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AIAA-2001-2174(2001).

[6] 米山,空調機用ファンの大規模数値流体計算,

平成 24 年度・平成 25 年度 HPCI 利用研究課 題 利用報告書, 課題番号 hp130043.

[7] 岩瀬,岸谷,古川,半開放形プロペラファン の翼枚数が空力騒音に与える影響,日本機械学 会 2012 年度年次大会 , (2012).

[8] 東京大学生産技術研究所 革新的シミュレー ション研究センター,イノベーション基盤シミ ュレーションソフトウェアの研究開発,平成 24 年度年報 (2013.3).

[9] 加藤,直接シミュレーションによる乱流解析,

ターボ機械, 42-5(2014), 290.

[10] Curle, N., The Influence of Solid Boundaries upon Aerodynamic Sound; Proc. Roy. Soc. , London, Series A, 231, 505-514(1955).

[11] 古川雅人, “ ターボ機械における流動現象の知

的可視化”,可視化情報,Vol.23, No.91(2003),

pp.206-213.

表 2.1 冷媒圧縮機を取り巻く環境規制の動向

注)GWP: Global Warming Potential, CFC: Chlorofluorocarbon, HCFC: Hydrochlorofluorocarbons

,

HC: Hydrocarbon HFC: Hydrofluorocarbon, HFO: Hydrofluoroolefin COP: Coefficient of Performance,

APF: Annual Performance Factor 冷媒

規制 省エネ

規制

1.はじめに

気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第 5 次評価報告書 [1] によると , 大気や海洋の世界平 均温度の上昇と, 雪氷の広範囲にわたる融解が観 測され, 気候システムの温暖化は今や明白であり,

人類の活動と生存を脅かす脅威との見解が示され ている.地球温暖化が世界的な関心事となり,各 国で温室効果ガス排出量を抑制する環境規制が強 化されている.

空調冷熱分野の研究開発においても,近年,地 球温暖化対策として温室効果ガスの削減が緊急の 課題となった.一般的に,冷媒圧縮機で駆動する 蒸気圧縮式ヒートポンプが広く用いられており,

大気中に直接放出されるフロン冷媒と,エネルギ ー消費により間接に放出される二酸化炭素の排出 量を削減することが求められている[2].そのため,

以下の研究開発が進められている [3] .

①ヒートポンプの高効率化:従来のヒートポン プ機器の効率改善による省エネルギー化,

②低 GWP 冷媒化:ヒートポンプ機器に使用さ れるフロン冷媒を,地球温暖化係数( GWP ) の低い物質に転換,

③ヒートポンプの利用温度域拡大:従来困難で あった給湯・寒冷地暖房機器への応用拡大.

本稿では,国内家庭用・業務用で主要なエネル ギー消費対象である空調・給湯分野[4]に用いられ る冷媒圧縮機について,環境規制と技術動向を紹 介する.

2.環境規制の動向 2.1 冷媒規制

表 2.1 に冷媒圧縮機を取り巻く環境規制の動向 を示す(文献 [5] 改筆) . 1987 年に採択されたモン トリオール議定書に基づき,オゾン層破壊係数の 大きい特定フロン( CFC )は 1995 年に全廃された.

また,指定フロン(HCFC)も 1996 年から規制が

始まり, 2020 年に全廃のスケジュールとなってい る.この規制を受けて,国内は代替冷媒 HFC に置 き換えられた.さらに, 1997 年に採択された京都 議定書[6]では, 1990 年を基準年として,二酸化炭 素, HFC 他 6 種類の温室効果ガスの削減が先進国 に義務付けられ,日本は第一約束期間(2008~2012 年) の排出量を平均で 6% 削減が義務付けられた.

この規制を受けて,低 GWP 冷媒化の技術開発と 施策が進められ,既に一部用途では以下の自然冷 媒 が 採用 され て いる [7]. 冷 蔵庫 でイ ソ ブタン

( R600a ) ,ヒートポンプ給湯機で CO

2

,自動販売

機で CO

2

や HC 冷媒(R600a,R290) ,冷凍機でア ンモニアが使用されている.また,カーエアコン では,欧州 F-Gas 規制に対応した新冷媒が開発さ

れ, HFO-1234yf が有力候補になっている.さらに,

エアコン一般用途では,省エネ性と安全性を改善 する低 GWP 冷媒の研究開発が進められている.

