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*log

ドキュメント内 Microsoft Word w.Z...F.l.doc (ページ 132-150)

log

* log

*

*) (

} { 1

} {

1

∑ ∑ ∑

= =

=

=

=

最後の式の和は、

ν

個の分割された集合に対して取られる。ここで、上記の確率事象の組の 重みを規格化したもの

w

i

= n

i

/ n

に置き換え、

p

iを定義

=

について}

に属する

l i k

i

i A F p

k n

n i

i p p p

p n1 ;

にしたがって、

i n

n p

i

に置き換えると、重み付けられた確率事象の組がえられる。



 

 

 



 

 

 

=

ν ν

ν

ν

n p n

p n p

n n n

n n n

F F

F F

n n

n

, ,..., ..., , ,

,..., ,

2 1

2 1

2 1

2 1

これに関して、

A = n

と置いたもうひとつの相対エントロピーを求めると、上の

H ( A *)

全く等しくなる。

p

ni

= 1

、とすると、すなわち、ある

n

i個の事象からなるグルーピングし た組(

F

i)の起きる確率

p

ni が1であれば、それ以外はすべてゼロになり、

H ( A *; p

ni

= 1 ) = log n

i

となる。また、もし、

p

ni

= n

i

/ n

であれば、もうひとつの相対エントロピーは最大値をと

H ( A * ; p

ni

= n

i

/ n )

max

= log n

上で定義したもうひとつの相対エントロピー

H ( A *)

と、その特別な場合とは、それぞれ 熱力学および統計力学のGibbsのエントロピーおよびBoltzmannのエントロピーのモデル となっている。すなわち、

Gibbsのエントロピー

i n n

n i

n

i

i

n

p p p

p A

H

i

i

i

log

* log

*

*) (

} {

1

=

=

=

Boltzmannのエントロピー

H ( A * ; p

ni

= n

i

/ n )

max

= log n

である。以上の議論によって、Shannon, Gobbs, Boltzmann エントロピー意味の違いも理 解されるであろう。

状態数による定義

いまある

n

個からなる多粒子系が離散的な状態、例えば、離散的なエネルギー値、

...

, ..., , , ,

2 3

1

E E E

i

E

にそれぞれ

...

, ..., , , ,

2 3

1

n n n

i

n

づつ占めているとする。ただし、

n n

i i

=

とする。系がこうした状態をとる可能性の数(すなわちn個の粒子を並べ替えたこうした配 置をとる組み合わせの数)は、

!...

...,

!

!

!

!

3 2

1

n n n

i

n W = n

で与えられる。

この対数を考えるが、nが大きいとするとスターリングの公式を用いれば、

log n ! ≅ n log nn

となるから、

log log ( log ) ( log

i

)

i i i

i i

i

n n n p p

n n

n n

W =

ただし、

log log ( log ) ( log

i

)

i i i

i i

i

n n n p p

n n

n n

W =

とする。これは、

( log

i

)

i i

micro

p p

S =

n

倍になる。この

S

microは、集団の構成要素である単一系のエントロピーであり、

第5章 量子力学入門 5.1 はじめに

この章とそれに続くいくつかの章では、量子力学について解説する。その目的は2つあ る。ひとつは、すでに紹介した、情報エントロピー、熱力学的なエントロピー、ボルツマ ンの原理などが、量子論の世界にどのように引き継がれるかを検証することである。繰り 返しになるが、熱力学的なエントロピーと系の微視的な状態の数とを結びつけるボルツマ ンの原理は、情報エントロピー、熱力学的なエントロピーを結びつけるとともに、熱力学 と統計力学とを結ぶ要(かなめ)となっている原理である。しかし古典論では、考察対象 となる系の構成要素である粒子の座標や運動量はいくらでも細かく決定できるとされてい るので、区分すべき状態(状態空間あるいは相空間)はいくらでも増えてしまう。古典統 計力学のこの困難は、状態空間の区分には最小の単位が存在するという仮説によって救わ れるが、そうした仮説に根拠を与えるのが量子力学である。すなわち、量子力学はボルツ マンの原理に一層の根拠を与える理論である。さらに量子力学は系がとりうるエネルギー の値を求めることも可能にする。この章では、必要な量子力学の知識を、簡単な系を紹介 しながら簡潔にお浚いする。次の章では、多粒子系や統計力学に関わる系を取り上げ、ボ ルツマンの思想が量子力学にどのように継承されていくのかを検証する。

