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特 2-6

ドキュメント内 研究成果報告書 (ページ 135-138)

Nutrient transport via sea floor of shelf area in the East China Sea

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プラズマ流れ場構造観測に関する統合的研究

核融合科学研究所 ヘリカル研究部 居田克巳 目的

本研究はプラズマ流れ場構造に関する計測手法の開発が目的である。高温プラズマ中のイオンの 流れ場の速度はイオンの熱速度より小さく、そのマッハ数は1以下である。イオンの速度空間の分 布がシフトしたマックスウエル・ボルツマン分布をしている時には、イオンの流れ場の速度はその 1次のモーメントで定義される。しかしながら、プラズマが小崩壊現象を起こす場合にはイオン分 布関数に歪みが生じる為に、1次のモーメントで定義されたイオンの流れ場の速度を研究するだけ では不十分となる。ここでは、イオン分布関数に歪みが生じたときに、イオン分布関数のマックス ウエル・ボルツマンからのずれを検出する方法を開発する。本手法の更なる高度化のため、多くの 装置のプラズマ実験に適用する。更に、開いた磁力線構造でのプラズマ流れ場構造の理解のため応 用力学研究所の直線装置PANTAを用いた実験も併せて行う。

プラズマの小崩壊現象

今年度は、核融合科学研究所にあ る大型ヘリカル装置LHDにおいて、

イオン分布関数を計測する為の高速 荷電交換分光を用いて、小崩壊現象 に伴うマックスウエル・ボルツマン からのずれを観測した。図1はプラ ズマが小崩壊現象を起こした時の異 なるトロイダル角において磁気プロ ー ブ で 計 測 し た ポ ロ イ ダ ル 磁 場 変 動、電子サイクロトロン放射で計測 した電子温度、その時間変化から求 めたプラズマの変位量、RFプローブ で計測したイオンサイクロトロン放 射強度の時間変化である。

プラズマの小崩壊現象は、トロイ ダル方向に局在化したポロイダル磁 場変動と、プラズマの2cmにもおよ ぶ外側への変位によって特徴つけら れるタング変形がトリガーとなり、

イオンの速度空間の変化により引き 起こされた不安定性によるイオンサ イクロトロン放射強度の急激な上昇 とプラズマの急激な電子の温度低下 として観測される。

イオン分布関数の歪み

イオン分布関数を計測する為に、高 速の荷電交換分光で炭素イオンのト ロイダル方向の速度空間分布を計測 した。図2はタング変形前後のトロ イ ダ ル 方 向 の イ オ ン の 速 度 分 布 関 数、ガウスフィット曲線と測定値、を 使って求めた速度分布関数上のへこ

図1プラズマが小崩壊現象を起こした時の (a)(b)(c)異なる トロイダル角でのポロイダル磁場変動、(d)電子温度、(e) プラズマの変位量、(f) RFプローブで計測したイオンサ イクロトロン放射強度の時間変化

 核融合力学分野    特定研究 2

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み(dent)とふくらみ(swell)の時間変化と、へこみとふくらみの時空間変化である。ここでは、

イオンの速度分布関数の時間変化を詳細に解析する為に、RF プローブで計測したイオンサイクロ トロン放射強度の立ち上がりを参照時間として「条件付き平均法」を適用した。タング変形前のイ オンの速度空間分布はマックスウエル・ボルツマン分布をしているが、タング変形後にマックスウ エル・ボルツマン分布からのずれが観測された。このずれは、等価電流と同じ方向(V>0)に移動し ているイオン密度の減少と、逆方向(V<0) に移動しているイオン密度の増加を示している。へこみ とふくらみは規格化平均小半径0.7付近で発生して、その後プラズマの周辺部(規格化平均小半径 1.0)に伝播し、3-4ms後には消滅する。

補足粒子が等価電流と同じ方向に運動するときには内側(磁気軸側)に少しシフトするのに対し、

等価電流と逆方向に運動するときには外側に少しシフトする。従って、観測されたへこみ(dent) とふくらみ(swell)は熱速度から熱速度の2倍程度のエピサーマルの補足粒子の勾配の急激な減少 が原因と考えられる。このへこみとふくらみはイオン・イオン衝突時間のタイムスケールでマック スウエル・ボルツマン分布へと緩和する為にタング変形にトリガーされたプラズマ小崩壊の後に過 渡的に観測される。

図2(a)タング変形前後のトロイダル方向のイオンの速度分布関数、(b)ガウスフィット曲線と測定 値、速度分布関数上の(c)へこみ(dent)とふくらみ(swell)の時間変化、(d)へこみと(e)ふく らみの時空間変化

成果の評価

流れ場計測に重要なイオン分布関数の計測において、プラズマ小崩壊現象に伴ってイオン分布関 数に歪みが現れる事が明らかにした点で、大きな成果と考えられる。これらの成果をまとめた論文 がScientific Reports 6 (2016) 36217に掲載された*。論文発表に合わせて、核融合科学研究所で共 同プレスリリースを行った**。本成果は国内の新聞のみならず、海外のインターネットメディアに も取り上げられるなど、国際的にも高い評価を受けた。本研究で使われた「条件付き平均法」はLHD

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において九州大学と共同で開発されたものであるが、トロイダル磁場閉じ込め装置にその手法が応 用され、イオン分布関数に歪みの発見に結びついたのは意義深い。

*参考論文

http://www.nature.com/articles/srep36217

**プレスリリース

https://www.kyushu-u.ac.jp/ja/researches/view/59 研究組織

居田克巳 核融合科学研究所 (59歳、男性) 小林達也 核融合科学研究所 (30 歳、男性) 稲垣滋 九州大学応用力学研究所 (48 歳、男性)

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