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教育委員会 平成18年3月30日 堺市監査委員公表 第15号 堺市

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154 Ⅶ 教育委員会

1 奨学資金貸付金

(1)制度の概要

教育の機会均等を図るため、就学の希望があるにも拘らず、経済的理由により修学 が困難な者に対し、奨学金を貸し付けて修学させるための無利子の貸付制度である。

昭和 27 年度より貸付制度として高校生及び大学生を対象に発足し、昭和 38 年度に

は貸付制度に併せて、奨学生の中で特に成績優秀な生徒を対象に交付制度を実施した。

しかし、昭和 56 年度に貸付制度を廃止し、高校生のみを対象とした全面交付制度に移

行している。

この貸付制度は、償還条件が卒業する年の 4 月から起算して貸付けを受けた期間の 2 倍の月数の最終月までとされており、平成 2 年度中にはすべての償還期限が到来し ているが、10 件については回収されていない状況であり、平成 16 年度においても、 債権管理業務が継続されている。

(2)根拠法令等

堺市奨学条例(昭和 27 年条例第 11 号)

堺市奨学条例施行規則(昭和 48 年教育委員会規則第 23 号)

(3)所管部署

教育委員会 学校教育部 学務課

(4)貸付金の全般的状況

【表Ⅶ−1】直近 3 年間の状況 (単位:千円)

新規貸付 期末残高

年度 期首残高

件数 金額

回収

件数 金額

平成14年度 632 − − 151 10 481 平成15年度 481 − − 32 10 449 平成16年度 449 − − 6 10 443

(2)

155

【表Ⅶ−2】直近 3 年間の回収状況 (単位:千円)

年度 調定額 収入済額 収入未済額 回収率

平成14年度 632 151 481 23.9%

平成15年度 481 32 449 6.7%

平成16年度 449 6 443 1.3%

(5)実施した監査の手続

① 債権管理業務については、奨学金返還台帳等関係書類の閲覧、担当者への質問等に

より債権管理業務が適切に行われていることを確認した。また、平成 16 年度の回収額

が、奨学金返還台帳に適切に記帳されていることを確認した。

延滞債権の管理については、奨学金返還台帳を閲覧し、滞納者の状況及び督促の状 況等を把握するとともに、今後の回収可能性について担当者に質問を行った。

(6)監査の結果及び意見

① 延滞債権について

ア.延滞債権の状況について

平成 16 年度末の延滞債権の状況別内訳は、以下のとおりである。

【表Ⅶ−3】延滞債権の状況別内訳 (単位:千円)

区分 件数 金額

生活困難 10 443

(注)1.内訳については、担当者への質問に対する回答に基づいている。

奨学金返還台帳の作成状況に問題はなく、延滞債権については、年に 4 回督促状 を発送するとともに、電話、戸別訪問による督促も行われている。

しかし、いずれの場合も効果が上がっているとはいえず、平成 16 年度の回収額は

6 千円にとどまっている。

また、延滞者の現状等を担当者が書面によって上長等に報告する仕組みになって いない。Ⅵ 2 災害援護資金貸付金(阪神淡路大震災)(6)①ア.の記載と同様、 書面による報告を行い、上長等による検閲承認を受けることが望ましい。

イ.延滞金の徴収について

堺市奨学条例第 14 条において、「正当と認められる事由がなく奨学金の返還を延

滞したときは年 7. 3%の延滞金を徴収する」と規定されている。

(3)

156

を徴収していない。しかし、現実に支払能力がなく、「正当と認められる事由」に該

当すると判断される場合には、適切に延滞金免除の申請を行って、免除を受けるべ きである。これに該当せずに滞納している者については、延滞金を徴収する必要が ある。現状のように延滞金の免除を決裁しないまま、実質的には延滞金を免除して いる状態は、堺市奨学条例に準拠していないものと考えられる。Ⅵ 2 災害援護

資金貸付金(阪神淡路大震災)(6)①イ.の記載と同様、延滞金についても適切に

徴収する必要がある。 ウ.履行期限の延長について

現在残高があるものは、すべて延滞債権であり、結果として履行期限が延長され

ているにも拘らず、教育委員会の承認がない。堺市奨学条例施行規則第 10 条第 2

項において、「やむを得ない事情のために償還期間を変更する必要があるときは、返

還計画変更申請書を提出し委員会の承認を受けなければならない。」と規定されてい

る。経済的に支払いが困難である等、「やむを得ない事情」に該当する場合には、教

育長の専決により教育委員会の承認を得る必要があったと考えられ、現状でもその 状況が継続している場合には、同様の手続をとる必要がある。

エ.回収強化について

連帯保証人への督促に関して、統一された基準はなく、担当者の裁量によるとこ ろが大きく、現状においては、借受人との連絡が取れていることより連帯保証人に 対する連絡、督促状の送付及び強制執行は行われていない。

Ⅵ 2 災害援護資金貸付金(阪神淡路大震災)(6)①エ.の記載と同様、回収

業務の強化を図ることが望まれる。 オ.不納欠損処理について

現在残高として残っているものは、履行期限到来後 10 年以上経過しているものの

みである。Ⅰ 1 母子・寡婦福祉資金貸付金(6)①オ.の記載と同様、適時に 不納欠損処理を行うことが望ましい。なお、過去における不納欠損処理の実績はな い。

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