Sai Sasaki
Ringkasan
Ada empat permasalahan penetapan hukum nasional Jepang terkait dengan Hukum Perdata Internasional di Jepang yang diberlakukan pada 1 Januari 2007, yaitu Peraturan tentang Ketentuan Umum terkait Penerapan Hukum. Pertama, hukum kewarganegaraan (Pasal 38 ayat 1); kedua, tidak ada kewarganegaraan (Pasal 38 ayat 3); ketiga seseorang memiliki kewarganegaraan dari negara yang yang memiliki hukum yang tidak seragam berdasarkan wilayah (pasal 38 ayat 3); keempat tentang orang yang berasal dari negara yang memiliki ketidakseragaman hukum berdasarkan status seseorang. Dalam makalah ini, kami akan menganalisa masalah yang keempat dalam hukum nasional Jepang. Negara yang tidak seragam hukum kewarganegaraannya berarti di dalam sebuah negara yang sama, seseorang mendapatkan perlakuan hukum yang berbeda tergantung agama atau etnisnya. Pada negara seperti itu, hukum yang membahas tentang konfl ik antarwarga disebut interpersonal law (hukum antarindividu). Berdasarkan Peraturan tentang ketentuan umum yang disebutkan di atas, pasal 40 ayat 1, apabila seseorang memiliki kewarganegaraan negara yang tidak seragam hukum kewarganegaraannya, pertama, berdasarkan “peraturan negara bersangkutan” (ini dipahami sebagai interpersonal law), hukum yang dimaksud adalah hukum nasional individu bersangkutan. Apabila negara tidak memiliki peraturan terkait, maka hukum yang kaitannya dekat dengan individu bersangkutan yang akan dipakai sebagai hukum nasional individu tersebut.
Negara yang memiliki perbedaan hukum kewarganegaraan adalah seperti Republik Indonesia. Dalam makalah ini, hukum di Indonesia akan dipakai untuk membahas keputusan yang menjadi masalah dalam hukum perdata internasional Jepang. Kasus yang akan diangkat adalah keputusan Pengadilan Tokyo tanggal 17 Februari 1990.Dalam keputusan pengadilan tersebut, penggugat X (warga negara Jepang) dan tergugat Y beragama Islam (warga negara Indonesia), surat nikah mereka dikeluarkan di Jepang, dan mereka memiliki 3 orang anak (semuanya WNI, tetapi tidak beragama Islam). Pasangan ini tidak berjalan langgeng, X menceraikan Y, dan 3 orang anaknya ditetapkan berdasarkan keinginan kedua orang tua. Pertanyaan yang mengemuka dalam keputusan pengadilan tersebut adalah, keinginan kedua orang tua terkait dengan hak pengasuhan anak. Hukum yang berlaku antara orang tua dan anak dimuat dalam Peraturan Revisi pasal 21 (isinya sama dengan Ketentuan Umum pasal 32). Berdasarkan peraturan tersebut, X dan anaknya memiliki kewarganegaraan yang berbeda, dan di Indonesia, terdapat perbedaan hukum berdasarkan agama, Y dan 3 anaknya memiliki agama yang berbeda. Karena pihak yang bersengketa dalam kasus tersebut tidak bisa disamakan kewarganegaraannya, maka akhirnya, hukum yang terkait dengan anak, dikembalikan pada hukum di mana anak bertempat tinggal, yaitu hukum yang berlaku di Jepang. Keputusan pengadilan dalam kasus tersebut adalah, Y dan anak-anaknya dianggap memiliki kewarganegaraan Indonesia, dan diputuskan bahwa tidak ada hukum terkait di negara bersangkutan. Metode penetaman hukum di negara bersangkutan dilakukan dengan cara menganggap bahwa pengambilan hukumnya sama dengan negara yang tidak memiliki
東アジア・東南アジアにおける西洋近代法と慣習法の関係に関する研究
keseragaman hukum berdasarkan tempat (Yoshiaki Sakurada, Masato Dougauchi Ed.“100 kasus pilihan Hukum Perdata Internasional (koreksi sesuai dengan hukum baru) ”hal.19 (Hiroko Ito) dan lain-lain).
Apabila hukum sebuah negara ditentukan berdasarkan Hukum Perdata Internasional di Jepang, seseorang memiliki kewarganergaraan dari sebuah negara yang tidak seragam hukum kewarganegaraannya, pada penafsiran hukumnya, ada beberapa perbedaan pendapat yang harus diperhatikan, dan sambil memperhatikan poin-poin tersebut, keputusan dalam pengadilan dipertimbangkan.
