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42 最近の更新履歴 北海道都市地域学会

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北 海 道 都 市 42

北海道都市地域学会 2005 年報

パタ−ナリズムの今日的意義

小林 好宏(本会名誉会員・武蔵女子短期大学)1 ヘドニック・アプローチと観光商品の評価

邦恵(下関市立大学) 4

43回研究発表会 7

第30回北海道都市問題会議(2005 札幌市) 8

地域コミュニティの再生を目指す「地域居住政策」への転換 眞嶋 二郎( 本 会 理 事 ) 11 「見守りボランティア」を通してみる町内会意識の変化 幸坂 浩(北海道新聞社) 13

観光商品に関する一考察∼下関に赴任した所感から∼ 森 邦恵(下関市立大学) 14

事務局記録 (1)会員動静 17

(2)2005年次運営体制 17

(3)2005年次事業報告 17

(4)2005年次役員 19

(5)2004年次決算報告 20

(6)2005年次決算報告 22 (7)2006年次予算 23 北海道都市地域学会2006∼2007年次役員 24

北海道都市地域学会20062007年次委員会構成 25

「北海道都市」編集規程 26

北海道都市地域学会論文委員会規程 26

北海道都市地域学会ホームページ作成規程 28 北海道都市地域学会会則 28 編集後記

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パ タ − ナ リ ズ ム の 今 日 的 意 義

小 林 好 宏

(名誉会員、武 蔵 女 子 短 期 大 学 学 長 )

はじめに

私は昨年3月に『パタ−ナリズムと経済学』 という本を出版した。これは10年くらい前 から私の問題意識にあり、ずっとあたためて いたテ−マでもあった。本が出てからかなり 多くの方、経済学以外の方にも贈呈したとこ ろ、畑違いの分野の方にも関心をもって頂い た。それがきっかけで、昨年10月に、北海 道都市地域学会と北海道市長会との共催で開 催された、北海道都市問題会議の共通テ−マ に取り上げて頂き、更に私に基調講演の機会 をあたえて頂いた。本稿は、私の本で言いた かったことのエッセンスを、特に最近の我が 国における風潮との関連で簡潔に述べること を目的にしている。

この本で言いたかったこと、あるいは執筆 動機はいくつかあるのだが、特に都市問題会 議で述べたかったことは、その中の二つであ る。一つは、ここ15年くらいの間に急激な 広がりを見せてきた市場主義の流れ、それを 推進している現政府の基本政策、とりわけ、 市場主義あるいはアングロサクソン流の企業 統治論、株主主権論や労働経済における成果 主義が、あたかも時代の新しい流れであるか のような言説を振りまく論者に強い批判をも ち、それを形に表そうと思っていたこと、も う一つは、地方、とりわけ私達の住んでいる 北海道をめぐる環境条件が厳しくなってきた、 という背景のもとで、特に地域経済を論ずる 経済学者の論調に日頃から批判的であったこ

とから、 これにつ いても批 判を加え ようと思 ったこと この二つ である。 そしてこ

の二つの問題は、いずれも私からみて今日、 主流をなしている経済学の基本的性格、強い て言うなら欠陥と結びついていると思うので ある。本稿では、その問題点を特に浮き彫り にして示そう。

1.昨今の風潮と、その対極としてのパタ− ナリズム

パタ−ナリズムとは何か、と言う議論から はじめよう。日本語では、父権主義などと訳 しているが、温情的な干渉(主義)とでもい うのが、言葉の意味合いから妥当ではないか と思う。通俗的な表現を用いれば、「お節介」 でもあるが、特にそれを問題にするのは、政 府が国民に対して、行政が住民に対して、学 校が生徒に対して、パタ−ナリズム的に対処 するということが、我が国の特徴と思われ、 最近の論調はまさにそれを批判するというか たちで表れているからである。経済活動や、

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経済運営の面について言えば、日本はこれま で保護主義的であるとつねづね指摘されてき た。その典型例は金融機関に対する護送船団 方式であろう。たしかに、これらについては、 批判されるにふさわしい多くの問題点があっ ただろう。事実、それに対する批判は国内で もこれまで多く聞かれた。

しかし、バブル崩壊後、喧しく言われ出し た議論、すなわち、自己責任、自立、自主性、 競争原理、能力主義、成果主義、等々といっ た言葉で表されるような議論の流行に対して は、いささか辟易していることも確かである。 特に教育の分野において、やたら自己責任、 自主性尊重を叫ぶのは正しいのか、ましてや、 自己責任と称して高校生のうちから、株式投 資について学ばせる等と言うことが、有意義 なのか、といったことに私はかなり強い疑問 を持っている。

一般的に言えば、確かに近代市民社会の基 本原理は個人の自由と、その裏腹にある個人 責任原則であるのに対し、我が日本では、自 己責任の観念が乏しいと言われてきたし、そ れがあてはまるところが多々あるのは確かで ある。しかし、若者や学生などの様々な選択 行動について、自己責任原則を盾に、結果の 如何にかかわらず本人の自主的選択にゆだね るのが果たして正しいのか。

パタ−ナリズムは、ある選択に際して、例 えばA,B二つの選択対象があり、本人(例 えば、学生)は、Aを選択したいと思ってい るのに対し、親や教師など、しかるべき立場 のものが、Aをとるよりは、Bをとった方が、 君のためだよ、といって干渉することである。 これは市民社会の基本原則に反しているし、 哲学の分野では、自由社会における道徳規則 違反と言われるものであるが、どんな場合に それは許容されるか、ということが、論議さ

れているようである。私は経済学の立場から、 この問題を応用して考えたのである。つまり Aを選択するほうが、本人にとってより高い 効用がえられる。しかし親や教師はBをとっ たほうが、後になってみると本人のためにな る。しかも本人の意思を尊重した場合、後か ら、どうしてBを薦めてくれなかったのか、 などと恨まれたりさえする。そうした場合、 パタ−ナリズム的な干渉が正当化される論拠 を経済学の論理で明らかにしようというのが、 私の問題意識にあったのである。

2.経済学とパタ−ナリズム

今日、主流を形成している経済学は、通常、 新古典派と呼ばれているが、新古典派経済学 のパラダイムは何かと言えば、物事をすべて 市場取引の関係としてとらえる考え方、と言 うことができる。それは新古典派に限らず、 経済学はすべてそうではないか、という批判 もあるかもしれないが、新古典派においては、 市場中心の見方が決定的な意味をもつ。別な 言い方をすれば、市場の資源配分機能に寄せ る信頼感が格段に強いといえる。だから例え ば政治過程の分析においては、選挙を、政党 の政策と選挙民の票との交換として捉えて分 析するし、企業組織内部の分析においても、 上司と部下の間に仕事と報酬の交換が行われ ているものとして分析する。こういう方法は いずれも新古典派的である。

この新古典派で代表される経済学の特徴の 一つに、方法論的個人主義と呼ばれるものが ある。例えば、個人は意思決定に際して他人 の影響を全く受けない、という前提とか、自 分が属する組織(会社なり地域なり国なり) がどうであっても個人の効用には影響しない、 と言った前提にたっている。経済学における

