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武蔵野市公共施設等総合管理計画シンポジウム 一緒に考えよう 公共施設とまちの未来(平成29年2月25日開催)報告書

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(1)

武蔵野市公共施設等総合管理計画シンポジウム

一緒に考えよう

公共施設とまちの未来

(平成29年2月25日開催)

報告書

平成 29

年5月

(2)
(3)

1 シンポジウム概要 ・・・・・・・・ 1

2 開会のあいさつ ・・・・・・・・ 2

3 武蔵野市公共施設等総合管理計画の概要説明 ・・・・・・・・ 4

4 基調講演 ・・・・・・・・ 7

5 取り組み事例紹介 ・・・・・・・・ 19

6 パネルディスカッション ・・・・・・・・ 32

7 閉会のあいさつ ・・・・・・・・ 49

資 料

(1)当日スライド資料 ・・・・・・・・ 50

(2)質問・回答一覧 ・・・・・・・・ 76

(3)参加者アンケート及び参加者アンケート集計結果・・・・・・・ 85

(4)
(5)

1 シンポジウム概要

(1)趣旨

公共施設や道路・上下水道などは、これから更新の時期を迎えます。健全な財政を維

持 しながら 、ニー ズに合 った施設 に再整 備し、 魅力あ るまちづ くりを 進めて いくため に 、

公共施設等総合管理計画を策定しました。

これから必要な取り組みを考える講演・パネルディスカッションを行いました。

(2)日時:平成29年2月25日(土) 13時30分~16時30分

(3)場所:武蔵野市役所西棟8階811会議室

(4)参加者数:31名(内訳:市民12名、市職員7名、その他12名)

(5)プログラム

1.開 会

2.挨 拶 武蔵野市長 邑上 守正

3.武蔵野市公共施設等総合管理計画の概要説明

4.基調講演

『公共施設等総合管理計画から個別施設整備計画へ』

首都大学東京客員教授 山本 康友 氏

5.取り組み事例紹介

『公共施設マネジメントと市民参加』

武蔵野美術大学教授 齋藤 啓子 氏

『習志野市が進める公共施設マネジメント』

習志野市政策経営部主幹 吉川 清志 氏

『八幡町コミセン建て替えの経験から』

八幡町コミュニティ協議会委員長 伊藤 さつき 氏

6.休憩<質問票記載・回収>

7.パネルディスカッション

『一緒に考えよう、公共施設とまちの未来』

(コーディネーター) 首都大学東京客員教授 山本 康友 氏

(パネリスト) 武蔵野美術大学教授 齋藤 啓子 氏

習志野市政策経営部主幹 吉川 清志 氏

八幡町コミュニティ協議会委員長 伊藤 さつき 氏

武蔵野市総合政策部参事 堀内 誠

(6)

2 開会のあいさつ

【市長】

皆 様 こ ん に ち は 。 市 長 の 邑 上 で

ご ざ い ま す 。 本 日 は 、 「 公 共 施 設

等 総 合 管 理 計 画 シ ン ポ ジ ウ ム 」 に

お 集 ま り い た だ き ま し て あ り が と

うございます。

今 年 は 武 蔵 野 市 制 70 年 と い う 大

き な 節 目 を 迎 え ま す 。 70 年 前 に 町

の 時 代が 人口 6万 3,000人 であ りま

し た け れ ど も 、 そ の 後 に 市 制 に な

り ま して 、現 在で は 14 万 4,000人と

い う 人 口 で ご ざ い ま す の で 、 倍 以

上 の人口と なりま した。 また、こ の数年 間は人 口が徐 々に伸び ていま す。人 口推計を い た

し ましても 、向こ う 20~ 30年は今 の状態から 15万人に 近い人口 を保有 するま では伸び て い

く だろうと 。ただ 、その後 は、日 本全国の 人口が 今減 少に向か ってい るのに引 っ張ら れて 、

武蔵野市においても人口減社会という時代を迎えることになります。

武蔵野市 はこの ような 70年の歴 史があ るわけ でござ いますが 、早期 に公共 施設等を 整 備

し て ま い り ま し た 。 下 水 道 の整 備 率 も 100% を 迎えた の が 昭 和 62 年 と い う こ と で、 こ れ も

三 鷹 市 に 並 ん で 都 内 で は 最 初に 100 % を 達 成 し ていま す 。 さ ま ざ ま な 公 共 施 設 も充 実 し て

お るところ ですが 、逆に 申せば、 この 70年とい う歴史 によって 、成熟 した都 市になっ た の

で すが、公 共施設 等が老 朽化を迎 えてき たとい うこと もあって 、これ を計画 的に維持 、 修

繕 、更新し ていか なけれ ば、財政 的には 大変厳 しい状 況になっ てくる という ことでご ざ い

ます。

そこで、 過去に おいて も、「公 共施設 白書」 等を策 定しなが ら、公 共施設 がどのよ う な

状 況である かとい うこと を整理し た上で 、これ からの 適正な管 理をど うする かという 計 画

を策定することとなりました。

この間、 実は公 共施設 の中で半 分の面 積を占 めるの が小中学 校とい うこと もあって 、 同

時 に小中学 校の建 て替え の問題も 起きた もので すから 、公共施 設等総 合管理 計画と小 中 学

校 の建て替 えが極 めて密接 に結び つけられ てまい りま した。そ れは当 然のこと なので すが 、

し かし、そ の中で 、公共 施設の量 的な問 題や維 持管理 費等の問 題、こ れから の公園等 の 拡

充 の問題、 いろいろな問 題を一時 に出し たとこ ろ、小 中学校を いきな り面積 削減とい う の

は なかなか 難しい のでは ないかと いうよ うな議 論もあ って、市 民の皆 様方に も大変関 心 を

い ただき、 また、 議会に も心配を いただ き、議 会のほ うでは特 別委員 会を作 っていた だ き

まして、この間、この計画について審議をいただいたという経過もございます。

(7)

し 、この間 、議会 からも 、もう少 し丁寧 に市民 に説明 をという ことも ご意見 をいただ き ま

し た。特に 昨年は 、各コ ミセン等 に出向 いてい って、 担当とフ ォーラ ムとい う形での 意 見

交 換を大変 多くさ せてい ただいた という 経過も ござい ます。逆 に、そ れが武 蔵野市の 状 況

を お知らせ する機 会にも なったか と思っ ており ますが 、多くの 方にあ る程度 はご理解 い た

だいてきたのではないかと思っています。

この間、 そのよ うな議 論を踏ま えて、 いよい よ計画 を作るこ とがで きまし た。おお む ね

30 年を見据 えた計 画とい うことで ござい ます。 具体的 には、こ の後に 各施設 の類型別 の 整

備 計画を策 定しな ければ いけませ んが、 まさに これも 市民参加 でやら なけれ ばいけな い と

い う認識を してご ざいま す。今日 はその スター ト地点 だと思っ ており ますの で、今日 は 、

首 都大学東 京の山 本客員 教授、武 蔵野美 術大の 齋藤教 授、そし て習志 野市の ご担当の 吉 川

さ ん、そし て、地 元から 八幡町コ ミュニ ティセ ンター の伊藤さ んに来 ていた だきまし て 、

そ れぞれの 経験も 踏まえ たお話を 通じて 、これ からま た私たち がどの ように 公共施設 を 考

えていくのかという議論のスタートにさせていただければと思っております。

事例の紹 介の後 、休憩 を挟んで パネル ディス カッシ ョンとい うこと になり ますが、 ど う

ぞ一緒に学びたいと思いますので、よろしくお願いします。

(8)

