• 検索結果がありません。

第4 公の施設についての個別監査 平成17年3月30日 堺市監査委員公表 第18号 堺市

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2018

シェア "第4 公の施設についての個別監査 平成17年3月30日 堺市監査委員公表 第18号 堺市"

Copied!
14
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

第4 公の施設についての個別監査

堺市の公の施設は、平成 16 年度において平成 17 年 1 月 31 日現在を基準日とする と、前記「公の施設一覧表」(8 頁以下)のとおり、直営、委託管理、指定管理者に よる管理を合わせて 66 施設、250 箇所に及んでいる。その中から以下のとおり 16 施設を調査し、その管理事務について監査を行った。

Ⅰ 農業公園

1 施設及び施設管理団体の概要

農業公園は民間のアミューズメントなどの施設と併存し、堺・緑のミュージア ム「ハーベストの丘」の名称で一体的に運営されている複合施設の中にある公の 施設である。

堺・緑のミュージアム「ハーベストの丘」は、大きく東エリア(街のエリア)、 西エリア(村のエリア)、総合交流ターミナル及び駐車場に分かれている。

東エリアについては、他から購入した土地に造成整備及び上下水道などの基盤 整備をしたうえ、同種の農業をテーマにしたアミューズメント公園の経営実績の ある株式会社ファーム(愛媛が本拠の民間株式会社、約 20 の同種施設に関与し ている。以下、「㈱ファーム」という。)の子会社である株式会社堺ファーム(ハー ベストの丘の運営のために設立された株式会社であるが、実質は㈱ファームと一 体となって運営されている。以下、「㈱堺ファーム」という。)に堺市が売却し、 ㈱ 堺 フ ァ ー ム は 初 期 投 資 と し て 様 々 な ア ミ ュ ー ズ メ ン ト 施 設 を 建 設 し 開 業 に 至っている。

堺市は、この資金繰りの一部として、㈱堺ファームに対して財政的な援助を与 えている。即ち、土地購入代金のうち一部 665 百万円については 9 年半の分割払 い(2%割賦利息付)により、また 600 百万円を 13 年 24 回分割払い返済条件で 地域総合整備資金として無利息で貸付けている。

(2)

リ ア も 西 エ リ ア も 一 体 と し て 運 営 さ れ て お り 、 二 つ の エ リ ア を 合 わ せ た 通 称 「ハーベストの丘」として平成 12 年 4 月に開園したものである。

したがって、堺・緑のミュージアム「ハーベストの丘」は、公の施設である堺 市立農業公園[総合交流ターミナル、西エリア及び駐車場(第一駐車場、第二駐 車場)]と、民間施設の遊園地のある東エリアから構成され、これを総称して堺・ 緑のミュージアム「ハーベストの丘」と呼ばれているものである。「ハーベスト の丘」に来場した市民は、一枚の「ハーベストの丘」入園券で、一つの入口から 入場でき、どの部分が公の施設であり、どの部分が民間施設であるかは一見して 判らず、外見上は一体の施設とみられるものである。堺・緑のミュージアム「ハー ベストの丘」の事業主体及び管理手法を図示し、各施設を表にすれば下記のとお りとなる。

(3)

ハーベストの丘 施設の詳細

ハーベストの丘

エリア

東エリア(街のエリア)

= 民 間施 設(㈱ 堺ファー

ム)

西エリア(村のエリア)

=堺市立農業公園

総合交流タ ー ミナ

ル (東 エ リア入

場口建物)

第1駐車場

第2駐車場

東西道路

所有者 堺市

管理(受託)者

㈱堺ファーム(出資割合:

㈱ ファー ム 98%、堺 市

1%、JA堺市 1%)

堺農業公園㈱

(出資割合:堺市 70%、JA堺市 15%、㈱ファーム 15%)

基盤整備投資 上下水道等 1, 575 百万円(うち造成整地費用 581 百万円)

土 地

(面積・取得価額)

