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第1回(配布用)pdf 最近の更新履歴 Keisuke Kawata's HP

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Academic year: 2018

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(1)

労働経済学(第 1 回)

広島大学国際協力研究科

川田恵介

(2)

講義の目的

• 失業や賃金格差、長時間労働等の労働市場におけ る問題は常に社会の関心を集めてきた。

• 経済学においても、これら労働市場を考察する労働 経済学は重要な応用分野の一つである。

• 本講義では、ミクロ経済学を応用する形で発展して きた標準的な労働経済学の知見を紹介し、現実の 労働市場を分析を行っていく。

(3)

講義の進め方

• 基本的には、講義スライドを用いた講義を行ってい く。(教科書は使用しない。)

• 講義スライドは毎回配布する。

• 講義スライドの一部は空白になっているので、授業 を聞きながら各自で埋める。

(4)

成績の評価

• 期末試験によって、成績の評価を行う。

• 練習問題の配布を行うことがあるが、成績評価の対 象とはしない。

(5)

参考文献

1.労働経済学(大森義明、日本評論社)

2.The economics of Imperfect Labor Markets (Tito Boeri and Jan van Ours, Princeton press )

3.労働経済学入門(日経文庫ー経済学入門シリー ズ) (大竹文雄、日本経済新聞社)

(6)

労働市場

企業

家計

財 賃

金 労

働 力

支 払

(7)

労働市場の重要性

• 労働市場=労働者の分配(どんな仕事、企業で働く か)及び労働所得(賃金)を決定する 市場

• 現代の生産活動において、労働者は非常に重要な生 産要素⇒経済の に大きな影響を与える。

• 多くの家計において、労働所得は家計の総所得の大 きな割合を占める。⇒経済の に大きな影響を 与える。

(8)

働いている人の人数 ( 就業者数(万人) )

年次(西暦)

5200 5400 5600 5800 6000 6200 6400 6600

1973 1974 1975 1976 1977 1978 1979 1980 1981 1982 1983 1984 1985 1986 1987 1988 1989 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012

• 近年を除き、働いている人の人数は であった

⇒日本人の中で、働いている人の割合が増えた?

(9)

「働く人」の定義

15歳以上人口

働いている人(月 末1週間に少しで も仕事をしたもの)

仕事についてお らず、仕事があ ればすぐにつけ

るもので、かつ 仕事を探す活動

をしていた者

(10)

クイズ

• 次の人々は、就業者、失業者、非労働力人口、の内 どれに当てはまるか?

バイトしていない学生 90歳の稲作農家

パートをしている専業主婦

(11)

1 5 歳以上人口 ( 万人 ) の推移

労働経済学1 8000 8500 9000 9500 10000 10500 11000 11500 1973

1974 1975 1976 1977 1978 1979 1980 1981 1982 1983 1984 1985 1986 1987 1988 1989 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010

(12)

就業率の推移

労働経済学 56.0 57.0 58.0 59.0 60.0 61.0 62.0 63.0 64.0 1973

1974 1975 1976 1977 1978 1979 1980 1981 1982 1983 1984 1985 1986 1987 1988 1989 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009

(13)

労働力率 and/or 失業率

• なぜ就業率が低下したのか?

• 働こうとしている人の割合が減った。

• 働きたいけど働けない人の割合が増えた。

(14)

失業率の定義

失業率失業者数/15歳以上人口

• 失業率=働きたい人の中で、働けない人の割合を 表したい。

失業率=失業者数/15歳以上人口ならば、様々な 理由(加齢、生活状態の変化)によって働きたくない 人の数が変化する影響を反映してしまう。

(15)

労働力率の推移

労働経済学15 59.0 60.0 61.0 62.0 63.0 64.0 65.0 1973

1974 1975 1976 1977 1978 1979 1980 1981 1982 1983 1984 1985 1986 1987 1988 1989 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009

(16)

失業率の推移

労働経済学 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5 4.0 4.5 5.0 5.5 1973

1974 1975 1976 1977 1978 1979 1980 1981 1982 1983 1984 1985 1986 1987 1988 1989 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009

(17)

失業率と労働力率

• 労働力率は低下傾向、失業率は増加傾向にある。

⇒それぞれの変化が、どの程度就業率の変化に影響を与 えているか?

⇒労働力率、失業率各々の変化のみで、就業率の変化を どの程度説明できるか?

(18)

就業率と労働力率、失業率の関係

下準備として、就業率と労働力率、失業率の間に(数学的) どのような関係があるのか計算する。

今記号を以下のように定義する。

N:15歳以上人口、L:労働力、E:就業者数、U:失業者数

労働力率=

(19)

シュミレーション

(1)失業率が73年時のままで、失業率だけが実際のデー タと同じ動きをした場合の、t年の就業率は、

(2)労働力率が73年時のままで、労働力率だけが実際の データと同じ動きをした場合の、t年の就業率は、

(20)

変化の分解

労働経済学2 0.560 0.570 0.580 0.590 0.600 0.610 0.620 0.630 0.640 1973

1974 1975 1976 1977 1978 1979 1980 1981 1982 1983 1984 1985 1986 1987 1988 1989 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012

就業率(現実)

仮想就業率(失業率一定)

仮想就業率(労働力率一定)

(21)

頑強性のチェック

前提条件を少し変えただけで、結果が大きく変わるならば、 シュミレーション結果はあまり意味を持たない。

⇒開始年を73年から93年に変更した場合、結果はどう変わ るか?

2.0 2.5 3.0 3.5 4.0 4.5 5.0 5.5

56.0 57.0 58.0 59.0 60.0 61.0 62.0 63.0 64.0

労働力率 就業率 失業率

(22)

変化の分解 at 93

0.57 0.58 0.59 0.6 0.61 0.62 0.63 0.64

就業率 失業率一定 労働力率一定 失業率一定 at 73 労働力率一定 at 73

(23)

まとめ

• 戦後、就業率は低下傾向にある。

• 同時に、労働力率は低下傾向、失業率は増加傾向 にあり、就業率の低下と整合的である。

• 2000年前後からの就業率の急激な落ち込みにつ いては、労働力率の低下の影響をより大きいと考え られる。

(24)

次講義に向けて:一般化の重要性

1973年から2012年にかけて就業率が低下した」、という 主張は(まず)間違いなく正しい。

• ではこの主張は、今後の社会を考える上でどの程度の

「意義」があるか?⇒(この主張だけでは)ほとんどない。

• この主張は、当該期間の時代の変化が日本の就業率を 低下させた、と主張しているに過ぎない。

• 就業率を変化させるより一般的な要因を探る必要があ る。

労働経済学 24

参照

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