RT57i
A←D
VoIP A-D SLIC
RT57i
D←A インターネット
インターネット 管理された
閉域網
SIP SIP
A-D EC codec EC
A→D D→A
(受話側) (送話側)
エコー発生! 原音
エコー [近端]
・エコー発生源に近いところ
・遅延が少なく、実現しやすい
[遠端]
・エコー発生源から遠いところ
・網内遅延を考慮すると実現が難しい
SLIC
エコーは受話信号がSLICで反射 して発生(送話に漏れる)。
[受話]
[送話] [送受話混合]
(2線式) (4線式)
SLIC:2線式と4線式の変換機能
近端エコー 遠端エコー
ISDN-TA 短い 短い
少し長い
(通常、回線事業者が保証。)
VoIP-TA かなり長い
(網に依存。SLAが注目される。)
※
SLA
(Service Level Agreement
):
サービス品質保証制度[
用途違いによるエコーの遅延時間…
網内遅延の2
倍]
エコー・キャンセラ― echo canceller (エコー相殺機能)
近端向けECTELポート ○ PBXポート ○
[RT57i/RTV700
のVoIP
用エコー・キャンセラ―機能の概要]
・
ITU-T G.165, G.168
準拠・「
“bri1”
インタフェースのエコー・キャンセラ―機能」RTV700
は「PBX
ポート→ISDN
ポート」でISDN
回線利用の際、近端向けEC未使用時、遠端向けEC(64ms)が利用可能。
エコーキャンセラ制御方法を設定
[
書式] audio echo-canceller port=PORT MODE [LENGTH [cng=SW]]
[
設定値]
・PORT tel1 / tel2 / bri1 / nt-bri1 / nt-bri2 ..
設定を行うポート・
MODE auto ..
自動設定off ..
エコーキャンセラオフ・LENGTH 8 / 16 / 32 / 64 .. エコーキャンセラテール長(msec)
・SW
on .. CNG (Confort Noise Generation) 機能有効 off .. CNG 機能無効
[説明] ポート毎のエコーキャンセラ制御方法を設定する。
[入力例] TELポート1のエコーキャンセラをオフとする →“audio echo-canceller port=tel1 off”
bri1ポートのエコーキャンセラの設定値をデフォルト値に戻す →“no audio echo-canceller port=bri1”
[ノート] auto の場合、通常はエコーキャンセラONで制御を行い、ファックスの開始音を検出したら、その呼が終
了するまでエコーキャンセラOFFで動作する。 CNG (Confort Noise Generation) 機能は、対向からの 音声があることでTELポートから対向に送られる音声を抑制した場合に、対向に送られる音声に環境 雑音と同程度のノイズを加えることによって、音声抑制切替による不自然さを軽減させる機能である。
cngのパラメータを省略 した場合、cng=onで設定される。
[デフォルト値]
port=tel1 auto 8 cng=on, port=tel2 auto 8 cng=on, port=bri1 auto 64 cng=on, port=nt-bri1 off, port=nt-bri2 off
エコー・サプレッサー echo suppressor (エコー遮断機能) [エコー・サプレッサー機能について]
・「近端向けエコー・キャンセラ―」に代わる機能
(簡便法)
・「ボイス・スイッチ」とも呼ばれる。
・基本的考え方
「音声通話の通信路は全二重が実現されているが、実際の音声通話は
ほとんど半二重の状態」という前提よりエコー(と予想される信号)を遮断する。
・参考: ITU-T G.164という勧告がある。
SLIC
エコーは受話信号がSLICで反射 して発生(送話に漏れる)。
[受話]
[送話]
[送受話混合]
(2線式) (4線式)
SLIC:2線式と4線式の変換機能
制御
[受話]
[送話]
エコー・サプレッサー機能(考え方)
受話中は、エコーが発生して いるので、送話を遮断する。
原音 エコー
音質評価 (FAX通信試験)
VoIP-GW Network Emulator VoIP-GW FAX FAX
遅延の生成
固定遅延 遅延ゆらぎ VoIP-GW 成功率 RT57i 100%
RT56v 45%
RTA55i 55%
100ms 100ms
0%
RTA55i
0%
RT56v
98%
RT57i 125ms
100ms
成功率 VoIP-GW
遅延ゆらぎ 固定遅延
・遅延とゆらぎが非常に大きい非現実的 ネットワークをエミュレーション
・ジッターバッファーの効果が表れている。
[
遅延100ms
〜200ms
の一様分布]
[ 遅延100ms〜225msの一様分布 ]
30回以上の送信 受信成功率は?