110 千㎡

1, 327 百万円(堺市取得

価額)(㈱堺ファームへの

売却価額 1, 995 百万円)

86 千㎡

1, 928 百万円

2. 5 千㎡

56 百万円

①101 千㎡

543 百万円

②26 千㎡

585 百万円

③26 千㎡

主な施設

(施設投資額)

里山陶芸工房

果樹園

野外ステージ

食のホール

バーベキューハウス

遊戯施設(アーチェリー・

変形自転車)

物販施設

クラフト教室 他

農 産 物 加 工 体 験 実 習 館

(717 ㎡)/ 農産物加工工

房(525 ㎡):422 百万円

(うち国庫補助金 158 百

万円)

小 動 物 ふ れ あい 広 場 、

自由広場 他

乗馬コース、ボート施設、

ワンワンふ れあい広場等

は 行 政 財 産 の目 的 外 使

用 で ㈱ 堺 ファー ムへ 賃

貸。

総 合 交 流 施 設

(517 ㎡)(農産

物 直 売 所 他 ):

163 百 万 円 (う

ち国 庫 補 助 金

81. 5 百万円)

第1駐車場

:2, 100 台

第2駐車場

:600 台

2 「ハーベストの丘」設置の経緯、管理形態の条例及び契約関係

(4)

マとする健全で良質なレクリエーションの場を提供するとともに、地域の振興に 資すること」を目的として、相互の協力のもとに事業を推進するという合意をし たことによる。

平成 10 年 11 月 23 日この基本合意をうけて、堺市と㈱ファームが「(仮称)緑 のミュージアムの整備運営に関する基本協定」を締結し、事業計画、事業分担等 を取り決めている。

平成 11 年 7 月、堺市はこの「公の施設」の管理運営を行うための出資法人であ る堺農業公園㈱を設立した(出資割合は堺市が 70%、㈱ファーム、堺市農業協同 組合が各々15%である。)。一方、㈱ファームも同月、この施設の民間施設の経営 を行う㈱堺ファームを設立した(出資割合は㈱ファームが 98%、堺市と堺市農業 協同組合が各々1%である。)。

同年 10 月、この(仮称)緑のミュージアムの愛称を堺市民から公募し、「ハー ベストの丘」を名称として採用することが決まり、同年 10 月「ハーベストの丘」 について商標登録願が提出された。登録商標出願者は㈱ファームとなっている。 ㈱ファームが出願者になった経緯は定かではない。

平成 12 年 3 月工事が竣工し、同年 4 月 14 日一般オープンされた。オープンに 先立つ平成 12 年 4 月 1 日、堺市は「堺市立農業公園条例」を施行し、同日付で堺 市と堺農業公園㈱は「堺市立農業公園管理運営委託契約書」を締結し、本件「公 の施設」の管理運営の委託をうけ(期間 1 年)、以降今日まで毎年管理委託をうけ ている。

委託を受けた堺農業公園㈱は、同日、㈱堺ファームとの間において有効期間を 5 年とする『「堺・緑のミュージアム」の管理運営に関する協定』を締結し、次の 業務について㈱堺ファームに業務の全部又は一部を委託している。

①施設の維持管理に関する業務

②入園料等の徴収及び経理に関する業務 ③広告宣伝、イベントその他誘客に関する業務 ④駐車場における来園者の誘導及び案内業務 ⑤その他施設内の運営に関する事項

また、堺農業公園㈱は、同日、㈱ファームとの間でも「堺・緑のミュージアム の管理運営に関する協定」を締結し、㈱ファームから必要な人員の派遣、出向を 受ける等の契約を締結している。

(5)

3 入場者数及び堺農業公園㈱の経営状況の経年比較

(単位:百万円) 単位 平成 12 年度 平成 13 年度 平成 14 年度 平成 15 年度

入場者数 千人 967 742 550 502

売上高 百万円 698 603 552 568

(うち入園料) 百万円 (302) (211) (159) (143)