3 武蔵野市公共施設等総合管理計画の概要説明

【企画調整課(長坂)】

皆様こん にちは 。企画 調整課の 長坂と 申しま す。本 日は、「 公共施 設等総 合管理計 画 の

概要」について、ポイントをご説明いたします。

お配りい たしま した計 画の冊子 の中の 概要版 をご参 照くださ い。本 日は、 前のスク リ ー

ン に映すス ライド で説明 しますけ れども 、お手 元の概 要版に書 かれて いるこ ととほぼ 同 じ

内容です。

それでは、「Ⅰ 公共施設等総合管理計画」として、計画の策定の背景です。

冒頭、市 長のあ いさつ でも申し 上げま したが 、武蔵 野市では 、昭和 30年代 から人口 増 加

や ニーズの 拡大に 対応し て、早い 時期か ら計画 的に施 設を整備 してま いりま した。今 、 武

蔵 野市の財 政は恵 まれて おります が、こ れから は少子 高齢化が 一層進 み、福 祉などの 費 用

が 増える一 方、歳 入の増 加が見込 めない ため将 来の財 政は厳し いと予 想して おります 。 こ

の 先10年後 ぐらい から多 くの施設 の建て 替え時 期がや ってきま すので 、施設 の担当ご と の

縦 割りでは なく、 全体を 見通した 方針を 作って 計画的 に対応し ていく ために 、この計 画 を

策定いたしました。

今まで、 平成 23年に公 共施設の データ を白書 として 取りまと めまし て検討 を進めて ま い

り ました。 平成 26年7月 に公共施 設等総 合管理 計画を 策定する ため、 市長を 本部長と す る

本 部会議を 設置し 、昨年 2月に計 画案を 公表、 説明会 や意見交 換会を 開きま して、市 議 会

でも特別委員会でご議論いただき、先月、平成29年1月に策定したものです。

続いて、目的です。目的として、3つを掲げております。

1つ目は 、必要 な公共 サービス を維持 し向上 させて いくこと 。その ために 健全な財 政 を

維 持してい くこと です。 2つ目は 、安全 性、利 便性な ど時代の ニーズ に対応 して施設 を 再

整 備、リニ ューア ルして いくこと です。 3つ目 は、武 蔵野市を 魅力あ るまち にしてい く た

め に、大き な視点 で取り 組み、維 持・更 新だけ ではな く、新た な価値 や付加 価値を生 み 出

していく、この3つを目的としております。

続いて、この計画の位置付けです。

これは、 市全体 の長期 計画のも と、長 期的な 財政予 測を見据 えて、 公共施 設等を総 合 的

に マネジメ ントす る計画 となって おりま す。こ の計画 に基づい て、今 後は、 施設の類 型 ご

と に、まず はソフ ト面の 検討を行 った上 でハー ド面の 整備計画 を策定 して整 備を進め て い

くことになります。

続いて、対象施設です。

この計画 の対象 は「公 共施設等 」と呼 んでお ります が、2種 類に分 かれて おります 。 1

つ が「公共 施設」 で、こ れは市が 保有し ている 建物の ことです 。スラ イドで は公会堂 、 中

央 コ ミ セ ン 、 第 五 中 学 校 が 出て い ま す が 、 全 部 で約140 の 施 設 が ご ざ い ま す 。も う 一 つ は

「 都市基盤 施設」 です。 スライド にある ように 、道路 や下水道 、公園 などが ここに含 ま れ

(9)

続いて、 「Ⅱ 市の現 状と将来 の予測 」です 。計画 が必要な 理由と して、 武蔵野市 の 現

状と今後の予測をご説明いたします。

まず、公共施設等の現状です。

これは、 計画の 冊子の 7ページ に載っ ている グラフ です。公 共施設 の延べ 床面積は お お

よ そ30万平 米なの ですが 、この多 くが昭 和 40年 代、50 年代に整 備され ており ます。ち ょ う

ど このグラ フの数 値の高 いところ になっ ていま す。ま た、他の 自治体 でも同 様ですけ れ ど

も、半分程度は学校の施設となっております。

次に、概 要版の 2ペー ジの下に ある表 です。 武蔵野 市の公共 施設は 60年間 使う方針 で す

が 、いつ 60 年目を 迎える か、建て 替えの 目安と なる年 はいつか という ものが この表に あ ら

わ されてい ます。 これを 見ますと 、平成 39年、40年の 今から 10年後ぐ らいか ら、特に 学 校

の 分野で 60 年目を 迎える 施設が毎 年のよ うに出 てきま す。建て 替えに は事業 着手から 4 ~

5年はかかるため、今から計画的に考えていく必要がございます。

次に、都 市基盤 施設の 状況です 。下水 道や道 路など のほかに クリー ンセン ターもこ こ に

含 まれてお ります 。クリー ンセン ターは、 ご存じ のと おり、建 て替え が進んで おりま して 、

帰 りに見て いただ ければ よろしい かと思 います が、こ の4月に 新クリ ーンセ ンターが 稼 働

いたします。一回りコンパクトになりまして発電などの機能が加わります。

続いて、人口の予測です。

総人口に つきま しては 、今後 30年は横 ばいも しくは 微増なの ですが 、この 年齢別の グ ラ

フ の表を見 ていた だくと わかると おり、 構成が 変わっ てきます 。一番 上の 65 歳以上の 老 年

人 口が増え てきま して、 一番下の 年少人 口が減 ってき ていて、 紫の部 分の生 産人口が 減 っ

て きます。 このよ うに構 成が変わ ってき ますと 施設に 対するニ ーズや 財政面 への影響 が 出

てくることになります。

続いて、3つ目は財政の問題です。

今の武蔵 野市の 財政状 況は、他 の自治 体と比 べても 健全な状 況にご ざいま す。しか し 、

先 ほどの人 口予測 からも 、これか らは福 祉など の社会 保障費な どが増 加する 一方で、 税 収

は あまり増 えない と予想 しており ます。 今の公 共施設 や都市基 盤施設 を全て 同じ量や グ レ

ー ドで建て 替えて いくのは 、今後 30年間を 見据え ます と予算的 には非 常に厳し い状況 です 。

基 金が平成 52年に 枯渇す ると予測 されておりそ れ以降 、財源不 足が累 積され ていくと い う

予測となります。

こうした 状況に 対応す るために いろい ろな工 夫をし ながら計 画的に 施設の 管理や更 新 を

進めなければなりません。そこで、この計画では10項目の基本方針を示しております。

主なもの として は2番 目の既存 施設の 長寿命 化。こ れは、既 存の施 設を安 全性や利 便 性

な どの必要 な改善 や修繕 を計画的 に実施 して原 則60年 使用し、 施設の 長寿命 化を図る と い

う ものです 。大事 に施設 を利用す るとと もに、 計画的 に修繕し ていく ことで 、施設の 建 て

替え時期が集中しないようにすることもできます。

(10)

