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第2編基本構想 福島市総合計画後期基本計画 福島市

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(1)
(2)

福島市総合計画基本構想の体系図

将来都市像

ときめきとやすらぎ 希望にみちた人間尊重のまち 福島市

1.市民との協働のまちづくり

2.地域の個性を生かしたまちづくり

3.土地利用の基本方針

1.主要な課題

(1)東日本大震災および原子力災害からの希望ある復興 (2)定住人口の保持

(3)人口減少、人口構成の変化に対応した地域活性化 (4)高齢者施策、環境施策など多様化する市民ニーズへの対応

2.重点施策

(1)安心して住めるまちづくりの推進 (2)子育て支援の推進

(3)産業振興、交流人口拡大による雇用機会の創出 (4)高齢者がいきいきと暮らせるまちづくりの総合的推進 (5)環境にやさしい美しいまちづくりの推進

基本理念

 「みんなが誇れる県都ふくしまの創造」

1.いのちを大切にするまち

   (1)安心できる生活環境の向上(放射線対策)    (2)安全な生活の確保  

   (3)生涯健康と保健医療の充実

2.女性が活躍できるまち

   (1)女性の就労支援の充実(子育て支援) (2)男女共同参画社会の推進

3.こどもと高齢者を大切にするまち

   (1)子育て支援の充実 (3)高齢者施策の充実

   (2)学校教育の充実

4.活力あふれるまち

   (1)農林業の振興    (2)工業の振興    (3)商業の振興    (4)観光の振興

   (5)雇用機会の創出と勤労者福祉の向上

5.

「次世代の環境」の住みよいまち

   (1)再生可能エネルギーの推進    (2)住みよい環境の形成    (3)地球環境への負荷の低減    (4)環境衛生の向上

(6)総合交通網の整備 (7)中心市街地の活性化 (8)交流・定住の促進 (9)市民文化の振興

(10)スポーツ・レクリエーションの振興

(5)情報通信技術の活用 (6)安定的な水道水の供給 (7)生涯を通じた学びの推進 (8)地域における国際化の促進 (4)地域福祉と障がい者福祉の充実 (5)人権尊重の推進

(6)避難者支援の充実

まちづくりのための

基本的な考え方

(3)

第1章

基本構想の意義

 福島市総合計画は、本市のまちづくりに関する最上位の計画で、基本構想、基本計画および実施 計画で構成するものとします。

 平成22年度に策定したこの基本構想は、その後に発生した東日本大震災および原子力災害からの 速やかで力強い希望ある復興の推進を目指し、総合計画の補完計画として策定された「福島市復興 計画」を統合し、新たな課題などを整理し、本市の目指すべき将来都市像や施策の方向性を示すた めに見直しました。

 この構想に基づいて、具体的な施策の体系や主な事業を示す「基本計画」、そして、事業の年次計 画などを示す「実施計画」を定め、まちづくりを計画的に進めていきます。

基本構想

平成23年度∼平成27年度

前 期

1期∼5期

1期∼5期

平成28年度∼平成32年度

後 期

※ 分 野 ご と の 個 別 計 画

基本計画

実施計画

※ 分野ごとの個別計画:総合計画を具体化するために、政策分野ごとに作成される個別の計画。   (福島市都市マスタープラン、福島市工業振興計画、福島市地域防災計画など)

章 

(4)

第2章

基本構想の目標年次

 この基本構想は、平成32年度(2020年度)を目標年次とします。

第3章

時代の潮流

1.人口減少社会の到来と少子高齢化の進展

 我が国の人口は、人口構造の変化、出生数の減少などにより、平成16年をピークに人口減少時代 に入りました。本市の人口も、平成13年をピークに減少しており、また、東日本大震災後は、さら に急激に人口が減少する本格的な人口減少社会へ移行すると見込まれます。

 また、年少人口や生産年齢人口が減少する一方、老年人口が増加し、少子高齢化がさらに進行す ると予想されます。

 人口減少、少子高齢化の急激な進展により、消費や生産活動の縮小、税収の減少、社会保障費の 増大などさまざまな影響が懸念されます。

 ①総人口の推計

   平成32年の総人口は、27万4千人程度になるものと推計されます。

区   分 平成22年(2010年) 平成32年(2020年) 増減数(人) 実 数(人) 構成比(%) 実 数(人) 構成比(%)

総   数 292,590 100.0 274,377 100.0 △18,213 年少人口(0∼14歳) 40,318 13.8 30,191 11.0 △10,127 生産年齢人口(15∼64歳) 182,689 62.4 160,282 58.4 △22,407 老年人口(65歳以上) 69,583 23.8 83,904 30.6 14,321

※福島市推計(国立社会保障・人口問題研究所の推計手法に準拠)

 ②就業人口の推計

    平成32年の就業人口は、11万5千人程度となり、その産業別就業人口は次のように推計され ます。

区   分 平成22年(2010年) 平成32年(2020年) 増減数(人) 実 数(人) 構成比(%) 実 数(人) 構成比(%)

総   数 132,413 100.0 115,000 100.0 △17,413 第1次産業 6,161 4.7 5,000 4.3 △1,161 第2次産業 29,906 22.6 26,500 23.0 △3,406 第3次産業 90,159 68.1 83,500 72.6 △6,659 分類不能 6,187 4.7