(うち農産物直

売)

百万円 (175) (198) (217) (260)

営業費用 百万円 688 596 550 566

法人税他 百万円 3 2 1 1

当期損益 百万円 7 5 1 1

純資産 百万円 37 42 44 45

役員数 人 7 8 7 7

職員数 人 27 26 23 20

入場者数は、同種の施設によくみられるように、開業 4 年目にして約半数に減 少している。これに伴って入園料収入は減少しているが、総合交流施設で営業し ている農産物直売所(入園しなくても購買できる)が好評で売上を伸ばしている。

4 監査の結果 ( 1) 指摘事項

堺市から公の施設である堺市立農業公園の管理委託をうけている堺農業公園 ㈱は、「公の施設」を管理運営する法人としての実体を具備していない。堺農業 公園㈱もこの問題意識をもっていることが認められるが、平成 12 年 4 月 1 日に 締結した堺農業公園㈱と㈱堺ファームとの「堺・緑のミュージアムの管理運営 に関する協定」が障害となるとともに、スタッフの不在と相まって、抜本的改 善がなされていない。下記に述べる具体的事項を見直し、堺市と堺農業公園㈱ との間で締結されている「堺市立農業公園管理運営委託契約」の本旨に従った 管理運営ができるように、早急に抜本的な改善をすべきである。

①㈱ファームからの職員の派遣

(6)

これらは、堺農業公園㈱と㈱ファーム社間の『「堺・緑のミュージアム」の 管理運営に関する協定』に依拠しているものと考えられるが、㈱ファームか らの出向、派遣社員はハーベストの丘についての㈱堺ファームの業務にも従 事しており、指揮監督・命令系統が混然となっているほか、堺農業公園㈱の 固有の職員が不在に等しく、堺農業公園㈱の指揮監督は実質を伴っていない のではないかと考えられる。

更に、堺農業公園㈱の損益と㈱堺ファームの損益は利害相反する部分があ るにもかかわらず、管理運営、経理事務が㈱堺ファーム及び親会社である㈱ ファームの従業員によって取り扱われていることは公正らしさを疑わしめる ものであり、適切でない。人事管理、労務管理について抜本的な見直しをす べきである。

②意思決定権限の所在

経常的な事業の実施については、㈱堺ファーム又は㈱ファームの組織を通 じて意思決定がなされている。それは、業務を実際に担当しているスタッフ が㈱堺ファームの社員ないし㈱ファームから派遣された社員であり、これら のスタッフが公の施設と民間施設の両方を一体的に担当していることから生 じている。

③堺市立農業公園(西エリア)内の料金収受施設の㈱堺ファームへの貸付 堺市立農業公園(西エリア)内にある、エンターテイメントの要素が強く 収益性があると考えられる料金収受施設(乗馬コース、ボート施設、ワンワ ンふれあい広場等)については、㈱堺ファームに行政財産の目的外使用の許可 のもと堺市不動産審査委員会の認定を経て有償で貸付けられている。手続上、 合規性に欠けるところはないが、ハーベストの丘の管理運営上、意見の項で 述べるような改善策が望まれる。

④経理事務の㈱堺ファームへの委託

(7)

棚卸資産及び固定資産の経理については、固定資産台帳、減価償却費明細 書の作成、棚卸在庫一覧表の作成作業を委託している。

さらに実質的には㈱ファームが支払業務を行うなどにより、㈱堺ファーム 又は㈱ファームが経理事務を実施している。また、上記のように堺農業公園 ㈱のプロパーの職員がほとんどいないため、3 ヶ月に一度、証憑類と売上や 業務の報告書との照合を実施しているのが実情である。

経理事務の委託関係を前提としても、そのチェック体制は時機を遅れず適 切に行うべきであるし、本来利害相反する部分がある㈱堺ファームに経理事 務を全面的に委託することは適切であるとは言い難い。

