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スマートフォンやネットに潜む危険(別ウィンドウで開きます) 人権学習講座の記録|江東区

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Academic year: 2018

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1 ドラえもんのポケット

スマートフォンの主要な機能は、4 つです。 カメラ機能、通信機能、SNS、アプリケー ションです。こんな小さな機械の中に、こう いった機能がぎゅっと詰まっています。私に 言わせると、このスマートフォンは、現代の ドラえもんのポケットです。いろいろなこと ができます。問題は、そういったものを持っ ているとどうなるか。特に、こどもは、余計 なことをやってしまう危険性が高いです。今 どきの中学生、特に3年生ぐらいになると、8 割近くの中学生がスマートフォンを持ってい ます。問題は、何のために持たせるかです。 ここを明確にする必要があると思っています。

2 インターネットは無法地帯

インターネットは、軍事目的で生まれた無 法地帯です。人間が、自由に情報を発信して、 自分の意見を表明し、自由にいろいろな情報 を得ることができます。自由な世界であるが ゆえに、当然、誰でも簡単に危険な情報、危 険な人間につながってしまうのもインターネ ットです。それによって何らかのトラブルに 巻き込まれても、あるいはトラブルを起こし ても、「それは自己責任です」というのもまた インターネットの世界です。問題は、大人に 対しては、「自己責任です」と問えますが、こ どもに自己責任の全てを問うことができるか というと、私は無理だと思っています。こど もがインターネットに接続できる情報端末を 利用するのであるならば、保護者の管理下で 利用しなければいけないということです。

3 家庭でのルール作りの基本

家庭で最低限のルールとして、有害サイト をブロックするフィルタリングをする。普段 こどもたちがどんな利用の仕方をしているの か、利用の見守りをする。スマートフォンの

機能の特徴である、Wi-Fiに接続できる、アプ リケーションをインストールすることができ るといった機能を、保護者の設定によって制 限する、ペアレンタルコントロールといいま すが、そういったものも活用していただきた いのです。

今どきのこどもは、インターネットが当た り前の環境の中で育ち、インターネットの危 険性については、あまりにも無防備です。で すから、こどもにはインターネットの具体的 な危険性を教える、私はネットリスク教育と 呼んでいますが、これは不可欠です。正しく 怖がらせて、賢く使わせる必要があるのです。

4 残虐系の動画の影響

ネット上にはおもしろい動画だけではなく、 目を覆いたくなるような残虐な動画もあふれ 返っています。こういった負の情報を無制限 にこどもたちに見せたら、特に、残虐系の動 画から、いい影響は絶対に受けません。小児 科医の言葉をかりると、「心がゆがむ」といっ て、いわゆる、性格変性、人格変性が起きる といいます。そして、全てのこどもではない ですが、犯罪嗜好性の強い大人になる可能性 は否定できないということです。

5 情報遮断力

情報リテラシーというと、情報を発信する 力のことを言っている人が多いです。しかし、 無のところから情報発信するということは、 あり得ない、何らかの情報を得た上で情報を 発信するはずです。だから、私は、情報発信 力のベースになるのは、情報を得る力だと思 っています。この情報受信力の中核となるの が、情報遮断力ではないかと思っています。

私が言う情報遮断力は結構広い意味で、残 虐な動画は見ないという自制力。ネットの変 な情報から影響を受けない力。そして、反応

【後期】第1回 1月17日(火)講演要旨

スマートフォンやネットに潜む危険

~大人が知らないネットいじめの真実~

【講師】KDDI CSR・環境推進室

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しない力。例えば、ネットのいじめでよくあ るのですが、1人が書き込むと、それを見て いる友達が付和雷同的に次々といじめの書き 込みをする。書き込みをしない、反応しない 力も必要です。今、「ネットにこう書いてあっ たから」と、ネットの情報を鵜呑みにするこ どもが多いです。ただ、こういうこどもは将 来、たやすくコントロールされてしまう人間 になってしまいます。たやすくコントロール されないための力も必要です。

6 ネット被害の状況

昨年の 4 月、警察庁が、インターネット上 でいろいろな人と交流ができるサイトで被害 に遭った18歳未満が、2015年は、過去最多の 1,652人というデータを発表しています。7割 以上が児童買春、児童ポルノ、青少年保護育 成条例違反等の性犯罪被害です。実は、犯罪 には必ず暗数、英語で言うとダークナンバー、 つまり、警察が把握していない数があり、性 犯罪の暗数というのは、とても多いです。こ の 1,652 人という被害者数は、私に言わせれ ば氷山の一角です。

どんなサイト、あるいはアプリから被害が 出たかというと、いろいろな人と交流ができ る、チャット系と言われるもので、援助交際、 売春がかなり多いということです。こういっ た被害に遭わないために、ネットで知り合っ た人と簡単に交流を始めない、写真は送らな い、自分のことを教えない、絶対に会わない ことです。被害に遭ったこどものうち 88%が 有害サイトをブロックするフィルタリングは 使っていなかったということで、やはり、フ ィルタリングの有効性がわかると思います。

7 SNSなどを安全に活用するため インターネットで、不用意な情報発信をす ると、簡単に個人が特定されて、ネット上に さらしものになったり、将来に影響を及ぼし たりします。ネット上の誹謗中傷というのは、 対象者がこどもか大人かに関係なく、容赦な くたたかれてしまいます。一度誰かが書き込 んだら、それに追随して、影響を受ける人間 がたくさんいて、どんどん同じような書き込 みがされてしまいます。ちょっとしたノリ、 いたずら心でやったことが、とんでもないこ とになってしまいます。

SNSというのは、インターネット上に公 開されているということを認識しなければい けません。一旦、インターネットに載せたも のは、コピーされてしまう危険性が高く、拡 散したら、削除することは不可能です。悪ふ ざけの写真や犯罪予告、誹謗中傷等のリスク の高い投稿をしない。投稿前に、こんな写真、 動画を投稿したら一体どんなことになるか、 こんな書き込みをしたら何か問題が起きない か、1回立ち止まって考えなければいけない ということです。友達しか見ることができな い限定されたネット空間でも、その友達によ って世界中に拡散される可能性があります。

8 ネットいじめを防ぐために

今、いじめの様子を、写真、動画で撮影し てネット上で配布するケースが多いです。こ ういうネットいじめは、なかなかなくならな いですが、まずは大事なポイントは、こども たちに対して、ネットいじめは犯罪行為だと いうことをはっきり伝えるべきです。損害賠 償の対象にもなり、未成年者でも、重い責任 は問われるということ、その問われた重い責 任の全てを自分一人の力で果たすことはでき ないということ、こんないじめは、得する人 は誰もいない、むなしい行為であるとともに、 人間として最低だということをしっかり伝え るべきだと思います。

いじめの構造というのは、被害者、加害者 がいて、その周りに、観衆がいます。さらに は、傍観者がいます。ただ、この傍観者の中 に、仲裁者が必ずいるはずです。この、仲裁 者が多ければ多いほど、いじめがなくなると 言われています。いじめの輪に入らず、それ をみずから断ち切る、これも私は、1つの情 報遮断力だと思っています。

9 情報社会に必要な力

参照

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