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大学院 マクロ経済分析 Masumi Kawade Site 104gma

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Academic year: 2018

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4 ローマー・モデル

4.0 今回のアウトライン

A. ローマー・モデルの考え方を理解する

B. モデルの演算上の細かな工夫についても理解する

4.1 ローマー・モデルの意義

A. ソロー・モデルの限界

1. 投資率だけで経済水準の格差の全てを説明しきれない (テキスト p.169)

2. 成長が止まってしまうはずが、現実は成長が続いていることとの齟齬 B. 「アイデア」を成長の原動力として導入

1. 特許を持つアイデア、改善などが成長の限界を打ち破る 2. アイデアと「非競合性」、「非排除性」

3. 固定費用を含めた収穫逓増 (テキスト p.190)

C. 「アイデア」と完全競争市場

1. 特許などで守られながらの市場競争、独占的競争 2. 限界費用価格形成原理とフルコスト原理

3. 外部の経済的支援や取引ルールによる課題解決

4.2 ローマー・モデルの基本構造

A. 生産関数:一部分を拡張 ¯A → At

Yt= AtK 1/3

t L

2/3

t (4.1)

1. Atはアイデアを扱う産業の活動で変化、後述

2. なお、労働と資本の投入量を 2 倍にした場合に、Atが変わらなければ収穫 一定、しかし、Atも変化すれば収穫逓増になることに注目

(N × At) · (N × Kt)1/3·(N × Lt)2/3 (4.2)

(2)

3. ここでは資本 Ktは煩雑なので、Kt = 1(一定) として隠れて、Lt = ¯L(一 定) となってもらう

Yt= AtL¯2/3 (4.3)

4. こうすると、¯Lだけ見ると収穫逓減になってしまうが労働自体も定数になっ ていることに注意

B. 労働市場:一般産業と研究開発産業に従事

1. 総労働者数は ¯L、アイデアを創る産業に従事する割合を ℓ(パラメータ) 総労働者数: L¯= Ln+ La (4.4)

一般産業労働者: Ln= (1 − ℓ) ¯L (4.5) 研究開発産業労働者: La= ℓ ¯L (4.6)

2. パラメータの与え方次第で変化が起きる C. 知識ストックの蓄積:研究開発産業が蓄積

1. 知識ストック A0が正の一定の数値であるとする

2. 知識ストック Atは過去の水準と、研究開発産業の活動に依存、z は研究開 発産業の効率性を表すパラメータ

At+1= At+ zAtLa (4.7)

∆A = zAtLa (4.8)

(3)

E. 生産関数について、労働市場の条件を加える

Yt= AtL2n/3 (4.9)

F. 知識ストックについて、労働市場の条件を加える

∆At+1= zAtLa (4.10)

G. 生産関数に知識ストックの蓄積を表す関数を代入、一人あたり産出量を求める Yt

L = yt= (4.11)

(4)

H. 見やすくするために、一時的に L = 1 とおいて、隠れてもらう

yt = A0(1 + zℓL)t(1 − ℓ)2/3L−1/3 (4.12)

4.3 ローマー・モデルの特性

A. 両辺に対数をとって、成長率を見てみる:均整成長経路 (定常状態)

ln yt= (4.13)

B. 産出量をグラフに書いてみる

一 人 あ た り 産 出 量

(対 数

(5)

C. L= 1, K = 1を元に戻してみると、

yt = (4.14)

D. ある時点以降の人口 L の影響

一 人 あ た り 産 出 量

(対 数 目 盛

(6)

4.4 次の課題について検討しなさい

A. ある時点以降の研究開発産業就業者比率 ℓ の変化に伴う影響を、以下の点につ いて、数式で確認し、図とともに説明しなさい

A. 均整成長経路における成長率が具体的にどう変わるのか

B. 総生産が一時的に変化するが、なぜ、そして、どのように変化するか

一 人 あ た り 産 出 量

(対 数

参照

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