平衡では,正反応(右向きの反応)にお

いて,酸は 9 ,塩基は 10 となり,逆反応(左向きの反応)において,酸

は 11 ,塩基は 12 となる。

CH3COO−+H3O+ #$ CH3COOH+H2O &

%の平衡は右方向にかたよっており,この状態を式&のように表す。この場合,酸 の強さとしては矢印(#$)の左の方の酸が右の方の酸よりも強く,また塩基についても 矢印の左の方の塩基が右の方の塩基より強いことになる。

以上のことを「酢酸ナトリウムの水溶液中では酢酸イオンのごく一部が水と反応して, 水溶液は弱い塩基性を示す」という実験結果に適用すると,この反応の平衡に関与する

物質のうち, 13 は 14 より強い酸であり, 15 は 16 より

強い塩基となる。また,「フェノールは炭酸水素ナトリウムの水溶液中では反応を起こ さないが,ピクリン酸(2,4,6 トリニトロフェノール)は同水溶液中で反応を起こし, 二酸化炭素を発生する」という実験結果に適用すると,これらの反応の平衡において酸

としてはたらいている物質を酸の強さの大きいものから順に示すと 17 となり,

塩基としてはたらいている物質を塩基の強さの大きいものから順に示すと 18 と

(14)

H+とピクリン酸イオンを生成する。

解答群

9 ∼ 16

" H2O # H3O+ $ OH−

% CH3COOH & CH3COO− ' CH3COOH2+

17 , 18

" 炭酸>フェノール>ピクリン酸 # 炭酸>ピクリン酸>フェノール

$ フェノール>炭酸>ピクリン酸 % フェノール>ピクリン酸>炭酸

& ピクリン酸>炭酸>フェノール ' ピクリン酸>フェノール>炭酸

( 炭酸水素イオン>フェノキシドイオン>ピクリン酸イオン

) 炭酸水素イオン>ピクリン酸イオン>フェノキシドイオン

* フェノキシドイオン>炭酸水素イオン>ピクリン酸イオン

! フェノキシドイオン>ピクリン酸イオン>炭酸水素イオン

+ ピクリン酸イオン>炭酸水素イオン>フェノキシドイオン

(15)

+

次の 19 ∼ 23 に入れる最も適当なものを,解答群からそれぞれ一つ選 び,解答欄にマークせよ。解答群からは同じものをくり返し選んでもよい。

臭素Br2がヨウ素I2より強い酸化剤であることを利用して,特定の物質の定量分析 が可能となる。いま,以下の手順で水溶液中のフェノールの濃度を求めた。

!1 0.10Lの濃度未知のフェノール水溶液に十分量の臭素水を加えて反応させ,フェ ノールをすべて2,4,6 トリブロモフェノールに変化させた。

!2 !1の反応液に十分量のヨウ化カリウム水溶液を加え,残存Br2と完全に反応させ た。

!3 !2で生成したI2を0.10mol/Lのチオ硫酸ナトリウム水溶液で滴定したところ,そ の終点までに0.070Lを要した。この滴定での反応は以下の通りである。

I2+2Na2S2O3672NaI+Na2S4O6

!4 こんどは,フェノール水溶液の代わりに0.10Lの純水を用いて,上述の!1∼!3の 操作を同じ条件で繰り返したところ,最後の滴定に0.10Lのチオ硫酸ナトリウム水 溶液を要した。

以上より,フェノール水溶液を用いたときの!2では 19 molのI2が生成した ので,!1での反応の後に残ったBr2の物質量は 20 molとなる。一方,!4の結 果から,フェノールと反応する前の水溶液中のBr2の物質量は 21 molとなる。 したがって,フェノールとの反応では 22 molのBr2が消費されたことになるの で,最初のフェノール水溶液中のフェノールの濃度は 23 mol/Lとなる。ただ し,Br2と水との反応の生成物がI2の滴定に及ぼす影響は無視できるとする。

解答群

19 ∼ 23

(16)

