マクロ経済学 I 第 16 講 講義ノート 1/ 2
16 金融市場の理解: LM 曲線の導出
16.0 今回のアウトライン
A. LM曲線の形状と政策変更によって起きる変化を理解する
16.1 これまでのまとめ
A. 通貨は現金通貨、預金通貨、準通貨が信用によって増減
B. 通貨の需要は取引需要に代表される流動性選好 ⇒ 貨幣需要関数 Ld= L(
Y ,
+ –
i) (16.1)C. 通貨の供給は中央銀行の貨幣供給量 (通貨供給量)Msで決まる
16.2 金融市場の理解:金融市場の市場均衡
A. 金融市場では (16.1) 式の需要と中央銀行の貨幣供給量で需給一致 Ms
P = L(Y, i) (16.2)
1. このとき P は物価 (水準) を指し、Ms P を
(1) という
2. Ms
P は金融政策や物価の変化がなければ一定で利子率と所得が内部調整 B. 貨幣需要 Ldと貨幣供給量 Msの関係から (16.2) 式を(2) という
16.3 LM 曲線のグラフ化
A. LM曲線は所得 Y と利子率 i のグラフに書ける Ms
P = L(
+
Y ,
–
i) (16.3)B. 左辺を一定に保つには次の理由から右上がり
1. 所得増 → 貨幣需要増 → 利子率増で打消 → 貨幣需要減 → 貨幣需要一定
Ver. 2.2 Masumi Kawade, 2017
マクロ経済学 I 第 16 講 講義ノート 2/ 2
LM曲線の形状 LM曲線のシフト(Msの増加)
LM
C. 貨幣供給量が増えると次の理由から、右下へシフト
1. 所得増 → 貨幣需要増 → Ms増加で、打ち消し不要 → LM 曲線右シフト 2. 金利減 → 貨幣需要増 → Ms増加で、打ち消し不要 → LM 曲線下シフト 3. 両者が同時に起きて右下へシフト、ちなみに貨幣供給量が減ると左上へ
16.4 練習問題
A. 貨幣供給量が固定されて物価 P が上昇すると、LM 曲線はどう動くか Ms
P = L(Y, i) (16.4)
Ver. 2.2 Masumi Kawade, 2017