⑤堺農業公園㈱と㈱堺ファームの間の資金精算の遅れ

堺農業公園㈱の経費等の発生時には、堺農業公園㈱では買掛金又は未払金 勘定で計上され、その後、㈱堺ファームの買掛金又は未払金と合算されたう え㈱ファームに集中された後、支払いが行われている。㈱ファームにより支 払がなされると堺農業公園㈱の買掛金又は未払金勘定は「グループ勘定」(㈱ 堺ファームへの債務勘定)に振り替えられる。一方、堺農業公園㈱から㈱堺 ファームへの加工品売上は㈱堺ファームへの「売掛金勘定」として整理され ており、その都度の決済は行われていない。事業年度末に、「グループ勘定」 残高と「売掛金勘定」残高を相殺し、差額が精算(資金決済)されることに なっているが、資金精算(資金決済)を年度末まで留保することは不適切で ある。

⑥堺農業公園㈱の会計記帳の遅れ

堺農業公園㈱は、経理処理を㈱堺ファームに委託しているが、記帳処理が 遅れており平成 16 年 11 月 24 日往査日現在、完全に記帳されている堺農業公 園㈱の取引は平成 16 年 6 月度までである。

⑦領収証発行者名

団体入場者に対して発行される領収証の受領者名が「ハーベストの丘」と ㈱堺ファームの併記だけとなっており、堺農業公園㈱の名が記載されていな い。

( 2) 経営及び財務上の改善すべき事項

ハーベストの丘に関する問題は、全て上述の堺農業公園㈱が株式会社という 法人としての実体がないという点につきると考えるが、現状の管理運営体制を 肯定したとしても以下のとおり改善すべき点を挙げることができる。

(8)

堺農業公園㈱では、事業の一つとしてソーセージ・乳製品等の加工品販売 を行っているが、そのほぼ全量を㈱堺ファームに販売している。㈱堺ファー ムでは、仕入れた加工品を西エリア内の加工品館、入口ゲートにある手作り館 で一般顧客に販売している。

堺農業公園㈱から㈱堺ファームへの販売価格については、堺農業公園㈱加 工グループのグループ長(㈱ファームからの派遣者)が決定しているとのこ とであるが、これ自体適切であるとは言えないし、平成 15 年度部署別収支表 によると、約 69 百万円の売上に対して、約 11 百万円の損失が発生している。 ハーベストの丘の全体の運営形態を考えると、堺農業公園㈱から㈱堺ファー ムへ利益調整が行われたのと同様の結果になる。

②人件費における㈱堺ファームとの間の不明瞭な負担関係

前述のとおり、堺農業公園㈱の職員のうち、ほとんどが㈱ファームからの 派遣職員である。営業、企画、総務及び経理などの管理部門は、人と担当業 務との関係が明確な外食・加工などの事業部門とは違い、ハーベストの丘の 全体業務について両社合計 8 名で一体となって実施している。しかしながら、 平成 16 年 11 月 24 日往査日現在において堺農業公園㈱の管理部門に派遣され た 4 名は、同一の業務を行ういわばカウンターパート 4 名と比較すると少な くとも同等以上の職位の者となっているうえ、業務指導の名のもとに人件費 実費以上の額を支払っている。このように㈱堺ファームと堺農業公園㈱との 間において人件費の負担関係が不明瞭となっている。

③経費における㈱堺ファームとの間の不明瞭な負担関係

現在、経費については科目ごとに、①堺農業公園㈱と㈱堺ファームそれぞ れの経費を計上するもの(修繕費等)、②堺農業公園㈱と㈱堺ファームが折半 するもの(広告宣伝費等)、③個別経費と折半するものが混在するもの(委託 費(支払手数料)等)、の三つに分類されている、これらに関しては、担当者 間の取り決めのみで詳細に取り決めた契約等はなく、この取り決めに従って 経費支払いをしたことが取締役会に報告されているとされるが、経費負担の 区分と割合は重要な業務決定事項であり、事前に取締役会の審議を経て決定 すべきである。

