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HHDB 生体水素水和水データベース kenkyujohodb hyoka HHDB

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Academic year: 2018

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-「蛋白質・DNA等水素・水和水データベース」事後評価結果

1.課題名

蛋白質・DNA等水素・水和水データベース

(公開名:生体水素水和水データベース 略称:HHDB)

(URL:ht t p: / / hhdb. t okai . j aer i . go. j p)

2.開発・運用責任者

日本原子力研究所 東海研究所

開発責任者:黒木良太(中性子利用研究センター 主任研究員)

運用責任者:同 上

3.課題概要

ポストゲノム時代を迎えた現在、その重要な分野のひとつに蛋白質の構造と機能解析がある。蛋白

質、DNA等の生体高分子における水素、水和構造は、その立体構造の一部としてその安定性や機能

発現において重要な役割を果たすことが知られている。

構造生物学分野で最も広く使われている生体高分子の立体構造データベースには PDB(Protein

Data Bank)があるが、主にX線回折、NMR で決定された骨格構造が中心であるため、水素、水和

構造に特化したデータベースが待望されていた。このような観点から作られた生体水素水和水データ

ベース(HHDB)は中性子回折法によって決定された水素や水和水の立体構造情報を集めた世界初

のデータベースである。

本データベースは、蛋白質の水素、水和構造を取り扱うために統計処理ツールと立体構造閲覧ツー

ルの2つを備えている。統計処理ツールを用いれば、蛋白質における水素原子が統計的にどのような

構造的な特徴を持っているのかを調べることが可能である。また、その集団から統計的にはずれた特

殊な水素原子を表示し、その詳細情報を検索することができる。さらに、立体構造閲覧ツールを用い

ることによって特殊な水素原子が存在する場所にどのような構造的特徴があるのかを知ることがで きるので、特殊な環境の発生原因を推察することができる。

これにより、蛋白質の新たな機能解明の助けになり、さらにはシミュレーション等の理論計算を用

いた創薬研究への展開も期待できる。

<データ項目とデータ量>

実験手法 分子数 水素原子数 水和水数 水素結合数

中性子回折 16 18,623 1,940 9,348

X線回折 4 4,068 1,119 2,075

合 計 20 22,691 3,059 11,423 (平成17年1月現在)

<開発期間> 平成13年10月∼平成16年9月

4.アクセス状況

(2)

2 -5.外部発表

*開発中

発表年度 件数 備考

平成14年度 1件 ミニワークショップ「蛋白質の中性子回折の意義を考える」

平成15年度 2件 第5回開放的融合研究国際シンポジウム他

平成16年度 1件 中性子ナノマシン研究会

*開発終了後

発表年度 件数 備考

平成16年度 3件

日本生物物理学会第42回年会シンポジウム「生物情報データベ

ースの高度化・標準化」他

6.事後評価結果

6−1 当初計画の達成度

本課題は、中性子回折によって得られる蛋白質分子の水素・水和水の構造データを分かりやすく表

示するデータベースを作成し、これまで解明されていなかった水素原子や水和水の役割を明らかにす

ることを目指したものである。この分野はわが国が世界的にみてもリードしている。

外部データを含む当初予定の蛋白質の中性子構造解析データが収録されており、収録分子数は少な

いが、本データベースの主たる目的である水素原子、水素結合、水和水などの位置や立体構造情報等につ

いては統計解析を行うのに十分な量が収録されており、当初計画は達成されたといってよい。また、

このデータベースを用いることにより、水素結合の空間配置に関する新しい知見が得られており、こ

のデータベースが当初予定した機能を満たしうるものと判断される。

6−2 データベースの評価

データベースに登録されたすべての蛋白質について、これまで得られなかった水素原子や水和水の

立体配置の全体像、部分像等をグラフィカルに表示できるほか、水素結合の統計処理機能とその処理

結果のグラフ表示機能を有している。更に、統計グラフと立体配置上に位置がリンクしているなどの

工夫があり、有用性の高いデータベースである。

プロテオミクスの時代になって、蛋白質の高次構造や多量体形成、蛋白質・蛋白質相互作用の解析

が重要になる中で、このデータベースの情報はそれらの研究に大いに貢献するであろう。

分子構造等のグラフィック表示には、利用者が自分のコンピュータに複数のプラグインソフトをイ

ンストールすることが必要であるが、このようなシステム構造はOSやブラウザの更新等に対して脆

弱であり、今後の運用上、十分配慮する必要がある。

6−3 DB化終了後の公開運用体制及び運用状況

公開後、データ追加や検索速度の向上が行われている。ごく限られた種類のデータを扱い、量的にも規

模がそれほど大きくないので、専門家(研究者)が専ら管理する現状の運用体制で問題はないと考えられ

る。むしろ、最先端データであり、データの取得・解析にも労力を要するので、今後のデータ供給の継続

性を十分考慮する必要がある。データの追加は当面、数分子(蛋白質)/年程度であるが、平成20年に完

成予定の大強度陽子加速器施設(J−PARC)には中性子実験施設が建設され、その後のデータ供

給は一段と増加する見込みである。

(3)

3 -研研究会で大学の研究者から発表されている。

海外での学会等での紹介はまだだが、既に海外からのアクセスが4割を占め、本データベースは国際的

にも大きな需要が期待されるので、英語版のさらなる充実と使い勝手の改良に努めるとともに、国内外へ

の広報活動を積極的に進めるべきである。

6−4 運用の今後の展開

収録データの著しい増加は難しい面があるが、収録する蛋白質分子数を更に増加することは一般的

な原理を導く上で重要であろう。また、各種解析ツールの充実を期待する。基礎的研究ではあるが、

創薬等、直ちに世界的な応用に結びつく可能性もあるだけに、知的財産としての扱いに慎重な対応が

必要であろう。

現在は蛋白質の研究を念頭においているが、化学一般においても分子構造と水素結合の関係は重要

であり、利用者層が拡大することが考えられるので、利用者の意見を取り入れて改良していくことが

望まれる。

専門性の高いデータベースであるが、国民の理解を得ることも重要であり、そのためには、現在用

意されている利用者向けチュートリアルとは別に一般向けの広報資料を整備することが望まれる。 平成17年10月には日本原子力研究所は核燃料サイクル開発機構と統合されて新たに独立行政 法人日本原子力研究開発機構として発足するが、新法人における継続的運用の基盤を構築されたい。

7.総合評価

当初計画を達成しており、既にこのデータベースを活用した研究を発表した大学もあり、学問的に

非常に有用なデータベースとして多数の研究者に活用されることが期待されることから「良好」と判

断する。

今後とも、データ数の増加、検索速度や統計解析処理能力の向上をはかるとともに、データベース

の活用によって得た新しい知見を積極的に発表し、世界初である本データベースが蛋白質の中性子構

造解析における世界のスタンダードとしての地位を確立することを期待する。

最先端の研究データを収録し、創薬研究への展開が考えられており、国際競争力確保のため知的財

参照

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