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Software Engineering for Mo・No・Zu・Ku・Ri

ソフトウェアエンジニアリング上の主な課題(2/3)

③大規模システムへの適用経験に学ぶ(「プロセス」より「人」)。

a.

スキル欠如が透明化できないことに起因する開発者の危惧(fear)

b.

開発者全員が,すべてのやりとり(trades)に熟達する(master)必要性

c.

社会性スキル(social skills)への依存性増大

d.

開発者におけるビジネス知識の欠如

e.

アジャイル・プラクティスではなく,アジャイルの価値と原理(principle)を 学ぶ必要

f.

アジャイル手法の利用に対する開発者のモチベーションの欠如

g.

意思決定の譲渡(devolve)が行きつくところ

h.

行動が,アジャイル性に適合しているかどうかを評価する必要性

i.

アジャイルに特化した採用および適切に訓練されたITコース卒業生獲 得に対する戦略欠如

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Software Engineering for Mo・No・Zu・Ku・Ri

ソフトウェアエンジニアリング上の主な課題(3/3)

④大規模システムへの適用経験に学ぶ(エントロピー増加)。

i.

大規模システムの進化に対して,アジャイル手法を適用して保守・改善 を続けた結果,ソフトウェア・エントロピが増大(aging 老化)し,構造が 輻輳化し,管理できなくなり,アジャイル開発を続けられなくなる危険性 に直面した.

ii.

対策として,NDepend ツールを使って,イテレーションの度に,構造の 整列を行い,リファクタリングを行った.

iii.

スプリント期間中に,構造整列,リファクタリング,Working Softwareの 顧客レビュー・承認,実装を行おうとしたが,当初決めたスプリント期間 はとても守れなかった.

iv.

リファクタリングは,業界で説明されているほど,簡単な作業ではない.

ごく限られたリファクタリング手法を選定して,これを自動化するツール を開発し,これを利用しながら行った.

Hanssen, G. K., et al., Software entropy in agile product evolution, Proceedings of the 43rd

Hawaii International Conference on System Sciences (2010).

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プロジェクト要素 従来型開発 アジャイル型開発

管理 「プロセス」重視 「人」重視

マネジメントスタイル 指揮統制型 リーダーシップ・協力型

知識の管理 明示 暗示

役割 個人

→専門化を好む

自己組織チーム

→役割の相互入れ替えを推奨 コミュニケーション フォーマルで、必要な時のみ インフォーマルで、継続的

顧客の関与 重要だが、通常はプロジェクトの分 析段階においてのみ

必須で、継続的 プロジェクトサイクル 業務や活動主導 製品特性主導

従来型とアジャイル型との主な違い(1/2)

「プロセス」重視 「人」重視

出典 Kieran Conboy, Sharon Coyle, Xiaofeng Wang, Minna Pikkarainen:

”People Over Process: Key People Challenges in Agile Development”, IEEE Software, July 2010.

参考

文化が

異なる

“計画”駆動型

(顧客)“価値”駆動型

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Software Engineering for Mo・No・Zu・Ku・Ri

従来型とアジャイル型との主な違い(2/2)

参考

プロジェクト要素 従来型開発 アジャイル型開発 開発モデル ライフサイクルモデル

(ウォーターフォール、スパイラル、ま たはこれらのバリエーション)

進化型成果モデル

望まれる組織形態

/構

機械的(官僚的で、形式重視) 有機的(柔軟性、参加性に富み、

協力しあう社会的活動を推奨)

テクノロジー 制約なし 目標指向のテクノロジーが好まれる

チーム配置 分散型主体 連動型主体

チームサイズ 多くの場合で

10

人を超える 通常は

10

人以下 継続ラーニング あまり推奨されない 積極的に採用される マネジメント文化 指揮統制型 対応型

チーム参加 必須でない 必須

プロジェクト・プラニング 管理職主導 継続的

フィードバックの仕組み 獲得困難 通常数多く存在

文書化 相当量 最小限

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異文化の協働によるプロセス・イノベーション

プロセス・イノベーション

パ フ ォ ー マ ン ス

アクティビティ

ウォーターフォール アジャイル プロセス改善 プロセス改善

ウォーターフォールとアジャイルとの協働により,

プロセス・イノベーションを!

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異文化コラボレーションの事例

 NTTデータ:分散開発環境に対するアジャイル開発の適用

事例(イノベーションスプリント2011)

 TDD研究会:ウォーターフォール型テストケースへの整合の

ためのテスト駆動開発(TDD)の拡張提案(ソフトウェアテス トシンポジウム2011)

 ソニーEMCS:XDDPとScrumとの組合せ(派生開発カンファ レンス2011)

参考

まず,アジャイル開発のプラクティスのいくつかを,ウォーター

フォール型開発に導入してみることから始めるのも一つの手?