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Figure 6‑8. Conceptual representation of the interaction between 

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‑ 124 ‑

第皿章 有機化クレー/S E B Sナノコンポジットの構造及び物性 に及ぼす無水マレイン・酸変性の効果

7.1緒言

 第VI章では,モンモリロナイト(Mt)とジステアリルジメチルアンモニウム(D18)塩か ら,有機化率の異なる有機化クレー(D18Mt)を合成し,さらに,これらを用いて,溶融混 練法により,クレー/SEBSナノコンポジットを調製して,クレー/SEBSナノコンポジッ

トの構造,及び機械的物性に及ぼすクレー修飾の効果について検討した.その結果,クレ ーのD18による表面修飾は,SEBSマトリックス中でのクレーの分散性,及びクレー/SEBS の機械的物性を効果的に改善することを見出し,さらに,クレーの有機化率は,クレー/

SEBSの構造,及び物性を決定付ける重要な因子であることを明らかにした.このように,

クレー/ポリマー系ナノコンポジットの構造や物性には, クレーの表面が関与しており,

本質的には,クレー一マトリックス間の相互作用が大きな影響を及ぼしていると考えられ る.しかしながら,これらの結果は,ポリマーとして,極性をほとんど持たないポリスチ レン.かポリ(エチレン.oo.ブチレン)一わ.ポリスチレントリブロック共重合体(SEBS)を用 いた場合であり,極性のあるポリマーでは,その構造や物性は異なったものになることが

   \ 予測される.

 一般に,クレー/ポリマー系ナノコンポジットの調製において,極性を持っポリマーは,

極性のない,あるいは小さいポリマーと比較して,クレーの高分散を達成するのに有利と 考えられる1).そのため,極性のないポリマーに極性基を導入して2),あるいは,極性のな いポリマーに,相溶化剤として極性基を持ったポリマーを添加して鋤,クレー/ポリマー 系ナノコンポジットを調製することがしばしば行われている.例えば,このような手法に より,クレー/ポリスチレン系ナノコンポジット切やクレー/ポリプロピレン系ナノコン ポジット鋤などが作製されている.しかしながら,これらの多くはマトリックスとして樹 脂が対象であり,熱可塑性エラストマー(TPE)をマトリックスに用いて,その極性がクレ ーの分散性に及ぼす影響を検討した報告はあまり見られない←8).

 無水マレイン酸変性SEBS(以下,SEBSMAと略記)は,SEBSのポリ(エチレンーoo一ブ チレン)ブロックセグメントに無水マレイン酸基をグラフトすることにより,従来のs:EBS の物1生を改良したものである.このような極性基をSEBSに導入することによって,ポリア

ミド,ポリカーボネート,ポリブチレンテレフタレート,ポリエチレンテレフタレート,

一125・

不飽和ポリエステル,エポキシ樹脂などの極性を有したポリマーとの相溶性が格段に向上 し,結果として,これらの耐衝撃性は著しく向上する集ll).このSEBSMAをクレー/ポリ マー系ナノコンポジットのマトリックスとして用いた場合,ナノコンポジットの機械的物 性はSEBS系より向上すると推測されるが,未だ十分に明らかにされてない.

 本章では,TPEとして,第VI章で用いたSEBSに替えて,SEBSMAを用い,さらに,第 VI章と同じ有機化率の異なるD18Mtを用いて,溶融混練法によりSEBSMAとのナノコンポ ジットを調製した.ここでは,D18Mt/SEBSMAナノコンポジットの構造,及び機械的物性 に及ぼす無水マレイン酸変性の効果を,第VI章のD18Mt/SEBSナノコンポジットとの比較 から検討した結果を述べるとともに,前章までに得られた結論を踏まえ,ナノコンポジッ

トの構造,及び物1生に対するSEBSMAの作用機構について論じる.

7.2実験

7.2.1試料

 SEBSMAは旭化成社製M1913を用いた.スチレン含量は30wt%,マレイン酸変性量は 2wt%,平均分子量(Mn)は50,000である.Mt,D18塩酸塩,及びその他の試薬は先の章 と同様のものを用いた.なお,有機化率の異なるD18Mtは第V【章で調製した試料と同一の

もの,すなわちD18Mt(50),D18Mt(70),及びD18Mt(100)を用いた1鑑13).