ニ ーズに合 わなく なった 施設につ いては リニュ ーアル したり、 場合に よって は減らし て い

く ことも考 えなけ ればな りません 。例え ば、そ の手法 として、 今ある 同じ種 類の施設 を 一

つ にまとめ る統廃 合や、 種類が異 なる施 設、例 えば高 齢者施設 と子育 て施設 などを一 つ に

す るような 複合化 、あと は、1つ の施設 の中に さまざ まな機能 を入れ る、例 えば武蔵 野 プ

レ イスなど もそう なので すが、図 書館機 能と青 少年児 童機能と 市民活 動機能 と生涯学 習 機

能 など、こ ういっ たいろ いろな機 能を入 れる多 機能化 などによ って、 施設を 有効活用 す る

ということがございます。

このよう な 10項 目の基 本方針を 踏まえ まして 、今度 は類型別 の方針 という ものも示 し て

ございます。

類型別方 針とい います のは、現 時点で 想定さ れる施 設整備に おける 検討す べき内容 や 考

え 方を施設 の類型 別、種類 別に整 理したも のです 。こ の類型別 方針に 沿って、 これか らは 、

おおむね4年間で類型ごとの施設の具体的な整備計画を作っていくことになります。

代表的な 類型別 の方針 としまし て、例 えば高 齢者福 祉施設と か、学 校教育 施設、子 育 て

支 援施設、 コミュ ニティ センター 、劇場 ・ホー ル・文 化・集会 施設、 このよ うな類型 別 の

方針がございます。

「Ⅵ 長 期的な 健全財 政維持に 向けた 目標の 設定」 というこ とで、 この計 画の目的 の 達

成 のために 、財政 予測で 示された 将来の 財源不 足の解 消、要す るにこ のまま このグレ ー ド

で 維持や更 新をし ていく と先ほど 申し上 げまし たよう な財源不 足が出 てくる 。この解 消 を

することを「長期的な健全財政維持に向けた目標」と設定しております。

この財源 不足の 解消のた めには 市役所の 事業の 見直 しなどは もちろ んなので すけれ ども 、

そ れらは具 体的な 予測が 非常に難 しいた め、こ の計画 では投資 的経費 、すな わち公共 施 設

等 の整備に 係る費 用の削 減に限定 して検 討して おりま す。もち ろん公 共施設 等のマネ ジ メ

ン トは、量 、質、 優先度 などは市 民の方 々との ご議論 を踏まえ て検討 してい くことが 前 提

と なってお ります 。この ような前 提のも と検討 のため の参考数 字や試 算をこ の計画に 示 し

ております。

今後、具 体的な 計画を 作るため には、 多くの 市民の 皆さんに 参加し ていた だきまし て ご

議 論してい ただく 必要が ございま す。公 共施設 をどう 作りかえ ていく かとい うテーマ は 、

全 ての市民 の皆様 に関係 すること です。 将来の お子さ んやお孫 さんの 世代の ために、 ま た

武 蔵野市を もっと 住みや すく、楽 しく安 心して 暮らせ るまちに してい くため に、今後 、 武

蔵 野市の公 共施設 をどう していく かを市 民の皆 さんと 一緒に考 えてい きたい と思って お り

ます。皆様、どうぞよろしくお願いします。

(11)

4 基調講演 『公共施設等総合管理計画から個別施設整備計画へ』

【山本康友氏】

山本です。よろしくお願いいたします。

こ れ は 荒 川 に あ る 汐 入 東 小 学 校 と い う

学 校 な の で す け れ ど も 、 実 は こ れ は 再 開

発 の 中 の 小 学 校 な の で す 。 こ の 小 学 校 は 、

実 は 最 初 、 2 校 必 要 な の で は な い か と 言

っ た ら 、 荒 川 区 は 、 そ ん な に 要 ら な い か

ら 1 校 に し ま し ょ う と い う の で 1 校 に し

た の で す け れ ど も 、 実 は 再 開 発 の 住 宅 が

結 構 お 安 い 、 手 ご ろ な 値 段 だ っ た も の で 、

若 い方が相 当入っ てきて 、実はこ の小学 校は8 階建て なのです 。5階 までが 小学校、 上 に

こ ども園と かを作 っていま す。校 庭はあり ません 。校 庭は隣の 都立公 園をつか ってい ます 。

何 かのとき は都立 公園で 運動する と。将 来的に は多分 いきなり また少 なくな るだろう と い

うことで、将来の転用を考え、仕様も少し変えています。

これは横 浜市に もある のですけ れども 、横浜 市には 10年間だ けの小 学校が あるので 、 い

ろ いろなこ とを考 えてや っている 。それ に文部 科学省 の補助金 が出て います ので、認 め ら

れているということです。

そのよう に先ほ ど武蔵 野市の計 画説明 であっ たよう に、かな り人口 の流動 もあるし 人 口

の 構成の変 化もあ るので 、それに 対応で きるよ うな公 共施設が 非常に 必要に なってき て い

るということを、いつもトップでお話しさせていただいています。

現状に関 しては もう今 お話にな ったの で、施 設の老 朽化、財 政問題 、人口 構成の変 化 、

インフラも含めてちょっと課題があるよということだと思います。

よく公共 施設の 安全性 というこ とで、 放って おくと どうなる かとい うこと で、これ は 私

が 撮った写 真です 。右側 が、給水 管です 。給水 管のこ このC型 、Cの 逆のこ こから水 が 流

れ ている。 ノーメ ンテナ ンスのと きに、 中に詰 まって 、実はこ の水を 飲んで いたと。 恐 る

べ きことで す。左 も、給 水管の継 ぎ手で 、排水 管は大 体35年か ら 40年 過ぎる と何もし て い

ないとほぼ同じ状況です。だから、やはり一定のメンテナンスは必要になります。

これも同 じよう な話で 、特に怖 いのは 落下で すね。 ベランダ の落下 とか、 これは手 す り

で すけれど も、寄 りかか ったら危 ないで すね。 もうそ んな状況 になっ ている ので。そ ん な

も のが公共 施設で 案外ほ ったらか されて いるの で、や はりやる 以上は きちん と維持管 理 を

し ていかな ければ いけな い。武蔵 野市は 計画保 全され ているの でそれ はない と思うの で す

けれども、ほかのところでは結構あると思います。

これも 私が 3.11の 後に撮 ってきた のです けれど も、 ちょっ と写り が悪いで すが、 福島 の

県 民ホール の大ホ ールな のです。 天井が 落下し て、椅 子席が全 部飛ん で、亡 くなった 方 は

(12)

たらというので、天井関係の非構造部材で、落ちたら危ない。

大ホール でこう なので すけれど も、小 ホール に行っ て、開け た瞬間 びっく りしたの は 、

小 ホールを 開けた 瞬間、 部屋がな いので す。全 部天井 が落ちて いる。 それで 誰も入れ な い

という状況。もしそこにお一人でもいらっしゃったら亡くなっていたという状況です。

もう一つ は、大 きな配 慮として はエネ ルギー の効率 化です。 これも 実デー タで、デ フ レ

ー タという のは物 価が上 がったり 下った りする データ です。そ れを、 そのと き現在の 換 算

に していま す。こ れは9年 間のト ータル計 算する と、 建設費が 約4分 の3で、 それ以 外は 、

維 持保全費 とか光 熱水費 です。修 繕費は 、9年 なので さすがに ほとん どゼロ というこ と で

す。

ところが 、 37年 もたつ と、建設 費は1 割ぐら いで、 実は光熱 水費だ の、修 繕費だの 、 そ

れ から維持 保全費 、これは 清掃が 入ってい るので 清掃 分を差し 引かな ければい けない ので 、

清掃を差し引くと建設費は15~20%ぐらいという感じになると思います。

トータル では、 実は作 った後に お金が かかる のです 。それは 、やは り作っ たときだ け じ

ゃ なくて、 ずっと お金が かかると いうこ とが大 事なの です。こ れは実 データ で、よく と っ

て いたなと 思うの は、税 務関係の 庁舎だ ったの で、し っかり税 を取る ところ はデータ も き

ちんととっていて、非常に役立ちました。

それはな ぜかと いうと、 パリ協 定がもう 結ばれ て、 ちょっと アメリ カが抜け そうで すが 、

実 は京都議 定書以 来のパ リ協定で 、実際 に具体 的な、 南極も北 極も氷 の量が 少なくな っ て

き ています ので、 それを 考えると 温度上 昇が非 常に― ―多少議 論があ るとい う方もい ら っ

し ゃいます けれど も、温 室効果ガ スの排 出削減 が非常 に必要に なって くるの で、これ を ど

う するかと いう話 で、こ れも大き な問題 になっ てきま す。とい うこと は、先 ほど言っ た 光

熱水費関係、いかに省エネ化しながらCO

2を少なくするかということになると思います。

これは東 京都で すけれ ども、東 京都は 全体で 見ます から当然 武蔵野 市も影 響を受け る と

思 います ので、 2030年、あ と 13年 後まで に 2000年比で 排出ガ スを 30 %削減 しよう という の

が 打ち出さ れてい ます。 というこ とは、 それな りの投 資をして いかな ければ いけない 。 ど

う いうこと かとい うと、 設備系に 投資し なけれ ばいけ ないです ね。設 備系に 投資する こ と

によって、省エネ化し、CO

2の排出量を少なくすることが大事になってくるので、少なく

す ることも 大事で すけれ ども、効 率化で きるも のに変 えていか なけれ ばいけ ないとい う こ

とも大事になってくる。そうすると、そこの分のお金もかかってきます。

そんな状 況で、 武蔵野 市と同じ ように 総合管 理計画 がいろい ろなと ころで 作られて 、 秦

野市と高松市はそれに基づいて作っています。

夕 張市は 、鈴木 さんとい う市長 が今回 、あま りにも削 減、削 減では まずいと 少し変 え始

め ました。 都庁の 主任か ら行って 、向こ うに派 遣され たところ で市長 になっ ています 。 赤

字を抱えている。

実際は、 考え方 自体は問 題なか ったので すね。 その 投資の仕 方を間 違えたと いうこ とで 、

(13)

