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これからの自立支援と介護予防実践で大切なこと~リハ専門職からの提言~ 平成28年度岡山市介護予防支援従事者研修(資料)|岡山市|事業者情報|事業を営んでいる方

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全文

(1)

これからの自立支援と

介護予防実践で大切なこと

∼リ ハ専門職からの提言∼

津山市役所 健康増進課

作業療法士 安本 勝博

なぜ今日は自立支援がテーマ

なのでしょ う?

(2)

介護保険の第1条(目的)では、介護サービスを提供 する目的を「(要介護者が)尊厳を保持し、その有す る能力に応じ自立した日常生活を営むことができる よう、必要な保健医療サービス及び福祉サービスに 係る給付を行う」と規定している。

介護保険の第2条、項では「保険給付は要介護状 態等の軽減又は悪化の防止に資するよう行われる とともに医療との連携に十分配慮して行われなけれ ばならない。

項では「可能な限りその居宅において、その有す る能力に応じ自立した日常生活を営むことができる ように配慮されなければならない。

(3)

老健 年5月号) 特集 介護報酬改定説明会を聞く抜粋)

○ 現在の介護保険で行われているサービスを振り

返っ たと き、 “ お世話型の保険” になっ てし まっ ている

面があるのではないか。

○ 高齢者の方がある機能が衰えてきたと きに、 「 かわ

いそう だから やっ てあげまし ょ う 」 ではなく 、 「 失われた

機能を どのよう にすれば回復できるのか、 それ以上

悪く なら ないで維持できるのか。 その機能が失われて

も 別の残存機能でどう いう こ と ができるよう になるか」

を考え支援するためにこ の保険を使う べきではない

か。 今回、 そのよう なメ ッ セージを込めた改定を行っ

た。

(宇都宮 啓 厚生労働省老健局老人保健課長)

(出所)作業療法全国研修会「作業療法士に期待する役割」 厚生労働省老健局振興課 宮永氏資料 2012. 9. 29より引用

(4)
(5)

要支援1

作業療法士 理学療法士 歯科衛生士 管理栄養士

など

ケアプランの実行・ 評価・ 見直し

地域ケア会議

ADL 向上

IADL 向上

→ QOL 向上

要支援・要介護者を元気に!

ケアプラン作成者・事業所 地域包括支援センタ

保健所

市(保険者)

(例)

専門職種の視点を 入れたプラン作成

多職種協働による協議

自立を阻害する要因の追求

医療との連携

ンフォーマルサービスの活用

→生活の質の向上を目指す!

地域課題発見、解決策の検討

関係職員のOJ Tの場

資料:大分県高齢者福祉課

利用者の状態 : 生活の不活発により下肢機能の低下が顕著(要支援2 利用者の課題 : 入浴ができない

期間 : 6

清潔の保持に努める

安全に入浴する)

デイサービスでは入浴できても 自宅では入浴ができない デイサービスで週2回風呂に入る

月後

自分で入浴するこができ

デイサービスで下肢筋力の強化と 入浴動作の訓練を行う

浴室の住宅改修や 入浴補助用具の購入

お世話型のケアマネジメント

具体的事例(地域ケア会議で検討したケアプラン)

ケアマネが立てた目標

ケアマネが立てた支援計画

このケアプランの問題点

お世話無しには 生活できない 月後評価困難

ケア会議で修正した目標

ケア会議で修正した支援計画

ケア会議で修正した支援計画

自立支援型のケアマネジメント

根本的な原因に対する アプローチと残存機能の 維持・向上・悪化の防止

月後評価可能 目標があいまい

永遠の目標になる 代表的な目標例

要介護度の改善

自立した生活へ

根本的な課題解決になっていない。

介護サービスが生活の不活発を助長 重度化の恐れ

(6)

①この個別ケア会議では、自立支援という介護保険の理念の実現 に向けて、よりよいケアプランを立てるこを目的とている

②どうすれば、利用者の生活の質が向上するのか、その人ら 生活や人生といえるのか考える

③こなればいいという理想論を語り合う場ではないので、具体的 で現実的に実現可能な提案をお願いしたい

④事例提出者は、状況説明ではなく自立を妨げている、要因(体・ 心・関係性)その解決策についての報告をお願いする

(7)

介護保険で健康になろう!