量子力学を解説するもうひとつの目的は、最近注目を集めている量子計算(機) Quantum Computing (Computer)、量子情報Quantum Informationを理解するための準備としてで ある。急激に研究者の増えてきたこの分野を理解するためには、もちろん量子力学の知識 が必要であるが、そうした知識は、「シュレディンガー方程式を解けばよいというような」、

どちらかと言えば量子力学を使いこなすことだけに関心のある研究者たちが関心を示して こなかった、量子力学の原理的な側面と深く関係している。

量子力学のさまざまな原理は、日常の経験からすれば、大いに奇妙に感じられるもので ある。とくに不確定性関係や、観測とその結果を解釈する問題は、量子力学の創設期から 論争の的であり、永く研究者を悩ませていた。しかし量子力学が実際問題解決に有用だと いう認識が広がると、そうした原理的な問題は、哲学づきの一部の研究者たちだけの関心 事と見なされ、実際の応用とは無縁のことと、一般の研究者には受け取られるようになっ た。ところが最近の量子計算、量子情報への関心の高まりは、こうした事情に変化をもた らしつつある。すなわち、これまで哲学的、あるいは形而上学的であり、それゆえ、例え ば工学の世界などとは無関係であると思われていた量子力学の原理を見直すことが、効率 的な量子計算機や安全な暗号法の開発に必須であると認識されるようになってきたのであ る。そのような原理的な問題に関する話題とは、アインシュタインらの EPR, シュレゲィ ンガーの猫、(量子的)絡み合いEntanglement、局所性Locality多世界解釈、ベルの不等 式、Kochen-Speckerの定理、POVM (Positive Operator-Valued Measure)、さらに量子論

今日、量子力学に関する書物は、和書洋書とも膨大な数が存在している。とくに上で述 べたような量子力学を使いこなすという意味では、レベルに応じた良書が多数存在してい る。しかし、新しく台頭してきた量子計算や量子情報にもつながるような原理的な話題を バランスよく扱っている書は少ない。入門書あるいは独習書となるとほとんどないという のが現状である。量子力学の見直しにつながるこれらの課題については、後で章を改めて 紹介するが、それらの課題の議論をするための量子力学は、シュレディンガー方程式を解 くという応用を志向した解説書とは違った理論展開が必要であり、そのためには表記法も 違ったものを使う必要がある。それらは Dirac の(ブラ・ケット)記法、射影演算子、密 度行列あるいは密度演算子、スピンおよびパウリ行列、2状態系の表現などである。我々 は、量子力学と量子統計力学の入門にあたるこの章と次の章において、これらの理論や表 記法をできるだけ紹介する。それは、量子計算や量子情報の話題と手法に円滑に移行する ための助けとなるだろう。また、これらの章では、具体的な計算事例も挙げている。読者 は自分の手で数式を追い、必要なら参考文献を参照するなどして、理解することに努めら れたい。

5.2 量子力学の発展史

量子力学の構築にいたる歴史は、およそ3期に分けることができる。第1期は、古典力 学が完成したかに思われた19世紀の末、新しい物理学誕生の引き金となった、X線、電子、

ゼーマン効果、放射能が発見された1995年から、プランクによる黒体輻射における量子仮 説が発表された1900年をへて、2005年までである。第2期は、光量子仮説、ブラン運動、