※福島市推計

(5)

2.経済のグローバル化

※2

 経済のグローバル化の進展により、世界の経済変動が我が国に直ちに波及するようになっていま す。

 これに伴い、経済活動が生産性の高い部門へシフトし競争力の高い産業が育成され、経済成長を もたらすことや外国からの観光客の増加による内需拡大、安価な輸入品を購入できるなどの良い影 響があります。その反面、競争力の弱い産業が淘汰されたり、世界経済の変動に左右されやすくな るなどの悪影響も考えられます。

 平成20年のアメリカの金融危機に端を発した経済危機においても、我が国の企業経営や雇用情勢 に大きな影響を及ぼしています。

3.分権型社会への移行

 人々の価値観やニーズの多様化に伴い、地域の身近な問題は身近なところで決定し、それぞれの 地域の特性に応じた効果的な施策展開を可能とする分権型社会への移行が求められています。その ような中、国から地方への権限移譲、国の関与の廃止・縮小など国と地方の役割分担や地方財政制 度の見直しなどが進められています。

 国と地方の役割が明確化され、権限の移譲が進むことは、住民がまちづくりに当事者として参加 できる可能性が広がることであり、本市としても、独自の発想で特色あるまちづくりに取り組むチャ ンスが広がることです。そのためには、これまでにも増して高度な政策形成能力と財政基盤の強化 が必要となり、自己決定・自己責任の理念のもと、地域の実情に応じた自主的・自立的かつ簡素で 効率的な行財政運営が求められます。

4.安全・安心、地球環境、心の豊かさに対する意識の高まり

 東日本大震災や火山活動の活発化など大きな自然災害に加え、原子力災害、新たな感染症の発生 や重大な事件・事故を背景として、安全・安心に対する意識が今までになく高まっています。  また、世界人口の増加や経済規模の拡大により、資源やエネルギー不足が懸念され、生態系や地 球環境への負荷の高まりが予想されます。

 このような中、地球温暖化防止、循環型社会の構築、自然環境の保全・再生など、地球環境への 関心が高まっています。

 さらに、量的拡大のみを追及する経済成長が終息に向かう中で、物の豊かさよりも心の豊かさ、 量的な拡大よりも質的な充実がより重視されるようになってきています。

※2  経済のグローバル化:労働力、資本、技術などの国際的移動が活発になり、さまざまな経済活動の舞台が 地球規模に拡大していくこと。

章 

章 

(6)

5.まちづくりへの参加意識の高まり

 価値観の多様化や社会の成熟化に伴い、まちづくりに主体的に関わることに使命感や喜び、満足 感を感じるという市民意識の高まりがみられます。

 本市においても、町内会や自治振興協議会※3などで、住民によるまちづくりの提案が出される

ようになってきています。また、ボランティア・市民活動団体、NPO※4などの組織が数多く誕生し、

行政では対応しにくいニーズに応える活動を展開するなど、まちづくりの新しい担い手が成長して きています。

第4章

福島市の特性

自然に恵まれたまち

 本市は、西は磐梯朝日国立公園の一角をなす吾妻連峰、東は丘陵状の里山の阿武隈高地に囲まれ た福島盆地の中に開けたまちです。市域の中央には緑豊かな信夫山が位置しています。

 また、日本一の清流荒川や県北地方に良質な水を供給する摺上川、松川などの河川が、市域の東 を北に向けて流れる阿武隈川に注いでいます。

 そして、東北を代表する飯坂温泉・土湯温泉・高湯温泉など、個性的で多種多様な効能を持つい で湯や秘湯が数多くあります。

 「福島に桃源郷あり」と称された花見山、郊外に広がる一面の果樹園など、多種多様な花々が咲き 誇るまちです。

くだもののまち

 本市は、市域の中央部の周辺に肥沃な土地が広がっており、温暖な気候でできる「モモ・ナシ・ ブドウ」などのくだものと、寒冷な気候でできる「リンゴ・サクランボ」などのくだものの両方が生 産される「くだもの王国 ふくしま」です。

 特に、モモ・ナシ・リンゴは種類の豊富さと生産量において全国トップクラスで、味と品質につ いても高い評価を得ています。

※3  自治振興協議会:昭和32年から始まった地域広聴制度で、現在は行政と情報を共有し、地域のまちづくり に取り組む中心的組織としての役割を担っている。

※4 NPO:Non-Profi t Organizationの略。広く民間の非営利組織を指す。

(7)

東北と首都圏を結ぶまち

 本市は、福島県の北部に位置する県都で、県内の政治・経済・教育・文化をけん引し、農業・工 業・商業・観光などの産業がバランスよく発展した都市です。

 また、東京から280km、仙台から80km内に位置しています。東北新幹線が縦貫し、山形新幹線 の起点であり、東北縦貫自動車道など主要道路が東西南北に伸び、交通の結節点となっています。 日本海側に通ずる東北中央自動車道(福島・米沢間)と太平洋側へつながる相馬福島道路の整備も 着々と進んでいます。

