D i ver s i t y of cul t ur e and t he l nf or m at i on com m uni cat i on Behavi or
Ayako Has hi z um e*1 M as aaki Kur os u*2 and Tos hi m as aYam anaka*1
文化の多様性と情報通信行動
橋爪絢子" 黒須正明、2 山中敏正勺
Abs t r act - For t he pur pos e of cl ar i f yi ng t he r el at i ons hi p beNeen t he cul t ur e and t he l cT behavi or , aut hor s Conduct ed r es ear ches i n t er ms of { he nat i onal cul t ur e, t he r egi onal cul t ur e, t he gener at i on cul t ur e, and t he gender Cul t ur e i n t he ur ban ar ea and t he r ur al ar ea of J apan, USA and chi na. Becaus e aⅡ r es ear ches have not yet Compl et ed, t hi s i s a mi d、t er m r epor t . 、入l hat we s ur veyed i ncl udes t he ques t i ons about t he val ue s ys t em, t he l i f e Sat i s f act i on s uNey, and t he behavi or pat t em f or 12 di 仟er ent s i t uat i ons ( 6 f or t he communi cat i on behavi or and 6 f or t he i nf or mat i on s eeki ng bel 〕avi or ) . The pr el i mi nar y anal ys i s r epor t ed her e br ought us s ome s i gni 5Cant i ns i ght s on ho、v t he cul t ur e i s af f ect i ng t he l cT behavi or
Key、wor ds : 1CT behavi or , val ue s ys t em, s i t uat i on dependency, nat i onal cU1ω r e, r egi onal cul t ur e, gener at i on
Cul nl r e
1. はじめに
人間の行動は、その人間が保属し、白己に内化してい る文化によって影響を受けている。情報通信' 行動もその 例外ではなく、情報を伝えたり、情報を調べたりする行 動に、文化が影響しているとぢぇられる。木研究では、 文化が情報行動にどのように影響しているかを明らかに することを日的とする。
なお、文化については研究者の数だけ定義があるとも いわれているが、ここでは便宜的に「CU、 1ω r e and Ci vi l i z at i on, t akal i n i t s wi de et hnogr aphi c s ens e, i s t hat Compl ex whol e whi ch i ncl udes hl owl edge, bel i ef , ar t , mor al s , I aw, cus t om, and any ot her capabi Ht i es and habi t s acqul r ed by
m an as a m em ber o「s oci et y」という Tyl er の止義を1爰用し
ておく[ U。しかしながら、この定義において Soci eW という言柴を
どのように解釈するかによって、文化には多様なWり口
がうまれてくる。一般に文化に関連して言われる Soci ew
は国( nat i on) もしくは民族集団( et hni c gr oup) のことを意味
するとぢえられている。インタフェースに関する文化達研究の大半は、このどちらかを Soci eW として、そこにお
ける文化とインタフェースのあり方を論じている[ 2、Ⅱ] 。