東アジア・東南アジアにおける西洋近代法と慣習法の関係に関する研究
わが国際私法における本国法の決定
─人的不統一法国に国籍を有する者の例を中心として─
佐々木 彩
要旨
わが国の国際私法規定である,平成19年1月1日施行の「法の適用に関する通則法」(以下,通 則法とする)が定める本国法の決定に関する問題は,大きく分けて四つある。第一に,重国籍者(第 38条第1項),第二に,無国籍者(同条第2項),第三に,場所的不統一法国に属する者(同条第3 項),第四に,人的不統一法国に属する者(第40条)の本国法の決定についてである。本報告はこ れらに挙げた中,最後に掲げた人的不統一法国に属する者の本国法の決定について検討する。人的 不統一国とは,同一国内において,その者の属する宗教や民族によって異なる法が適用される場合 が 生 じ 得 る 国 を い う。 そ の よ う な 国 で 生 じ 得 る, 人 的 な 法 の 抵 触 を 解 決 す る 法 を「 人 際 法
(interpersonal law)」と呼ぶ。前掲通則法第40条第1項によれば,当事者が人的不統一法国の国籍 を有する場合には,まず,「その国の規則」(これが人際法と解されている)に従い指定される法が 当事者の本国法とされ,「その国の規則」がない場合には,「当事者に最も密接な関係がある法」を その者の本国法として適用するとされている。
人的不統一法国として,例えば,インドネシア共和国(以下,インドネシアという)が挙げられ る。本報告においては,インドネシアの法がわが国の国際私法規定によって指定され,問題となっ た事例として,東京地裁平成2年2月17日判決(判時1424号84頁)を中心に検討する。本判決は,
原告X(日本国籍)とイスラム教徒である被告Y(インドネシア国籍)とが日本で婚姻届を提出し,
3人の子(いずれもインドネシア国籍,特定の宗教には入信せず)をもうけたが,夫婦仲がうまく いかず,XがYに対し離婚の請求と3人の子の親権者指定を求めたものである。本判決における本 国法の決定について疑問が呈されたのは,親権者指定の問題についてである。すなわち,親子間の 準拠法の決定について規定していた改正法例第21条(通則法第32条と同一の内容)の適用により,
Xと子らとの本国法が同一でなく,また,インドネシアにおいては,宗教によって適用される法令 が異なるところ,Yと3人の子の宗教が同一でなく,それらの者の間の本国法が同一であるという ことができないため,結局,子の常居所である日本の法律が準拠法として適用された。本判決にお いて,Yと子らとはともにインドネシア国籍を有しながら,同一本国法はないと判示されたが,本 国法の決定方法については,場所的不統一法国におけるそれと同様に行われたように見て取れると いわれている(櫻田嘉章=道垣内正人編『国際私法判例百選〔新法対応補正版〕』19頁(伊藤弘子)
等)。
わが国際私法規定により人的不統一法国の国籍を有する者の本国法が指定された場合,法解釈上 ではいくつかの見解の相違がみられ,それらの点を踏まえながら,本判決の検討を試みる。
と慣習法の関係に関する研究
わが国際私法における本国法の決定
─人的不統一法国に国籍を有する者の例を中心として─
佐々木 彩
一 はじめに
わが国の国際私法規定である「法の適用に関する通則法」(平成19年1月1日施行)が定める本 国法の決定に関する問題は,大きく分けて四つある。第一に,重国籍者(第38条第1項),第二に,
無国籍者(同条第2項),第三に,場所的不統一法国に属する者(同条第3項),第四に,人的不統 一法国に属する者(第40条)の本国法の決定についてである。本稿は前掲の中,第四に掲げた人的 不統一法国に属する者の本国法の決定について検討する。人的不統一国とは,同一国内において,
その者の属する宗教や民族によって異なる法が適用される場合が生じ得る国をいう。そのような国 で生じ得る,人的な法の抵触を解決する法を「人際法(interpersonal law)」と呼ぶ。人的不統一 法国として,例えば,インドネシア共和国(以下,インドネシアという)が挙げられる。インドネ シアは,人口の約9割弱をイスラム教徒が占める一国としては世界最大のイスラム教国であるが,
イスラム教を国教とはせず,他宗教が併存しており,「多様性の中の統一(Bhinneka Tunggal Ika)」を国是としている。インドネシアにおいては,1974年1月2日公布の「インドネシア共和国 の婚姻に関する法律1974年第1号(以下,「1974年婚姻法」という)」(1)が存在する。同法は,パン チャシラ哲学及び国家法の普及を促進させようという願望に則り,すべてのインドネシア人に適用 される初めての国家の婚姻法として,1975年10月1日に効力を有したものである(2)。同法の実施を 可能にするために,「婚姻に関する法律1974年第1号の施行に関するインドネシア共和国政令1975 年第9号」は,細則規定を定めている(3)。インドネシア国内において人的原因により法の抵触が生 じる場合として,婚姻の方式が挙げられる。すなわち,インドネシア国内において,婚姻の方式に ついての抵触が起こり得るにもかかわらず,同じ宗教に属さないインドネシア人同士の婚姻は,