非 常に過大 だった という ことで、 あまり 集客が できな かった。 もう人 口は1 万人を切 り ま

し た。ごみ 収集の 有料化は 首都圏 では同じ なので すけ れども、 向こう でもやっ ていま すし 、

水 道料金も 値上げ してい ますし、 施設利 用料は 、全部 その近辺 の高い 自治体 に合わせ て い

ま すし、学 校も小 中全体で 11校あ ったので すけれ ども 、1校ず つにな りました 。それ から 、

病 院はやめ て診療 所だけ にしまし た。市 長いわ く、「 全国で最 高の負 担で最 低のサー ビ ス

です」と。

こうなら ないよ うに、 皆さん、 負担は 全く最 低とい うわけに はいか ない、 ある程度 の 負

担 をしなが ら、公 共サー ビスをど う維持 するか 皆さん 苦慮され ている と思い ます。今 、 コ

ン パクトシ ティ化 とか健 康年齢を 高める 動きを されて います。 今度、 少し人 も増やす し 給

料も少しアップしているとは言っていましたけれども。

神奈川県 秦野市 。ここ は有名な 方がい らっし ゃるの ですけれ ども、 実は市 民1人当 た り

2 平米ぐら いしか ないの ですけれ ども、 武蔵野 市は同 じぐらい の人口 ですね 。15万人 ぐ ら

い で す か ら ほ ぼ 同 じ ぐら い だ と 思 い ます が 、 こ こが 40 年 間 で 758 億 円 必要 な の だ け れ ども 、

今 の状況だ と 50% しか建 物を更新 しなく ても 20年で財 源が不足 してし まうと いうこと で 、

公 共建物を 今後 40年間で 31%削減 すると 打ち出 してい ます。大 幅な管 理運営 費をどう や っ

て 削減する かとい うこと をやって います 。受益 者負担 は当然や ってい ます。 いろいろ な 実

験 もやって います 。郵便 局を公共 施設の 中に入 れたり 、郵便局 とコン ビニに 出張所の 肩 代

わ りをして もらっ たりと か。それ から、 スマー トライ ブラリー という 、イオ ン隣接の 公 民

館 図書室の 図書室 のほう ですけれ ども、 そこは 、完全 に図書カ ードで 入って 、図書を 借 り

て、自分で図書室を閉める。司書がいないということで動いています。

高松市。 今回、 総合管 理計画が 出され ました 。2つ のパター ンを出 されて います。 パ タ

ー ン1が 、今後 50年間で 、高松 市は香 川県の 県庁所在 地です から、 施設保有 量の 44.5% を

削 減すると 。これ はホー ムページ に出て います 。約半 分をなく してし まうと 。パター ン 2

で は、 15年間で 31.6%、約 3割の施 設の削 減が必 要だ という ことを 打ち出さ れてい ます 。

そ のぐらい やはり 厳しく 、地方で すと、 県庁所 在地で あったと しても 、 15年 間でもう 3 割

ぐ らい削減 しない と厳し いという 話にな ってい ます。 松山市も20%で すか、 皆さんそ う い

う感じで動かれています。

では、ほ かの国 ではど うだった のか。 アメリ カのサ ンディ・ スプリ ング市 という、 こ れ

は アトラン タのち ょっと 北のほう にある ところ ですけ れども、 フルト ン郡と いう中に あ る

市 です。行 ってき たので すけれど も、こ こは、 新たに 市を住民 が作る という ことで、 公 共

サ ービスが 払って いる税 金に比べ てあま りにも ないと いうこと で、新 たに市 を作りた い と

い うので、 警察署 や消防 は直営で すけれ ども、 全て民 間企業に 全面委 託です 。資産を 保 有

し て税収か ら契約 料を支 払う形で 、人口 10万人 ぐらい で、今ど んどん 増えて いますが 、 市

長と市の職員は4人です。議員が6人、こんな状況です。

私は 2014年 に行っ たので すけれど も、市 長が1 人で 職員が 9人に なってい ました けれ ど

(14)

ち かという とパー ト的な 感じです ね。夜 間に議 会を開 いてとい う感じ です。 実際に市 の 職

員 は、もう マネジ メント する人だ けが残 ってい るとい う感じで す。同 規模の 市の予算 に 比

べ て半分以 下です し、固 定資産税 は周辺 市の半 分以下 で、住民 の方に 聞いた のですけ れ ど

も 、「サー ビスど うです か」と聞 いたら 「非常 にいい 」と。前 に比べ て非常 にいいと 。 交

通 管制とか いろい ろなこ とを全て やって くださ るし、 内容的に いいと 言うの ですが、 非 常

に満足していると。

ただ、逆 もあっ て、結 構富裕層 がサン ディ・ スプリ ング市に はいら っしゃ るのです け れ

ど も、そこ の税収 が減っ たもので すから 、そこ を持っ ていたフ ルトン 郡自体 は、税収 が 少

し 低下して 、低下 したこ とによっ て郡全 体とし ては公 共サービ スの低 下があ ります。 だ か

ら 、ここは よくな ったの ですけれ ども、 もとも と属し ていた郡 全体は 公共サ ービスの 低 下

と いう、そ ういう 闇の部 分があり ます。 全体と しては 、そこの まねを して6 つの市が 新 た

に 作ってい ます。 もっと 増えたか もしれ ません 。私が 知ってい るとき には6 つ増えて い ま

した。

今後、総 合管理 計画が 出たので 、公共 施設は 基本的 にどうし たらい いか。 将来の施 設 総

量 は今回出 ていま すので 、個別施 設の今 後のあ り方に ついて、 若干、 私見を 話させて い た

だきます。

施設総量 の考え 方は、 さっきの 秦野市 ではな いです けれども 、いろ いろな 形で人口 減 少

の 割合に準 じてや るとい う考え方 。武蔵 野市は そんな に減らな いので 、それ は別とし て 、

そ れではど うした らいい か。類似 団体、 近傍の 自治体 と比較し てとい うこと がありま す 。

そ れから、 将来の 財政的 な問題か ら、財 源確保 の考え 方から総 延べ床 面積を 算出して い く

か 。長寿命 化した パター ンとか、 それか ら学区 域、自 治体全域 、市全 域、市 内のコミ ュ ニ

テ ィの区域 とか小 中学校 区域とか 、そう いう必 要用途 から総量 を算出 する。 これを幾 つ か

組み合わせて皆さんやっていらっしゃいます。

ほかのと ころは こんな形 でやっ ています 。これ は1 つのとこ ろでや っていま すけれ ども 、

私 が今か かわっ ていると ころで すが、 ここは 人口が40 年間で 約38.6%減 るので、 その推 計

を し て い ま す 。 そ う す る と 、 人 口 に 応 じ て 、 今 あ る 面 積 の ま ま 人 口 減 少 に よ る と 、 約

38.6%、約4割近い。

そ れ か ら 、 近 傍 の 類 似 の 自 治 体 団 体 と 合 わ せ て 、 そ れ か ら 、 デ ー タ を 合 わ せ て や る と

5.03なので、ここも53%ぐらい減るだろうと。

そ れ か ら 、 財 政 的 負 担 で 対応 で き る の が 幾 ら だろ う と い う こ と で 、 実 際 に は6.9 億 円 ぐ

ら いしか 負担で きないの だけれ ども、 更新費 用が 14.9億円か かるの で、そう すると ある 一

定 の施設は なくさ なけれ ばいけな い。と いうこ とはど ういうこ とかと いうと 、実はこ の ブ

ル ーのほう はもう やめてし まおう ぐらいに やらな いと ちょっと きつい かなとい うこと です。

それから 、それ をもう 少し、 10年ぐら い延ば したら 、今は 60年です けれど も、大規 模 改

修 、建て替 え 60年 ですけ れども、 もう少 し延ば したら どうかと いうこ とで、 そうする と 少

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に 関しては 少し減 るでし ょうとい う推計 をして 、こん なことか ら、そ この町 は4割を し て