+

次の 24 ∼ 27 に入れる最も適当なものを,解答群からそれぞれ一つ選 び,解答欄にマークせよ。解答群からは同じものをくり返し選んでもよい。

分子式C5H8O2で表される化合物のうち,環状構造を含まないギ酸エステルの構造異

性体は 24 種類ある。これらの異性体のうち加水分解後にギ酸と安定な形態のア

ルコールを生成する構造異性体は 25 種類,ギ酸とアルデヒドを生成する構造異

性体は 26 種類,ギ酸とケトンを生成する構造異性体は 27 種類ある。な

お,炭素原子間二重結合を形成する炭素原子にヒドロキシ基が直接結合した構造のアル コールは不安定なため,以下のような反応により直ちに安定なカルボニル化合物に変化 する。

(R,R′,R′′は水素原子またはアルキル基) R′

C C

R′′

R

OH

H

C

R′′ R′ C

R

O

解答群

24 ∼ 27

" 1 # 2 $ 3 % 4 & 5

(17)

!

腎臓におけるろ過と再吸収に関する次の文を読み,以下の各問いに答えよ。答えは各 問いの下の解答群から最も適当なものを選び,解答欄にマークせよ。

イヌリンは自然界において様々な植物の根に含まれる多糖類の一種である。ヒトを含 むほ乳動物はイヌリンを分解する酵素を体内に持たないことから,口から入ったイヌリ ンは消化されることなく胃と十二指腸を通過し,体内で分解および吸収されないことが 知られている。また,イヌリンは腎臓の糸球体において完全にろ過されるとともに,細 尿管によって分泌されることも再吸収されることもないことから,腎臓の機能,特に糸 球体ろ過量の測定を行う物質として広く用いられている。今回の実験では,健康な人 (成人)にイヌリンを血管内に持続的に注入(静脈注射)し,少し経ってイヌリンの血 中濃度が一定になってから,血液と尿を採取した。表はその測定結果を表したものであ

る。なお,この人において1分間に腎臓で生成される尿量は1mLとする。

表 ある人における各種ろ過成分の血しょう中濃度と尿中濃度との比較

12.0 0.1

イヌリン濃度 (mg/mL)

20.0 0.3

尿素濃度 (mg/mL)

0 1.0

グルコース濃度(mg/mL)

尿 血しょう

問1 イヌリンの濃縮率(倍)として正しいものはどれか。 1 倍

〔解答群〕

! 0.01 " 12 # 100 $ 120 % 12,000

&

(18)

問2 この人の原尿の1日量(L)はおおよそ何Lになるか。なお,原尿とは血液が糸 球体でろ過されて赤血球などの血球成分やタンパク質が取り除かれ,ボーマンのう

へろ過されたものである。 2 L

〔解答群〕

! 0.0144 " 0.72 # 17.28 $ 60 % 72 & 172.8 ' 7,200 ( 17,280

問3 この人において,1分間に再吸収されたグルコース量は何mgか。 3 mg

〔解答群〕

! 0 " 1.2 # 14.4 $ 120 % 144 & 1,200 ' 1,400

問4 この人において,1分間に再吸収された尿素は,ろ過された尿素の何%か。

4 %

〔解答群〕

(19)

問5 次のア∼エの文章が示す成分は何か。それぞれ1つ選べ。

ア.食事後は一時的に血しょう中の濃度が上昇するが,健康な動物であればインス

リンの働きでしばらくすれば元に戻る。 5

イ.毒性が強く,ほ乳動物の体液中にはごくわずかしか存在しない。水生無脊椎動 物や硬骨魚類では,タンパク質代謝の最終産物として生じるが,そのまま体外へ

排泄される。 6

ウ.水に溶けにくい白色の物質で,鳥類ではタンパク質代謝の主要な最終産物とし

て排出される。 7

エ.副腎を除去すると,尿中に排泄されるようになるイオンで,体の浸透圧の調節

に重要な役割を果たしている。 8

〔解答群〕

! タンパク質 " グルコース # ナトリウム $ 尿 素

(20)

問6 以下の文章を読み, に当てはまるものをそれぞれ1つ選べ。ただし, 同じ番号は同じものを示す。

多くの生物には体液中の水分量と塩類濃度の量を調節することで体液の浸透圧を 一定に調節する仕組みがそなわっている。ヒトの場合は,塩類濃度の調節はおもに 腎臓を介して行われている。また,細尿管や集合管でみられる水の再吸収は,血液 の塩類濃度を一定の範囲に保つように調節されている。例えば,多量の塩分の摂取 により一時的に血液の塩類濃度が上昇すると,これが刺激となり,いくつかの段階