・
RT57i
のジッターバッファー長にちかい ゆらぎのネットワークをエミュレーション・ゆらぎが
125ms
を超えるとエラーが増え る。エラー訂正機能なし
[使用ファームウェア]
-RT57i: Rev.8.00.13 -RT56v: Rev.4.07.30 -RTA55i: Rev.4.06.54
音質評価 (PESQ)
VoIP-GW VoIP-GW
音質試験機
[PESQ測定について]
・ITU-T勧告P.862で規定されている「端末」「端末」の客観的音声品質評価法。
・評価値は、 「-0.5〜4.5」 で示され、値が大きいほど高音質。
・日本語と英語で話す男女の各二名の発声サンプルを用いて音質を比較。
(計、4サンプル)
・パケットロスのあるネットワーク →評価値が下がる。
パケットロスに対するPLC効果 →評価値は下がる。(聴感上の効果はある)
・遅延のあるネットワーク →(遅延を救える端末は)評価値に変化なし。
PESQ測定
・ぺすきゅ〜
・ぺすく
Network Emulator
パケットロスの生成
音質評価 (PESQ測定結果)
パケットロス
0% 0.5% 1.0%
G.711
3.8 3.8 3.9 3.8 3.8 3.7 3.6 3.5G.729a G.711 G.729a
3.03.2 3.0 3.2
-3.7 3.7
-2.9 3.2
-機種 言語
G.711 G.729a
-
-日本語 3.5 2.9
RTV700 (TEL)
(Rev.8.00.22) 英語 3.5 3.1
日本語
-RTA55i
(Rev.4.06.54)
日本語
-英語
-RT56v
(Rev.4.07.30)
-日本語
RT57i
英語
英語
[PESQ
測定]
・パケットロスを
Network Emulator
でシミュレーション・RT57i/RTV700のLAN直結環境(パケットロス0%)でのR値(参考)
- G.711で、90前後。G729aで、80前後。
※
PESQ
の実測平均による参考値(
目安)
であり、各製品の仕様ではありません。※パケットロスの発生具合などにより、評価値が毎回同じになるとは限りません。
※パケットロスが多くなると、音質だけでなく、接続性に障害が発生します。
IP電話の品質 (R値)
[G.107
のR
値の算出方法]
Advantage factor
モバイル通信などの利便性による影響を補完
Basic signal-to-noise ratio
回線雑音、送
/
受話室内雑音による劣化R 値 = Ro - Is - Id – Ie,eff + A
Equipment impairment factor
低ビットレート
CODEC
、パケット損失による劣化Delay impairment factor
送話者エコー、受話者エコー、絶対遅延による劣化
Simultaneous impairment factor
音量、側音、量子化歪による劣化
[G.109
のカテゴリ定義]
R値(0〜100)の範囲 総合音声伝送品質のカテゴリ ユーザーの満足度 90≦R<100 Best Very satisfied
70≦R<80 Medium Some users dissatisfied
80≦R<90 High Satisfied
Low Poor
60≦R<70 Many users dissatisfied 50≦R<60 Nearly all users dissatisfied
IP電話の品質 (R値)
[R
値について]
・総合伝送品質率
・
ITU-T G.107
・
TTC JJ-201.01
(
参考)
・
http://www.soumu.go.jp/s-news/2002/020222_3.html
「
IP
ネットワーク技術に関する研究会」報告書Network
VoIP-GW VoIP-GW
機器遅延、符号化方式など 遅延やパケットロスの可能性
数値
(20
種類のパラメータ)
評価値(0
〜100)
を計算する。<
送話側> <
受話側>
・送話室内雑音 ・送話レベル
・送話者側音 など
・受話レベル
・受話者側音 など ・受話室内雑音
・回線雑音
・量子化歪
・絶対遅延
・パケット損失 など
IP電話の品質クラス
(
参考)
・
http://www.soumu.go.jp/s-news/2002/020222_3.html
「
IP
ネットワーク技術に関する研究会」報告書クラスA クラスB 総合音声
伝送品質率 (R)
>80
(固定電話並み)
>70