います。

では、個 別施設 の今後 のあり方 という ことで 、幾つ かのパタ ーンを 示しな がら話し た い

と思います。

まず、住 民サー ビスの あり方で すね、 公共サ ービス のあり方 。現在 、提供 できてい る サ

ー ビスです けれど も、将 来の財政 規模の うちで 提供で きるサー ビスは どうい うものが あ る

か 。財政を 何とか 工夫は しなけれ ばいけ ないで すけれ ども、全 てはで きない 。先ほど の 生

産 年齢が減 るとい う話は 、これが 一番効 くので すね。 これをど うする かとい うと、逆 に 言

え ば、住民 サービ スをど のくらい まで絞 り込む のか。 それから 、提供 者は公 共でいく か 、

民 間でいく かとい う話にな ります 。それか ら、公 共の 役割とは 、本当 にどこま でやる のか 、

ど こまで負 担する のか。 民間の方 にお願 いでき るもの は民間に 任せる のか。 どこまで 集 約

す るのか。 逆に言 うと、 コミュニ ティと して必 要なも のは何か 、これ からの 公共施設 と は

ど うだとい うこと を皆さ んで、行 政、市 と住民 の方と 議会の方 と議論 して、 皆さん全 員 が

満 足という のはあ り得な いので、 その中 で、あ る一定 の中で話 し合い をして いかなけ れ ば

いけないと思います。

では、残 す判断 は何か というと 、イン フラは 基本的 に残され るのは しよう がないで す け

れ ども、そ れすら やめる というの も今は あるの ですね 。実はも う、土 木的に 言うと、 日 本

の 橋 の 200 橋 は 、 橋 が 老 朽 化し て 何 も し て い な いので 耐 え 切 れ な い と 通 行 止 め にな っ て い

ま す 。 1,000 を 超 え る 橋 が 実 は もう 荷 重 制 限 し て いま す 。 あ る 一 定 の 重 さ が 乗 る と 危 ない

よ というこ とで。 結構あ ちこちで 壊れた 橋があ ります ので、亡 くなっ た方も いらっし ゃ い

ますので、そういうものを考えるとどうするか。でも、やはり基本的には残すだろうと。

そうする とどう するか というと 、良好 な公共 施設を 残すのが 正解か と。そ うすると 、 残

さ ないとい う判断 もまた あるので すね。 それか ら、財 政負担の 大きい 施設は 残さない と い

っ ても、負 担が多 くても 、どうに か工夫 して必 要な施 設だから 残さな ければ いけない と い

う 判断をど うする か。だ から、地 域地域 によっ て、ど うしても 必要な ものを 残してい く 。

そ れから、 ほかの 機能で 代替でき ないも のは残 す。本 当にでき ないの かとい うことも 議 論

し なければ いけな い。ど うやって 残す、 残さな いの判 断は、先 ほど言 ったよ うに、財 政 と

か 地域の状 況とか 住民の 考えによ って決 まるも のと思 っていま す。こ ういう 判断をし て い

く。

そのため にはど うしたら いいか 、私はい つもこ の表 を作って 渡して いるので すけれ ども 、

現 状の把握 です。 何がど こにある か、実 際にど ういう ものがあ るか、 台帳の 整備です ね 。

そ れから、 それが どのよ うになっ ている のか、 劣化状 況等。何 にどれ だけ使 われてい る の

か 、ランニ ングコ ストの 把握。こ れは光 熱水費 とか維 持管理費 とか場 合によ っては人 件 費

も全部入れます。

それから 、分析 。どのよ うに使 われてい るか、 1人 当たり、 延べ面 積当たり 。それ から 、

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それで、 将来こ れをど うするか 。将来 費用の 推計と か、将来 どうし ていき たいかと い う

ことを考えていくと、おのずと結論がだんだん出てきます。

そのよう に評価 は幾つ か分析を しなけ ればい けない というこ とにな ります 。建物自 体 の

ハード的な分析、評価です。それから利用の評価です。それからコストの評価。

私、ほか のとこ ろでや っている のです けれど も、実 は、作っ たはい いのだ けれども 、 利

用 が非常に 少なく て、1 回の利用 料金を 計算し ていく と、1回 の利用 料金が 15万円と い う

と ころもあ りまし た。信 じられな いけれ ども、 本当に 、分析し たら出 てきて 、みんな で 一

斉に「そんなの要らないじゃないか」という話になった。

それぞれ 利用評 価は、 どのくら いの市 民の方 が本当 に使って いただ いてい るのか。 こ れ

は 利用が高 ければ 高いほ どいいの ですけ れども 、ある 一定の方 、固定 された 方が使っ て い

る のだった ら、や はり問 題がある と思っ ていま す。そ ういう意 味で、 実はも うほかの と こ

ろ では、一 定の方 しか使 わないも のは、 その施 設を渡 して運営 しても らう。 後で話が 出 て

きますけれども、これは盛岡市も検討が始まっています。そういうものが動いています。

そのため の評価 は、今 言ったよ うに三 次元の 評価な のですけ れども 、三次 元評価は な か

な かできな いので 、よく やるのは 、実は 二次元 評価を して、そ れをも う一回 すると、 逆 で

も いいです けれど も、例 えば利用 とコス トを評 価して 、それに 建物評 価。建 物と利用 評 価

し て、コス トで評 価。幾 つかのパ ターン があり ますけ れども、 一般的 には利 用とコス ト を

評 価して、 それに 建物評 価すると いう、 この三 次元評 価をする と、大 体今言 った、さ っ き

の三次元の評価が出てくると思います。

では、残 さない ものは どうする か。建 物カル テ。ま ず、残さ なくて も、実 際のカル テ が

な いと、そ の建物 を本当 に売却で きるか どうか もわか りません し活用 できる かもわか ら な

い ので、そ れを考 えなけ ればいけ ない。 通常で いくと 、コンバ ージョ ンとい う、ほか の 用

途に転用する、市の中でのいろいろな用途に変える。

それから 、地元 の方や NPO法 人に条 件付で 渡して いくとい う方法 があり ます。そ れ か

ら 、民間や 県に売 却し貸 し出す。 こちら で言う と都に 売却し貸 し出す 。ただ 、どこも だ め

な んです。 都や県 に渡そ うとして も、都 や県が 逆に市 に押しつ けてき ます。 どうにか と っ

て くれない かと。 ここで 言うと、 都営住 宅を何 とか受 け取って くれな いかと いう話で は な

いかと思うのですけれども、そんななかなか難しい問題があるのです。

それから 、民間 の方も 売却した りして 、よく 言われ るのです けれど も、民 間の方が 、 い

や 、これは 無理で すよと 。ほかの 地方で 言うと 、公共 で要らな いもの を売り たいと言 う の

で すね。公 共で要 らない ものは大 体民間 も要ら ないの ですね。 だから 、それ をどうす る か

という話になってきます。

それから 、民間 と連携 していろ いろ考 える。 アイデ アとかP FIと か。こ れは後ほ ど 出

ます。

それから 、建物 を取り 壊して、 更地に して売 却、借 地。これ も、今 回ちょ っと問題 の 小

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個別施設 の再編 と長寿 命化。あ る一定 の限ら れた状 況の中で 、財政 も大体 わかりま す の