を経て 9 から 10 の分泌が促進される。一方で,多量の水の摂取に

より一時的に血液の塩類濃度が低下すると,再びこれが刺激となり, 10 の

分泌が抑制され,水の再吸収が抑制される。

ナトリウムは体液の浸透圧の調節に重要な働きを果たすことが知られている。ナ トリウムイオンが不足または体液中の水分量が減少した場合には,いくつかの段階

を経て 11 から 12 が分泌される。 12 は細尿管でのナトリウ

ムイオンと水の再吸収を促進し,体液の水分量は増加する。腎臓はこのように体液 の水分量と塩類濃度をうまく調節することで恒常性を維持している。

〔解答群〕

" 視床下部 # 下垂体前葉 $ 下垂体後葉

% 副腎皮質 & 副腎髄質 ' 糖質コルチコイド

( 鉱質コルチコイド ) 成長ホルモン * 甲状腺ホルモン

(21)

!

植物に関する次の文章を読み,以下の各問いに答えよ。答えは各問いの下の解答群か ら最も適当なものを選び,解答欄にマークせよ。

オオムギの種子を土にまき,水・温度・酸素などの条件がそろうと, 13 で合

成された 14 が 15 を覆っている 16 へ移動し,そこで 17

が合成される。 17 は 15 に分泌され,栄養分として貯蔵しているデンプ

ンを糖に分解する。

多くの植物では,発芽と同時に発根が始まる。根は水を求めて重力の方向を感知して 正の重力

(A)屈性を示し,茎は負の重力屈性を示して成長する。同時に,茎は正の光屈性を 示し,根は負の光屈性を示す。このように,芽生えは種子中に蓄えた栄養がつきる前に 根で水と無機塩類を吸収し,

(B)葉を展開して(C)光合成を始める。

植物の細胞は,根・茎・葉に分化した後でも,細胞を容易に脱分化させることができ る。脱分化してできた細胞の塊をカルスとよぶ。カルスは,すべての細胞に分化する全 能性を持っている。

(D)カルスを適当な培地で培養すると根および葉や茎を分化させること ができる。培地の成分には,植物ホルモンの一種であるオーキシンとサイトカイニンが 用いられる。

(E)遺伝子導入技術を応用すると,植物が通常持っていない外来の遺伝子を導入すること

ができる。その組換え遺伝子が植物体内で発現するようになった植物をトランスジェ

ニック植物という。植物では, 18 という細菌を用いた遺伝子導入が一般的であ

る。 18 の 19 を取り出し,遺伝子組換え操作によって目的の遺伝子を組

み込んだうえで 18 に戻して植物の組織片に感染させる。そして,組織片を脱分

(22)

問1 上の文中の に当てはまるものをそれぞれ1つ選べ。ただし,同じ番号 は同じものを示す。

〔解答群〕

13 ∼ 17 に対する解答群

" 胚 # 胚 乳 $ 表 皮 % 種 皮

& 糊粉層 ' 形成層 ( 皮 層 ) 内 皮

* 師 管 ! 道 管 + 根 端 , 茎 頂

- エチレン . ジベレリン / サイトカイニン

0 アミラーゼ 1 ルビスコ 2 PEPカルボキシラーゼ

18 に対する解答群

" シアノバクテリア # アゾトバクター

$ クロストリジウム % ネンジュモ

& アグロバクテリウム ' オオカナダモ

19 に対する解答群

" シーケンサー # リガーゼ $ プラスミド

% ポリメラーゼ & プライマー ' アニーリング

(23)

問2 下線部(A)に関連する次の記述のうち,正しいものをすべて含む組みあわせは

どれか。1つ選べ。 20

ア.植物が外からの刺激に反応して一定の方向へ屈曲する性質を屈性という。刺激 の種類として重力や光などが挙げられるが,水は屈性を引き起こさない。 イ.花の開閉やオジギソウの葉の運動などのように,刺激の方向とは関係なく,刺