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個人は、孤島におけるロビンソン・クル−ソ ウと同じ、孤立した個人であり、孤立した個 人間の競争こそ最も完全な競争に近いと考え られている。

市場機構に信頼をおく経済学であるから、 そのためには市場機構が有効に働く条件が整 っていなければならない。その条件とは完全 競争である。完全競争のための前提条件は、 いくつかあるが、そこで大事なことは、取引 参加者が対等な条件のもとで競争していると いうことであり、そのためには不特定多数者 間の競争であることが必要である。そこで経 済学では、匿名性が前提になっている。これ らはすべて経済学の抽象的な理論のための想 定であるが、それが応用的な分野にまで拡張 される嫌いがある。

個人主義、個人主権を理念とする近代市民 社会のもとで生まれた経済学であるから、そ のような性格を持つのはきわめてよくわかる。 しかしそれを多くの経済問題にそのままあて はめるなら、問題の本質を見逃してしまう。 その一つの例として、地域経済、特に過疎地 をかかえた地域の問題に対する経済学の例を 取り上げてみよう。

3.役に立たない地域経済論

地域経済に関心を持つ人の問題意識は、自 分の住む地域をどうしたらよく出来るかとい うことであるが、極端に言えば、経済学の発 想からは、答えが出てこないばかりか、そも そもその発想がない。地域経済学の教科書で は、地域経済学の基本問題は、地域間を資本 や人材などの資源が自由に移動するように、 移動の妨げがあるならそれを取り除くように、 政策の道筋を示す事である、と教えている。 しかしそれでは、過疎地はますます過疎にな

るだろう。つまり人口流出を止めるのではな く、流出を妨げる要因を排除しようというわ けだから、過疎対策の議論など出て来ようが ないのである。何故そのようなことになるの か。それは、経済学における主体は、あくま でも個人であって、国とか地域ではない、と いうところにある。個人の効用最大化や企業 の利潤最大化が目的であるから、個人にとっ ては、それを実現する最適な居住地を選択す るのが合理的なのであり、より高い効用が得 られる地域に移動することが自由でなければ ならない。同様に労働者はより高い賃金の得 られる他の企業に自由に移動できることが望 ましいのであり、労働の移動が自由な場合、 労働市場は完全である、というのである。

市場機構を重視する経済学においては、市 場機構の作用にとって重要な前提となる資源 の自由な移動は基本であり、もし資源の移動 を妨げる要因があれば取り除かれねばならな い、と考える。その発想を地域経済にあては めるなら、先に示した教科書の話のようにな る。

ここまで主流の経済学の特徴を説明してき たが、おそらく読者諸兄姉は、現政府の考え 方が、あまりに初歩的な経済学の教科書通り であることに驚かれたのではないかと推察す る。従業員は少しでも条件のいい他の雇用機 会があったなら移動するのが当然である、と いうのがむしろ主流の議論である。そこには 組織と個人の有機的つながりという発想はな い。自分の属する組織とは無関係に個人は行 動するという前提にたつなら、企業は誰のも のか、と問うたとき、株主という答えが出て くるのも当然なのである。ここには日本的経 営を特徴づけた従業員主権の発想などは無い のである。

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ヘドニック・アプローチと観光商品の評価

森 邦恵

(下 関 市 立 大 学 経 済 学 部 助 教 授 )

1.ヘドニック・アプローチとは

近年,特に都市経済学や環境経済学での応 用として,観光資源である自然環境やレクリ ェーション施設がもたらす経済効果について の実証分析が行われている。一方,以前から マーケティングの分野では,観光産業が提供 する商品の特性(サービス)の顧客満足度に ついて,アンケート調査を中心に分析されて きた。

その中で,経済理論に基づき財・サービス の品質変化を捕捉するヘドニック・アプロー チを利用し,観光商品の品質の貨幣価値を測 定した研究が見られるようになっている。

ヘドニック・アプローチとは,経済で取り 引きされている各種の財・サービスの価格が, その財・サービスの品質を表わす様々な「特 性 」に依存していると考え,財の価格をその 財の特性量に回帰して特性の implicit price を推定し,特性の量(水準)とimplicit price 推定値の積和をその財の品質を示す指標とし て使う方法である。分析に利用される理由と しては,経済社会が豊かになり,同一財の中 でも特性(品質)によって差別化された製品が 消費活動の中で重要な位置を占めるようにな ったことが考えられる。ヘドニック・アプロ ーチは,適用範囲が特性に関する情報を集め ることのできる一部の製品・サービスに限定 されるというような問題点が指摘されている

が,品質と いう主観的 な評価に関 し て , 機 能・性能を 表わす客観

的な指標に判断基準を求められる点について は優れているといえる。

このヘドニック・アプローチを観光商品に 利用する場合には,例えばホテル・旅館など が提供する宿泊商品の価格が,サービス要素

(ルームサービスや駐車場,バー・レストラ ンなどの有無など)や固定的要素(立地条件, 部屋数,階数,ホテルブランドなど)から成 り立っていると仮定することにより分析可能 となる。

2.既存研究の紹介

ヘドニック・アプローチを利用し観光商品 を 評 価 し て い る 既 存 研 究 の う ち , ま ず Hartman(1989)では,ヘドニック価格モデル を用いて高級ホテル産業に関する分析を行っ ており,特にビジネス目的の旅行者がホテル の ア メ ニ テ ィ に 関 し て 支 払 意 思 額 (WTP: Willingness to pay)を示すのはチェックイ ン・アウトのスピード,無料駐車場の設置,

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予約システムの確実性などの利便性であるこ とを示した。言い換えると,観光客をはじめ とする余暇を楽しむスタイルの消費者には, 宿泊商品および朝食それ自体のアメニティが 重要視されていると想定される。

そこで,Monty and Skidmore(2003)は, ヘドニック価格モデルを用いて宿泊商品と朝 食のアメニティに関するWTPを測定し,ア メニティとして浴槽の有無,室内空間の広さ などが消費者から有意に評価され,宿泊施設 からの景観やルームサービス等は評価されて いないことを示した。また,立地に関する特 性や,週末,繁忙期等の時期的要素も価格決 定には重要であることも示している。

その他にもヘドニック・アプローチを利用 した分析には,リゾート地へのパックツアー 価格を分析したAguiló et al.(2003)や,休暇 期 間 に お け る ホ テ ル 価 格 の 分 析 を 行 っ た Espinet et al.(2003)などが見られる。

日本国内を対象とした研究には,南部他 (1993), 神頭(2002)等がある。南部他(1993) は特定のホテルの時系列的な価格変化から, ホテルの品質変化を測定している。南部他 (1993)では,ホテルの価格として,各ホテル 会社の営業収益( 売上高)を収容実績客数で 割った値を採用している。収容実績は,客室 部門,食堂・宴会場部門,その他部門の各収 容実績の総和であるので,ホテル利用客1人 当りのホテル内での総支払い額をホテル料金 と見なしていることになる。ただし,彼らは, ホテルの質を決定するものは設備や規模だけ でなく,ホテル従業員のマナーをはじめとす る「格式」といったような無形の名声などに も依存することも指摘している。しかし,後 者の要因は数量化することが困難であるだけ でなく,主観的な判断にも左右されやすい。