もちろん、書条を見ればわかるように、これらの書籍はi nt er " nat i onal " i z at i on と力、 gl obal i z at i on、 10cal i z at i on とし、う
用語を使っていることからもわかるように、製品を他国 に輸出、もしくは現地化する場Aを取り上げているもの が多く、彪、然的に国家文化を取り上げている。ここで注意が彪、要なのは、国家文化と民族集団文化で
112
も、同一の概念ではなく、たとえぱ中国人は、中国木十、 台湾、シンガポールなどに多く居代しているが、他にも
Π 木、アメリカなど世界中に分散している。彼らは、居 化国の国家文化に適応しつつも、中国人としての民族集 団文化を継承している。そのため、国家文化と民族集団
文化を区別する必、要がある。そのほかにも、s oci eW を何
らかの共通属性にもとづく社会条団と号えれぱ、世代文 化、性文化、地域文化、家族文化など、多様な文化が幅 峡的に存在していることがわかる。木研究では、これらの中から、国家文化、地域文化、
年齢集団文化( これも時代的共通性を持つCohonと、単に
年齢によって区別される gener at i on とに区月1」することが
でき、木研究では後者の世代文化に焦点化している) 、性 文化の 4 つを取り上げ、それらの特性が情報通信' 行動に どのように影響しているかを明らかにすることとする。2. 調査
、1: 筑波大学大学院人問総介科学研究利
*2: 放送大学 I CT教台センター
*1: Gr aduat c s cho010f compr chcns i vc Human s ci cnccs , Uni vcr s i t y of Ts ukuba
*2: 1CT Educat i on ccnt cr , Thc opcn uni vcr s i t y of J apan
目的
2. 1
国家文化、地域文化、世代文化、性文化が、情報通信 行動にどのような影響を及ぽし、それぞれにおいてどの ような差異があるのかを明らかにする。
調査の枠組み
2. 2
調査全体は木報告の発表時点では完了していない。計 画では、国家文化として、Π 本、アメリカ、中国を、特 に地域文化としては都市部と地方都市を、また世代文化
としては高齢者( 70代と 60代) と若年層( 20代) 、性文化と
しては男女をとりあげる。これらを一覧にしたものが表 1であるが、現状では、まだその一部が完了した状態で、 木報告はこの研究の中間報告という位置づけになる。なお、Π 木の都市音畷東京) における調査は、少なくと
も高齢者に関しては、木発表を行う時点ではデータとし て含められる予定である。70代 舶代 20代
市。 日本
尿
表1
調査令休の枠組み( 今後の予定を含む)
20四年8月
女
地方 沖' ハ
2009年10月
2. 3 方法
調査は、現地調査のやり方で行い、手法としては
Cont ext ua11nqui W と質問紙を併用した。具体的には、イ
ンフォーマントが他の場所を希望しない限り、その居宅
を劼問し、応接間などで調査を行い、その合間、もしく
は終了時点で可能な限り居宅内を見学させてぃただき、
調査内容に関係のある人上物( たとえぱパソコン) の設置
状況などを把握した。
インフォーマントの人数構成を表2 に示す。インフォ
ーマン N 才高齢者を60才以上とし、60代と70代で区別
した。今回は、特に W H0 の高齢者の定義( 65 才以上) や
後期高齢者という概念は使用していない。
2008年11月 Ml nnea 0115
" 市音 アメリカ
2009年3月 2009年1月
地方 Mont er e
2009年10月 都市部 Shan hal
中国
2009年11月 地方
?
2009年12月
( 3) 場西ごとの情報通信機器の選択に関する調査( 約50分)
表 3 のような情報通信メディア( 対人メディアも含む)
の一覧表をっくり、それらにっいて、一般的利用頻度
( 表 4) と利用場面( 表 5) ごとのメディア選択、その選択
に関わる基準( 表6) とにっいて調査を実施した。これも
原則として構造化インタビューで実施し、随所で白由
質疑を行った。( 4) その他( 10- 20分)
インフォーマントとの雑談を随所にまじえた。
70代 60代 20代
日本
表2 インフォーマントー覧( 今後の予定を含む)
女
高齢者に対する調査は全休として4時間( 2時間のセッ
シヨンを2回実施) 、若年者に対しては2時間とした。調