激に対して決まった運動を示す現象を傾性という。

ウ.ウェントなどによって明らかにされた,幼葉0の先端で作られ,茎の伸長成長 を促進する物質として,オーキシンが挙げられる。オーキシンの中には,人工的 に合成される2,4 Dやナフタレン酢酸などもある。

エ.根毛を除去すると重力屈性が見られなくなることから,根毛が重力の方向を感 知していると考えられている。

〔解答群〕

" アのみ # イのみ $ ウのみ % エのみ & アとイ ' アとウ ( アとエ ) イとウ

* イとエ ! ウとエ + アとイとウ , アとイとエ

(24)

問3 下線部(B)に関連する次の記述のうち,正しいものをすべて含む組みあわせは

どれか。1つ選べ。 21

ア.アブシシン酸は孔辺細胞内の浸透圧の上昇を引き起こし,水が細胞外へ出て膨 圧が低下するので,気孔は閉じる。

イ.葉をすりつぶして破砕液をガーゼなどでこした後,ろ液を遠心分離機にかける と,葉の中にある葉緑体は,核よりも弱い遠心力で沈殿する。

ウ.同じ木に着いている葉でも,日当たりのよい場所に着く葉は陽葉,日当たりの 悪い場所に着く葉は陰葉とよばれ,光飽和点に違いがある。

エ.葉を暗黒下に置いてから徐々に光を強くすると,光合成による二酸化炭素の吸 収量と呼吸による二酸化炭素の放出量が等しくなる。このときの光の強さを光補 償点とよぶ。

〔解答群〕

" アのみ # イのみ $ ウのみ % エのみ & アとイ ' アとウ ( アとエ ) イとウ

* イとエ ! ウとエ + アとイとウ , アとイとエ

(25)

問4 下線部(C)の光合成に関して以下の問いに答えよ。

a.光合成に関連する次の記述のうち,正しいものをすべて含む組みあわせはどれ

か。1つ選べ。 22

ア.光合成を行う葉緑体は,光合成を行う原核生物が共生したことにより生じた と考えられており,これを共生説という。

イ.光合成を行う葉緑体は色素体の1つである。色素体には,葉緑体以外に白色 体や有色体が含まれる。

ウ.光合成を行う葉緑体は,内部に袋状のクリステとよばれる膜構造が見られる。 この膜構造には,クロロフィルなどの光合成に関与する色素が埋め込まれてい る。

エ.原核生物である細菌は葉緑体を持たないが,中には光合成を行うものがいる。 そのような細菌を光合成細菌という。

〔解答群〕

" アのみ # イのみ $ ウのみ % エのみ & アとイ ' アとウ ( アとエ ) イとウ

* イとエ ! ウとエ + アとイとウ , アとイとエ

- アとウとエ . イとウとエ / アとイとウとエ

b.光合成の反応式は,「6CO2+12H2O 01 C6H12O6+6O2+6H2O」で表される。 光合成でグルコース(C6H12O6)が45g生産されるとき,何molの二酸化炭素 が必要になるか。原子量はC=12,H=1,O=16であり,グルコース1molは 180gとする。 23 mol

〔解答群〕

" 0.5 # 1.0 $ 1.5 % 2.0

(26)

問5 下線部(D)に関する次の文章を読み,以下の問いに答えよ。

タバコの葉を用いてカルスを作製した。そのカルスを3.0mg/Lのオーキシンと 0.2mg/Lのサイトカイニンを含む培地で培養したところ,カルスは器官に分化せ ず,カルスの状態が維持された。カルスを培養していた培地中のオーキシンとサイ トカイニンの濃度を下の表のように変化させると,カルスからどの器官が分化する

か。下の表の 24 , 25 に当てはまる器官をそれぞれ1つ選べ。

表 植物ホルモンのバランスと器官の分化

0.02 3.0

1.0 0.03

カルス 0.2

3.0

分化する器官 サイトカイニン(mg/L)

オーキシン(mg/L)

24 25

〔解答群〕

(27)