(携帯電話並み) End-to-end
遅延
<100ms <150ms <400ms
≦0.15
>50
呼損率 (参考値)
≦0.15 ≦0.15
クラスC
「 IP 電話の品質クラス」には、通話品質として「 R 値」を用いる。
TTC(情報通信技術委員会)
・
“TTC標準 ”
としてIP電話の通話品質評価方法を策定。(日本向け簡略化)→TTC JJ-201.01
・音声符号化による歪み,遅延,エコーなどの数個を実測。残りは、デフォルト値。
RTX1000: QoS機能の概要(1)
使い方 クラス分け
(classify)
PPインタフェースPPインタフェース IPsec利用
(VPN QoS) TUNNELインタフェース LANインタフェース
PPインタフェース
キュー処理
(queuing)
ISDN(BRI,PRI)利用 PPインタフェースLAN利用 LANインタフェース
PPPoE利用 LANインタフェース
LANインタフェース
QoS 機能は、「 classify 」と「 queuing 」の仕組みがある。
使い方によって、 classify や queuing の適用インタフェースが異なる
※
VPN QoS
機能は、RTX1000(2003/10/22, Rev.7.01.26)
で提供開始R
クラス分け(classify)
キュー処理
(queuing)
出力
(output)
①
②
③
http://www.rtpro.yamaha.co.jp/RT/docs/qos/tunnel_qos.html
RTX1000: QoS機能の概要(2)
type
制御種別fifo
−優先制御 帯域制御 帯域制御 帯域制御
priority
cbq wfq shaping
利用可能 クラス数
LAN
インタフェース(queue lan? type) ISDN
インタフェース(queue pp type)
−
4 16
−
○
16
○
○
○
○
−
−
○
−
○
インタフェースごとに利用可能な “queuing” アルゴリズム (“ queue lan? type ” / “ queue pp type ” コマンドで指定 )
※
RTX1000
におけるブロードバンド対応QoS
機能の概要*) ISDN
で利用する場合は、従来の優先制御や帯域制御が利用可能。(
発売時)
1) priority
方式を利用する際に、「帯域制限」を可能とした。(2003/1/4,Rev.7.01.04) 2) PPPoE
を利用する際に、QoS
機能を利用できるようにした。(2003/1/4, Rev.7.01.04) 3) “shaping”
方式の帯域制御を利用できるようにした。(2003/7/7,Rev.7.01.15)
4) VPN QoS
機能を利用できるようにした。(2003/10/22,Rev.7.01.26)
ブロードバンド版 ナローバンド版
RTX1000: QoS機能の概要(3)
“fifo” は、最も基本的なキューである。 fifo の場合、パケットは必 ず先にルーターに到着したものから送信される。パケットの順番 が入れ替わることは無い。 fifo キューに溜まったパケット数が
“queue interface length” コマンドで指定した値を超えた場合、
キューの最後尾、つまり最後に到着したパケットが破棄される。
指定されたキュー長
溢れたら破棄
R
クラス分け(classify)
キュー処理
(queuing)
出力
(output)
“fifo” の概念図
何もしない
RTX1000: QoS機能の概要(4)
“priority”
は、優先制御を行う。“queue class filter”
と“queue interface class filter list”
コマンドでクラス分けし、送信待ちのパケットの中から最も優先順位 の高いクラスのパケットを送信する。LAN
インタフェースの場合は、“speed
interface ”
コマンドで出力する帯域を制限することができます。指定されたキュー長
溢れたら破棄
クラス分け
(classify)
優先順位
:
高(4)
優先順位
:
低(1)
クラス フィルタ
“priority” の概念図
R
クラス分け(classify)
キュー処理
(queuing)
出力
(output)
速度制限
“speed”
ブロードバンドの場合のみ
(パケットロスが大きい時は、キュー長を長く調整すると改善する場合があ
る。)
