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V .   判決で違憲とされた条例は主題規制であり︑規制対象が保護されない非常に狭いカテゴリーの

ファイティング・ワードに限定されている限り︑十字架焼却等のヘイト・スピーチの規制は問題の表現がもたらす害

( 2 4 )  

悪ゆえに︑許されると考える︒

関 法 第 五 三 巻 六 号

サンスティンは政治的表現とそれ以外の表現を区別するが︑何が政治的表現

や十字架焼却のみを禁じることを提案し︑

ヘイト・スピーチ一般を ニューボーンは人種差別的言葉や十字架焼却が禁止されるほど十分な害悪を引き起こすと

九八

︵一 三六 四︶

九九

︵一

三六

五︶

いう原理は歯止めのきかないものであり︑実際︑人種差別的言葉とその他の形態の有害なヘイト・スピーチとの間の

( 2 8 )  

主な違いは話者の社会的階級である可能性が高いとする︒サンスティンによる︑規制に服するヘイト・スピーチと保 護されるヘイト・スピーチの間の区別には認識しうる原理が存在しないので︑表現抑圧の範囲をコントロールするこ

( 2 9 )  

とは不可能であるとされる︒

アメリカ合衆国連邦最高裁は基本的に内容に基づく規制に対して厳格な姿勢を示してきたが︑とりわけ特定の見解 を標的にした規制は最も危険なものとされてきた︒ウェインスタインはマツダらの提唱するような広範な見解差別的

( 3 0 )  

規制は︑連邦最高裁によって厳格審査を待つまでもなく即

( p e r

s e ) 違憲とされてもおかしくないとする︒また︑マ ツダの主張は表現内容中立性原則の核心である正説敵視の原則に真っ向から反するものであり︑連邦最高裁の判例法 理には全く馴染まないものであるように思われる︒

ヘイト・スピーチを

B e

a u

h a

r n

a i

s 判決において認められた集団的名誉毀損の概念を用いて規制できるとする説に

ついては批判が多い︒

S u l l

i v a n

判決以降︑集団的名誉毀損の概念はその有効性がすでに疑われてきた︒

S u l t

g

判決とその後の一連の名誉毀損に関する判決は︑﹁名誉毀損として保護されないものは虚偽の事実の言明 であると証明できるものに限るということを前提にしてきたのであって︑そのことは単なる人種差別的見解の表明に

( 3 1 )  

対して名誉毀損の主張をすることを排除するように思われる﹂という指摘や︑

S u l l

i v a n

判決は﹁名誉毀損的な言明 が単に︱つの集合体としての政府にではなく︑公職者個人に向けられていることを︑名誉毀損の訴えを起こす公職者

ヘイ

トー

ース

ピー

チの

害悪

と規

制の

可能

性(

‑)

4 .分析と検討

が証明することを要求したので︑ある人々はその事実が集団的名誉毀損の主張に対して

Be au ha rn ai

s 判決が敏感に

( 3 2 )

3 3 )

 

反応したことを覆い隠すように思った﹂とする指摘が見られる︒

価値の低い表現理論を唱えるサンスティンの立論も連邦最高裁の判例法理にそぐわないように思われる︒主題規制

( 3 4 )  

はそれが刑事規制であるときには緩やかに審査されることはないというのが連邦最高裁の立場である︒また︑サンス

ティンは差別語

(e pi th et s)

を規制しうるとするが︑

( 3 5 )  

とっ

てい

︒る

いかなる不快な表現をも保護するという立場を連邦最高裁は

( 3 6 )  

サンスティンは自らの主張する規制はかなり限定されたものであるとしており︑実際︑その主張はマツダらに比べ ればかなり限定されたものであると言える︒しかし︑表現はその内容が不快であっても最大限保護されると多くの学

であっても規制は許されないとする有力な説があることはすでに確認

それゆえ︑サンスティンの説は連邦最高裁の立場︑修正一条に関する多くの学説の前提とするところに反するとい 結局︑広範な規制の主張は連邦最高裁判例の表現の自由法理にそぐわない上に︑理論的にも問題があり︑多くの学

説による批判にさらされていると言えるであろう︒

( 1 )  

Se e  M ar i  J .   M at su da ,  Pu bl ic   Re sp on se   to   Ra ci st   Sp ee ch : C on si de ri ng h   t e  Vi ct im s  Story, 

MA IR   J.   MA TS UD A  et l .   a W,   OR DS   TH AT   WO UN D:   CR IT IC AL   RA CE   TH EO RY ,  A SS AU LT IV E  SP EE CH ,  A ND   TH E  F IR ST   AM EN DM EN T 36 

(1 99 3) . 

( 2

)  

Se e  i d .  

( 3

)  

Se e  i d .  

う指摘をすることが可能である︒ し

た︒

説が主張しており︑たとえ差別語

(e pi th et s)

関 法 第 五 三 巻 六 号

10

︵一 三六 六︶

げ)See id. 

(LO) See id. 

('°) See Nadine Strossen, Regulating Racist Speech on Campus: Modest Proposal? 1990 DUKE L. 

J. 

484, 534. 