問6 下線部(E)の遺伝子導入技術の応用に関する次の文章を読み,以下の問いに答 えよ。

GFP(緑色蛍光タンパク質)は,オワンクラゲがもつ,紫外線によって緑色の

蛍光を発するタンパク質で,これを用いた研究手法は,現在の生物学の研究におい て必要不可欠な技術となっている。例えば,あるタンパク質がどこで発現している

かを調べたい場合,GFPの遺伝子と調べたいタンパク質の遺伝子をつなぎ合わせ

る。すると,その遺伝子が転写されるとき,GFP遺伝子も一緒に転写され,GFP が融合したタンパク質を合成できる。そのGFP融合タンパク質を含む細胞に紫外

線を照射すると,GFP融合タンパク質が緑色の蛍光として示されるため,そのタ

ンパク質が細胞内のどこに存在するかを調べることができる。

いま,植物細胞内のATP合成酵素のすべての遺伝子の3′末端にGFP遺伝子を 連結し,細胞(下図)内に組み込んだとする。その結果,下図の細胞の中で緑色の

蛍光で示される細胞小器官をすべて含む組みあわせはどれか。1つ選べ。 26

ウ イ ア

(28)

〔解答群〕

" アのみ # イのみ $ ウのみ % エのみ & アとイ ' アとウ ( アとエ ) イとウ

* イとエ ! ウとエ + アとイとウ , アとイとエ

(29)

+

植物の発生に関する次の文章を読み,以下の各問いに答えよ。答えは各問いの下の解 答群から最も適当なものを選び,解答欄にマークせよ。

(A)被子植物の配偶子形成において,胚のうの分化は胚珠で起こる。まず,胚珠の中では,

(B)1個の胚のう母細胞の減数分裂により 27 個の細胞が生じる。これらの細胞のう

ち, 28 個が胚のう細胞となる。胚のう細胞は核分裂を連続して行い, 29

個の核をもつ胚のうができる。そのうち 30 個の核のまわりは仕切られて細胞化

し,それぞれ異なる数の卵細胞,助細胞,反足細胞に分化する。残りの核は胚のうの中 心に並んで位置し,極核となる。極核を含む部分を中央細胞とよぶ。一方,若いおしべ

やく

の葯の中では,多数の

(C)花粉母細胞が減数分裂を行い,それぞれが(D)花粉四分子となる。成 熟中の花粉では核の分裂が起こり,それぞれ雄原細胞と花粉管核になる。雄原細胞は体 細胞分裂を行って,精細胞を生じる。成熟した花粉がめしべの柱頭につくと,花粉は発 芽し花粉管を伸ばす。花粉管の先端が胚のうに達した後,

(E)重複受精が行われる。

問1 上の文中の に当てはまるものをそれぞれ1つ選べ。ただし,同じもの

を繰り返し選んでもよい。

〔解答群〕

" 1 # 2 $ 3 % 4 & 5 ' 6

(30)

問2 下線部(A)について,細胞内の染色体を観察するために用いられる染色液はど

れか。1つ選べ。 31

〔解答群〕

" インドール酢酸 # 酢酸オルセイン

$ ヨウ素ヨウ化カリウム溶液 % カロテノイド

& メチレンブルー ' ワセリン

( オキサロ酢酸 ) キサントフィル

* サフラニン水溶液

問3 下線部(B)について,胚のう母細胞から胚のうが形成されるまでの間に核分裂

は何回行われるか。1つ選べ。 32 回

〔解答群〕

" 2 # 3 $ 4 % 5

& 6 '()

問4 下線部(C)について,20個の花粉母細胞から成熟した花粉がすべて受粉した場

合,最終的に生じる精細胞は何個になるか。1つ選べ。 33 個

〔解答群〕

" 10 # 20 $ 40 % 60

& 80 ' 100 ( 140 ) 160

(31)

問5 下線部(D)について,花粉四分子の染色体数が6の場合において,同じ植物の

胚のうがもつ全染色体の数はいくつか。1つ選べ。 34

〔解答群〕

" 6 # 12 $ 24 % 48 & 54

' 60 ( 64 ) 72 * 80 ! 92

問6 下線部(E)について,下の 35 から 37 に当てはまる最も適当な

ものをそれぞれ1つ選べ。

a.重複受精が行われた後,受精卵は 35 に分化する。

b.重複受精が行われた後,珠皮は 36 に分化する。

c.重複受精が行われた後,子房壁は 37 に分化する。

〔解答群〕

" 果 皮 #$ 胚 乳 % 種 皮

& がく片 ' 柱 頭 ( 花 弁

問7 有胚乳種子と無胚乳種子の植物として正しい組みあわせをそれぞれ1つ選べ。

有胚乳種子 38 ,無胚乳種子 39

〔解答群〕

" イネ・カキ # イネ・エンドウ $ イネ・クリ

% イネ・ナズナ & カキ・エンドウ ' カキ・クリ

(32)