安心して暮らせるまち

 本市は、台風による被害が少なく、東北地方太平洋沖地震はあったものの、もとより大地震に見 舞われる確率も低いなど、自然災害が少ないまちです。

 福島県立医科大学があり、医療施設や福祉関係施設が充実し、独自の子育て支援策や高齢者支援 策などにも積極的に取り組んでいます。

 また、地区ごとに固有の歴史・文化・コミュニティがあり、人情あふれる市民が住むまちです。 市域の中心部に政治・経済・教育・文化などの都市機能が集積する一方、自然環境に恵まれ、バラ ンスのとれた生活空間です。

第5章

将来都市像

 雄大な吾妻山、緑につつまれた信夫山、母なる川・阿武隈川など自然環境に恵まれ、本市は、古 くからの歴史の中で先人の努力により養蚕やくだものをはじめ多様な産物を興し、商工業など産業 を発展させ、福島県の県都として人情あふれる豊かな地域社会をはぐくんできました。

 私たちは、ふるさと福島市がさらに住みやすく誇りと愛着を持てるまちであり続けるために、こ のような持てる資源や特性をいかして、「ときめき」−新しいものとの出会い、チャレンジする心、 活力ある経済を育て、「やすらぎ」−安全安心、人々の和、健康福祉、美しい環境を培いながら、一 人一人の尊厳が大切にされ、いきいきと暮らせる人間尊重のまちを市民との協働により創造してい きます。

 このため、本市の将来都市像を次のように定めます。

章 

章 

(8)

第6章

まちづくりのための基本的な考え方

1.市民との協働のまちづくり

 本市は、市民との協働を市政執行の基本とします。

 地方分権をいかすとともに、市民のまちづくりへの参加意識の高まりを適切に受け止め、市民満 足度の高いまちづくりを実現するためには、市民と行政が共に考え、共に選択し、共に行動するこ とが必要です。しかし、まちづくりへの関心や参加意識を持ちながらも、時間などの余裕がないた め参加できないという人が数多くいるのも事実です。

 こうしたことから、より多くの市民が参加しやすい形態なども考慮しながら、協働を支えるしく みづくりや市民との情報の共有、協働の担い手となる人材の発掘・育成を一層推進します。

2.地域の個性を生かしたまちづくり

 本市は、特色のあるそれぞれの地域が合併してできたまちです。

 分権型社会への移行やまちづくりへの参加意識の高まりにより、「自分たちのまちは、自分たち で考え、みんなでまちをつくっていく」という地域固有の歴史や文化をいかした住民自治によるま ちづくりが可能となります。

 これによって、住民に身近な区域を目安に、住民が互いに協調し、行政と協働しながら、地域の 共通の目標を考え実行する「地域の個性を生かしたまちづくり」を推進し、魅力と活力があふれる温 もりのある地域を築いていきます。

3.土地利用の基本方針 

 本市は、緑豊かな自然環境に恵まれた広大な市域を有します。

 土地利用にあたっては、自然環境の保全をはかりつつ、各地域の自然的、社会的、経済的および 文化的条件に配慮しながら、市民の健康で文化的な生活環境の確保と各地域の均衡ある発展をはか ることを基本とします。

 そのため、周辺部に無秩序に土地利用が拡散するまちではなく、生活環境を重視したコンパクト で効率的なまちづくりを進める中で、市街地と郊外の既存集落との連携・共生をはかります。  都市的機能を中心部のみに集中させることなく、市域に広がる各地域の特徴や個性を守り発展さ せ、それらを相互に結ぶことにより、市域全体の活力あるまちづくりに向けた土地利用の促進に努 めます。

(9)

第7章

主要な課題と重点施策

1.主要な課題

 東日本大震災以降の情勢や時代の潮流に対応し、本市が持続的に発展していくためには、次の主 要な課題に積極的に取り組む必要があります。

(1)東日本大震災および原子力災害からの希望ある復興

 東日本大震災は、本市においても人的被害、住宅などの建物にも大きな被害を与え、道路、上下 水道など市民生活に直結するライフラインの損壊など、前例のない大規模複合災害でした。また、 原子力災害は、市民の健康・行動へ大きな不安を与えただけではなく、農業など本市の主要な産業 への被害も与え続けています。

 そのため、除染、被ばく検査、モニタリングをはじめとした放射線対策や風評の払拭対策を行っ ていますが、今後とも速やかで力強い復興に向け、市民の不安軽減をはかり、生活環境を取り戻す 取り組みをさらに進めていく必要があります。

(2)定住人口の保持

 本格的な人口減少時代に入り、本市においても人口の減少は避けられない見通しとなっています。 しかし、人口は、地域社会が存立し、将来にわたって持続的に発展していく上で、最も重要な基盤 となるものであることから、定住人口の保持に積極的に取り組む必要があります。