7.2.2SEBSMAナノコンポジットの調製

 D18Mt/SEBSMAナノコンポジットは第VI章と同様に調製した1傷13).

7.2.3 SEBSMAナノコンポジットの物1生測定

 電界放出型走査電子顕微鏡(FE−SEM)測定,X線回折(XRD)測定,動的機械分析(DMA),

及び各種引張物性測定は,第W章と同様に行った脚3).

7.3 結果と考察

7.3.1SEBSMAナノコンポジットの構造

 Figure7−1(a−d)にD18Mt/SEBSMAコンポジット(添加量5wt%)の光学顕微鏡写真を示す.

試験片は1㎜厚シートであり,白く見える粒子はクレーの凝集塊である.Fi即re7−1(a)から わかるように,Mt/SEBSMAシートは白濁しており,SEBSMAマトリックス中には多数の凝 集塊が見られ,SEBS系と変化ない.これら凝集塊は,有機化率の増加にともない,微細化 され,その結果,シートの透明性は著しく向上している[Figure7−1(a−d)].有機化率が70%を

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越えると,Figure7−1(c)から明らかなように,マトリックス中の凝集塊は完全に消失し,ク レー粒子の高分散によって,シートは光学的に透明になる.第V【章のSEBS系コンポジット では,有機化率が100%においてのみ,マトリックス中の凝集塊は消失したが,SEBSMA系 では,有機化率が70%でも凝集塊は完全に消失している.この違いは,SEBSMAの無水マ

レイン酸残基に起因しているといえる.第IV章でのステアリン酸処理有機化クレーの構造 と物性についての検討の中で,.有機化クレー中にはトルエン洗浄によっても脱着しないス テアリン酸(SA)が存在しており,SAのカルボキシル基と有機化クレーのシリケート層表 面の酸素原子との水素結合により,SAの一部は有機化クレ》に強く吸着していると推定さ れた14).また,Brindley15)らはSAを含む各種の脂肪酸がMtの層間に吸着されることを示し,

その吸着には脂肪酸のカルボキシル基とシリケート層の表面の酸素原子との水素結合が関 与することを指摘しており,Usuki16)らは,ω一アミノ酸のアミノ基がMtとイオン交換した 有機化Mtを調製し,その層間でω一アミノ酸の末端カルボキシル基はシリケート層の表面        だ

酸素原子と水素結合を形成するとしている.このように有機化クレーのシリケート層表面 にはカルボキシル基などと結合可能な活1生点が存在していると考えられ,D18MガSEBSMA の場合,SEBSMAのマレイン酸残基が開裂して生じたカルボキシル基がD18Mt層表面の活 性点に強く結合して,これがクレーの分散性の向上に有効に働いたものと考えられる.

 Figure7−2(a−d)にD18MザSEBSMAコンポジ男ト(添加量5wt%)の凍結破断面のFE−SEM 像を示す.図中に明るく見える板状の微粒子はクレーである.M∀SEBSMA[Figure7−2(a)1で

は,マトリックス中に多数の大きな凝集塊があるため,クレーの微粒子はわずかしか見ら れない.また,図中に見られるクレrの微粒子は長さが約500nmで,厚さが数十nmであ り,クレー層は溶融混練後においても,なお,マトリックス中でスタックした状態にある.

しかし,有機化率の増加とともに,クレー微粒子数が増加して微細化しており[Figure7−2(b,

c)],D18Mt(100)/SEBSMA[Figure7−2(d)]では,クレー微粒子は凝集することなく,マトリッ クス中にナノメータレベルで均一に分散し,図中で確認できる大きなクレーでも,長さが 100〜200㎜,厚さが数十nmである.このクレー微粒子は,第W章のFigure6−2(d)で示した

D18Mt(100)/SEBS系と・比較して,明らかに微細化し,スタックしたクレー層もわずかながら 残存するが,クレー層の剥離が起こっていると考えられる.また,D18Mt(100)/SEBSMA系 では,SEBS系とは異なり,クレー微粒子が抜け落ちた痕と推定される細孔は認められず,

クレー微粒子とSEBSMAマトリックス間の密着性は良好である.有機化率の増加によって,

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クレーの分散性が改善したのは,Mt表面の疎水性の増加により,さらに微細化し,また,

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