問8 トウモロコシの種子の色を決める遺伝子には,黄色にする対立遺伝子Yと白色 にする対立遺伝子yがあり,黄色は白色に対して優性である。

a.遺伝子型がYyのトウモロコシの胚のう内の卵細胞と極核はどのような対立遺 伝子の組みあわせになると考えられるか。ア∼エの中で可能性のあるものをすべ

て含む組みあわせを1つ選べ。 40

ア.卵細胞はY,極核はYである。 イ.卵細胞はy,極核はyである。 ウ.卵細胞はY,極核はyである。 エ.卵細胞はy,極核はYである。

〔解答群〕

" アとイ # アとウ $ アとエ % イとウ & イとエ ' ウとエ ( アとイとウ ) アとイとエ

* アとウとエ ! イとウとエ + アとイとウとエ

b.遺伝子型Yyのトウモロコシの花粉を遺伝子型yyのトウモロコシに授粉した 場合,胚乳の遺伝子型はどうなるか。2つ選べ。ただし,解答順序は問わない。

41 , 42

〔解答群〕

" YY # yy $ Yy % YYY

(33)

c.遺伝子型Yyのトウモロコシが自家受精した場合,胚乳の遺伝子型として何通

りが考えられるか。1つ選べ。 43 通り

〔解答群〕

! 1 " 2 # 3 $ 4

% 5 &'( 10

d.遺伝子型Yyのトウモロコシが自家受精した場合,胚の遺伝子型がホモ接合体

となる割合は何%か。 44 %

〔解答群〕

! 0 " 10 # 25 $ 40

(34)

!

遺伝情報の発現に関する次の文章を読み,以下の各問いに答えよ。答えは各問いの下 の解答群から最も適当なものを選び,解答欄にマークせよ。

DNA分子は,デオキシリボース,リン酸,および塩基から構成される ア が

多数つながってできている。塩基には,アデニン(A),グアニン(G),チミン(T), シトシン(C)の4種類がある。遺伝子の遺伝情報は,4種類の塩基の並び方(塩基配

列)によって決められている。DNAの2本の ア 鎖では,互いに逆向きのもの

が平行に並んでおり,これがらせん状にねじれている。また,らせんの中心部では,各

ア を構成する塩基どうしが水素結合で相補的につながっている。

細胞が分裂する際には,DNAのもつ遺伝情報は分裂した2個の細胞に正確に伝えら

れる必要がある。このとき,DNAから同じDNAが2個つくられる過程を イ と

よぶ。DNAが イ されるとき,もとのDNAの2本の ア 鎖がそれぞれ

鋳型となって,相補的な塩基配列をもつ ア 鎖が新しく作られる。DNAの

イ は,DNAヘリカーゼによってDNAの二重らせん構造の一部分がほどかれて

始まる。まず,鋳型となる ア 鎖の塩基に相補的な塩基をもつ ウ が結合

する。その後, ウ から2つの エ がとれて,伸長中の新生鎖の3′末端

に糖を結合する。この働きは オ による。

DNAの遺伝情報は,RNAに転写され,タンパク質に翻訳される。真核細胞におい

て,転写は核内で行われる。DNAには,転写開始部位の近くに,転写の開始を決定す

る特別な塩基配列をもつ領域が存在する。この領域は カ とよばれ,そこに

キ が結合してRNAの合成が始まる。

ある生物からとった遺伝子のDNA断片を,別の生物のDNA中につなぎ込む技術を 遺伝子組換え技術という。目的の遺伝子を切り出すのに使われるのは制限酵素である。 制限酵素はDNAの特定の塩基配列を識別してその部分を切断する。このため,遺伝子 の切り出しに使ったものと同じ制限酵素で別のDNAを切断すれば,その切り口の塩基 配 列 は,遺 伝 子 の 切 り 口 と 相 補 的 に な る。し た が っ て,そ れ ら のDNAを 混 ぜ て