津山市役所 健康増進課

作業療法士 安本 勝博

どうして悪く なる人

が多いの?

(8)

どうし て元気にならないんだろう?

①歳を重ねたら、 悪く なるのは当たり 前だから

②これからは世話してもらおう、 という気持ちの

問題が大きい

③ヘルパーさんやデイサービスに色々してもらっ て

楽な生活に慣れるから

④よく なり たいけど、 よく なり たく ない!

サービス使うことと、

元気で健康に過ごすこと

は、 少し違うようです

(9)

私が元気になるために

介護保険を活用する!

→そして気持ちよく

卒業しよう!

これからの自立支援・ 介護予防

で何を目指すのか?

(10)

当事者が

( ) になる!

を支援する

健康とは

WH O ( 世界保健機関) 1 9 4 6 年

健康とは、 単に疾患がない、 虚弱でないと

いうことではなく 、 身体的、 精神的、 社会的

に完全に良好な状態

あなたは健康ですか?

(11)

健康とは

健康とは、 からだと、 こころ

と、 周り の人との関わり がよ

い状態のこと

①病気がない・痛みがない・睡眠が良い(医学的な心身機能)

②身体運動の習慣がある

③趣味を楽しみ、社会活動に参加して役割を果たしている

(よく外出する人)

④家庭や社会・ご近所・友人からの支えがある

⑤自らの人生に生きがいを感じている(自信・活力)

⑥積極的に生活を行っている

⑦経済力がある

石岩、谷村厚子、他:在宅高齢者の主観的健康感に関連する要因の文献的研究.日本保健科学学会誌,−8

どんな人が、 どのような生活をしている人

が、 主観的健康感が高いのでしょ うか?

(12)

介護予防から

自立支援を考える

自立っ て??

他の援助や支配を受けず、

自分の力で判断したり 、 身

を立てたり すること

(13)

支援者が目指すこれからの介護

保険制度での「 自立支援」 とは?

津山市が目指すこれからの介護保険

制度での「 自立支援」 とは

利用者が、自分らしく生きる力・生きがいを自ら選択できる ことを基本として、利用者にとって意味がある目標の達成に 向けて、「自分の役割やできることを維持・継続する」ととも に、「できそうなことをできる・している」にし、健康的な気持ち や笑顔が増えるための支援をいう。たとえ、生活の自立や意 思決定が困難な場合でも、利用者の意思をくみ取り尊重 することで、互助共助を含む多様な支援サービスを活用す ることにより、望む生活の「決定の自立」を支援していくことを いう。

(14)

制度での「 自立支援」 とは

そのためには、支援者は利用者と家族等の思いを聴き、制度 の理解を促し、達成可能な目標設定のための技術を高め、 サービス提供のみにとらわれず、利用者の有する能力や置か れている環境等の的確な予後予測やアセスメントにより、真 に必要な支援内容を利用者や多職種とともに理解共有する ことが重要である。

プラン立案時の大切な視点①

∼自立支援を目指して∼

対象者の望む生活を知っ ている

そしてその実現が最大の目標であることが

(15)

聞けているかチェ ッ ク !

第1位 畑で野菜をつくる

(草ぬきを含む) 第2位 おしゃべり・会話 第3位 手芸

第4位 テレビを見る 第5位 おいしいものを

つくる・食べる 第6位 はなづくり 第7位 グランドゴルフ 第8位 旅行

望む生活を知ることはなぜ大事?

生活目標は,支援者が決めるものでは決してありま せん.なぜならば悩みを忘れたり,幸せな気持ちになれ る活動は当事者にしかわからないからです.

その活動を生活目標として設定し,達成していくプ ロセスは当事者にとって充実した生活だといえます.

支援者は当時者が意思決定するために必要な情報 を提供し,望む目標がどうすればうまくできるようにな るかについての知識や技術を持っています.

それぞれがオープンに考えを出し合って,試してみる ことをはじめようというわけです.

(16)

望む生活を知ることはなぜ大事?

ただし,当事者の選択の尊重が当事者の言いなりとい うわけではありません.

当事者には物事を決定したり,結果の責任を引き受け る力があると認めた上で,リスクも責任も当事者と支援 者が一緒に負担しながら,結果の責任は最終的には当 事者が引き受けるのです.

達成が困難な目標の場合の修正もこれにあたります.

