一橋 平成20年度 第1題
問1:3 問2:4
定常状態においてはKt+1= Kt = Kとなるので sK K = 0
K =(s)1=(1 )
よりそれぞれ代入するとK = 4 問3:4
Mの増加はLM曲線を右にシフトさせ,その結果総需要曲線を右にシフトさ せる.今,そう供給関数はY = Yで固定されているので,総需要曲線が右に シフトするとPは上昇するが,Yは不変.したがって4
問4:4
リカード・バローの中立命題は
1,家計は異時点間の効用最大化を行う. 2,家計は子へ遺産を残し子の効用も考える. 3,流動性制約に直面していない.
という仮定のもとでは政府支出がどのような財源で賄われても家計の消費行 動は変化せずその影響は等価である,という命題
したがって4の「流動性制約に直面していても中立命題は成立する」という 点が誤り.
問5:2
このときの政府支出定数は
Y = 1 c(1 t)1 G
であるので2 問6:2
1は利子率や将来の所得が変化することにより現在の消費は変化しうるので 正しい.2は「ラチェット効果によるもの」という点が誤り.ラチェット効果 は所得の減少分に比べ,消費は減少分は少ないという効果.この場合「流動 性制約によるもの」が正しい.
3はライフサイクル=恒常所得仮説において,主体は消費の平準化を行うた め一時的な所得の減少が消費に与える影響は小さい.
4は一時的な所得の増加は消費の平準化を行うため貯蓄が増加するので正し い.
問7:2
一般に財政政策は内部ラグが長いが,外部ラグは短い.逆に金融政策は内部 ラグが短いが,外部ラグは長いという性質を持つ.したがって2が誤り. 4はルーカス批判とは政策を実行すると人々の期待が変化するため個々のパ ラメータが変化してしまい,それを反映していない大規模軽量経済モデルで の予想は正しくないという批判であり正しい.
問8:3
効用最大化問題は
max u(c; 1 h) s:t: c 0:1wh 0:45
主体の効用最大化の条件から 0:8 0:2
1 h c =
1 0:9 これと予算制約式からh=0.7
問9:2
安全資産へ,危険資産へ1 へ投資すると考えると, 確率1=2で W1=
1
4 + 0 = 1 4 確率1=2で W2=
1
4 + (1 ) = 1 34 主体の期待利得は
E(W ) = 12[ 12(14 1)2+12] + 12[ 12(1 34 1)2+12]
= 321 (52 4 8)
より = 2=5で最大となる. 問10:2
100%保有している経営者は
u(e) = e 12e2
を最大化するので
e= 1=(2 ) 同様にして%だけ保有している経営者は
u(e) = 100 e 12e2
を最大化するので
e=( 100
)1=(2 )
e< eより100%保有している経営者の方が努力水準が高い
問11:3 需要関数は
x1= @V=@p@V=@I1
で与えられるので,3 問12:2
アはF (tL; tK) < tF (L; K)より収穫逓減. イ,ウはF (tL; tK) = tF (L; K)より収穫一定. 問13:2
外部性を考えずに利潤最大化をすると企業は価格と限界費用が等しくなるよ うに生産量を決定するので
100 12x = 40
よりx = 120
一方社会的に最適な生産量を考えると W = px 40x x2
@W=@x = 0よりp = 40 + 2x したがって 40 + 2x = 100 12x
よりx = 24
したがって生産量を直接1/5に規制するか,生産1単位あたり48のピグー 税を課す.
問14:1
1は「ほとんどが純粋公共財である」という点が誤り.純粋公共財は消費の 非競合性と排除不可能性を満たすような財であるが,実際の多くの財は厳密 にこれらを満たす財は少ない.
2,3は正しい.
4は公共財の最適供給のための十分条件で,いわゆるサミュエルソンの条件 である.
問15:3
i= (2 yi byj)yi yi (i = 1; 2) より利潤最大化の条件を考えると
y1(y2) =1 by2 2 y2(y1) =1 by2 2
したがって
yi= 2 + b 1 (i = 1; 2)
である.yはbの減少関数なので3 問16:3
参入企業の数がnの時,企業の利潤は
i = (5
n
∑
j=1
yj)yi yi 1
企業は均一であるので均衡産出量をy1= ::: = yn= yとおくと,企業の利潤 最大化条件から
y = n + 1 4 ; = (n + 1)16 2 1
したがって 0であるときは企業は参入するので,等号は3 問17:2
純粋戦略ナッシュ均衡は(T; L)と(B; R)の二つ.
これらはいずれもパレート効率的であり,支配戦略は存在しないので2 問18:4
バックワードインダクションを用いてサブゲーム完全均衡を求めると(; y) 一方標準形ゲームに直して考えるとナッシュ均衡は(; y); (; x)となる. これはナッシュ均衡よりもサブゲーム完全均衡の方が強い解概念であること から生じることで,したがって4が正しい.
問19:1
たしか競り上げだと思われる.(自信なし笑)
セカンドプライスオークションでは自分の評価額を入札するのが弱支配戦略 となる.
プレイヤーiについて考える. (a)vi> bjの時
確率1で勝てるbi= viを入札することで期待利得はvi bj > 0でこれは弱 支配戦略.
(b)vi = bjの時
任意の戦略で期待利得は0.したがってbi= viは弱支配戦略の一つ. (c)vi< bjの時
競り落すと期待利得はvi bj < 0であり,競り落さないと期待利得は0. したがって確率1で負けるbi = viは弱支配戦略の一つ.
以上より2人ゲームの場合は示された
※ もう少し数学的な証明もできます.(例えば相手の評価が一様分布に従って いる場合は比較的簡単にできる)
ちなみに評価額の半分が弱支配戦略になるのはファーストプライスオークショ ンの場合.
詳しくは「経済学のためのゲーム理論」(ギボンズ)または「ミクロ経済学 戦略的アプローチ」(梶井・松井)などを参照.
問20:2
企業の最適反応戦略は
タイプがg(good)の時は,提示額が10以上の時は承諾,それ以外の時は拒 否.
タイプがb(bad)の時は.提示額が1以上の時は承諾,それ以外の時は拒否. したがって企業の取り引きするのは
b; g (10 x) bのみ(1 x < 10) なし (x < 1)
これをもとに投資家の期待利得を求めると,提示額をxとするとき u =
12(10 x) +12(1 x) (10 x)
0 +1
2(1 x) (1 x < 10) 0 + 0 (x < 1)
したがってx = 5:5は期待利得が負となるので2が誤り.それ以外は正しい.
第2題 問1
i= (10 ∑ qi)qi 5qi (i = 1; 2; 3; 4)
@i=@qi = 0より.企業は均一なので均衡生産量はq1= :::q4= qを考慮す るとq=1
問2
同様にしてq1= q2= q3= qとして考えるとq =5
4
したがって生産量は5
4 2 = 34より34減少
シェアは1
3 14 = 121 より121 増加
問3
合併した一橋連合を1,国立産業,小平工業をそれぞれ2,3とする 1の限界費用をkとおくと,利潤はそれぞれ
1 = (10 ∑3
j=1
)q1 kq1
i = (10 ∑3
j=1
)qi kqi (i = 2; 3)
したがって利潤最大化の条件から
q1= 10 k 2q2 q3 ; q2=5 q21 q3 ; 5 q21 q2
したがってこれを解くと
q1= 5 34k ; qi= 14k (i = 2; 3)
この時シェアは
s1= 5 34k 5 14k =
20 3k 20 k
s2+ s3= 14k +14k 5 14k =
2k 20 k
したがってs1> s2+ s3, k < 4より4より小さくする