(特殊)相対性理論という、いずれも後世の物理学や数学に大きな影響を与えたアインシ ュタイン3つの論文が、立て続けに発表された1905年から、原子核物理学の端緒となった ラザフォードらの実験、彼の知遇をえたボーアの水素原子のスペクトルの不連続性を説明 したモデルの提唱、現在のレーザー技術の基礎となったアインシュタインによる光の誘導 放出に関わる確率(A,B)を量子仮説に基づいて求める計算法の発表、アインシュタイン の一般相対論の発表、それが日蝕の観測で実証されたとされた1919年頃までである。最後 は、3つの異なる方法により、量子論が量子力学として定式化され、さらにそれらの内容 が同一であることが確認された1920年代である。

この最後の時期においては、まず、ド・ブロイde Broglieが物質波の概念を提唱した。

そ れ よ り 前 、 ア イ ン シ ュ タ イ ン は 、 波 で あ る 光 が エ ネ ル ギ ー

E = h ν

、 運 動 量

λ

ν / c h / h

p = =

をもつ粒子のように振舞うと言ったが、それとちょうど対照的に、電子 のような運動量p = mv(, mは質量、vは速度)をもつ(物質)粒子には、波長、

λ = h / p

の波が伴うという説をド・ブロイは、1923-4 年にかけて発表した。シュレディンガーはこ

動方程式の流れである。一方、1925年から、ハイゼンベルクとボルン、ヨルダンらは、状 態の遷移に注目した行列力学を提唱した。行列力学は量子力学とも呼ばれた。行列力学で は、行列と見なされる座標(成分)と運動量(成分)とは必ずしも可換(掛け算の順序を 変えた時等しく)にならない。ハゼンベルクは、このことから、両者を任意の精度で同時 に測定できないという、不確定性原理を導いた。

これとは独立に、ディラックは、古典的な解析力学のポアッソン括弧式が可換でない場 合を含む座標と運動量の関係がカギだという推理から、これらの座標や運動量を新しい種 類の数(q-数、q-number, quantum numberの意味)と見なし、新しい交換関係を基礎に した理論を構築した。この理論では、古典的な座標や運動量は普通の数(c-数、c-number, classical numberを意味する)である。これも1925年のことである。ディラックの定式化 には、1点で無限大になり、それ以外ではゼロであるδ関数が使われていた。

これら3つの定式化は結局、同じ結論を導く同じ内容の理論であることがすぐ明らかに なった。また、これらの理論がさまざまな対象に適用され、実験結果と一致したことで、

量子力学は完成された。それは1927年頃のことである。ただし、この時点では、スピンの 存在と特殊相対論的な扱いとが残されていたが、これらも1928年に発表されたディラック の相対論的な電子論の方程式により、2つながら解決された。

量子力学が完成した後の1932年には、中性子、陽電子、重水素などが発見され、核物理 学と素粒子論の発展が始まったが、1920年代に完成された量子力学は、基本的にそれ以後 の現在にいたる理論に引き継がれている。理論のそれ以後の挑戦課題は、電磁場におかれ た粒子の問題で、これは量子電気力学(量子電磁力学)Quantum Electrodynamics, ある いは、相対論的場の理論Relativistic Field Theoryと呼ばれる。これはマックスウエルが理 論を構築した電磁場に量子力学をもちこむことであるが、無限大がでてきてしまうことで、

研究者を悩ませていた。この問題は一応、繰り込み理論という物理学的な処理で回避され たが、本質的な解決にはいたっていない。素粒子物理学の発展は、数多く発見された素粒 子とそれらが関与するさまざまな性質の力とを、統一的な視点から説明する「統一理論」

の研究を盛んにした。

1920年代に完成された非相対論的な量子力学のその後の発展は、応用範囲が広がったこ とと、計算法が工夫されたこと、計算機により実際に計算可能な対象が増えたことである と言えよう。初期の頃から、研究者を悩ませていた観測と結果の解釈問題は、すっきりと 解決されたわけではなかったが、実際問題の解決にはあまり関係しない、どちらかと言え ば哲学的議論と見なされてきた。事情が変わってきたのは、量子計算や量子暗号への関心 が高まってきた最近においてである。

年表

1895-1905年:新発見の時代

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