査で用いた質問内容とその実施順序は以下のとおりであ
る。なお、この調査は基木的には構造化インタビューの
手法で行ったが、随所でヲ畍蒜造化インタビュー的な寄り
道を行った。
( 1) 劼問とラポール形成( 10- 20分)
( 2) 質問紙調査( 約40分)
高齢者に対しては、最初のセッションで質問紙内容を
読み上げ、質問の意味を理解できたかを確認しながら、
構造化インタビューの形式で調査を行った。若年者に
対しては、質問紙項日をあらかじめ用紙に印刷して送
付しておき、セッションの段階でそれを受け取り、記
入の遺漏がないかどうか等を確認した。
( a) 価値観調査・木調査では、 s pr anger の提唱した価値
態度[ 12] を指標とし、質問紙の形では酒井らの作成
した価値志向性尺度Π 3] を利用した。さらに、
Spr anger の価値類型の説明シートを提示して、自
分がどの類型に該当するかを、それぞれの類型ご
とにヒアリングした。
( b) 生活満足度・既存研究Ⅱ4- 22] を検討し、その一部か
ら項日をとりだしてまとめ、 38項目の調査用紙を
作成した。4
アメリカ
NO
地方
紙メディア を用いて調 ぺる
中国
量籍
10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24 25 26 27
辞書・百科事典
定期刊行物
メディア
法律などの専門害 地図・時刻表
取扱説明書・製品ガイド
郵便
新聞 雑誌
放送
フリーペーパー 手紙・はがき 電報
電子メディ アを用いて 調べたの質 問レたのす る
パソコン
テレビ ラジオ ウエブサイト
携帯型情報洗 末( PDA)
メール チャット
アフりケーションソフト仕也図、辞書など) その他の機能
携帯電誥
ウ丁プサイト その他の機能
表4 一般的利用頻度
ウエブサイト
固定電話
メール
ファックス
ショートメッセージ 逼話機能
その他
対面で誰か こたずねる
その他の機能
寡族 友人 仕事関係者
35
電子辞書
近所の人
36
その他の機器
伝冨をたのむ
教員・店員などの専門宏
37
そのほかの手段
ユーザサポー窓口
特に何もレない その他の人
表3 利用メディアー覧
ほぼ毎日
2 週に35回 3
113
週に1回程度
4
百
月に23回
5 年数回 6 利用していない
23456789
方
立口
市
口
市1
方地 2222
立口
市 4
2 4
2224 部四即団陀鉛鉾
AI A2
外出先で、目当ての場所の近くまで来ているのに見つからないとき
A3
明日の天気を知のたいとき
A4
機器を使っていて、操作が分からなくなったとき
, ロ
A5
映画の上映時間を知りたいとき
A6
外出先で書類を記入していて、漢字陣語のスペル) が思い出せないとき
納税のやの方が分からないとき
BI B2
家族に帰宅時間がちょっと遅くなることを知らせたいとき
B3
行事の日程や会場などを決める連絡をしたいとき
B4
特に用事はないけれど、話がしたい・声が聞きたいとき
B5
ミーティングの時間を変更する連絡をしたいとき
B6
待ち合わせの時間に遅れ子うなとき 贈り物のお礼がしたいとき
表5 情報探索場面とコミュニケーション場西
れる。すなわち、沖縄の高齢者は、利用する乎段が様々
で、人によって辞書を利用する、メールで問い介わせる、
家族に聞く、近所の人に聞く、その他の人に聞くなどが 混在しているが、艸縄の若年層では全員が一致して、携 帯竃話の通話機能、すなわち携帯の変換機能を利用する と回答している。これは情報通信機器のなかでも特に携 帯竃話が広く利用されており、特に若年層がそれを活用 している傾向を示す結果といえる。これに対し、
M i nneapol i S では、辞書とアプリケーションソフトの禾1」用
が日立っている。アメリカの携帯竃話にも単語辞書は入
つているが、それを利用するという回答はなかった。 こ
れに関しては、読みが確定していてそれを変換するだけ というR木語における仮条漢字変換の作業と、スペルの 出だしすら分からない場Aもある英語における作業とい う、異なる言語による木質的な違いが背景にあることが 示唆される。
末尾の表8 は、 B2: 行事のΠ 程や会場などを決める連 絡がしたいときの利用機器と重視すること、に対する回 答の分布パターンである。
この結果を見ると、 H米の違いと、日木における世代
の違いが顕著に表れている。アメリカではメーノレ( パソコ
ン) によって連絡をとるケースが圧価伯りに多い。これはア