神頭(2002)は,消費者に提供される情報

上のホテル価格と商品特性を利用し,日本国 内における主要各都市のホテルの利用者のタ イプを比較している。消費者が提示価格から, ホテルの各特性について何らかの経済的評価 を行っていることを前提にしているが,南部 他(1993)で指摘されている「格式」に対する 配慮は特に見られなかった。

3.分析に際しての検討事項

以上,ヘドニック・アプローチを利用した 観光商品の評価に関する既存研究について概 観を述べてきた。同一消費者であっても,訪 問する観光地の地域によって希望する観光商 品の内容が異なることはよく知られている。 ヘドニック・アプローチはこの地域特有の要 素を検出する能力に長けている面もあるが, 採用されたデータが分析結果に与える影響も 大きい。最後に,いくつか留意点を述べてお く。

まず,分析対象である観光商品が都市内に おいてどのようなアメニティを持っているか のみを捉えるのではなく,当該地域全体の特 性,例えば調査対象となる都市への主要な交 通アクセス方法による影響等も考慮すべきで あろう。

次に,宿泊商品と朝食という財・サービス についてLituchy and Rail(2000)では,近年, インターネットによる広告効果の影響の大き さを指摘している。ビジネス利用者だけでは なく,観光客にとってもインターネット上で の割引や特典は魅力的である。このことから も,今後はインターネット上からのデータ取 得による分析の必要性とともに,インターネ ット上では時期を明記した部屋タイプによる 空き状況,価格体系が掲載されていることも 多 く な っ て き て い る た め ,Monty and

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Skidmore(2003)が示した時期毎のアメニテ ィに関する分析も可能であろう。

また,南部他(1993)で述べられていたよ うに,サービスの「品質」あるいは「格式」 について,消費者に与えられる情報からどの ように数値化し変数の中に取り込むかという 課題がある。直感的にも,ホテルへの評価に は消費者の主観的な要素が入っていることは 否めない。データの中から代理可能性が高い 変数を採用することと同時に,その妥当性に ついては顧客満足度調査を実施するなど多角 的な検証が求められる。

最後に,国内での研究例が少ないため海外 の既存研究を主に参考にしたところ,週末や 長期休暇等の余暇をホテルやリゾート地で楽 しむという文化的背景からか,データ数が一 定程度確保されていた。日本国内においても, 最近の余暇の過ごし方の多様化に伴い、それ に対応した観光商品が販売される傾向が見ら れる。データ数の確保が可能であれば,海外 の分析結果は国内事情と整合性を持つのかど うか,国民嗜好の差異を測定しうる興味深い 観点として挙げておきたい。

参考文献

(1)Aguiló,E. et al(2003) “Examining the Market Structure of the German and UK Tour Operating Industries through an Analysis of Package Holiday Prices”, Tourism Economics,9(3),255-278.

(2)Espinet, J.M. et al(2003) “Effect on Prices of the Attributes of Holiday Hotels: A Hedonic Prices Approach”, To rism Economics,9(2),165-177

u

r r

(3)Hartman,R.S.(1989) “Hedonic Methods for Evaluating Product Design and Pricing Strategies”, Journal of Economics and Business, 41,197-212.

(4)Lituchy, T.R. and Rail, A.(2000) “Bed and Breakfasts, Small Inns, and the Internet: The Impact of Technology on the Globalization of Small Businesses”, Journal of International Marketing, 8(2),86-97.

(5)Monty,B. and Skidmore,M.(2003)

“Hedonic Pricing and Willingness to Pay for Bed and Breakfast Amenities in Southeast Wisconsin”, Journal of T avel Resea ch, 42,195-199.

(6)神頭広好(2002)「ヘドニック・プライスモ デルのホテル立地への応用」『観光の空間経 済分析』第5章,愛知大学経営総合科学研 究所.

(7)南部鶴彦他(1993)「サービスの質の計測 ()−ホテルサービスの品質変化率の計測

−」『フィナンシャル・レビュー』,97-123

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第 43 回 研 究 発 表 会

日時:2005 年8月 25 日(木)14:30∼17:40 会場:札幌市環境プラザ 環境研修室

【一般発表】

1)「道路空間の観光資源化に関する研究−シ ーニックバイウェイを視点として−」

○ 田上耕作(札幌国際大学大学院)/中鉢令兒

(同)

2「都市計画マスタープラン策定過程におけ るテーマ設定とアクションプランに関する考 察−岩見沢市を例として−」

○ 鈴木栄基(岩見沢市建設部)/幅田雅喜(ド ーコン総合計画部)/山本一彦(同)

3「緑地環境に着目した北海道大学とマサチ ューセッツ大学のキャンパス比較」

○ 松島肇(北海道大学大学院農学研究科)/愛 甲哲也(同)/浅川昭一郎(同)

4「多自然型中小河川に対する景観評価」

○ 吉田恵介(札幌市立高専)/浅川昭一郎(北海 道大学大学院農学研究科)

5)DEAによる札幌市路線バスの総合的効 率性評価

○ 東本靖史(日本データーサービス)/岸邦宏

(北海道大学大学院工学研究科)/佐藤馨一

(同)

6「逐次探索アルゴリズムを活用したフレッ クスバス運行管理システムに関する研究」

○ 塩谷彰浩(北海道大学大学院工学研究科)/

加賀屋誠一(同)/千葉博正(札幌大学経営 学部)

7)「農村舞台のたどった二つの道と『公立文 化ホール』の意義」

○ 酒井智美(北海学園大学大学院法学研究科)

/佐藤克廣(北海学園大学法学部)

2004年次奨励研究】

「観光産業におけるサービスの質に関する実 証分析̶宿泊商品を対象として̶」

○ 森 邦恵(下関市立大学経済学部)

(敬称略、○ は講演者)

2005年次奨励研究】

1)東本靖史(日本データーサービス(株)):

「札幌市路線バスの総合的効率性評価」

本研究は、路線バスの需給調整規制撤廃に 伴う影響を、事業者とバス利用者双方の総合 的視点から評価する手法を開発し、札幌市内 の各バス路線を、「優良路線」、「補助金対象路 線」、「廃止検討路線」に分類することを試み るものである。バス事業者の視点からは、バ ス運行と関わりのある多様なデータにDEA 分析を適用し、最も効率的に運行されている 路線を抽出し、他路線との相対評価を試みる。 バス利用者の視点からは、バスサービスと関 わりのある多様なデータに対してDEAを適

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用して各バス路線の評価を試みる。さらに土 地利用状況などのGIS分析を加味し、各地 域が持つ特色を加味し評価しようとしている。 研究の方法は、データ集積と分析が中心であ り、この種のデータを整理蓄積することは、 今後の研究の社会的連関性に大いに寄与する ものと思われる。

