ThinkPad には、PC-Doctor for DOS と呼ばれるテスト・プ ログラムが備わっています (以後 PC-Doctor と呼びます)。
PC-Doctor に組み込まれている診断テストを実行して、エ
ラーを検出できます。ここでは、その手順の概要を説明し ます。詳細は、モデルに固有の機能によって異なります。
45ページの『製品仕様』を参照してください。
ThinkPad の構成によっては、PC-Doctor が正しく実行され ない場合があります。この問題を避けるには、PC-Doctor を実行する前に、BIOS Setup Utility を使用して ThinkPad のセットアップを初期化する必要があります。「BIOS Setup Utility」画面で、F9、Enter、F10 を押してから、
Enter を押してください。
注: ThinkPad の構成を初期化する際に、シリアル・ポート
など一部の装置が使用不可になります。これらの装置 のいずれかをテストする場合は、Configuration utility
for DOS を使用してその装置を使用可能にする必要が
あります。このユーティリティーは、次の Webサイ トで入手できます。
http://www.lenovo.com/think/support/jp/
ThinkPad が拡張ユニットをサポートしている場合であって
も、PC-Doctor は、拡張ユニット内の装置のテストには使 えません。USB 装置をテストするには、それをThinkPad の USB コネクターに接続します。ウルトラベイ装置をテ ストするには、それを ThinkPad のウルトラベイ・プラ ス・スロットに取り付けます。
PC-Doctor 診断ディスケットの作成 X31 および X32シリーズでは、Access IBM Predesktop Area を利用して、PC-Doctor ディスク を作成することができます。
Access IBM Predesktop Area で PC-Doctor ディスク を作成する手順は、次のとおりです。
1. POST 中に Access IBMボタンを押して、IBM Predesktop Area に入ります。
2. Access IBM がロード完了したら、「Create Diagnostic Diskettes」アイコンをダブルクリック してください。
3. デジタル署名認証には 15 秒ほどかかり、それか ら、 ThinkPad は PC-DOSモードでリブートし ます。
4. バッチ・ファイルが自動的に開始され、ブート・
ディスケットを作成するプロンプトが表示されま す。ディスケットが何枚必要かが表示されます。
a. 各ディスケットを順番に挿入するように指示 されます。
b. 通常は、Enter キーを押すだけで、ディスケ ット・ドライブでディスケットを作成するこ とができます。
c. 各ディスケットは、PC-Doctor for DOS ブー ト・イメージによって内容が削除され、フォ ーマットされます。
5. すべてのディスケットが作成されると、ThinkPad はリブートします。 ドライブからすべてのディ スケットを取り出すか、診断を開始したい場合 は、最初のディスケットを挿入してください。
テストを実行する手順は、次のとおりです。
注: 次の手順では、項目を選択するのに矢印キーだけでな くトラックポイントも使用できます。Enter を押す代わ りに、左ボタンをクリックしてください。
1. ディスケット・ドライブに PC-Doctor ディスクを挿入 し、ThinkPad の電源をオンにする。
ThinkPad の電源をオンにできない場合は、38ページの
『電源システムの検査』に進んで、給電部をチェックし ます。
エラー・コードが表示された場合は、62ページの
『FRU 故障判別リスト』に進みます。
3. 矢印キーを使用して「Diagnostics (診断プログラム)」を 選択し、Enter を押す。
プルダウン・メニューが表示されます。 (メニューの正 確な形式は、モデルによって異なります。)
注: PC-Doctor メニューは、正式なサポートされる装置
のリストを意味しません。サポートされない装置名
が PC-Doctor メニューに表示されることがありま
す。
テスト・メニューのオプションは、次のとおりです。
Diagnostics (診断プログラム)
Interactive Tests (対話式テスト) v Run Normal Test (通常テ
ストの実行)
v Run Quick Test (簡易テ ストの実行)
v CPU/Coprocessor (CPU / コプロセッサー) v Systemboard (システム・
ボード)
v Video Adapter (ビデオ・
アダプター)
v Serial Ports (シリアル・
ポート)
v Parallel Ports (パラレル・
ポート)
v Fixed Disks (ハードディ スク)
v Diskette Drives (ディスケ ット・ドライブ) v Other Devices (その他の
装置)
v ZIP Drive (ZIP ドライブ) v LS-120/240 Drive (*)
(LS-120/240 ドライブ) v Communication (通信) v Wireless LAN (ワイヤレ
ス LAN)
v Memory Test - Full (メモ リー・テスト - 完全版) v Memory Test - Quick (メ
モリー・テスト - 簡易 版)
v Keyboard (キーボード) v Video (ビデオ) v Internal Speaker (内蔵ス
ピーカー) v Mouse (マウス) v Diskette (ディスケット) v System Load (システム負
荷)
v CD-ROM/DVD Test (CD-ROM/DVD テスト) v Intel Wireless Radio (Intel
ワイヤレス無線)
注:
v 「Interactive Tests (対話式テスト)」の「Keyboard (キ ーボード)」テストでは、Fn キーは少なくとも 2 秒間 押したままにする必要があります。そうしなければ、
キーは検知されません。
v 「Video Adapter (ビデオ・アダプター)」テストは、
ThinkPad の LCD ディスプレイだけをサポートしま
す。PC-Doctor for DOS を実行する前に、外付けディ スプレイを取り外してください。
v 「ZIP Drive (ZIP ドライブ)」または「LS-120/240 Drive (LS-120/240 ドライブ)」をテストするには、テス トを開始する前に各メディアを挿入しておく必要があ ります。
v 「Digital Signature Chip (デジタル署名チップ)」をテ ストするには、そのチップを使用可能にしておく必要 があります。
v BIOS Setup Utility で「Legacy Floppy Drives (既存の フロッピー・ドライブ)」を使用可能にした場合、既存 のディスケット・ドライブが ThinkPadに取り付けられ ていなくても、「Diskette Drives (ディスケット・ドラ イブ)」テストはアクティブになります。
v LS-120/240 ドライブ・テストは、X30のみです。
4. 適当な機能テストを実行する。
5. 画面上の指示に従う。問題がある場合、PC-Doctor はそ れを説明するメッセージを表示します。
6. テストを終了するには、「Quit (終了)」→「Exit Diag (ダイアログの終了)」を選択する。
テストを取り消す場合は、Esc を押します。
注: PC-Doctor を実行した後で、システム時刻 / 日付を検
査し、必要に応じてリセットしてください。