で、それをどうやっていくか。そのためには再編したり長寿命化していく。

再編のた めには 、ワン ストップ にした り、公 共同士 がそこの 中にい ろいろ 複合化す る こ

と によって 、すご く利用 価値が高 まると か、そ ういう ことを考 える。 ある程 度は出入 り 口

を変えながらやればいいと。

それから 長寿命 化です ね。快適 、利便 性の向 上。長 寿命化す るのは いいで すけれど も 、

快適、利便性が下がっていくのではあまり意味がないので、長寿命化する。

それから 、公民 連携で すね。快 適とか 利便性 とか品 質の向上 をして いかな ければい け な

いということもあると思います。

再編に関 しては 、既存 施設のデ ータベ ースを しっか り作る。 エクセ ルでも いいです け れ

ど も、施設 を作る には公会 計との 連携が絶 対必要 だと 思います 。使用 料などの セグメ ント 、

本 当に採算 性とか 成長性 とか、そ ういう 分析を しっか り。これ は町田 市がよ くやって い ま

す けれども 、これ は絶対 必要だと 思いま す。そ れから 、利用コ ストと か利用 実態とか 建 設

後 年数を把 握した 上で、 まずは施 設のコ ストの 点検を して、ム リ・ム ダを徹 底的に排 除 す

る 。それか ら、今 回出て いますけ れども 、適正 配置の 基本方針 を1回 作成し て、どう あ る

べきかということを議論されたと思うのです。

その後に 、具体 的な再 編手法で す。こ れは鎌 倉市の データを 持って きまし た。ちょ っ と

見 づらかっ たら、 ホーム ページに 出てい ますの で後ほ ど見てい ただき ますけ れども、 例 え

ば 多用途へ の転換 とか、 集合・複 合化、 廃止・ 統廃合 とかIT 化とか 、これ は鎌倉市 が あ

ち こちの全 国から 集めた データで す。例 えばど こでや っていま すよと 。民間 活力によ り 効

率 化を推進 してい ます。 それから 、保有 形態の 見直し 。後で具 体的に 話しま すけれど も 、

こんな話を幾つか、運営やハード面の効果とかをやっていらっしゃいます。

具体的に どうい うこと かという と、例 えば徳 島県の 上勝町で は、学 校を公 営住宅に か え

て います。 それで 複合化 住宅にし ている 。これ は多用 途への転 換、コ ンバー ジョン。 複 合

化 というの は、1 つの施設 の中に いろいろ なもの を作 る。それ から、 多機能化 という のは 、

浜 松市でや ったの ですけ れども、 例えば 集会所 を公民 館、青少 年セン ター、 敬老館、 内 容

を 調べたら 全部集 会施設 だったと 。これ は集会 施設だ と。用途 的には 全部分 けている け れ

ど も、単な る貸し 館機能 だったと いうの で、そ こは午 前中に使 う方は どうい う方か。 そ う

す ると、実 は年齢 層の高 い方が午 前中に よく使 ってい らっしゃ って、 午後は 青少年が よ く

使 う。夜間 はお勤 め帰り の人が使 うとい うので 、それ を時間別 に分け て使う というや り 方

をしています。そんなことも考えています。

それから 、集約 化です 。同種用 途の集 約化で す。さ っきの複 合化、 多機能 化とある 面 で

は似ていると思います。

それから 、公民 連携。 同種用途 を民間 施設で という ことで、 これは よく出 ています け れ

ど も、佐倉 市で、 学校の プールは 6月中 旬から 9月中 旬で、夏 休みが あって 、雨が降 っ た

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い のですね 。それ で費用 が相当か かると いうこ とで、 実は民間 のスポ ーツ施 設を使っ て い

ま す。子供 たちは バスで 行って、 最初は やはり 反対も 多少あっ たよう ですけ れども、 実 際

に 行ってみ ると違 う。先 生は、昔 は泳げ る人で なけれ ば先生に なれな かった のですけ れ ど

も 、今はそ れがな くなっ たので泳 げない 先生も いらっ しゃいま す。そ れに比 べると、 プ ロ

の 人たちが 教える ので、 水泳がう まくな ったと いうこ とは結構 出てい るし、 あと、着 衣 泳

法 を教える らしい です。 洋服を着 たまま 、靴を 履いた ままの。 これは 学校で はなかな か で

き ないので 、こう いうと ころで訓 練をし ていま す。今 1校やっ て、今 度2校 目に移ろ う と

いう話をしています。これが公民連携ですね。その分のプールは作らない。

幾つかの 先進事 例とい うことで 、秦野 市は、 先ほど 言ったよ うに財 政と建 設と政策 と 全

部 で皆さん 協議し ながら 、特に所 管部門 と財政 部門が 、マネジ メント 部門が 再配置の 計 画

を立てながらやっています。

特 にここ で注目 したいの は、 40年間で 30%出 ましたけ れども 、5年 ごとに実 行プラ ンを

策定して、どうしようかということでやっています。

具体的に は4つ の原則 を出して います 。新規 の公共 施設は作らない 。作っ た場合は 、 同

じ ものの面 積をや める。 それから 、更新 機能の 最優先 は、自治 体とし て、市 として本 当 に

重 要なもの だけを やって いきまし ょう。 それか ら30% 削減する ので、 それの 優先度を 考 え

た 。それか ら、一 元的な マネジメ ントを するか ら、当 然のごと く、こ こも厳 しいので す け

れども、きちんと受益者負担をしっかりやろうということをやっています。

具体的に は、左 下のほ うが、こ れはち ょっと 別なも のなので すけれ ども、 西地区の で す

が 、これを 持って いって 、本町小 中学校 のエリ アです が、だん だんま とまっ てくるの で す

ね 。最後は 末広小 学校に 全部まと めると 。例え ば、「 くずはの 家」を 公民で 検討した り と

か 、既存の 時間開 放型に なって、 ひばり ヶ丘児 童館が 曽屋ふれ あい会 館から 「はだの こ ど

も 館」に行 って、 最終的 には末広 小学校 に全部 集めて 。これは 時間を かけて 徐々に徐 々 に

や っていく と。時 間的経 過によっ てまと めてい くとい うやり方 です。 実際に そうだと 思 う

の ですね。 これを 一遍に いきなり ここに 全部集 めると いうのは できな いので 、建て替 え の

ときはできるかもしれないですけれども、それをどうするかという話になる。

浜松市。 ここは 、逆に 財務部門 に全て 今、最 初はF M専任部 門だっ たので すけれど も 、

財 政だった のです が、営 繕部門が 入りま した。 一緒の 部になり ました 。さら に土木部 も 入

っ てきまし た。そ こで全 部を一切 合切押 さえ切 るよう な形でや ってい ます。 ここも、 再 配

置 の中で、 最初は 4用途 、次7用 途、今 12用途 ぐらい している けれど も、用 途別にあ る 程

度 すっきり 分けて 、先ほ ど言った ように 、建物 を名称 ではなく て、実 際どう やって、 何 で

使 われてい るかと いう分 類からや ってい きます 。その 中でまと めなが らやっ ています 。 一

番 下に、 2,000施設の うち約 400施設が 廃止予 定で、も うほぼ 廃止さ れたと 思いま す。廃 止

し て、それ を統廃 合して 、例えば コミュ ニティ センタ ーなどは 町会に 渡した り、自治 会 に

渡したりしています。

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こ とで、多 機能化 しようと いうこ とで、集 約型に して 、それか ら柔軟 な運営を してい こう 、