④駐車場の費用負担

㈱堺ファームは、第 1 駐車場の敷地面積の半分について賃借料を堺市に支 払っているが、第 2 駐車場(臨時)については費用負担をしていない。

(9)

①予算額と決算額の科目の相違

収支予算書及び収支精算書上の販売費及び一般管理費の勘定科目(官庁会 計に準拠)と、決算報告書の販売費及び一般管理費明細に使用されている勘 定科目(民間ベース)に不一致な科目(1 対1の対応関係にない)がある。 実質的な予算管理がなされていないだけでなく、二重の手間をかけた経理 処理となっており非効率である。決算報告書で使用されている勘定科目で予 算科目とすれば足りると考える。

②事業報告書の記載誤り

平成 15 年度の事業報告書の「営業の概況」において堺農業公園運営管理事 業の年間の「売上高及び前期比」の数値が、平成 14 年度の数値となっており 記載誤りとなっている。

5 意見

堺農業公園㈱は、決算において毎期黒字が発生しており現在経営的に行き詰っ ているわけではない。しかし、上記の状況を総合的に判断すると、ハーベストの 丘の経営は完全に㈱ファーム・㈱堺ファームにゆだねられているため、現状の管 理運営体制の延長 線上での改善 改革では上記 問 題点の解決には至 らないと思わ れる。このため、堺市、堺農業公園㈱及び㈱ファーム・㈱堺ファームとの関係を 抜本的に見直し、再スタートすることが望まれる。

監査人が考える一つの改善案としては、以下のとおりである。

まずは、『「堺・緑のミュージアム」の管理運営に関する協定』をはじめ、堺農 業公園㈱と㈱ファーム・㈱堺ファームとの間の各種の契約等は期間満了とともに 終了させ、あるいは解消する。

つぎに、国庫補助金が投入された農産物加工体験実習館/ 農産物加工工房、総合 交流施設(農産物直売所他)及び㈱堺ファームに行政財産の目的外使用させてい る部分を除く西エリアについては、委託料の支払いを伴わない利用料金制のもと で、指定管理者制度を導入する。その際、現在、㈱堺ファームのソーセージ・乳 製品等の生産工場と化している農産物加工工房については、農業振興という本来 の目的に戻し運営するものとする。具体的には、当面の間、プロパー社員もしく は堺市からの派遣社員を増強したうえで堺農業公園㈱を指定管理者として選定す ることが考えられる。総合交流ターミナルにある農産物直売所の経営を中心に据 え、ここからの利益で公共目的の事業を実施することとする。また、経理事務に ついても㈱堺ファームから完全に独立させる必要があると考える。

(10)

いては、普通財産に転換したうえで㈱ファーム・㈱堺ファームに売却する、もし くは委託料の支払いを伴わない利用料金制のもとで、指定管理者制度を導入する。 具体的には、指定管理者として㈱堺ファームを選定することが考えられる。

以上により、ハーベストの丘にかかるアミューズメント部分と公共目的部分の 経営を完全に分離することとする。

Ⅱ 勤労者総合福祉センター「サンスクエア堺」

1 施設及び施設管理団体の概要

「サンスクエア堺」は通称であり、堺勤労者総合福祉センター(A棟)と堺市 立勤労者総合福祉センター(B棟)から構成される施設である。

A棟は、特殊法人の雇用促進事業団(現 独立行政法人 雇用・能力開発機構) が、雇用保険の雇用福祉事業の一環として、施設の初期投資の 68%を負担し、残 り 32%を堺市が負担し平成 5 年 9 月に建設されたものである。その施設の主な用 途は、勤労者向けを中心とする貸館である。

B棟は、勤労者福祉の増進、教育文化の向上及び労働組合の健全な発展に資す るために平成 5 年 9 月に建設されたものである。市立堺病院が新設移転するにあ たり、堺市立勤労会館(昭和 57 年 7 月建設、南安井町)の用地が移転候補地とし て挙げられ、建物の解体撤去が決定されたことにより、その機能と目的を担う代 替施設として建設されたものである。