ク を作用させると切断部が連結され,新しい遺伝子の組みあわせをもつ組換え

(35)

問1 文中の に当てはまる組みあわせとして正しいものはどれか。それぞれ 1つ選べ。ただし,文中の同じカタカナは同じものを示す。

ア , イ , ウ , エ , カ の 組 み あ わ せ:

45

〔解答群〕

プロモーター リン酸

ヌ ク レ オ シ ド 3リン酸 結 合

ヌクレオチド &

オペレーター 糖

ヌ ク レ オ シ ド 2リン酸 結 合

ヌクレオシド %

プロモーター リン酸

ヌ ク レ オ シ ド 3リン酸 複 製

ヌクレオチド $

プロモーター 糖

ヌ ク レ オ シ ド 2リン酸 複 製

ヌクレオシド #

オペレーター リン酸

ヌ ク レ オ シ ド 3リン酸 複 製

ヌクレオチド "

オペレーター 糖

ヌ ク レ オ シ ド 2リン酸 複 製

ヌクレオシド !

ア イ ウ エ

オ , キ , ク の組みあわせ: 46

〔解答群〕

DNAリガーゼ DNAポリメラーゼ

RNAポリメラーゼ &

DNAリガーゼ RNAポリメラーゼ

DNAポリメラーゼ %

プロテアーゼ プライマー

RNAポリメラーゼ $

DNAリガーゼ プライマー

DNAポリメラーゼ #

プロテアーゼ DNAポリメラーゼ

RNAポリメラーゼ "

プロテアーゼ RNAポリメラーゼ

DNAポリメラーゼ !

(36)

問2 文中の下線部について,真核細胞の転写の量や時期などの調節には, カ とは異なる領域に存在する転写調節配列と,それに結合する核内の転写調節タンパ

ク質が重要な役割を担っている。シロイヌナズナに発現する遺伝子Aの転写調節

機構を明らかにするために,次の実験1を行った。

実験1:遺伝子Aの転写調節配列を明らかにするために,遺伝子Aの転写促進に関 与すると推測される塩基配列を含む領域(a,b,c,およびd)を断片的に短

くし,これらと,シロイヌナズナには元来発現していない遺伝子Gとを連結

したDNAを作製した(図1)。これらのDNAをシロイヌナズナにそれぞれ 導入し,遺伝子Gの転写量(遺伝子Gが転写されて生成するGのmRNA量) を測定したところ,図2の結果が得られた。

a b c d

遺伝子Aと転写調節配列(a∼d)

a∼dと遺伝子Gの連結

:     領域

b∼dと遺伝子Gの連結

cおよびdと遺伝子Gの連結

dと遺伝子Gの連結

A

a b c d G

b c d G

c d G

d G

G

(37)

遺伝子Gの転写量

(相対量)

a b c d G

b c d G

c d G

d G

G

100

49

55

21

23 :     領域

図2 シロイヌナズナにおける遺伝子Gの転写量

この結果より考えられる遺伝子Aの転写を促進する配列をもつ領域の組みあわせと

して,正しいものはどれか。1つ選べ。 47

〔解答群〕

" aのみ # bのみ $ cのみ % dのみ & aとb ' aとc ( aとd ) bとc

* bとd ! cとd + aとbとc , aとbとd

(38)

問3 実験1で明らかになった遺伝子Aの転写促進に関与する塩基配列は,GGC TAG ATC CAG CTC CTGと判明した。これと同じ塩基配列の2本鎖DNA を合成し,その末端を放射性同位元素(32P)で標識した。この32