(3)人口減少、人口構成の変化に対応した地域活性化

 総人口の減少や年少人口と生産年齢人口の減少に伴い、経済規模の縮小や地域活力の低下が懸念 されます。

 そのため、地域資源を活用することや需要を市外から積極的に取り込むことなどにより、官民一 体で総力を挙げ、経済を活性化する必要があります。

 さらに、地域の活性化には、地域社会の新たな担い手であるいわゆるアクティブシニア※5や知

識・経験などを豊富に持つ高齢者が、地域でいきいきと活動できるようにすることが必要です。

(4)高齢者施策、環境施策など多様化する市民ニーズへの対応

 老年人口の増加やニーズの多様化に伴い、高齢者が安全で安心して生活できるまちづくり、高齢 者が生きがいを持ち、心豊かに元気に暮らしていける環境づくりが一層求められています。保健医 療・介護・福祉などのサービス需要の増加にも適切に対応する必要があります。

 また、地球環境問題などの深刻化、市民の環境意識の高まりを適切に受け止め、美しく恵み豊か な環境を守り、次の世代に引き継ぐための取り組みをより一層推進する必要があります。

※5 アクティブシニア:50∼64歳の元気な世代。

章 

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(10)

2.重点施策

 主要な課題に積極的に対応し、将来都市像を実現するため、次の5つの施策を特に重点的に推進 します。

(1)安心して住めるまちづくりの推進

 除染や継続的な市民の健康管理やモニタリングなど、原子力災害への取り組みを行うことで、一 日も早く生活環境を取り戻し、また、正確な情報を早く市民をはじめ市外へも発信し、不安軽減に 努めます。

 また、今後とも、地震災害以外の災害に対しても速やかに対応できる継続的な体制を保持するこ とにより、市民が、より安全で安心できるまちづくりを進めていきます。

(2)子育て支援の推進

 子どもを育てることに喜びを感じられ、全ての子どもたちが健やかに生まれ育つ地域を築くこと は、市民の願いといえます。

 そして、そのような地域づくりは、人口減少社会にあって定住人口を保持し、地域の活力を維持 するためにも極めて重要です。

 そのため、地域における子育て支援基盤の強化、保育施設の整備充実、子育て支援サービスの充 実、子どもの「生きる力」をはぐくむ学校教育の充実など、子育て支援を一層推進します。

(3)産業振興、交流人口拡大による雇用機会の創出

 定住人口の保持と地域の活性化をはかるため、本市の特性や豊かな地域資源を最大限に活用し、 既存産業の育成、新たな産業の創出など足腰の強い産業を育成するとともに、地域内経済循環を促 進し、雇用機会を創出します。

 また、本市の魅力や都市イメージ『花もみ(実・味・美・見)もある福島市』を国内外に積極的に情 報発信することなどにより、人・物・情報・技術・文化などの交流を拡大し、産業や雇用の創出に つなげます。

(4)高齢者がいきいきと暮らせるまちづくりの総合的推進

 豊富な知識と経験を持つ高齢者やアクティブシニアが、地域づくりの主役の一人として活躍でき るよう、生涯学習や地域活動を促進するとともに世代間の交流を推進します。

 また、高齢者が住み慣れた地域で安心して生活できるようにするため、保健医療・介護・福祉な どの多様なサービス提供体制や高齢者に配慮した施設の整備を推進します。

(5)環境にやさしい美しいまちづくりの推進

 人と自然が共生し、地球環境への負荷の少ない、環境にやさしい美しいまちづくりを進めます。 そのため、自然環境を保全するとともに、大量エネルギー消費型から資源を大切にする循環型社会 への転換を基本に、3R※6の取り組みや太陽光などの再生可能エネルギーの利用を促進します。

※6 3R:廃棄物の発生抑制(リデュース:Reduce)、再使用(リユース:Reuse)、再生利用(リサイクル:Recycle)

(11)

第8章

分野ごとの施策の方針

 東日本大震災と原子力災害から速やかに生活環境を取り戻し、産業振興などにより活力あるまち をつくり、次の世代へ良好な環境を引き継ぐ取り組みなどを通して、子ども・女性・高齢者をはじ め全ての市民が住んでよかったと誇れるまちづくりのための分野ごとの施策の方針として「いのち を大切にするまち」「女性が活躍できるまち」「こどもと高齢者を大切にするまち」「活力あふれるま ち」「『次世代の環境』の住みよいまち」を定め、これらの施策を進める姿勢として基本理念「みんなが 誇れる県都ふくしまの創造」を位置付けます。

 この基本理念に沿い、基本構想の「まちづくりのための基本的な考え方」の下、主要な課題と重点 施策を継続的に展開することで、将来都市像の実現を目指します。

1.いのちを大切にするまち

 自然災害・原子力災害などから市民の生命・財産を守り、また、市民が自立して生活できる社会 の実現に努め、健康で安心して住めるまちづくりを進めます。

(1)安心できる生活環境の向上(放射線対策)

 除染による放射線低減策、放射線モニタリング、食品・飲料水などの放射能検査、ホールボディ カウンタ検査などの健康管理体制を充実するなど放射線から市民の心と健康を守る対策を進め、正 確な情報を発信し、全ての市民が安心して住める施策を進めます。

(2)安全な生活の確保

 全ての市民が安全に生活できるまちづくりを進めます。

 防災対策として、治山治水事業の推進、防災関連施設の整備促進、公共施設の耐震化の推進、市 民の防災意識の高揚をはかります。また、自主防災組織などとの連携をはかり、災害発生時対策、 高齢者や障がい者、乳幼児などの介助支援を必要とする避難行動要支援者(災害時要援護者)対策を 推進するとともに、地域防災力の充実に努めます。さらに、防火、救急・救助体制をはじめとした 消防力の充実と広域的な連携協力を推進します。