多様な主体による施設サービスの提供をしようという考えでやっています。

これはサ ービス のイメ ージです けれど も、い ろいろ なものを まとめ ながら 、この中 で 幾

つ かのもの をまと めなが ら、例え ば会議 室を共 有して 、午前中 は地域 住民の 文化講座 、 放

課 後は児童 の習い 事、夜 は町内会 の会議 と、時 間によ って使い 方を変 えてい くような 、 こ

んなイメージを使って動いております。

あとは 、住民 の方との 合意形 成。全 員の方 で意見交 換した り、小 さな 100人 、200人の 単

位 であれば いいの ですけ れども、 そうは いかな いので 、やはり これは いろい ろな形で 、 合

意 形成をい ろいろ なところ でやっ ていらっ しゃい ます 。このよ うなシ ンポジウ ム開催 とか 、

ア ンケート 、満足 度調査を したり 、ワーク ショッ プを やったり とか、 パブコメ をやっ たり 、

Eモニターというのはネットですね。ネットで意見を聞いたりとか。

盛岡市の 場合は 、ワー クショッ プの参 加者に 日当を 払ってい ます。 なかな か40代、 50 代

の 方が見え ないの で、お金 を払っ ても来て もらう 。そ んなに高 くはな いですが 払って いる。

あと、一 番下の 島田市 、年間計 画で、 いろい ろなワ ークショ ップの 中で市 民をファ シ リ

テ ーターに 、市民 が市民 と中でい ろいろ な意見 交換を するため のこと をやっ ていらっ し ゃ

い ます。今 年から 本格的 に、この まちづ くりに 関して もやると いうこ とで動 かれてい る よ

うです。

2つ目は 施設の 長寿命 化ですけ れども 、よく 財務省 の減価償 却資産 の耐用 年数が出 て い

ま す。港湾 施設が 寿命 50年、橋梁 は 60年 、RC 造事務 所は 50年 、学校 は 47年 。では、 本 当

の 物理的な 耐用年 数は、 これは状 況によ って全 然違い ます。そ れから 、持っ ている性 能 や

周期、稼働状況で全く違うので、実際はどうかと。

耐用年数 という のは、 今言った ように 、物理 的、機 能的な耐 用年数 と減価 償却の耐 用 年

数 、これは 会計上 の耐用 年数と違 いがあ ります 。原則 的には、 物理的 、機能 的耐用年 数 と

い うのは、 使用に 耐える 年数で、 所有者 、公共 施設と 市が予定 してい る年数 が耐用年 数 で

す。何年使いたいと言えば何年です。

後ほどあ ります けれど も、コン クリー トであ ればも ちます。 もたな いこと はないで す 。

余 程ひどい ものは ありま すけれど も、そ れ以外 はどう したらい いか。 ただ、 機能的に は 相

当 違ってく る。そ れから 、建物の 寿命と いうの は、あ る建物が 実際に 存在し た年数で す 。

この辺が考え方です。

では、何 年ぐら いもつ かという と、実 は、こ れは別 なところ ですが 、この 図がちょ う ど

こ こなんで す。小 さなひ び割れの ときに 何もし ないと 、水や空 気が入 ってき ます。そ う す

る と、鉄筋 がさび てきま す。さび ると体 積が膨 張しま す。膨張 すると 周囲の コンクリ ー ト

に 圧力をか けるの で、そ うすると 、爆裂 という のです けれども 、コン クリー トが圧力 を 受

け てたまら なくな って落 ちてしま ったり する。 そうす ると、鉄 筋が露 出した 状態にな る の

で 、鉄筋の さびが さらに 進行して 強度が どんど ん低下 してくる 。だか ら、あ る程度の 段 階

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と、直らないことはないけれども、お金が相当かかってきます。

そのため に、こ れは板 橋区の例 ですけ れども 、何か の60年と80年、 そのた めに、 15 年 、

30 年、 45年 、 60年 、それ から、さ らに使 えそう だった らもう 20年とい う感じ でやって い ま

す 。そのた めに、 細部に チェック をした りとか 、この 辺でチェ ックを したり していま す 。

原 則、板橋 区は、 私も入っ ている のですけ れども 、ト リアージ という 法則を使 ってい ます 。

ト リアージ という のは、 阪神大震 災のと きに、 限られ た病院数 とお医 者さん の数とか で 、

申 しわけな いけれ ども患 者さんを 選択す る。そ れを公 共の建物 でやっ てます 。軽いも の は

本 当にちょ っとで いいので すけれ ども、あ る一定 の効 果の高い 建物で 古い建物 に関し ては 、

改 修費が相 当かか るとい うことで 、先に 本当に 残すか 残さない かの選 別をし て、今、 逆 に

こちらに投資をかけています。なるべく長寿命化させるのに投資をかけています。

そのため にいろ いろな 変化をす るため に、大 体性能 の目標値 は高い のです けれども 、 現

状 の性能は 、だん だん年 がたつと 、やは りいろ いろな 求められ る水準 が結構 高くなっ て い

ま すね。ユ ニバー サルデ ザインと か省エ ネ化と か、高 くなって くると そのた びに上げ な け

ればいけないので、それが条件で現状よりもっと上げていくような形が求められてくる。

そのため にどう するか というと 、事後 保全と 予防保 全、これ を組み 合わせ なければ い け

な い。予防 保全は 、武蔵 野市はや ってい らっし ゃるけ れども、 本当に お金は 大丈夫か な と

そ の辺が心 配なの ですが 、やはり 事後保 全でい いもの もあるの で、そ の辺を 組み合わ せ た

ほ うがいい かなと いう気 がしてい るので 、それ をどう 部位別に 選びな がらや っていく こ と

が大事かと思っています。計画的保全を状態把握しながらやっていくと。

例えば、 情報履 歴を全部 数値化 して、で は、い つや ったらい いかと 。それを やりな がら 、

部 位別の耐 用年数 の目標 値を定め て、修 繕リス ト。こ れはいろ いろ出 ていま すので、 そ れ

と データを 全部や りなが ら、その 町、市 に合っ た目標 年数を組 み合わ せてい く。それ を ど

う集約化していくかという話になると思う。

長寿命化 という のは、 「長寿命 化しま す」と 言って いきなり できな いので 、部位別 に い

ろいろ組み合わせて、それを組み合わせながらやっていかないとなかなか難しい。

あと、公 民連携 の話を して終わ ります が、公 民連携 には、パ ブリッ ク・プ ライベー ト ・

パ ートナー シップ という のでPP Pとか いろい ろあり ますけれ ども、 コンセ ッション と い

う のは経営 を委託 してし まうとい う、公 共サー ビスと してはこ ういう 組み合 わせがあ り ま

す。アウトソーシングもそうです。ある意味では民間委託になります。

ここから 幾つか 事例を 出します 。京都 の御池 中学校 は複合施 設を作 ってい ます。中 学 3

校 を統廃合 して、 新校舎 の中に老 人のデ イケア センタ ー、保育 所、オ フィス スペース 、 そ

れ で、にぎ わい施 設とし てレスト ランが 入って いて、 ちょうど 道に面 してい る。そう い う

ふ うにバリ ュー・ フォー ・マネー を高め てやっ ていま す。運営 期間 15 年。民 間の方は 10 年

か 15年と言 います ね。そ れ以上は 怖くて 、リス クが高 くてと言 います ので、 それを含 め て

やるという形ですね。よければ、また継続になるでしょうけれども。

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こ こは、市 役所、 多目的 ホール、 学習セ ンター を全て 集約する という 形で、 民間に賃 貸 し