2) 畠 山 雄 豪 ( 北 海 道 大 学 大 学 院 工 学 研 究 科):「季節を通した都市空間における建築フ ァサードと都市空間の連続性について」

従来軽視されがちであった積雪寒冷地の雪 が建築ファサードに与える影響を分析しよう

とするものである。その際、筆者がこれまで 用いてきた「光」と「影」の視覚的様相把握 の分析手法を活用し、あらたに積雪寒冷地に おける視覚的様相の体系化を行うことが目指 されている。視覚的様相を動的様相と静的様 相とに分け、特に、観察者の心理的状況、生 理的状況の要因を加味して分析することが目 指されている。研究の方法は、従来応募者が おこなってきた観察手法を踏襲するものであ るが、類似の研究が手薄であった積雪寒冷地 である札幌における状況分析は、研究の新規 性と発展性の視点から奨励研究に値するもの と思われる。

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30 回北海道都市問題会議

「経済的自立とパターナリズム∼行政の協働と地域間交流∼」

今年の北海道都市問題会議は、10月17日に 札幌コンベンション・センターで開催された。 上田文雄札幌市長、淺川昭一郎北海道都市地域 学会会長の挨拶、平澤亨輔企画委員長のテーマ 解説のあと、北海道武蔵女子短期大学の小林好 宏学長による基調講演があった。

小林氏は、以下のような問題提起を行った。 経済学会も含めて現在の風潮・論調が市場主義、 個人主権、自己責任を重視する傾向になってい るが、それは効率性を重視する考え方である。 これが、三位一体改革などに見られるように、 地方交付税等の地方への資金の流れを無駄と 見る考え方につながっている。しかし地域を考 えるとき、こうした個人主義的観点だけでは、 地域自体のあり方を十分に考慮できないので

はないか。パターナリズムとはこうした考え方 と対立する思想であり、個人の主体的意思に対 して干渉する方向性をもつ。これを市民と行政 の関係に当てはめると、行政が社会に必要だと 判断した場合には、リーダーシップを発揮して 市民の支持がなくても施策を行わなくてはい けない場面があるのではないか。自己責任、自 立は大事だが、それとは正反対の視点からも物 事を考える必要があるのではないか。

続いて分科会が開催された。第一分科会は、

「タウンブランドとしての観光都市」というテ ーマであった。コーディネーターの内田和男北 大教授の簡単な解説の後、越塚宗孝札幌国際大 学教授からまず観光都市とは 観光者に楽しみ を提供できるまち 、またブランド価値は感覚

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価値と観念価値であるという定義の紹介があ った。その後、旭山動物園、知床の100㎡運動 の例が、タウンブランドを確立した例として挙 げられた。次に観光における道内市町村の連携 について、フードランド北海道や雪まつりを例 にとり、今後、札幌、北海道がアジアに乗り出 すには、行政との協働が重要であると述べた。

高野伸栄北大助教授は、観光のネットワーク の面から発言を行った。東北等との比較におい て、北海道は温泉が広い地域に分散しており低 密度で競争が少ないという点が述べられ、その 中で各宿泊施設は、北海道ブランドというもの に依存しており、独自のブランドがないのでは ないかと問題点が指摘された。そこから脱する ために地域ブランドという形で機能的な連携 を行う必要があるということが述べられた。

ウィンザーホテルズインターナショナルの 窪山哲雄社長からは、ウィンザーホテルの戦略 を中心に話題提供があった。まずウィンザーホ テル開業時点での困難な状況の克服という話 題から出発した。北海道にない、しかし、世界 が期待するものということで第一級の国際リ ゾートホテルの構築を考えた。また関東地区の ファミリーや団塊の世代、30代の女性などに ターゲットを絞ったこと、またブランド戦略と して北海道の素材を生かしたレストランを作 ったこと、リピーターを増やすことを重要視し ていることなどが述べられた。

最後に中井仁実建築研究所の中井和子代表 取締役から景観の面からブランドをどう考え るかについて話があった。観光を考える場合に 景観は重要である。景観に対する評価は価値観 によって変わってくるが、一つの基準として、 観光客の目線と地元住民の目線がある。地元の 人も観光客の目線、あるいは両者の目線から景 観を考えていかないとおかしなものを作って

しまう。景観を整備する場合には、総合性をも って見なければならない。それがアイデンティ ティをもった地域へとつながっていく。景観は 連続性、公共性をもっている。また地域性と風 土がしっかりと守られている景観が重要であ る。その後、具体的にスライドを用いて北海道 とヨーロッパの景観を比較しながらの説明が あった。

各パネリストの報告の後、内田氏から観光客 がリピーターになるには、また地域連携をもた らすにはどうしたらよいのか等の点について 質問が出された。これに対して越塚氏から観光 者と観光都市の信頼関係が重要ではないか、高 野氏から無私の精神を持ったリーダーが必要 ではないか、などの意見が表明された。このほ かフロアーからもタウンブランドに関する質 問が出た。

第二分科会は「食文化を支える農業都市」 というテーマであった。出村克彦北海道大学大 学院農学研究科教授、高田忠尚富良野市長、林 美香子氏(フリーキャスター)、坂本和昭氏(坂 本ビル(株)・坂本商事(株)代表取締役社長) のパネリスにより行われ、司会は千葉博正理事、 コーディネータは浅川昭一郎会長が勤めた。

前回の深川市における北海道都市問題会議 では、産業としての農業に密接にかかわってい る都市を取り上げ「新農業都市」の考え方を提 示した。今回は「食文化」に焦点を当て、まず、 パネリストより北海道農業を巡る政策課題と 克服の方向、安全安心な食を生産する循環型農 業展開の現場が抱える課題と展望、スローフー ド運動の実践的展開の方向、地産・地消のビジ ネス展開の実践例についての話題提供がそれ ぞれなされた。次に、それらをふまえ農と都市 の融合・連携方策、食文化を支える新しい農業 都市像、それを実現するために求められる市

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民・行政の協働のあり方と役割について、会場 からの質問や意見もまじえて討議を行った。

パネリストの発言の概要は以下のようであ った。

出村氏より北海道農業をめぐる政策課題につ いて、新しい農業基本法のもとで、①条件のよ いところでの規模拡大による経営の安定化、② 農業の多面的機能と条件不利地である中山間 地等での直接支払い制度を活かした農業の安 定化の重要性が指摘された。また、新規参入や 法人化、NPOなど農地を含めた地域資源を管 理するための多様な担い手の必要性と目的意 識を持った農村・都市づくりの大切さが述べら れた。

高田氏からは、富良野市の取り組みについて、

「スキーのまち」としてのスタートから、基幹 産業としての農業をベースに農業素材の加工 としての「ワインのまち」を加え、「北の国か ら」の放映やラベンダーによる「観光のまち」 への歴史的な発展過程が報告された。さらに、

「演劇工房」とまちづくり、廃棄物のリサイク ルによる先進的な「循環型社会」の形成、農作 物の加工による高付加価値化、子ども達の食育 に関する学校農園などの活用や地産地消の取 り組みが紹介され、農業の担い手確保対策と地 域特性を活かした農作物の振興についての抱 負が述べられた。

林氏からは、まず、スローフード運動と北海 道での展開が報告され、食材のすばらしさとそ の食材を使った料理のあり方について述べら れた。グリーンツーリズムに関しては、その楽 しみの一つとして、地場の農畜産物を利用した 美味しい料理が大切であることやファームイ ンの持つ意義について、また、景観と食文化に ついて「美しい景観と美味しい食べ物には、密 接な関係がある」を引用され、具体的な多くの