 防犯対策として、地域の防犯体制の充実や市民の防犯意識の高揚をはかり、また、交通安全対策 として、交通安全意識の啓発を強化するとともに、道路や交通安全施設などの環境整備に努めます。  市民の消費生活の安定向上と多様化・複雑化する諸問題に対応するため、消費生活センターの機 能の強化をはかり、商品などの安全性の確保や相談事業の充実、安全な食生活の確保に努めます。

(3)生涯健康と保健医療の充実

 全ての市民が生涯にわたって健康で安心して暮らせるよう、自ら心身の健康づくりに取り組む意 識の醸成をはかるとともに、市民一人一人の健康づくりを社会全体で支援する環境整備に努めます。 また、感染症や生活習慣病をはじめとする疾病の予防対策として、各種予防接種や各種検診、健康 情報の提供、相談・指導の充実をはかります。さらに、市民がいつでも安心して適切に受診できる よう救急医療の確保をはじめ地域医療体制の整備充実、各医療費助成制度の効果的な運営に努めます。

章 

章 

(12)

(4)地域福祉と障がい者福祉の充実

 全ての市民が支え合い、安心して生活できるよう総合的な福祉を推進する体制の充実に努めます。 ひとり親家庭や生活困窮者に対しては、相談や情報提供、セーフティネット機能の強化など各種支 援策の充実に努めます。障がい者福祉においては、障がいの早期発見と療育の充実、ボランティア 講習会開催支援など関係団体の育成に努め、自立や社会参加を支援する環境づくりを推進します。

(5)人権尊重の推進

 一人一人の基本的人権がお互いに尊重される社会づくりに努めます。

 特に子どもや高齢者などの虐待防止や人権尊重の意識を醸成するため、人権教育や人権啓発を進 めます。

(6)避難者支援の充実

 東日本大震災および原子力災害から避難している市民の帰還に向けた環境整備や本市の復興の情 報発信を推進します。

 また、本市への避難者に対して、必要な行政サービスの提供や情報提供、コミュニティの形成に 向けた取り組みを進めます。

2.女性が活躍できるまち

 本市の発展には、人口の半分を占める女性の活躍が必要です。

 女性が働きやすい環境整備を行うなどして、女性が持っている力を最大限に発揮できる社会づく りを目指します。

(1)女性の就労支援の充実(子育て支援)

 放課後児童クラブの充実、育児休業制度の啓発など子どもを持つ女性も勤労しやすい環境整備に 併せ、キャリアアップ教育、職業能力開発の促進、就業条件の充実など働きたいときに働きやすい 環境づくりに努めます。

 また、安心して子どもを産み育てることができ、全ての子どもが心身共に健やかに成長できる社 会の形成に努めます。保育・教育・雇用・保健・医療・福祉などさまざまな分野における子育て環 境を整備し、子育てと仕事の両立や家庭や地域における子育ての支援をはかります。

(2)男女共同参画社会の推進

 男女がお互いに人権を尊重し、平等に責任を負いながら、良きパートナーとして、家庭・学校・ 職場・地域などあらゆる分野で、個人の持つ能力が十分に発揮できる社会づくりを推進します。そ して、男女が性別に関わりなく、あらゆる分野に参画する機会が確保され、多様な生き方が選択で きる環境づくりを進めます。

 また、核家族化・共働き家庭の増加の中で、男女共に子育てと仕事の両立ができる支援を行います。  そのため、男女共同参画に向け、啓発を一層推進するとともに市民活動を支援し、市民や事業者 と連携しながら社会的条件の整備に努めます。

(13)

3.こどもと高齢者を大切にするまち

 少子高齢化が進むと見込まれる本市において、速やかにその対応をはかるべく、将来を担う子ど もや保護者への支援と学校教育の充実を進め、併せて、高齢者施策を推進することで、持続的な市 政発展を目指します。

(1)子育て支援の充実

 少子社会へ積極的に対応するため、安心して子どもを産み育てることができ、また、全ての子ど もが心身共に健やかに成長できる社会の形成に努めます。保育・教育・雇用・保健・医療・福祉な どさまざまな分野における子育て環境を整備し、子育てと仕事の両立や家庭や地域における子育て の支援をはかります。

 また、生活スタイルの多様化に対応するため、家庭、保育・教育施設、地域が連携し、一体となっ た健全育成活動を支援するとともに、関連施設の適切な整備に努めます。

(2)学校教育の充実

 郷土への誇りと自信、将来への「夢」と「志」を持ち、確かな学力と豊かな人間性・社会性を身に付 け、将来の福島市を担う共生の精神にあふれた子どもの育成に努めます。そのために、幼稚園、小・ 中学校の連接を基盤とし、子どもの育ちを総合的にとらえた学校教育の推進に努め、子どもの「生 きる力」をはぐくみます。