その施設の主たるスペースをホールが占めており一般向けの音楽コンサートな どに使用されている。

(11)

施設の詳細

施設名称

堺勤労者総合福祉センター (A棟)

堺市立勤労者総合福祉センター (B棟)

管理委託先

(財)堺市中小企業勤労者福祉サービスセンター(SCK) (出捐比率:堺市 52. 7%、堺商工会議所 3. 5%、その他 43. 8%)

面 積

敷地面積:2, 366 ㎡ 建設面積:1, 340 ㎡ 延床面積:4, 280 ㎡

敷地面積:1, 854 ㎡ 建設面積:1, 212 ㎡ 延床面積:1, 959 ㎡

投資金額

建設費:市負担 558 百万円、雇用促進 事業団(現 雇用・能力 開発 機構)負担 1, 128 百万円 用地費:1, 676 百万円

建設費:1, 090 百万円 用地費:1, 320 百万円

施設内容

1F:料理実習室、工芸実習室、 図書・情報コーナー、 職業・労働相談室、

プレイルーム、レストラン、 管理事務室

2F:会議室( 4) 、研修室( 2) 、 教養文化室(和室) 3・4F:多目的ホール

B1F:ギャラリー

1F :ホール(音楽コンサート可) リハーサル室

2F :SCK事務室等

条例・規程等

堺 勤 労 者総 合 福祉 セ ン ター の 管理 運 営に関する規程

堺 市 立 勤 労 者 総 合 福 祉 セ ン タ ー 条 例、堺市立勤労者総合福祉センター 条例施行規則

2 利用状況及びSCK(勤労者施設管理運営事業特別会計のみ)の経営状況の経 年比較

単位 平成 13 年度 平成 14 年度 平成 15 年度

A棟 ホール入場者数

稼働率

(%)

39, 640

(72. 6%)

45, 557

(77. 5%)

44, 310

(71. 4%)

A棟 年間総入場者数

稼働率

(%)

128, 762

(37. 0%)

138, 300

(37. 5%)

132, 160

(12)

単位 平成 13 年度 平成 14 年度 平成 15 年度

B棟 ホール入場者数

稼働率

(%)

69, 408

(36. 5%)

76, 358

(36. 2%)

86, 203

(37. 8%)

B棟 年間総入場者数

稼働率

(%)

87, 541

(27. 6%)

98, 013

(28. 1%)

103, 664

(29. 3%)

サンスクエア講座参加者数 人 456 448 468

市受託事業収入 百万円 138 131 133

負担金収入 百万円 ‐ 4 4

事業費 百万円 5 9 9

管理費 百万円 133 126 128

(うち人件費) 百万円 (46) (41) (44)

(うち委託料) 百万円 (53) (51) (49)

当期収支差額 百万円 0 0 0

総資産 百万円 17 17 16

( 注) A 棟 年間総入場者数 にはプレイルーム入場者数を含む。

当期収支差額については、余剰金額は各年度ともに 1 万数千円であり、全てSCKの

一般会計に繰り入れている。したがって、SCKの勤労者施設管理運営事業特別会計

に係る正味財産は 0 である。

3 監査の結果

( 1) 経営及び財務上改善すべき事項

①契約の前提となる予算額積算金額内訳と決算金額内訳との間の差額

平成 14 年度から、外郭団体の包括外部監査の指摘を受けて、委託契約金額 を実際額に合わせて精算することはなくなったが、総額ではほとんど差がな いものの、予算要求された積算金額(=委託契約金額)の内訳とそれに対応 する実際決算額の内訳を各々の項目について比較すると金額にかなり差額が 生じているものがみられる。

(13)