事例をスライドを用いて説明された。さらに、 アグリビジネスや環境の時代にふさわしい農 業の実践についても触れられた。

坂本氏からは、帯広市での「北の屋台」に関 して、さまざまな法的規制をどのようにクリア されたかについて福岡の屋台村との相違から 説明され、効率化ではなく美味しく食べる術と しての屋台の持つ意義や、農産物の地産地消と の関係、さらに都心部の活性化への効果につい ても述べられた。また、冬の畑の利用として、 ビニールハウスのレストラン「スノーフィール ド・カフェ」の取り組みについても紹介された。 いずれも多くの規制を克服し、柔軟な発想と取 り組みへの熱意や工夫が成功に結びついてい ることが示され、まちづくり運動に大きな示唆 を与える内容であった。

第三分科会は、「持続可能な環境文化都市」 がテーマであった。コーディネーターの小林英 嗣北大教授から、テーマについての簡潔な説明 があった後、太田清澄札幌学院大学教授は、こ れからの都市は、経済・環境・歴史文化といっ た総合的な観点から評価すべきであること、ま た公共空間の創造そして官と民の的確な役割 分担による協働が必要であると述べた。さらに、 ヨーロッパの都市における市民参加モデルを 紹介した。

次いで杉岡直人北星学園大学教授は、環境文 化都市は、都市政策の最後の段階、都市の成長 のゴールかと問いかけ、市民参加の必要性とそ れを可能とする「しかけ」について論述した。 そして、小さなコミュニティで近隣関係を創出 できる環境作りが用必要であると説いた。

國松明日香札幌市立高等専門学校教授は、社 会における彫刻(芸術)の意義について論じ、 彫刻や芸術品のメインテナンスに関して、行政 の果たす役割の大きさを指摘した。またデザイ

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ンに際しては、他者のことをも考慮に入れる必 要性があると述べた。

池田捨成札幌市市民まちづくり局理事は、札 幌市立大学設立の意義を説き、創造都市、安全 都市として札幌をブランド化する必要性を語 り、同時に持続可能な都市づくりを意識すべき であることを指摘した。また、健康でゆとりの ある生活に高い価値がおかれる時代になりつ つあるのではないかと述べた。

今回の会議では、パターナリズム・観光都

市・農業都市・環境文化都市という概念が提案 され、それについて文字通り活発な議論が展開 された。もちろん、これらのテーマについて限 られた時間で議論が完結するはずはなく、今後 も引き続き何らかの形で取り組みが継続され ていくこととなろうが、今回の会議では、考察 検討対象への視点を絞り込むことで問題をよ り掘り下げることができた。

(北海道都市地域学会 企画委員会・編集広委 員会)

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地域コミュニティの再生を目指す「地域居住政策」への転換

眞嶋 二郎(理事、北海道大学名誉教授)

現代は従来型の「住宅政策」から「地域 居住政策」への転換が求められている。

国の住宅政策は、来年度より従来の「住 宅建設五箇年計画」の仕組み(住宅建設計画 法)が「地域住宅計画」(HOPE計画とは別 で、公営住宅等補助金に代わる交付金制度) へ変わろうとし、そのための法律が現在国 会で審議されており、秋口には新しい制度 の具体が示されるようである。しかしなが ら、住宅政策の基本となる「基本計画」の 策定は国および都道府県までの段階であっ て、市町村レベルでは公的賃貸住宅等にか かる基幹事業・提案事業の交付金申請に直 接的に必要な「地域住宅計画」の策定が求 められるのみとなる。一方で、その根拠と なる地域の住宅政策の目標の設定と政策の 事後評価が重視される方向も言われつつあ

り 、 こ の た め に は 居 住 に 関 わ る 包 括 的 計 画 と し て の 住 宅 マ ス タ ー プ ラ ン と 地 域 の

居住要求の把握方法、および政策評価測定 につながる住宅統計の役割が更に重要にな るが、HOPE計画に始まり住宅マスター プランにつながっていた計画策定のための 補助金制度はなくなり、計画策定に金をか けることは自治体の自主努力・裁量に委ね られることになる(元来、計画および基礎調 査に金をかけない風土からみて大きな後退

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となることが危惧される)

このような国の政策転換の一方で、地方 自治体を中心とする地域においては、厳し い行財政改革の進展の中でまちづくりと連 携しながら、地域の主体的計画づくりと実 践が求められている。このような転換期に ある今、地域コミュニティの再生にむけ、 地域の皆の総意と工夫を生かした新しい挑 戦が必要とされる。

この地域の住まいづくり政策の現段階を どうとらえるか、その課題について簡単に まとめてみよう。

20世紀後半の高度経済成長期には、わが 国は未曾有の経済成長を遂げ、住宅政策も

「マスハウジングの時代」(住田昌二)として 公共住宅政策と民間による大量建設、都市 部で急増する需要者による大量消費と大量 廃棄の流れが形成された。この間に、住宅 数が世帯数を上回り、「量的問題」から「質 的問題」への住宅問題認識の変化が明確に なる。これらを背景に、住宅政策面での「5 5年体制の崩壊」という基本的な潮流の変 化が形成された。そこでは、(a) 公共住宅政 策の3本柱(公庫・公営・公団)に代表される 階層対応政策から地域対応政策へ、(b) 住宅 建設五箇年計画を中心とする住宅供給対策 から総合的住宅対策・居住政策へ、(c) 都道 府県中心から現場である市町村中心の政策 へ、という新しい政策パラダイムへの意識 が芽生えはじめた。

21世紀は、経済の長期低迷と行財政危機、 少子・高齢社会の急激な進行、分権社会へ の漸進、グローバリゼーションの潮流、市 場原理を基本とする構造改革路線の展開な ど前世紀にはなかった新しい制約条件のも とで、地方自治体の自主的な計画づくりの

重要性が増し、地域コミュニティの再生を かけた地域の自立的な住まい・住環境整備 への取り組みが必然化してきている。これ らを踏まえつつ、今世紀の住宅政策課題を あげると、従来のモノつくり型の「住宅政 策」から脱皮し、1)多面的な居住福祉の増 進、2)住宅所有と利用・使用の関係の変化、 3)居住政策の総合化(住宅・住環境とそれを 取り巻く居住サービスの一体的検討の必要 性など)と効率化、4)住まいづくり政策での 地域対応政策の展開と仕組みづくりがあげ られる。

これらの課題解決のための方向として、 筆者らは、1)居住者自らの認識力と行動力 (「住まい力」)の向上、2)市民参加型から全 員 参 加 型 へ ― ― 住 民 ・ 事 業 者(N P O を 含 む)・行政・専門家(研究者を含む)等の「多 様な連携」、3)ストック重視、環境・省資源 指向などの「持続的な」住まいづくりの展 開、4)これらを支える基盤整備として、① 多面的な住情報の整備・蓄積・公開、②多 様な住まい・まちづくり教育、③多相の研 究活動(①の前提としての過去・現在・未来 の客観的事実の把握・解析の重視など)など が重要であると考えている。