 また、郷土の伝統や文化、豊かな環境などをいかした教育を充実させ、家庭・地域社会との連携 のもと、それぞれの教育力をいかした特色ある教育活動の展開に努めるとともに、環境、異世代・ 異文化などとの共生を目指した豊かな体験活動の推進に努めます。

 幼稚園、小・中学校の施設は、新たな社会の変化に対応した教育環境の充実をはじめ、適正配置 や適正規模に配慮しながら、耐震化などの整備充実に努めます。

 高等学校教育の機会の拡充、大学など高等教育機関の整備の支援に努めるとともに、社会経済活 動に対応した再教育や産学官連携による共同研究の場などの創出に努めます。

(3)高齢者施策の充実

 超高齢社会へ積極的に対応するため、高齢者が生きがいを持ち、安心して暮らせるまちづくりを 進めます。高齢者保健福祉サービスの充実や介護保険制度などの円滑な運営、高齢者に配慮した環 境や施設の整備に努めます。

 高齢者が積極的に社会参加できる環境づくりや就労機会の確保に努めるとともに、 生涯学習、 生涯スポーツを推進するなど、多様な社会活動参加を促進します。

4.活力あふれるまち

 地域の持っている特色をいかしながら、各産業を振興し、働きやすい環境づくり、中心市街地の 活性化、また、スポーツイベントなどさまざまな機会を通して交流人口の拡大をはかっていき、県 都にふさわしい活力あふれるまちをつくります。

章 

(14)

(1)農林業の振興

 農業については、生産性の向上や農産物の安全確保、商業・観光との連携などの取り組みにより、 本市の基幹産業として、地域経済をけん引する農業の振興をはかります。

 そのため、意欲のある担い手の育成・確保をはかるとともに、優良農地の確保と有効活用に努め ます。また、生産基盤などの整備を推進するとともに、施設の近代化を促進します。

 さらに、生産対策の強化や農産加工品の研究開発を促進するとともに、環境に配慮した安全で安 心な農産物の生産振興に努め、併せて、モニタリングの徹底など、正確な情報を発信し、地元産の 農産物の安全性をアピールし、一層の消費拡大をはかります。

 また、経営の安定化と地域農業の持続的な発展に向け、集落営農や農業生産法人などの育成・支 援を進め、新たな雇用機会の創出に努めます。

 林業については、森林は環境保全や災害防止、保健休養機能などの公益的機能を有することから、 計画的な造林・保育事業の推進や森林資源の保全・育成をはかります。

(2)工業の振興

 地域間の企業誘致競争が激化する中、本市の特性をいかし、企業誘致を積極的に推進するととも に、地場産業の振興をはかります。また、技術革新と新たな産業展開の促進をはかります。  そのため、工業基盤の整備に努め、企業立地による工場配置の適正化をはかるとともに、先端技 術型企業、医療・福祉関連産業などを中心とする企業や研究機関の積極的な誘致と、優遇制度の充 実に努めます。また、地場企業からの情報収集を行い、産学連携の手法などを用いた新製品の開発 や技術力の向上、人材の育成などを促進することにより競争力の強化に努めます。

 これとともに、急激な社会経済環境の変化にも対応できるよう、経営の革新や経営環境改善の取 り組みなどを支援し、地場企業の体力向上に努めます。さらに、産学官の連携や農商工連携などの 産業間の交流、同業・異業種間交流、広域的な交流連携により、多様なネットワークの構築を促進 し、新たな産業創出の支援に努めます。

(3)商業の振興

 商業環境の変化や消費者ニーズの多様化に対応するとともに、各地域の特性に合った商業機能の 充実や魅力ある中心商店街の形成などを促進します。

 そのため、地域の特性をいかした生活に密着した商業機能の充実をはかるほか、交通弱者を意識 した交通アクセスの検討、休憩施設の整備などの多様な機能の充実をはかり、日常の買物などの利 便性の確保に努めます。中心市街地は市民の暮らしや経済社会活動の中心として、また、本市の顔 として魅力ある中心商店街を維持・発展させるため、商業・サービス機能の充実をはかり、商業施 設の積極的な誘導と魅力向上に努めます。また、本市の健全な商業環境を維持・発展させるため、 適正な商業施設の配置など、合理的な土地利用の促進に努めます。

 流通については、物流の量的拡大と輸送需要の多様化に対応し、効率的な流通機構の整備に努め るとともに、消費者が求める安全・安心な生鮮食料品などの安定供給をはかります。

(15)

(4)観光の振興

 本市で大きな成長が見込まれる産業として、風評の払拭に努めながら観光の振興をはかります。  そのため、本市らしい資源(花・くだもの・温泉)をいかし、市民が楽しみながら地域の魅力を育 て、時代のニーズに対応した新たな「福島市流の観光スタイル」の提供に努めます。

 また、東北の玄関口としての立地をいかし、南東北観光の基点・拠点となる観光まちづくりの展 開に努めます。そして、多様な産業と連携し、訪日外国人旅行対策やコンベンションの誘致など経 済波及効果の高い観光振興を実現する総合的な観光産業の振興に努めます。