1974年婚姻法が定める混合婚(4)には含まれないこととなるため,いずれの方式による婚姻の方式 が,婚姻を成立させるために用いられるのかが問題となる。1974年婚姻法によれば,婚姻は,それ ぞれの宗教及び関係当事者の信仰している法に従って行われた場合に有効となるため(同法第2条 第1項),宗教上の方式なくして有効な婚姻とはならず,それはインドネシアにとって問題である とされている(5)。本稿は,このようなインドネシアの国籍を有する者の法がわが国際私法規定に よって指定された場合において起り得る本国法の決定に関する問題を中心に論ずるものである。そ れに当たり,日本人女性とインドネシア人男性との間の離婚及び親権をめぐる東京地裁平成2年12 月7日判決(6) を素材として検討を試みることとしたい。
東アジア・東南アジアにおける西洋近代法と慣習法の関係に関する研究 わが国際私法における本国法の決定─人的不統一法国に国籍を有する者の例を中心として─
二 東京地裁平成2年12月7日判決 事実概要及び審判の内容
【事実概要】
日本人女性X(原告 )と,イスラム教徒であるインドネシア人男性Y(被告)は,昭和52年12月,
日本で婚姻届を提出し,A,B,C(いずれもインドネシア国籍)をもうけた。X・Yの仲は,Y が麻薬を使用したりしていたことが原因で,Bが生まれた頃からうまくいかなくなっていたとこ ろ,Yは,昭和62年3月,Xと子らを日本に残してインドネシアに帰国してしまい,昭和63年8月 に来日してXを訪ねてきた以外は,Xに連絡をせず,同年9月から3カ月間,毎月20万円を送金し てきたほかには生活費を送金してこない。Xは,Yとの離婚を求めるとともに,XとYとの間の未 成年の子A,B,Cの親権者をXと定めることを求めた。
【審判の内容】
請求認容(確定)
⑴ 「Xは,昭和63年12月,子供を連れてインドネシアのYの父方を訪れた際に被告と会ったと ころ,YがXらを迎えに行くと言ったので,日本に帰国してYからの連絡を待っていたが,その後 Yからの連絡は全くないため,Yとの婚姻関係を継続する意思を失っていること,Xは現在肩書住 所地において3人の子供は特定の宗教に入信していないことを認めることができる。」
⑵ 「本件離婚については,原告が日本に常居所を有する日本人であるから,法例16条ただし書 により,日本の法律が準拠法として適用されるところ,右認定の事実によると,XとYとの間には,
日本民法770条1項5号所定の事由があることは明らかである。
また,離婚に伴う親権者の指定については,法例21条により,準拠法が定められるが,本件にお いては,Xと3人の子の本国法は同一でなく,また,インドネシアにおいては,宗教によって適用 される法令が異なるところ,被告と3人の子供の宗教は同一でないので,それらの間の本国法が同 一であるということもできないから,結局,子の常居所である日本の法律が準拠法として適用され る。そして,前記認定の事実によると,3人の子の親権者としてはXが適当であると認められる。」
三 学説及び裁判例(7)
平成元年の改正前法例(以下,「改正前法例」という)においては,人的不統一法国に属する者 の本国法の決定に関する規定が置かれていなかったため,その者の本国法の決定について,本国の 内部規則(人際法)に委ねるべきか,国際私法とは別個に人際法的抵触規定が存在し,法廷地の不 文の人的抵触法規定によるべきかについては解釈論上の対立があり,通説的には前者の見解がとら れていた(8)。前者の見解に立った上で人際法を適用する根拠としては,場所的不統一法国に属する 者の本国法の決定について規定していた改正前法例第27条第3項「地方ニ依リ法律ヲ異ニスル国ノ 人民ニ付テハ其者ノ属スル地方ノ法津ニ依ル。」の規定を類推適用することを主張する見解(9)も見 られたが,同条同項は場所的不統一に関する規定であるため,それを人的抵触の解決に適用するこ とには否定的な見解が多くを占めていた(10)。一方,裁判例においては,同条同項を人的不統一法国 法の指定に関する事例に準用する事例が見られた。例えば,東京家裁昭50年3月13日審判は,特別 婚姻法に基づいて婚姻していたインド人同士の離婚について,改正前法例第16条により夫の本国法 であるインド法が指定された結果,インドの離婚法が各宗派により異なるため,改正前法例第27条 第3項の準用により,特別婚姻法が準拠法として適用された。また,東京家裁昭和58年4月25日審 判(12)は,日本人妻とマレーシア人(仏教徒)である夫との離婚について,改正前法例第16条により