これらを通じて地域の住まいづくりは、 地域住民の安定的な暮らしをより一層重視 することを中心に据えねばならない。住ま いや生活環境などの居住条件の安定・持続 と向上は「ストックとしての福祉」(早川和 男)の充実として極めて重要な要件であり、

「人権としての住居」(同上)の視点が重視さ れなければならない。

筆者らは、このような問題意識を踏まえ て、新しい地域の住まいづくりの展望を基 に、住教育、住文化、住宅供給、居住福祉、

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需要構造の展望を含め、各地の多彩な取り 組み(札幌 市の住 宅政策展開 も含む)を紹介 しつつ、新しい地域の住まいづくり政策や 実践、多様な居住サービスのあり方を考え るため、多面的な視点を提供しようとの意 図で、下記図書を刊行した。各位の参考に 供するとともに、今後の議論のきっかけに なれば幸いである。

眞嶋二郎+住宅の地方性研究会編『地域か らの住まいづくり――住宅マスタープランを 超えて』ドメス出版、2005.3、\3,150。

なお、2005 年 9 月 2 日(金)に、パネルディ スカッション「これからの地域居住政策の展 望」が近畿大学(東大阪市、日本建築学会大会 行事)で開催された。

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「見守りボランティア」を通してみる町内会意識の変化

幸坂 浩 (北海道新聞社 帯広報道部)

2001年6月に大阪教育大附属池田小 で起きた痛ましい児童殺傷事件。それ以来、

「子どもの安全」が強調されるようになり、 小学校ではさまざまな対策を取り始めてい る。例えば、札幌市教委はこの事件の後、 市内の全小学校二百十校に約二億円をかけ て電気錠とインターホンを設置した。対策 はハード面だけにとどまらない。地域の住 民が児童の安全に気を配る「見守りボラン ティア」が道内のいたるところで活発化し ている。

見守りボランティアは、地域の有志が買 い物、散歩などをしながら目を配り、児童 が事件に巻き込まれるのを未然に防ぐ活動 だ。最近の活動の大きな特徴は、学校と直 接のかかわりのない地域住民が、町内会活 動などを通して積極的に参加するケースが みられることだ。定年退職者などが、自分 の子や孫がその小学校に通っていなくても

活 動 に 参 加 し ている。

地 域 ぐ る み で、日常生活の 中 で 子 ど も た ち に 目 を 配 る

―。あたかも、 都 市 化 の 進 行 に よ っ て 希 薄 に な っ た と 言

われる人間関係が、ここにきてゆり戻しを 見せているかのように思える。それではな ぜ、今こうした現象が起きているのだろう か。個人的には三つの要因を感じる。

一つは、冒頭で取り上げた池田小事件以 来、「児童を取り巻く環境が悪化した」と多 くの人が感じている

.....

という事実である。札 幌市のある小学校長は「かつて学校は閉鎖 的で、『学校のことは学校でやります』とい

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う雰囲気があった。しかし、現状で安全を 守るには、学校だけの取り組みでは限界が あり、地域の人の協力が不可欠」と認める。 確かに、登下校時に校外で起きる出来事に 関して、学校がすべて目配りできるわけで はない。地域住民らの間にも、「子どもたち は地域ぐるみで守ろう」という気運が感じ られる。

一方、町内会の側にも思惑がある。町内 会員が年々減少する中で、「子どものうちか ら町内会と関わりを持ってもらい、将来に つなげたい」との声があちこちから聞こえ てくる。札幌市中央区の幌西地区連合町内 会では実際に、見守りボランティアをきっ かけに小学校が地域との交流に力を入れ始 め、町内会の運動会に児童が100人以上 も参加する―といった効果が表れていると いう。

もう一つは、定年退職者の地域での生き がいづくりという側面である。長寿高齢社 会を迎えつつある今、地域で活躍の場を求

める高齢者がますます増えている。60歳 で仕事を辞めたとしても、体力・精神力は いまだ衰えてはいない。そうした人たちが 地域社会で活躍する場を見つけることは非 常に重要な問題だ。子どもたちに関心を持 つ人が見守りボランティアに参加するとい うのは、納得できる話である。

本稿の最後として、子どもたちを取り囲 む状況が必ずしも悪化し続けているわけで はないことも、冷静に指摘しておきたい。 札幌市の調査によると、市内の児童・生徒 が「(下半身などの)露出」「つきまとい」

「車への引き込み」「痴漢」などの被害にあ った事件は、01年度911件、02年度 871件、03年度737件と減少傾向に ある。こうした結果の影には当然、地域の 取り組みが大きな要因として存在している。 児童の安全確保という切り口を通して、多 くの地域で町内会などの活動が活発化して いることは確かである。

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観光商品に関する一考察∼下関に赴任した所感から∼

森 邦恵(下関市立大学経済学部助教授)

最近,観光について経済学の立場から理 論的・実証的に検証する研究が増えている。 その中でも経済理論に基づき,観光商品の 質の貨幣価値を測定する手法の一つとして, ヘドニック・アプローチを利用するという ことが考えられる。

ヘドニック・アプローチとは,多種多様 な製品やサービスがもつ品質に注目し,市 場を通じてその品質がどのように評価され ているかを計測する手法である。消費者物 価指数の品質調整に利用されているのをは じめ,近年では地球環境問題の重要性から,

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環境の貨幣的価値を測定する評価手法の一 つとしても知られるようになった。ヘドニ ック・アプローチは,家電製品や乗用車な どのいわゆる差別化された財を分析対象と するときに有効である。したがって,ホテ ル・旅館などが提供する宿泊商品の価格は, サービス要素(ルームサービスや駐車場, バー・レストランなどの有無など)や固定 的要素(立地条件,部屋数,階数,ホテル ブランドなど)から成り立っていると想定 すれば,観光商品においても適用すること が可能である1

ここで,分析上留意すべきことは「価格 に反映している(と消費者が判断する)要 素は何か」という点である。観光商品は複 合的なうえ,現代の消費者のニーズは多種 多様である。そのような消費者の主観的な 価値観を,客観的なデータの中に適切に反 映させるためには詳細な検証を要する。

一般的に,観光商品を構成しているのは 観光資源,観光施設,観光サービスという 3 つの要素である。そこで,下関市を一例 とした説明を行いながら,そもそも観光商 品とはどのようなものであるか,という視 点で一考察を試みたい。

観光資源は,一般的に,自ずと形成した 自然・地理的な環境である自然観光資源と, 人間が発明,創造した物質的・精神的富の 集合を基にした人文(社会)観光資源の 2 つに分類することができる2。下関市でいえ ば,前者は,関門海峡をはじめとした山陰,

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1 例えば,Aguiló et al.(2003)やEspinet et al.(2003),国内では神頭(2002)の分析例があ る。

2 観光資源,観光施設,観光サービスの内容

については河村(2004)を参照した。

山陽方面に続く海岸線が形成する景観3,後 者は関門橋をはじめ,最近の大河ドラマに も登場した壇ノ浦や巌流島,日清講和条約が 締結された割烹旅館「春帆楼」などの歴史的 景勝地・建造物などである。