て、収入で財政負担を軽減してやるという形で、こんなこともやっています。

それから 、さら に、高 浜市役所 本庁舎 は、本 庁舎そ のものが リース です。 作ってい た だ

い て、それ を借り るとい う形にな ってい ます。 どっち が高いか わから ないで す。自分 た ち

で 作ったほ うがい いかも しれませ んし、 これは どちら がいいか わから ないで す。それ を 実

際 リースし ている という 形。空調 などは 今、リ ースと 購入とほ ぼ2つ に分か れていま す 。

そ れも選択 してP FIを うまく使 いなが らやる か、P PPを使 いなが らやる か、民間 に そ

この負担をやってもらうかどうかという話になると思います。

横浜市の 事例。 これは民 間によ る、対話 による 民間 参画型で す。サ ウンディ ングを して 、

幾 つかの課 題を解 決して 、ノウハ ウはあ る程度 それは 伏せなが ら、民 間の方 とやりと り し

ながら、課題解決型公募手法をやっています。

いろいろ な提案 を受け ながら、 実際に 幾つか 、戸塚 区の土地 有効活 用は、 条件付公 募 を

や って動い ており ます。 横浜市は これ以 外にも 、ネー ミングラ イツな どでは 、市内全 域 で

ど こでもい いです よとあ る一定の 場所を やった ら、実 は予想外 のこと になっ てしまっ て い

る 。普通は 、例え ば公共 施設とか 何かに 名前を つける のではな いかと 思った ら、実は 、 横

断 歩道とか 広場と か、そ こに名前 をつけ たいと 。民間 はそちら のほう が集客 がいいか ら と

思 わぬとこ ろに手 を。鎌 倉市は、 海岸に ネーミ ングラ イツをつ けたい と豊島 屋さんが と っ

て 、名前を つけて しまう かなと思 ったら 、材木 座海岸 は材木座 海岸の ままで いいと。 非 常

にいい会社だと。

我孫子市 は包括 外部委 託ですね 。これ は、企 業とか NPO法 人、市 民もあ る程度、 N P

O 法人でも いいの ですが 、個人で はだめ なので すが、 やはりあ る程度 のとこ ろから提 案 を

受 け て い る 。 1,000幾 つ の も の を出 し て 、 そ こ か らい ろ い ろ な 提 案 を 受 け て 、 そ れ を 審査

して、採否をとって、そこで原則3年間委託するという形をやっています。

いろいろ な意味 で、例 えばこれ は、提 案を受 けてや るけれど も、例 えば右 のほうで 言 う

と 、37施設 の包括 管理と ファシリ ティマ ネジメ ント、 これは大 成建設 の子会 社が受け て 、

全 部経費削 減して いる。 巡回しな がら、 直すも のはす ぐその場 で直し てしま という形 で 、

な る べ く お 金 を か け な い よ う な 形 で 動 いて い ま す。 1,000 を 超 え る 事 業 リ ス ト の 中か ら そ

ういう提案を受けて、NPO法人も受けたりなどしてやっています。

流山市、 ファシ リティ マネジメ ントの 施策を 事業者 提案制度 でやっ ていま す。ここ が す

ご いのは、 実はデ ザインビ ルドで 、プロポ ーザル を受 けた瞬間 に、流 山市が一 応協議 して 、

お 互いに作 り込ん でいっ て、最後 は随契 にして いって しまうと いう形 で、そ こら辺が す ご

い と思うの ですけ れども 、ある程 度のメ リット が両方 出た段階 で、選 んだ段 階で、そ の あ

とは作り込むという話をされています。

それから 、岡山 県新見 市は、N POに よる庁 舎等複 合施設の 管理運 営。N POが庁 舎 の

管理運営を受けてやっています。ある意味では非常に新しい感じですね。

(22)

定 して、自 ら社福 を作っ て運営さ れてい る例で す。結 構民営化 されな がら、 指定管理 も あ

り ますけれ ども、 民営化 してやっ ている 。なか なかお 金がなか ったの ではな いかと思 う の

で す け れ ど も 、 出 捐 金 も 1,000万円 を 地 区 の 全 住 戸で 寄 附 を 募 っ て や っ た み た い で す ね。

な かなかそ うはい かないと 思うの ですけれ ども、 やは り必要に 迫って と。やは り議論 して 、

早目に通すものは通したほうがいいと思います。

それから 、広域 連携。 これは高 知県と 高知市 で、県 立図書館 と3つ の市立 図書館を 複 合

化 して、蔵 書数を 増やしな がら委 託による 市民図 書館 を行うと いうこ と。高知 市に聞 いて 、

必要に迫ってやっていますという話をされていましたけれども。

これ以上 に進ん でいる のは、所 沢市は 、ファ ミリー マート、 コンビ ニから 図書の貸 し 出

し をしてい ます。 そういう ことも 結構動い ていま す。 そうする と、図 書館に行 かなく ても 、

今 、大体も うネッ トで動 き始めて います から、 ある一 定の方た ちは、 ネット で、その 中 で

予 約して、 コンビ ニに行 って借り て、コ ンビニ に返す 、こうい うこと をやっ ています 。 ど

っ ちみち市 の中で 図書を 回してい るから 、そう いうこ とは大丈 夫なの ですと 話してい ら っ

しゃいました。

もう最後 になり ますの で、私は 幾つか 東北の 復興の まちを担 当させ ていた だきまし た 。

復 興予算が 相当つ いてい るので建 て替え ようと してい たのです けれど も、私 と東北大 学 の

先 生2人が 入って 、将来 の維持管 理費は 大変だ よと。 それから 、あと 5年た つと今応 援 に

来 ている職 員の方 もいな くなるよ と。そ れをど うする かという 話をし て、基 本計画、 基 本

設 計、場合 によっ ては実 施設計が 入った ものも 全部見 直しをか けまし た。規 模縮小。 そ れ

で 、もうそ れを考 えてや らなけれ ばいけ ないと いうこ とで動い ていま す。や はりその ぐ ら

い に、復興 の都市 であれ ばそのぐ らいも 考えな ければ いけない のです けれど も、そこ の 段

階 で、ある 一定の 段階で 私たちも 考えな がら動 かして やりまし た。や はり将 来を考え て 、

住 民を考え て、ま ちを考 えると、 特にあ る程度 の早い 段階から 動かな いと、 実はその 時 期

に なって動 こうと しても遅 くなっ てしまう のです ね。 そのため に早い 時期から 動きな がら 、

自 分のお子 さんや お孫さ んのため にも負 担をな るべく 軽くしな がら、 ただ公 共サービ ス は

あ る程度維 持はし なけれ ばいけな い。ど うした らいい かという ことを 、その 知恵を出 し な

がらみんなで考えていかなければいけないと思っています。

(23)

5 取り組み事例紹介

(1)『公共施設マネジメントと市民参加』

【齋藤啓子氏】

こ ん に ち は 。 武 蔵 野 美 術 大 学 の 齋

藤 啓 子 と 申 し ま す 。 今 、 山 本 先 生 か

ら は 非 常 に 大 き い 、 広 い 視 点 か ら 、

ま た 、 行 政 の 視 点 か ら の お 話 が あ っ

た の で す け れ ど も 、 私 は 、 市 民 の 側

か ら の 視 点 の お 話 を さ せ て い た だ こ

うと思います。

私 は い ま 視 覚 伝 達 デ ザ イ ン 学 科 と

い う と こ ろ に い る の で す け れ ど も 、

も と も と は 世 田 谷 区 の 企 画 部 都 市 デ

ザ イ ン 室 で 十 数 年 間 働 い て 、 そ の 後 、

世 田谷トラ ストま ちづく りという 財団で 仕事を してい ました。 簡単に 言って しまうと 、 公

共 施設をど うやっ て市民 参加で作 ってい こうか という 企画や運 営に携 わって いました 。 ま

た 冒険遊び 場づく り協会 というN POの 理事を してお りまして 、子供 の遊び 場づくり を 応

援 していま す。そ れから 、世田谷 区民と して、 世田谷 区の中学 校の学 校運営 委員の委 員 長

を させてい ただい ておりま す。こ の話題で も、小 学校 、中学校 のこと が必ず出 るので すが 、

私 自身も自 分の子 供が通 っていた 中学校 の統廃 合に直 面したと いう経 験もご ざいます 。 そ

ういうような立場からお話をしていきたいと思います。

今日は3 つの視 点から お話をし ます。 1つは 、新し い概念を 作り出 すのは どうした ら い

い かという ことで す。今 までの公 共施設 とは全 く異な る可能性 を自分 たちで 考えてみ よ う

と いうもの ですね 。それ で、これ が一番 難しい と思う のですけ れども 、新し い概念を み ん

な で考えて 共有し ていく 、そうい うもの が1つ めのポ イント。 それか ら、2 つめが、 自 分

た ちが暮ら してい る場所 とか働い ている 場所の 、お客 さんでは なくて 当事者 になって い く

に はどうし たらい いか。 そこが2 つめの ポイン ト。そ れから、 究極の 目標で すけれど も 、

自 治を作り 出すに はどう したらい いか。 これが 3つめ のポイン ト。参 加の目 的として は 、

こ の3つの ポイン トが必 要ではな いかと いうこ とをお 話しでき たらと 思って います。 「 な

ぜどうして市民参加をやるのだろう?」ということですね。

よくPD CAサ イクル と言われ るので すけれ ども、 わかりや すく言 うと、 参加を進 め な

が ら自分た ちが新 しくな っていく ための 一つの プロセ スとして は、体 験をし て、考え て 、

こ こまでは 大体や れるん ですよ。 そこか ら、実 際に自 分たちで 作って 、それ を使って 、 実

際 に見直し ていく 、そこ までがで きれば 、初め て参加 と言える のでは ないか と思って い ま

す。

参照

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