2.2 省エネ規制

これと並行して省エネ規制も強化されている.

国内では, 1999 年に省エネ法が改正され,トップ ランナー方式によるエネルギー消費効率( COP ) の改善が求められた.エアコンでは冷房能力 4kW 以下(ただし,冷暖房兼用,直吹き型,壁掛け型)

横山 哲英(三菱電機株式会社)

Tetsuhide Yokoyama (Mitsubishi Electric Corporation) e-mail: [email protected]

環境規制と家庭用冷媒圧縮機の技術動向

Environmental Regulation and Technical

Trend of Consumer Refrigerant Compressor

表 3.1 冷媒圧縮機形式と用途

圧縮比 組込み

の機種は 2004 冷凍年度,その他の機種は 2007 冷 凍年度が目標年度に制定され,既に目標 COP が達 成されている.さらに, 2010 年度に向けて APF

(通年エネルギー消費効率)が導入され,より実 使用に近い条件で省エネルギー化が図られること になった.一方,冷房能力 4kW 以上の業務用エア コンについても, 2010 年の省エネ法改正に伴い,

2015 年度達成目標値(トップランナー基準値)が 設定され,各メーカはより省エネ性能の高い製品 の開発により, 2015 年 4 月以降の出荷分より加重 平均で目標 APF の達成が義務付けられている.

また,欧州ではErP (エネルギー関連製品のエコ デザイン)指令 [8] により, 13 年度から家庭用エア コンに実負荷を考慮した期間エネルギー消費効率 の表記が開始された.さらに,空調機省エネ規制 強化の動きは北米,中国等各国に広がっている.

3.冷媒圧縮機の用途と形式 3.1 冷媒圧縮機の分類

表 3.1 に蒸気圧縮式ヒートポン プに用いる冷媒圧縮機形式と用途 を示す(文献[5,9]から著者改筆).

大別すると容積式とターボ式とに 分かれる.ターボ式は速度エネル ギーを与えた流体の動圧を静圧に 変換する方式である.容積式は冷 媒を一定の空間に閉じ込めてから,

その空間の容積を縮めて圧縮を行 う方式である.容積式は,さらに,

ピストンの運動形態で往復(レシ プロ)式と回転式に分類され,回 転式には,ロータリ式,スクロー ル式,スクリュー式などの形態が ある.さらに,ロータリ式には,

ローリングピストン式,ロータリ ベーン式,ローリングピストンと ベーンを一体構造にしたスイング 式などの形態がある.圧縮機は,

蒸気圧縮式ヒートポンプの心臓部 として消費電力の大部分を占め,

省エネルギー化には圧縮機入力の 低減が不可欠である.このため,

黎明期のピストン往復式から始ま り,より高効率化を目指して, 1960

~ 1970 年代に家庭用エアコン向けにロータリ式

が, 1970~1980 年代にチラー・冷凍機向けにスク

リュー式とターボ式が, 1980 年代に店舗・オフィ ス用エアコン向けにスクロール式が採用されてき た.冷媒圧縮機は,用途や容量により使い分けら れているが,近年,インバータによる高速運転が 可能となり,振動騒音低減に有利な回転式が,一 部用途を除いて主流になっている.特に,家庭用 や中小規模店舗用のエアコン用途においては,ロ ータリ式とスクロール式がほぼ独占している.

スクロール式は,低振動化と高速化においてロ ータリ式より優位であるが,圧縮開始時と終了時 の内部容積比(圧縮比)が設計で決まる形式のた め,使用目的(温度)に合せた設計が必要となる.

一方,ロータリ式は,シリンダ内の圧力が高圧側

圧力に達する吐出弁が自動的に開くため,使用目

吐出弁<閉>

吐出口

Cyliner Vane 吸入口

圧縮バネ

吐出弁<開>

駆動軸 吐出冷媒

軸偏心部

(a) 吐出弁が閉じた状態

(b) 吐出弁が開いた状態 図 3.2 ローリングピストン式圧縮機構

の構成と圧縮動作(横断面)

回転ピストン

シリンダ

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