(i:‑) See id. at 535‑37. See also Larry Alexander, Banning Hate Speech and the Sticks and Stones Defense, 13 CONST. CoMMEN‑

TARY 71, 93.:96 (1996) (「拳玉]~0乞娑廿笞起超'1~坦娑心謡弄志茶佃訊米や垣等0玲心瞬顆刈翌避や仁冊1I終函覇採唸俎忌や

!{cl,‑,@ AJ草藻や菜!{cl"(枷や妥ニ刈::,吋醒担期鎧如瞬::,¥J ::, !{cl 0」).

(oo) See Robert C. Post, Racist Speech, Democracy, and the First Amendment, 32 WM. & MARY L. REV. 267, 290‑91 (1991). 

See also Calvin R. Massey, Hate Speech, Cultural Diversity, and the Foundational Paradigms of Free Epression,40 UCLA 

L. REV. 103, 170‑74 (1992). 

(0‑,) 祖凶,̲)¥‑宝O母起益淀Q誤写ぐ0恩紺晨如涵<=:;・怜肉如Q,̲)¥J'K翫玉喘『剥芙茎船窓』l o<‑l I兵皿((雫都翠'l兵兵

0)翁芦ぼ)サギ,ヽ之ぺ旦将

:t

!{cl緑回起さ誕繹Q瞑写Q柑宗旦い珈'RhondaG. Hartman, Revitalizing Group Defamation as a Re‑

medy for Hate Speech on Campus, 71 OR. L. REV. 855 (1992)~, 産°

(二)See THOMAS DAVID JoNES, HUMAN RIGHTS: GROUP DEFAMATION, FREEDOM OF EXPRESSION, AND THE LAW OF NATIONS 151 

(1998). 

ぼ)See id. at 152‑53. 

(~) See id. at 153. 

(~) See id. at 251. 

ぼ)See id. at 252. 

ぼ)See id. 

(~) See ]AMES WEINSTEIN, HATE SPEECH, PORNOGRAPHY, AND THE RADICAL ATTACK ON FIESPEECH DOCTRINE 58‑59 (1999). 

虚)See Henry Louis Gates, Jr., War of Words: Critical Race Theory and the First Amendment, in SPEAKING OF RACE, SPEAK‑

ING OF SEX : HATE SPEECH, CIVIL RIGHTS, AND CIVIL LIBERTIES 30 (Henry Louis Gates, Jr. et al. eds., 1994). 

(~,.L・ペ゜~~*'Q剖晦むJ畷亘〇后器起(1)

I  (1 

llH,.¥J) 

巨坦殺

lf:1111

Krr¥t>

1 011 (111H<<)  ぼ)See id. 環)See CASS R. SuNSTEIN, DEMOCRACY AND THE PROBLEM OF FREE SPEECH 121‑65 (1993). ‑‑f<

菜蝦令「#く品缶瘤起囃捻伐野唇刈楽 Q四壬」睾口翌1

華聰『拡苺尊埓掟虫]淀癖匹窓乏這紐壊に認匿(サ)』ば兵

111-ば和<冨(~梨翌I兵兵111)$ 

(~) Id. at 130. 

(斜)See id. at 163. 

ぼ)See id. 

(苫)See Cass R. Sunstein, Words, Conduct, Caste, 60 U. Cm. L. REV. 795, 822‑29 (1993). 

ぼ)Burt Neuborne, Book Note, Blues for the Left Hand: A Critique of Cass Sunstein's Democracy and the Problem of Free  Speech, 62 U. Cm. L. REV. 423, 437 (1995) (reviewing CASS R. SuNSTEIN, DEMOCRACY AND THE PROBLEM OF FREE SPEECH 

(1993)). 

ぼ)See id. 

(芯)See id. at 437. --1<茶・浣眠世(足)'1(011)-4(0回冨竺垣等Q1n匡二喘認A垣等Q~::,船窓Q凶<RU巨兵心巨製如祀渠...)¥‑‑'::, 

心°

(簑)See id. at 438. 呆菜桑記述

+.1...)

t{I溢祢ゃ~!{d~.L.・メ凶—中症忌釘馨西茶←部旦奏::,;JA)~謀室惑...)¥‑‑'::,){d 0匡デ(0

回冨拶産゜

索)See id. at 439. Alon Harel, Bigotry, Pornography, and the First Amendment: A Theory of Unprotected Speech, 65 S. 

CAL. L. REV. 1887 (1992)l恨慣踪択~<~.L.K凶—+如溢淀gi""KM‑KQ廿旦国如ゃ菜氾喘痣心凶栗⇒¥‑‑'!'t‑1) J全ふ 器溢や枷心凶ヤ噸冶')J菜以芸...)¥‑‑'姿匡恙Q苺弄茶室おふ菜

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没や母心臼

澤)See WEINSTEIN, supra note 17, at 53‑55. は)GERALD GUNTHER AND KATHLEEN SULLIVAN, CONSTITUTIONAL LAW 1046 (14th ed. 2001). 

啜)LAURENCE H. TRIBE, AMERICAN CONSTITUTIONAL L926‑27(2nd ed. 1988). 

ぼ)See also Dana Moon Dorsett, Hate Speech Debate and Free Expression, 5 S. CAL. lNTERDIS. L. 

J. 

259, 263‑64 (1997); 

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