 市民一人一人が、ふるさとに「自信」と「誇り」を持ち、住んでいる人が自慢できるまちづくりを推 進し、本市の魅力をたくさんの人に知ってもらうことにより、「また来たくなる観光都市福島」の実 現に向け、市民・民間事業者・行政が連携をはかりながら、地域や組織の垣根を越えた「オール福 島市」の体制で観光振興に取り組みます。

(5)雇用機会の創出と勤労者福祉の向上

 農林業・工業・商業・観光の振興やコミュニティビジネス(※7)の育成、成長が見込まれる環境関

連産業などにより、新たな雇用機会の創出に努めます。

 また、キャリア教育(※8)の推進、職業能力開発の促進、就業条件充実の啓発などに努め、若者、

女性、高齢者、障がい者などを含めたあらゆる人々の雇用の促進と安定をはかるとともに、勤労者 福祉制度の充実を推進します。

(6)総合交通網の整備

 市民生活、産業活動や地域間の交流、災害や救急医療など非常時の緊急輸送・搬送など、多様な 都市活動を支える総合交通体系の形成をはかります。

 そのため、快適性・利便性・安全性を備えた幹線道路・生活道路の整備を推進するとともに、人 にやさしい歩道および自転車道の整備に努めます。

 また、鉄道・バスなどの公共交通機関については、今後、高齢化の進展に伴い重要度が増すこと から、その利用促進をはかり、路線の維持や利便性の向上に努めます。さらに、東北中央自動車道 やインターチェンジなどの整備促進をはかり、高速交通網の充実に努めます。

(7)中心市街地の活性化

 都市機能の郊外拡散を抑え、中心市街地の活性化を推進し、コンパクトで効率的なまちづくりと にぎわいの回復をはかります。

 そのため、中心市街地においては、教育・文化・医療・福祉・情報・商業・交通・行政・居住な ど、さまざまな都市機能について、民間と行政が連携をはかりながら整備・誘導に努めます。  また、信夫山や阿武隈川などの身近な自然環境や歴史・文化資源などをいかし、奥行きと広がり があり回遊性の高い、県都にふさわしい風格とにぎわいのある中心市街地の創出に努めます。

※7 コミュニティビジネス:地域の課題を住民が主体的にビジネスの手法を用いて解決する取り組み。

※8  キャリア教育:望ましい職業観・勤労観および職業に関する知識や技能を身につけさせるとともに、自己 の個性を理解し、主体的に進路を選択する能力・態度を育てる教育。

章 

(16)

(8)交流・定住の促進

 国内外の都市との多様な交流、人・物・情報・技術・文化などの出合いを生み出し、産業の振興 や新たな文化の創造など、都市の活力と魅力の創出をはかります。

 そのため、民間と行政が一体となり、国内外の多様な地域と具体的なテーマを持った交流などに より交流人口を拡大するとともに、本市の魅力の発信と受け入れ体制を整備し、定住・二地域居住 を促進します。

(9)市民文化の振興

 市民の自主的、創造的な芸術文化活動の促進および文化遺産などの発掘・保護・保存・活用をは かり、風土に根ざした地域性豊かで独創的な市民文化の創造を目指します。そして、市民一人一人 が真にゆとりと潤いのある豊かな生活を実現できる社会の形成に努めます。また、芸術文化団体や 文化財保護団体などの自主的活動をより活性化させ、指導者の養成に努め、ネットワークの構築に よりその活力を結集する取り組みを推進します。

 そのため、市民の創作活動の奨励および発表の場の拡充に努め、優れた芸術文化に接する機会や 鑑賞の場の拡充をはかります。また、貴重な文化遺産を市民共通の財産として保護・保存する意識 の啓発を積極的に推進するなど、これらの魅力をもとに幅広い活用をはかります。

(10)スポーツ・レクリエーションの振興

 多様な生活スタイルに対応した健全な余暇活動の充実と、積極的な健康づくりを支援するため、 生涯にわたり、市民が日常生活の一環としてスポーツ・レクリエーション活動に参加できる機会の 拡充に努めます。

 そのため、スポーツ団体への支援や指導者の育成、講習会・各種大会の開催などによる市民スポー ツの一層の普及をはかるとともに、市民ニーズに応えられる施設の整備と効率的な管理運営に努め ます。

5.「次世代の環境」の住みよいまち

 再生可能エネルギーの活用など先進的な取り組みを率先して行います。

 また、地球環境や自然環境に配慮し、良好な景観形成に取り組み、併せて住みよい居住環境をつ くるなどして、次世代へ引き継ぐことができる環境づくりを進めます。

 さらに、豊かな生活づくりを目指し、環境衛生の向上、情報通信技術の活用、水道水供給の安定、 生涯を通した学びの充実、地域の国際化をはかって、外国人も含め市民が住みよい環境づくりを進 めます。

(1)再生可能エネルギーの推進

 再生可能エネルギーの導入推進により、安全・安心なエネルギーによる地産地消が進んだ、活力 あふれる環境最先端都市を実現し、原子力に依存しない社会づくりに貢献します。