望む生活を知ることはなぜ大事?

また目標は,ADLやIADLに固執してはいけません. 洗顔できるようになることが望む生活ではない当事 者もいるからです.

大切なのは誰が(人)どこで(環境)何をする(活動)を 明らかにし,セルフケアや生産活動,レジャーなど幅広 い目標があることを我々が認め,支援者だけで対応困 難なときは,それに精通した専門職と手を結べばいい のです.

(17)

生活目標を聞く ときのポイント

セルフケア

ADL・IADLなどの身の回りのことをする

生産活動

仕事や勉強など自分の生活のために何かを作り出 したり、社会に貢献したりする

レジャー

趣味や娯楽など楽しみとして行うもの

支援者は、 「 セルフケア」 を目標に

したがる

当事者は「 生産活動」 や「 レジャ ー」

をイメージする

(18)

望む生活を知ることはなぜ大事?

全く できそうにない目標が出てきたとき

にも動じる必要はあり ません. その目標に

少しでも近づく ためには何をしておく 必要

があるのか, もし達成が困難なことが理解

されたときに, 修正する作業に関わること

の方が大切です

介護保険非認定者と

要支援認定者の

健康と作業( したいこと) の関係

(19)

健康とは

健康とは、 からだと、 こころと、

周り の人との関わり がよい状

態のこと

「 したいこと」 とは

①よく していることの中で一番大事なもの

②充実感や幸福感に包まれる

③人や場所、 時間と繋がっ ている

④生活習慣になっ ている

⑤自分らしいと感じられる

⑥健康になる

⑦社会や家族などに貢献・ 役割を果たす

(20)

介護保険の認定を受けていない人の方が

項目 P値

年齢が若かっ P<0.001

私は健康だと感じていた P<0.001 私は幸せだと感じていた P<0.001 したいことが思った通りにできていた P<0.001 したいことをすることに満足していた P<0.001 したいことをすることに生きがいを感じていた P<0.001 したいことを他の人と一緒に行っていた 0.002 したいことが誰かの役に立つと感じていた 0.005

結果

介護保険の認定を受けていない人を、 健康と感じて

いる人と、 感じていない人に分けると

健康だと感じている人の方が

項目 P 値

経済的にゆとりがあると感じていた P<0 .0 0 1

(21)

結果

介護保険の要支援認定を受けている人を、 健康と

感じている人と、 感じていない人に分けると

健康だと感じている人の方が

項目 P 値

経済的にゆとりがあると感じていた 0 .0 0 6 私は幸せだと感じていた P<0 .0 0 1 したいことが思った通りにできていた P<0 .0 0 1 したいことをすることに満足していた 0 .0 0 4

研究でわかっ たことは

私は健康だ と感じられる

したいことが うまくできる もっとうまく

できるように

したいことが

うまくできるお手伝い

からだを鍛え 何度も練習 やり方を変え

(22)

∼自立支援を目指して∼

AD L , I AD L の

「 できること」

「 できそうなこと」

「 できないこと」 の見分けがつく

日常生活活動(動作)

ADL:A c t iv it ies of Daily L iv ing

毎日の生活で、必要な基本的な身体動作

各人ともに共通しており、毎日くり返される

手段的日常生活活動(動作)

IADL(Ins t r ument al A c t iv it ies of Daily L iv ing )≒A PDL (生活関連活動)

ADL(日常生活活動)を応用した活動

(23)

活動( A D L ) を 知る

ADL ( 日常生活動作)

/ Ac tivities of Daily L iving

IADL ( 手段的日常生活動作)

/ Instrumental Ac tivities of Daily L iving

食事の準備

熱源の取扱い

財産管理

電話

薬の管理

洗濯、掃除

買物

外出(公共交通機関の利用含む)

起居、移乗

移動

食事

排泄

更衣

入浴

整容

ニケーショ

個人 個人

身辺ケア 生活関連動作

社会生活

AD IAD

整容 入浴 移動 排泄

食事 更衣

洗濯

買物 食事の 準備 財産

管理

電話

外出 旅行

仕事

休日

友人訪問

演奏会

食事会 飲み会 掃除

薬の 管理

ミュ ケーショ

(24)

②手を使っ 細かなこ

にぎる・ つまむ

WAM高齢者・障害者福祉基金事業より

運ぶ

年齢と と も に難し く なる動作は

③体を安定さ 腕を伸ばす

『年齢とともに困る家事とは?』

調理

掃除

(25)

個人 個人

身辺ケア 生活関連動作

社会生活

AD IAD

整容 入浴 移動 排泄

食事 更衣

洗濯

買物 食事の 準備 財産

管理

電話

外出 旅行

仕事

休日

友人訪問

演奏会

食事会 飲み会 掃除

薬の 管理

ミュ ケーショ

できること・ できそうなこと

できないことの見分けがつく ためには( 1 )

生活のどんなことが

難しいのかその人の

状態から想像できる

(26)

考えてみよう!