RTX1000: 優先制御の設定例
speed lan2 10m 送出帯域を10Mbit/sに制限します
queue lan2 type priority
queue class filter 1 4 ip * * tcp * 5060 “TCP 宛先ポート番号 5060”と想定する
queue class filter 2 4 ip * * udp * 5004-5060 “UDP 宛先ポート番号 5004-5060”と想定する queue lan2 class filter list 1 2
LAN2
の送出速度を8Mbit/s
としSIP,RTP
関連のパケットを優先speed lan2 10m 送出帯域を10Mbit/sに制限します
queue lan2 type priority 出力LANでの優先キューを使用します pp select 1
pppoe use lan2 LAN2でPPPoEを使用します
… PPPoE接続に必要な各種設定
queue class filter 1 4 ip * * udp * * 優先パケットのフィルタを定義します queue pp class filter list 1 フィルタをPPインタフェースに適用します pp enable 1
PPPoE
で接続したLAN2
の送出速度を10Mbit/s
としudp
を優先http://www.rtpro.yamaha.co.jp/RT/docs/qos/priority.html [
注意事項]
・
“queue interface default class”
でデフォルトクラスが定義され、初期値は“
クラス2”
RTX1000: QoS機能の概要(5)
“shaping”
は、帯域制御を行う。“queue interface class property”
コマンドで 各クラスに割り当てる帯域をあらかじめ設定しておき、“queue class filter”
と“queue interface class filter list”
コマンドでクラス分けされたパケットが指定 した帯域になるように送信する。指定されたキュー長 クラス分け
(classify)
クラス フィルタ
“shaping” の概念図
R
クラス分け(classify)
キュー処理
(queuing)
出力
(output)
shaping shaping
shaping
クラス毎に帯域割り当て 溢れたら破棄
RTX1000: 帯域制御の設定例
queue lan2 type shaping 帯域制御キューを使用します
queue class filter 1 1 ip * * udp * * UDPパケットをクラス1とするフィルタを定義します queue lan2 class filter list 1 LAN2にクラス分けフィルタを適用します
queue lan2 class property 1 bandwidth=2m クラス1に2Mbit/sを割り当てます
queue lan2 class property 2 bandwidth=8m クラス2に残りの8Mbit/sを割り当てます
LAN2
の送出速度を10Mbit/s
とし、udp
に2Mbit/s
、残りを8Mbit/s
pp select 1
pppoe use lan2 LAN2でPPPoEを使用します
… PPPoE接続に必要な各種設定
queue class filter 1 1 ip * * udp * * UDPパケットをクラス1とするフィルタを定義します queue pp class filter list 1 クラス分けフィルタをPPインタフェースに適用します pp enable 1
queue lan2 type shaping LAN2のキューで帯域制限を行います queue lan2 class property 1 bandwidth=2m クラス1に2Mbit/sを割り当てます
queue lan2 class property 2 bandwidth=6m クラス2に残りの6Mbit/sを割り当てます
PPPoE
で接続したLAN2
の送出速度を8Mbit/s
とし、udp
に2Mbit/s
、残りを6Mbit/s
http://www.rtpro.yamaha.co.jp/RT/docs/qos/band-shaping.html [
注意事項]
・
“queue interface default class”
でデフォルトクラスが定義され、初期値は“
クラス2”
・