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(2)住みよい環境の形成

 大気・水・土壌などを良好な状態に保持することにより、人の健康を保護し、生活環境および自 然環境を適正に保全します。

 豊かな環境を良好な状態で次の世代に引き継いでいくため、緑の保全と創出に努めます。豊かな 緑につつまれた美しい景観を創造するため、公園・緑地の適正配置や効率的な維持管理、街路の緑 化に努め、市民の緑化活動を支援するとともに、協働により良好な景観形成を促進します。  快適で、人にやさしい持続可能な地域社会の構築を目指し、景観にも配慮した良好な居住環境の 形成をはかります。

 そのため、住まいの品質の確保や高齢者への配慮など、良質な住まいづくりとともに、多様な居 住ニーズに対応するため、既存の住宅の活用を促進します。

 また、それぞれの地域の特性をいかした住まいづくりと、誰もが安心して居住し、健康で文化的 な生活を送ることができる住まいづくりを促進します。

(3)地球環境への負荷の低減

 循環型社会の形成を基礎として、地球環境への負荷を低減するまちづくりを進めます。

 そのため、市民一人一人の地球環境を守り続ける意識の高揚をはかりながら、市民・事業者・行 政が協働し、3Rの取り組みをより一層推進します。

(4)環境衛生の向上

 清潔で快適な都市環境を守るため、環境衛生の向上に努めます。

 そのため、公共下水道の着実な整備と公共下水道への接続を促進するとともに、合併処理浄化槽 の整備促進をはかるなど地域の実情に応じ、効率的な汚水処理施設の整備を進めます。

 都市清掃については、広く市民と行政とが協働し、ごみの減量化ときれいなまちづくりを推進し ます。

(5)情報通信技術の活用

 市民生活をより豊かにし、本市の魅力を発信する手段として、企業・団体などと連携をはかりな がら情報化を総合的に推進します。

 市民ニーズに応え便利さを実感できる行政サービスを提供するため、市民の視点に立った電子自 治体としての取り組みを推進します。また、協働のまちづくりや安全で安心なまちづくり、都市の にぎわいと活力に寄与する地域の情報化を推進します。さらに、情報通信技術の活用による行政運 営の高度化・効率化に努めます。

(6)安定的な水道水の供給

 摺上川ダムからの本格供給が開始され、上水道は拡張の時代から維持管理の時代へ移行しています。  将来にわたって、安全で良質な水を安定して供給するため、水質管理体制の強化、老朽施設の計 画的な更新を進めます。

 また、災害時においても安定した供給体制を確立するため、配水管の耐震化を実施するなど維持 管理に重点をおいた整備を推進します。

章 

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(7)生涯を通じた学びの推進

 市民一人一人が、生涯を通じて学び、その成果をいかすことのできる学習体制の充実と学習環境 の整備をはかり、いきいきとした活力のある「まちづくり」「人づくり」を総合的に推進します。とり わけ、地域社会においては知識や経験などを豊富に持つ高齢者やアクティブシニアが増えると見込 まれています。このような貴重な人材が地域へ溶け込み、地域活動の新たな担い手として活躍し、 さまざまな学習機会を通してまちづくりに参画することが期待されています。

 そのため、民間も含めた生涯学習関連機関・団体および施設とのネットワーク化をはかり、学習 情報の提供に努めるとともに、知識・技術や学習成果をいかしたボランティア活動を促進し、市民 への学習支援サービスの向上に努めます。

 また、生涯学習の中核的役割を果たす社会教育においては、多様な学習ニーズに応じた学習機会 の提供に努めるとともに、指導者の育成をはかります。

(8)地域における国際化の促進

 諸外国との交流、ボランティア活動、市内に住む外国人との交流などにより、国際性豊かな人材 を育成することを基本に、地域における国際化を促進します。

 さらに、市内に住む外国人が一人の市民として必要な情報やサービスが受けられ、安心して暮ら せるまちづくりを進めるとともに、多様な言語・文化・習慣などを認め合う「多文化共生社会」を目 指します。

第9章

基本構想の実現に向けて

1.地域経営の推進

 地域経営とは、本市の区域を一つの事業体としてとらえ、経営的な考えを持って地域を運営して いくことです。

 併せて、分権型社会への移行に伴い、権限移譲を受けるなどして自主性・自立性の向上により、 経営能力を高めます。

 地域の宝である資源や優位性を最大限にいかすとともに、市民・行政・団体・企業などが目標と 情報を共有しながら、協働により総力を挙げて市民生活の質の向上と魅力ある地域づくりを進めます。

2.効率的な行財政運営の推進

 多様化する行政需要へ対応するため、事務事業の見直し、外部委託の推進、定員・給与の適正化 などにより、行政サービスの質を維持しながら、簡素で効率的な行政を実現します。

 また、財政については、緊急度、優先度を勘案した事業の厳選、事務事業全般にわたる行政経費 の節減に努めるとともに、後世代に過大な負担を残すことのないよう、市債依存度の抑制を基調と した市債の運用を基本に、健全で効率的な財政運営を進めます。

(19)

3.近隣自治体との連携の推進

 近隣自治体と連携し、水道用水供給や衛生処理などの効率的な事務の執行を進めるため、着実に 広域行政を推進します。

 また、地域振興のための自治体間の相互連携をより重視しながら、県北の中心都市としての役割

を担い、一層力強い福島都市圏の形成に努めます。

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参照

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