②施設・設備の更新の必要性

勤労者総合福祉センター管理運営業務委託契約書第 10 条の「費用負担」に 「堺市は、センターの管理運営に要する費用、別紙に記載する建物、構築物 及び物品の修理改造、模様替え並びに更新に要する費用、火災保険並びに公 租公課を負担する」とあるが、一部の小規模な修繕費については、前述のと おりSCKが受託料の範囲でやりくりしている。これらの修理費用について 堺市とSCKのうちどちらが負担すべきかについて明確な線引きがない。実 際にも、資産はすべて堺市の所有であるにもかかわらず、耐用年数が既に経 過したエアコンなどの資産の更新などが実施されていない。例えば、平成 16 年度において、カラオケ大会やピアノ発表会中、エアコンが故障し、利用者 に迷惑をかけた事例が見受けられるが、今後ますます時の経過による機能低 下が考えられ、不慮の事故などのリスク回避のためにも施設・設備の更新に ついて早急に計画を作成し対策を講じる必要があると考える。

( 2) その他改善すべき事項 ①契約関係の規程未整備

年間支出総額に占める支払委託料金額の割合は 30%を超え、年間総支出額 から人件費を除くとその割合は 50%以上となる。SCKでは外部への業務委 託に当たって契約関係規程は作成しておらず、市に準じて委託しているとの ことであるが、透明性を確保するためにも早急に自らの契約関係規程を作成 し、これに基づいて契約事務をなすべきであると考える。

②契約書の未精査

勤労者総合福祉センター管理運営業務委託契約書第 3 条に「再委託の禁止」 (予め市の承認がある場合は除く)の条項があるにもかかわらず、市から再 委託承諾書を入手していない。現行の堺市の委託事務の手引きによると、一 括丸投げ契約は禁止されているが再委託を全て禁止しているわけではなく、 再委託承諾書の入手していないこと自体は問題ではない。しかし、過去から の契約書様式がそのまま使用されており、契約書の単なる差し替えだけで済 ますことなく毎年、契約を交わす際には双方が精査する必要があると考える。

4 意見

( 1) 警備業務について

(14)

7 時 30 分から 21 時 30 分までの間、扉・非常口等の施錠・点検、ガス元栓・暖 房器具の始末、消火器・消火栓・電源等や周辺外壁等の安全確認の他、不法侵 入者・徘徊者及び潜伏者・危険物その他駐輪場の整備等々の防犯上の業務等で ある。

これらの業務の中で、職員で対応が可能なもの、機械整備による代替が可能 なもの及び経費面についてどうすれば効率的に行えるかを点検するとともに、 昨今の公の施設における数々の侵入事件の発生など安全管理面の状況も踏まえ、 警備業務については常に見直しをすることが望ましい。

( 2) 受講者からの負担金の見直し

現在、SCKでは市から委託を受け、施設を有効利用して料理、陶芸などの 種々の「サンスクエア講座」を開催している。受講者からは講座で個人が費消 する材料等の実費相当分だけを収受しており、講師謝礼の一部や貸室の使用料 等の費用分を加味していない状況にある。講座によっては、受講者に対する申 込者の比率がかなりの高倍率となっており、受益と負担の関係を見直す必要が あるのではないかと考える。

( 3) 指定管理者制度導入について

参照

関連したドキュメント

○社会福祉事業の経営者による福祉サービスに関する 苦情解決の仕組みの指針について(平成 12 年6月7 日付障第 452 号・社援第 1352 号・老発第

当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の監査の基準に

■詳細については、『環境物品等 の調達に関する基本方針(平成 31年2月)』(P95~96)を参照する こと。

対象自治体 包括外部監査対象団体(252 条の (6 第 1 項) 所定の監査   について、監査委員の監査に

©2021 Happy Elements K.K/スタライプロジェクト)において、ユークス独自の技術により担当楽曲およびMCのCG制

■詳細については、『環境物品等 の調達に関する基本方針(平成 30年2月)』(P93~94)を参照する こと。

第16回(2月17日 横浜)

さらに, 会計監査人が独立の立場を保持し, かつ, 適正な監査を実施してい るかを監視及び検証するとともに,