左手がまっ たく 使えない

場合、 AD L ・ IAD L でどん

なことが難しく なる?

左手が使えないと・ ・ ・

食事)

食器の固定

お茶漬けを食べる

ナイフとフォーク

更衣)

ボタン、紐、ベルト

ネクタイ

ブラジャ

排泄)

ペーパーを切る

整容)

右手の爪切り

歯磨き粉をつける

髪をく

アクセサリーをつける

調理)

皮むき

(27)

想像することで・ ・ ・

「 難しい!」

=「 最近まで何とかやっ ていたのに

出来にく く なっ た」

=「 まっ たく 出来なく なっ たわけじゃ ないけど・ ・ ・ 」

「 できそう」 を見つける第一歩!!

つまり ・ ・ ・

できる 続く よう見守り

できそう できる! さらに

しているに!

できない かわり に!

(28)

1 つのAD L は

細かく 分けられることを

知っ ている!

できないことの見分けがつく ためには( 2 )

ト イレを例に

ト イレ動作をなるべく

細かく 各動作ごとに分

解してみよう

(29)

私の場合は・ ・ ・

①寝返る⇒②起き上がる⇒③立ち上がる⇒④扉まで歩く

⑤引戸を開ける⇒⑥トイレの扉まで歩く

⑦トイレの電気をつける⇒⑧開き戸を開ける⇒⑨中に入る⇒

⑩振り返って扉を閉める⇒⑪便器に近づき向きを1 8 0 度かえる⇒

⑫ズボンをおろす⇒⑬パンツをおろす⇒⑭棚の本を手に取る⇒

⑮本を見ながら排泄⇒⑯本を置き後始末⇒⑰確認!⇒

⑱パンツをあげる⇒⑲ズボンをあげる⇒

⑳向き1 8 0 度変えて水を流す⇒

㉑向きを1 8 0 度変えてドアへ移動・

できそうを見つけるコ ツ

トイレに行く

扉の開閉 ズボン下着の脱衣 便器に座る

便器から立つ 後始末 着衣 手を洗う

アノブに手を伸ばす 扉を引く スリパを履く

便器に近づき向きを変える 両手でズボンを下ろしやす いように手をかける

イレッペーパーに手を伸ばす 紙を巻き取る

紙を切る おしりに手をまわす 水を流す

蛇口をひねって水を出す 両手をこする タオルでふく

電気を消す

などなど

大 目 標 中 目 標 小 目 標

(30)

分解できると・ ・ ・

すべてができない

わけじゃ ないこと

に気付く

「 できそう」 を「 できる」

「 している」 にしていく ための

具体的方法を多く 知っ ている

プラン立案時の大切な視点③

∼自立支援を目指して∼

(31)

できそうをできるにする方法

①回復モデル( その人の心身機能を変える)

②習得モデル( 練習して上手く なる)

③代償モデル( 環境を変える)

・ 道具を使う

・ やり 方を変える

・ 環境を調整する

回復?習得?代償?

回復モデル

訪リハ・デイ)

習得モデル

ヘルパー中心に)

代償モデル

行政OT・ヘルパー 訪リハ・福祉用具業者 ケアマネ)

洗濯 調理 買い物 配膳 旅行 就労

(32)

その③:道具や環境の調整・整備は必要ないか その②:練習してうまくできるようにならないか その①:身体機能のトレーニングで良くならないか

できそう をできるにするポイ ント

れらを総合的に判断していくつも の改善方法を検討します

体力 動作 環境

人はその気になっ て考えて

やっ てみれば、 もっ と健康な

自分になれる

( T hat man, t hr oug h t he us e of his hands as

ener g iz ed by mind and will, c an inf luenc e

参照

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