Pで標識した2 本鎖DNAとシロイヌナズナの核抽出液を混合した。これらの混合物をポリアクリ ルアミドゲル電気泳動に供し,泳動後のゲル中の32

Pの位置をX線フィルムに感光 させたところ,図3の結果を得た。

レーン 1 2 泳

動 方 向

レーン1:32

Pで標識した転写促進に関与する塩基配 列の2本鎖DNAのみの電気泳動

レーン2:32

Pで標識した転写促進に関与する塩基配 列の2本鎖DNAと核抽出液の混合物の電 気泳動

図3 核抽出液と転写促進に関与するDNA断片混合物の電気泳動の結果

この結果より考えられる核抽出液中の転写促進領域に結合するタンパク質に関す る記述として正しいものはどれか。1つ選べ。ただし,ポリアクリルアミドゲル電

ふるい

気泳動は分子篩の原理であり,タンパク質および核酸分子や,それらの複合体の分 子量が小さいものほど遠くに泳動され,逆に分子量が大きいものは泳動距離が短く なる。すなわち,分子量が等しいタンパク質の泳動距離は同じであり,電気泳動の バンドは重なることもありえる。また,塩基配列の断片の分子量は,核抽出液中の

(39)

〔解答群〕

" 転写促進領域に結合するタンパク質は核抽出液中に存在しないと考えられる。

# 転写促進領域に結合する分子量の異なるタンパク質が核抽出液中に2種類存

在すると考えられる。

$ 転写促進領域に結合するタンパク質が核抽出液中に1種類か,あるいは,同

じ分子量のタンパク質が2種類以上存在する可能性がある。

% 転写促進領域に結合する分子量の異なるタンパク質が核抽出液中に2種類以

上存在する可能性がある。

問4 1,024塩基対からなる直鎖状の2本鎖DNAを制限酵素EcoRⅠあるいはHindⅢ で切断するとき,それぞれの制限酵素で2本鎖DNAが1か所切断される確率は原 理的に何分の一となるか。それぞれ1つ選べ。ただし,EcoRⅠはGAATTCの塩 基配列を認識し,HindⅢはAAGCTTの塩基配列を認識する。ただし,同じもの を繰り返し選んでも良い。

EcoRⅠ: 49 ,HindⅢ: 50

〔解答群〕

(40)

問5 8,000塩基対からなる直鎖状の2本鎖DNA(X)を制限酵素EcoRⅠあるいは HindⅢで切断し,切断断片をアガロースゲル電気泳動に供したところ,図4の結

ふるい

果が得られた。なお,アガロースゲル電気泳動は分子篩の原理であり,長さの小さ いものほど遠くに泳動され,逆に長さが大きいものは泳動距離が短くなる。既知の 長さをもつDNA断片の混合物(マーカー)の泳動位置は図4に示すとおりである。 2本鎖DNA(X)をEcoRⅠとHindⅢの2つを使って切断し,切断断片をアガ ロースゲル電気泳動に供して得られる可能性のある結果を3つ選べ。ただし,長さ が等しいDNA断片の泳動距離は同じであり,電気泳動のバンドが重なることもあ

りえる。また,解答順序は問わない。 51 ∼ 53

泳 動 方 向   (塩基対)

6,000 5,000 4,000 3,000 2,000 1,000

500

HindⅢで

切断した

DNA(X) マーカー Eco

RⅠで

切断した

DNA(X)

(41)

〔解答群〕

泳 動 方 向 (塩基対)

6,000 5,000 4,000 3,000 2,000 1,000 500 ⑥

泳 動 方 向 (塩基対)

6,000 5,000 4,000 3,000 2,000 1,000 500 ③

泳 動 方 向 (塩基対)

6,000 5,000 4,000 3,000 2,000 1,000 500 ⑤

泳 動 方 向 (塩基対)

6,000 5,000 4,000 3,000 2,000 1,000 500 ②

泳 動 方 向 (塩基対)

6,000 5,000 4,000 3,000 2,000 1,000 500 ④

泳 動 方 向

マーカー マーカー

(塩基対) 6,000 5,000 4,000 3,000 2,000 1,000 500 ① EcoRⅠ

HindⅢ

で切断した

DNA(X)

EcoRⅠ +

HindⅢ で切断した

DNA(X)

EcoRⅠ +

HindⅢ で切断した

DNA(X)

EcoRⅠ

HindⅢ で切断した

DNA(X)

EcoRⅠ

HindⅢ で切断した

DNA(X)

EcoRⅠ

HindⅢ で切断した

DNA(X)

マーカー

マーカー マーカー

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