レビュー解析班の活動報告
-レビュー解析を題材とした
「誤り分析マニュアル」の試作に向けた検討-
藤井 敦(東京工業大学) 乾 孝司(筑波大学) 中山 卓哉(筑波大学)
2015.03.21
2014年春 kickoff meeting
A: がんばって誤り分析やりましょう.
B: そうだね.ところでどうやる?
A: そうですねぇ…
レビュー班の活動目的
1. 誤り分析で共有できる事項を整理する
2. 手法の問題点を明らかにして精度向上
マニュアルを作成
したかったのだが…
Step.0 解析誤り事例の準備
Step.1 個々に誤り分析
Step.2 分析結果を持ち寄りマニュアル作成
Step.0 解析誤り事例の準備
Step.1 個々に誤り分析
Step.2 分析結果を持ち寄りマニュアル作成
解析誤り事例の準備
課題選択
レビュー解析と言ってもいろいろある
レビュー文3値分類
入力:文
出力:肯定(P), 否定(N), 中立(E)
解析誤り事例の準備
課題選択:レビュー文3値分類
同じ実験結果に対して並列に誤り分析
システム
基本的な手法
SVM(単語ユニグラム + 評価表現, 線形カーネル)
使用データ
楽天データ公開:楽天トラベルのレビュー
筑波大学文単位評価極性タグ付きコーパスの一部
h(p://www.mibel.cs.tsukuba.ac.jp/~inui/SA/corpus/
解析誤り事例の準備
分類正解率 81% 誤り事例 497文
Step.0 解析誤り事例の準備
Step.1 個々に誤り分析
Step.2 分析結果を持ち寄りマニュアル作成
誤り分析
分析者:2グループ
(東工大,筑波大) 作業:
同じ実験結果に対して独立に
基本的に自由に
決め事:
〆切
各グループ(G1,G2)の分析方法
G1
想定したカテゴリに人手分類
事前に分析観点を指定.特化型の分析
低負荷.多量.少知見?
G2
誤り原因を人手クラスタリング
事前の仮定なし.汎用型の分析
高負荷.少量.多知見?
G1
評価表現を分析観点として指定
497全件を分類
誤り分類 意味 事例数
潜在 評価表現
正解ラベルと同じ評価極 性をもつ潜在的評価表現 が存在する
単語 115 フレーズ 97 既知 評価表現
正解ラベルと同じ評価極性をもつ既
知評価表現が存在するが,誤ってい 35
実際 名 実施
※事例数 使用す 辞書 依存
混在 の例
評価 見 予約し 楽し し け 食事も 全く写真 違う ッ し し
正解:N 出力:E
G1
評価表現を分析観点として指定
497全件を分類
誤り分類 意味 事例数
潜在 評価表現
正解ラベルと同じ評価極 性をもつ潜在的評価表現 が存在する
単語 115 フレーズ 97 既知 評価表現
正解ラベルと同じ評価極性をもつ評
価表現を素性として考慮しているが, 35
既知評価表現 の例
窓 景色も楽し こ 出来 し
正解:P 出力:N
女性限定プ ン っ レン ン トや フェイ ッ 色々置い 下さっ い 嬉し っ
す
正解:P 出力:E
G1
評価表現を分析観点として指定
497全件を分類
誤り分類 意味 事例数
潜在 評価表現
正解ラベルと同じ評価極 性をもつ潜在評価表現が 文中に存在する
単語 115 フレーズ 97 既知 評価表現
正解ラベルと同じ評価極性をもつ評
価表現を素性として考慮しているが, 35
潜在評価表現 の例
大浴場 入 口 張 部分 見えそう イヤ し
正解:P 出力:N
G1
評価表現を分析観点として指定
497全件を分類
誤り分類 意味 事例数
潜在 評価表現
正解ラベルと同じ評価極 性をもつ潜在評価表現が 文中に存在する
単語 115 フレーズ 97 既知 評価表現
正解ラベルと同じ評価極性をもつ評
価表現を素性として考慮しているが, 35
G1
(参考) その他 234件
P N間の誤りは少量
正解が PN で出力が E
文末モダリティ
〜し 頂 し 丁寧 , 〜し 頂 く思い す 要望
意味 知識
壁 薄い 思っ し 回 声や音も特 聞こえ せ し
正解が E で出力がPN(過半数)
事実 vs 意見
更 ポイント 使え 人 万円 いう価格 し
積極的に E を推す特徴を見い出しづらい
評価表現 絡 こ い事例
G2
事前の仮定なし
60件
正解P 出力N
正解P 出力E
正解N 出力P
正解N 出力E
正解E 出力P
大分類 中分類 小分類 具体例
狙いが 外れた
正解の特徴語が 力不足
評価表現
表記ゆれ 有 難い 未知語 サ サ 誤記 気 入 定型句
特殊記号 ◎
修辞疑問 〜 あっ も良い い しょう ? 学習データ
特徴語なし 不正解の特徴語
が過剰 頻出語 も
狙って いない
参照表現 文間関係
領域知識 回目 宿泊
比較
仮定 露天風呂 あ 良 っ
G2
誤り分析
グループ間のまとめ
調整しなかったが共通する結果あり
使い分けが肝要
G1
深堀りの方向性を決めやすい
掘り下げ毎に作業が必要
G2
体系的な誤り分類ができる
さいごに
マニュアルはできていない
感想
グループワークは楽しい
誤り分析と同じぐらい準備が大変
誤り分析ツールがあれば効率UP