観光施設は,交通施設・宿泊施設・その 他サービス施設(例えば遊園地,観光案内 所,博物館等)などの観光(サービス)施 設と,交通(鉄道,道路等)系統・供給(電 力,ガス等)系統・治安系統などに代表さ れる観光インフラストラクチュアに分類さ れる4。関門海峡を一望できる海峡ゆめタワ ーや火の山公園,豊富な海産物に関連した 唐戸市場などの施設がこれにあたる。交通 インフラ面では,新幹線や山陽,九州方面 への高速道路が整備されており,更に航路 は国内だけではなく中国,韓国への直通便 があるなど,地理的特徴が生かされ比較的 充実しているといえよう5

観光サービスは,通常,観光資源や観光 施設に付随して存在する。サービスの質・ 量共に観光客にとって魅力的なものであれ ば,観光資源や観光施設の不十分な箇所を

3 平成 13 年 10 月に下関市,北九州市の 2 つ の自治体共同で「関門景観条例」が制定され た。複数の自治体が行政区域を越え,景観に 関して同一の条例を制定するのは全国初であ り注目されている。

4 これらは,本来地域住民の生活基盤であり

観光客の専用施設ではないが,その質や量に よって観光産業に影響を与えうるものである。 詳細な議論は河村(2004)参照。

5 ただし,この交通インフラの充足が下関市

に「通過型」観光地の側面を与えていること も否めない。例えば,新幹線「ひかり」が新 下関駅に停車する時刻を見ると,関西方面か らの日帰り観光客を想定した設定になってい る。また,下関市内における大衆観光向けの ホテルは(川棚温泉を除けば)あまり目にす ることがない。

(17)

補完するという性質を持つ。消費者が望む サービスには主観的な価値判断が入るため, 以下は私見として記したい。下関市内を見 渡してみると,歴史的景勝地・建造物,観 光施設は地域住民の生活の一部あるいはレ クリエーション機能を担っており,同時に 観光客にも提供されている。よって,観光 客と地域住民の線引きは,物理的にも精神 的にもあまり感じることはなかった。また, 行政が関与する観光サービスの一例として,

「フクフクマーク」という下関を代表する 魚「フク」を親しみやすくデザインしたマ ークがあり,申請を行えば誰でも利用可能 である。赴任時,乗車したバスのシート一 面がこのマークだったことに驚いたりもし たが,企業,市民がそれぞれの立場で気軽 に「フクの街下関」をアピールできる制度 は面白い試みだと感じた(因みに,市職員 である私の名刺にもこのマークが入ってお り,配布先には好評である)。このように, 観光客と地域住民が共存する空間が多々あ り,地域の特徴を理解している市民自ら楽 しみながら観光サービスに寄与している環 境は,観光客には一種の独自性のあるサー ビスとして認識されているようである。

以上,観光商品を構成する 3つの要素に ついて概観を見てきた。同一消費者であっ ても,訪問する観光地の地域によって希望 する観光商品の内容が異なることはよく知 られている。ヘドニック・アプローチはこ の地域特有の要素を検出する能力に長けて いる面もあるが,前述のように採用される

データが分析結果に与える影響は大きい。 宿泊商品に関して,供給者である宿泊施設 は地域特性を含めた様々な要素を消費者に どの程度正確に情報提供しているか,また 分析者も直接見えない地域特性についてど のようにデータ上で表現するか,を今後の 分析におけるポイントとして挙げておきた い。

今回,故郷の北海道を離れ下関市に赴任 したことにより,国内における各地域固有 の観光商品に求められる品質について,認 識を新たにする機会が得られた。地域研究 を行う一人として,また職住を持つ一市民と して,この街への興味関心はしばらく尽き ることがなさそうである。

参考文献

Aguiló,E. et al(2003) “Examining the market structure of the German and UK tour operating industries through an analysis of package holiday prices”, Tourism Economics,9(3),255-278 Espinet, J.M. et al(2003) “Effect on prices

of the attributes of holiday hotels: a hedonic prices approach”, Tourism Economics,9(2),165-177

河村誠治(2004)『観光経済学の原理と応用』, 九州大学出版会.

神頭広好(2002)「ヘドニック・プライスモデ ルのホテル立地への応用」『観光の空間 経済分析』第5章,愛知大学経営総合科 学研究所.

(18)

2005 年次事務局記録

(1)会員動静(2005.1.12005.12.31、以下敬称略)

○ 入会(届け出順) 正会員(個人)

東谷 靖史(日本データサービス)

黒川 清登(国際協力機構札幌国際センター) 中井 和子(中井仁実建築研究所)

学生会員

酒井 智美(北海学園大学大学院法学研究科) 塩谷 彰浩(北海道大学大学院工学研究科) 福山 裕子(北海道大学大学院国際広報

メディア研究科)

黒沼 精一(佛教大学大学院社会学研究科)

○ 退会(届け出順) 正会員(個人)

西谷博史 神代方雅 栗山昌樹 姉帶竹夫 富永 巌 鈴木 等

学生会員

田中智子 酒井智浩

○ 休息会員から退会へ 正会員(法人)

紋別市 芦別市 千歳市 帯広市 美唄市 網走市 稚内市 室蘭市

○ 会費未納による退会

源野雄輔 中出佳操 武田泉 斉藤香織 劉志鋼 春燕

2005年次会員数(20051231日現在) 正会員(個人) 112

正会員(法人) 11団体 学生会員 15名 賛助会員 2団体 名誉会員 10

150名・団体 (2)2005年次運営体制(敬称略) 論文委員会

委員長 佐藤克廣(論文担当理事) 委員 岩井洋(理事)、千葉博正(理事)

高野伸栄、吉田恵介 企画委員会

委員長 平澤亨輔(企画担当理事)

委員 太田清澄(理事)、佐藤敏雄(理事) 淺川昭一郎(会長)、佐藤馨一(副会長) 編集広報委員会

委員長 筑和正格(編集広報担当理事)

愛甲哲也(理事) 総務委員会

委員長 愛甲哲也(庶務担当理事) 委員 石本正明(会計担当理事)

小山茂 特別委員会

委員長 中原宏

委員 眞嶋二郎(理事)、矢島建(理事)、 市岡浩子(理事)

(3)2005年次事業報告

①年報、論文集、ニュースレターの発行

2004年次学会年報「北海道都市41」の発行

2005年5月)

2005年次学会論文集「都市学研究42」の発行

2005年8月)

2005年次「ニュースレター第1号」の発行

2005年7月)

2005年次「ニュースレター第2号」の発行

200512月)

②第43回研究発表会

・日時:2005年8月25日(木)14301740

・会場:札幌市環境プラザ 環境研修室

・発表論文(敬称略 ○ 印は講演者)

【一般研究論文】 7編

・道路空間の観光資源化に関する研究−シーニック バイウェイを視点として−

・都市計画マスタープラン策定過程におけるテーマ 設定とアクションプランに関する考察−岩見沢市 を例として−

・緑地環境に着目した北海道大学とマサチューセッ ツ大学のキャンパス比較

・多自然型中小河川に対する景観評価

・DEAによる札幌市路線バスの総合的効率性評価

・逐次探索アルゴリズムを活用したフレックスバス 運行管理システムに関する研究

・農村舞台のたどった二つの道と『公立文化ホー ル』の意義

【奨励研究論文】 1

観光産業におけるサービスの質に関する実証分析̶ 宿泊商品を対象として̶

2005年次奨励研究(敬称略)

