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マクロ経済学 11
投資
慶田 昌之
投資
投資は、現在の資金を投じて、将来のある時点で利益を得る 行為を指す。
投資には、実物資本を購入して生産力を高める実物投資と、 債券などの金融商品を購入して利益をあげる金融投資にわけ られる
その他の投資として、人的投資と呼ばれるものがある。教育 などに資金を投じて、将来の労働の収益率を高めるもので ある。
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実物投資
企業が現在持っている資本ストックをK
t−1 とする。
資本ストックは、投資量 It によって変化する。 Kt= (1 − δ)Kt−1+ It
ここで、δ は資本減耗率と呼ばれ、資本を使うことによって 摩耗したり、陳腐化する割合を表す。
投資の量It を粗投資と呼び、It
−δKt−1、すなわち、資本ス
トックの増分であるKt−Kt−1 を純投資と呼ぶ。
設備投資
このような企業による資本ストックへの投資は、機械設備な どへの投資という意味で、設備投資と呼ばれる。
設備投資はGDPの需要面からみて15%以上を占める要素で ある。
また、その変動が非常に大きく、景気変動の大きな要因であ ると考えられている。
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設備投資の決定要因
設備投資がどのように決定するかを考えよう。
すでに投資が利子率に依存することは述べているが、企業の 活動をより詳しくみていく。
設備投資の決定要因
設備投資の決定要因として、資本ストックは密接に関連して いる。
資本ストックは、これまでのフローとしての投資の結果とし て、その水準が決定されている。
今期の投資の結果として来期の資本ストックが決まることか ら、フローとしての今期の投資を考えるためには、来期の資 本ストックがどのように決まるかという問題が重要になる。
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設備投資の決定要因
したがって資本ストックの望ましい水準を考え、その後に設 備投資の量が決定すると考えられる。
このような考えにしたがった投資の決定理論として、新古典 派の投資理論がある。
資本の限界生産性
資本もひとつの生産要素であるから、資本の投入量によって 生産量が変化する。
資本を、追加的に1単位増加させたときに、追加的に増える 生産量を、資本の限界生産性と呼ぶ。
労働などの他の生産要素と同様に、資本の限界生産性は資本 の量が多くなれば減少すると考えられる。
これを資本の限界生産性の逓減と呼ぶ。
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資本の限界生産性
ここの図1が入ります。
資本のレンタルコスト
資本は、生産に利用されることが目的であり、その使用には 通常コストが発生する。
資本の使用者が払わなければならないコストを、資本の使用 者費用、あるいは、資本のレンタルコストと呼ぶ。
資本のレンタルコストには、次の2つがあると考えられる。 資本減耗のコスト
利子のコスト
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資本のレンタルコスト
資本減耗のコストは、機械設備を使用することで、摩耗した り、陳腐化することによって、実質的な価値が減少するコス トである。
資本減耗率が高いと、その資本の資本減耗のコストは高くな り、結果として資本のレンタルコストが高くなる。
資本のレンタルコスト
利子のコストは、資本ストックを購入する場合に資金を借り ていたとすると、その利子として発生するコストである。 このコストは、自己資金で資本ストックを購入した場合に も、経済学的には同様に考えなくてはならない。(機会費用)
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資本ストックの決定
資本の限界生産性は、追加的な資本1単位で増加する生産量 を表している。
生産の増加によって収入が増加することから、限界収入でも ある。
また、資本のレンタルコストは、(どの1単位をとってもお なじだが)追加的な1単位にかかるコストを表しているとい う意味で、資本の限界費用である。
したがって、利潤を最大化する企業は、資本の限界生産性と 資本のレンタルコストが等しくなる資本ストックが、利潤を 最大にする資本ストック量となる。
資本ストックの決定
ここに図2が入ります。
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新古典派の投資理論
新古典派の投資理論は、ここまでの説明にしたがって、利潤 を最大にする資本ストックを実現するように、投資量が決定 するというものである。
It= K∗− (1 −δ)Kt
調整費用とペンローズ効果
実際の投資には、投資額が大きくなるにつれて、すなわち、 利潤を最大にする資本ストックと現在の資本ストックとの乖 離が大きくなるにつれて、費用が発生すると考えられる。 それはある種の調整費用と考えられる。
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調整費用とペンローズ効果
ここに図3が入ります。
調整費用とペンローズ効果
このような調整費用を考えると、投資は現在の資本ストック や利子率だけでなく、将来の利子率にも依存することになる。 企業が利潤を最大にする資本ストックを達成することは、来 期ではなく、ある程度先の将来になるからである。
そのように考えると、将来の利子率の変動も考慮に入れて、 投資が決定すると考えられる。