メリカにおけるパソコン利用度の高さが反映していると も考えられるが、特に沖縄県石垣市でのパソコンの普及 率の低さも関係していると推測できる。これに対し、艸 縄では、携帯の通話機能がよく利用されている。ただし、 高齢者ではそれに併せて圖定竃話が利用されているのに 対し、若年層では携帯メールが利用されているのが特微 的である。この点からも、若年層の携帯竃韶' りテラシー の高さが確認できる。C
宴甥占 迅連さ
慢作のわかりやすだ 倫糊の止淀ざ
瞥蹴
十
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伯朝女M) か叩や甘占
諭軌を手l r l Anξ4) r 手問がかかるないこと 詠郭を手r 1ハn濁のr 時聞がかか日尋いこと
日
侍佃会千1」いれるの忙高いお全がかからない、_ と
〒の仙
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情朝を李に入れるためのチ順や諜作がわ力、の地すいこと 手r 人れだ情朝か' 儀であ' こと
b
待日nだ愉郭か杏兇l f 製堺でき点こと
114 臼安さ
-h
費碍
拷作のわか叩や苛さ 愚沖六
結論
全休計画に比してまだ一部のデータしか取得できてい ないが、そのなかの部分的比較によっても、情報通信' メ ディアの利用について、国家文化、地域文化、世代文化 の影弊が見受けられることが明らかとなった。
今回の一連のデータは、個別訪問によって得られたも のであり、紗論十的検定にかけるにはサンプル数が少ない ため、傾向分析を行うに留まるが、それでも文化ど情報 通信行動に関する多くの洞察が得られた。
謝辞
艸縄での調査にご恊力いただいた不垣市シルバー人材 センター、東京での調査にご恊力いただいた文京区シル バー人材センター、アメリカでの調査にご恊力いただい
たDr ayandAs s oci at es 、そして木研究に資金的援助をして
くださった財団法人松下国際財団平成 20年度研究助成( 橋爪) 、総介研究大学院大学柴山高等研究センター助成
金( 黒須) にここで謝意を表します。凹
」1
俺郭を伝えるの1; チ闇がかから心い' _ と
J ▲
畍実声
傾怜弁恢才・郡のに毅閻がかからなしV_ と
; 1. 儀
儒朝を伍えるのに高い晶余ががから忌いこと 仙朝を伍χるための手顯や押作が力かりや苛いこと
宅の抽
表6 情報通信' メディアの選択に関わる基準
2. 4 結果
こでは、沖縄県( 不垣市) の高齢者と若年層の男女、
こ
M i nneapol i Sで行った高齢者と若年層の男女に関する情報
探索における情報通信メディアの選択と、コミュニケー ションにおける情報通信メディアの選択とに関する結果 をそれぞれ一例ずつ提示する。末尾の表7は、 A5: 外出先で書類を記入していて、漢
字( 単語のスペノレ) が思い出せないときの利用機器と重視
すること、に対する回答の分布パターンである。表では、力側の8列の塊が石垣の高断者( 六半分が男性、右半分が
女性) 、真ん中の8列の塊が石垣の若年層( 左半分が男性、
右半分が女性) 、右端の 6 列の塊が M i nneapol i S のデータ
であり、そのうち六側の4列が高齢者、右側の2列が若, 、
年層を表している。この場合、男女は高齢者で2条ずつ、
若年層で1名ずつ、六から右に配列されている。これを見ると、沖縄の高齢者と若年者、 M i nneapol i S の
インフォーマントの二群に特微的なパターンが見受けら悔郁が靴事「L扣手f 」紙わる' _ t 悔娼ιサ伝才る際 1、_ 失キ1. 0〕ι1、1、 k_ t "
︹d 、
3bd号
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f 13] [ 8]
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[ 10]
[ 1 U
[ 12]
115
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^゛及言菟日月^・声リ 乱. カ、イド
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表7 A5( 外出先で漢字( 単語のスペノレ) が思い出せないときの利用機器、その場面で重視すること)
116
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その他