東本靖史(日本データーサービス(株))

・「札幌市路線バスの総合的効率性評価」

(19)

・「季節を通した都市空間における建築ファサードと 都市空間の連続性について」

④第30回北海道都市問題会議(敬称略)

・開催月日 20051017日(月)

・会 場 札幌市 コンベンションセンター

・主 催 北海道都市地域学会、

北海道市長会、開催市(札幌市)

・テーマ「経済的な自立とパターナリズム∼行政 との恊働と地域間交流∼」

・基調講演

小林 好宏(北海道武蔵女子短期大学学長)

「都市の自立、市民の自立∼個人主権と行政」

・分科会1:タウンブランドとしての観光都市

(コーディネーター)内田 和男

北海道大学大学院経済学研究科教授

(パネリスト)

越塚 宗孝 札幌国際大学観光学部教授

高野 伸栄 北海道大学大学院工学研究科助教授 窪山 哲雄 ㈱ザ・ウインザーホテルインター

ナショナル代表取締役社長 中井 和子 ()中井仁実建築研究所代表取締役

・分科会2:食文化を支える農業都市

(コーディネーター)淺川昭一郎

北海道大学大学院農学研究科教授

(パネリスト)

高田 忠尚 富良野市長

出村 克彦 北海道大学大学院農学研究科教授 林 美香子 フリーキャスター

坂本 和昭 坂本ビル㈱・商事㈱代表取締役社長

・分科会3:持続可能な環境文化都市

(コーディネーター)小林 英嗣

北海道大学大学院工学研究科教授

(パネリスト)

国松明日香 札幌市立高等専門学校インダストリ アル・デザイン学科教授

杉岡 直人 北星学園大学社会福祉学部教授 太田 清澄 札幌学院大学大学院地域社会マネジ

メント研究科教授

池田 捨成 札幌市市民まちづくり局理事

・まとめ 北海道都市地域学会副会長 佐藤馨一

⑤北海道都市地域学会セミナー(敬称略)

・開催日 20051212()

・会 場 札幌市 北海道大学学術交流会館

・主 催 北海道都市地域学会

・基調講演「国土形成計画と二層の広域圏」 田村 亨 室蘭工業大学建設システム工学科教授

・ミニパネルディスカッション

公共政策大学院 教授) パネリスト

田村 室蘭工業大学建設システム工学科教授 太田清澄 札幌学院大学大学院 教授

真田 仁 国土交通省北海道開発局 開発計画課開発企画官

⑥総会・理事会

<第1回理事会> 2005年4月21()

北海道大学ファカルティハウス・エンレイソウ

・入退会の承認

・論文担当理事交代について

2003年次決算報告・事業報告

2004年次予算・事業計画の確認

・奨励研究の募集について

・「都市学研究」「北海道都市」の発行について 等

<第2回理事会>

2005年7月29()

北海道大学ファカルティハウス・エンレイソウ

・入退会の承認

・長期滞納者および学生会員について

・名簿での個人情報の扱いについて

・北海道都市問題会議企画の経過について

2005年次総会・研究発表会について

2005年次奨励研究の選考について 等

<第3回理事会> 2005年8月25()

札幌市環境プラザ 環境研修室

・入退会の承認

・総会の報告・審議事項について

・研究発表会について

・第30回北海道都市問題会議企画 等

<通常総会>

2005年8月25()

札幌市環境プラザ 環境研修室

・奨励研究授与

・報告事項 ⑴会員動静

2005年次奨励研究

年報、論文集、ニュースレターの発行 2005年次運営体制

30回北海道都市問題会議

・審議事項

2004年次事業報告 2004年次決算報告 2004年次事業中間報告

2004年次中間決算報告

(20)

2005年次予算案

2006-2007年次役員

<第4回理事会>

20051212() 北海道大学学術交流会館

・入退会の承認

・長期滞納者の扱い

・論文募集について 等 (4)2005年次役員

会長 淺川昭一郎 北海道大学大学院農学研究科教授 副会長 内田和男 北海道大学大学院経済学研究科教授

佐藤馨一 北海道大学大学院工学研究科教授 理事 愛甲哲也 北海道大学大学院農学研究科助手 石本正明 北海道大学大学院工学研究科助手 太田清澄 札幌学院大学大学院地域社会マネジ メント研究科教授

奥 俊信 大阪大学大学院工学研究科教授 市岡浩子 札幌国際大学助教授

岩井 洋 酪農学園大学環境システム学部教授

亀野 淳 北海道大学高等教育機能開発総合セ ンター助教授

小林英嗣 北海道大学大学院工学研究科教授 佐藤克廣 北海学園大学法学部教授

佐藤敏雄 ㈱ドーコンまちづくり計画部長 杉岡直人 北星学園大学社会福祉学部教授 田中博之 北海道市長会事務局長

千葉博正 札幌大学大学院教授

筑和正格 北海道大学大学院国際広報メディア 研究科教授

中原 宏 札幌市立高等専門学校教授 隼田尚彦 北海道情報大学助教授 平澤亨輔 札幌学院大学経済学部教授 眞嶋二郎 北海道大学名誉教授

矢島 建 ㈱プランニングワークショップ代表 取締役

監事 山村悦夫 北海道大学大学院地球環境科学研究 科教授

加賀屋誠一 北海道大学大学院工学研究科教授

(21)

(5)2004年次決算報告

200411日∼20041231日)

【一般会計】 (円)

収入の部 支出の部

費目 予算額 現在額 差額 費目 予算額 現在額 差額

繰入金 500,000 228,186 -271,814 事業費 830,000 557,835 272,165

前年度繰越金 500,000 228,186 -271,814 編集発行費 350,000 281,400 68,600

研究発表会費 80,000 26,385 53,615

会費収入 934,000 972,000 38,000 研究奨励費 200,000 100,000 100,000

正会員個人 420,000 528,000 108,000 北海道都市問題会議 100,000 100,050 -50

正会員個人+日本都市学会 110,000 135,000 25,000 北海道都市学会セミナー 100,000 50,000 50,000

法人会員 270,000 220,000 -50,000

学生会員 54,000 54,000 0

賛助会員 80,000 35,000 -45,000 運営費 215,000 86,572 128,428

総会費 15,000 14,700 300

理事会費 25,000 29,872 -4,872

その他 500 1,505 1,005 編集広報委員会費 90,000 0 90,000

預貯金利息 500 5 -495 論文委員会費 50,000 42,000 8,000

梗概集 1,500 1,500 企画委員会費 15,000 0 15,000

総務委員会費 20,000 0 20,000

事務費 270,000 215,083 54,917

消耗品費 10,000 5,589 4,411

通信費 150,000 94,810 55,190

事務用印刷費 30,000 53,445 -23,445

雑費 10,000 24,239 -14,239

人件費 70,000 37,000 33,000

予備費 119,500 0 119,500

予備費 119,500 0 119,500

合計 1,434,500 1,201,691 -232,809 合計 1,434,500 859,490 575,010

収支残高(収入−支出) 1,179,691-835,040= 342,201

次年次繰越金 342,201

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